JP4023716B2 - 解像度補正装置、解像度補正プログラムおよび解像度補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯機器用カメラ、電子スチルカメラ等によって撮像された画像の解像度を補正する解像度補正装置、解像度補正プログラムおよび解像度補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
小型の携帯機器に使用される携帯機器用カメラ、電子スチルカメラ等のカメラは、小型化が進んでいる。このようなカメラに設けられたレンズは、固有のレンズ収差を有しているために、撮像された画像の周縁部の解像度が中心部よりも大きく低下するという特性を有している。このようなレンズが設けられたカメラによって撮像された画像は、レンズの中心に対応する画像の中心部に比べて周縁部の解像度が低下し、不鮮明な画像になる。
【0003】
画像の周縁部における解像度が低下することを防ぐためにレンズの枚数を増やすと、レンズのサイズ、重量およびコストが増大する。携帯機器用カメラ、電子スチルカメラ等のカメラのレンズは、製品コスト、レンズ等の光学系の小型化に対する要求が強いため、レンズの枚数を増やすことは容易でない。
【0004】
特開平7−74987号公報には、レンズの枚数を増やすことなく画像の周縁部における解像度の低下を防ぐ構成が開示されている。図10は、この公報に開示された従来の解像度補正装置9のブロック図である。解像度補正装置9は、カメラによって撮像された画像を表す画像信号が入力される入力端子Tを備えており、入力端子Tから入力される画像信号は、補正加算部91、輪郭補正信号発生部89および補正量調整部93にそれぞれ入力される。輪郭補正信号発生部89は、水平補正信号発生回路90を有している。水平補正信号発生回路90は、入力端子Tに入力された画像信号に基づいて水平方向の輪郭補正信号を発生し、補正量調整部93に設けられた水平側可変増幅回路94に出力する。
【0005】
補正量調整部93は、水平パラボラ波発生回路95も有しており、入力端子Tに入力された画像信号を受け取り、画像信号に同期した水平パラボラ波信号を水平側可変増幅回路94に出力する。水平側可変増幅回路94は、水平パラボラ波発生回路95が発生した水平パラボラ波信号に基づいて、水平補正信号発生回路90が発生した水平方向の輪郭補正信号を、画像の左側縁部および右側縁部において補正量が大きくなるように非線形に調整する。
【0006】
水平側可変増幅回路94の出力は、補正加算部91に設けられた水平側加算回路92に与えられる。水平側加算回路92は、水平側可変増幅回路94によって調整された水平方向の輪郭補正信号のタイミングに合致するように入力端子Tに入力された画像信号を遅延させて、遅延させた画像信号を水平方向の輪郭補正信号に加算する。この加算によって、画像信号は水平方向の輪郭が強調される。
【0007】
水平側加算回路92の出力は、輪郭補正信号発生部89に設けられた垂直補正信号発生回路96に与えられるとともに、補正加算部91に設けられた垂直側加算回路97に与えられる。垂直補正信号発生回路96は、水平側加算回路92によって水平方向の輪郭が強調された画像信号に基づいて垂直方向の輪郭補正信号を発生する。
【0008】
補正量調整部93には、また、垂直パラボラ波発生回路99と垂直側可変増幅回路98も設けられている。垂直パラボラ波発生回路99は、入力端子Tに入力された画像信号に同期した垂直パラボラ波信号を垂直側可変増幅回路98に出力する。垂直側可変増幅回路98は、垂直パラボラ波発生回路99から出力された垂直パラボラ波信号に基づいて、垂直補正信号発生回路96が発生した垂直方向の輪郭補正信号を、画像の上側縁部および下側縁部において補正量が大きくなるように非線形に調整する。
【0009】
垂直側可変増幅回路98の出力は、補正加算部91に設けられた垂直側加算回路97に与えられる。垂直側加算回路97は、水平側加算回路92によって水平方向の輪郭が強調された画像信号を、垂直側可変増幅回路98によって調整された垂直方向の輪郭補正信号のタイミングに合致するように遅延させて、垂直方向の輪郭補正信号に加算する。この加算によって、水平方向の輪郭が強調された画像信号は、さらに垂直方向の輪郭が強調される。
