JP4023935B2 - 成形体の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形体の製造方法及び製造装置に関し、詳しくは、飛散させた繊維や粉粒体を集積して成形体を連続的且つ効率的に製造することのできる成形体の製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸収性の繊維製品を連続的に製造する装置として、特公平6−142号公報には、外周面に複数の集積用凹部を有する回転ドラムと、該回転ドラムの外周面に原料繊維を飛散させて供給する原料供給手段とを備え、供給された原料繊維を上記回転ドラムの各集積用凹部内に吸引して堆積させ、該原料繊維の堆積物を該各集積用凹部から離型させることにより成形体を連続的に製造する繊維製品の製造装置が開示されており、この装置によれば、飛散されて供給された原料繊維は、各集積用凹部内に堆積して賦形され、成形体として該集積用凹部内からコンベア上に離型排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の製造装置においては、集積用凹部の底面全体が吸引されるようになっているため、全体に均一な積繊構造を有する吸収体しか製造することができなかった。
【0004】
従って、本発明の目的は、飛散させた繊維や粉粒体等の原料を集積して、成形体を連続的且つ効率的に製造することができる製造方法及び製造装置、更には、積繊構造や吸収ポリマー等の含有量が部分的に異なる構造の吸収体、特に紙おむつや生理用ナプキン等の衛生品に適した吸収体を連続的且つ効率的に製造することができる製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原料を飛散させて供給し、該原料を、固定ドラムの外周面に沿って回転する回転ドラムの外周面に設けられた集積用凹部に吸引して堆積させ、該原料の堆積物を該集積用凹部から離型させることにより成形体を製造する方法において、上記集積用凹部を、互いに独立して吸引可能な複数の単位集積部に分割し、上記回転ドラムの内周面に、上記各単位集積部に対応する吸引口を、該回転ドラムの幅方向の位置を異ならせて設ける一方、上記固定ドラムの外周面に、上記各単位集積部に対応する吸入口を、該固定ドラムの幅方向の位置を異ならせて設け、上記回転ドラムを回転させ、上記各単位集積部にそれぞれ対応する上記吸引口と上記吸入口とが重なったときに、各単位集積部が吸引されて上記原料が堆積するようになし、上記固定ドラムの周方向における一の箇所と他の箇所とで、吸引する単位集積部を異ならせるようにして、上記各単位集積部に上記原料を堆積させることを特徴とする成形体の製造方法を提供することにより、上記の目的を達成したものである。
【0006】
また、本発明は、内部が負圧に維持される固定ドラムと、該固定ドラムの外周面に沿って回転し、外周面に複数の集積用凹部を有する回転ドラムと、該回転ドラムの外周面に原料を飛散させて供給する原料供給手段とを備え、供給された上記原料を上記回転ドラムの各集積用凹部内に吸引して堆積させ、該原料の堆積物を該各集積用凹部から離型させることにより成形体を連続的に製造する装置であって、上記各集積用凹部が、互いに独立して吸引可能な複数の単位集積部に分割されており、上記回転ドラムの内周面に、上記各単位集積部に対応する吸引口が、該回転ドラムの幅方向の位置を異ならせて設けられ、上記固定ドラムの外周面に、上記各単位集積部に対応する吸入口が、該固定ドラムの幅方向の位置を異ならせて設けられ、上記各単位集積部は、上記回転ドラムが回転して、該各単位集積部にそれぞれ対応する上記吸引口と上記吸入口とが重なったときに、吸引されて上記原料が堆積するようになされており、上記固定ドラムの周方向における一の箇所と他の箇所とで、異なる単位集積部が吸引されるようになされている成形体の製造装置を提供することにより、上記の目的を達成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の吸収体の製造方法及び製造装置の好ましい実施形態(第1実施形態)について図面を参照して説明する。
