JP4020602B2 - 浴室用防曇鏡およびその製造方法 - Google Patents

浴室用防曇鏡およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鏡の表面に親水性を有する金属酸化物膜が被覆されてなる浴室用防曇鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、基材に親水性、防曇性または防汚性を付与するために基材の表面に光触媒機能を有する被膜を形成することが行われている。例えば、特開平5ー253544号公報に記載のアナターゼ型チタニアを主体とする光触媒微粉末をその一部がバインダ層表面から露出するようにした板状部材、特開平7−232080号公報に記載の光触媒微粒子がチタニア、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化タングステン、チタン酸鉄、酸化ビスマス、酸化錫等であり、光触媒粒子の間隙充填粒子が錫、チタン、銀、銅、亜鉛、鉄、白金、コバルト、ニッケルの金属または酸化物である光触媒機能を有する多機能材、特開平9−59042号公報記載の光触媒性の平均結晶粒子径が約0.1μm以下のチタニアの粒子を含有する親水性被膜で覆われた透明基材等が知られている。
【0003】
また従来より、界面活性剤を基材表面に塗布することで表面を親水性に改質することは知られており、界面活性剤にポリアクリル酸やポリビニルアルコールなどの水溶性有機高分子を添加・配合することで、親水性の持続性を上げることが、例えば、特開昭52−101680号公報等で知られている。
【0004】
さらに、疎水性ポリマーよりなる多孔質膜の表面および内部にポリビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体の被膜を介して、セルロースやグリコール類およびグリセリンなどの親水性ポリマーを被膜固定化する方法が、例えば、特公平5ー67330号公報等で知られている。
【0005】
また、物理的方法として、プラズマ処理、レーザー照射処理などの親水化処理が、さらに化学的方法として、表面にラジカルを発生させ親水性の残基を有する重合性化合物をグラフト重合させる方法や、酸、塩基性物質などの表面の結合を切断し、親水性の残基に変化させる方法などが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光触媒膜においては、紫外線が当たることが必須であり、紫外線が当たらない浴室においては、親水性および防曇性を発現することは極めて困難であり、そのために浴室用鏡に紫外線が当たるように新たに光源を設置する必要がある。また、紫外線が当たって一旦親水性および防曇性となった表面であっても、その性能を維持できるのは短時間であり、数時間後には失われてしまう。従って、頻繁に紫外線を照射するなどの操作が必要となる。さらに、光触媒膜を基材に被覆した場合、光触媒機能を発現するチタニアは高屈折率膜であるために反射率が高くなったり着色し、特に、鏡においては裏面側に鏡面処理が施されているため二重像が発生し、鏡としての本来の機能を損なったり、意匠性を損なう場合もある。
【0007】
また、物理的な処理による防曇性も短期的にしか効果を維持することができず、またポリエチレンオキシド系有機ポリマー膜では、耐水性や機械的強度が低いために用途によっては実用上十分なものとは言えない。さらに、例えば多孔質膜の表面および内部にポリビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体の被膜を介してセルロースなどの被膜を固定化する方法においても、被膜は極めて柔らかいものであり、しかも化学的耐久性も期待でき難いものであり、使用する用途が限定される。
【0008】
以上、これらの方法は、いずれの方法も一時的もしくは比較的短時間の間だけ防曇性を付与するもので、防曇効果の十分な持続性は期待し難いばかりでなく、またコスト高となり実用化においては採用が困難なものであった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来のこのような事情に鑑みてなされたものであって、紫外線が不要な親水性を有するマトリックス形成用のシリカおよびジルコニアと特定の粒径を有する酸化物微粒子を多量に分散させた金属酸化物膜を鏡の表面に被覆し、膜表面の凹凸組織との相乗効果により優れた保水性が付与され、浴室内等の高い相対湿度の環境下における浴室鏡等の使用において極めて防曇性に優れるとともに、浴室等で用いられるシャンプー、リンス、石鹸水などの汚染耐性にも優れた浴室用防曇鏡およびその製造方法を提供するものである。
【0010】