【0010】
垂直側加算回路97によって垂直方向の輪郭が強調された画像信号は、輪郭補正された画像信号として、図示しない後段の回路に供給される。垂直側加算回路97によって垂直方向の輪郭が強調された画像信号は、水平方向および垂直方向に輪郭が強調されており、レンズの解像度が低下する画像の周縁部ほど輪郭が強調されるように、非線形に輪郭が補正されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
カメラによって撮像された画像は、カメラに設けられたレンズの中心からレンズの周縁に向うにしたがって解像度が低下するため、画像の中心を中心とする同心円上においては、解像度は同程度になる。したがって、画像全体にわたって一様な解像度になるように補正するためには、画像の中心を中心とする同心円上における補正量は等しくなければならない。
【0012】
しかしながら、前述した従来の解像度補正装置9においては、水平側可変増幅回路94によって水平方向の輪郭を強調した後に、垂直側可変増幅回路98によって垂直方向の輪郭を強調しているために、画像の中心を中心とする同心円上における補正量が等しくならない。このため、画像全体にわたって一様な解像度にならず、補正後の画像が違和感のある画像になるという問題がある。
【0013】
本発明は係る問題を解決するためになされたものであり、その目的は、カメラによって撮像された画像を、画像全体にわたって一様な解像度を有する画像に補正することができる解像度補正装置、解像度補正プログラムおよび解像度補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、画像の中心を中心とする同心円上における補正量を等しくすることができる解像度補正装置、解像度補正プログラムおよび解像度補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る解像度補正装置は、画像信号に基づいて画像の輪郭を表す輪郭信号を生成する輪郭信号生成手段と、該輪郭信号生成手段によって生成された該輪郭信号と、該画像上の中心から周縁に向って放射状に増大する補正量とに基づいて、該画像の輪郭を強調するための輪郭補正信号を生成する輪郭補正信号生成手段と、該輪郭補正信号生成手段によって生成された該輪郭補正信号を該画像信号に加算する輪郭補正信号加算手段とを具備しており、そのことにより上記目的が達成される。
【0016】
該画像上の中心から周縁に向って放射状に増大する補正量を記憶する補正量記憶手段をさらに具備しており、前記輪郭補正信号生成手段は、前記輪郭信号と該補正量記憶手段に記憶された該補正量とに基づいて、前記輪郭補正信号を生成してもよい。
【0017】
前記補正量記憶手段は、前記画像上の中心位置からの距離に応じた前記補正量を記憶しており、該補正量記憶手段に記憶された該補正量を該画像上の中心位置からの距離に基づいて読み出して、前記輪郭補正信号生成手段に供給する補正量読出し手段をさらに具備してもよい。
【0018】
前記画像上の中心位置からの距離と前記補正量との関係を規定する関数を記憶する補正関数記憶手段と、該画像上の中心位置からの距離と該関数とに基づいて、該補正量を算出して、前記輪郭補正信号生成手段に供給する補正量算出手段をさらに具備してもよい。
【0019】
本発明に係る解像度補正プログラムは、コンピュータに、画像信号に基づいて該画像の輪郭を表す輪郭信号を生成する輪郭信号生成ステップと、該輪郭信号生成ステップによって生成された該輪郭信号と、該画像上の中心から周縁に向って放射状に増大する補正量とに基づいて、該画像の輪郭を強調するための輪郭補正信号を生成する輪郭補正信号生成ステップと、該輪郭補正信号生成ステップによって生成された該輪郭補正信号を該画像信号に加算する輪郭補正信号加算ステップとを実行させ、そのことにより上記目的が達成される。
【0020】