【0008】
先ず、第1実施形態の成形体の製造装置について説明する。第1実施形態の製造装置は、図1に示されるように、内部が負圧に維持される固定ドラム1と、該固定ドラム1の外周面に沿って回転し、外周面に複数の集積用凹部3を有する回転ドラム2と、該回転ドラム2の外周面に原料5を飛散させて供給する原料供給手段4とを備え、供給された上記原料5を上記回転ドラム2の各集積用凹部3内に吸引して堆積させ、該原料5の堆積物を該各集積用凹部3から離型させることにより吸収体6を製造する成形体の製造装置である。
【0009】
そして、図2及び図3に示されるように、各集積用凹部3は、互いに独立して吸引可能な複数の単位集積部3a,3bに分割されている。
上記原料供給手段4は、回転ドラム2の外周面に向かって開口し、該外周面上に吸収体6の原料5を供給する原料供給口4a,4bを備えている。原料供給口4a,4bは、図1に示されるように、上記回転ドラム2の周方向にずらして複数箇所に配設されている。
そして、上記回転ドラム2が回転し、上記各集積用凹部3が上記各原料供給口4a,4bの前を通過する際に、各原料供給口4毎に、複数の単位集積部3a,3bの内の少なくとも一つが選択的に吸引されるようになされている。具体的には、各集積用凹部3が、原料供給口4aを通過する際に、単位集積部3a,3bの内の単位集積部3aのみの吸引が行われ、各集積用凹部3が原料供給口4bを通過する際には、単位集積部3a,3bの内の単位集積部3bのみの吸引が行われるようになされている。
【0010】
回転ドラム2の内周面には、図2〜4に示されるように、各単位集積部3a,3bに対応する複数の吸引口21a及び21bが設けられている。各吸引口21a及び21bのそれぞれは、回転ドラム2の幅方向にずらして形成されている。即ち、吸引口21aと吸引口21bは、互い違いになっている。
一方、固定ドラム1の外周面には、各原料供給口4a,4bに対応する吸入口12a,12b、即ち、原料供給口4a方向に開口し、該原料供給口4aから供給された原料を各集積用凹部3内に吸引堆積させる吸入口12aと、原料供給口4b方向に開口し、該原料供給口4bから供給された原料を各集積用凹部3内に吸引堆積させる吸入口12bとが設けられている。
そして、各集積用凹部3が原料供給口4aの前を通過する際には、上記回転ドラム2の吸引口21aと固定ドラム1の吸入口12aとが重なり、各集積用凹部3における該吸入口12aに連通された単位集積部3aが選択的に吸引され、各集積用凹部3が原料供給口4bの前を通過する際には、回転ドラム2の吸引口21bと固定ドラム1の吸入口12bとが重なり、各集積用凹部3における該吸入口12bに連通された単位集積部3bが選択的に吸引されるようになされている。
【0011】
固定ドラム1は、図4に示されるように、外周面にメッシュ部11を備えて固定ドラム本体10と、該固定ドラム本体10に外嵌固定された筒状リング13とからなり、該筒状リング13の周壁面に上記吸入口12a,12bが形成されている。
【0012】
固定ドラム1の側面平面部には、図1に示すように、集塵ファン(図示せず)に通じる排気管14が連通接続されており、排気管14からの排気により固定ドラム本体10内が負圧に維持されるようになっている。筒状リング13は、該固定ドラム本体10に外嵌固定される薄肉の部材であり、その周壁面に上記吸入口12a,12bが設けられている。
【0013】
本実施形態の成形体の製造装置によれば、固定ドラム本体10の外周面に直接吸入口12を形成せず、筒状リング13に吸入口12を形成する構成としているため、重量があり且つ排気管14等が接続された固定ドラム本体10の交換を必要とせずに積繊パターンを容易に変更することができるという利点がある。
