JP4022672B2 - スライスベース剥離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスライスベース剥離装置に係り、特に種類の異なる複数本のインゴットをワイヤソーで多数枚同時切断して得られたウェーハを、そのウェーハが接着されているスライスベースから1枚ずつ剥離するスライスベース剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インゴットの切断装置の一つとしてワイヤソーがある。ワイヤソーは、高速走行するワイヤ列にインゴットを押し付け、その接触部にスラリを供給することにより、ワイヤによる一種のラッピング作用によってインゴットを多数枚のウェーハに切断する。
【0003】
ところで、ワイヤソーでインゴットを切断する場合、通常は一回の切断に対して一本のインゴットを切断するようにしているが、近年、その切断効率を上げるために、マルチ方式と呼ばれる一度に複数本のインゴットを同時に切断する切断方法が採用されるようになっている。このマルチ方式は、図16に示すように、マウンティングプレートMに複数のインゴットIa、Ib、Icを直列して接着し、この状態でマウンティングプレートMをワイヤソーに装着することによって各インゴットIa、Ib、Icを同時に切断するものである。この方法によれば、複数本のインゴットを一度にまとめて切断することができるため、効率的にインゴットを切断することができるという利点がある。
【0004】
ところで、前記の如くワイヤソーでインゴットを切断した場合、その切断されたウェーハは全てスライスベースに接着された状態で切り出される。このため、切断終了後にウェーハをスライスベースから剥離する必要があるが、このワイヤソーで切断されたウェーハをスライスベースから剥離する方法としては、従来二つの方法が用いられていた。一つはスライスベースに接着されているウェーハを熱水中に浸漬させ、熱軟化による自然剥離によってウェーハを一度に全部剥離する方法であり、他の一つは、ウェーハをパットで吸着し、そのパットの揺動動作によってウェーハを一枚ずつ剥離する方法である。そして、この剥離方法は、マルチ切断されたウェーハを剥離する場合も同様であり、上記いずれかの方法が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の剥離方法によってマルチ切断されたウェーハを剥離すると、ウェーハが一度に或いは連続的に剥離されてしまうため、各種類ごとにウェーハを回収するということができず、種類の異なるウェーハが混入して後工程に問題が生じるという欠点があった。
【0006】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたもので、種類の異なる複数のインゴットを切断機で多数枚同時に切断して得られたウェーハを各種類ごとにスライスベースから剥離することができるスライスベース剥離装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、直列して配置された複数のインゴットを切断機で多数枚同時に切断して得られたウェーハを、そのウェーハが接着されているスライスベースから一枚ずつ剥離して枚葉化するスライスベース剥離装置において、熱水が貯留される熱水槽と、前記ウェーハに接着されているスライスベースを前記熱水中に浸漬させた状態で保持する保持手段と、前記熱水槽に沿って配設されたガイド部材と、前記ガイド部材に沿って走行する走行体と、前記走行体に設けられ、前記熱水中に浸漬されているスライスベースからウェーハを一枚ずつ剥離する剥離手段と、前記ガイド部材に沿って移動自在に設けられ、前記走行体に押されて移動する複数の移動体と、前記各移動体に設けられ、ウェーハのロット間に挿入される仕切板と、前記各移動体と接続されることにより、前記各移動体を前記ガイド部材に沿って移動させる移動体駆動手段と、前記移動体駆動手段で前記各移動体を前記ガイド部材に沿って移動させる過程で、前記スライスベースに接着されているウェーハのロット間を検出するロット検出手段と、前記剥離手段で前記ウェーハを剥離してゆく過程で、前記ウェーハのロット間に挿入された各仕切板を検出する仕切板検出手段と、前記ロット検出手段から出力される検出信号に基づいて前記仕切板を前記ウェーハのロット間に挿入するとともに、前記仕切板検出手段から出力される検出信号に基づいて前記仕切板を前記ウェーハの間から退避させる仕切板挿入手段と、前記各移動体と前記移動体駆動手段とを接続するとともに、前記ロット検出手段から出力される検出信号に基づいて、その接続を解除する接続手段と、からなることを特徴とする。
【0008】
本発明の作用は、次の通りである。まず、ウェーハが接着されたスライスベースを保持手段に保持させる。これにより、スライスベースが熱水中に浸漬される。次に、移動体駆動手段と各移動体とを接続手段によって接続し、この状態で移動体駆動手段を駆動して各移動体をガイド部材に沿って移動させる。この移動体がガイド部材に沿って移動すると、その移動過程において前記スライスベースに接着されているウェーハのロット間がロット検出手段によって検出される。仕切板挿入手段は、このロット検出手段から出力される検出信号に基づいて各仕切板を各ウェーハのロット間に挿入してゆく。また、この仕切板の挿入作業と同時に、接続手段はロット検出手段から出力される検出信号に基づいて、挿入された仕切板が設けられた移動体と移動体駆動手段との接続を解除してゆく。以上の操作により、各ウェーハのロット間に仕切板が挿入される。そして、この仕切板の挿入作業が終了したのち、剥離手段による剥離作業が開始される。
【0009】
剥離手段によってスライスベースに接着されたウェーハを順次剥離してゆくと、各ウェーハのロット間に挿入しておいた仕切板が現れる。この現れた仕切板は仕切板検出手段によって検出され、これによってロットの切り替わりを検出することができる。
前記のごとく仕切板が検出されると、仕切板挿入手段は仕切板をウェーハから退避させる。そして、同様の手順で次のロットのウェーハをスライスベースから順次剥離してゆく。
【0010】
なお、退避させた仕切板が設けられている移動体は、走行体に押されながらガイド部材に沿って移動してゆく。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るスライスベース剥離装置の好ましい実施の形態について詳説する。
なお、本実施の形態のスライスベース剥離装置で剥離するウェーハは、図16に示すように、種類の異なる3本のインゴットIa、Ib、Icをワイヤソーでマルチ切断したウェーハWa、Wb、Wcを対象とする。このウェーハWa、Wb、Wcは、おのおのスライスベースSa、Sb、Scを介してマウンティングプレートMに接着保持されており、このマウンティングプレートMに接着保持された状態でワイヤソーから搬送されてくる。
【0012】
図1、図2は、それぞれ本発明に係るスライスベース剥離装置の実施の形態の構成を示す平面図と正面図である。
同図に示すように、前記スライスベース剥離装置10は、熱水槽12、剥離装置14、仕切装置16及び受渡装置18を主要装置として構成されている。
まず、熱水槽12の構成について説明する。熱水槽12は矩形の箱型に形成されており、その内部に熱水20が貯留されている。スライスベースSa〜Scから剥離するウェーハWa〜Wcは、この熱水槽12内に設けられたワーク保持部22にセットされる。そして、このワーク保持部22にセットされることにより、ウェーハWa〜Wcに接着されたスライスベースSa〜Scが熱水20中に浸漬される。
【0013】
ワーク保持部22は、図3及び図4に示すように、マウンティングプレートMが載置されるテーブル24と、そのテーブル24上に載置されたマウンティングプレートMをクランプするクランプユニット26とから構成されている。
クランプユニット26は、前記テーブル24上に立設された一対のストッパーピン28、28と、そのストッパーピン28、28と対向するように設置された一対のクランパ30、30とから構成されている。
【0014】
一対のクランパ30、30は共に回転軸32に固着されており、該回転軸32は、両端部が熱水槽12に設けられた軸受34、34に回動自在に支持されている。また、この回転軸32には図示しないロータリーアクチュエータが連結されており、該ロータリーアクチュエータを駆動することにより回動する。そして、この回転軸32が回動することにより、クランパ30、30が揺動する。
【0015】
前記のごとく構成されたワーク保持部22にウェーハWa〜Wcをセットする場合は、次の通りである。
まず、各ウェーハWa〜WcのスライスベースSa〜Scが接着されているマウンティングプレートMをワーク保持部22のテーブル24上に載置する。次いで、図示しないロータリーアクチュエータを駆動して回転軸32を回転させる。これにより、クランパ30、30がストッパーピン28、28に向かって揺動し、この揺動したクランパ30、30によってマウンティングプレートMがストッパーピン28、28に押し当てられて挟持される。この結果、ウェーハWa〜Wcが所定位置に位置決めされてセットされる。
