JP4022981B2 - 発熱体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気暖房器具、電気調理器具等に利用する発熱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の発熱体は、図9に示されているようにFe−Cr−AlやNi−Cr等の合金やタングステン等の金属体よりなる電熱線13をコイル状に丸巻きして発熱線14を形成している。
【0003】
電熱線13は金属体で形成されているので電熱線13の表面の放射率が低くて放射エネルギー量が少なく、コイル状に丸巻きして電熱線13の使用長を長くし表面積を増大させることにより、放射エネルギー量を補っている。
【0004】
この発熱線14を結晶化ガラスや石英よりなる管体2内に挿入し、管体2の両端部から突出している発熱線14の取り出し線3’より通電することによって発熱線14を発熱させ、管体2を介して空気中に熱を放射させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の発熱体では、発熱線14の巻径に応じた管体2の管径が必要となるため外径が太くなる。さらに放射エネルギー量を増加させようとすれば、発熱線14の巻径を大きくするか、発熱線14の長さを長くすることで電熱線13の表面積を増大させなければならない。
【0006】
したがって、発熱線14の巻径を大きくした場合は、管体2の管径が太くなり、発熱線14の長さを長くした場合には、管体2の長さも長くしなければならないという課題を有していた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために複数本の炭素系抵抗発熱体と、それら外周を覆う管体とを有し、前記各炭素系抵抗発熱体は平面部を有する異なる断面形状にそれぞれ設定したものである。
【0008】
上記発明によれば、発熱線として炭素系抵抗発熱体を使用しており、表面の放射率が高く放射エネルギー量が多いので、コイル状に丸巻きする必要がない。しかも、複数本の炭素系抵抗発熱体が平面部を有する異なる断面形状に設定してあるところから、赤外線の放射方向、指向性を任意に決定できるものとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、複数本の炭素系抵抗発熱体と、それら外周を覆う管体とを有し、前記各炭素系抵抗発熱体は平面部を有する異なる断面形状にそれぞれ設定したものである。
【0010】
そして炭素系抵抗発熱体を使用しているため、表面の放射率が高く放射エネルギー量が多いのでコイル状に丸巻きする必要がなく、しかも、複数本の炭素系抵抗発熱体が平面部を有する異なる断面形状に設定してあるところから、赤外線の放射方向、指向性を任意にけっていできるものとなる。
【0011】
断面形状の具体例として異なる多面断面形状とすることが考えられる。このように異なる多面断面形状であれば、赤外線の放射方向が拡大されることとなる。
【0012】
以下本発明の実施例の前に参考実施例について先ず述べる。
【0013】
【参考実施例】
(参考実施例1)
図1、2において、1は炭素系抵抗発熱体で、2はこの炭素系抵抗発熱体1の外周部を覆う管体である。管体2は石英や結晶化ガラス等の高耐熱性の透明、不透明、半透明材料で形成されている。
【0014】
炭素系抵抗発熱体1は炭素質および黒鉛質を含む炭素系材料を炭素発熱体の製造法(特公平3−67316号公報)や炭素系コイル状抵抗発熱体の製造方法(特公昭64−1914号公報)に記載されている方法でコの字状に成形されたものである。
【0015】
炭素系抵抗発熱体1の両端には、一部にバネ性を有するようにコイル形状とした接続線4と接続管5が接続されており、接続線4は箔6と接続しさらに箔6の片側は取り出し線3と接続されている。
【0016】
また、炭素系抵抗発熱体1のUターン部は、管体2内で移動することのないように固定板7で固定されている。炭素系抵抗発熱体1を内部に配設した管体2は内部の空気を不活性ガスと置換するとともに、管体2の両端部を溶融して封止部8を形成することにより不活性ガスを管体2内に封入する。また、封止部8形成時において箔6を同時に封止部8内に固定し、炭素系抵抗発熱体1の両端部を保持するようにしている。
【0017】
次に動作、作用について説明すると、炭素系材料は非酸化性雰囲気においては溶融、変形することなく優れた耐熱性、耐食性を示し、金属に近い電気伝導性を示すため、管体2の外部に露出した取り出し線3に通電することで炭素系抵抗発熱体1が発熱し、放射エネルギーを放射する。
【0018】
炭素系抵抗発熱体1の長尺部は、コイル状でなく直線状であるため管体2内に複数本位置させても管体2の外径は大きくならず、加えて、炭素系抵抗発熱体1はコの字状にUターンしているため、管体2の長さも短くなり、管体2をコンパクトにすることができる。
【0019】
また、取り出し線3は片側の封止部8からしか出てこないので、線処理スペースも半分となる。
【0020】
さらに、接続線4は一部にバネ性を有しているため外力が加わっても炭素系抵抗発熱体1への衝撃を弱めるので振動衝撃にも強くなる。
【0021】
(参考実施例2)
図3は参考実施例2を示し、図1と同一機能を行う構成部分については同一符号を付し、その説明は参考実施例1のものを援用する。
【0022】
参考実施例1と異なる点は、炭素系抵抗発熱体1aの長尺部10がUターン部9を根元として櫛歯状に突出している点である。また、接続線4の相互接触防止のため炭素系抵抗発熱体1aの各長尺部10の末端部を相互にずらした位置に接続線4と接続管5を構成している。
【0023】