【0014】
回転ドラム2は、固定ドラム1の外周面に沿って図1中矢印Aで示す時計方向に回転するようになされており、その外周面には、図2及び図3に示されるような略T字型の集積用凹部3が所定の間隔をおいて複数形成されている。各集積用凹部3は、図4に示すように、回転ドラム2の最外層を構成するパターンリング23に略T字型の開口部を形成することにより形成され、その底面はメッシュ31により構成されている。メッシュ31を介して各集積用凹部3内の吸引がなされ、該メッシュ31上に吸収体の原料5が堆積することになる。
【0015】
原料供給手段4は、2本の原料供給管40a,40bを備えており、それぞれの先端開口部が原料供給口4a,4bである。
上記原料供給管40a,40bそれぞれの上流には、粉砕パルプや吸水ポリマー等の吸収体の原料5を飛散させて供給する原料供給機構(図示せず)が設けられており、各原料供給口4a,4bから、構成原料又はそれらの組成が異なる原料を供給し得るようになされている。
【0016】
原料供給口4a,4bから供給される吸収体の原料5は、上記固定ドラム1内の負圧の作用により各集積用凹部3内に吸引導入され、該集積用凹部3内の上記メッシュ31上に堆積するようになっている。
【0017】
そして、各集積用凹部3内に堆積した堆積物は、図1に示されるように、各集積用凹部3内に吸着保持されたまま受け渡し部Bまで移送される。
上記受け渡し部Bには、圧縮空気による強制押出手段(図示せず)及びバキュームコンベア7が配設されており、該受け渡し部Bにおいて上記堆積物は離型されると共に、吸収体6として図1中左側方向に搬送される台紙8上に受け渡される。尚、図1中9で示されるのは、離型後に集積用凹部3内に残る吸収体形成原料を吸引して除去するための集塵管であり、更に、上記固定ドラム1の該集塵管9に対応する外周面上には圧縮空気の吹き出し口が形成されており、該吸収体形成原料の除去をより確実なものとしている。
【0018】
次に、上記構成を有する成形体の製造装置を用いた吸収体の製造方法、即ち本発明の成形体の製造方法の好ましい第1実施形態について説明する。
本実施形態の成形体の製造方法は、原料5を飛散させて供給し、該原料5を各集積用凹部3に吸引して堆積させ、該原料5の堆積物を該集積用凹部3から離型させることにより成形体を製造する成形体の製造方法であって、上記各集積用凹部3を、互いに独立して吸引可能な複数の単位集積部3a,3bに分割し、該単位集積部3a,3b毎に、原料(好ましくは、種類、量又は組成等の異なる原料)を吸引して堆積させる。
【0019】
以下、第1実施形態の成形体の製造方法について詳細に説明する。
先ず、回転ドラム2を図1における矢印Aの時計方向に一定速度で回転させる。同時に、排気管14の他端に接続された集塵ファン(図示せず)を作動させ、固定ドラム本体10内を負圧に保持し、原料供給管40a,40bの内部に一定方向への空気流を生じさせる。この時の負圧レベルは、吸収体の原料である粉砕パルプ及び吸水ポリマーを搬送可能な空気流を生じさせる程度であり、原料の供給量に応じて適宜調節する。
【0020】
次に、原料供給機構からの粉砕パルプの原料供給管40への供給と略同時に、吸水ポリマーを連続的に投入する。原料供給管40a,40b内で合流した粉砕パルプ及び吸水ポリマーは均一に混合された混合流として、回転ドラム2に供給される。
尚、原料供給管40aから供給する吸収体形成原料は吸収ポリマーの比率の高いものとし、原料供給管40bから供給する吸収体形成原料は吸収ポリマーの比率の低いものとした。
【0021】
