JP4024062B2 - ドリップバッグと、ドリップバッグの製造方法 - Google Patents

ドリップバッグと、ドリップバッグの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドリップバッグに係り、特に、抽出原料を充填したフィルターバッグが厚紙製のホルダーに保持されていて、使用時はそのホルダーを起こしてカップに乗せる所謂ドリップオンタイプのドリップバッグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばレギュラーコーヒー等、湯を注いで成分を抽出する種類の抽出原料を1回分の量だけフィルターバッグに封入して分包形にする場合の形態の1つに、そのフィルターバッグをカップに掛けるためのホルダーを備えたドリップバッグタイプがある。
このドリップバッグの具体的な形態には今日様々あるが、カップに掛ける形態で見ると、ホルダーをカップの口に引っ掛ける「サイドフックタイプ」と、ホルダーをカップの口に乗せる「ドリップオンタイプ」に大別される。
【0003】
この2種類のうち、ドリップオンタイプはカップに掛けた際にフィルターバッグの口が大きく開く形に製作し易いために湯を注ぎ易く、カップ内に溜まって行く湯にバッグが浸漬しない確率が高いために本来のドリップを保証し易い等の利点があり、見た目の高級感も高い。
このタイプの従来のドリップバッグの一例aを図18及び図19に示す。図18はドリップバッグの一例aを平らに畳まれている形で示し、図19は使用時の形に折り起こした状態で示す。
【0004】
同図において、bはフィルターバッグを示し、cはホルダーを示す。フィルターバッグbは、稍縦長の矩形をしたサイドガゼット袋を為すように形成されると共に、縦方向における一端縁からある程度離間した位置に図示しない切取り線が設けられており、中には適量のレギュラーコーヒーが充填されている。
【0005】
ホルダーcは、バッグ保持部dと、互いに平行な2つの平足eとが厚紙で一体に形成されていて、バッグ保持部dには、これを正六角形の筒形に折り起こすための山折れ線gが設けられている。このバッグ保持部dの6つの壁のうち互いに対向する2つの壁fの高さ方向における一端部にフィルターバッグbの一端部が接着され、この2つの壁fの高さ方向における他端が平足eの中間部に連続している。また、バッグ保持部dにはその一端縁からある程度平足e側へ寄った位置を当該一端縁と平行に延びる口開け用の切取り線hが形成されており、この切取り線hとフィルターバッグbに形成されている切取り線は高さ方向における位置が互いに一致している。
【0006】
このドリップバッグaは次のように使用する。先ず、ホルダーcとフィルターバッグbをその切取り線hに沿って一緒に切り裂くことでフィルターバッグbに注湯口iを開けた後、畳まれている形のバッグ保持部dの横方向両端を互いに内側へ向けて押すことでこれを六角筒形に折り起こす。すると、フィルターバッグbの注湯口iが大きく開くと同時に2つの平足eが互いに間隔を開くので、この平足eをカップjの口に掛け渡す形で乗せると、フィルターバッグbが当該カップjに上から臨むように位置する。ここで、フィルターバッグbの中に湯を注いでコーヒーの成分を抽出する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このドリップバッグaは、フィルターバッグbの注湯口iが大きく開くために湯を注ぎ易く、しかも、その注湯口iの周囲がバッグ保持部dで完全に囲まれているために、フィルターバッグbの保持状態が安定するという利点はあるが、その反面、フィルターバッグbにコーヒーを充填する作業を給袋充填方式で行うことを余儀なくされてしまうと言う問題がある。
【0008】
即ち、バッグ保持部dが周方向へ完全に無端の筒形をしているので、フィルターバッグbの材料である袋材シートにホルダーを貼り付けた状態で袋材シートを製袋加工しながらその製袋途上でコーヒーを充填する、といった一般的な製袋充填方式での製造を行うことが事実上不可能になってしまうからである。
このため、コーヒー等の抽出原料を充填する作業は、一端だけ開口した形に製作されたフィルターバッグbを六角筒形のバッグ保持部dに貼り付けた状態のものを充填機に供給して行うという形態にせざるを得なく、充填に際してはフィルターバッグbの口を開ける工程も必要になる。
【0009】
このような手順で行われる給袋充填方式による充填は、高速の充填機を使用したとしても、その処理能力は今のところ毎分30乃至40個程度が限度であり、製袋しながら充填を行う製袋充填方式に較べると、処理スピードが極めて遅くなってしまう。
しかも、給袋充填機は構造が複雑であることから価格が極めて高いので、この価格がドリップバッグ1個当りの製造単価を大きく押し上げてしまうことになる。
【0010】
また、このドリップバッグaにあっては、ホルダーcの横幅が、これを2つ折りに畳んだ状態でフィルターバッグbの横幅の2倍程度は必要になるため、フィルターバッグbのサイズの割にホルダーcのサイズがかなり大きくなってしまうという問題がある。
更には、平足eは紙を単に立てたに過ぎない脆弱な形であるため、バッグ保持部dとフィルターバッグbの重量、特に、湯が注ぎ込まれた状態の重量を支えるには非常に不安定であるという問題もある。
【0011】
本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為されたものであり、折り畳まれた状態のホルダーのサイズがフィルターバッグのサイズとほぼ同じか叉はそれより小さくても、このホルダーを、カップに乗せるのに十分なサイズで且つフィルターバッグの注湯口を完全に囲む形に折り起こすことができ、注湯口をしっかり開くこともでき、また、カップに乗せる部分を剛性の高い形に折り起こすことができる画期的なドリップバッグを提供することを目的とする。