すなわち、本発明の浴室用防曇鏡は、透明基材の裏面に鏡面加工が施された鏡の表面に、シリカとジルコニアよりなるマトリックス形成用金属酸化物中に平均粒子径が30〜60nmである酸化物微粒子が均一に分散されてなる親水性を有する金属酸化物膜が被覆されてなる浴室用防曇鏡であり、親水性を有する金属酸化物膜は、酸化物微粒子の含有量が60〜80重量%、マトリックス形成用としてのシリカとジルコニアの含有量が20〜40重量%であり、酸化物微粒子がコロイダルシリカおよび/またはコロイダルアルミナであることを特徴とする透明基材の裏面に鏡面加工が施された鏡の表面に、シリカとジルコニアよりなるマトリックス形成用金属酸化物中に平均粒子径が30〜60nmである酸化物微粒子が均一に分散されてなる親水性を有する金属酸化物膜が被覆されてなることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の防曇鏡は、親水性を有する金属酸化物膜中のマトリックス形成用としてのシリカとジルコニアの含有比(重量%換算)は、SiO2:ZrO2=5:15〜15:25であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の浴室用防曇鏡の製造方法は、下記の工程により製造することを特徴とする。(a)透明基材の裏面に鏡面加工を施し鏡を製造する工程と、(b)平均粒子径が30〜60nmである酸化物微粒子、マトリックス形成用金属酸化物原料、および溶媒とを均一に混合した塗布液を調製する工程と、(c)前記塗布液を鏡の表面に塗布し金属酸化物膜を成膜する工程と、(d)前記金属酸化物膜を乾燥し、鏡の表面に親水性を有する金属酸化物膜を被覆する工程。
【0013】
また、本発明の浴室用防曇鏡の製造方法は、マトリックス形成用金属酸化物としてのシリカの原料として、一般式:R4Si(Rは炭素数1〜2のアルコキシ基)で表されるアルコキシシランを用いることを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明の浴室用防曇鏡の製造方法は、乾燥温度が100℃〜200℃の温度範囲であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の浴室用防曇鏡は、透明基材の裏面に鏡面加工が施された鏡の表面に、シリカとジルコニアよりなるマトリックス形成用金属酸化物中に平均粒子径が30〜60nmである酸化物微粒子が均一に分散された親水性を有する金属酸化物膜が被覆されてなることを特徴とする。
【0016】
ここで、マトリックス形成用金属酸化物の内の一方の成分であるシリカの主な原料としては、金属アルコキド類では、シリカアルコキシド類として、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、モノメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、その他のテトラアルコキシシラン化合物、その他のアルキルアルコキシシラン化合物等を用いることができ、特に、一般式:R4Si(Rは炭素数1〜2のアルコキシ基)で表わされるアルコキシシランの加水分解物を用いると、親水維持性が良好となるのでより好ましい。
【0017】
また、マトリックス形成用金属酸化物の内の他方の成分であるZrO2の原料としては、耐久性、特に耐摩耗性と耐酸性および耐アルカリ性の点より、Zrの塩化物または硝酸塩を用いることが好ましく、例えば、Zrの塩化物としては、塩化ジルコニウムやオキシ塩化ジルコニウム(8水和物)や、塩素含有ジルコニウムアルコキシドZr(OCm2+1xCly(m、x、y:整数、x+y=4)などが使用でき、Zrの硝酸塩としては、オキシ硝酸ジルコニウム(2水和物)などが使用でき、また、アルコキシド類では、ジルコニウムブトキシド、ジルコニアアセテート類では、ジルコニウムアセチルアセトナート等の有機金属化合物を用いることができる。
【0018】
上記金属アルコキシドの原料は、無機強酸もしくは有機強酸を触媒として水と混合し、加水分解・重縮合させることにより水溶性加水分解物が得られる。なお、加水分解を行ううえで、反応液中のSiO2濃度を高く、触媒添加量を多くするほど加水分解が短時間に進行する。但し、短時間で加水分解させてものは、SiO2濃度が高いままでは、短時間にゲル化しやすいため、水でSiO2濃度を5重量%程度に希釈することにより1週間以上安定させることが可能となる。
【0019】
前記マトリックス形成用金属酸化物としての金属酸化物膜中におけるシリカとジルコニアの含有比(重量%換算)は、SiO2:ZrO2=5:15〜15:25が好ましく、SiO2が5重量%未満である場合は、機械的強度および耐酸性が低下し、ZrO2が15重量%未満である場合は、耐アルカリ性、耐温水性が低下するので好ましくない。
【0020】