【0016】
次に、剥離装置14の構成について説明する。剥離装置14は、熱水槽12内にセットされたウェーハWa〜WcをスライスベースSa〜Scから一枚ずつ剥離する装置である。
図1及び図2に示すように、前記熱水槽12の右側部近傍には、熱水槽12に沿って一対の第1ガイドレール36、36が配設されている。この第1ガイドレール36、36上には、リニアガイド38、38を介して第1スライドテーブル(走行体)40がスライド自在に支持されている。
【0017】
前記第1スライドテーブル40の下面にはナット部材42が固着されており、該ナット部材42は、前記一対の第1ガイドレール36、36の間に配設されたネジ棒44に螺合されている。このネジ棒44の両端部は、軸受部材46、46によって回動自在に支持されており、また、このネジ棒44の一方端には、第1ガイドレール36、36の一方端に設置された第1送りモータ48が連結されている。ネジ棒48は、この第1送りモータ48を駆動することにより回動し、この結果、第1スライドテーブル40が第1ガイドレール36、36に沿って移動する。
【0018】
前記第1スライドテーブル40上には、スライスベースSa〜ScからウェーハWa〜Wcを剥離するための剥離ユニット50が設けられている。この剥離ユニット50の構成は、以下のとおりである。
図5〜図7に示すように、第1スライドテーブル40上には、軸受ブロック52が設けられており、該軸受ブロック52には、揺動フレーム54の基端部に設けられた支軸56が揺動自在に支持されている。
【0019】
また、前記第1スライドテーブル40上にはブラケット58を介して揺動用ロータリーアクチュエータ60が設置されており、該揺動用ロータリーアクチュエータ60の出力軸には駆動ギア62が固着されている。この駆動ギア62には、従動ギア64が噛合されており、該従動ギア64は回転軸68の先端部に固着されている。回転軸68は軸受部材70によって回動自在に支持されており、該軸受部材70は、前記揺動用ロータリーアクチュエータ60に固定された支持プレート72に支持されている。
【0020】
前記従動ギア64には、円盤状に形成された回転プレート74が同軸上に固着されており、該回転プレート74には、コネクティングロッド76の一方端がピン78によって連結されている。そして、このコネクティングロッド76の他方端は、前記揺動フレーム54にピン80によって連結されている。
以上の構成により、前記揺動フレーム54は揺動用ロータリーアクチュエータ60を駆動することにより、その基端部に設けられた支軸56を中心に揺動する。すなわち、前記揺動用ロータリーアクチュエータ60を駆動すると回転プレート72が180°の範囲で往復回転し、その往復回転がコネクティングロッド76を介して揺動フレーム54に伝達され、揺動フレーム54が揺動する。
【0021】
前記揺動フレーム54の上端部には、軸受ユニット82が設けられており、該軸受ユニット82には二本の回転軸86、88が回動自在に支持されている。この各回転軸86、88の先端部には、それぞれアーム90、92が固着されており、該アーム90、92の先端は、互いにピン94、96を介してパット支持プレート98に連結されている。パット支持プレート98には、所定の間隔をもって一対の剥離用吸着パット100、100が配設されており、この一対の剥離用吸着パット100、100によってウェーハWa〜Wcが真空吸着されて保持される。
【0022】
また、前記揺動フレーム54の背面部には、支持プレート102が取り付けられており、該支持プレート102には昇降用ロータリーアクチュエータ104が設置されている。この昇降用ロータリーアクチュエータ104の出力軸には、扇形状に形成された回転プレート106が固着されており、該回転プレート106にはコネクティングロッド108の一方端がピン110によって連結されている。そして、このコネクティングロッド110の他方端は、一方のアーム90にピン112によって連結されている。
【0023】
以上の構成により、前記パット支持プレート98に設けられた剥離用吸着パット100、100は、昇降用ロータリーアクチュエータ104を駆動することにより昇降移動する。すなわち、前記昇降用ロータリーアクチュエータ104を駆動すると回転プレート106が180°の範囲で往復回転し、その往復回転がコネクティングロッド108を介してアーム90に伝達され、一方のアーム90が上下方向に往復角運動を行う。このアーム90が往復角運動を行うと、他方側のアーム92も揺りテコとなって往復角運動を行い、この結果、パット支持フレーム98に設けられた剥離用吸着パット100、100が昇降移動する。
【0024】
このように、ウェーハWa〜Wcを吸着保持する剥離用吸着パット100、100は、昇降用ロータリーアクチュエータ104を駆動することにより昇降移動する。
また、この剥離用吸着パット100、100が設けられているパット支持フレーム98は、アーム90、92を介して揺動フレーム54に接続されているので、揺動フレーム54が揺動することにより前後方向に揺動する。
【0025】
すなわち、剥離用吸着パット100、100は、揺動用ロータリーアクチュエータ60を駆動することにより前後方向に揺動し、昇降用ロータリーアクチュエータ104を駆動することにより昇降移動する。そして、この剥離用吸着パット100、100でスライスベースSaからウェーハWaを剥離するときは、次のようにして行う。
【0026】
まず、熱水槽12内にセットされたウェーハWaの端面を剥離用吸着パット100、100で吸着保持する。次いで、揺動用ロータリーアクチュエータ60を駆動して剥離用吸着パット100、100を前後方向(ウェーハの軸線に沿った方向)に揺動させる。
ここで、前記ウェーハWaとスライスベースSaとを接着している接着剤は、熱水20中に浸漬されているため十分に熱軟化している。このため、ウェーハWaは、複数回揺動が与えられると簡単にスライスベースSaから剥離される。
【0027】
ウェーハWaがスライスベースSaから剥離されると、昇降用ロータリーアクチュエータ104が駆動され、剥離したウェーハWaを保持した状態で剥離用吸着パット100、100が上方に向かって移動する。そして、所定の受渡位置が停止する。
受渡位置に移送されたウェーハWaは、後述する受渡装置18に受け渡されたのち、該受渡装置18によってシャトルコンベア172に移送され、該シャトルコンベア172によって次工程に搬送されてゆく。
【0028】
一方、ウェーハWaの受渡の終了した剥離用吸着パット100、100は、昇降用ロータリーアクチュエータ104に駆動されて下方に移動し、元の剥離作業位置に復帰する。
ところで、ウェーハWa〜Wcは、前記のごとくその端面を剥離用吸着パット100、100によって揺動を与えることによりスライスベースSa〜Scから剥離されるが、ウェーハWa〜Wcの中には剥離用吸着パット100、100で揺動を与える前から、スライスベースSa〜Scから剥離してしまっているものもある。この場合、ウェーハWa〜Wcが前方に倒れて回収不能になるおそれがある。このため、剥離するウェーハWa〜Wcの前方位置には、ウェーハWa〜Wcが前方に倒れるのを防止するための倒止板114が配設されている。この倒止板114は、前記昇降用ロータリーアクチュエータ104が設置された支持プレート102に設けられており、前記剥離用吸着パット100、100と共に揺動する。
【0029】
なお、剥離用吸着パット100、100は、前記倒止板114に形成された通路114aを通って昇降移動する。
また、この倒止板114の上部には、二枚取り防止板116が固着されており、スライスベースSa〜Scから剥離されたウェーハWa〜Wcは、この二枚取り防止板116に形成されたスリット116aを通って所定の受渡位置まで移送される。このスリット116aは、ウェーハが丁度一枚通れる幅で形成されており、これにより、例えば、ウェーハが二枚同時に剥離されたような場合に、その二枚のウェーハが互いにくっついて二枚同時に受渡位置まで移送されるのを防止することができる。
【0030】
すなわち、スライスベースから二枚のウェーハが同時に剥離され、互いにくっついた場合であっても、二枚取り防止板116のスリット116aを通過する際に、その一枚目のウェーハにくっついた二枚目のウェーハが、スリット116aを通過できずに落下するので、常に一枚ずつ受渡位置に移送することができる。なお、この場合、スリット116aを通過できずに落下したウェーハは、倒止板114によって前方に倒れるのを防止されるので、次回の剥離時に確実に回収することができる。
【0031】
次に、仕切装置16の構成について説明する。仕切装置16は、熱水槽12内にセットされたウェーハWa〜Wcの各ロット間に仕切板を挿入し、この挿入された仕切板をウェーハWa〜Wcの剥離過程で検出することにより、各ロットの終了地点を認識する。この仕切装置16は、三台の仕切ユニット120A、120B、120Cと、その仕切ユニット120A〜120Cを駆動する駆動ユニット122と、駆動ユニット122と仕切ユニット120A〜120Cとを接続する接続ユニット124と、仕切ユニット120A〜120Cを所定位置に固定するブレーキユニット125とから構成されている。