また本発明は、上記目的に加えて製袋充填が可能なドリップバッグと、その製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載したドリップバッグは、抽出原料が充填され一側端寄り位置に口開け用切取り線が設けられたフィルターバッグと、折り起こす前の状態では2つ折りに畳まれていてその2つ折り線が上記フィルターバッグの一側端にほぼ重なる状態でこのフィルターバッグを挟んだホルダーとを備えており、該ホルダーは、平らに展開した状態で見て、2つ折り線の両端より内側の線分の両脇に渡り切取り線等によって切取り可能に設けられた口開け部と、この口開け部の両脇に位置したバッグ貼付け部と、これら口開け部とバッグ貼付け部を囲むように位置しバッグ貼付け部に対して口開け部と反対側の位置で折曲げ可能に連続したフレームとを有し、少なくともバッグ貼付け部がフィルターバッグに接着されており、前記フレームは、前記バッグ貼付け部に連続した部分を含むフレーム天壁と、前記フレーム天壁の両脇に位置する部位が前記フレーム天壁に折れ線で連続したフレーム側壁とを有し、前記フレーム天壁を前記バッグ貼付け部から遠ざかる方向で先窄まりの形にし、前記バッグ貼付け部と連続し前記バッグ貼付け部の両脇から反口開け部側へ延びる抱え腕を設け、フレーム側壁の全体がフレーム天壁に対して立ち壁様になるようにホルダーを折り起こした状態ではこの抱え腕の先端部がフレーム側壁を外側から抱えることができるようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
このドリップバッグにあっては、ホルダーが折り畳まれている状態でその口開け部とフィルターバッグの一端部を一緒に又はこの順で切り取ると、フィルターバッグに注湯口が作られると共に2つのバッグ貼付け部が互いに分離されるので、この状態からホルダーの両ハーフ即ち2つ折れ線を境とする2つの部分を互いに開くと、2つのバッグ貼付け部どうしが互いに反対側へ移動して上記注湯口を開くと共にこの注湯口を囲むようにフレームが展開する。このフレームの両端部をカップの口に乗せればフィルターバッグが当該カップに上から臨むように位置する。
【0014】
従って、このドリップバッグによれば、2つ折りしただけのホルダーでフィルターバッグを挟んだ形でありながら、フィルターバッグの注湯口をしっかり開くことができると共に、その注湯口を完全に囲む形に折り起こすことができるのでホルダーによるフィルターバッグの保持が安定する。しかも、折り畳まれた状態のホルダーのサイズを例えばフィルターバッグのサイズとほぼ同じか叉はそれより多少小さくしても、フレームは注湯口から互いに反対側へ延びた部分を持つ形になるため、カップに乗せるのに十分なサイズを確保できる。
【0015】
この発明を実施するに当たっては、バッグ貼付け部の形状を単なる矩形にするよりは、フレームに対して折れ曲がる位置より反口開け部側へ延びた領域を持つ形にするのが望ましい。この形としては、例えば、T字形とかコ字形といった形が考えられる。バッグ貼付け部をこのような形にすると、上記領域の分、フィルターバッグに接着される部位がフィルターバッグの注湯口から遠ざかる方向へ長く延びるため、フィルターバッグを注湯口だけで無くより底部に近い位置でもしっかり開くことができる。
また、フレームの少なくとも一部が断面ほぼコ字形を為す立体的な形になるため、フレームの剛性を高めることができてフィルターバッグの重量等を安定に支持することができ、しかも、フレームは4つの位置でカップに乗ることになるので、カップに乗せた状態を安定に保持することができる。
また、この発明におけるフレームは、折り起こした状態で見て、長手方向両端がアーム側壁のみ又はそれに近い形を為すので、垂直荷重に対するフレームの剛性が一層高くなる。
また、フレーム側壁に生じた折れ線での折り曲げによるバネ戻りは抱え腕によって阻止されるので、立体的に折り起こされたフレームの形状をしっかり保持することができる。
【0016】
請求項に記載したドリップバッグは、請求項1から6のいずれかに記載したドリップバッグにおいて、フィルターバッグは袋材シートを2つ折りにすると共に、その折返し縁以外の側端がシール処理された形をしており、上記折返し縁をフィルターバッグの一側端としたことを特徴とするものである。
【0017】
このようにすると、袋材シートの2つ折り方向とホルダーの2つ折り方向とが一致するので、2つ折りされる前のホルダーを袋材シートに貼り付けてこれらを一緒に2つ折りすることができ、そのように2つ折りした袋材シートの互いに重なった両側縁を先ずシールすることで当該袋材シートをスリーブ形に成形した後そのスリーブ形の一方の口をシールした状態で抽出原料を充填するという製袋充填が可能になる。即ち、請求項の発明によれば、フィルターバッグの注湯口を完全に囲む形のホルダーを有しながらも製袋充填方式による充填を行うことができる。
【0018】
この製袋充填方式による充填を伴うドリップバッグの製造方法を具体化したものが請求項に記載した製造方法である。
即ち、請求項に記載したドリップバッグの製造方法は、透液性を有する長尺な袋材シートと、長手方向における中間位置に2つ折り線が設けられると共にこの2つ折り線の両端より内側の線分の両脇に渡って切取り可能に設けられた口開け部とこの口開け部の両脇に位置したバッグ貼付け部とこれら口開け部とバッグ貼付け部を囲むように位置し該バッグ貼付け部に対して上記口開け部と反対側の位置で折曲げ可能に連続したフレームとを有する厚紙製のホルダーを使用し、前記袋材シートには予め叉は走行中に幅方向における中間位置の両脇に切取り線を設け、走行する袋材シートに、前記バッグ貼付け部に接着剤が塗布された状態のホルダーをその長手方向が袋材シートの幅方向と一致する向きで一定間隔で貼り付け、このホルダーと共に袋材シートを幅方向で2つ折りし、この2つ折りされた袋材シートの互いに重なった両側縁をシールして該袋材シートをスリーブ形に成形して行き、この状態の袋材シートを隣接し合うホルダーの間で順次最終シールし、次の最終シールが実行される前に、袋材シートのシール先端側内部に抽出原料を充填することを特徴とするものである。この方法における最終シールは、シールアンドカットでも良い。
