JP4024262B2 - 自動2輪車の車体構造 - Google Patents

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この発明は、リヤスイングアームをクランクケースのピボット部へ取付けた自動2輪車の車体構造に関する。
自動2輪車の一般的車体フレーム構成として、主フレーム、ダウンフレーム、ピボットフレームを備え、ピボットフレームにリヤスイングアームを揺動自在に取り付けたものがある(特許文献1参照)。
また、クランクケースにピボット軸を直接取り付けた車体フレームも知られている。
実公平6−49506号公報
従来の車体フレーム構成の場合、後輪側からピボット部に加わる捩り力は車体フレームで分散吸収されるので、車体フレームとエンジンの結合部の剛性はあまり問題とならない。しかし、クランクケースにピボット軸を取り付けてピボットフレームを廃止した場合、捩り力は車体フレームとエンジンの結合部にかかるので、この場合には高剛性化が必要になる。本願はクランクケースにピボット部を設ける車体構造においてこのような課題を解決するものである。
上記課題を解決するため自動2輪車の車体構造に係る請求項1の発明は、前輪を支持するフロントフォークが回動自在に支持されたヘッドパイプと、このヘッドパイプから後方へ延びる車体フレームと、その下方へ支持されたエンジンと、このエンジンのクランクケース後部にピボット軸を介して前端部を揺動自在に支持されたリヤスイングアームと、その後部に支持された後輪とを備えた自動2輪車において、
前記クランクケースの割り面で上下に分割し、前記ピボット軸を支持するため前記クランクケース内を車幅方向へ貫通する貫通穴を前記割り面上に形成したピボット部とヘッドパイプの上下各端部とを車体側面視で結んだ上下の仮想線に挟まれた領域内又はその近傍に、エンジンと車体フレームとの結合部を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は上記請求項1において、前記エンジン側における車体フレームとの結合部がクランクケースに設けられていることを特徴とする。
請求項3の発明は上記請求項1において、前記車体フレーム側におけるエンジンとの結合部であるエンジンハンガを複数設け、
前記車体フレームは左右一対の主フレームと、前記主フレームの下方に延びる左右一対のサブフレームと、前記主フレームとサブフレームの後部を一体化するリヤプレートとを有し、
前記サブフレームには第1エンジンハンガが形成され
記リヤプレートに第2エンジンハンガが形成され
また、前記第1エンジンハンガとクランク軸の中心とを結ぶ線の延長方向に、主フレームとサブフレームとを側面視で略への字状に結ぶ補強部材が設けられたことを特徴とする。
請求項の発明は上記請求項において、前記主フレームは外側面が局面であり、内側面が平坦面であり、全体として略D字状断面をなしていることを特徴とする。
請求項の発明は上記請求項において、前記左右のサブフレーム間には矩形断面をなすクロスパイプが架け渡され、対向する一対の長辺はサブフレームの長手方向の軸線に対して後部側を上方より大きく離れるように傾けられていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、エンジンが変形しにくい部分で結合するので結合部の補強が不要になる。そのうえさらに、ピボット部とヘッドパイプの上下各端部とを車体側面視で結んだ上下の仮想線に挟まれた領域内又はその近傍に、エンジンと車体フレームとの結合部を設けたので、後輪側からピボット部へ加えられる捩り力は、エンジンが最も変形しにくい部分で車体フレーム側へ伝達される。このため、エンジンと車体フレームとの結合部を特別に補強しなくても済む。
請求項2の発明によれば、エンジン側における車体フレームとの結合部をクランクケースに設けたので、クランクケースにおける結合部の剛性確保が容易になる。