また、酸化物微粒子の平均粒子径は30〜60nmの範囲とする必要がある。30nm未満では、浴室内におけるシャンプー、リンス、石鹸水などの汚染物が繰り返し膜表面に付着すると、表面の水膜形成能が著しく低下し汚染耐性が悪化する。一方、60nmを超えると膜の曇価が大きくなり、本来鏡が持っている品質が損なわれる。なお、40〜50nmの範囲の粒径がより好ましい。
【0021】
酸化物微粒子としては、主に吸水性を有するコロイダルシリカ及び/又はコロイダルアルミナ等を用いることが可能である。コロイダルシリカとしては、水溶性で粒子径が30〜60nmで、ナトリウムやアンモニウム等の1価の陽イオンで安定化したものが好ましく、例えば、市販品としては、スノーテックス(日産化学製)、ルドックス(デュポン社製)、カタロイド(触媒化成製)等を用いることができる。また、コロイダルアルミナの場合もコロイダルシリカと同様に、ナトリウムやアンモニウム等の1価の陽イオンで安定化したものであり、例えば、市販品としては、アルミナクリアゾル(川研ファインケミカル製)等を用いることができる。
【0022】
また、金属酸化物膜中の酸化物微粒子の含有量は、60〜80重量%が好ましい。60重量%未満では、被膜表面の水膜形成能が十分とはならず、実使用において防曇鏡の効果を十分に発揮できるものとはならず、80重量%を超えると、マトリックス形成用金属酸化物の含有割合が少なくなるため、基材表面との密着性および機械的、化学的耐久性が低下する。なお、より好ましくは65〜70重量%である。
【0023】
本発明の浴室用防曇鏡の製造方法は、下記の工程により防曇鏡を製造することを特徴とする。(a)透明基材の裏面に鏡面加工を施し鏡を製造する工程と、(b)平均粒子径が30〜60nmである酸化物微粒子、マトリックス形成用金属酸化物原料、および溶媒とを均一に混合し塗布液を調製する工程と、(c)前記塗布液を鏡の表面に塗布し金属酸化物膜を成膜する工程と、(d)前記金属酸化物膜を乾燥し、鏡の表面に親水性を有する金属酸化物膜を被覆する工程。
【0024】
上記の塗布液を調整する際に、水、希釈溶媒、グリコール類を加えて成膜方法により固形分濃度を調整し、必要であればレベリング剤等の各種添加剤の添加することもできる。なお、塗布液中の全固形分濃度は1〜10重量%とするのが均一な塗布膜を形成する上で好ましい。
【0025】
希釈溶媒としては、アルコ−ル系溶媒が好ましく、具体例としては、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコ−ル、さらには酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル類、さらにはメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類及びこれらを混合した溶媒で、レベリング剤としてジメチルシリコーンなどのメチルシリコーン類やフッ素系レベリング剤を適量加えても良い。本来溶液中に含まれるアルコ−ル系やセロソルブ系のもの単独または混合物を、該溶液の蒸発速度や被膜粘度を勘案して選択すればよい。
【0026】
塗布法としては、特に限定されるものではないが、生産性などの面からは、例えば、スピンコート法あるいはディップコ−ト法、リバ−スコ−ト法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、バーコート法、その他のロールコート法、カーテンコート法であり、さらにはノズルコ−ト法、スプレーコ−ト法などの公知手段が採用でき、適宜マスキングすることにより、部分的な成膜はもちろん、任意の形状、図柄に被膜形成することができる。なお、これらの塗布法で塗布成膜する際の塗布液中の全固形分濃度としては約1〜10重量%程度、塗布液粘度としては2〜6cp(センチポイズ)程度が好ましい。
【0027】
塗布後の乾燥としては、100〜200℃の比較的低温で、10〜30分間乾燥することが好ましく、より好ましくは、前記乾燥温度が160〜180℃程度、乾燥時間が20分間程度である。
【0028】
なお、親水性を有する金属酸化物膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、10〜100nmの範囲が好ましく、10nm未満では一旦水を濡らすと濡れた直後は映像の歪みもなく防曇性は良好であるが、浴室の高湿度下では膜の厚み方向での吸水性が小さいために、水膜の厚みが不均一となり徐々に映像が歪み、鏡の機能としては不十分なものとなる。100nm以下にすることで、光の乱反射による白濁を防止することができ、干渉色、二重像などの問題もない外観は一般鏡と何ら変わらないものとすることができる。
【0029】