【0032】
まず、仕切ユニット120A〜120Cの構成について説明する。図1に示すように、上述した剥離離置14が設置された第1ガイドレール36、36上には、三台のスライドプレート(移動体)126A、126B、126Cがスライド自在に支持されている。
各スライドプレート126A〜126B上には、図8及び図9に示すように、支持プレート128A〜Cが垂直に立設されており、該支持プレート128A〜128Cの頂部には、シリンダ130A〜130Cが水平に支持されている。このシリンダ130A〜130Cのロッド先端部には、L字状に形成された連結アーム132A〜132Cが固着されており、この連結アーム132A〜132Cの先端部に仕切板134A〜134Cが固着されている。
【0033】
各仕切板134A〜134Cは、シリンダ130A〜130Cを駆動することにより進退移動し、このシリンダ130A〜130Cを駆動制御することによって仕切板134A〜134Cの挿入及び抜き取りを制御する。すなわち、シリンダ130A〜130Cのロッドを伸長させることによりウェーハWa〜Wcの各ロット間に仕切板134A〜134Cを挿入し、ロッドを収縮させることによりウェーハWa〜Wcから仕切板134A〜134Cを引き抜く。
【0034】
ここで、一枚目の仕切板134Aと二枚目の仕切板134Bは、図8及び図9に示すように、各スライドプレート126A〜126Cを互いに接合させたときに(図8の状態)、同一面上に位置するように、各アーム132A、132Bの長さと、高さ方向の設置位置が設定されている。
また、三枚目の仕切板134Cは、一枚目の仕切板134Aと二枚目の仕切板134Bの直後に配置されるようにアーム132Cの長さが設定されている。
【0035】
仕切ユニット120A〜120Cは、以上のように構成される。なお、以下、必要に応じて仕切ユニット120Aを第1仕切ユニット120A、仕切ユニット120Bを第2仕切ユニット120B、仕切ユニット120Cを第3仕切ユニット120Aという。シリンダ130A〜130C及び仕切板134A〜134Cについても同様である。
【0036】
次に、前記仕切ユニット120A〜204Cを第1ガイドレール36、36に沿って移動させる駆動ユニット122の構成について説明する。
図1及び図10に示すように、熱水槽12の左側部近傍には、熱水槽12に沿って一対の第2ガイドレール136、136が配設されている。この第2ガイドレール136、136上には、リニアガイド138、138を介して第2スライドテーブル(第2走行体)140がスライド自在に支持されている。
【0037】
前記第2スライドテーブル140の下面にはナット部材142が固着されており、該ナット部材142は、前記一対の第2ガイドレール136、136の間に配設されたネジ棒144に螺合されている。このネジ棒144の両端部は、軸受部材146、146によって回動自在に支持されており、また、このネジ棒144の一方端には、第2ガイドレール136、136の一方端に設置された第2送りモータ148が連結されている。ネジ棒144は、この第2送りモータ148を駆動することにより回動し、この結果、第2スライドテーブル140が第2ガイドレール136、136に沿って移動する。
【0038】
次に、前記駆動ユニット122と仕切ユニット120A〜120Cとを接続する接続ユニット124の構成について説明する。
図8及び図9に示すように、前記スライドプレート126A〜126Cの先端部上方には、矩形状に形成された接続プレート150が所定の隙間をもって配置されている。この接続プレート150上には、所定の間隔をもって三台のピン挿入装置151A、151B、151Cが設置されている。
【0039】
ピン挿入装置151A〜151Cは、ガイドピンブッシュ152A〜152C内に挿入された接続ピン153A〜153Cを、ピン挿入用シリンダ154A〜154Cを駆動することにより、接続プレート150の下面から突出させる装置であり、この接続プレート150の下面から突出させた接続ピン153A〜153Cを、各スライドプレート126A〜126Cに形成されている接続用ピン穴155A〜155Cに挿入させることにより、接続プレート150と各スライドプレート126A〜126Cとを接続する。
【0040】
ここで、図1及び図10に示すように、前記接続ユニット124の接続プレート150と、前記駆動ユニット122の第2スライドテーブル140とは、連結バー156を介して互いに連結されており、第2スライドテーブル140が移動すると、それに伴って接続プレート150も移動する。
したがって、前記接続プレート150と各スライドプレート126A〜126Cとを連結させた状態で、すなわち、各接続ピン153A〜153Cを各スライドプレート126A〜126Cの接続用ピン穴155A〜155Cに挿入した状態で、第2スライドテーブル140を移動させることにより、各スライドプレート126A〜126Cを移動させることができる。そして、このスライドプレート126A〜126Cを移動させるることにより、各仕切板134A〜134Cを熱水槽12内にセットされているウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させることができる。
【0041】
なお、前記連結バー156は、前記熱水槽12の下部に形成されている空間に配設されており、この下部空間を移動する。
次に、前記各仕切ユニット120A〜120Cを固定するブレーキユニット125の構成について説明する。
図1に示すように、前記第1ガイドレール36、36の側部近傍には、第1ガイドレール36、36に沿ってブレーキプレート157が配設されている。このブレーキプレート157は、図9に示すように、先端部が水平に折り曲げられた逆L字状に形成されている。
【0042】
一方、前記スライドプレート126A〜126Cには、前記ブレーキプレート157の水平部を挟むようにして一対のブレーキパッド158A〜158C、159A〜159Cが配設されている(図9には第1仕切ユニット120Aにおけるブレーキユニットの構成のみが図示されている。)。この一対のブレーキパッド158A〜158C、159A〜159Cのうち、下側のブレーキパッド159A〜159Cは支持部材160を介してスライドプレート126A〜126Cに固定されている。一方、上側のブレーキパッド158A〜158Cは、それぞれ前記スライドプレート126A〜126C上に設置されたブレーキ用シリンダ161A〜161Cのロッド先端部に固着されており、該ブレーキ用シリンダ161A〜161Cを駆動することにより、スライドプレート126A〜126Cの下面から突出する。
【0043】
前記のごとく構成されたブレーキユニット125では、ブレーキ用シリンダ161A〜161Cを駆動して、一対のブレーキパッド158A〜158C、159A〜159Cでブレーキプレート157を挟持することにより、各仕切ユニット120A〜120Cを固定する。
ところで、前記のごとく移動可能な仕切板134A〜134Cは、各ウェーハWa〜Wcのロット間に挿入されて、ロットの切り替わりを認識するために用いられるが、この仕切板134A〜134Bを各ウェーハWa〜Wcのロット間に自動で挿入するためには、各ウェーハWa〜Wcのロット間を自動で検出する必要がある。
【0044】
そこで、上記の仕切装置16には、各ウェーハWa〜Wcのロット間を自動で検出するロット検出ユニット164が設けられており、該ロット検出ユニット164は、次のように構成されている。
図1及び図10に示すように、前記接続ユニット124と駆動ユニット122とを連結する連結バー156には、熱水槽12を挟んで一対の支持フレーム164R、164Lが垂直に立設されている。この一対の支持フレーム164R、164Lのうち一方の支持フレーム164Lの頂部には、投光センサ166Lが設置されており、他方の支持フレーム164Rの頂部には、受光センサ166Rが設置されている。
【0045】
前記投光センサ166Lと受光センサ166Rは、互いに対向するように設置されており、投光センサ166Lから投光された光が、受光センサ166Rによって受光されるように構成されている。
また、投光センサ166Lと受光センサ166Rは、図8に示すように、各スライドプレート126A〜126Cを互いに接合させたときに、一枚目の仕切板134Aと同一の平面上に位置するように配置されている。
【0046】
以上のように構成されたロット検出ユニット164は、次のようにして各ウェーハWa〜Wc間のロットを検出する。
ロット検出ユニット164は連結バー156上に設置されているので、駆動ユニット122の第2スライドテーブル140を移動させることにより、ウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動する。
【0047】