【0019】
請求項2に記載したドリップバッグは、請求項1に記載したドリップバッグにおいて、フレーム側壁のうち、これがフレーム天壁に対して折り起こされた状態で上を向く縁に、抱え腕の先端部が係合する係合部を設けたことを特徴とするものである。
この係合部としては、請求項3に記載した抱え腕の先端部が当接する段差とか、請求項5に記載したその先端部を差し込むための切溝などが考えられる。
このようにすると、抱え腕と一体のバッグ貼付け部もほぼ垂直な姿勢になるので、フィルターバッグのうちバッグ貼付け部が接着されている2つの部分が互いにほぼ平行に開いて、その注湯口をきっちり開くことになる。
【0020】
請求項6に記載したドリップバッグは、抽出原料が充填され一側端寄り位置に口開け用切取り線が設けられたフィルターバッグと、折り起こす前の状態では2つ折りに畳まれていてその2つ折り線が上記フィルターバッグの一側端にほぼ重なる状態でこのフィルターバッグを挟んだホルダーとを備えており、該ホルダーは、平らに展開した状態で見て、2つ折り線の両端より内側の線分の両脇に渡り切取り線等によって切取り可能に設けられた口開け部と、この口開け部の両脇に位置したバッグ貼付け部と、これら口開け部とバッグ貼付け部を囲むように位置しバッグ貼付け部に対して口開け部と反対側の位置で折曲げ可能に連続したフレームとを有し、少なくともバッグ貼付け部がフィルターバッグに接着されており、前記フレームは、前記バッグ貼付け部に連続した部分を含むフレーム天壁と、前記フレーム天壁の両脇に位置する部位が前記フレーム天壁に折れ線で連続したフレーム側壁とを有し、前記フレーム天壁を前記バッグ貼付け部から遠ざかる方向で先窄まりの形にし、一方のフレーム側壁の先端縁に掛止め片が形成され、他方のフレーム側壁の先端縁に掛止め切欠が形成されており、フレーム側壁の全体がフレーム天壁に対して立ち壁様になるようにホルダーが折り起こされた状態で前記掛止め片が前記掛止め切欠に係合することを特徴とするものである。
このようにすると、抱え腕が無くとも、フレームの形をより安定に保つことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態に係るドリップバッグを図面に従って説明する。図面に示した各実施の形態は、本発明をコーヒーのドリップバッグに適用したものである。
【0024】
〔1.第一の実施の形態〕(図1〜図9)
図1から図9は、第一の実施の形態に係るドリップバッグ1を示すものである。
このドリップバッグ1は、レギュラーコーヒーを充填したフィルターバッグ3と、これを保持したホルダー5とで構成され、ガスバリア性の図示しない外袋で密封された形で提供される。
ホルダー5は、これを折り起こす前の状態では2つ折りに畳まれた形をしており、この形のホルダー5がフィルターバッグ3を厚み方向で挟んだ状態になっていて、ホルダー5の一部がフィルターバッグ3に接着されている。
【0025】
〔A.構造〕(図1、図2)
〔A−1.フィルターバッグ〕(図1)
フィルターバッグ3は、稍縦長の矩形をした平袋状に形成されており、2つ折りした袋材シートの折返し縁3a以外の三方をシールした形になっている。袋材シートとしては、柔軟で透液性を有し且つヒートシールや超音波シールなどの熱シール処理が可能なもの、例えば、坪量30g/平方m程度のナイロン製不織布等を用いている。このフィルターバッグ3には、その折返し縁3aからある程度離間した位置を該折返し縁3aと平行に延びるミシン目様の口開け用切取り線3bが設けられており、該切取り線3bの両端は折返し縁3bの両端に続く2つのシール縁3cに各別に達している。
フィルターバッグ3へのコーヒーの充填は製袋充填方式で行われる。これについては後述する。
【0026】
〔A−2.ホルダー〕(図1、図2)
ホルダー5の全体的な形は、長方形の厚紙をその丁度中間の2つ折り線6で2つ折りすることで、ほぼ正方形状を為すホルダーハーフ5aを2枚形成した形になっており、2枚のホルダーハーフ5aの各部位は2つ折り線6を基準とした互いに線対称の形になっている。
図2はこのホルダー5を平らに展開した形で示してあり、この図2を参照しながらホルダー5の各部を説明する。以下の説明において、2つ折り線6が延びる方向を横方向とし、これに直交する方向を縦方向とする。また、後述する山折れと谷折れの概念は、ホルダー5を2つ折り線6で2つ折りした状態で外側を向く表て面に稜線ができる方向への折れを山折れとする概念である。
【0027】
ホルダー5の中央部には、2つ折り線6の両端より内側の線分の両脇に渡る形で口開け部7が設けられている。この線分は、2つ折り線6の全長の丁度半分の長さであり、口開け部7は横方向に長い長方形状をしていて、その輪郭線のうち縦方向へ延びる線は切れ線8になっており、横方向へ延びる線はミシン目様の切取り線9になっている。2つ折り線6は、この口開け部7の縦方向における中間位置を通っている。
【0028】
この口開け部7に接して、ほぼT字形を為すバッグ貼付け部11が設けられている。このバッグ貼付け部11は、口開け部7に接して横方向へ延びる横長領域11aと、この横長領域11aの中間位置から反口開け部7側へ向かって延びた縦長領域11bとから成る。縦長領域11bは、口開け部7から遠い方の端が尖った細身の二等辺三角形状をしており、その先端はホルダーハーフ5aの縦方向における中間位置と先端縁18すなわち2つ折り線6と平行に延びる端縁18との中間辺りまで延び、2つの斜辺を画する線は切れ線12になっている。
このバッグ貼付け部11と前記口開け部7の裏面のほぼ全体がフィルターバッグ3に接着される。
【0029】