請求項の発明によれば、第1エンジンハンガとクランク軸の中心とを結ぶ線の延長方向に補強部材を設けたので、この補強部材が第1エンジンハンガを介してエンジンから車体フレーム側へ伝達されるエンジンの振動に対して強度や剛性面で最も効率的に作用し、車体フレーム全体の軽量化を計ることがきる。
請求項の発明によれば、主フレームを全体として略D字状断面に形成したので、対向2辺が平行な従来のものにおけるような面が共振して騒音を発生する面鳴り現象を防止でき、その結果、吸音部材の使用量を削減もしくは省略できるとともに、適度な面剛性が得られるため曲げ加工性を確保でき、例えば楕円断面にした場合に曲げ加工困難になることと比べて著しい効果がある。
請求項の発明によれば、左右のサブフレーム間には矩形断面をなすクロスパイプを架け渡し、対向する一対の長辺をサブフレームの長手方向の軸線に対して後部側を上方より大きく離れるように傾けて配設したので、シリンダヘッドカバーの開閉に支障がなくしかも理想的位置へ配設できる。

図1は、エンジン部分の拡大側面図、図2は、本願発明に係る自動2輪車の車体要部側面図、図3は、エンジンの軸配置を説明する概略図、図4は、図1の4−4線に沿う拡大断面図、図5は、図1の5−5線に沿うエンジン部分の拡大断面図である。
まず図2において、前輪1を下端部に支持したフロントフォーク2の上端部はヘッドパイプ3へ回動自在に支持されている。ヘッドパイプ3から後方へ向かって、主フレーム4とサブフレーム5が延びている。
主フレーム4は側面視略直線状をなして斜め下がりに延び、サブフレーム5は主フレーム4の下方に屈曲しながら延びている。
主フレーム4とサブフレーム5の各後部がリヤプレート6で一体化し、その後端上部にブリッジ7が上方へ突出し、かつ、シートレール8及びリヤステイ9が取付けられている。
これら主フレーム4、サブフレーム5、リヤプレート6、シートレール8及びリヤステイ9は車体フレームを構成し、特に、主フレーム4、サブフレーム5及びリヤプレート6はエンジン支持部である。
車体フレームの下方には、V型エンジン10が吊り下げ支持され、サブフレーム5と第1エンジンハンガ11でエンジン10の前バンク側へ連結され、リヤプレート6の第2エンジンハンガ12及び第3エンジンハンガ13でエンジン10の後バンク側へ連結されている。
これらエンジンハンガ(11,12,13)は左右一対で設けられ、それぞれの対応するクランクケース14上の位置にエンジン側の締結部が形成され、このクランクケース14の後端部でエンジンマウント13の下方位置には、ピボット軸15でリヤスイングアーム16の前端部が回動自在に取付けられている。
リヤスイングアーム16の後端部には後輪17が支持され、その従スプロケット18がチェーン19を介してクランクケース14の主スプロケット20で駆動される。
図1にも明らかなように、後輪懸架装置を構成する緩衝器21は上下方向へ立てて設けられ、上端部がブリッジ7で支持され、下端部はリヤスイングアーム16の下部に設けられたクッションリンク22のリンクプレート23へボルト23aで連結されている。
クッションリンク22は、リンクプレート23、リンクアーム24及びリンクブラケット25で構成されている。
リンクプレート23はボルト23bでリヤスイングアーム16の下部へ連結され、ボルト23cでリンクアーム24の一端へ連結され、リンクアーム24の他端はボルト24aでリンクブラケット25へ連結されている。
リンクブラケット25は、ボルト25a、25b、25cでクランクケース14の後端下部へ取付けられている。
リンクブラケット25の下部には、スタンドブラケット26がリンクブラケット25と共締になるボルト25c及び別のボルト26aで取付けられている。
スタンドブラケット26の下部には、サイドスタンド27がボルト27aで回動自在に取付けられている。