回転ドラム2が回転して各集積用凹部3が上記原料供給口4aを通過する際、上記回転ドラム2の吸引口21a,21a・・と上記固定ドラム1の吸入口12a,12a・・とが重なり合い、各集積用凹部3における単位集積部3a,3bの内の単位集積部3aのみが選択的に吸引される。その結果、単位集積部3aには、吸収ポリマーの比率が高い吸収体形成原料が堆積する。更に、回転ドラム2が回転して集積用凹部3が上記原料供給口4bを通過する際、回転ドラム2の吸引口21b,21b・・と固定ドラム1の吸入口12b,12b・・とが重なり合い、該集積用凹部3における単位集積部3a,3bの内の単位集積部3bのみが選択的に吸引される。その結果、単位集積部3bには、吸収ポリマーの比率が低い吸収体形成原料が堆積する。
このようにして、各集積用凹部3における単位集積部3aにはポリマー比率が高い吸収体形成原料が堆積し、各集積用凹部3における単位集積部3bにはポリマー比率が低い吸収体形成原料が堆積する。そして、各集積用凹部3内の堆積物を離型させることにより、吸収ポリマー含有量が部分的に異なる吸収体が得られる。更に、回転ドラム2の回転を継続することにより、このような構造の吸収体を連続的に効率よく製造できる。
【0022】
第1実施形態の成形体の製造装置によれば、上記構成を有してなるので、吸収ポリマーの含有量が部分的に異なる吸収体を効率よく製造できる。更に、上記原料供給口4a,4bから供給する吸収体形成原料の組合せを適宜に変更することにより、積繊構造や吸収ポリマーの含有量等が部分的に異なる構造の様々な吸収体を連続的に効率よく製造できる。
また、集積用凹部3の底部メッシュ部31と吸引口21との間の距離を極めて狭く設計できるので、装置の小型化が可能であり、操作性の向上を図れる。
更に、集積用凹部3の底部のメッシュ部31と吸引口21とを連通する空間の形状が単なるボックス状であるため、装置自体の製造、特に回転ドラムの製造が容易である。
【0023】
以上、本発明の好ましい一実施形態について説明したが、本発明は、適宜変更可能である。
例えば、第1実施形態における集積用凹部3の形状は略T字型であるが、目的とする成形体の形状等に応じて適宜の形状にできる。
また、集積用凹部3について、分割の数、分割の形状、また、分割した各部分の吸収体形成原料の種類等自由に決定できる。
【0024】
また、第1実施形態においては、集積用凹部3の各単位集積部3a,3bそれぞれに対し、複数の吸引口21及び同数の対応する吸入口12が形成されているが、本発明の成形体の製造装置は、単位集積部3a,3bそれぞれに対し単一の吸引口21及び吸入口12が形成されたものであっても良い。
【0025】
また、本発明の成形体の製造方法及び製造装置においては、各原料供給位置毎に各単位集積部が一つずつ吸引されるものでも良いが、各原料供給位置毎に二以上の単位集積部が同時に吸引されるものであっても良い。また、第1実施形態の製造装置においては、固定ドラムに一定の負圧をかけることにより、各吸引口は一定の吸引力であるが、固定ドラムの各吸引口に対して、それぞれ別の吸引手段を取り付けたり、各吸引口(又は吸入口)にフィルター等を取り付けることにより、単位集積部毎に吸引力を異ならせても良い。単位集積部毎に吸引力を異ならせることにより成形体について部分的に原料(材料)の坪量を変更させても良い。また、各吸引口に対応する固定ドラムの各吸入口の周方向の長さを変更することにより、吸引の時間を調整し吸引する坪量を変更しても良い。更に、各種の方法により、各単位集積部毎に種類、量又は組成の異なる原料を堆積させ、部分毎に構成原料、坪量、構成原料の組成等が異なる成形体を製造しても良い。
【0026】
本発明の他の実施形態(第2実施形態)について図面を参照して説明する。尚、特に説明しない点については、第1実施形態におけるのと同様である。
第2実施形態の製造装置における各集積用凹部3は、図7に示すように、互いに独立して吸引可能な3つの単位集積部3c,3d,3eに分割されている。そして、図7及び8に示すように、各単位集積部3c,3d,3eそれぞれに対し、単一の吸引口21c,21d,21eが形成され、各単位集積部3c,3d,3eと、対応する吸引口21c,21d,21eとはそれぞれ連通管22c,22d,22eにより連通されている。吸引口21c,21d,21eのそれぞれは、互いに回転ドラム2の幅方向にずらした位置に形成されている。