上記横長領域11aの横方向両脇から、縦長の抱え腕13が延びている。この抱え腕13は、一端部が横長領域11aに連続しており、この連続した位置以外の輪郭を画する線は切れ線14になっていて、横方向で並んだ1組の抱え腕13の互いに外側にある側縁の先端部は、内側へ傾斜した斜縁13aになっている。
【0030】
また、バッグ貼付け部11の横長領域11bからは、反口開け部7側へ向けてフレーム天壁17が延びている。このフレーム天壁17は、縦長領域11bとほぼ相似で且つこの縦長領域11bが中抜きされた形の二等辺三角形をしており、その頂部はホルダーハーフ5aの先端縁18に達している。フレーム天壁17の2つの斜辺を画する線は、抱え腕13の横に位置する部分が切れ線19になっていて、その余の部分は山折れ線20になっている。このフレーム天壁17と横長領域11bとが連続する2つの位置には谷折れ線21が設けられている。
従って、口開け部7が切り取られた状態では、バッグ貼付け部11は谷折れ線21だけでその余の部分と連続した形になる。また、フレーム天壁17とこれの脇に位置する抱え腕13との間の直角三角形状をした小さな領域22(図2で斜線を付した領域)は切り落とされている。
【0031】
ホルダーハーフ5aの横方向両側縁23のうち先端縁18側へ偏寄した部分には横幅の小さい切欠が形成されており、それによって、この側縁23の先端縁18近くの位置に、その余の部分に対してほぼ鈎形に突出した係止片23aが形成されている。
ホルダー5のうち上記した各部以外の部分、即ち、ホルダー5の横方向両端部に各別に位置して概ね縦方向へ延びる2つの部分がフレーム側壁25である。従って、このフレーム側壁25は、抱え腕13との間の切れ線14によって形成されたほぼコ字形の切欠26を有し、上記係止片23aは各フレーム側壁25の長手方向両端から突出するように位置する。この2つのフレーム側壁25と前記フレーム天壁17とでフレーム27が構成される。
【0032】
ホルダー5は以上のように構成されているので、フレーム側壁25はフレーム天壁17との境である山折れ線20でその余の部分に対して折り起こすことができ、口開け部7は、切取り線9を裂くことで切り取ることができる。そして、この口開け部7が切り取られた状態では、バッグ貼付け部11及び抱え腕13をフレーム天壁17に対して谷折れ線21で相対的に折り起こすことができる。
ドリップバッグ1は以上のように構成されている。
【0033】
〔B.製造方法〕(図3、図4)
次に、ドリップバッグ1の製造方法を図3及び図4で説明する。
31は、フィルターバッグ3の材料である袋材シートを示す。この袋材シート31は、フィルターバッグ3の縦寸法に必要な寸法の2倍の幅を有した長尺なテープ状をしており、図示しない供給リールから連続して引き出されて走行する。この袋材シート31には、予め又は走行中に、幅方向中間位置の両脇で互いに平行に延びるミシン目様の切取り線31aが2条設けられる。この2条の切取り線31aどうしの間隔はホルダー5の口開け部7を画する2つの切取り線9どうしの間隔とほぼ一致しており、この切取り線31aがフィルターバッグ3の口開け用切取り線3bになる。
【0034】
ホルダー5は、その表て面に所望の印刷が為されると共に、前記した切取り線や切れ線、山折れ線、谷折れ線を伴って所定の形に型抜きされた後、口開け部7とバッグ貼付け部11の裏面のほぼ全体と4つの隅角部32(図3に破線で示す位置)に接着剤が塗布された状態で供給され、その接着剤によって、走行する袋材シート31に一定間隔で貼り付けられて行く。図3はこの状態を示す。即ち、ホルダー5は、2つ折りされていない形で、その縦方向が袋材シート31の幅方向と一致する向きで該袋材シート31に貼り付けられる。
隅角部32に塗布する接着剤には、多少強く引っ張るだけで剥離する程度の接着力を持つものを用いる。
【0035】
そして、袋材シート31は、ホルダー5が貼り付けられて行くポジションの先で図示しないスリーブ成形機構を通され、そのスリーブ成形機構のガイド部材によって、図4に示すように、ホルダー5と一緒に幅方向で2つ折りに畳まれて幅方向両側縁を重ね合わされると共に、その重ね合わされた両側縁が加熱ローラー33でヒートシールされて行く。上記したように、ホルダー5はその隅角部32においても袋材シート31に接着されているので、2つ折りが行われる際は、ホルダー5がより確実に袋材シート31に追従してこれと一緒に折り曲げられる。加熱ローラー33によるシールがフィルターバッグ3のもう一つのシール縁3d(図1等参照)を形成する。このシールは、超音波シールなど、ヒートシール以外の方法でも良い。
【0036】
このようにして袋材シート31がスリーブ状に加工されて行き、スリーブ成形機構より先のホジションで図示しないシールアンドカット機構によって最終シールされると共にそのシールされた位置でカットされる。
この最終シールとカットが為された位置がフィルターバッグ3の前記シール縁3cになる。即ち、このシールアンドカットは、隣接する2つのホルダー5と5の間の位置(図4に一点鎖線で示す位置)に対して順次行われ、後続のホルダー5との間においてこのシールアンドカットが行われることにより、フィルターバッグ3が1個完成し且つ後続の部分から切り離される。
ドリップバッグ1を連包形で得ようとする場合は、この最終シールを、カットを伴わない方法で行えば良い。
【0037】
34は図示しないコーヒーホッパーから延びた充填ノズルを示す。この充填ノズル34は、スリーブ成形機構の手前の位置から、スリーブ状に成形されて行く袋材シート31の内側に挿入されており、シールアンドカット機構によってシールアンドカットが為された直後のタイミングで、袋材シート31のシール先端側内部に充填ノズル34から一定量のコーヒーが投下され、その直後に次のシールアンドカットが実行される。このようにして、コーヒーの充填が製袋途上で行われる。
しかして、一定量のコーヒーが充填されたフィルターバッグ3が形成されると同時に、このフィルターバッグ3に2つ折りされたホルダー5が接着材で接着された形のドリップバッグ1が出来上がり、ホルダー5の口開け部7は2つ折り線6で縦方向に2つ折りされた形になり、その2つ折り線6はフィルターバッグ3の折返し縁3aにほぼ重なる。