本発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に係る解像度補正プログラムが記録されており、そのことにより上記目的が達成される。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、実施の形態に係る解像度補正装置1のブロック図である。解像度補正装置1は、CCD、CMOSセンサ等の固体撮像素子によって撮像された画像の解像度を補正する。解像度補正装置1は、入力端子Tを備えている。入力端子Tには、CCD、CMOSセンサ等の固体撮像素子によって撮像された画像を表す画像信号S1が入力される。入力端子Tに入力された画像信号S1は、輪郭信号生成回路11に設けられた水平輪郭信号生成回路12、垂直輪郭信号生成回路13に与えられるとともに、輪郭補正信号加算回路19に与えられる。
【0022】
水平輪郭信号生成回路12は、画像信号S1に基づいて水平方向の輪郭成分を抽出した水平輪郭信号S2を生成し、輪郭補正信号生成回路16に設けられた水平輪郭補正信号生成回路17に出力する。図2は、水平輪郭信号生成回路12のブロック図であり、図3は、水平輪郭信号生成回路12のタイミングチャートである。入力端子Tに入力された画像信号S1は、遅延回路20および乗算回路23に与えられる。乗算回路23は、入力端子Tに入力された画像信号S1を1/2倍した信号S6を生成し、加減算回路24に出力する。遅延回路20は、入力端子Tに入力された画像信号S1を水平方向に1画素分遅延させた信号S7を生成し、遅延回路21および加減算回路24に出力する。遅延回路21は、遅延回路20が水平方向に1画素分遅延させた信号S7をさらに水平方向に1画素分遅延させた信号S8を生成し、乗算回路22に出力する。乗算回路22は、遅延回路21によって生成された信号S8を1/2倍した信号S9を生成し、加減算回路24に出力する。
【0023】
加減算回路24は、遅延回路20によって生成された信号S7から乗算回路23によって生成された信号S6と乗算回路22によって生成された信号S9とを減算して、水平方向の輪郭成分を抽出した水平輪郭信号S2を生成する。
【0024】
垂直輪郭信号生成回路13は、入力端子Tから画像信号S1を受け取り、垂直方向の輪郭成分を抽出した垂直輪郭信号S3を生成し、垂直輪郭補正信号生成回路18に出力する。図4は、垂直輪郭信号生成回路13のブロック図である。図2において示した水平輪郭信号生成回路12の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は省略する。垂直輪郭信号生成回路13においては、入力信号を1画素分遅延させる遅延回路20および21の替わりに、入力信号を1水平ライン分遅延させる遅延回路20Aおよび21Aを設けている。この構成により、水平輪郭信号生成回路12と同様にして、垂直方向の輪郭成分を抽出した垂直輪郭信号S3を生成する。
【0025】
解像度補正装置1は、補正量記憶回路14を備えている。補正量記憶回路14には、固体撮像素子によって撮像された画像上の中心から周縁に向って放射状に増大する補正量が記憶されている。
【0026】
図5は、補正量記憶回路14に記憶された補正量テーブル25の説明図である。補正量テーブル25は、固体撮像素子によって撮像された画像を構成する各画素に対応するようにマトリックス状に構成されている。画像を構成する各画素に対応する位置には、各画素に対応する補正量が格納されている。画像上の中心位置26を中心とする最も内側の同心円よりも内側の位置に格納された補正量は、0になっている。最も内側の同心円よりも外側であって内側から2番目の同心円よりも内側の位置に格納された補正量は0よりも大きい1になっており、内側から2番目の同心円よりも外側であって最も外側の同心円よりも内側の位置に格納された補正量は1よりも大きい2になっている。最も外側の同心円よりも外側の位置に格納された補正量は、補正量テーブル25の4つのコーナー部に格納された補正量を除いて、2よりも大きい4になっており、補正量テーブル25の4つのコーナー部に格納された補正量は4よりも大きい7になっている。
【0027】
このように、補正量記憶回路14に記憶された補正量は、画像上の中心位置26から画像の周縁に向って放射状に増大するようになっている。
【0028】
解像度補正装置1には、補正量読出し回路15が設けられており、補正量読出し回路15は、補正の対象となる画素に対応する補正量を補正量記憶回路14から各画素ごとに読み出す。