そこで、まず、図11に示すように、ロット検出ユニット164を第3ロットであるウェーハWcの後段部に位置させる(図中(a)の位置)。そして、投光センサ166Lから受光センサ166Rに向けて光と投光させる。このとき、投光センサ166Lから投光された光は、前を遮るものが何もないので、そのまま受光センサ166Rで受光される。
【0048】
次いで、駆動ユニット122の第2スライドテーブル140を移動させることにより、ロット検出ユニット164をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。この結果、前記投光センサ166Lから投光された光は、第3ロットであるウェーハWaによって遮られ、受光センサ166Rで受光されなくなる(図中(b)の位置)。
【0049】
図示しない制御装置は、前記受光センサ166Rで光が受光されなくなったことを検出すると、第2スライドテーブル140の移動を停止させる。そして、仕切板134Cの挿入操作を行う。なお、この仕切板134Cの挿入操作は後に更に詳述する。
前記仕切板134Cの挿入後、図示しない制御装置は、再び第2スライドテーブル140を移動させて、ロット検出ユニット164をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。
【0050】
ここで、前記のごとく第2スライドテーブル140を移動させても、投光センサ166Lから発光された光は、ウェーハWcによって遮られるため、受光センサ166Rでは光が受光されない状態が続く。
しかし、前記第3ロットと第2ロットとの間には、一定の間隔が開いているので、この地点をロット検出ユニット164が通過すると、再び受光センサ166Rで光が受光されるようになる(図中(c)の位置)。制御装置は、受光センサ166Rで再び光が受光されたことを検出すると、第2スライドテーブル140の移動を停止させる。そして、仕切板134Bの挿入操作を行う。
【0051】
前記仕切板134Bの挿入後、図示しない制御装置は、再び第2スライドテーブル140を移動させて、ロット検出ユニット164をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。
前記第3ロットと第2ロットの間を通過すると、前記投光センサ166Lから発光された光は、第2ロットであるウェーハWbによって遮られるため、再び受光センサ166Rで光が受光されなくなる(図中(d)の位置)。
【0052】
しかし、前記同様第2ロットと第1ロットとの間には、一定の間隔が開いているので、この地点をロット検出ユニット164が通過すると、再び受光センサ166Rで光が受光されるようになる(図中(e)の位置)。制御装置は、受光センサ166Rで再び光が受光されたことを検出すると、第2スライドテーブル140の移動を停止させる。そして、仕切板134Aの挿入操作を行う。
【0053】
以上のように、ロット検出ユニット164は、投光センサ166Lから発光された光を受光センサ166Rで検出することにより、各ウェーハWa〜Wcのロット間の検出を行う。そして、このロット検出ユニット164の検出結果に基づいて各仕切板134A〜134Cを各ウェーハWa〜Wcのロット間に挿入していく。
【0054】
なお、投光センサ166Lから発行される光の幅は、スライスベースSaに接着されているウェーハの間隔(カーフロスの幅)よりも広く設定し、各ロット間の間隔よりも狭く設定する。これにより、たとえば、ウェーハの隙間から一部の光が通過して、受光センサ166Rで検出されたとしても、投光センサ166Lから投光された光の全てが受光センサ166Rで受光されていないことを理由に、誤検出を防止することができる。
【0055】
また、この場合、複数の投光センサ166Lを横方向に配置するとともに(但し、各ロット間の間隔よりも狭くなるように配置する。)、これに対向するように複数の受光センサ166Rを設置し、全ての受光センサ166Rで光が受光されたことを検出することによって、各ウェーハWa〜Wcのロット間を検出するようにしても、同様に誤検出を防止することができる。
【0056】
各ウェーハWa〜Wcのロット間の検出は以上のように行われ、これに基づいて仕切板134A〜134Bの挿入が行われるが、その各ウェーハWa〜Wcのロット間に挿入された仕切板134A〜134Cの検出は、次の機構によって検出する。
図5、図7及び図8に示すように、前記剥離装置14の第1スライドテーブル40上には、第1タッチセンサ168が設けられている。一方、前記第1仕切ユニット120Aのスライドプレート126A上には、この第1タッチセンサ168Aに当接する第1接触子170Aが設置されている。
【0057】
また、前記第1仕切ユニット120Aのスライドプレート126A上には、第2タッチセンサ168Bが設けられており、前記第2仕切ユニット120Bのスライドプレート126B上には、この第2タッチセンサ168Bに当接する第2接触子170Bが設置されている。
更に、前記第2仕切ユニット120Bのスライドプレート126B上には、第3タッチセンサ168Cが設けられており、前記第3仕切ユニット120Cのスライドプレート126C上には、この第3タッチセンサ168Cに当接する第3接触子170Cが設置されている。
【0058】
図示しない制御装置は、各タッチセンサ168A〜168Cの作動信号を入力することにより、各ウェーハWa〜Wcのロット間に挿入された仕切板134A〜134Cを検出する。
すなわち、ウェーハを剥離する剥離用吸着パット100は、第1スライドテーブル40を移動させることにより、ウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動する。そして、この剥離用吸着パット100が、第1仕切板134Aの設置位置まで移動すると、第1スライドテーブル40上に設置された第1タッチセンサ168Aが、スライドプレート126A上に設置された第1接触子170Aに接触する。この第1タッチセンサ168Aは、第1接触子170Aに接触することにより作動し、この第1タッチセンサ168Aの作動信号を受けることにより、制御装置は第1仕切板134Aを検出する。
【0059】
また、第1仕切板134Aの検出後、更に第1スライドテーブル40を移動させて剥離用吸着パット100を移動させると、第1スライドテーブル40に押されてスライドプレート126Aが移動する。そして、前記剥離用吸着パット100が、第2仕切板134Bの設置位置まで移動すると、スライドプレート126A上に設置された第2タッチセンサ168Bが、スライドプレート126B上に設置された第2接触子170Bに接触する。この第2タッチセンサ168Bは第2接触子170Bに接触することにより作動し、この第2タッチセンサ168Bの作動信号を受けることにより、制御装置は第2仕切板134Bを検出する。
【0060】
また、第2仕切板134Bの検出後、更に第1スライドテーブル40を移動させて剥離用吸着パット100を移動させると、第1スライドテーブル40に押されて移動するスライドプレート126Aに押されてスライドプレート126Bが移動する。そして、前記剥離用吸着パット100が、第3仕切板134Cの設置位置まで移動すると、スライドプレート126B上に設置された第3タッチセンサ168Cが、スライドプレート126C上に設置された第3接触子170Cに接触する。この第3タッチセンサ168Cは第3接触子170Cに接触することにより作動し、この第3タッチセンサ168Cの作動信号を受けることにより、制御装置は第3仕切板134Cを検出する。
【0061】
このように、各タッチセンサ168A〜168Cは、剥離用吸着パット100が各仕切板134A〜134Cの設置点まで移動すると、順次作動し、これにより、各ウェーハWa〜Wc間に挿入されている仕切板134A〜134Cを検出することができる。
次に、受渡装置18の構成について説明する。受渡装置18は、剥離装置14の剥離用吸着パット100によってスライスベースSa〜Scから剥離されたウェーハWa〜Wcを剥離用吸着パット100から受け取り、シャトルコンベア172に受け渡す装置である。この受渡装置18は、図1及び図2に示すように、駆動ユニット122の第2スライドテーブル140上に設けられており、第2送りモータ148を駆動することにより、第2ガイドレール136、136に沿って移動する。具体的な構成は、以下のとおりである。
【0062】
図12〜図14に示すように、前記駆動ユニット122の第2スライドテーブル140上には、支柱174が垂直に立設されている。この支柱174の頂部には、支持フレーム176が垂直に立設されており、該支持フレーム176には旋回用ロータリーアクチュエータ178が水平に設置されている。
前記旋回用ロータリーアクチュエータ178の出力軸には駆動ギア180が噛合されており、該駆動ギア180には旋回軸184に固着された従動ギア182が噛合されている。旋回軸184は、前記支持フレーム176の頂部に設置された軸受ユニット186に回動自在に支持されており、前記旋回用ロータリーアクチュエータ178を駆動することにより180°の範囲で回動する。
【0063】
