JP4126571B2 - ウェーハ剥離洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウェーハ剥離洗浄装置に係り、特にワイヤソーで多数枚同時切断されたバッチ状のウェーハをスライスベースから剥離して枚葉化し、洗浄するウェーハ剥離洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤソーでインゴットを切断すると、ウェーハは全てスライスベースに接着された状態で切り出される。このため、ウェーハはスライスベースから剥離して枚葉化する必要がある。また、ワイヤソーで切断された直後のウェーハには、加工液等が付着しているため、洗浄して加工液を除去する必要がある。
【0003】
従来、このウェーハの剥離作業と洗浄作業は、一台のウェーハ剥離洗浄装置で行っていた。このウェーハ剥離洗浄装置は、粗洗浄部、ウェーハ剥離枚葉部、洗浄部及び回収部で構成されており、切断直後のウェーハは、まず、粗洗浄部に搬送されて粗洗浄される。そして、粗洗浄されたバッチ状態のウェーハは、ウェーハ剥離枚葉部に搬送されて、そこで一枚ずつスライスベースから剥離されて枚葉化される。スライスベースから剥離されたウェーハは、そのまま枚葉洗浄部に搬送されて枚葉洗浄され、その後、回収部において一枚ずつ回収されてカセットに収納される。
【0004】
ところで、ワイヤソーで切断されたウェーハは、その全てが均一な厚さで切断されているとは限らず、中には規定値以上の厚さで切断されたものが含まれている場合もある。また、切断過程で割れや欠けが発生したウェーハが含まれている場合もある。
このような厚さ不良や割れ、欠けが発生した、いわゆる不良ウェーハは、次の処理工程に流すことはできないので、次の処理工程に流す前の段階であらかじめ取り除いておく必要がある。そして、従来、このような不良ウェーハの検出、除去は、ウェーハ剥離洗浄装置で剥離、洗浄したのち、別途の装置に搬送して行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ウェーハの製造工程全体の流れを考慮した場合、ウェーハ剥離洗浄装置で剥離したのち、別途の装置に搬送して不良ウェーハの検出、除去を行うとすると、きわめて処理効率が悪いという欠点がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ウェーハを効率的に処理することができるウェーハ剥離洗浄装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、切断機で多数枚同時に切断されたバッチ状態のウェーハをウェーハ剥離枚葉部において一枚ずつスライスベースから剥離して枚葉化したのち、そのスライスベースから剥離したウェーハを一枚ずつ枚葉洗浄部に搬送して枚葉洗浄し、洗浄後、回収部で一枚ずつカセットに回収するウェーハ剥離洗浄装置であって、前記ウェーハ剥離枚葉部は、矩形の箱型に形成され、熱水が貯留される熱水槽と、前記熱水槽内に設置され、剥離対象のウェーハを保持するワーク保持部と、前記ウェーハの一方側の端面を吸着保持する吸着パッドと、前記熱水槽の長手方向に沿って配設されたガイドレールと、前記ガイドレール上を移動して、前記吸着パッドを前記熱水槽の長手方向に沿って移動させる移動手段と、前記移動手段に設けられ、前記吸着パッドを揺動させる揺動手段と、を備え、前記熱水槽にセットされたウェーハの端面を前記吸着パッドで吸着保持し、前記揺動手段で前記吸着パッドを前記スライスベースとの接着部近傍を揺動中心として、ウェーハの軸線に沿った方向に揺動させることにより、前記ウェーハを前記スライスベースから剥離し、剥離後、前記移動手段で前記吸着パッドを前記ウェーハの軸線に沿って移動させることにより、次のウェーハを順次スライスベースから剥離するウェーハ剥離洗浄装置において、前記枚葉洗浄部で洗浄されたウェーハの厚さ、割れ、欠け及び接着剤残りを検出する検出部を設け、該検出部で厚さ、割れ、欠け及び接着剤残りを検出したのち回収部で一枚ずつカセットに回収することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、ウェーハ剥離洗浄装置自体に、ウェーハの厚さ、欠け及び接着剤残りを検出する検出部が設けられている。この結果、ウェーハ剥離洗浄装置でウェーハの剥離、洗浄をした後に、別途ウェーハを不良ウェーハの検出装置に搬送して検出する必要がなくなり、ウェーハの処理効率が向上する。また、請求項2に係る発明は前記目的を達成するために、直列して配置された複数のインゴットを切断機で多数枚同時に切断して得られたバッチ状態のウェーハをウェーハ剥離枚葉部において各ロット毎に一枚ずつスライスベースから剥離して枚葉化したのち、そのスライスベースから剥離したウェーハを一枚ずつ枚葉洗浄部に搬送して枚葉洗浄し、洗浄後、回収部で一枚ずつ各ロット毎にカセットを分けて回収するウェーハ剥離洗浄装置であって、前記ウェーハ剥離枚葉部は、矩形の箱型に形成され、熱水が貯留される熱水槽と、前記熱水槽内に設置され、剥離対象のウェーハを保持するウェーハ保持部と、前記ウェーハの一方側の端面を吸着保持する吸着パッドと、前記熱水槽の長手方向に沿って配設されたガイドレールと、前記ガイドレール上を移動して、前記吸着パッドを前記熱水槽の長手方向に沿って移動させる移動手段と、前記移動手段に設けられ、前記吸着パッドを揺動させる揺動手段と、種類の異なるウェーハの間に挿入される仕切板と、前記ウェーハ間に挿入された仕切板を検出するセンサと、を備え、前記熱水槽にセットされたウェーハの端面を前記吸着パッドで吸着保持し、前記揺動手段で前記吸着パッドを前記スライスベースとの接着部近傍を揺動中心として、ウェーハの軸線に沿った方向に揺動させることにより、前記ウェーハを前記スライスベースから剥離し、剥離後、前記移動手段で前記吸着パッドを前記ウェーハの軸線に沿って移動させることにより、次のウェーハを順次スライスベースから剥離し、前記センサで前記仕切板を検出することにより、ロットの切り替わりを検出するウェーハ剥離洗浄装置において、前記枚葉洗浄部で洗浄されたウェーハの厚さ、割れ、欠け及び接着剤残りを検出する検出部を設け、該検出部で厚さ、割れ、欠け及び接着剤残りを検出したのち回収部で一枚ずつ各ロット毎にカセットを分けて回収することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、ウェーハ剥離洗浄装置自体に、ウェーハの厚さ、欠け及び接着剤残りを検出する検出部が設けられている。そして、この検出部で厚さ、割れ、欠け及び接着剤残りを検出したのち、ウェーハは各ロット毎にカセットを分けて回収部で回収する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るウェーハ剥離洗浄装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明に係るウェーハ剥離洗浄装置1の実施の形態の構成を示す平面図である。
【0010】
同図に示すように、本実施の形態のウェーハ剥離洗浄装置1は、粗洗浄部10、ウェーハ剥離枚葉部100、搬送部310、枚葉洗浄部350、検出部400及び回収部500を主要部として構成されている。以下、各構成部に分けて説明する。
まず、粗洗浄部10について説明する。粗洗浄部10は、ワイヤソーで切断された直後のバッチ状態のウェーハW(スライスベースSに接着された状態のウェーハW)をシャワー洗浄して切断時に付着したスラリを除去する。この粗洗浄部10は、ウェーハWの洗浄を行う粗洗浄装置12を備えている。
【0011】
図2〜図5に示すように、粗洗浄装置12は、上部が開口された洗浄槽14を有している。この洗浄槽14の上部には、矩形状に形成された枠体16が固着されている。
枠体16の内側には、一対の洗浄液供給パイプ18A、18Bが配設されており、該洗浄液供給パイプ18A、18Bは、前記枠体16に図示しないブッシュを介して回動自在かつスライド自在に支持されている。
【0012】
前記一対の洗浄液供給パイプ18A、18Bには、それぞれ6つのノズル20A、20Bが一定ピッチで配設されており、また、その一方端には、ジョイント22A、22Bを介して可撓性のチューブ24A、24Bが連結されている。このチューブ24A、24Bは、図示しない洗浄液供給装置に連結されており、この洗浄液供給装置から供給された洗浄液が、チューブ24A、24Bを介して前記洗浄液供給パイプ18A、18Bに供給される。そして、この洗浄液供給パイプ18A、18Bに供給された洗浄液が各ノズル20A、20Bから噴射されてウェーハWに当たり、該ウェーハWがシャワー洗浄される。
【0013】
ところで、前述したように、前記洗浄液供給パイプ18A、18Bは、前記枠体16に対して回動自在かつスライド自在に支持されている。したがって、この洗浄液供給パイプ18A、18Bをスライドさせれば、前記ノズル20A、20Bも同時にスライド移動し、回動させれば、ノズル20A、20Bも同時に回動(揺動)する。
【0014】
この洗浄液供給パイプ18A、18Bのスライド及び回動は、前記洗浄液供給パイプ18A、18Bの一方端に設けれた駆動ユニット26A、26Bにより行われ、該駆動ユニット26A、26Bは、次のように構成されている。なお、駆動ユニット26Aと26Bは、同一構成であるため、駆動ユニット26Aの構成についてのみ説明する。
【0015】
記枠体16の側面には、円筒状に形成された支持部材28Aが固着されている。この支持部材28Aの内周には、前記洗浄液供給パイプ18Aが挿通されており、外周には前記駆動ユニット26Aの本体フレーム30A及び駆動ギア32Aが回動自在に支持されている。
【0016】
前記本体フレーム30Aには、前記洗浄液供給パイプ18Aと平行してボールネジ34Aが回動自在に支持されている。このボールネジ34Aには、ナット部材36Aが螺合されており、該ナット部材36Aは、前記洗浄液供給パイプ18Aに連結されている。
また、前記ボールネジ34Aの一方端には、従動ギア38Aが固着されており、該従動ギア38Aは、前記支持部材28Aに回動自在に支持された駆動ギア32Aに噛合されている。
【0017】
以上の構成により、前記駆動ギア32Aを回転させると、その回転が従動ギア38Aに伝達され、該従動ギア38Aに固着されたボールネジ34Aが回転する。そして、このボールネジ34Aが回転することにより、該ボールネジ34Aに螺合されたナット部材36Aがボールネジ34Aに沿って移動し、この結果、洗浄液供給パイプ18Aがスライド移動する。
【0018】
なお、駆動ギア32Aは、図2に示すように、前記洗浄槽14の側面に設けられたモータ40の回転をタイミングベルト42で伝達して駆動する。このため、前記駆動ギア32Aには、前記タイミングベルト42を巻きかけるためのプーリ44Aが一体的に固着されている。また、駆動ギア32Aを駆動するモータ40には正逆回転可能なモータが用いられ、このモータ40を正転、逆転させることにより、洗浄液供給パイプ18Aが往復移動する。
【0019】
以上の機構が、前記洗浄液供給パイプ18Aをスライド移動させる機構であり、次に、洗浄液供給パイプ18Aを揺動させる機構について説明する。
図2に示すように、前記洗浄槽14の側面には、一対の油圧シリンダ46A、46Bが、それぞれブラケット48A、48Bを介して揺動自在に支持されている。この一対の油圧シリンダ46A、46Bのロッド先端部は、前記揺動ユニット26A、26Bの本体フレーム30A、30Bにピンによって連結されている。したがって、この一対の油圧シリンダ46A、46Bを駆動し、そのロッドを伸縮させることにより、前記本体フレーム30A、30Bは、前記支持部材28A、28Bを中心に回動する。
【0020】
ここで、前記洗浄液供給パイプ18A、18Bは、前記本体フレーム30A、30Bに、ナット部材36A、36Bを介して連結されているので、前記本体フレーム30A、30Bが回動することにより、連動して回動する。
このように、前記洗浄液供給パイプ18A、18Bは、前記モータ40を駆動することにより、軸線に沿って往復動し、油圧シリンダ46A、46Bを駆動することにより回動する。そして、前記ノズル20A、20Bは、この洗浄液供給パイプ18A、18Bに設けられているので、この洗浄液供給パイプ18A、18Bを往復動させることにより往復動し、回動させることにより回動(上下方向に揺動)する。
【0021】
粗洗浄装置12は、以上のように構成される。
次に、この粗洗浄装置12でウェーハWを粗洗浄する場合について説明する。ワイヤソーで切断されたバッチ状態のウェーハWは、図示しない搬送装置でウェーハ剥離洗浄装置1まで搬送され、図示しないリフターに搭載される。このリフターは、バッチ状態のウェーハWのマウンティングプレートMの両端を把持して、ウェーハを上下左右に搬送することができるとともに、ウェーハの上下を反転させる機能が備えられている。
【0022】
ウェーハWが搭載されたリフターは、まず、粗洗浄装置12の真上の位置に移動し、次いで、その位置から鉛直下向きに所定量下降する。これにより、ウェーハWが粗洗浄装置12の洗浄槽14内に収納される。
ウェーハWが洗浄槽14内に収容されると、次に、ノズル20A、20Bを揺動させる油圧シリンダ46A、46Bが駆動され、ノズル20A、20Bが、図4に示す二点破線の位置から実線の位置まで移動する。