【0029】
水平輪郭補正信号生成回路17は、水平輪郭信号生成回路12によって生成された水平輪郭信号S2に、画像上の中心位置26から画像の周縁に向って増大する補正量を各画素ごとに乗算して、水平輪郭補正信号S4を生成し、輪郭補正信号加算回路19に出力する。垂直輪郭補正信号生成回路18は、垂直輪郭信号生成回路13によって生成された垂直輪郭信号S3に、画像上の中心位置26から画像の周縁に向って増大する補正量を各画素ごとに乗算して、垂直輪郭補正信号S5を生成し、輪郭補正信号加算回路19に出力する。
【0030】
輪郭補正信号加算回路19は、入力端子Tに入力された画像信号S1に、水平輪郭補正信号生成回路17によって生成された水平輪郭補正信号S4および垂直輪郭補正信号生成回路18によって生成された垂直輪郭補正信号S5を加算する。
【0031】
図6は、実施の形態に係る解像度補正方法を示すフローチャートである。前述したような構成を有する解像度補正装置1においては、入力端子Tに画像信号S1が入力されると、水平輪郭信号生成回路12は、画像信号S1に基づいて水平輪郭信号S2を生成する。垂直輪郭信号生成回路13は、画像信号S1に基づいて垂直輪郭信号S3を生成する(S1)。
【0032】
補正量読出し回路15は、画像の中心位置26から画像の周縁に向って増大する補正量を補正量記憶回路14から各画素ごとに読み出す(S2)。水平輪郭補正信号生成回路17は、水平輪郭信号生成回路12によって生成された水平輪郭信号S2に、補正量読出し回路15によって読み出された画像の中心位置26から画像の周縁に向って増大する補正量を各画素ごとに乗算して、水平輪郭補正信号S4を生成する(S3)。垂直輪郭補正信号生成回路18は、垂直輪郭信号生成回路13によって生成された垂直輪郭信号S3に、補正量読出し回路15によって読み出された画像の中心位置26から画像の周縁に向って増大する補正量を各画素ごとに乗算して、垂直輪郭補正信号S5を生成する(S4)。輪郭補正信号加算回路19は、入力端子Tに入力された画像信号S1に、水平輪郭補正信号生成回路17によって生成された水平輪郭補正信号S4および垂直輪郭補正信号生成回路18によって生成された垂直輪郭補正信号S5を加算する(S5)。画像を構成するすべての画素に対して補正が終了したか否かが判断される(S6)。画像を構成するすべての画素に対して補正が終了していないと判断されたときは(S6においてNO)、S1へ戻る。画像を構成するすべての画素に対して補正が終了したと判断されたときは(S6においてYES)、解像度補正方法を終了する。
【0033】
図6において示した解像度補正方法は、コンピュータプログラムである解像度補正プログラムによって実行することができる。図7は、解像度補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびコンピュータの説明図である。コンピュータ30は、CD−ROMドライブ33を備えている。CD−ROMドライブ33は、解像度補正プログラムを記録したCD−ROM38を装着する。コンピュータ30には、FDドライブ34が設けられている。FDドライブ34は、解像度補正プログラムを記録したFDディスク39を装着する。
【0034】
コンピュータ30は、ハードディスク32を備えている。ハードディスク32には、CD−ROMドライブ33に装着されたCD−ROM38からコンピュータ30が読み取った解像度補正プログラムがインストールされる。コンピュータ30には、内部メモリ31が設けられている。内部メモリ31には、ハードディスク32にインストールされた解像度補正プログラムが読み出される。コンピュータ30は、外部インターフェース35を備えている。外部インターフェース35には、解像度補正プログラムが解像度を補正する画像信号が入力される。コンピュータ30には、表示装置36およびキーボード、マウス等の入力部37が設けられている。
【0035】
CD−ROMドライブ33に、解像度補正プログラムを記録したCD−ROM38が装着されると、コンピュータ30はCD−ROM38に記録された解像度補正プログラムをハードディスク32にインストールする。コンピュータ30はハードディスク32にインストールされた解像度補正プログラムを内部メモリ31に読み出して、解像度補正プログラムを実行する。外部インターフェース35に画像信号が入力されると、解像度補正プログラムは外部インターフェース35に入力された画像信号の解像度を補正する。