リヤスイングアーム16と側方で重なる位置には、ステップ28がスッテップホルダ29の後端部に取付けられ、その前端部はピボット軸15によりリヤスイングアーム16とクランクケース14へ共締されている。
スッテップホルダ29は略ブーメラン状に屈曲する部材であり、前側下方へ延出する部分は、ボルト25bでリンクブラケット25と共締されている。
クランクケース14は割面Pにより上下分割され、上半体30と下半体31で上下合わせに構成され、上下方向からボルト締めにより締結一体化される。
この割面Pに沿ってクランク軸32、変速機33のメイン軸34及びカウンター軸35が配設され、カウンター軸35の一端部に主スプロケット20が取付けられている(図5参照)。
図3に明らかなように、クランクケース14の後端部に、車幅方向の貫通穴を有するピボット部36が設けられ、このピボット部36の貫通穴内に偏心カム37が嵌合支持されている。
偏心カム37の軸心部偏心位置に偏心軸穴37aが軸方向へ貫通形成され、この偏心軸穴37a内へピボットカラー38が嵌合されている。
ピボットカラー38の内径はピボット軸15の外径と略等しく、このピボットカラー38内へピボット軸15が貫通されている。
ピボット部36の中心C1は割面Pよりも△sだけ下方にずれ、偏心カム37はピボット部36の貫通穴内部を軸線回りに転動自在であり、ピボットカラー38の中心C2はC1に対して△eだけ偏心している。
ピボット部36の貫通穴は、割面Pで上下に分割され、そのうち、上半体30側の上部40は半円弧より短い円弧状断面の車幅方向へ延びる凹溝であり、下半体31側の下部41は半円弧よりも長い円弧状断面の車幅方向へ延びる凹溝であり、両方を上下合わせにると車幅方向へ貫通する丸穴になる。
上半体30と下半体31の締結部のうち、ピボット部36の近傍部分は、ピボット部36の貫通穴を挟んで前後に設けられる。
下半体31側に、下部41を前後に挟むネジ穴42、43を設け、これと一致する通し穴44、45を上半体30の上部40の前後に設ける。
ピボット部36の前側となる通し穴44の長さは後側の通し穴45よりも長く、上端に形成される座部46は後側の座部47よりも△dだけ高くなっている。
通し穴44とネジ穴42及び通し穴45とネジ穴43を一致させ、それぞれを上方からボルト48、49で締結する。
ピボット部36の前側を締結するボルト48は後側のボルト49よりも長く、したがって、ピボット部36の前後に形成される締結部の肉厚は、前側の方が△dだけ厚くなっている。
偏心カム37を回転させることにより、ピボットカラー38並びにその内側に支持されているピボット軸15の中心位置C2が上下及び前後方向へ移動するので、上下位置を変化させることにより主として走行性能に影響のあるピボット位置調節ができ、前後位置を変化させてチェーン19の張りを調節できる。
図4に明らかなように、少なくとも一端に回動操作用のフランジ50を設けたピボットカラー38を挿入した偏心カム37をピボット部36の貫通穴内へ嵌合し、さらに、この貫通穴の軸心と同一軸線上左右に、リヤスイングアーム16の軸受け部51及び52の軸心を一致させて配設する。
チェーン19のチェーンライン53が通る左側の軸受け部51にはニードルベアリング54が設けられ、右側の軸受け部52にはボールベアリング55が設けられている。
さらに、これらの軸受け部51及び52の外側に左右のステップホルダ29の各取付け穴56を同一軸線上に一致させ、左側からボルト状をなすピボット軸15を通し、右側でナット57により締結する。
リヤスイングアーム16前部において、左右の軸受け部51及び52間の空間58に緩衝器21及び排気管59が上下方向へ通過している。
このとき、後側の締結部に車幅方向へ3ヶ所設けられるネジ穴43は、不等間隔であり、中央のネジ穴43は緩衝器21との干渉を避けて左側へ寄っており、前側のネジ穴42とも非対称位置になっている。
