JP4024132B2 - テーブル等の脚構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブル等の天板支持脚にブラケットを取付けるための脚構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
テーブル等の天板支持脚が単に天板を支えるためだけでなく、支持脚に棚等を設けたり、支持脚間に幕板を横設したりするための取付け金具(以下「ブラケット」という)を支持脚に取り付けることが従来より望まれており、そのために、ブラケットを支持脚外周面に接着剤やネジを用いて取り付けるようにしていたが管状の脚に対しては接着強度が弱く不向きであった。
【0003】
そのために、図6で示すように、支柱01にスリット02を形成し、ブラケット03側にこのスリット02に嵌挿可能な突条04を形成したものも知られているが、スリット02や特殊な形状の突条04を製作しなければならず、コスト高になるだけでなく、ブラケットがスリット内で僅かではあるが移動するため、堅固に固定するには適さなかった。
【0004】
このような状況のもとにおいて、近年では配線コード類も挿入可能な、ブラケットを強固に取り付けることができる管状の天板支持脚が開発されている(特許文献1,2参照)。
【0005】
図7は上記特許文献に示されている天板支持脚の概略断面分解図であり、図7において05は天板支持脚であり、この天板支持脚05は周面の一部が上下方向に開口06を有する管状の脚柱07には、幕板08に螺着されているブラケット08aを取り付けるための取付け面09が形成されている。このブラケット取付け面09は開口06の左右両端縁から内方に向けて延設される上下方向に延びる平坦面で形成され、所定位置に取付けのためのねじ孔010が設けられている。
【0006】
また、開口06は取付け面の内縁端に突設したリブ010に係止可能な係止爪012aを有するカバー体012により閉塞できるので、収納空間013に収められている配線コード類を体裁よく隠せる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−128747号公報(第3,4頁、図5)
【特許文献2】
特開2001−128751号公報(第3,4頁、図5)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1,2に記載のものは、ブラケット08aを取付け面09に取り付ける際に、ブラケット08aを一個のネジで留めるだけでは回り止めを阻止することはできず、回り止めを阻止するためにはねじ止め箇所が最低2箇所必要であった。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、ネジを複数用いなくてもブラケットの回り止めが可能で、かつ容易にブラケットを組み付けることができるテーブル等の脚構造を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のテーブル等の脚構造は、テーブル等の天板支持脚にブラケットを取付けるための脚構造であって、前記脚は、周面の一部が上下方向に開口する管状の脚柱と、該開口の左右両端縁から内方に向けて延設される取付け面と、該取付け面の内端縁に突設した突条リブとを有し、前記ブラケットは、その挿入側端縁を前記突条リブに当接させた状態で前記取付け面に螺着したことを特徴としている。
この特徴によれば、ブラケットの挿入側端を突条リブに当接することで、ねじ孔の一方向の位置決めが出来るので組立が容易であり、ブラケットの螺着後はブラケットが回動しようとしても、その挿入側端が突条リブに衝接するのでブラケットの回り止めが図れる。
【0011】
本発明のテーブル等の脚構造において、前記開口は着脱自在のカバー体により閉塞可能であり、該カバー体の左右端と開口の左右両端縁間には前記ブラケットの挿入空隙が形成されていることが好ましい。
このようにすれば、ブラケットの挿入空隙を残して開口がカバー体により着脱自在に閉塞できるので、ブラケットの取付け状態を体裁よく隠せると共に、ブラケットの取付位置の変更時でも、カバー体を取り外すだけで容易に作業できる。
【0012】
本発明のテーブル等の脚構造において、前記左右の取付け面にそれぞれ一対の突条リブを形成するとともに、該突条リブ間に前記開口に連通する上下方向に延びる配線収納溝を形成したことが好ましい。
このようにすれば、溝内に配線コード類を収納して、天板上で使用する電気器具類に配線接続することができる。