【0027】
第2実施形態における吸入口の配置を図8に示した。図8は、筒状リングの一部を展開して示したもので、図の上側が回転ドラム2の回転方向である。
本実施形態の成形体の製造装置においては、原料供給口が4カ所に設けられており、図8における各領域A〜Dは、それぞれの原料供給口4a〜4dの前方に位置する領域を示している。一方、Ld,Le,Lcは、それぞれ上記吸引口21d,21e,21cが通過するレーンを示している。
【0028】
第2実施形態における回転ドラム2を回転させると、その外周面に形成された集積用凹部3は、図8における下側から上側に向かって移動する。
領域Aには、上記吸引口21c,21d,21eのすべてに対し、それらに対応する吸引口が形成されており、集積用凹部3が領域Aを通過する際には、単位集積部3c,3d,3eのいずれにも固定ドラム1内の負圧が作用する。その結果、集積用凹部3内の全面が吸引され、該集積用凹部3内全面に原料供給口4aから供給された吸収体形成原料が堆積する。
領域Bには、吸引口21cに対応する吸入口12cのみが形成されている。従って、集積用凹部3が領域Bを通過する際には、吸引口21cに連通された上記単位集積部3cのみが選択的に吸引される。その結果、上記原料供給口4bから供給される吸収体形成原料は上記単位集積部3cのみに積層堆積される。
領域Cには、吸引口21dに対応する吸入口12dのみが形成されている。従って、集積用凹部3が領域Cを通過する際には、吸引口21dに連通する上記単位集積部3dのみが選択的に吸引される。従って、上記原料供給口4cから供給される吸収体形成原料は上記単位集積部3dのみに積層堆積される。
領域Dには、領域Aと同様に吸引口21c,21d,21eのすべてに対し吸引口が形成されている。従って、集積用凹部3が領域Dを通過する際には、該集積用凹部3内全面に原料供給口4dから供給された吸収体形成原料が堆積する。
【0029】
このようにして、一つの集積用凹部3が領域A〜Dを通過すると、図9に示すような積層構造を有する積層体が該集積用凹部3内に得られる。そして、該堆積物を上記集積用凹部3から離型することにより、上記積層構造を有する吸収体が得られる。
第2実施形態の成形体の製造方法及び製造装置によると、図9に示されるような積繊構造を有する吸収体を連続的に効率よく製造することができる。
第2実施形態における上記原料供給口4から供給する吸収体形成原料は、原料供給口毎にそれぞれ異なる種類のものであっても良いし、2以上の原料供給口から供給される吸収体形成原料が同一であっても良い。
また、例えば、上記原料供給口4dからの原料の供給を停止して製造装置を動作させることにより、図9における最上層Dを有しない吸収体を製造したり、原料供給口4b〜4dからの供給を停止して動作させることにより、全体に渡って構成原料が均一に分布している層Aのみからなる従来の吸収体を製造したりすることもできる。同様に、原料供給口4b又は4cからの供給を停止してA及びBを有しない吸収体を製造することもできる。
【0030】
以上、本発明の2つの実施形態を中心に説明したが、本発明は更に様々な変更が可能である。
例えば、原料供給口4は、原料供給管40を共有させ、先端部において仕切り板で区分けすることにより複数の原料供給口4を形成したものにできる。また、本発明は、吸収体の他、繊維状、粒状、粉状物の成形体の製造に適用するできる。
【0031】
本発明によれば、飛散させた原料を集積して、成形体を連続的且つ効率的に製造することができ、積層構造や吸収ポリマー等の材料の含有量が部分的に異なる構造の成形体を連続的且つ効率的に製造することができる製造方法及び製造装置を提供できる。
本発明の製造方法及び製造装置によれば、例えば、積繊構造や吸収ポリマー等の含有量が部分的に異なる構造の吸収体、特に紙おむつや生理用ナプキン等の衛生品に適した吸収体を連続的且つ効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1実施形態に係る成形体の製造装置を示す概略断面図である。