【0023】
なお、前記ウェーハWの搬入時に、前記ノズル20A、20Bを図4中二点破線で示す位置に退避させておくのは、洗浄槽14の上部から搬入されてくるウェーハWが、ノズル20A、20Bと接触しないようにするためである。
前記ノズル20A、20Bが、図4に実線で示す位置まで移動すると、洗浄が開始される。すなわち、図示しない洗浄液供給装置から洗浄液が、洗浄液供給パイプ18A、18Bに供給され、その洗浄液供給パイプ18A、18Bに供給された洗浄液が各ノズル20A、20Bから噴射される。洗浄槽14内に収容されたウェーハWは、このノズル20A、20Bから噴射される洗浄液によってシャワー洗浄されるが、このとき、各ノズル20A、20Bは、次のように駆動される。すなわち、モータ40を駆動することにより、ノズル20A、20BをウェーハWの軸線に沿って往復移動させる。これにより、洗浄槽14内に収容されたウェーハWには、ウェーハ全体に均一的に洗浄液が当たり、洗い残しを防ぐことができる。また、ノズル20A、20Bから噴射される洗浄液は、ウェーハWとウェーハWとの隙間に効果的に入り込み、その水圧で内部まで十分に洗浄することができる。
【0024】
このノズル20A、20Bによるシャワー洗浄は、一定時間継続して行われ、所定時間経過後、洗浄液の供給が停止されて作業は終了する。なお、この洗浄時に噴射された洗浄液は、洗浄槽14で底部で回収されたのち、排出口56から外部に排出される。
シャワー洗浄が終了すると、油圧シリンダ46A、46Bが駆動されて、ノズル20A、20Bが、図4に実線で示す位置から二点破線で示す位置まで移動する。
【0025】
洗浄が終了すると、図示しないリフターが駆動されて所定距離上方に移動し、これにより、洗浄槽14からウェーハWが搬出される。
以上の一連の工程でウェーハWの粗洗浄は終了し、洗浄槽14から搬出されたウェーハは、そのままリフターによって次のウェーハ剥離枚葉部100に搬送される。
【0026】
次に、ウェーハ剥離枚葉部100について説明する。ウェーハ剥離枚葉部100は、バッチ状態のウェーハWをスライスベースSから一枚ずつ剥離して枚葉化する。
図6、図7は、それぞれウェーハ剥離枚葉部100の構成を示す平面図と正面図である。
【0027】
同図に示すように、前記ウェーハ剥離枚葉部100は、熱水槽112、剥離装置114、仕切装置116及び受渡装置118を主要装置として構成されている。
まず、熱水槽112の構成について説明する。熱水槽112は矩形の箱型に形成されており、その内部に熱水120が貯留されている。スライスベースSa〜Scから剥離するウェーハWa〜Wcは、この熱水槽112内に設けられたワーク保持部122にセットされる。そして、このワーク保持部122にセットされることにより、ウェーハWa〜Wcに接着されたスライスベースSa〜Scが熱水120中に浸漬される。
【0028】
次に、剥離装置114の構成について説明する。剥離装置114は、熱水槽112内にセットされたウェーハWa〜WcをスライスベースSa〜Scから一枚ずつ剥離する装置である。
図6及び図7に示すように、前記熱水槽112の右側部近傍には、熱水槽112に沿って一対の第1ガイドレール136、136が配設されている。この第1ガイドレール136、136上には、リニアガイド138、138を介して第1スライドテーブル(走行体)140がスライド自在に支持されている。
【0029】
前記第1スライドテーブル140の下面にはナット部材142が固着されており、該ナット部材142は、前記一対の第1ガイドレール136、136の間に配設されたネジ棒144に螺合されている。このネジ棒144の両端部は、軸受部材146、146によって回動自在に支持されており、また、このネジ棒144の一方端には、第1ガイドレール136、136の一方端に設置された第1送りモータ148が連結されている。ネジ棒144は、この第1送りモータ148を駆動することにより回動し、この結果、第1スライドテーブル140が第1ガイドレール136、136に沿って移動する。
【0030】
前記第1スライドテーブル140上には、スライスベースSa〜ScからウェーハWa〜Wcを剥離するための剥離ユニット150が設けられている。この剥離ユニット150の構成は、以下のとおりである。
図8〜図10に示すように、第1スライドテーブル140上には、軸受ブロック152が設けられており、該軸受ブロック152には、揺動フレーム154の基端部に設けられた支軸156が揺動自在に支持されている。
【0031】
また、前記第1スライドテーブル140上にはブラケット158を介して揺動用ロータリーアクチュエータ160が設置されており、該揺動用ロータリーアクチュエータ160の出力軸には駆動ギア162が固着されている。この駆動ギア162には、従動ギア164が噛合されており、該従動ギア164は回転軸168の先端部に固着されている。回転軸168は軸受部材170によって回動自在に支持されており、該軸受部材170は、前記揺動用ロータリーアクチュエータ160に固定された支持プレート172に支持されている。
【0032】
前記従動ギア164には、円盤状に形成された回転プレート174が同軸上に固着されており、該回転プレート174には、コネクティングロッド176の一方端がピン178によって連結されている。そして、このコネクティングロッド176の他方端は、前記揺動フレーム154にピン180によって連結されている。
【0033】
以上の構成により、前記揺動フレーム154は揺動用ロータリーアクチュエータ160を駆動することにより、その基端部に設けられた支軸156を中心に揺動する。すなわち、前記揺動用ロータリーアクチュエータ160を駆動すると回転プレート172が180°の範囲で往復回転し、その往復回転がコネクティングロッド176を介して揺動フレーム154に伝達され、揺動フレーム154が揺動する。
【0034】
前記揺動フレーム154の上端部には、軸受ユニット182が設けられており、該軸受ユニット182には二本の回転軸186、188が回動自在に支持されている。この各回転軸186、188の先端部には、それぞれアーム190、192が固着されており、該アーム190、192の先端は、互いにピン194、196を介してパット支持プレート198に連結されている。パット支持プレート198には、所定の間隔をもって一対の剥離用吸着パット200、200が配設されており、この一対の剥離用吸着パット200、200によってウェーハWa〜Wcが真空吸着されて保持される。
【0035】
また、前記揺動フレーム154の背面部には、支持プレート202が取り付けられており、該支持プレート202には昇降用ロータリーアクチュエータ204が設置されている。この昇降用ロータリーアクチュエータ204の出力軸には、扇形状に形成された回転プレート206が固着されており、該回転プレート206にはコネクティングロッド208の一方端がピン210によって連結されている。そして、このコネクティングロッド210の他方端は、一方のアーム190にピン212によって連結されている。
【0036】
以上の構成により、前記パット支持プレート198に設けられた剥離用吸着パット200、200は、昇降用ロータリーアクチュエータ204を駆動することにより昇降移動する。すなわち、前記昇降用ロータリーアクチュエータ204を駆動すると回転プレート206が180°の範囲で往復回転し、その往復回転がコネクティングロッド208を介してアーム190に伝達され、一方のアーム190が上下方向に往復角運動を行う。このアーム190が往復角運動を行うと、他方側のアーム192も揺りテコとなって往復角運動を行い、この結果、パット支持フレーム198に設けられた剥離用吸着パット200、200が昇降移動する。
【0037】
このように、ウェーハWa〜Wcを吸着保持する剥離用吸着パット200、200は、昇降用ロータリーアクチュエータ204を駆動することにより昇降移動する。
また、この剥離用吸着パット200、200が設けられているパット支持フレーム198は、アーム190、192を介して揺動フレーム154に接続されているので、揺動フレーム154が揺動することにより前後方向に揺動する。
【0038】
すなわち、剥離用吸着パット200、200は、揺動用ロータリーアクチュエータ160を駆動することにより前後方向に揺動し、昇降用ロータリーアクチュエータ204を駆動することにより昇降移動する。そして、この剥離用吸着パット200、200でスライスベースSaからウェーハWaを剥離するときは、次のようにして行う。
【0039】
まず、熱水槽112内にセットされたウェーハWaの端面を剥離用吸着パット200、200で吸着保持する。次いで、揺動用ロータリーアクチュエータ160を駆動して剥離用吸着パット200、200を前後方向(ウェーハの軸線に沿った方向)に揺動させる。
ここで、前記ウェーハWaとスライスベースSaとを接着している接着剤は、熱水120中に浸漬されているため十分に熱軟化している。このため、ウェーハWaは、複数回揺動が与えられると簡単にスライスベースSaから剥離される。
【0040】
ウェーハWaがスライスベースSaから剥離されると、昇降用ロータリーアクチュエータ204が駆動され、剥離したウェーハWaを保持した状態で剥離用吸着パット200、200が上方に向かって移動する。そして、所定の受渡位置が停止する。
受渡位置に移送されたウェーハWaは、後述する受渡装置118に受け渡されたのち、該受渡装置118によってシャトルコンベア312に移送され、該シャトルコンベア312によって次工程に搬送されてゆく。
【0041】
一方、ウェーハWaの受渡の終了した剥離用吸着パット200、200は、昇降用ロータリーアクチュエータ204に駆動されて下方に移動し、元の剥離作業位置に復帰する。
ところで、ウェーハWa〜Wcは、前記のごとくその端面を剥離用吸着パット200、200によって揺動を与えることによりスライスベースSa〜Scから剥離されるが、ウェーハWa〜Wcの中には剥離用吸着パット200、200で揺動を与える前から、スライスベースSa〜Scから剥離してしまっているものもある。この場合、ウェーハWa〜Wcが前方に倒れて回収不能になるおそれがある。このため、剥離するウェーハWa〜Wcの前方位置には、ウェーハWa〜Wcが前方に倒れるのを防止するための倒止板214が配設されている。この倒止板214は、前記昇降用ロータリーアクチュエータ204が設置された支持プレート202に設けられており、前記剥離用吸着パット200、200と共に揺動する。
【0042】
なお、剥離用吸着パット200、200は、前記倒止板214に形成された通路214aを通って昇降移動する。
また、この倒止板214の上部には、二枚取り防止板216が固着されており、スライスベースSa〜Scから剥離されたウェーハWa〜Wcは、この二枚取り防止板216に形成されたスリット216aを通って所定の受渡位置まで移送される。このスリット216aは、ウェーハが丁度一枚通れる幅で形成されており、これにより、例えば、ウェーハが二枚同時に剥離されたような場合に、その二枚のウェーハが互いにくっついて二枚同時に受渡位置まで移送されるのを防止することができる。
【0043】
すなわち、スライスベースから二枚のウェーハが同時に剥離され、互いにくっついた場合であっても、二枚取り防止板216のスリット216aを通過する際に、その一枚目のウェーハにくっついた二枚目のウェーハが、スリット216aを通過できずに落下するので、常に一枚ずつ受渡位置に移送することができる。なお、この場合、スリット216aを通過できずに落下したウェーハは、倒止板214によって前方に倒れるのを防止されるので、次回の剥離時に確実に回収することができる。
【0044】
次に、仕切装置116の構成について説明する。仕切装置116は、熱水槽112内にセットされたウェーハWa〜Wcの各ロット間に仕切板を挿入し、この挿入された仕切板をウェーハWa〜Wcの剥離過程で検出することにより、各ロットの終了地点を認識する。この仕切装置116は、三台の仕切ユニット220A、220B、220Cと、その仕切ユニット220A〜220Cを駆動する駆動ユニット222と、駆動ユニット222と仕切ユニット220A〜220Cとを接続する接続ユニット224と、仕切ユニット220A〜220Cを所定位置に固定するブレーキユニット225とから構成されている。
【0045】
まず、仕切ユニット220A〜220Cの構成について説明する。図6に示すように、上述した剥離離置114が設置された第1ガイドレール136、136上には、三台のスライドプレート(移動体)226A、226B、226Cがスライド自在に支持されている。
各スライドプレート226A〜226B上には、図11及び図12に示すように、支持プレート228A〜Cが垂直に立設されており、該支持プレート228A〜228Cの頂部には、シリンダ230A〜230Cが水平に支持されている。このシリンダ230A〜230Cのロッド先端部には、L字状に形成された連結アーム232A〜232Cが固着されており、この連結アーム232A〜232Cの先端部に仕切板234A〜234Cが固着されている。
【0046】