前記旋回軸184の基端部には、旋回フレーム188が固着されており、該旋回フレーム188には回転軸190が回動自在に支持されている。この回転軸190の基端部には、旋回フレーム188に設置された方向転換用ロータリーアクチュエータ192の出力軸が固着されており、該方向転換用ロータリーアクチュエータ192を駆動することにより、90°の範囲で回動する。
【0064】
前記回転軸190の先端部には、L字状に形成された旋回アーム194が固着されており、該旋回アーム194の先端部には支持プレート196が固着されている。この支持プレート196にはパット進退用シリンダ198が設けられており、該パット進退用シリンダ198のロッド先端部には、受渡用吸着パット200が設けられている。前記剥離装置14の剥離用吸着パット100、100によって剥離されたウェーハWa〜Wcは、所定の受渡位置まで搬送されたのち、この受渡用吸着パット200に受け渡される。
【0065】
以上のように構成された受渡装置18において、受渡用吸着パット200に吸着保持されたウェーハWa〜Wcは、旋回用ロータリーアクチュエータ178を駆動することにより、垂直面上を180°の範囲で旋回し(図12参照)、方向転換用ロータリーアクチュエータ192を駆動することにより、垂直状態から水平状態に方向転換される。
【0066】
なお、仕切装置14で剥離したウェーハWa〜Wcの受け取り、及び、その受け取ったウェーハWa〜Wcのシャトルコンベア172上への受け渡しは、次のように行う。
前述したように、スライスベースSa〜Scから剥離されたウェーハWa〜Wcは、剥離用吸着パット100、100に吸着保持された状態で上昇して所定の受渡位置に移送される。この受渡位置には、すでに受渡用吸着パット200が待機しており、ウェーハWa〜Wcは、この受渡用吸着パット200の軸心と同軸上に位置する。
【0067】
前記ウェーハWa〜Wcが受渡位置に移送されると、次いで、パット進退用シリンダ198が駆動されて、受渡用吸着パット200がウェーハWaに向かって所定量前進する。この結果、ウェーハWaの端面に受渡用吸着パット200が密着する。
次に、受渡用吸着パット200が駆動され、該受渡用吸着パット200によってウェーハWaが吸着保持される。この受渡用吸着パット200にウェーハWaが吸着保持されると、次いで、剥離用吸着パット100の駆動が停止され、これにより、ウェーハWaが剥離用吸着パット100から受渡用吸着パット200に受け渡される。
【0068】
ウェーハWaを受け取った受渡用吸着パット200は、パット進退用シリンダ198が駆動されて、剥離用吸着パット100から後退する。一方、ウェーハWaを受け渡した剥離用吸着パット100は、下降して元の剥離作業位置に復帰する。
前記受渡用吸着パット200が後退すると、次いで、旋回用ロータリーアクチュエータ178が駆動されて、旋回アーム194が180°旋回する。この結果、ウェーハWaがシャトルコンベア172の上方位置に移送される。
【0069】
ここで、シャトルコンベア172の上方に移送されたウェーハWaは、シャトルコンベア172に対して直交した状態にあるので、移送後、方向転換用ロータリーアクチュエータ192が駆動されて、旋回アーム194が回転軸190を中心に90°回転する。この結果、ウェーハWaがシャトルコンベア172から所定高さの位置に水平な状態で位置する。
【0070】
前記方向転換用ロータリーアクチュエータ192の駆動後、パット進退用シリンダ198が駆動されて、受渡用吸着パット200がシャトルコンベア172に向かって所定量前進する。この結果、ウェーハWaが、シャトルコンベア172上に載置される。
ウェーハWaが、シャトルコンベア172上に載置されると、受渡用吸着パット200の駆動が停止される。そして、パット進退用シリンダ198が駆動されて受渡用吸着パット200がシャトルコンベア172から後退する。
【0071】
以上により、ウェーハWaの受け渡し作業は終了し、受渡用吸着パット200は、上記と逆の動作で元の受渡位置に復帰する。一方、ウェーハWaが受け渡されたシャトルコンベア172は、図示しない駆動手段に駆動されて、その受け渡されたウェーハWaを次工程に搬送する。
本実施の形態のスライスベース剥離装置10は、以上のように構成される。なお、このスライスベース剥離装置10の駆動は、全て図示しない制御装置によって自動制御されており、この制御装置から出力される駆動信号に基づいて各構成装置が作動する。
【0072】
次に、前記のごとく構成された本実施の形態のスライスベース剥離装置10の作用について説明する。
始動前の状態において、剥離ユニット50が設置された第1スライドテーブル40は、第1ガイドレール36の一方端(図1において下端)に位置している(この位置を剥離作業開始位置という。)。一方、受渡装置18が設置された第2スライドテーブル140は、第2ガイドレール136の他方端(図1において上端)に位置している(この位置を仕切作業開始位置という。)。そして、接続装置の接続プレート150には、ピン挿入装置151A〜151Cによって各スライドプレート126A〜126Cが接続されている。
【0073】
まず、ワイヤソーでマルチ切断されたウェーハWa、Wb、Wcを熱水槽12内に設置されたワーク保持部22にセットする。これにより、各ウェーハWa〜Wcが接着されたスライスベースSa〜Scが熱水槽12内に貯留された熱水20中に浸漬される。
なお、ウェーハWa〜Wcのセッティングは、オペレータが手動で行ってもよいし、図示しないマニピュレータによって自動でワーク保持部22に搬送して、自動でセットするようにしてもよい。
【0074】
ウェーハWa〜Wcが熱水槽12内にセットされると、制御装置は、まず、第2送りモータ148を駆動して第2スライドテーブル140を図1中下側に向けて移動させる。これと同時に、制御装置は、ロット検出ユニット164の受光センサ166Rから受光信号の入力を開始する。
第2スライドテーブル140の移動開始から所定の間は、光を遮るものが何もないので、投光センサ166Lから発光された光は、そのまま受光センサ166Rで受光される。
【0075】
しかし、ロット検出ユニット164が第3ロットのウェーハWcに到達すると、前記投光センサ166Lから投光された光は、ウェーハWcに遮られるため、受光センサ166Rでは光が受光されなくなる。
制御装置は、前記受光センサ166Rで光が受光されなくなったことを検出すると、第2スライドテーブル140の移動を停止させる。そして、第3仕切ユニット120Cのブレーキ用シリンダ161Cを駆動して第3仕切ユニット130Cを固定する。
【0076】
第3仕切ユニット130Cを固定後、制御装置は、シリンダ130Cを駆動して、第3仕切板134Cを前進させる。これにより、第3ロット(ウェーハWc)の後段位置に第3仕切板134Cが挿入される。
また、制御装置は、前記第3仕切板134Cの挿入後、接続プレート150と第3スライドプレート126Cとの接続を解除する。すなわち、ピン挿入装置151Cのピン挿入用シリンダ154Cを駆動して、第3スライドプレート126Cに形成されている接続用ピン穴155Cから接続ピン153Cを抜き取る。これにより、接続プレート150と第3スライドプレート126Cとの接続が解除され、第2スライドテーブル140を移動させても、第3スライドプレート126Cが移動しなくなる。
【0077】
制御装置は、前記第3スライドプレート126Cと接続プレート150との接続を解除したのち、再び第2スライドテーブル140を移動させて、ロット検出ユニット164をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。
ここで、前記のごとく第2スライドテーブル140を移動させても、光はウェーハWcによって遮られるため、受光センサ166Rでは光が受光されない状態が続く。
【0078】
しかし、前記第3ロットと第2ロットの間には一定の間隔が開けられているので、この第3ロットと第2ロットの間をロット検出ユニット164が通過すると、再び受光センサ166Rで光が受光されるようになる。
制御装置は、受光センサ166Rで再び光が受光されたことを検出すると、第2スライドテーブル140の移動を停止させる。そして、第2仕切ユニット120Bのブレーキ用シリンダ161B(図示せず)を駆動して第2仕切ユニット130Bを固定する。
【0079】
第2仕切ユニット120Bを固定後、制御装置は、シリンダ130Bを駆動して、第2仕切板134Bを前進させる。これにより、第2ロット(ウェーハWb)と第3ロット(ウェーハWc)の間に第2仕切板134Bが挿入される。
また、制御装置は、前記同様に第2仕切板134Bの挿入後、接続プレート150と第2スライドプレート126Bとの接続を解除する。すなわち、ピン挿入装置151Bのピン挿入用シリンダ154Bを駆動して、第2スライドプレート126Bに形成されている接続用ピン穴155Bから接続ピン153Bを抜き取る。これにより、接続プレート150と第2スライドプレート126Bとの接続が解除され、第2スライドテーブル140を移動させても、第2スライドプレート126Bが移動しなくなる。