【0013】
本発明のテーブル等の脚構造において、前記配線収納溝にカバー体を着脱自在に係止するための係止部が形成されていることが好ましい。
このようにすれば、カバー体をブラケットに干渉されずに取り付けることができる。
【0014】
本発明のテーブル等の脚構造において、前記ブラケットの挿入側端縁はブラケットの取付け角度を設定するための傾斜角でカットされていることが好ましい。このようにすれば、傾斜角の大きさによりブラケットを任意の向きに取り付けることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係るテーブル等の脚構造で構成される一対の天板支持脚と、天板支持脚間に取付けられる幕板との関係を示す分解斜視図であり、図2は上記支持脚の変形例であって、天板上方に延長した一対の支持脚間に全長に亘って幕板を取付けた状態を示す斜視図である。
【0016】
図1において、符号1はテーブルであって、このテーブル1は、天板2と、この天板2を支持する4本の天板支持脚4a、4b(他の2本は不図示)とを備え、天板2の一端側に配置された一対の天板支持脚4a、4b(以下支持脚と称する)は、天板2の横幅より外側に隣接して立脚しており、天板2は支持脚4a、4b上端に内側に向けて突設したブラケット5の上面に止着支持されている。
【0017】
一対の支持脚4a、4bの対向する内側面上下には、後述する幕板8取付け用のブラケット6がそれぞれ取付けられており、これら4つのブラケット6にビスを介して幕板8が止着されている。
【0018】
この幕板8は、天板2一端側外周の円弧に沿って平面視円弧状に湾曲した断面形状であって、一対の支持脚4a、4b下端から天板2の上面までを覆う高さで形成されている。
【0019】
一対の支持脚4a、4b間に取付けられた湾曲状の幕板8の上端には、図2に示すように天板2の一端側外周に沿った所定の開口部Gが形成されており、この開口部Gを配線コード等の通過空間として使用することができるようになっている。
【0020】
また、図2に示す一対の長尺の支持脚10a、10bは、天板2の上方に所定高さまで延長するように形成され、両支持脚10a、10bの内側には、同じ高さまで延長した湾曲状の幕板12が図示しない幕板取付け用ブラケットを介して止着されている。
【0021】
そして、天板2上方の湾曲状幕板12の内側面ないし一対の支持脚10a、10b間には、小物収納具や棚板等として構成される架台13が装架されており、これにより、利用価値の少ないテーブル1端部の空間を利用形態が豊富なテーブル1として提供することができる。
【0022】
次に、脚構造に付き図3及び図4を参照して詳述する。図3は支持脚と該支持脚に形成された開口を閉塞するカバー体ないし支持脚端部に取付けられるエンドカバーの分解斜視図であり、図4はブラケットを介して取付け面に幕板を取付けた支持脚の開口取付け面にカバー体を取付ける状態を示す部分断面図である。
【0023】
図3及び図4には一方の支持脚4aが示されており、この支持脚4aは、楕円形状の断面を有し扁平な片側側面の一部を長軸側に沿って削除し、その両端縁から内方に向けて延設する一対の取付け面14a、14bを広角度に開口するように形成した管状の脚柱14と、これら取付け面14a、14bの中央に凹設され上下方向に連なる円弧状の配線収納溝Hと、この配線収納溝Hの内端縁にそれぞれ突設した一対の突条リブ15a、15bとから構成されている。
【0024】
また、配線収納溝Hの開口内端縁には、一対の突条リブ15a、15bの対向する内側に上下方向に延びる凹状の係止部16a、16bが形成され、これら係止部16a、16bには後述するカバー体18が係止されるようになっている。
【0025】
カバー体18は、脚柱14に形成される一対の取付け面14a、14bの開口を閉塞するものであって、横幅が取付け面14a、14b両端縁間の寸法より若干狭い寸法で形成されており、脚柱14の外周形状に連続する楕円の一部となる円弧状に形成され、脚柱14全長と略同一長さに形成されている。
【0026】
更にカバー体18の湾曲内面には、先端に外方を向く係止部となる係止突起20a、20bを形成した一対のリブ20が長手方向に沿って突出し、対向する凹状の係止部16a、16bに弾力的に係合するよう形成されている。
【0027】
また脚柱14の下端には、エンドキャップ22が一対のネジB2を介して取付けられるようになっており、エンドキャップ22の中央には、高さ調整用の調整ネジB1が挿通保持されるようになっている。
【0028】