各仕切板234A〜234Cは、シリンダ230A〜230Cを駆動することにより進退移動し、このシリンダ230A〜230Cを駆動制御することによって仕切板234A〜234Cの挿入及び抜き取りを制御する。すなわち、シリンダ230A〜230Cのロッドを伸長させることによりウェーハWa〜Wcの各ロット間に仕切板234A〜234Cを挿入し、ロッドを収縮させることによりウェーハWa〜Wcから仕切板234A〜234Cを引き抜く。
【0047】
ここで、一枚目の仕切板234Aと二枚目の仕切板234Bは、図11及び図12に示すように、各スライドプレート226A〜226Cを互いに接合させたときに(図11の状態)、同一面上に位置するように、各アーム232A、232Bの長さと、高さ方向の設置位置が設定されている。
また、三枚目の仕切板234Cは、一枚目の仕切板234Aと二枚目の仕切板234Bの直後に配置されるようにアーム232Cの長さが設定されている。
【0048】
仕切ユニット220A〜220Cは、以上のように構成される。なお、以下、必要に応じて仕切ユニット220Aを第1仕切ユニット220A、仕切ユニット220Bを第2仕切ユニット220B、仕切ユニット220Cを第3仕切ユニット220Aという。シリンダ230A〜230C及び仕切板234A〜234Cについても同様である。
【0049】
次に、前記仕切ユニット220A〜220Cを第1ガイドレール136、136に沿って移動させる駆動ユニット222の構成について説明する。
図6及び図13に示すように、熱水槽112の左側部近傍には、熱水槽112に沿って一対の第2ガイドレール236、236が配設されている。この第2ガイドレール236、236上には、リニアガイド238、238を介して第2スライドテーブル(第2走行体)240がスライド自在に支持されている。
【0050】
前記第2スライドテーブル240の下面にはナット部材242が固着されており、該ナット部材242は、前記一対の第2ガイドレール236、236の間に配設されたネジ棒244に螺合されている。このネジ棒244の両端部は、軸受部材246、246によって回動自在に支持されており、また、このネジ棒244の一方端には、第2ガイドレール236、236の一方端に設置された第2送りモータ248が連結されている。ネジ棒244は、この第2送りモータ248を駆動することにより回動し、この結果、第2スライドテーブル240が第2ガイドレール236、236に沿って移動する。
【0051】
次に、前記駆動ユニット222と仕切ユニット220A〜220Cとを接続する接続ユニット224の構成について説明する。
図11及び図12に示すように、前記スライドプレート226A〜226Cの先端部上方には、矩形状に形成された接続プレート250が所定の隙間をもって配置されている。この接続プレート250上には、所定の間隔をもって三台のピン挿入装置251A、251B、251Cが設置されている。
【0052】
ピン挿入装置251A〜251Cは、ガイドピンブッシュ252A〜252C内に挿入された接続ピン253A〜253Cを、ピン挿入用シリンダ254A〜254Cを駆動することにより、接続プレート250の下面から突出させる装置であり、この接続プレート250の下面から突出させた接続ピン253A〜253Cを、各スライドプレート226A〜226Cに形成されている接続用ピン穴255A〜255Cに挿入させることにより、接続プレート250と各スライドプレート226A〜226Cとを接続する。
【0053】
ここで、図6及び図13に示すように、前記接続ユニット224の接続プレート250と、前記駆動ユニット222の第2スライドテーブル240とは、連結バー256を介して互いに連結されており、第2スライドテーブル240が移動すると、それに伴って接続プレート250も移動する。
したがって、前記接続プレート250と各スライドプレート226A〜226Cとを連結させた状態で、すなわち、各接続ピン253A〜253Cを各スライドプレート226A〜226Cの接続用ピン穴255A〜255Cに挿入した状態で、第2スライドテーブル240を移動させることにより、各スライドプレート226A〜226Cを移動させることができる。そして、このスライドプレート226A〜226Cを移動させるることにより、各仕切板234A〜234Cを熱水槽112内にセットされているウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させることができる。
【0054】
なお、前記連結バー256は、前記熱水槽112の下部に形成されている空間に配設されており、この下部空間を移動する。
次に、前記各仕切ユニット220A〜220Cを固定するブレーキユニット225の構成について説明する。
図6に示すように、前記第1ガイドレール136、136の側部近傍には、第1ガイドレール136、136に沿ってブレーキプレート257が配設されている。このブレーキプレート257は、図12に示すように、先端部が水平に折り曲げられた逆L字状に形成されている。
【0055】
一方、前記スライドプレート226A〜226Cには、前記ブレーキプレート257の水平部を挟むようにして一対のブレーキパッド258A〜258C、259A〜259Cが配設されている(図12には第1仕切ユニット220Aにおけるブレーキユニットの構成のみが図示されている。)。この一対のブレーキパッド258A〜258C、259A〜259Cのうち、下側のブレーキパッド259A〜259Cは支持部材260を介してスライドプレート126A〜226Cに固定されている。一方、上側のブレーキパッド258A〜258Cは、それぞれ前記スライドプレート226A〜226C上に設置されたブレーキ用シリンダ261A〜261Cのロッド先端部に固着されており、該ブレーキ用シリンダ261A〜261Cを駆動することにより、スライドプレート226A〜226Cの下面から突出する。
【0056】
前記のごとく構成されたブレーキユニット225では、ブレーキ用シリンダ261A〜261Cを駆動して、一対のブレーキパッド258A〜258C、259A〜259Cでブレーキプレート257を挟持することにより、各仕切ユニット220A〜220Cを固定する。
ところで、前記のごとく移動可能な仕切板234A〜234Cは、各ウェーハWa〜Wcのロット間に挿入されて、ロットの切り替わりを認識するために用いられるが、この仕切板234A〜234Bを各ウェーハWa〜Wcのロット間に自動で挿入するためには、各ウェーハWa〜Wcのロット間を自動で検出する必要がある。
【0057】
そこで、上記の仕切装置116には、各ウェーハWa〜Wcのロット間を自動で検出するロット検出ユニット264が設けられており、該ロット検出ユニット164は、次のように構成されている。
図6及び図13に示すように、前記接続ユニット224と駆動ユニット222とを連結する連結バー256には、熱水槽112を挟んで一対の支持フレーム264R、264Lが垂直に立設されている。この一対の支持フレーム264R、264Lのうち一方の支持フレーム264Lの頂部には、投光センサ266Lが設置されており、他方の支持フレーム264Rの頂部には、受光センサ266Rが設置されている。
【0058】
前記投光センサ266Lと受光センサ266Rは、互いに対向するように設置されており、投光センサ266Lから投光された光が、受光センサ266Rによって受光されるように構成されている。
また、投光センサ266Lと受光センサ266Rは、図11に示すように、各スライドプレート226A〜226Cを互いに接合させたときに、一枚目の仕切板234Aと同一の平面上に位置するように配置されている。
【0059】
以上のように構成されたロット検出ユニット264は、次のようにして各ウェーハWa〜Wc間のロットを検出する。
ロット検出ユニット264は連結バー256上に設置されているので、駆動ユニット222の第2スライドテーブル240を移動させることにより、ウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動する。
【0060】
そこで、まず、図14に示すように、ロット検出ユニット264を第3ロットであるウェーハWcの後段部に位置させる(図中(a)の位置)。そして、投光センサ266Lから受光センサ166Rに向けて光と投光させる。このとき、投光センサ266Lから投光された光は、前を遮るものが何もないので、そのまま受光センサ266Rで受光される。
【0061】
次いで、駆動ユニット222の第2スライドテーブル240を移動させることにより、ロット検出ユニット264をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。この結果、前記投光センサ266Lから投光された光は、第3ロットであるウェーハWaによって遮られ、受光センサ266Rで受光されなくなる(図中(b)の位置)。
【0062】
図示しない制御装置は、前記受光センサ266Rで光が受光されなくなったことを検出すると、第2スライドテーブル240の移動を停止させる。そして、仕切板234Cの挿入操作を行う。なお、この仕切板234Cの挿入操作は後に更に詳述する。
前記仕切板234Cの挿入後、図示しない制御装置は、再び第2スライドテーブル240を移動させて、ロット検出ユニット264をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。
【0063】
ここで、前記のごとく第2スライドテーブル240を移動させても、投光センサ266Lから発光された光は、ウェーハWcによって遮られるため、受光センサ266Rでは光が受光されない状態が続く。
しかし、前記第3ロットと第2ロットとの間には、一定の間隔が開いているので、この地点をロット検出ユニット264が通過すると、再び受光センサ266Rで光が受光されるようになる(図中(c)の位置)。制御装置は、受光センサ266Rで再び光が受光されたことを検出すると、第2スライドテーブル240の移動を停止させる。そして、仕切板234Bの挿入操作を行う。
【0064】
前記仕切板234Bの挿入後、図示しない制御装置は、再び第2スライドテーブル240を移動させて、ロット検出ユニット264をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。
前記第3ロットと第2ロットの間を通過すると、前記投光センサ266Lから発光された光は、第2ロットであるウェーハWbによって遮られるため、再び受光センサ266Rで光が受光されなくなる(図中(d)の位置)。
【0065】
しかし、前記同様第2ロットと第1ロットとの間には、一定の間隔が開いているので、この地点をロット検出ユニット264が通過すると、再び受光センサ266Rで光が受光されるようになる(図中(e)の位置)。制御装置は、受光センサ266Rで再び光が受光されたことを検出すると、第2スライドテーブル240の移動を停止させる。そして、仕切板234Aの挿入操作を行う。
【0066】
以上のように、ロット検出ユニット264は、投光センサ266Lから発光された光を受光センサ266Rで検出することにより、各ウェーハWa〜Wcのロット間の検出を行う。そして、このロット検出ユニット264の検出結果に基づいて各仕切板234A〜234Cを各ウェーハWa〜Wcのロット間に挿入していく。
【0067】
なお、投光センサ266Lから発行される光の幅は、スライスベースSaに接着されているウェーハの間隔(カーフロスの幅)よりも広く設定し、各ロット間の間隔よりも狭く設定する。これにより、たとえば、ウェーハの隙間から一部の光が通過して、受光センサ266Rで検出されたとしても、投光センサ266Lから投光された光の全てが受光センサ266Rで受光されていないことを理由に、誤検出を防止することができる。
【0068】
また、この場合、複数の投光センサ266Lを横方向に配置するとともに(但し、各ロット間の間隔よりも狭くなるように配置する。)、これに対向するように複数の受光センサ266Rを設置し、全ての受光センサ266Rで光が受光されたことを検出することによって、各ウェーハWa〜Wcのロット間を検出するようにしても、同様に誤検出を防止することができる。
【0069】
各ウェーハWa〜Wcのロット間の検出は以上のように行われ、これに基づいて仕切板234A〜234Bの挿入が行われるが、その各ウェーハWa〜Wcのロット間に挿入された仕切板234A〜234Cの検出は、次の機構によって検出する。
図8、図10及び図11に示すように、前記剥離装置114の第1スライドテーブル140上には、第1タッチセンサ268が設けられている。一方、前記第1仕切ユニット220Aのスライドプレート226A上には、この第1タッチセンサ268Aに当接する第1接触子270Aが設置されている。
【0070】
また、前記第1仕切ユニット220Aのスライドプレート226A上には、第2タッチセンサ268Bが設けられており、前記第2仕切ユニット220Bのスライドプレート226B上には、この第2タッチセンサ268Bに当接する第2接触子270Bが設置されている。
更に、前記第2仕切ユニット220Bのスライドプレート226B上には、第3タッチセンサ128Cが設けられており、前記第3仕切ユニット220Cのスライドプレート226C上には、この第3タッチセンサ268Cに当接する第3接触子270Cが設置されている。
【0071】
図示しない制御装置は、各タッチセンサ268A〜268Cの作動信号を入力することにより、各ウェーハWa〜Wcのロット間に挿入された仕切板234A〜234Cを検出する。