【0080】
制御装置は、前記第2スライドプレート126Bと接続プレート150との接続を解除したのち、再び第2スライドテーブル140を移動させて、ロット検出ユニット164をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。
ここで、前記同様、第2スライドテーブル140を移動させても、光はウェーハWbによって遮られるため、受光センサ166Rでは光が受光されない状態が続く。
【0081】
しかし、前記同様、第2ロットと第1ロットの間には、一定の間隔が開けられているので、この第2ロットと第1ロットの間をロット検出ユニット164が通過すると、再び受光センサ166Rで光が受光されるようになる。
制御装置は、受光センサ166Rで再び光が受光されたことを検出すると、第2スライドテーブル140の移動を停止させる。そして、第1仕切ユニット120Aのブレーキ用シリンダ161Aを駆動して第1仕切ユニット130Aを固定する。
【0082】
第1仕切ユニット120Bを固定後、制御装置は、シリンダ130Aを駆動して、第1仕切板134Aを前進させる。これにより、第2ロット(ウェーハWb)と第1ロット(ウェーハWa)との間に第1仕切板134Aが挿入される。
また、制御装置は、前記同様に第1仕切板134Aの挿入後、接続プレート150と第1スライドプレート126Aとの接続を解除する。すなわち、ピン挿入装置151Aのピン挿入用シリンダ154Aを駆動して、第1スライドプレート126Aに形成されている接続用ピン穴155Aから接続ピン153Aを抜き取る。これにより、接続プレート150と第1スライドプレート126Aとの接続が解除され、第2スライドテーブル140を移動させても、第1スライドプレート126Aが移動しなくなる。
【0083】
図15に示すように、以上一連の操作により、各ウェーハWa〜Wcのロット間に仕切板134A〜134Cが挿入される。
制御装置は、前記第1スライドプレート126Aと前記接続プレート150との接続を解除すると、再び第2スライドテーブル140を図1中下側に向けて移動させ、その第2スライドテーブル140を所定の受渡作業開始位置に位置させる。そして、この第2スライドテーブル140が受渡作業開始位置に位置したところで、ウェーハWa〜Wcの剥離作業が開始する。
【0084】
まず、制御装置は、第1送りモータ48と第2送りモータ148を同期させて駆動し、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140を前進させる(図1中上方向に移動させる)。
ここで、前記第1スライドテーブル40上に設けられた剥離装置14の倒止板114には、図示しない非接触接触式の位置センサが設けられており、該位置センサは、ウェーハWaの端面までの距離が所定距離に達すると作動する。制御装置は、この位置センサの作動信号を入力することにより、第1送りモータ48と第2送りモータ148の駆動を停止し、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140とを停止させる。この結果、前記第1スライドテーブル40上に設けられた剥離装置14の剥離用吸着パット100、100がウェーハWaの端面に当接する。制御装置は、ウェーハWaの端面に当接した剥離用吸着パット100、100を駆動し、該剥離用吸着パット100、100にウェーハWaを吸着保持させる。
【0085】
制御装置は、次いで、揺動用ロータリーアクチュエータ60を駆動して揺動フレーム54を前後に揺動させ、剥離用吸着パット100、100を前後(ウェーハの軸線に沿った方向)に揺動させる。
ここで、前記ウェーハWaとスライスベースSaとを接着している接着剤は、熱水20中に浸漬されているため十分に熱軟化している。また、剥離用吸着パット100、100は、ウェーハWaとスライスベースSaとの接着部近傍を揺動中心として揺動している。このため、ウェーハWaは、剥離用吸着パット100、100によって複数回揺動が与えられると簡単にスライスベースSaから剥離される。
【0086】
制御装置は、前記剥離用吸着パット100、100を所定回数揺動させたところで揺動用ロータリーアクチュエータ60の駆動を停止する。そして、これによりウェーハWaがスライスベースSaから剥離される。
制御装置は、次いで、昇降用ロータリーアクチュエータ104を駆動してアーム90、92を上方に旋回させ、剥離用吸着パット100、100を上方に移動させる。
【0087】
この際、剥離用吸着パット100、100に吸着保持されたウェーハWaは、倒止板114の上部に固着された二枚取り防止板116のスリット116aを通過することにより、二枚取りが防止される。すなわち、吸着パット100、100で吸着保持したウェーハWa1 に、次に剥離するウェーハWa2 がくっついてきた場合であっても、前記スリット116aを通過する際に、くっついてきたウェーハWa2 が、スリット116aを通過する際に剥がされるので、常に吸着パット100、100で吸着しているウェーハWa一枚のみを取り出すことができる。
【0088】
また、スリット116aを通過できずに落下したウェーハは、倒止板114によって前方に倒れるのを防止されるので、次回の剥離時に確実に回収することができる。
前記のごとく上方に移動した剥離用吸着パット100、100は、所定の受渡位置で停止する。この受渡位置には、受渡装置18の受渡用吸着パット200が待機しており、剥離用吸着パット100、100に吸着保持されたウェーハWaは、この受渡用吸着パット200の軸心と同軸上に位置する。
【0089】
制御装置は、剥離用吸着パッド100、100が所定の受渡位置で停止すると、次いで、パット進退用シリンダ198を駆動して、受渡用吸着パット200をウェーハWaに向かって所定量前進させる。この結果、ウェーハWaの端面に受渡用吸着パット200が密着する。
制御装置は、次いで、受渡用吸着パット200を駆動して、該受渡用吸着パット200でウェーハWaの端面を吸着保持する。そして、剥離用吸着パット100の駆動を停止し、ウェーハWaを受渡用吸着パット200に受け渡させる。
【0090】
前記剥離用吸着パット100の駆動を停止すると、次いで、制御装置は、パット進退用シリンダ198を駆動して、受渡用吸着パット200を剥離用吸着パット100から後退させる。
また、前記パット進退用シリンダ198の駆動後、制御装置は、昇降用ロータリーアクチュエータ104を駆動してアーム90、92を下方に旋回させ、剥離用吸着パット100、100を下方に移動させて、元の剥離作業位置に復帰させる。
【0091】
これと同時に、制御装置は、前記パット進退用シリンダ198の駆動後、旋回用ロータリーアクチュエータ178を駆動して、旋回アーム194を180°旋回させ、ウェーハWaをシャトルコンベア172の上方位置に移送する。そして、移送後、方向転換用ロータリーアクチュエータ192を駆動して、旋回アーム194を回転軸190を中心に90°回転させる。これにより、ウェーハWaがシャトルコンベア172に対して平行な状態になる。制御装置は、パット進退用シリンダ198を駆動して、受渡用吸着パット200をシャトルコンベア172に向けて前進させる。この結果、ウェーハWaが、シャトルコンベア172上に載置されるので、次いで、制御装置は、受渡用吸着パット200の駆動を停止して、ウェーハWaをシャトルコンベア172に受け渡す。
【0092】
受渡用吸着パット200の駆動を停止したのち、制御装置は、パット進退用シリンダ198を駆動して受渡用吸着パット200をシャトルコンベア172から後退させるとともに、シャトルコンベア172を駆動してウェーハWaを次工程(洗浄工程等)に搬送する。
また、制御装置は、パット進退用シリンダ198を駆動後、方向転換用ロータリーアクチュエータ192及び旋回用ロータリーアクチュエータ178を駆動して受渡用吸着パット200を元の受渡位置に復帰させる。
【0093】
以上一連の工程で一枚目のウェーハWaの剥離作業が終了する。制御装置は、第1送りモータ48と第2送りモータ148を同期させて駆動し、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140を所定量前進させる。これにより、剥離用吸着パット100、100が、二枚目に剥離するウェーハWa2 の端面に当接する。制御装置は、この二枚目のウェーハWa2 を上記同様の方法で剥離する。
【0094】
以上のようにしてスライスベースSaに接着されているウェーハWa、Wa、…を順次剥離し、次工程に搬送してゆく。
ここで、第1ロットのウェーハWaの剥離が全て終了したとする。制御装置は、この段階では第1ロットの剥離が終了したことを認識することができず、第1送りモータ48と第2送りモータ148を駆動して、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140を前進させようとする。
【0095】