次に動作、作用について説明すると、管体2の外部に露出した3本の取り出し線3のうち1本を共通通電線とし、残り2本の取り出し線3への通電を増減することで一つの管体2の中で炭素系抵抗発熱体1aの通電状態が変わり、参考実施例1と同じく管体2がコンパクトな形状で出力を変えることができる。
【0024】
また、炭素系抵抗発熱体1aは高放射率であるため、表面からの放射エネルギーは増加し放射効率を増加することができる。
【0025】
なお、参考実施例2においては、炭素系抵抗発熱体1aの形状を平面状に示しているが、図4に示すように立体的に炭素系抵抗発熱体1aの長尺部10が配置されても同様の動作、作用が得られる。
【0026】
また、素系抵抗発熱体1aの長尺部10の本数は管体2に配設できる限り何本でも良い。
【0027】
(参考実施例3)
図5は参考実施例3を示し、図1と同一機能を行う構成部分については同一符号を付し、その説明は参考実施例1のものを援用する。
【0028】
参考実施例1と異なる点は、炭素系抵抗発熱体1bを蛇行状に成形したところである。
【0029】
次に動作、作用について説明すると、炭素系抵抗発熱体1bの長尺部10は参考実施例1の炭素系抵抗発熱体1の長尺部10に較べて管体2に入っている本数が多い。すなわち、炭素系抵抗発熱体がより長く配設されていることになり、管体2がコンパクトな形状のままで、より大きな放射エネルギーを得ることができる。
【0030】
(参考実施例4)
図6は参考実施例3を示し、図1と同一機能を行う構成部分については同一符号を付し、その説明は参考実施例1のものを援用する。
【0031】
実施例1と異なる点は、炭素系抵抗発熱体1cを直線状に成形したところであり、複数本の炭素系抵抗発熱体1cの一方の末端部には、各々に接続線4と接続管5が接続されており、他方の末端部は各々が一体的に接続されるように接続体11で繋げられ発熱体ユニット12を構成している。また、接続体11は炭素系抵抗発熱体1cの管体2内での移動防止の役目もある。
【0032】
次に動作、作用について説明すると、参考実施例1における炭素系抵抗発熱体1は、専用の金型でその形状に成形しなければならないが、炭素系抵抗発熱体1cは直線状の同一形状でよく、さらに、参考実施例2および参考実施例3においても接続体11によって炭素系抵抗発熱体1cを接続することで発熱体ユニットを構成することにより、同一の動作、作用を得ることができる。
【0033】
すなわち、炭素系抵抗発熱体1cや接続体11は同一のもので、その接続の仕方で種々の発熱体ユニットを構成することができるため、発熱体としての生産効率が向上する。
【0034】
以上の参考実施例をふまえ以下その実施例について図面を参照して説明する。
【0035】
【実施例】
(実施例1)
図7,8は本発明の実施例を示し、図1と同一機能を行う構成部分については同一符号を付し、その説明は参考実施例1のものを援用する。
【0036】
参考実施例1と異なる点は、炭素系抵抗発熱体1の長尺部10の中で、少なくとも1本以上は、断面形状を変えて異なる発熱温度及び出力に設定した炭素系抵抗発熱体1の長尺部10aを備えたところである。
【0037】
次に動作、作用について説明すると、炭素系抵抗発熱体1の長尺部10aは異なる断面形状になるように成形されているので発熱温度及び出力を変えることができ、取り出し線3より通電することで炭素系抵抗発熱体1と異なる波長の赤外線及び放射エネルギーを放射するため一つの管体2で取り出し線3の通電位置を選択的に変えることでコンパクトな形状で異なる波長の赤外線及び放射エネルギーを放射することができる。
【0038】
また、炭素系抵抗発熱体1の長尺部10aの断面形状は、例えば図8(b)、(c)、(d)のように平面部を有する四角形、半円、三角形の断面形状とすることで、平面部の方向を変えることで赤外線の放射方向を変化させたり、指向性を有したり無くしたりすることが一つの管体2の中で可能となる。
【0039】
なお、炭素系抵抗発熱体の長尺部のうち複数本の長尺部の断面形状を異にしても同様の効果が得られる。
【0040】
さらに、炭素系抵抗発熱体の長尺部のうち複数本の長尺部の長さ、断面積を異なるものとしても良く、様々な組み合わせを採用することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明によれば、複数本の炭素系抵抗発熱体を一つの管体内に配設することにより、コンパクトな発熱体に構成でき、また、断面形状が異なるので赤外線の放射方向を拡大し、指向性もなくすことが可能であるので、暖房用に使用すれば広い範囲の均等輻射暖房が促進できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考実施例1の発熱体の断面図
【図2】 同発熱体の断面斜視図
【図3】 本発明の参考実施例2の発熱体の断面図
【図4】 同発熱体の異なる形状の炭素系抵抗発熱体の斜視図
【図5】 本発明の参考実施例3の発熱体の断面図
【図6】 本発明の参考実施例4の発熱体の断面図
【図7】 本発明の実施例1の発熱体の断面図
【図8】 (a)同発熱体の炭素系抵抗発熱体の斜視図
(b)同断面形状の異なる炭素系抵抗発熱体の斜視図
(c)同断面形状の異なる炭素系抵抗発熱体の斜視図
(d)同断面形状の異なる炭素系抵抗発熱体の斜視図
【図9】 従来の発熱体の一部切欠断面図
【符号の説明】
1 炭素系抵抗発熱体
2 管体
10a 長尺部
Claims (2)
- 複数本の炭素系抵抗発熱体と、それら外周を覆う管体とを有し、前記各炭素系抵抗発熱体は平面部を有する異なる断面形状にそれぞれ設定した発熱体。
- 複数本の炭素系抵抗発熱体は異なる多面断面形状に設定した請求項1記載の発熱体。
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