一方、脚柱14の取付け面14a、14bには、幕板8を取付ける為のブラケット6(後述する)を取着するねじ穴Tが上下に向けて所定間隔で形成されている。
【0029】
次に、ブラケットに付き図5(a)〜(c)を参照して説明する。図5は各種ブラケットの適用例を示し、(a)は脚柱から水平に突出するように取付けられるブラケットを示す部分斜視図、(b)は脚柱から下方斜め方向に突出するように取付けられるブラケットを示す部分斜視図、(c)は脚柱から上下斜め方向に突出するように取付けられるブラケットを示す部分斜視図である。
【0030】
図5(a)に示すブラケット6は、所定幅を有する帯板状に形成されてその一端には両側面と直交する方向に切断した挿入側端となる突当て面6aが形成されると共に、他端側には幕板8を取付ける取付面が設けられており、突当て面6a側には、取付け面14aに形成されたねじ穴Tの突条リブ15aからの距離と突当て面6aからの距離が一致する位置に取付け孔25aが形成されている。
【0031】
従って、突当て面6aを突条リブ15aに当接するだけで、取付け孔25aの突条リブ15aからの位置決めが容易に行え、ブラケット6を上下方向に移動させることでねじ穴Tと取付け孔25aとの位置あわせができ、ビス26により取付けたブラケット6は、脚柱14に対し直交する方向に突出する。
【0032】
また、図5(b)に示すブラケット28は、一端には両側面に対し斜めに横切る傾斜角で切断した突当て面28aが形成されており、斜めの突当て面28aを突条リブ15aに当接した状態で取付けられたブラケット6は、脚柱14に対し斜め上方に向けて突出するよう設定される。
【0033】
このように傾斜角の突当て面28を形成しておくと、ブラケット28を裏返しにした状態で斜めの突当て面28を突条リブ15aに当接すれば、斜め下向に向けて取付面が突出するよう設定される。また、傾斜角の大きさによりブラケット28を任意の向きに取り付けることができる。
【0034】
このように構成することで、例えば幕板8の上端または下端を脚柱14の上下端に取付ける際に、ねじ穴Tを脚柱14上下端の近接位置に設けることが困難な場合でも、斜め方向に取付面が突出することで幕板8の上下端を取付けることができる。
【0035】
更に、図5(c)に示すブラケット30は、一端には突当て面29が形成されており、この突当て面29側には、図5(a)に示すブラケット6と同様に、取付け面14aに形成されたねじ穴Tの突条リブ15aからの距離と突当て面6aからの距離が一致する位置に取付け孔25aが形成されている。
【0036】
上記のように形成されたブラケット30によれば、上下に分割された幕板8の接合端部を1つのブラケット30の取付面30a、30bに挿通孔27a、27bを挿通した取付けネジS(図4参照)を介して取付けることができる。
【0037】
また、ブラケット6を一対の取付け面14a、14bに取付けるに際し、ブラケット6の突当て面6aを突条リブ15aまたは15bに当接することで、ねじ孔25bの一方向の位置決めが出来るので組立が容易であり、ブラケットの螺着後はブラケット6が回動しようとしてもその挿入側端が突条リブ15aまたは15bに衝接するのでブラケット6の回り止めが図れる。
【0038】
ブラケット6を螺着した後に広角度に開口した取付け面14a、14bをカバー体18で閉塞する際は、図4に示すように、湾曲内面に形成される一対のリブ20先端の係止突起20a、20bを脚柱14の対向する凹状の係止部16a、16bに弾力的に係合させることで、開口の左右両端縁間が閉塞される。
【0039】
カバー体18は、横幅が取付け面14a、14b両端縁間の寸法より若干狭い寸法で形成されているので、カバー体18を係止部16a、16bを介して取付けた際に、その両側端縁と取付け面14a、14bは、カバー体18の左右両端縁に対しブラケット6の挿入空隙を残して開口がカバー体18により着脱自在に閉塞できるので、ブラケット6の取付け状態を体裁よく隠せると共に、ブラケット6の取付位置の変更時でも、カバー体18を取り外すだけで容易に作業ができる。
【0040】
また、開口内端縁にそれぞれ突設した一対の突条リブ15a、15b間に上下方向に配線収納溝Hを形成し、この配線収納溝Hとカバー体18の一対のリブ20間に形成される空隙内に配線コード類を収納して、天板2上で使用する電気器具類に配線接続することができる。
【0041】
配線収納溝Hには、カバー体18を着脱自在に係止するための係止突起20a、20bが形成されているので、カバー体18をブラケット6に干渉されずに取り付けることができる。