【0038】
〔C.使用方法〕(図5〜図9)
次に、ドリップバッグ1の使用方法を説明する。
〔C−1.口開け〕(図5)
先ず、図5に示すように、ホルダー5の口開け部7とフィルターバッグ3の折返し縁3a側端部を切り取る。この2つの部分に対する切取りは、2つ折りになっている口開け部7を指先で摘んで引っ張るだけで同時に完了する。すなわち、口開け部7はフィルターバッグ3の口開け用切取り線3bから折返し縁3a側の部分に接着され且つここを挟むように位置しているので、この部分が口開け部7に付いて来るからである。
これによって、ホルダー5においては2つのバッグ貼付け部11が互いに分離され、フィルターバッグ3においては切取り線3bの位置で開口した注湯口37が作られる。
【0039】
〔C−2.ホルダーの折り起こし〕(図6、図7)
次いで、ホルダー5を開きながら折れ線で折り起こす。このやり方には、ホルダー5の開きと折り曲げを同時に行うやり方と、順序立てて行うやり方の2通りある。先ず、前者のやり方を説明する。
【0040】
〔C−2−a.折り起こし方(1)〕(図6、図7)
ホルダー5の開きと折り曲げを同時に行うやり方をするときは、図6に示すように、2つのフレーム側壁25の両端部に指先を当てて、ここを山折れ線20で折るように摘んで、フレーム側壁25の両端部を山形に変形させながら互いに反対方向へ引っ張る。すると、図7に示すように、2つのフレーム天壁17が概ね1つの平面上に位置するように開いて互いに離間すると共に、フレーム側壁25の全体がフレーム天壁17に対してほぼ垂直な立ち壁様に起こされてフレーム27がほぼ舟形に形成され、且つ、フレーム天壁17どうしの離間に追従して2つのバッグ貼付け部11が互いに反対側へ移動してフィルターバッグ3の注湯口37を目一杯広げる。このとき、バッグ貼付け部11は、フィルターバッグ3に接着されていることによって当初の姿勢より多少傾斜した姿勢を保持し、隅角部32での接着は、フレーム側壁25がフィルターバッグ3から離れることで剥離される。
【0041】
従って、フレーム天壁17とバッグ貼付け部11とは谷折れ線21で相対的に折れ曲がるが、このバッグ貼付け部11に連続している抱え腕13は該バッグ貼付け部11とほぼ同じ姿勢に保持される。そして、抱え腕13がフレーム側壁25を外側から抱えて該フレーム側壁25のバネ戻りを止める。即ち、図6を見て分かるように、フレーム側壁25の端を摘んでここを山形に起こすと、このフレーム側壁25の前記切欠26のうちそれまで抱え腕13の斜縁13a沿いに在った部位26aが抱え腕13の先端から多少内側へ逃げるので、この状態からフレーム側壁25が立って行くと、図7に示すように、抱え腕13の先端部がフレーム側壁25の切欠26沿いの部分に外側から係合する。
【0042】
この場合、フレーム側壁25は折り起こされたことによるバネ戻り力を持つので、このフレーム側壁25が抱え腕13に軽く弾接する。これによってフレーム側壁25の開き戻りが確実に阻止されるので、舟形に起こされたフレーム27の形がしっかり保持される。
このようにしてホルダー5が所定の形に起こされる。
しかして、この起こし方によれば、フレーム天壁17の両脇を摘んで反対側へ引っ張るだけの1動作でホルダー5の起こしが完了する。
【0043】
〔C−2−b.折り起こし方(2)〕(図8、図9)
ホルダー5の開きと折り曲げを順序立て行うやり方をするときは、先ず、両ホルダーハーフ5aの端を掴んで互いに反対側へ引っ張ることでホルダー5を図8に示すように平らに開く。この場合でも、バッグ貼付け部11と抱え腕13は当初の姿勢から多少傾斜した姿勢に保持されるため、バッグ貼付け部11がフレーム天壁17に対して谷折れ線21で相対的に折れ曲がると共に2つのバッグ貼付け部11が互いに離間してフィルターバッグ3の注湯口37を目一杯広げる。
次いで、フレーム側壁25を山折れ線20で折り起こしてフレーム27を舟形にする(図9参照)。この状態にすると、図9を見て分かるように、抱え腕13の斜縁13aがフレーム側壁25の切欠26の縁にほぼ直交する形で乗る。
【0044】
従って、この状態からフレーム側壁25のうち切欠26付近の部位を内側へ撓めてやると、抱え腕13の斜縁13aが相対的に切欠26の縁を乗り越えてフレーム側壁25の外に出て、ここを外側から抱えるように係合する。これによって、図7と同じ形に起こされる。
尚、1動作で済ませる前者のやり方をする場合に、抱え腕13がフレーム側壁25の内側に残ってしまったときは、フレーム側壁25を内側へ撓めて抱え腕13の先端部を外に出してやれば良い。
【0045】
しかして、いずれのやり方によっても、図7に示す形に組み立てられたホルダー5は、抱え腕13によってしっかり保持された立体的な船形のフレーム27を有するので、ある程度無造作に扱っても、フレーム27の形が簡単に壊れる虞れは無いし、フレーム27の側壁25がフィルターバッグ3を外側から完全に囲む形で保持しているため、フィルターバッグ3が安全に保護されると共に、注湯口37が目一杯広がった状態を安定に保持することができる。
【0046】
コーヒー抽出液を採るときは、図7に示すように、適宜なカップ38にフレーム27を掛け渡すように乗せることで、フィルターバッグ3を当該カップ38に上から臨むように位置させ、注湯口37から湯を注ぐ。
フレーム27はフレーム側壁25の4つの位置でカップ38に乗るので姿勢が安定し、係止片23aがカップ38からの脱落を防止する。
【0047】
〔2.第二の実施の形態〕(図10、図11)