しかしながら、第1ロットのウェーハWaと第2ロットのウェーハWbとの間には、第1仕切板134Aが挿入されているので、前記第1スライドテーブル40を前進させると、その第1スライドテーブル40上に設置された第1タッチセンサ168Aが、前記第1仕切板134Aが設置されている第1スライドプレート126A上に設置された第1接触子170Aに接触して作動する。制御装置は、この第1タッチセンサ168Aの作動信号を入力することにより、第1ロットのウェーハWaの剥離が全て終了したことを検出する。そして、制御装置は、第1ロットのウェーハWaの剥離が全て終了したことを次工程以降の各装置(洗浄装置やウェーハ格納装置等)に情報として流す。
【0096】
これにより、次工程以降の各装置では、次にシャトルコンベア172から搬送されてくるウェーハWbは、種類の異なる第2ロットのウェーハWbであることを認識することができ、種類の異なるウェーハを混入させることなく処理、回収等することができる。
また、制御装置は、前記第1タッチセンサ168Aの作動信号を入力すると、第1送りモータ48と第2送りモータ148の駆動を停止して、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140の移動を停止させる。そして、第1シリンダ130Aを駆動して、第1仕切板130Aを後退させる。
【0097】
また、制御装置は、第1仕切板130Aを後退させたのち、第1仕切ユニット120Aのブレーキ用シリンダ161Aの駆動を停止して第1仕切ユニット130Aのロックを解除する。
前記のごとく次工程以降の各装置に第1ロットのウェーハWaの剥離が終了したことの情報を流したあと、制御装置は、再び第1送りモータ48と第2送りモータ148を同期させて駆動し、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140を前進させる(図1中上方向に移動させる)。このとき、第1スライドテーブル40は、第1仕切板134Aが設置された第1スライドプレート126Aを押しながら前進する。
【0098】
前記第1ロットのウェーハWaを剥離したときと同様に、第2ロットのウェーハWbまでの距離が所定の距離に達すると倒止板114に設置された図示しない位置センサが作動する。そして、この作動信号を入力することにより、制御装置は、第1送りモータ48と第2送りモータ148の駆動を停止し、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140とを停止させる。この結果、剥離装置14の剥離用吸着パット100、100が第2ロットのウェーハWbの端面に当接する。
【0099】
制御装置は、ウェーハWbの端面に当接した剥離用吸着パット100、100を駆動し、該剥離用吸着パット100、100に第2ロットのウェーハWbを吸着保持させる。
以下、前記第1ロットのウェーハWaを剥離したときと同様の手順でスライスベースWbに接着されているウェーハWbを順次剥離して、次工程に搬送してゆく。
【0100】
ここで、第2ロットのウェーハWbの剥離が全て終了したとする。前記同様、制御装置は、この段階では第2ロットのウェーハWbの剥離が終了したことを認識することができず、第1送りモータ48と第2送りモータ148を駆動して、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140を前進させようとする。
【0101】
しかしながら、第2ロットのウェーハWbと第3ロットのウェーハWcとの間には、第2仕切板134Bが挿入されているので、前記第1スライドテーブル40を前進させると、その第1スライドテーブル40に押されて移動する第1スライドプレート126A上に設置された第2タッチセンサ168Bが、前記第2仕切板134Bが設置されている第2スライドプレート126B上に設置された第2接触子170Bに接触して作動する。制御装置は、この第2タッチセンサ168Bの作動信号を入力することにより、第2ロットのウェーハWbの剥離が全て終了したことを検出する。そして、制御装置は、前記第1ロットの場合と同様に、第2ロットのウェーハWbの剥離が全て終了したことを次工程以降の各装置に情報として流す。
【0102】
これにより、次工程以降の各装置では、次にシャトルコンベア172から搬送されてくるウェーハWcは、種類の異なる第3ロットのウェーハWcであることを認識することができ、種類の異なるウェーハを混入させることなく処理、回収等することができる。
また、制御装置は、前記第2タッチセンサ168Bの作動信号を入力すると、第1送りモータ48と第2送りモータ148の駆動を停止して、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140の移動を停止させる。そして、第2シリンダ130Bを駆動して、第2仕切板134Bを後退させる。
【0103】
また、制御装置は、第2仕切板130Bを後退させたのち、第2仕切ユニット120Bのブレーキ用シリンダ161Bの駆動を停止して第2仕切ユニット130Bのロックを解除する。
前記のごとく次工程以降の各装置に第2ロットのウェーハWbの剥離が終了したことの情報を流したあと、制御装置は、再び第1送りモータ48と第2送りモータ148を同期させて駆動し、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140を前進させる(図1中上方向に移動させる)。このとき、第1スライドテーブル40は、第1仕切板134Aが設置された第1スライドプレート126Aと第2仕切板134Bが設置された第2スライドプレート126Bとを押しながら前進する。
【0104】
前記第2ロットのウェーハWbを剥離したときと同様に、第3ロットのウェーハWcまでの距離が所定の距離に達すると倒止板114に設置された図示しない位置センサが作動する。そして、この作動信号を入力することにより、制御装置は、第1送りモータ48と第2送りモータ148の駆動を停止し、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140とを停止させる。この結果、剥離装置14の剥離用吸着パット100、100が第3ロットのウェーハWcの端面に当接する。
【0105】
制御装置は、ウェーハWcの端面に当接した剥離用吸着パット100、100を駆動し、該剥離用吸着パット100、100に第3ロットのウェーハWcを吸着保持させる。
以下、前記第2ロットのウェーハWbを剥離したときと同様の手順でスライスベースWbに接着されているウェーハWbを順次剥離して、次工程に搬送してゆく。
【0106】
ここで、第3ロットのウェーハWcの剥離が全て終了したとする。前記同様、制御装置は、この段階では第3ロットのウェーハWbの剥離が終了したことを認識することができず、第1送りモータ48と第2送りモータ148を駆動して、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140を前進させようとする。
【0107】
しかしながら、第3ロットのウェーハWcの直後には、第3仕切板134Bがセットされているので、前記第1スライドテーブル40を前進させると、その第1スライドテーブル40に押されて移動する第2スライドプレート126B上に設置された第3タッチセンサ168Cが、前記第3仕切板134Cが設置されている第3スライドプレート126C上に設置された第3接触子170Cに接触して作動する。制御装置は、この第3タッチセンサ168Cの作動信号を入力することにより、第3ロットのウェーハWcの剥離、すなわち、全てのウェーハWa〜Wcの剥離が終了したことを検出する。そして、制御装置は、全てのウェーハWa〜Wcの剥離が終了したことを次工程以降の各装置に情報として流す。
【0108】
次工程以降の各装置では、これにより1サイクルの剥離作業が終了したことを認識することができる。
また、制御装置は、前記第3タッチセンサ168Cの作動信号を入力すると、第1送りモータ48と第2送りモータ148の駆動を停止して、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140の移動を停止させる。そして、第3シリンダ130Cを駆動して、第3仕切板134Cを後退させる。
【0109】
また、制御装置は、第3仕切板130Cを後退させたのち、第3仕切ユニット120Cのブレーキ用シリンダ161Cの駆動を停止して第3仕切ユニット130Cのロックを解除する。
前記のごとく次工程以降の各装置に第3ロットのウェーハWcの剥離が終了したこと、すなわち、全てのウェーハWa〜Wcの剥離が終了したことの情報を流したあと、制御装置は、再び第1送りモータ48と第2送りモータ148を同期させて駆動し、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140を前進させる(図1中上方向に移動させる)。このとき、第1スライドテーブル40は、第1仕切板134Aが設置された第1スライドプレート126Aと第2仕切板134Bが設置された第2スライドプレート126B、及び第3仕切板134Cが設置された第3スライドプレート126Cを押しながら前進する。