また、メイン軸34の車幅方向両端側を支持するボールベアリング60とニードルベアリング61間の幅W1、並びにカウンター軸35の車幅方向両端側を支持するニードルベアリング63とボールベアリング64間の幅W2はほぼ等しく、かつピボット部36の車幅方向端面間の幅W3ともほぼ等しくなっている。
次に、図6乃至図8により車体フレーム構造をさらに詳細に説明する。図6は車体フレームを中心とする車体要部側面を示し、図7は車体フレームの上面図、図8は図6の8−8線拡大断面図である。
図6に明らかなように、ピボット部36の上部とヘッドパイプ3の上端後部とを結んだ仮想線L1と、ピボット部36の下部とヘッドパイプ3の下端後部とを結んだ仮想線L2とに挟まれた領域内又はその近傍に各エンジンハンガ(11,12,13)が配設されている。
第1エンジンハンガ11とクランク軸32の中心とを結ぶ線L3の延長方向には、主フレーム4とサブフレーム5とを側面視で略への字状に結ぶ補強部材70が設けられている。
主フレーム4及びサブフレーム5はアルミ合金等の軽合金製であって、引き抜き製法により製造され、主フレーム4は図8に示すように、外側面4aが曲面で内側面4bが平坦面である、全体として略D字状断面をなしている。
第1エンジンハンガ11は、カラー71(図6参照)をサブフレーム5の内側面へ溶接したものであり、カラー71の内径はやはり取付ボルト72(図6参照)よりも大きめになっており、この取付ボルト72によりエンジン10を構成するクランクケース14の前バンク部73へ締結により取付けられる。
左右の主フレーム4間には丸パイプからなるクロスパイプ74が架け渡され、同じく左右のサブフレーム5間には矩形断面をなす角パイプ製のクロスパイプ75が架け渡されている。
クロスパイプ75の横断面において対向する一対の長辺75a,75bは、各長さ方向の平行線L4が、それぞれサブフレーム5の長手方向の軸線L5に対して後部側を上方へより大きく離れるように角度α傾けてあり、その近傍にシリンダヘッドカバー76が位置している。
リヤプレート6はアルミ合金等の軽合金を鋳造又は鍛造して成形され、前方が二股状をなして上下のジョイント部77,78に枝分かれし、それぞれ主フレーム4及びサブフレーム5の後端部へ嵌合している。
下側のジョイント部78には、第2エンジンハンガ12を構成する座部79が一体に形成され、ここで取付ボルト80によりエンジン10を構成するクランクケース14の後バンク部81の前部へ締結により取付けられている(図6参照)。
リヤプレート6の後部には下方へ略山形に突出する突部82が一体に設けられ、ここに第3エンジンハンガ13を構成する座部83が一体に形成され、取付ボルト84により後バンク81の後部へ締結により取付けられている(図6参照)。
これらの座部79及び83は、それぞれリヤプレート6の成形後に機械加工して形成され、これらの通し穴の内径は取付ボルト80、84の取付ガタが小さくなるように設定してある。
次に、本実施形態の作用を説明する。図1及び図3に示すように、クランクケース14を上半体30と下半体31の上下分割とし、その割面Pにピボット部36を設けたので、組付性が向上する。
特に、クランク軸32、メイン軸34、カウンター軸35及びピボット部36を割面Pに沿って略一直線上に配設したので、さらに組付性、ねじり剛性が向上する。
ピボット部36は内側にピボットカラー38を備え、このピボットカラー38の前後で上半体30と下半体31を上下合わせにしてボルト48、49を用いて上下方向で締結したので、クランクケース14をアルミ合金で形成しても、アルミ座面のへたりを防止できる。
この締結部の厚さは、長いボルト48による車体前側の方が、短いボルト49による後側よりも△dだけ厚くなっているので、ピボットカラー38の締め付け性、ねじり剛性が向上する。
ピボットカラー38の中心C2が割面Pよりも△sだけ下方へ偏位しているため、剛性が向上する。なお、この偏位は上下いずれか方向であればよい。ただし、荷重方向である下側へずらせばより有利である。