すなわち、ウェーハを剥離する剥離用吸着パット200は、第1スライドテーブル140を移動させることにより、ウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動する。そして、この剥離用吸着パット200が、第1仕切板234Aの設置位置まで移動すると、第1スライドテーブル140上に設置された第1タッチセンサ268Aが、スライドプレート226A上に設置された第1接触子270Aに接触する。この第1タッチセンサ268Aは、第1接触子270Aに接触することにより作動し、この第1タッチセンサ268Aの作動信号を受けることにより、制御装置は第1仕切板234Aを検出する。
【0072】
また、第1仕切板234Aの検出後、更に第1スライドテーブル140を移動させて剥離用吸着パット200を移動させると、第1スライドテーブル140に押されてスライドプレート226Aが移動する。そして、前記剥離用吸着パット200が、第2仕切板234Bの設置位置まで移動すると、スライドプレート226A上に設置された第2タッチセンサ268Bが、スライドプレート226B上に設置された第2接触子270Bに接触する。この第2タッチセンサ268Bは第2接触子270Bに接触することにより作動し、この第2タッチセンサ268Bの作動信号を受けることにより、制御装置は第2仕切板234Bを検出する。
【0073】
また、第2仕切板234Bの検出後、更に第1スライドテーブル140を移動させて剥離用吸着パット200を移動させると、第1スライドテーブル140に押されて移動するスライドプレート226Aに押されてスライドプレート226Bが移動する。そして、前記剥離用吸着パット200が、第3仕切板234Cの設置位置まで移動すると、スライドプレート226B上に設置された第3タッチセンサ268Cが、スライドプレート226C上に設置された第3接触子270Cに接触する。この第3タッチセンサ268Cは第3接触子270Cに接触することにより作動し、この第3タッチセンサ268Cの作動信号を受けることにより、制御装置は第3仕切板234Cを検出する。
【0074】
このように、各タッチセンサ268A〜268Cは、剥離用吸着パット200が各仕切板234A〜234Cの設置点まで移動すると、順次作動し、これにより、各ウェーハWa〜Wc間に挿入されている仕切板234A〜234Cを検出することができる。
次に、受渡装置118の構成について説明する。受渡装置118は、剥離装置114の剥離用吸着パット200によってスライスベースSa〜Scから剥離されたウェーハWa〜Wcを剥離用吸着パット200から受け取り、シャトルコンベア312に受け渡す装置である。この受渡装置18は、図6及び図7に示すように、駆動ユニット222の第2スライドテーブル240上に設けられており、第2送りモータ248を駆動することにより、第2ガイドレール236、236に沿って移動する。具体的な構成は、以下のとおりである。
【0075】
図15〜図17に示すように、前記駆動ユニット222の第2スライドテーブル240上には、支柱274が垂直に立設されている。この支柱274の頂部には、支持フレーム276が垂直に立設されており、該支持フレーム276には旋回用ロータリーアクチュエータ278が水平に設置されている。
前記旋回用ロータリーアクチュエータ278の出力軸には駆動ギア280が噛合されており、該駆動ギア280には旋回軸284に固着された従動ギア282が噛合されている。旋回軸284は、前記支持フレーム276の頂部に設置された軸受ユニット286に回動自在に支持されており、前記旋回用ロータリーアクチュエータ278を駆動することにより180°の範囲で回動する。
【0076】
前記旋回軸284の基端部には、旋回フレーム288が固着されており、該旋回フレーム288には回転軸290が回動自在に支持されている。この回転軸290の基端部には、旋回フレーム288に設置された方向転換用ロータリーアクチュエータ292の出力軸が固着されており、該方向転換用ロータリーアクチュエータ292を駆動することにより、90°の範囲で回動する。
【0077】
前記回転軸290の先端部には、L字状に形成された旋回アーム294が固着されており、該旋回アーム294の先端部には支持プレート296が固着されている。この支持プレート296にはパット進退用シリンダ298が設けられており、該パット進退用シリンダ298のロッド先端部には、受渡用吸着パット300が設けられている。前記剥離装置114の剥離用吸着パット200、200によって剥離されたウェーハWa〜Wcは、所定の受渡位置まで搬送されたのち、この受渡用吸着パット300に受け渡される。
【0078】
以上のように構成された受渡装置118において、受渡用吸着パット300に吸着保持されたウェーハWa〜Wcは、旋回用ロータリーアクチュエータ278を駆動することにより、垂直面上を180°の範囲で旋回し(図15参照)、方向転換用ロータリーアクチュエータ292を駆動することにより、垂直状態から水平状態に方向転換される。
【0079】
なお、仕切装置116で剥離したウェーハWa〜Wcの受け取り、及び、その受け取ったウェーハWa〜Wcのシャトルコンベア312上への受け渡しは、次のように行う。
前述したように、スライスベースSa〜Scから剥離されたウェーハWa〜Wcは、剥離用吸着パット200、200に吸着保持された状態で上昇して所定の受渡位置に移送される。この受渡位置には、すでに受渡用吸着パット300が待機しており、ウェーハWa〜Wcは、この受渡用吸着パット300の軸心と同軸上に位置する。
【0080】
前記ウェーハWa〜Wcが受渡位置に移送されると、次いで、パット進退用シリンダ298が駆動されて、受渡用吸着パット300がウェーハWaに向かって所定量前進する。この結果、ウェーハWaの端面に受渡用吸着パット300が密着する。
次に、受渡用吸着パット300が駆動され、該受渡用吸着パット300によってウェーハWaが吸着保持される。この受渡用吸着パット300にウェーハWaが吸着保持されると、次いで、剥離用吸着パット200の駆動が停止され、これにより、ウェーハWaが剥離用吸着パット200から受渡用吸着パット300に受け渡される。
【0081】
ウェーハWaを受け取った受渡用吸着パット300は、パット進退用シリンダ298が駆動されて、剥離用吸着パット200から後退する。一方、ウェーハWaを受け渡した剥離用吸着パット200は、下降して元の剥離作業位置に復帰する。
前記受渡用吸着パット300が後退すると、次いで、旋回用ロータリーアクチュエータ278が駆動されて、旋回アーム294が180°旋回する。この結果、ウェーハWaがシャトルコンベア312の上方位置に移送される。
【0082】
ここで、シャトルコンベア312の上方に移送されたウェーハWaは、シャトルコンベア312に対して直交した状態にあるので、移送後、方向転換用ロータリーアクチュエータ292が駆動されて、旋回アーム294が回転軸290を中心に90°回転する。この結果、ウェーハWaがシャトルコンベア312から所定高さの位置に水平な状態で位置する。
【0083】
前記方向転換用ロータリーアクチュエータ292の駆動後、パット進退用シリンダ298が駆動されて、受渡用吸着パット300がシャトルコンベア312に向かって所定量前進する。この結果、ウェーハWaが、シャトルコンベア312上に載置される。
ウェーハWaが、シャトルコンベア312上に載置されると、受渡用吸着パット300の駆動が停止される。そして、パット進退用シリンダ298が駆動されて受渡用吸着パット300がシャトルコンベア312から後退する。
【0084】
以上により、ウェーハWaの受け渡し作業は終了し、受渡用吸着パット300は、上記と逆の動作で元の受渡位置に復帰する。一方、ウェーハWaが受け渡されたシャトルコンベア312は、図示しない駆動手段に駆動されて、その受け渡されたウェーハWaを次工程に搬送する。
ウェーハ剥離枚葉部100は、以上のように構成される。なお、このウェーハ剥離枚葉部100の駆動は、全て図示しない制御装置によって自動制御されており、この制御装置から出力される駆動信号に基づいて各構成装置が作動する。
【0085】
次に、前記のごとく構成されたウェーハ剥離枚葉部100におけるウェーハの剥離方法について説明する。
始動前の状態において、剥離ユニット150が設置された第1スライドテーブル140は、第1ガイドレール136の一方端(図6において下端)に位置している(この位置を剥離作業開始位置という。)。一方、受渡装置118が設置された第2スライドテーブル240は、第2ガイドレール236の他方端(図6において上端)に位置している(この位置を仕切作業開始位置という。)。そして、接続装置の接続プレート250には、ピン挿入装置251A〜251Cによって各スライドプレート226A〜226Cが接続されている。
【0086】
まず、ワイヤソーでマルチ切断されたウェーハWa、Wb、Wcを熱水槽112内に設置されたワーク保持部22にセットする。これにより、各ウェーハWa〜Wcが接着されたスライスベースSa〜Scが熱水槽112内に貯留された熱水20中に浸漬される。
なお、ウェーハWa〜Wcのセッティングは、オペレータが手動で行ってもよいし、図示しないマニピュレータによって自動でワーク保持部22に搬送して、自動でセットするようにしてもよい。
【0087】
ウェーハWa〜Wcが熱水槽112内にセットされると、制御装置は、まず、第2送りモータ248を駆動して第2スライドテーブル240を図6中下側に向けて移動させる。これと同時に、制御装置は、ロット検出ユニット264の受光センサ266Rから受光信号の入力を開始する。
第2スライドテーブル240の移動開始から所定の間は、光を遮るものが何もないので、投光センサ266Lから発光された光は、そのまま受光センサ266Rで受光される。
【0088】
しかし、ロット検出ユニット264が第3ロットのウェーハWcに到達すると、前記投光センサ266Lから投光された光は、ウェーハWcに遮られるため、受光センサ266Rでは光が受光されなくなる。
制御装置は、前記受光センサ266Rで光が受光されなくなったことを検出すると、第2スライドテーブル240の移動を停止させる。そして、第3仕切ユニット220Cのブレーキ用シリンダ261Cを駆動して第3仕切ユニット230Cを固定する。
【0089】
第3仕切ユニット230Cを固定後、制御装置は、シリンダ230Cを駆動して、第3仕切板234Cを前進させる。これにより、第3ロット(ウェーハWc)の後段位置に第3仕切板234Cが挿入される。
また、制御装置は、前記第3仕切板234Cの挿入後、接続プレート250と第3スライドプレート226Cとの接続を解除する。すなわち、ピン挿入装置251Cのピン挿入用シリンダ254Cを駆動して、第3スライドプレート226Cに形成されている接続用ピン穴255Cから接続ピン253Cを抜き取る。これにより、接続プレート250と第3スライドプレート226Cとの接続が解除され、第2スライドテーブル240を移動させても、第3スライドプレート226Cが移動しなくなる。
【0090】
制御装置は、前記第3スライドプレート226Cと接続プレート250との接続を解除したのち、再び第2スライドテーブル240を移動させて、ロット検出ユニット264をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。
ここで、前記のごとく第2スライドテーブル240を移動させても、光はウェーハWcによって遮られるため、受光センサ266Rでは光が受光されない状態が続く。
【0091】
しかし、前記第3ロットと第2ロットの間には一定の間隔が開けられているので、この第3ロットと第2ロットの間をロット検出ユニット264が通過すると、再び受光センサ266Rで光が受光されるようになる。
制御装置は、受光センサ266Rで再び光が受光されたことを検出すると、第2スライドテーブル240の移動を停止させる。そして、第2仕切ユニット220Bのブレーキ用シリンダ261B(図示せず)を駆動して第2仕切ユニット230Bを固定する。
【0092】
第2仕切ユニット220Bを固定後、制御装置は、シリンダ230Bを駆動して、第2仕切板234Bを前進させる。これにより、第2ロット(ウェーハWb)と第3ロット(ウェーハWc)の間に第2仕切板234Bが挿入される。
また、制御装置は、前記同様に第2仕切板234Bの挿入後、接続プレート250と第2スライドプレート226Bとの接続を解除する。すなわち、ピン挿入装置251Bのピン挿入用シリンダ254Bを駆動して、第2スライドプレート226Bに形成されている接続用ピン穴255Bから接続ピン253Bを抜き取る。これにより、接続プレート250と第2スライドプレート226Bとの接続が解除され、第2スライドテーブル240を移動させても、第2スライドプレート226Bが移動しなくなる。
【0093】
制御装置は、前記第2スライドプレート226Bと接続プレート250との接続を解除したのち、再び第2スライドテーブル240を移動させて、ロット検出ユニット264をウェーハWa〜Wcの軸線に沿って移動させる。
ここで、前記同様、第2スライドテーブル240を移動させても、光はウェーハWbによって遮られるため、受光センサ266Rでは光が受光されない状態が続く。
【0094】