図10及び図11は、第二の実施の形態に係るドリップバッグ1Aを示すものである。このドリップバッグ1Aが前記ドリップバッグ1と相違するところはホルダーの一部だけである。従って、図面には要部だけを示してあり、説明はその相違点だけについて行い、その余の部分については、図面の各部に前記ドリップバッグ1における同様の部位に付した符号と同じ符号、又はそれにダッシュ記号やアルファベット記号を付けた符号を付することで重複説明を避ける。このような符号の使い方とその意味は、後述する第三から第五の実施の形態においても同様とする。
【0048】
このドリップバッグ1Aのホルダー5Aにおいては、ホルダーハーフ5aの先端縁18に掛止め片41と掛止め切欠42を形成してある。掛止め片41は、一方のフレーム側壁25に対応した部分における中間位置に設けられ、掛止め切欠42は他方のフレーム側壁25に対応した部分における中間位置に設けられている。掛止め片41は、その両脇をほぼJスロット形に切り落とすことにより、短い首41aとこの首41aから互いに反対側へ延びた掛かり部41bを有する。ホルダー5Aを前記ホルダー5と同様の形に起こした後、掛止め片41の掛かり部41bを多少捻りながら、図11に示すように、首41aを掛止め切欠42に通すと、掛かり部41bが掛止め切欠42の両脇に係合する。これによって、2つのフレーム側壁25の端部どうしが結合されるので、フレーム27の形をより安定に保持することができる。従って、このドリップバッグ1Aにあっては、抱え腕13を必ずしも設ける必要は無い。
【0049】
〔3.第三の実施の形態〕(図12、図13)
図12及び図13は、第三の実施の形態に係るドリップバッグ1Bを示すものである。このドリップバッグ1Bが前記ドリップバッグ1と相違するところは、抱え腕に姿勢保持機能を持たせた点である。
このドリップバッグ1Bのホルダー5Bにおいては、ドリップバッグ1のホルダー5において切り落とされていた領域22の大部分を抱え腕13′と一体の姿勢保持部51にしている。この姿勢保持部51の先端縁51aは横方向と平行で、斜縁13a′と並ぶ位置より多少手前の位置まで延びている。この結果、抱え腕13′の先端部に姿勢保持部51の先端の脇から突出する爪52が形成される。
【0050】
また、この抱え腕13′はバッグ貼付け部11に連続する側の端部を多少外側へ張り出してあり、それによって、フレーム側壁25の切欠26に段差縁26bを形成している。この段差縁26bは、谷折れ線21の延長線上に位置する。
【0051】
しかして、ホルダー5Bを前記ホルダー5と同様に折り起こすと、図13に示すように、立ち壁状に起こされたフレーム側壁25に抱え腕13′の爪52が外側から係合すると共に、姿勢保持部51の先端縁51aが切欠26の縁にそれと直交する向きで乗るので、この抱え腕13′の先端部を押して姿勢保持部51の先端部を段差縁26bがある段差に落とす。図13はこの状態を示している。
従って、抱え腕13′は姿勢保持部51が段差縁26bに当接することでフレーム天壁17に対して垂直な姿勢に保持され、この抱え腕13′と一体のバッグ貼付け部11もフレーム天壁17に対して垂直な姿勢に保持されるので、フィルターバッグ3のうちバッグ貼付け部11が接着されている2つの部分が互いにほぼ平行な姿勢で間隔を開けて、注湯口37を弛みの無いきっちりした矩形に開く。
【0052】
〔4.第四の実施の形態〕(図14、図15)
図14及び図15は、第四の実施の形態に係るドリップバッグ1Cを示すものである。このドリップバッグ1Cにおいても、第三の実施の形態におけるドリップバッグ1Bと同様、抱え腕に姿勢保持部を設けてあるが、それと相違するところは、姿勢保持部を位置固定できるようにした点である。
このドリップバッグ1Cのホルダー5Cにおいては、フレーム側壁25に切欠26の縁に達する切溝55を設けてある。この切溝55は谷折れ線21の延長線上に位置する。
【0053】
従って、図15に示すように、この切溝55に姿勢保持部51の下端部を挿入することで、抱え腕13′の位置がフレーム27の長手方向において固定するので、フィルターバッグ3の注湯口37がきっちり開いた状態をより安定に保持することができる。
【0054】
〔5.第五の実施の形態〕(図16、図17)
図16及び図17は、第五の実施の形態に係るドリップバッグ1Dを示すものである。このドリップバッグ1Dが第一の実施の形態に示したドリップバッグ1と相違するところは、ホルダーが抱え腕を有しない点と、ホルダーのフレーム及びバッグ貼付け部の形状にある。
【0055】
このドリップバッグ1Dのホルダー5Dにおけるバッグ貼付け部11′は、口開け部7に接する横長領域11a′と、この横長領域11a′の両端部から反口開け部7側へ延びた直角三角形状の2つの縦長領域11b′とから成る。従って、このバッグ貼付け部11′はほぼコ字形を為し、このバッグ貼付け部11′のほぼ全体がフィルターバッグ3に接着される。
縦長領域11b′の輪郭は切れ線12′になっていて、この切れ線12′は口開け部7の横方向両端を画する切れ線8に連続している。従って、口開け部7が切り取られた状態では、バッグ貼付け部11′は谷折れ線21だけでその余の部分と連続した形になる。
【0056】
また、ホルダー5Dには、口開け部7とバック貼付け部11′を囲むように延びる細身の六角形状をした山折れ線61が設けられている。この山折れ線61は、口開け部7と2つの横長領域11b′の横方向両脇を縦方向へ真っ直ぐ延びる2つの平行線61aと、この2つの平行線61aの両端から各別に先窄まりのV字状に延びる2つのV字線61bとから成る。この山折れ線61の内側領域のうち口開け部7とバッグ貼付け部11′を除く部分がフレーム天壁62であり、山折れ線61から外側の2つの領域がフレーム側壁63である。これらフレーム天壁62とフレーム側壁63とでフレーム64が構成される。
フレーム側壁63には、平行線61aの端から各別に横方向へ延びた山折れ線63aが設けられている。
【0057】