ピボット部36の車幅方向における端面間の幅W3を、メイン軸34及びカウンター軸35の各車幅方向におけるベアリング間の幅W1,W2と略同幅で形成したので、ピボットカラー38の締め付け性、ねじり剛性が向上する。
ピボットカラー38を偏心させた偏心カム37をピボット部36に設けたので、偏心カム37を支持するためのフレーム部品を不要にできる。
特に、同一エンジンを他機種に転用するとき、エンジンの取付位置や角度が変化しても、他の部材等を用いずに最適なピボット位置を調節でき、汎用性が増す。
ステップホルダ29をピボット軸15でピボット部36へ共締することにより、クランクケース14の側面へ取付けたので、ステップ28を剛性の高いエンジン10へ取付けでき、エンジン側の取付部を大型化する必要がなくなる。
また、リヤスイングアーム16を直接クランクケース14へ連結することにより、従来のピボットフレームを省略でき、リヤスイングアーム16の下方に比較的大きな物品配設空間を確保できるので、この空間を利用してクッションリンク22やスタンドブラケット26等を容易に配設できる。
そのうえ、スタンドブラケット26及びステップホルダ29をリンクブラケット25と、ボルト25b及び25cで共締できるので、リンクブラケット25を多機能化して組付性が向上する。
なお、ピボット部36をクランクケース14へ直接設けたことにより、従来のピボットフレームを省略できる。したがって、ピボットフレームを車体の下方まで伸ばして比較的大きなピボット部を設ける必要がなく、車体幅特に車体下部の幅を狭くしてスリム化でき、かつ軽量化できる。
図6に明らかなように、ピボット部36とヘッドパイプ3とを結んだ仮想線L1及びL2に挟まれた領域内又はその近傍に各エンジンハンガ(11,12,13)が配設されている。
この仮想線L1及びL2に挟まれた領域は、前輪1及び後輪17側から車体側へ加えられる力の集中する部分であるヘッドパイプ3とピボット部36を最短距離で結ぶ範囲でもあり、後輪17側からピボット部36加わる捩り力によるエンジン10の変形が最も少ない部分である。
したがって、この領域内又はその近傍でエンジン10とサブフレーム5やリヤプレート6を結合すると、後輪17側からピボット部36加わる捩り力は、一部がエンジン10に吸収されるとともに、残りがエンジン10から各エンジンハンガ(11,12,13)を介してサブフレーム5及びリヤプレート6へ伝達されて、車体フレーム側で分散吸収される。
このとき、車体フレーム側に対する捩り力の伝達が、最も捩り力に対する変形の少ない前記エンジン10の領域で行われるから、各エンジンハンガ(11,12,13)を特別に補強しなくても済む。そのうえ、各エンジンハンガとのエンジン10側における結合部をクランクケース14としたことにより、結合部の剛性確保が容易になる。
さらに、第1エンジンハンガ11とクランク軸32の中心とを結ぶ線L3の延長方向に補強部材70を設けたので、この補強部材70は、第1エンジンハンガ11を介してエンジン10から車体フレーム側へ伝達されるエンジン10の振動に対して強度や剛性面で最も効率的に作用し、車体フレーム全体の軽量化を計ることがきる。
また、第2エンジンハンガ12及び第3エンジンハンガ13を、鋳造又は鍛造で成形されるリヤプレート6に成形後の機械加工で形成したので、これらのエンジンハンガを車体フレームへ溶接結合する場合と比べて取付精度を大幅に向上させることができる。
したがって、座部79及び83の通し穴の内径と取付ボルト80、84の外径との間に形成される取付ガタが極力小さくし、エンジン10と車体フレームとの結合ガタを大幅に減少させることができる。
このとき、第1のエンジンハンガ11は溶接されるため、溶接作業のバラつきや熱歪みを考慮して穴径を比較的大きめにしてあるが、このような構造は第2エンジンハンガ12及び第3エンジンハンガ13側におけるガタの減少により許容され、その結果、精度出しのための後加工が不要になり、生産性が向上する。