しかし、前記同様、第2ロットと第1ロットの間には、一定の間隔が開けられているので、この第2ロットと第1ロットの間をロット検出ユニット264が通過すると、再び受光センサ266Rで光が受光されるようになる。
制御装置は、受光センサ266Rで再び光が受光されたことを検出すると、第2スライドテーブル240の移動を停止させる。そして、第1仕切ユニット220Aのブレーキ用シリンダ261Aを駆動して第1仕切ユニット230Aを固定する。
【0095】
第1仕切ユニット220Bを固定後、制御装置は、シリンダ230Aを駆動して、第1仕切板234Aを前進させる。これにより、第2ロット(ウェーハWb)と第1ロット(ウェーハWa)との間に第1仕切板234Aが挿入される。
また、制御装置は、前記同様に第1仕切板234Aの挿入後、接続プレート250と第1スライドプレート226Aとの接続を解除する。すなわち、ピン挿入装置251Aのピン挿入用シリンダ254Aを駆動して、第1スライドプレート226Aに形成されている接続用ピン穴255Aから接続ピン253Aを抜き取る。これにより、接続プレート250と第1スライドプレート226Aとの接続が解除され、第2スライドテーブル240を移動させても、第1スライドプレート226Aが移動しなくなる。
【0096】
図18に示すように、以上一連の操作により、各ウェーハWa〜Wcのロット間に仕切板234A〜234Cが挿入される。
制御装置は、前記第1スライドプレート226Aと前記接続プレート250との接続を解除すると、再び第2スライドテーブル240を図6中下側に向けて移動させ、その第2スライドテーブル240を所定の受渡作業開始位置に位置させる。そして、この第2スライドテーブル240が受渡作業開始位置に位置したところで、ウェーハWa〜Wcの剥離作業が開始する。
【0097】
まず、制御装置は、第1送りモータ148と第2送りモータ248を同期させて駆動し、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240を前進させる(図6中上方向に移動させる)。
ここで、前記第1スライドテーブル140上に設けられた剥離装置114の倒止板214には、図示しない非接触接触式の位置センサが設けられており、該位置センサは、ウェーハWaの端面までの距離が所定距離に達すると作動する。制御装置は、この位置センサの作動信号を入力することにより、第1送りモータ148と第2送りモータ248の駆動を停止し、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240とを停止させる。この結果、前記第1スライドテーブル140上に設けられた剥離装置114の剥離用吸着パット200、200がウェーハWaの端面に当接する。制御装置は、ウェーハWaの端面に当接した剥離用吸着パット200、200を駆動し、該剥離用吸着パット200、200にウェーハWaを吸着保持させる。
【0098】
制御装置は、次いで、揺動用ロータリーアクチュエータ160を駆動して揺動フレーム154を前後に揺動させ、剥離用吸着パット200、200を前後(ウェーハの軸線に沿った方向)に揺動させる。
ここで、前記ウェーハWaとスライスベースSaとを接着している接着剤は、熱水120中に浸漬されているため十分に熱軟化している。また、剥離用吸着パット200、200は、ウェーハWaとスライスベースSaとの接着部近傍を揺動中心として揺動している。このため、ウェーハWaは、剥離用吸着パット200、200によって複数回揺動が与えられると簡単にスライスベースSaから剥離される。
【0099】
制御装置は、前記剥離用吸着パット200、200を所定回数揺動させたところで揺動用ロータリーアクチュエータ160の駆動を停止する。そして、これによりウェーハWaがスライスベースSaから剥離される。
制御装置は、次いで、昇降用ロータリーアクチュエータ204を駆動してアーム190、192を上方に旋回させ、剥離用吸着パット200、200を上方に移動させる。
【0100】
この際、剥離用吸着パット200、200に吸着保持されたウェーハWaは、倒止板214の上部に固着された二枚取り防止板216のスリット216aを通過することにより、二枚取りが防止される。すなわち、吸着パット200、200で吸着保持したウェーハWa1 に、次に剥離するウェーハWa2 がくっついてきた場合であっても、前記スリット216aを通過する際に、くっついてきたウェーハWa2 が、スリット216aを通過する際に剥がされるので、常に吸着パット200、200で吸着しているウェーハWa一枚のみを取り出すことができる。
【0101】
また、スリット216aを通過できずに落下したウェーハは、倒止板214によって前方に倒れるのを防止されるので、次回の剥離時に確実に回収することができる。
前記のごとく上方に移動した剥離用吸着パット200、200は、所定の受渡位置で停止する。この受渡位置には、受渡装置118の受渡用吸着パット300が待機しており、剥離用吸着パット200、200に吸着保持されたウェーハWaは、この受渡用吸着パット300の軸心と同軸上に位置する。
【0102】
制御装置は、剥離用吸着パッド200、200が所定の受渡位置で停止すると、次いで、パット進退用シリンダ298を駆動して、受渡用吸着パット300をウェーハWaに向かって所定量前進させる。この結果、ウェーハWaの端面に受渡用吸着パット300が密着する。
制御装置は、次いで、受渡用吸着パット300を駆動して、該受渡用吸着パット300でウェーハWaの端面を吸着保持する。そして、剥離用吸着パット200の駆動を停止し、ウェーハWaを受渡用吸着パット300に受け渡させる。
【0103】
前記剥離用吸着パット200の駆動を停止すると、次いで、制御装置は、パット進退用シリンダ298を駆動して、受渡用吸着パット300を剥離用吸着パット200から後退させる。
また、前記パット進退用シリンダ298の駆動後、制御装置は、昇降用ロータリーアクチュエータ204を駆動してアーム190、192を下方に旋回させ、剥離用吸着パット200、200を下方に移動させて、元の剥離作業位置に復帰させる。
【0104】
これと同時に、制御装置は、前記パット進退用シリンダ298の駆動後、旋回用ロータリーアクチュエータ278を駆動して、旋回アーム294を180°旋回させ、ウェーハWaをシャトルコンベア312の上方位置に移送する。そして、移送後、方向転換用ロータリーアクチュエータ292を駆動して、旋回アーム294を回転軸290を中心に90°回転させる。これにより、ウェーハWaがシャトルコンベア312に対して平行な状態になる。制御装置は、パット進退用シリンダ298を駆動して、受渡用吸着パット300をシャトルコンベア312に向けて前進させる。この結果、ウェーハWaが、シャトルコンベア312上に載置されるので、次いで、制御装置は、受渡用吸着パット300の駆動を停止して、ウェーハWaをシャトルコンベア312に受け渡す。
【0105】
受渡用吸着パット300の駆動を停止したのち、制御装置は、パット進退用シリンダ298を駆動して受渡用吸着パット300をシャトルコンベア312から後退させるとともに、シャトルコンベア312を駆動してウェーハWaを次工程に搬送する。
また、制御装置は、パット進退用シリンダ298を駆動後、方向転換用ロータリーアクチュエータ292及び旋回用ロータリーアクチュエータ278を駆動して受渡用吸着パット300を元の受渡位置に復帰させる。
【0106】
以上一連の工程で一枚目のウェーハWaの剥離作業が終了する。制御装置は、第1送りモータ148と第2送りモータ248を同期させて駆動し、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240を所定量前進させる。これにより、剥離用吸着パット200、200が、二枚目に剥離するウェーハWa2 の端面に当接する。制御装置は、この二枚目のウェーハWa2 を上記同様の方法で剥離する。
【0107】
以上のようにしてスライスベースSaに接着されているウェーハWa、Wa、…を順次剥離し、次工程に搬送してゆく。
ここで、第1ロットのウェーハWaの剥離が全て終了したとする。制御装置は、この段階では第1ロットの剥離が終了したことを認識することができず、第1送りモータ148と第2送りモータ248を駆動して、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240を前進させようとする。
【0108】
しかしながら、第1ロットのウェーハWaと第2ロットのウェーハWbとの間には、第1仕切板234Aが挿入されているので、前記第1スライドテーブル140を前進させると、その第1スライドテーブル40上に設置された第1タッチセンサ268Aが、前記第1仕切板234Aが設置されている第1スライドプレート226A上に設置された第1接触子270Aに接触して作動する。制御装置は、この第1タッチセンサ268Aの作動信号を入力することにより、第1ロットのウェーハWaの剥離が全て終了したことを検出する。そして、制御装置は、第1ロットのウェーハWaの剥離が全て終了したことを次工程以降の各部に情報として流す。
【0109】
これにより、次工程以降の各部では、次にシャトルコンベア312から搬送されてくるウェーハWbは、種類の異なる第2ロットのウェーハWbであることを認識することができ、種類の異なるウェーハを混入させることなく処理、回収等することができる。
また、制御装置は、前記第1タッチセンサ268Aの作動信号を入力すると、第1送りモータ148と第2送りモータ248の駆動を停止して、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240の移動を停止させる。そして、第1シリンダ230Aを駆動して、第1仕切板230Aを後退させる。
【0110】
また、制御装置は、第1仕切板230Aを後退させたのち、第1仕切ユニット220Aのブレーキ用シリンダ261Aの駆動を停止して第1仕切ユニット230Aのロックを解除する。
前記のごとく次工程以降の各部に第1ロットのウェーハWaの剥離が終了したことの情報を流したあと、制御装置は、再び第1送りモータ148と第2送りモータ248を同期させて駆動し、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240を前進させる(図6中上方向に移動させる)。このとき、第1スライドテーブル140は、第1仕切板234Aが設置された第1スライドプレート226Aを押しながら前進する。
【0111】
前記第1ロットのウェーハWaを剥離したときと同様に、第2ロットのウェーハWbまでの距離が所定の距離に達すると倒止板214に設置された図示しない位置センサが作動する。そして、この作動信号を入力することにより、制御装置は、第1送りモータ148と第2送りモータ148の駆動を停止し、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240とを停止させる。この結果、剥離装置114の剥離用吸着パット200、200が第2ロットのウェーハWbの端面に当接する。
【0112】
制御装置は、ウェーハWbの端面に当接した剥離用吸着パット200、200を駆動し、該剥離用吸着パット200、200に第2ロットのウェーハWbを吸着保持させる。
以下、前記第1ロットのウェーハWaを剥離したときと同様の手順でスライスベースWbに接着されているウェーハWbを順次剥離して、次工程に搬送してゆく。
【0113】
ここで、第2ロットのウェーハWbの剥離が全て終了したとする。前記同様、制御装置は、この段階では第2ロットのウェーハWbの剥離が終了したことを認識することができず、第1送りモータ148と第2送りモータ248を駆動して、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240を前進させようとする。
【0114】
しかしながら、第2ロットのウェーハWbと第3ロットのウェーハWcとの間には、第2仕切板234Bが挿入されているので、前記第1スライドテーブル140を前進させると、その第1スライドテーブル140に押されて移動する第1スライドプレート226A上に設置された第2タッチセンサ268Bが、前記第2仕切板234Bが設置されている第2スライドプレート226B上に設置された第2接触子270Bに接触して作動する。制御装置は、この第2タッチセンサ268Bの作動信号を入力することにより、第2ロットのウェーハWbの剥離が全て終了したことを検出する。そして、制御装置は、前記第1ロットの場合と同様に、第2ロットのウェーハWbの剥離が全て終了したことを次工程以降の各部に情報として流す。
【0115】
これにより、次工程以降の各部では、次にシャトルコンベア312から搬送されてくるウェーハWcは、種類の異なる第3ロットのウェーハWcであることを認識することができ、種類の異なるウェーハを混入させることなく処理、回収等することができる。
また、制御装置は、前記第2タッチセンサ268Bの作動信号を入力すると、第1送りモータ148と第2送りモータ248の駆動を停止して、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240の移動を停止させる。そして、第2シリンダ230Bを駆動して、第2仕切板234Bを後退させる。
【0116】