【0036】
なお、FDドライブ34に装着されたFDディスク39に記録された解像度補正プログラムを、ハードディスク32にインストールしてもよい。解像度補正プログラムが解像度を補正する画像信号は、CD−ROM38またはFDディスク39に記録され、CD−ROMドライブ33またはFDドライブ34から入力されてもよい。
【0037】
以上のように本実施の形態によれば、画像上の中心位置26から画像の周縁に向って増大する補正量を水平輪郭信号S2および垂直輪郭信号S3にそれぞれ乗算して生成した水平輪郭補正信号S4および垂直輪郭補正信号S5を、画像信号S1に加算するので、画像の中心から画像の周縁に向って低下する解像度を精度よく補正することができる。このため、画像全体にわたって一様な解像度を有する画像を得ることができる。
【0038】
図8は、実施の形態に係る他の解像度補正装置2のブロック図である。前述した解像度補正装置1の構成要素と同一の構成要素には、同一の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は省略する。解像度補正装置1と異なる点は、中心位置記憶回路27および距離算出回路28をさらに備えており、補正量記憶回路14の替わりに補正量記憶回路14Aを設けている点である。
【0039】
中心位置記憶回路27には、固体撮像素子によって撮像された画像の中心位置が記憶されている。距離算出回路28は、中心位置記憶回路27に記憶された画像の中心位置と解像度を補正する対象となる画素との距離を算出する。補正量記憶回路14Aには、画像の中心位置からの距離と補正量との関係を規定するテーブルが記憶されている。
【0040】
距離算出回路28が中心位置記憶回路27に記憶された画像の中心位置と解像度を補正する対象となる画素との距離を算出すると、補正量読出し回路15は、距離算出回路28によって算出された画像の中心位置と解像度を補正する対象となる画素との距離に基づいて、補正量記憶回路14Aから補正量を読み出す。
【0041】
このように、補正量記憶回路14Aには画像の中心位置からの距離と補正量との関係を規定するテーブルが記憶されているので、画像を構成する各画素に対応する位置に各画素に対応する補正量が格納されている補正量テーブル25を記憶する補正量記憶回路14よりも記憶容量を削減することができる。
【0042】
図9は、実施の形態に係るさらに他の解像度補正装置3のブロック図である。図8を参照して前述した解像度補正装置2の構成要素と同一の構成要素には、同一の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は省略する。解像度補正装置2と異なる点は、補正量記憶回路14の替わりに補正関数記憶回路29を設け、補正量読出し回路15の替わりに補正量算出回路30を設けている点である。
【0043】
補正関数記憶回路29には、画像の中心位置からの距離と補正量との関係を規定する関数が記憶されている。この関数は、例えば、近似多項式によって表される。補正量算出回路30は、距離算出回路28によって算出された画像の中心位置と解像度を補正する対象となる画素との距離を、補正関数記憶回路29に記憶されている関数に代入して、補正量を算出する。
【0044】
このように、補正関数記憶回路29には画像の中心位置からの距離と補正量との関係を規定する関数が記憶されているので、補正量記憶回路14、14Aのように補正量を記憶する記憶回路が不要になる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、カメラによって撮像された画像を、画像全体にわたって一様な解像度を有する画像に補正することができる解像度補正装置、解像度補正プログラムおよび解像度補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【0046】