【0110】
前記第2スライドテーブル140が、所定の仕切作業開始位置に到達すると(仕切作業開始位置に到達したことは図示しないタッチセンサ等で検出する。)、制御装置は、第1送りモータ48と第2送りモータ148の駆動を停止して、第1スライドテーブル40と第2スライドテーブル140の移動を停止させる。
これにより、第2スライドテーブル140と各仕切板134A〜134Cが設置されたスライドプレート126A〜126Cは初期位置に復帰する。制御装置は、各ピン挿入装置151A〜151Cのピン挿入用シリンダ154A〜154Cを駆動して、各スライドプレート126A〜126Cに形成されている接続用ピン穴155A〜155Cに接続ピン153A〜153Cを挿入し、各スライドプレート126A〜126Cを接続プレート150に接続して次の剥離作業のために待機する。
【0111】
また、制御装置は、前記第2スライドテーブル140を所定の仕切作業開始位置に復帰させると、その後、第1送りモータ48のみを駆動して、第1スライドテーブル40を後退させる(図1中下側の方向に移動させる。)。
前記第1スライドテーブル40が、所定の剥離作業開始位置に到達すると(剥離作業開始位置に到達したことは図示しないタッチセンサ等で検出する。)、制御装置は、第1送りモータ48の駆動を停止して、第1スライドテーブル40の移動を停止させる。これにより、第1スライドテーブル40が初期位置に復帰する。
【0112】
以上により、1サイクルの剥離作業が終了する。オペレータ若しくは図示しないマニピュレータは、熱水槽12内に残留しているスライスベース付マウンティングプレートMを熱水槽12内から取り出す。そして、次の剥離作業を続行する場合は、熱水槽12内のワーク保持部22に新たなウェーハWa〜Wcをセットし、同様の手順で剥離作業を行う。
【0113】
このように本実施の形態のスライスベース剥離装置によれば、マルチ切断された種類の異なるウェーハWa、Wb、Wcを互いに混入させることなく剥離し、処理してゆくことができる。
また、本実施の形態のスライスベース剥離装置では、仕切板134A〜134Bの挿入から剥離、次工程への搬送を全て全自動で行うことができるため、効率的な剥離作業を行うことができる。
【0114】
また、仕切板134A〜134Bは、各ウェーハWa〜Wcのロット間に挿入されることにより、各ウェーハWa〜Wcのロット間の検出にのみ使用されるのではなく、倒れ止めとしても作用する。すなわち、例えば最後の一枚のウェーハを剥離しようとする場合に、その最後の一枚のウェーハが前進してきた剥離用吸着パット100、100に押されて後方に倒れてしまうことがあるが、このような場合であっても、仕切板134A〜134Cがあることにより、後方に倒れたウェーハが支えられ、回収不能になることが防止される。
【0115】
なお、本実施の形態のスライスベース剥離装置では、仕切板134A〜134Cの設置数を3枚としたが、これに限定されるものではなく、剥離するウェーハのロット数に応じて適宜変更して使用することができる。
また、本実施の形態のように仕切板134A〜134Bの数が3枚の剥離装置でロット数が2のウェーハを剥離する場合は、第2仕切板134Bを使用せず、第1仕切板134Aと第3仕切板134Cのみを使用して仕切作業を行うようにする(図1参照)。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、種類の異なる複数のインゴットを同時に切断して得られたウェーハを剥離する場合であっても、互いの種類を混入させることなく剥離し、処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スライスベース剥離装置の全体構成を示す平面図
【図2】スライスベース剥離装置の全体構成を示す正面図
【図3】熱水槽の構成を示す正面断面図
【図4】熱水槽の構成を示す側面断面図
【図5】剥離装置の構成を示す平面図
【図6】剥離装置の構成を示す正面図
【図7】剥離装置の構成を示す側面図
【図8】仕切ユニットの構成を示す平面図
【図9】仕切ユニットの構成を示す正面図
【図10】仕切装置の構成を示す正面図
【図11】ロット検出ユニットによるロット検出方法の説明図
【図12】受渡装置の正面図
【図13】受渡装置の側面図
【図14】受渡装置の平面図
【図15】スライスベース剥離装置の作用の説明図
【図16】マルチ切断による切断方法を説明する説明図
【符号の説明】
10…スライスベース剥離装置
12…熱水槽
14…剥離装置
16…仕切装置
18…受渡装置
22…ワーク保持部
36…第1ガイドレール
40…第1スライドテーブル
48…第1送りモータ
50…剥離ユニット
54…揺動フレーム
60…揺動用ロータリーアクチュエータ
90、92…アーム
100…剥離用吸着パット
104…昇降用ロータリーアクチュエータ
114…倒止板
120A〜120C…仕切ユニット
122…駆動ユニット
124…接続ユニット
125…ブレーキユニット
126A〜126C…スライドプレート
130A〜130C…シリンダ
134A〜134C…仕切板
136…第2ガイドレール
140…第2スライドテーブル
148…第2送りモータ
150…接続プレート
151A〜151C…ピン挿入装置
153A〜153C…接続ピン
155A〜155C…接続用ピン穴
164…ロット検出ユニット
166L…投光センサ
166R…受光センサ
168A〜168C…タッチセンサ
170A〜170C…接触子
172…シャトルコンベア
178…旋回用ロータリーアクチュエータ
194…旋回アーム
198…パット進退用シリンダ
200…受渡用吸着パット
Wa〜Wc…ウェーハ
Sa〜Sc…スライスベース
M…マウンティングプレート

Claims (5)

  1. 直列して配置された複数のインゴットを切断機で多数枚同時に切断して得られたウェーハを、そのウェーハが接着されているスライスベースから一枚ずつ剥離して枚葉化するスライスベース剥離装置において、
    熱水が貯留される熱水槽と、
    前記ウェーハに接着されているスライスベースを前記熱水中に浸漬させた状態で保持する保持手段と、
    前記熱水槽に沿って配設されたガイド部材と、
    前記ガイド部材に沿って走行する走行体と、
    前記走行体に設けられ、前記熱水中に浸漬されているスライスベースからウェーハを一枚ずつ剥離する剥離手段と、
    前記ガイド部材に沿って移動自在に設けられ、前記走行体に押されて移動する複数の移動体と、
    前記各移動体に設けられ、ウェーハのロット間に挿入される仕切板と、
    前記各移動体と接続されることにより、前記各移動体を前記ガイド部材に沿って移動させる移動体駆動手段と、
    前記移動体駆動手段で前記各移動体を前記ガイド部材に沿って移動させる過程で、前記スライスベースに接着されているウェーハのロット間を検出するロット検出手段と、
    前記剥離手段で前記ウェーハを剥離してゆく過程で、前記ウェーハのロット間に挿入された各仕切板を検出する仕切板検出手段と、
    前記ロット検出手段から出力される検出信号に基づいて前記仕切板を前記ウェーハのロット間に挿入するとともに、前記仕切板検出手段から出力される検出信号に基づいて前記仕切板を前記ウェーハの間から退避させる仕切板挿入手段と、
    前記各移動体と前記移動体駆動手段とを接続するとともに、前記ロット検出手段から出力される検出信号に基づいて、その接続を解除する接続手段と、
    からなることを特徴とするスライスベース剥離装置。
  2. 前記移動体駆動手段は、
    前記熱水槽を挟んで前記ガイド部材の反対位置に配設された第2ガイド部材と、
    前記第2ガイド部材に沿って走行する第2走行体と、
    からなり、前記接続手段を介して前記各移動体と分離可能に接続されることを特徴とする請求項1記載のスライスベース剥離装置。
  3. 前記接続手段は、
    前記熱水槽の下部空間に配設され、一方端を前記第2走行体に連結された接続部材と、
    前記接続部材に設けられ、前記各移動体に形成されたピン穴に挿入されることにより、前記接続部材と前記移動体とを接続するピンと、
    前記ピンを前記各移動体に形成されたピンに挿入するピン挿入手段と、
    からなることを特徴とする請求項2記載のスライスベース剥離装置。
  4. 前記ロット検出手段は、前記接続手段に設けられ、前記熱水槽を挟んで互いに対向するように配設された投光手段と受光手段とからなり、前記投光手段から投光された光が前記受光手段で受光されたことを検出することにより、前記スライスベースに接着されているウェーハのロット間を検出することを特徴とする請求項3記載のスライスベース剥離装置。
  5. 前記仕切板検出手段は、前記走行体と前記移動体の接触及び前記移動体同士の接触を検出することにより、前記ウェーハのロット間に挿入された各仕切板を検出することを特徴とする請求項1記載のスライスベース剥離装置。
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