また、制御装置は、第2仕切板230Bを後退させたのち、第2仕切ユニット220Bのブレーキ用シリンダ261Bの駆動を停止して第2仕切ユニット230Bのロックを解除する。
前記のごとく次工程以降の各装置に第2ロットのウェーハWbの剥離が終了したことの情報を流したあと、制御装置は、再び第1送りモータ148と第2送りモータ248を同期させて駆動し、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240を前進させる(図6中上方向に移動させる)。このとき、第1スライドテーブル140は、第1仕切板234Aが設置された第1スライドプレート226Aと第2仕切板234Bが設置された第2スライドプレート226Bとを押しながら前進する。
【0117】
前記第2ロットのウェーハWbを剥離したときと同様に、第3ロットのウェーハWcまでの距離が所定の距離に達すると倒止板214に設置された図示しない位置センサが作動する。そして、この作動信号を入力することにより、制御装置は、第1送りモータ148と第2送りモータ248の駆動を停止し、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240とを停止させる。この結果、剥離装置114の剥離用吸着パット200、200が第3ロットのウェーハWcの端面に当接する。
【0118】
制御装置は、ウェーハWcの端面に当接した剥離用吸着パット200、200を駆動し、該剥離用吸着パット200、200に第3ロットのウェーハWcを吸着保持させる。
以下、前記第2ロットのウェーハWbを剥離したときと同様の手順でスライスベースWcに接着されているウェーハWcを順次剥離して、次工程に搬送してゆく。
【0119】
ここで、第3ロットのウェーハWcの剥離が全て終了したとする。前記同様、制御装置は、この段階では第3ロットのウェーハWbの剥離が終了したことを認識することができず、第1送りモータ148と第2送りモータ248を駆動して、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240を前進させようとする。
【0120】
しかしながら、第3ロットのウェーハWcの直後には、第3仕切板234Bがセットされているので、前記第1スライドテーブル140を前進させると、その第1スライドテーブル140に押されて移動する第2スライドプレート226B上に設置された第3タッチセンサ268Cが、前記第3仕切板234Cが設置されている第3スライドプレート226C上に設置された第3接触子270Cに接触して作動する。制御装置は、この第3タッチセンサ268Cの作動信号を入力することにより、第3ロットのウェーハWcの剥離、すなわち、全てのウェーハWa〜Wcの剥離が終了したことを検出する。そして、制御装置は、全てのウェーハWa〜Wcの剥離が終了したことを次工程以降の各部に情報として流す。
【0121】
次工程以降の各部では、これにより1サイクルの剥離作業が終了したことを認識することができる。
また、制御装置は、前記第3タッチセンサ268Cの作動信号を入力すると、第1送りモータ148と第2送りモータ248の駆動を停止して、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240の移動を停止させる。そして、第3シリンダ230Cを駆動して、第3仕切板234Cを後退させる。
【0122】
また、制御装置は、第3仕切板230Cを後退させたのち、第3仕切ユニット220Cのブレーキ用シリンダ261Cの駆動を停止して第3仕切ユニット230Cのロックを解除する。
前記のごとく次工程以降の各部に第3ロットのウェーハWcの剥離が終了したこと、すなわち、全てのウェーハWa〜Wcの剥離が終了したことの情報を流したあと、制御装置は、再び第1送りモータ148と第2送りモータ248を同期させて駆動し、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240を前進させる(図6中上方向に移動させる)。このとき、第1スライドテーブル140は、第1仕切板234Aが設置された第1スライドプレート226Aと第2仕切板234Bが設置された第2スライドプレート226B、及び第3仕切板234Cが設置された第3スライドプレート226Cを押しながら前進する。
【0123】
前記第2スライドテーブル240が、所定の仕切作業開始位置に到達すると(仕切作業開始位置に到達したことは図示しないタッチセンサ等で検出する。)、制御装置は、第1送りモータ148と第2送りモータ248の駆動を停止して、第1スライドテーブル140と第2スライドテーブル240の移動を停止させる。
【0124】
これにより、第2スライドテーブル240と各仕切板234A〜234Cが設置されたスライドプレート226A〜226Cは初期位置に復帰する。制御装置は、各ピン挿入装置251A〜251Cのピン挿入用シリンダ254A〜254Cを駆動して、各スライドプレート226A〜226Cに形成されている接続用ピン穴255A〜255Cに接続ピン253A〜253Cを挿入し、各スライドプレート226A〜226Cを接続プレート250に接続して次の剥離作業のために待機する。
【0125】
また、制御装置は、前記第2スライドテーブル240を所定の仕切作業開始位置に復帰させると、その後、第1送りモータ148のみを駆動して、第1スライドテーブル140を後退させる(図6中下側の方向に移動させる。)。
前記第1スライドテーブル140が、所定の剥離作業開始位置に到達すると(剥離作業開始位置に到達したことは図示しないタッチセンサ等で検出する。)、制御装置は、第1送りモータ148の駆動を停止して、第1スライドテーブル140の移動を停止させる。これにより、第1スライドテーブル140が初期位置に復帰する。
【0126】
以上により、1サイクルの剥離作業が終了する。
次に、搬送部310について説明する。既に上述しているように、搬送部310は、ウェーハ剥離枚葉部100で剥離、枚葉したウェーハWを受け取り、次の枚葉洗浄部350に搬送する。そして、この搬送部310には、シャトルコンベア312が備えられており、該シャトルコンベア312によってウェーハWを枚葉洗浄部350に搬送する。
【0127】
次に、枚葉洗浄部350について説明する。枚葉洗浄部350は、前記ウェーハ剥離枚葉部100で剥離枚葉されたウェーハWを一枚ずつ枚葉洗浄する。この枚葉洗浄部350は、枚葉ブラシ洗浄部352と枚葉プレリンス部354と枚葉リンス部356とから構成されている。
前記枚葉ブラシ洗浄部352は、チャンバー構造の洗浄槽を有しており(図示せず)、該洗浄槽内には、図19に示すように、一対の回転ブラシ378、378と、洗浄液を流す一対の洗浄液ノズル380、380と、ウェーハ搬送用のローラコンベア382と、液切り用の一対のエアーナイフノズル384、384が配設されている。
【0128】
この枚葉ブラシ洗浄部352では、前記搬送部310のシャトルコンベア312によって搬送されてきたウェーハWの裏表面に洗浄液ノズル380、380から洗浄液をかけながら回転ブラシ378、378によってブラシ洗浄する。洗浄後は、洗浄液を次工程に持ち込まないようにするために、エアーナイフノズル384、384から圧縮エアを噴射して液切りする。そして、ブラシ洗浄が終了したウェーハWは、ローラコンベア382によって次工程の枚葉プレリンス部352に搬送する。
【0129】
前記枚葉プレリンス部354は、前記枚葉ブラシ洗浄部352とほぼ同様の構成を有している。すなわち、チャンバー構造の洗浄槽を有しており、該洗浄槽内には、一対の回転ブラシと、プレリンス液(60℃の温水)を流す一対のプレリンス液ノズルと、ウェーハ搬送用のローラコンベアと、液切り用の一対のエアーナイフノズルが配設されている(図19参照)。
【0130】
この枚葉プレリンス部354では、前記枚葉ブラシ洗浄部352のローラコンベア382によって搬送されてきたウェーハの裏表面にプレリンス液ノズルからプレリンス液をかけながら回転ブラシによってブラシ洗浄する。洗浄後は、プレリンス液を次工程に持ち込まないようにするために、エアーナイフノズルから圧縮エアを噴射して液切りする。そして、ブラシ洗浄が終了したウェーハWは、ローラコンベアによって次工程の枚葉リンス部に搬送する。
【0131】
前記枚葉リンス部356も前記枚葉ブラシ洗浄部352とほぼ同様の構成を有している。すなわち、チャンバー構造の洗浄槽を有しており、該洗浄槽内には、一対の回転ブラシと、リンス液(純水)を流す一対のリンス液ノズルと、ウェーハ搬送用のローラコンベアと、液切り用の一対のエアーナイフノズル384が配設されている(図19参照)。
【0132】
この枚葉リンス部356では、前記枚葉リンス洗浄部のローラコンベアによって搬送されてきたウェーハの裏表面にリンス液ノズルからリンス液をかけながら回転ブラシによってブラシ洗浄する。洗浄後は、リンス液を次工程に持ち込まないようにするために、エアーナイフノズルから圧縮エアを噴射して液切りする。そして、ブラシ洗浄が終了したウェーハWは、ローラコンベアによって次の検出部400に搬送する。
【0133】
次に、検出部400について説明する。検出部400は、洗浄の終了したウェーハWについて一枚一枚、割れ、欠け、及び接着剤残りの有無を検出するとともに、一枚一枚厚さを測定する。
この検出部400は、図20に示すように、前記枚葉洗浄部350で洗浄が終了したウェーハWを所定の受取位置まで搬送するための搬送ユニット402と、その受取位置に搬送されてきたウェーハWを所定の検出位置まで持ち上げて回転させる回転駆動ユニット404と、回転駆動ユニット404によって回転させられたウェーハWの厚さを測定する厚さ測定ユニット406と、回転駆動ユニット404によって回転させられたウェーハWの割れ、欠け、接着剤残りを検出する不良ウェーハ検出ユニット408と、検出が終了したウェーハWを次の回収部500のウェーハ搬送ロボットに受け渡すための受渡ユニット410とから構成されている。
【0134】
まず、搬送ユニット402について説明する。搬送ユニット402は、丸ベルトコンベア411を備えており、該丸ベルトコンベア411は、前記枚葉洗浄部350の終端部に連設されている。この丸ベルトコンベア411の両側部には、一対のガイド部材411a、411aが配設されており、このガイド部材411a、411aによってウェーハWが直進するようにガイドされる。
【0135】
また、この丸ベルトコンベア411の終端位置には、図21に示すように、5本の位置決めピン412、412、…が円弧をなすように配設されており、この位置決めピン412、412、…に丸ベルトコンベア411によって搬送されてきたウェーハWが当接することにより、ウェーハWが所定の受取位置に位置決めされる。
【0136】
また、この位置決めピン412、412…にウェーハWが当接すると、図示しないセンサが作動し、このセンサが作動することにより、丸ベルトコンベア411の駆動が停止される。
次に、回転駆動ユニット404について説明する。前記回転駆動ユニット404は、図示しない支持フレームに設置されており、該支持フレームには前記丸ベルトコンベア411に対して垂直にベースプレート414が設置されている。このベースプレート414には、一対のガイドレール416、416が配設されており、該ガイドレール416、416上をリニアガイド418、418を介して昇降テーブル420がスライド自在に支持されている。
【0137】
前記昇降テーブル420には、アーム422が水平に固定されており、該アーム422の先端部には軸受ユニット424が設けられている。この軸受ユニット424には、回転軸426が回動自在に支持されており、該回転軸426の下端部には回転テーブル428が固着されている。回転テーブル428には、同心円上に3つの吸着パッド430、430、430(図20には2つのみ図示)が等間隔に配設されており、該吸着パッド430、430、430によってウェーハWが吸着保持される。
【0138】
また、前記回転軸426の上端部には、従動プーリ432が固着されており、該従動プーリ432はベルト434を介して駆動プーリ436と連結されている。この駆動プーリ436は、前記昇降テーブル420にブラケット438を介して設置された回転駆動モータ440の出力軸に固着されており、この回転駆動モータ440を駆動することにより、前記回転軸426が回転する。そして、この回転軸426が回転することにより、回転テーブル428が回転する。
【0139】
前記ベースプレート414の背面部には、支持部材442を介して昇降用シリンダ444が設置されている。この昇降用シリンダ444のロッド先端部には前記昇降テーブル420の背面部に固着された連結部材446が固着されており、この結果、昇降用シリンダ444を駆動すると、昇降テーブル420が昇降移動する。そして、この昇降テーブル420が昇降移動することにより、回転テーブル428も同時に昇降移動する。
【0140】
前記ベースプレート414の上端部には、ブラケット448を介して高さ調整用シリンダ450が設置されている。この高さ調整用シリンダ450のロッド先端部には、ストッパー部材452が固着されており、該ストッパー部材452は、前記高さ調整用シリンダ450を駆動することにより、その設置位置が変化する。一方、前記昇降テーブル420の上端部には、前記ストッパー部材452に係合する係止板454が設けられており、前記昇降用シリンダ444に駆動されて上昇した昇降テーブル420は、この係止板454が前記ストッパー部材452に当接することにより、所定位置で停止する。