このドリップバッグ1Dの使用に際しても、先ず、口開け部7を切取り線9で切り取る。この状態からホルダー5Dを図17に二点鎖線で示すように平らに開く。すると、ドリップバッグ1等の場合と同様、2つのバッグ貼付け部11′が互いに離間するので、フィルターバッグ3の注湯口37を目一杯広げる。この場合、バッグ貼付け部11′はフィルターバッグ3に接着されていることによって当初の姿勢より多少傾斜しただけの姿勢を保持するので、該バッグ貼付け部11′はフレーム天壁62に対して谷折れ線21で相対的に折れ曲がる。
【0058】
次いで、図17に実線で示すように、2つのフレーム側壁63を互いに対向するように山折れ線61で折り起こしてフレーム64をほぼ舟形にする。このとき、フレーム側壁63は、その山折れ線63aで多少折れ曲がることでフレーム天壁62に沿って延びる形になるので、バネ戻り力を殆ど失う。これでホルダー5Dの折り起こしが完了する。
【0059】
図17を見て分かるように、このドリップバッグ1Dにあっては、完全に無端状を為すフレーム天壁62がフィルターバッグ3の開口部を囲む形になるので、フレーム64の剛性が非常に高く、従って、フィルターバッグ3が安定に保持される。
【0060】
尚、ホルダー5Dの起こし方としては、既にドリップバッグ1について説明したやり方と同様、フレーム側壁63の両端を摘んで、このフレーム側壁63を山形に曲げながらホルダー5Dを開く方法でも良い。
【0061】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の具体的構成がこの実施の形態に限定されるものでは無く、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施の形態ではホルダーの口開け部についてもフィルターバッグに接着するようにしたが、この部分での接着は必ずしも必要で無い。
また、実施の形態においては、本発明をコーヒーのドリップバッグに適用したが、本発明はこのようなものに限らず、各種の抽出原料を包装するためのドリップバッグとして広く適用することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、2つ折りしただけのホルダーでフィルターバッグを挟んだ形でありながら、フィルターバッグの注湯口をしっかり開くことができると共に、その注湯口を完全に囲む形に折り起こすことができるのでホルダーによるフィルターバッグの保持が安定するし、折り畳まれた状態のホルダーのサイズを例えばフィルターバッグのサイズとほぼ同じか叉はそれより多少小さくしても、フレームは注湯口から互いに反対側へ延びた部分を持つ形になるため、カップに乗せるのに十分なサイズを確保できる。
【0063】
尚、実施の形態では、バッグ貼付け部の形状を、アームと連続する位置に設けられる折れ線より反口開け部側へ延びた領域を持つ形にしたが、このようにすることで、その領域の分、フィルターバッグに接着される部位がフィルターバッグの注湯口から遠ざかる方向へ長く延びるため、フィルターバッグを注湯口だけで無くより底部に近い位置でもしっかり開くことができる。
また、フレームの少なくとも一部が断面ほぼコ字形を為す立体的な形になるため、フレームの剛性を高めることができてフィルターバッグの重量等を安定に支持することができ、しかも、フレームは4つの位置でカップに乗ることになるので、カップに乗せた状態を安定に保持することができる。
また、フレームは、折り起こした状態で見て、長手方向両端がアーム側壁のみ又はそれに近い形を為すので、垂直荷重に対するフレームの剛性が一層高くなる。
また、フレーム側壁に生じた折れ線での折り曲げによるバネ戻りは抱え腕によって阻止されるので、立体的に折り起こされたフレームの形状をしっかり保持することができる。
【0064】
請求項の発明又は請求項の発明によれば、フィルターバッグの注湯口を完全に囲む形のホルダーを有しながらも製袋充填方式による充填を行うことができる。
【0068】
請求項の発明によれば、フレーム側壁に係合部が設けられている等して、バッグ貼付け部がほぼ垂直な姿勢になると、フィルターバッグのうちバッグ貼付け部が接着されている2つの部分が互いにほぼ平行に開いて、その注湯口をきっちり開くことになる。
請求項6の発明によれば、抱え腕が無くとも、フレームの形をより安定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係るドリップバッグを使用前の形で示す斜視図である。
【図2】図1のドリップバッグのホルダーを、2つ折りされる前の状態で示す斜視図である。
【図3】図1に示すドリップバッグの製造方法を説明するためのもので、袋材シートにホルダーが貼り付けられた状態を示す斜視図である。
【図4】図3の状態からドリップバッグの製造完了までの工程を説明するための斜視図である。
【図5】図1のドリップバッグの使用方法を説明するためのもので、注湯口を作った状態を示す斜視図である。
【図6】図5の状態からホルダーを折り起こすやり方の一例を説明するための斜視図である。
【図7】図1のドリップバッグの折り起こしが完了した形をカップに乗せた状態で示す斜視図である。
【図8】図5の状態からホルダーを折り起こす別のやり方を説明するための斜視図である。
【図9】図8の状態からホルダーのフレーム側壁を折り起こした状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の第二の実施の形態に係るドリップバッグを示す要部正面図である。
【図11】図10のドリップバッグを折り起こした状態で示す要部斜視図である。
【図12】本発明の第三の実施の形態に係るドリップバッグを示す要部正面図である。
【図13】図12のドリップバッグを折り起こした状態で示す要部斜視図である。
【図14】本発明の第四の実施の形態に係るドリップバッグを示す要部正面図である。
【図15】図14のドリップバッグを折り起こした状態で示す要部斜視図である。
【図16】本発明の第五の実施の形態に係るドリップバッグのホルダーを、2つ折りされる前の状態で示す斜視図である。
【図17】図16のドリップバッグを折り起こし完了状態で示す斜視図である。