【図2】図2は、第1実施形態に係る成形体の製造装置を示す要部拡大図である。
【図3】図3は、図1に示す成形体の製造装置における回転ドラムの吸引口と固定ドラムの吸入口との位置関係を示す模式図である。
【図4】図4は、図2のX−X線断面図である。
【図5】図5は、第2実施形態に係る成形体の製造装置の要部を示す斜視図である。
【図6】図6は、第2実施形態に係る成形体の製造装置の要部を示す断面図である。
【図7】図7は、第2実施形態に係る成形体の製造装置における集積用凹部の分割態様を示す説明図である。
【図8】図8は、第2実施形態に係る成形体の製造装置における吸入口の配置を示す図である。
【図9】図9は、第2実施形態に係る製造装置及び製造方法により得られる成形体(吸収体)の積繊構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 固定ドラム
10 固定ドラム本体
11 メッシュ部
12,12a,12b・・吸入口
13 筒状リング
14 排気管
2 回転ドラム
21 吸引口
22,22a,22b・・連通管
23 パターンリング
3 集積用凹部
3a,3b,3c・単位集積部
31 メッシュ
4 原料供給口
40 原料供給管
5 成形体(吸収体)の原料
6 成形体(吸収体)
7 バキュームコンベア
Claims (4)
- 原料を飛散させて供給し、該原料を、固定ドラムの外周面に沿って回転する回転ドラムの外周面に設けられた集積用凹部に吸引して堆積させ、該原料の堆積物を該集積用凹部から離型させることにより成形体を製造する方法において、
上記集積用凹部を、互いに独立して吸引可能な複数の単位集積部に分割し、
上記回転ドラムの内周面に、上記各単位集積部に対応する吸引口を、該回転ドラムの幅方向の位置を異ならせて設ける一方、上記固定ドラムの外周面に、上記各単位集積部に対応する吸入口を、該固定ドラムの幅方向の位置を異ならせて設け、
上記回転ドラムを回転させ、上記各単位集積部にそれぞれ対応する上記吸引口と上記吸入口とが重なったときに、各単位集積部が吸引されて上記原料が堆積するようになし、
上記固定ドラムの周方向における一の箇所と他の箇所とで、吸引する単位集積部を異ならせるようにして、上記各単位集積部に上記原料を堆積させることを特徴とする成形体の製造方法。 - 上記各単位集積部毎に、種類、量又は組成の異なる原料を堆積させる請求項1記載の成形体の製造方法。
- 内部が負圧に維持される固定ドラムと、該固定ドラムの外周面に沿って回転し、外周面に複数の集積用凹部を有する回転ドラムと、該回転ドラムの外周面に原料を飛散させて供給する原料供給手段とを備え、供給された上記原料を上記回転ドラムの各集積用凹部内に吸引して堆積させ、該原料の堆積物を該各集積用凹部から離型させることにより成形体を連続的に製造する装置であって、
上記各集積用凹部が、互いに独立して吸引可能な複数の単位集積部に分割されており、
上記回転ドラムの内周面に、上記各単位集積部に対応する吸引口が、該回転ドラムの幅方向の位置を異ならせて設けられ、上記固定ドラムの外周面に、上記各単位集積部に対応する吸入口が、該固定ドラムの幅方向の位置を異ならせて設けられ、
上記各単位集積部は、上記回転ドラムが回転して、該各単位集積部にそれぞれ対応する上記吸引口と上記吸入口とが重なったときに、吸引されて上記原料が堆積するようになされており、
上記固定ドラムの周方向における一の箇所と他の箇所とで、異なる単位集積部が吸引されるようになされている成形体の製造装置。 - 上記原料供給口は、上記回転ドラムの周方向にずらして複数配設されている請求項3に記載の成形体の製造装置。
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