【0141】
次に、厚さ測定ユニット406について説明する。図20に示すように、前記丸ベルトコンベア411が設置された架台400Aには、支柱456が垂直に立設されている。この支柱456には、所定の間隔Lをもって一対のレーザーセンサ458A、458Bが設置されており、該レーザーセンサ458A、458BはウェーハWを挟んで互いに対向するように設置されている。
【0142】
前記レーザーセンサ458A、458Bは、その検出面458a、458bに図示しないレーザーの発振部と受光部とを備えており、発振部からウェーハWに向けてレーザーを発振する。そして、ウェーハWで反射したレーザーを受光部で受光し、この受光角度に基づいてウェーハWとの距離lA 、lB を検出する。
各レーザーセンサ458A、458Bの検出値は、図示しない制御装置に出力され、該制御装置は、次のようにウェーハWの厚さを求める。すなわち、図23に示すように、レーザーセンサ458A、458Bとの間隔は一定であるので、各レーザーセンサ458A、458Bの検出値をlA 、lB とすれば、ウェーハWの厚さをdは、次式d=L−(lA +lB )で算出することができる。
【0143】
なお、レーザーセンサ458A、458BによるウェーハWまでの距離の検出は、前記ウェーハ回転駆動ユニット404によってウェーハを回転駆動させた状態で検出する。次に、不良ウェーハ検出ユニット408について説明する。図20及び図22に示すように、前記架台400Aには、所定の傾斜角度をもって支持棒460が固定されている。この支持棒460の上端部には、支持部材462を介して投光センサ464が設けられており、下端部には支持部材466を介して受光センサ468が設けられている。投光センサ464と受光センサ468は、前記ウェーハWの周縁を挟んで互いに対向するように設置されており、投光センサ464から投光された光が受光センサ468で受光される。
【0144】
ここで、前記投光センサ464の投光面には、ウェーハWの周縁と直交するようにして多数の投光素子が直列して配置されている。前記受光センサ468の受光面にも、ウェーハWの周縁と直交するようにして前記投光素子と同数の受光素子が直列して配置されている。
図示しない制御装置は、前記受光センサ468の受光量の変化(投光素子から投光された光を受光した受光素子の数の変化)を検出することによって、ウェーハWに生じている割れ、欠け及び接着剤残りが生じていることを検出する。
【0145】
すなわち、ウェーハWに割れや欠け、接着剤残りというものが全く生じていない場合は、ウェーハWを回転させても受光センサ468で受光される光の量は変化しないが、図24に示すように、ウェーハWに割れAや欠けBが生じている場合は、その割れた部分A又は欠けた部分Bが検出部Xを通過すると、ウェーハWを通過する光の量が増加するので受光量が増加する。したがって、受光センサ468の受光量が増加したことを検出すれば、ウェーハWに割れA又は欠けBが生じていることを検出することができる。
【0146】
また、ウェーハWに接着剤残りCがある場合は、その接着剤残りの部分Cが検出部Xを通過すると、ウェーハWを通過する光が遮られて減少するので受光量が減少する。したがって、受光センサ468の受光量が減少したことを検出すれば、ウェーハWに接着剤残りCがあることを検出することができる。
このように、図示しない制御装置は、受光センサ468の受光量が増加したことを検出することにより、ウェーハWの割れ又は欠けを検出し、受光量が減少したことを検出することにより、ウェーハの接着剤残りを検出する。
【0147】
次に、受渡ユニット410について説明する。図21に示すように、前記丸ベルトコンベア411から所定高さ上方の位置には、円弧状に形成された三つのウェーハ受け部材470、470、470が円を成すように配設されている。この三つのウェーハ受け部材470、470、470は、それぞれスライドブロック472、472、472に固定されており、該スライドブロック472、472、472は、放射状に配設されたガイドレール474、474、474上をスライド自在に支持されている。各スライドブロック472は、図示しない駆動手段に駆動されることによりガイドレール474上を移動し、この結果、三つのウェーハ受け部材470、470、470が拡縮する。
【0148】
前記三つのウェーハ受け部材470、470、470は、ウェーハWの検出が終了すると縮径し、この縮径したウェーハ受け部材470、470、470上に検出の終了したウェーハWが載置される。次の回収部500のウェーハ搬送ロボットは、このウェーハ受け部材470、470、470上に載置されたウェーハWを受け取り、回収カセットに回収する。
【0149】
次に、前記のごとく構成された検出部400の作用について説明する。
枚葉洗浄部350で枚葉洗浄が終了したウェーハWは、そのまま検出部400の丸ベルトコンベア411上に移送され、該丸ベルトコンベア410によって所定の受取位置に搬送される。この所定の受取位置に搬送されたウェーハWは、位置決めピン412、412に当接することにより位置決めされ、この受取位置にウェーハWが搬送されると、図示しないセンサが作動して丸ベルトコンベア411の駆動が停止される。
【0150】
前記ウェーハWが、所定の受取位置に搬送されると、次いで、昇降用シリンダ444に駆動されて回転テーブル428が、前記所定の受取位置に位置決めされたウェーハWに向かって下降する。この結果、回転テーブル428に設けられた3つの吸着パッド430、430、430がウェーハWの上面に当接する。
吸着パッド430、430、430がウェーハWの上面に当接すると、昇降用シリンダ444の駆動は停止され、次いで、吸着パッド430が駆動される。これにより、ウェーハWが吸着パッド430によって吸着保持される。
【0151】
ウェーハWが吸着パッド430に保持されると、次いで、昇降用シリンダ444が再び駆動され、回転テーブル428が上昇する。そして、昇降テーブル416の上端に取り付けられた係止板454がストッパー部材452に当接すると、昇降用シリンダ444の駆動は停止され、これにより、ウェーハWが所定の検出位置に位置決めされる。
【0152】
ウェーハWが所定の検出位置に位置決めされると、次に、回転駆動モータ440が駆動されて回転テーブル428が回転し、これにより、ウェーハWが回転する。これと同時に、厚さ測定ユニット406及び不良ウェーハ検出ユニット408によってウェーハWの厚さ及び割れ、欠け、接着剤残りが検出される。
検出が終了すると、回転駆動モータ440の駆動は停止され、次いで、受渡ユニット410の図示しない駆動手段が駆動される。これにより、拡径状態にあったウェーハ受け部材470、470、470が縮径し、前記回転テーブル428に保持されたウェーハWの下部に位置する。
【0153】
前記ウェーハ受け部材470が回転テーブル428に保持されたウェーハWの下部に位置すると、次いで、昇降用シリンダ444が駆動されて回転テーブル428が下降する。この結果、回転テーブル428に保持されたウェーハWがウェーハ受け部材470上に載置される。
前記昇降用シリンダ444の駆動は、ウェーハWがウェーハ受け部材470に載置されると停止し、次いで吸着パッド430の駆動が停止される。これにより、回転テーブル428に保持されたウェーハWが、ウェーハ受け部材470上にウェーハWが受け渡される。そして、このウェーハ受け部材470上に受け渡されたウェーハWが、次の回収部500のウェーハ搬送ロボットに回収される。
【0154】
なお、ウェーハWを受け渡した回転テーブル428は、昇降用シリンダ444に駆動されることにより所定量上昇し、所定の待機位置に待機する。
次に、回収部500について説明する。回収部500は、前記検出部400で検出の終了したウェーハWをウェーハWの種類ごと分けてカセットに回収するとともに、接着剤残りウェーハと不良ウェーハ(割れウェーハ、欠けウェーハ、厚さ不良ウェーハ、端材)を分別して回収する。この回収部500は、正常なウェーハを回収する二つのウェーハ回収部502A、502Bと、不良ウェーハを回収する不良ウェーハ回収部504と、接着剤残りウェーハを回収する接着剤残りウェーハ回収部506と、各回収部にウェーハを搬送するウェーハ搬送ロボット508とから構成されている。
【0155】
前記ウェーハ回収部502A、502Bには、それぞれ上下二段式のカセットホルダーが備えられている(図示せず)。このカセットホルダーは図示しないカセット位置決め機構によって昇降移動自在に支持されており、ウェーハWを回収するウェーハ回収カセット510A、510Bは、このカセットホルダーに二台ずつセットされる。
【0156】
前記不良ウェーハ回収部504及び前記接着剤残りウェーハ回収部506も前記ウェーハ回収部502A、502Bと同様に、それぞれ図示しないカセットホルダーを備えており、該カセットホルダーは、図示しないカセット位置決め機構によって昇降移動自在に支持されている。そして、このカセットホルダーに不良ウェーハWX を回収する不良ウェーハ回収カセット512と、接着剤残りウェーハWを回収する接着剤残りウェーハ回収カセット514がセットされる。
【0157】
前記ウェーハ搬送ロボット508は、前記検出部400のウェーハ受け部材470、470、470上に載置されたウェーハWを受け取り、その検出部400の検出結果に基づいてウェーハWを各回収部に搬送する。このウェーハ搬送ロボット508は、多関節形のロボットであり、旋回自在な第1アーム516の先端に、旋回自在な第2アーム518が設けられており、更にその第2アーム518の先端に、旋回自在なハンド部520が設けられて構成されている。そして、ウェーハWは、そのハンド部520の先端に設けられた吸着パッド522で吸着保持されて搬送される。
【0158】
このウェーハ搬送ロボット508でウェーハWを検出部400からウェーハ回収部502Aのウェーハ回収カセット510Aに搬送する場合は、次の通りである。
まず、前記ウェーハ受け部材470、470、470上に載置されたウェーハWの下側にハンド部520の先端が移動し、そのウェーハWの下面を吸着パッド522が吸着保持する。この吸着パッド522がウェーハWの下面を吸着保持すると、ウェーハ受け部材470、470、470が拡径し、これによりウェーハWがウェーハ受け部材470、470、470からハンド部520に受け渡される。
【0159】
ウェーハWを受け取ったハンド部520は、ウェーハ回収部502Aに向かって移動し、そこにセットされたウェーハ回収カセット510Aに収納する。
なお、ウェーハWを回収するウェーハ回収カセット510A、510Bの内部は、多段の仕切が形成されており、この仕切で仕切られた空間にウェーハWが一枚一枚収納される。他の不良ウェーハ回収カセット512及び接着剤残りウェーハ回収カセット514も同様の構成である。
【0160】
また、ウェーハWが一枚収納されると、図示しないカセット位置決め機構が駆動されて、仕切一段分ウェーハ回収カセット510Aが上昇する。
本実施の形態のウェーハ剥離洗浄装置1は、以上のように構成される。なお、このウェーハ剥離洗浄装置1を構成する各機器は、すべて図示しない制御装置に駆動制御されており、この制御装置が出力する駆動信号に基づいて作動する。
【0161】
次に、前記のごとく構成された本実施の形態のウェーハ剥離洗浄装置1の作用について説明する。
ここで、本実施の形態のウェーハ剥離洗浄装置1は、通常の切断方式(一回の切断に対して一本のインゴットのみを切断する方式)で切断されたスライスドウェーハと、マルチ切断方式(一回の切断に対して種類の異なるインゴットを同時に切断する方式)で切断されたスライスドウェーハの二つのスライスドウェーハの剥離、洗浄を行うことができ、まず、通常の切断方式で切断されたスライスドウェーハの剥離、洗浄を行う場合について説明する。
【0162】
ワイヤソーで切断されたバッチ状態のウェーハWは、図示しない搬送装置によって本実施の形態のウェーハ剥離洗浄装置1まで搬送される。そして、このウェーハ剥離洗浄装置1に備えられた図示しないリフターに搭載される。
リフターに搭載されたウェーハは、まず、そのリフターによって粗洗浄部10に搬送される。そして、そこでシャワー洗浄され、切断時に付着したスラリが除去される。この粗洗浄部10におけるシャワー洗浄は、リフターに搭載されたまま行われ、シャワー洗浄が終了すると、ウェーハは、ウェーハ剥離枚葉部100に搬送される。
【0163】
ウェーハ剥離枚葉部100に搬送されたウェーハWは、まず、リフターに備えられた反転機構によって上下が反転させられたのち(ウェーハWがマウンティングプレートMに対して上側になるようにさせられたのち)、熱水槽112のワーク保持部122にセットされる。
ワーク保持部122にセットされたウェーハWは、剥離用吸着パット200によって一枚ずつスライスベースSから剥離され、剥離されたウェーハWは、順次、搬送部310のシャトルコンベア312に移送される。そして、このシャトルコンベア312によって枚葉洗浄部350に搬送される。
【0164】