【図18】従来のドリップオンタイプのドリップバッグの一例を、折り起こし前の形で示す斜視図である。
【図19】図18のドリップバッグを使用状態で示す斜視図である。
【符号の説明】
1…ドリップバッグ 3…フィルターバッグ
3a…(フィルターバッグの)一側端(折返し縁) 3b…口開け用切取り線
3c…折返し縁以外の側端 3d…折返し縁以外の側端 5…ホルダー
6…2つ折り線 7…口開け部 9…切取り線 11…バッグ貼付け部
13…抱え腕 17…フレーム天壁 20…折れ線 25…フレーム側壁
26…(フレーム側壁の)上を向く縁 26b…係合部 27…フレーム
31…袋材シート 31a…(袋材シートの)切取り線
1A…ドリップバッグ 5A…ホルダー
1B…ドリップバッグ 5B…ホルダー 13′…抱え腕
1C…ドリップバッグ 5C…ホルダー 55…係合部
1D…ドリップバッグ 5D…ホルダー 11′バッグ貼付け部
62…フレーム天壁 63…フレーム側壁 64…フレーム

Claims (8)

  1. 抽出原料が充填され一側端寄り位置に口開け用切取り線が設けられたフィルターバッグと、折り起こす前の状態では2つ折りに畳まれていてその2つ折り線が上記フィルターバッグの一側端にほぼ重なる状態でこのフィルターバッグを挟んだホルダーとを備えており、該ホルダーは、平らに展開した状態で見て、2つ折り線の両端より内側の線分の両脇に渡り切取り線等によって切取り可能に設けられた口開け部と、この口開け部の両脇に位置したバッグ貼付け部と、これら口開け部とバッグ貼付け部を囲むように位置しバッグ貼付け部に対して口開け部と反対側の位置で折曲げ可能に連続したフレームとを有し、少なくともバッグ貼付け部がフィルターバッグに接着されており、前記フレームは、前記バッグ貼付け部に連続した部分を含むフレーム天壁と、前記フレーム天壁の両脇に位置する部位が前記フレーム天壁に折れ線で連続したフレーム側壁とを有し、前記フレーム天壁を前記バッグ貼付け部から遠ざかる方向で先窄まりの形にし、前記バッグ貼付け部と連続し前記バッグ貼付け部の両脇から反口開け部側へ延びる抱え腕を設け、フレーム側壁の全体がフレーム天壁に対して立ち壁様になるようにホルダーを折り起こした状態ではこの抱え腕の先端部がフレーム側壁を外側から抱えることができるようにしたことを特徴とするドリップバッグ。
  2. 請求項1に記載したドリップバッグにおいて、フレーム側壁のうち、これがフレーム天壁に対して折り起こされた状態で上を向く縁に、抱え腕の先端部が係合する係合部を設けたことを特徴とするドリップバッグ。
  3. 請求項2に記載したドリップバッグにおいて、係合部が抱え腕の先端部が当接する段差縁のある切欠であることを特徴とするドリップバッグ。
  4. 請求項3に記載したドリップバッグにおいて、抱え腕の先端部に爪が形成されていることを特徴とするドリップバッグ。
  5. 請求項2に記載したドリップバッグにおいて、係合部が抱え腕の先端部が差し込まれる切溝であることを特徴とするドリップバッグ。
  6. 抽出原料が充填され一側端寄り位置に口開け用切取り線が設けられたフィルターバッグと、折り起こす前の状態では2つ折りに畳まれていてその2つ折り線が上記フィルターバッグの一側端にほぼ重なる状態でこのフィルターバッグを挟んだホルダーとを備えており、該ホルダーは、平らに展開した状態で見て、2つ折り線の両端より内側の線分の両脇に渡り切取り線等によって切取り可能に設けられた口開け部と、この口開け部の両脇に位置したバッグ貼付け部と、これら口開け部とバッグ貼付け部を囲むように位置しバッグ貼付け部に対して口開け部と反対側の位置で折曲げ可能に連続したフレームとを有し、少なくともバッグ貼付け部がフィルターバッグに接着されており、前記フレームは、前記バッグ貼付け部に連続した部分を含むフレーム天壁と、前記フレーム天壁の両脇に位置する部位が前記フレーム天壁に折れ線で連続したフレーム側壁とを有し、前記フレーム天壁を前記バッグ貼付け部から遠ざかる方向で先窄まりの形にし、一方のフレーム側壁の先端縁に掛止め片が形成され、他方のフレーム側壁の先端縁に掛止め切欠が形成されており、フレーム側壁の全体がフレーム天壁に対して立ち壁様になるようにホルダーが折り起こされた状態で前記掛止め片が前記掛止め切欠に係合することを特徴とするドリップバッグ。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載したドリップバッグにおいて、フィルターバッグは袋材シートを2つ折りにすると共に、その折返し縁以外の側端がシール処理された形をしており、上記折返し縁をフィルターバッグの一側端としたことを特徴とするドリップバッグ。
  8. 請求項7に記載したドリップバッグの製造方法において、透液性を有する長尺な袋材シートと、長手方向における中間位置に2つ折り線が設けられると共にこの2つ折り線の両端より内側の線分の両脇に渡って切取り可能に設けられた口開け部とこの口開け部の両脇に位置したバッグ貼付け部とこれら口開け部とバッグ貼付け部を囲むように位置し該バッグ貼付け部に対して上記口開け部と反対側の位置で折曲げ可能に連続したフレームとを有する厚紙製のホルダーを使用し、前記袋材シートには予め叉は走行中に幅方向における中間位置の両脇に切取り線を設け、走行する袋材シートに、前記バッグ貼付け部に接着剤が塗布された状態のホルダーをその長手方向が袋材シートの幅方向と一致する向きで一定間隔で貼り付け、このホルダーと共に袋材シートを幅方向で2つ折りし、この2つ折りされた袋材シートの互いに重なった両側縁をシールして該袋材シートをスリーブ形に成形して行き、この状態の袋材シートを隣接し合うホルダーの間で順次最終シールし、次の最終シールが実行される前に、袋材シートのシール先端側内部に抽出原料を充填することを特徴とするドリップバッグの製造方法。
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