さらにまた、主フレーム4を全体として略D字状断面に形成したので、対向2辺が平行な従来のものにおけるような面が共振して騒音を発生する面鳴り現象を防止でき、その結果、吸音部材の使用量を削減もしくは省略できるとともに、適度な面剛性が得られるため曲げ加工性を確保でき、例えば楕円断面にした場合に曲げ加工困難になることと比べて著しい効果がある。
そのうえ、クロスパイプ75を、その横断面において対向する一対の長辺がそれぞれ長さ方向でサブフレーム5の長手方向の軸線に対して後部側を上方へより大きく離れるように傾けて配設したので、シリンダヘッドカバー76の開閉に支障がなくしかも理想的位置へ配設できる。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されず種々に変形可能であり、例えば、偏心カム37自体をピボットカラーに利用することもできる。
さらに、偏心カム37による調節をピボット軸の上下調節に使用し、チェーン19の張り調節は、従来の一般的な自動2輪車のように、車軸側のチェーン引きで行うようにしてもよい。
エンジン部分の拡大側面図 本願発明に係る自動2輪車の車体要部側面図、 エンジンの軸配置を説明する概略図 図1の4−4線に沿う拡大断面図 図1の5−5線に沿うエンジン部分の拡大断面図 車体フレームを中心とする車体要部の拡大側面図 車体フレームの上面図 図6の8−8線拡大断面図
符号の説明
10:エンジン、14:クランクケース、15:ピボット軸、16:リヤスイングアーム、32:クランク軸、34:メイン軸、35:カウンター軸、36:ピボット部、37:偏心カム、38:ピボットカラー、P:割面

Claims (5)

  1. 前輪を支持するフロントフォークが回動自在に支持されたヘッドパイプと、このヘッドパイプから後方へ延びる車体フレームと、その下方へ支持されたエンジンと、このエンジンのクランクケース後部にピボット軸を介して前端部を揺動自在に支持されたリヤスイングアームと、その後部に支持された後輪とを備えた自動2輪車において、
    前記クランクケースの割り面で上下に分割し、前記ピボット軸を支持するため前記クランクケース内を車幅方向へ貫通する貫通穴を前記割り面上に形成したピボット部とヘッドパイプの上下各端部とを車体側面視で結んだ上下の仮想線に挟まれた領域内又はその近傍に、エンジンと車体フレームとの結合部を設けたことを特徴とする自動2輪車の車体構造。
  2. 前記エンジン側における車体フレームとの結合部がクランクケースに設けられていることを特徴とする請求項1記載した自動2輪車の車体構造。
  3. 前記車体フレーム側におけるエンジンとの結合部であるエンジンハンガを複数設け、
    前記車体フレームは左右一対の主フレームと、前記主フレームの下方に延びる左右一対のサブフレームと、前記主フレームとサブフレームの後部を一体化するリヤプレートとを有し、
    前記サブフレームには第1エンジンハンガが形成され
    記リヤプレートに第2エンジンハンガが形成され
    前記第1エンジンハンガとクランク軸の中心とを結ぶ線の延長方向に、主フレームとサブフレームとを側面視で略への字状に結ぶ補強部材が設けられた、
    ことを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車の車体構造。
  4. 前記主フレームは外側面が曲面であり、内側面が平坦面であり、全体として略D字状断面をなしていることを特徴とする請求項に記載した自動2輪車の車体構造。
  5. 前記左右のサブフレーム間には矩形断面をなすクロスパイプが架け渡され、対向する一対の長辺はサブフレームの長手方向の軸線に対して後部側を上方より大きく離れるように傾けられていることを特徴とする請求項に記載した自動2輪車の車体構造。
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