枚葉洗浄部350に搬送されたウェーハWは、まず、枚葉ブラシ洗浄部352において洗浄液をかけられながらブラシ洗浄され、次いで、枚葉プレリンス洗浄部354においてプレリンス液をかけられながらブラシ洗浄される。そして、最後に枚葉リンス部356においてリンス液をかけられながらブラシ洗浄される。前記枚葉リンス部356でブラシ洗浄を終えたウェーハWは、そのまま検出部400の丸ベルトコンベア411上に移載され、該丸ベルトコンベア411によって所定の受渡位置まで搬送される。
【0165】
受渡位置に搬送されたウェーハWは、回転テーブル428に備えられた吸着パッド430に吸着保持されて、所定の検出位置まで持ち上げられ、回転させられる。そして、厚さ測定ユニット406によって厚さを測定されるとともに、不良ウェーハ検出ユニット408によって割れ、欠け、接着剤残りを検出される。
検出が終了すると、ウェーハWは、ウェーハ受け部材470に受け渡され、このウェーハ受け部材470に受け渡されたウェーハWを回収部500のウェーハ搬送ロボット508が受け取り、各回収部502、504、506のカセットに収納する。
【0166】
ここで、制御装置は、前記検出部400の厚さ測定ユニット406及び不良ウェーハ検出ユニット408の検出結果に基づいて、ウェーハWを各回収部502、504、506のカセットに収納する。すなわち、前記厚さ測定ユニット406及び不良ウェーハ検出ユニット408の検出の結果、正常なウェーハWである場合は、ウェーハ回収部502Aにセットされた上段のウェーハ回収カセット510Aに収納し、厚さ不良、割れ、欠け等が生じている不良ウェーハWX の場合は、不良ウェーハ回収部504にセットされた不良ウェーハ回収カセット512に収納する。そして、接着剤残りを生じているウェーハWy の場合は、接着剤残りウェーハ回収部506にセットされた接着剤残りウェーハ回収カセット514に収納する(但し、正常なウェーハWである場合は、上段のウェーハ回収カセット510Aが一杯になり次第、ウェーハ回収部502Aにセットされた下段のウェーハ回収カセット510Aに収納し、下段のウェーハ回収カセット510Aが一杯になり次第、ウェーハ回収部502Bにセットされた上段のウェーハ回収カセット510Bに収納する。)。
【0167】
上記の作業をスライスベースSから剥離したウェーハW一枚一枚に対して行い、全てのウェーハWがカセットに収納された時点で作業が終了する。終了後、各装置は、始動前の状態に復帰する。
このように、本実施の形態のウェーハ剥離洗浄装置では、剥離洗浄したウェーハWの厚さ、割れ、欠け、及び接着剤残りを検出する検出部400を備えたことにより、この検出部400の検出結果に基づいてウェーハWを分別して回収することができる。これにより、剥離洗浄後にウェーハを別途検出装置に搬送して検出する必要がなくなるので、ウェーハの製造効率が向上する。
【0168】
次に、本実施の形態のウェーハ剥離洗浄装置1を用いてマルチ切断方式によって切断されたウェーハの剥離、洗浄を行う場合について説明する。
マルチ切断方式によって切断されたウェーハは、ウェーハの種類ごとに回収する必要があるので、次のように処理される。なお、ウェーハ剥離枚葉部100に搬送されるまでの工程は、上述した通常の切断方式によって切断されたウェーハと同じである。
【0169】
マルチ切断されたウェーハWa〜Wcが、ウェーハ剥離枚葉部100のワーク保持部122にセットされると、各ウェーハWa〜Wcのロット間に仕切板234A〜234Cがセットされる。そして、この仕切板234A〜234Cのセットされたところで、剥離用吸着パッド200による剥離作業が開始される。
剥離作業は、まず、第1ロットのウェーハWaから行われ、剥離されたウェーハWaは、順次、搬送部310のシャトルコンベア312上に移送される。
【0170】
シャトルコンベア312に移送されたウェーハWaは、前記同様に枚葉洗浄部350で枚葉洗浄されたのち、検出部400で厚さ測定、及び、割れ、欠け、接着剤残りの検出をされ、その検出結果に基づいて、各回収部の回収カセットに収納される。このとき、正常なウェーハWaである場合は、ウェーハ回収部502Aにセットされた上段のウェーハ回収カセット510Aに収納される。
【0171】
第1ロットのウェーハWaの剥離が全て終了すると、第1ロットと第2ロット間に挿入された第1仕切板234Aが検出される。この第1仕切板234Aが検出されると、制御装置は、以後剥離されるウェーハは、第2ロットのウェーハWbと判断して、次のようにウェーハWbの回収を行う。すなわち、厚さ不良等を生じている不良ウェーハWX や、接着剤残りを生じているウェーハWy の場合は、前記同様、それぞれ不良ウェーハ回収カセット512又は接着剤残りウェーハ回収カセット514に収納するが、正常なウェーハWbである場合は、ウェーハ回収部502Aにセットされている下段のウェーハ回収カセット510Aに収納する。
【0172】
これにより、ロットごとにウェーハを分別することができ、種類の異なるウェーハを混入させることなくウェーハを回収することができる。
また、第2ロットのウェーハWaの剥離が全て終了すると、第2ロットと第3ロット間に挿入された第2仕切板234Bが検出されるので、制御装置は、この第2仕切板234Bを検出すると、以後剥離されるウェーハは、第3ロットのウェーハWcと判断して、次のようにウェーハWcの回収を行う。すなわち、前記同様厚さ不良等を生じている不良ウェーハWX や、接着剤残りを生じているウェーハWy の場合は、それぞれ不良ウェーハ回収カセット512又は接着剤残りウェーハ回収カセット514に収納するが、正常なウェーハWcである場合は、ウェーハ回収部502Bにセットされている上段のウェーハ回収カセット510Bに収納する。
【0173】
このように、本実施の形態のウェーハ剥離洗浄装置1では、マルチ切断されたウェーハWa〜Wcに対して、ロットごとにウェーハを分別して回収することができるので、種類の異なるウェーハを混入させることなく回収することができる。また、この場合であっても、割れ、欠け等の発生した不良ウェーハWX と、接着剤残りを生じている接着剤残りウェーハWy とを分別して回収することができるので、剥離洗浄後に別途検出装置に搬送して検出する必要がなくなり、ウェーハの製造効率が向上する。
【0174】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、剥離洗浄したウェーハの厚さ、割れ、欠け、及び接着剤残りを検出する検出部を備えたことにより、この検出部の検出結果に基づいてウェーハを分別して回収することができる。これにより、剥離洗浄後にウェーハを別途検出装置に搬送して検出する必要がなくなるので、ウェーハの製造効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェーハ剥離洗浄装置の全体構成を示す平面図
【図2】粗洗浄装置の構成を示す正面図
【図3】粗洗浄装置の構成を示す平面図
【図4】図3のA−A断面図
【図5】図3のB−B断面図
【図6】ウェーハ剥離枚葉部の構成を示す平面図
【図7】ウェーハ剥離枚葉部の構成を示す正面図
【図8】剥離装置の構成を示す平面図
【図9】剥離装置の構成を示す正面図
【図10】剥離装置の構成を示す側面図
【図11】仕切ユニットの構成を示す平面図
【図12】仕切ユニットの構成を示す正面図
【図13】仕切装置の構成を示す正面図
【図14】仕切装置の作用の説明図
【図15】受渡装置の構成を示す正面図
【図16】受渡装置の構成を示す側面部分断面図
【図17】受渡装置の構成を示す平面部分断面図
【図18】ウェーハ剥離枚葉部の要部の構成を示す平面図
【図19】枚葉洗浄部の構成を示す側面図
【図20】検出部の構成を示す側面図
【図21】搬送ユニットの構成を示す平面図
【図22】不良ウェーハ検出ユニットの構成を示す正面図
【図23】厚さ測定ユニットの作用の説明図
【図24】不良ウェーハ検出ユニットの作用の説明図
【図25】回収部の構成を示す平面図
【符号の説明】
1…ウェーハ剥離洗浄装置
10…粗洗浄部
12…粗洗浄装置
14…洗浄槽
100…ウェーハ剥離枚葉部
112…熱水槽
114…剥離装置
116…仕切装置
118…受渡装置
310…搬送部
312…シャトルコンベア
350…枚葉洗浄部
352…枚葉ブラシ洗浄部
354…枚葉プレリンス部
356…枚葉リンス部
400…検出部
402…搬送ユニット
404…回転駆動ユニット
406…厚さ測定ユニット
408…不良ウェーハ検出ユニット
410受渡ユニット
500…回収部
502A、502B…ウェーハ回収部
504…不良ウェーハ回収部
506…接着剤残りウェーハ回収部506
508…ウェーハ搬送ロボット

Claims (4)

  1. 切断機で多数枚同時に切断されたバッチ状態のウェーハをウェーハ剥離枚葉部において一枚ずつスライスベースから剥離して枚葉化したのち、そのスライスベースから剥離したウェーハを一枚ずつ枚葉洗浄部に搬送して枚葉洗浄し、洗浄後、回収部で一枚ずつカセットに回収するウェーハ剥離洗浄装置であって、前記ウェーハ剥離枚葉部は、矩形の箱型に形成され、熱水が貯留される熱水槽と、前記熱水槽内に設置され、剥離対象のウェーハを保持するワーク保持部と、前記ウェーハの一方側の端面を吸着保持する吸着パッドと、前記熱水槽の長手方向に沿って配設されたガイドレールと、前記ガイドレール上を移動して、前記吸着パッドを前記熱水槽の長手方向に沿って移動させる移動手段と、前記移動手段に設けられ、前記吸着パッドを揺動させる揺動手段と、を備え、前記熱水槽にセットされたウェーハの端面を前記吸着パッドで吸着保持し、前記揺動手段で前記吸着パッドを前記スライスベースとの接着部近傍を揺動中心として、ウェーハの軸線に沿った方向に揺動させることにより、前記ウェーハを前記スライスベースから剥離し、剥離後、前記移動手段で前記吸着パッドを前記ウェーハの軸線に沿って移動させることにより、次のウェーハを順次スライスベースから剥離するウェーハ剥離洗浄装置において、
    前記枚葉洗浄部で洗浄されたウェーハの厚さ、割れ、欠け及び接着剤残りを検出する検出部を設け、該検出部で厚さ、割れ、欠け及び接着剤残りを検出したのち回収部で一枚ずつカセットに回収することを特徴とするウェーハ剥離洗浄装置。
  2. 直列して配置された複数のインゴットを切断機で多数枚同時に切断して得られたバッチ状態のウェーハをウェーハ剥離枚葉部において各ロット毎に一枚ずつスライスベースから剥離して枚葉化したのち、そのスライスベースから剥離したウェーハを一枚ずつ枚葉洗浄部に搬送して枚葉洗浄し、洗浄後、回収部で一枚ずつ各ロット毎にカセットを分けて回収するウェーハ剥離洗浄装置であって、前記ウェーハ剥離枚葉部は、矩形の箱型に形成され、熱水が貯留される熱水槽と、前記熱水槽内に設置され、剥離対象のウェーハを保持するウェーハ保持部と、前記ウェーハの一方側の端面を吸着保持する吸着パッドと、前記熱水槽の長手方向に沿って配設されたガイドレールと、前記ガイドレール上を移動して、前記吸着パッドを前記熱水槽の長手方向に沿って移動させる移動手段と、前記移動手段に設けられ、前記吸着パッドを揺動させる揺動手段と、種類の異なるウェーハの間に挿入される仕切板と、前記ウェーハ間に挿入された仕切板を検出するセンサと、を備え、前記熱水槽にセットされたウェーハの端面を前記吸着パッドで吸着保持し、前記揺動手段で前記吸着パッドを前記スライスベースとの接着部近傍を揺動中心として、ウェーハの軸線に沿った方向に揺動させることにより、前記ウェーハを前記スライスベースから剥離し、剥離後、前記移動手段で前記吸着パッドを前記ウェーハの軸線に沿って移動させることにより、次のウェーハを順次スライスベースから剥離し、前記センサで前記仕切板を検出することにより、ロットの切り替わりを検出するウェーハ剥離洗浄装置において、
    前記枚葉洗浄部で洗浄されたウェーハの厚さ、割れ、欠け及び接着剤残りを検出する検出部を設け、該検出部で厚さ、割れ、欠け及び接着剤残りを検出したのち回収部で一枚ずつ各ロット毎にカセットを分けて回収することを特徴とするウェーハ剥離洗浄装置。
  3. 前記検出部は、
    ウェーハの中心を吸着保持して回転させる回転駆動手段と、
    前記回転駆動手段で回転させられるウェーハを挟むように設置され、互いにウェーハまでの距離を測定する一対の測距離手段と、
    前記回転駆動手段で回転させられるウェーハのエッジ部に向けて垂直に光を投光する投光手段と、
    前記回転駆動手段で回転させられるウェーハを挟んで前記投光手段と対向するように設置され、前記投光手段で投光された光を受光する受光手段と、
    前記一対の測距離手段の測定結果に基づいて前記ウェーハの厚さを算出するとともに、前記受光手段で受光される光の受光量の変化に基づいてウェーハの欠け及び接着剤残りを検出する制御手段と、
    からなることを特徴とする請求項1又は2記載のウェーハ剥離洗浄装置。
  4. 前記回収部は、
    正常なウェーハを回収するウェーハ回収部と、
    割れウェーハ、欠けウェーハ、厚さ不良ウェーハを回収する不良ウェーハ回収部と、
    接着剤残りウェーハを回収する接着剤残りウェーハ回収部と、
    からなり、前記検出部の検出結果に基づいてウェーハを各回収部に回収することを特徴とする請求項1又は2記載のウェーハ剥離洗浄装置。
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