【0042】
本発明の実施形態として、配線収納溝Hの左右に一対の突条リブ15a、15b間を設けたものを例示して説明したが、配線収納溝Hを形成せず、ブラケットを回り止めする突条リブを内方に1本設けるようにしたものであってもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0044】
(a)請求項1項の発明によれば、ブラケットの挿入側端を突条リブに当接することで、ねじ孔の一方向の位置決めが出来るので組立が容易であり、ブラケットの螺着後はブラケットが回動しようとしても、その挿入側端が突条リブに衝接するのでブラケットの回り止めが図れる。
【0045】
(b)請求項2項の発明によれば、ブラケットの挿入空隙を残して開口がカバー体により着脱自在に閉塞できるので、ブラケットの取付け状態を体裁よく隠せると共に、ブラケットの取付位置の変更時でも、カバー体を取り外すだけで容易に作業できる。
【0046】
(c)請求項3項の発明によれば、溝内に配線コード類を収納して、天板上で使用する電気器具類に配線接続することができる。
【0047】
(d)請求項4項の発明によれば、カバー体をブラケットに干渉されずに取り付けることができる。
【0048】
(e)請求項5項の発明によれば、傾斜角の大きさによりブラケットを任意の向きに取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るテーブル等の脚構造で構成される一対の天板支持脚と、天板支持脚間に取付けられる幕板との関係を示す分解斜視図である。
【図2】上記支持脚の変形例であって、天板上方に延長した一対の支持脚間に全長に亘って幕板を取付けた状態を示す斜視図である。
【図3】支持脚と該支持脚に形成された開口を閉塞するカバー体ないし支持脚端部に取付けられるエンドカバーの分解斜視図である。
【図4】ブラケットを介して取付け面に幕板を取付けた支持脚の開口取付け面にカバー体を取付ける状態を示す部分断面図である。
【図5】各種ブラケットの適用例を示し、(a)は脚柱から水平に突出するように取付けられるブラケットを示す部分斜視図、(b)は脚柱から下方斜め方向に突出するように取付けられるブラケットを示す部分斜視図、(c)は脚柱から上下斜め方向に突出するように取付けられるブラケットを示す部分斜視図である。
【図6】ブラケットを取付けるためのスリットを形成した従来の脚構造を示す分解斜視図である。
【図7】従来の支持脚と支持脚に取付けられるブラケットとの関係を概略断面で示す分解組立図である。
【符号の説明】
1 テーブル
2 天板
4a、4b 天板支持脚
5 ブラケット
6 ブラケット
6a 突当て面
8 幕板
10a、10b 支持脚
12 幕板
13 架台
14 脚柱
14a、14b 取付け面
15a、15b 突条リブ
16a、16b 係止部
18 カバー体
20 リブ
20a、20b 係止突起
22 エンドキャップ
25a、25b 挿通孔
25a′、25b′ 挿通孔
26 ビス
27a、27b 挿通孔
28、30 ブラケット
28a、29 突当て面
30a、30b 取付面
B1 調整ネジ
B2 ネジ
G 開口部
H 配線収納溝
S 取付けネジ
T ねじ穴

Claims (5)

  1. テーブル等の天板支持脚にブラケットを取付けるための脚構造であって、前記脚は、周面の一部が上下方向に開口する管状の脚柱と、該開口の左右両端縁から内方に向けて延設される取付け面と、該取付け面の内端縁に突設した突条リブとを有し、前記ブラケットは、その挿入側端縁を前記突条リブに当接させた状態で前記取付け面に螺着したことを特徴とするテーブル等の脚構造。
  2. 前記開口は着脱自在のカバー体により閉塞可能であり、該カバー体の左右端と開口の左右両端縁間には前記ブラケットの挿入空隙が形成されている請求項1に記載のテーブル等の脚構造。
  3. 前記左右の取付け面にそれぞれ一対の突条リブを形成するとともに、該突条リブ間に前記開口に連通する上下方向に延びる配線収納溝を形成した請求項1または2に記載のテーブル等の脚構造。
  4. 前記配線収納溝にカバー体を着脱自在に係止するための係止部が形成されている請求項3に記載のテーブル等の脚構造。
  5. 前記ブラケットの挿入側端縁はブラケットの取付け角度を設定するための傾斜角でカットされている請求項1ないし4の何れかに記載のテーブル等の脚構造。
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