また本発明によれば、画像の中心を中心とする同心円上における補正量を等しくすることができる解像度補正装置、解像度補正プログラムおよび解像度補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る解像度補正装置のブロック図
【図2】実施の形態に係る解像度補正装置に設けられた水平輪郭信号生成回路のブロック図
【図3】実施の形態に係る解像度補正装置に設けられた水平輪郭信号生成回路のタイミングチャート
【図4】実施の形態に係る解像度補正装置に設けられた垂直輪郭信号生成回路のブロック図
【図5】実施の形態に係る解像度補正装置に設けられた補正量記憶回路に記憶された補正量テーブルの説明図
【図6】実施の形態に係る解像度補正方法を示すフローチャート
【図7】実施の形態に係る解像度補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびコンピュータの説明図
【図8】実施の形態に係る他の解像度補正装置のブロック図
【図9】実施の形態に係るさらに他の解像度補正装置のブロック図
【図10】従来の解像度補正装置のブロック図
【符号の説明】
1 解像度補正装置
11 輪郭信号生成回路
14 補正量記憶回路
15 補正量読出し回路
16 輪郭補正信号生成回路
19 輪郭補正信号加算回路
25 画像
26 中心位置
27 中心位置記憶回路
28 距離算出回路
29 補正関数記憶回路
30 補正量算出回路
Claims (3)
- カメラによって撮像された画像の画像信号に基づいて水平輪郭信号および垂直輪郭信号をそれぞれ生成する水平輪郭信号生成手段および垂直輪郭信号生成手段と、
前記画像上の中心位置を記憶する中心位置記憶手段と、
前記水平輪郭信号生成手段および前記垂直輪郭信号生成手段によって生成された前記水平輪郭信号および前記垂直輪郭信号における補正対象の画素の前記中心位置記憶手段に記憶された前記中心位置からの距離を算出する距離算出手段と、
前記中心位置記憶手段にて記憶された中心位置からの距離に応じて、解像度を補正するための補正量が、距離が増大するにつれて放射状に増加するとともに、前記中心位置を中心とした同心円上に位置する各画素の補正量が等しくなるように設定された補正テーブルを記憶する補正量記憶手段と、
前記補正対象の画素の補正量を、前記距離算出手段によって算出された距離に基づいて前記補正テーブルから読み出す補正量読出し手段と、
該補正量読み出し手段によって読み出された補正量によって前記補正対象の画素を補正した水平輪郭補正信号および垂直輪郭補正信号をそれぞれ生成する水平輪郭補正信号生成手段および垂直輪郭補正信号生成手段と、
該水平輪郭補正信号生成手段および該垂直輪郭補正信号生成手段によって生成された前記水平輪郭補正信号および前記垂直輪郭補正信号を前記画像信号に加算する輪郭補正信号加算手段と
を具備することを特徴とする解像度補正装置。 - カメラによって撮像された画像の画像信号に基づいて水平輪郭信号および垂直輪郭信号をそれぞれ生成する輪郭信号生成ステップと、
予め記憶された前記画像上の中心位置から、前記輪郭信号生成ステップによって生成された前記水平輪郭信号および前記垂直輪郭信号における補正対象の画素までの距離をそれぞれ算出する距離算出ステップと、
前記補正対象の画素の補正量を、前記距離算出ステップによって算出された距離に基づいて、解像度を補正するための補正量が、距離が増大するにつれて放射状に増加するとともに、前記中心位置を中心とした同心円上における補正量が等しくなるように設定された補正テーブルから読み出す補正量読出しステップと、
該補正量読出しステップにて読み出された補正量によって前記補正対象の画素を補正した水平輪郭補正信号および垂直輪郭補正信号をそれぞれ生成する輪郭補正信号生成ステップと、
該輪郭補正信号生成ステップによって生成された前記水平輪郭補正信号および前記垂直輪郭補正信号を前記画像信号に加算する輪郭補正信号加算ステップと
を包含する解像度補正方法をコンピュータに実行させるための解像度補正プログラム。 - 請求項2に記載の解像度補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (6)
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