本発明に使用する基材としては、透明であれば特に限定するものではなく、ガラス、プラスチック等を用いることができる。例えば、浴室用の鏡としては、厚みが5.0mm程度のクリアのフロートガラスが適当であるが、鏡の大きさ等により適宜選択して、使用することができる。なお、浴室の環境条件は特に限定するものではないが、本発明の防曇鏡の機能をより有効に発揮するためには、室温10〜40℃、湿度70〜95%RHの環境が好ましい。
【0030】
また、該金属酸化物膜の被覆は、透明基材の裏面に鏡面処理が施された鏡の表面に行うことが好ましいが、場合によっては、基材表面に金属酸化物膜を形成後、その反対面に鏡面を施すことは差し支えない。
【0031】
【作用】
親水性ならびに防曇性に係わる物性は、金属酸化物膜の膜表面の水酸基の量と表面から内部に渡る保水性および水膜を均一に形成できる膜表面形状への依存性が極めて高い。つまり、膜表面における水の接触角が小さく、できるだけ多くの水を吸収または吸着し、この際に均一な水膜を形成できれば、親水効果ならびに防曇効果を長時間持続することが可能となる。本発明によって、鏡表面に形成された凹凸表面を有する金属酸化物膜が、一旦水に濡れると長時間親水性ならびに防曇性を持続できるのは、膜組織中には吸水性物質である酸化物微粒子が多量に分散されており、これらは表面に水酸基を持っているため水と吸着しやすく、また保水性も同時に発揮される。この効果と凹凸表面により、吸着した水は均一な水膜となり水切れが起こりにくい。さらには、使用環境が高湿度下の浴室であるために膜表面に吸着した水は脱離しにくいものとなるため、一旦水に濡らすと長時間防曇性を発揮できるとともに、二重像もなく非常に鮮明に見える。また、膜表面が均一な水膜で覆われているために油類等の汚れも付きにくく防汚性も付与される。
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。但し、本発明はかかる実施例に限定されるものでない。なお、本発明および比較例で得られた浴室用防曇鏡は、以下に示す測定法により諸物性を測定した。
〔蒸気耐性評価〕:沸騰水蒸気に30分接触後、防曇性を評価した。なお、合否判定は、接触部位を払拭後に金属酸化物膜の剥離がないものを合格とした。
〔アルカリ耐性評価〕:5%−NaOH(aq)を含んだ布を金属酸化物膜に24時間接触させ、水洗後の外観変化を評価した。なお、合否判定は、金属酸化物膜の剥離がないものを合格とした。
〔汚染耐性評価〕:シャンプー、リンス、石鹸水などの浴室内の汚染物を繰り返し金属酸化物膜表面に付着させる試験を行った後、表面の水膜形成能を評価した。なお、合否判定は、汚染前と比較して水膜形成能に変化がないものを合格とした。なお、下記の実施例の評価結果を表1に、比較例の評価結果を表2に示すが、表中の○印は合格、×印は不合格を示す。
【0033】
実施例1
(1)塗布液の調整 水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスOL」日産化学製、SiO2の含有量:20重量%、平均粒径:40〜50nm)、マトリックス形成用のシリカゾルとしてケイ酸エチル(試薬:キシダ化学製)と加水分解酸触媒であるオキシ塩化ジルコニウム(試薬)を使用し、溶媒としてエキネンF−1(キシダ化学製、主成分;エタノール:イソプロピルアルコール=9:1)とメチルプロピレングリコール(キシダ化学製)の混合溶媒(重量%が、エキネンF−1:メチルプロピレングリコール=80:20)で希釈して、固形分濃度が3wt%となるように調製した。
【0034】
なお、塗布液の調製は下記の手順により行った。先ず、所定量の溶媒に、金属酸化物膜中におけるシリカマトリックス:コロイダルシリカ=15:60重量%となるようにケイ酸エチルと水分散コロイダルシリカとを混合・攪拌し、均一に分散した後に金属酸化物膜中で25重量%のジルコニアに相当するオキシ塩化ジルコニウムを添加して、室温で攪拌して塗布液とした。
【0035】
(2)浴室用防曇鏡の作製 透明ガラス基板の裏面に鏡面加工を施した鏡(厚さ5mm)を8m/minの速度で搬送させ、リバースロールコート法により該鏡の表面に前記で調整した塗布液を塗布したのち、該鏡表面が180℃の温度になるように設定した乾燥炉内で約20分間加熱乾燥させることにより、鏡表面に膜厚70〜80nmの透明な金属酸化物膜が被覆された防曇鏡を作製した。なお、成膜された金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ=15:25:60であった。なお、得られた防曇鏡の膜表面は1〜100nmの凹凸形状を有していた。得られた防曇鏡を評価した結果、表1に示すように、アルカリ耐性、蒸気耐性、汚染耐性の何れにも優れていた。
【0036】
【表1】
Figure 0004020602
【0037】
実施例2
(1)塗布液の調整 実施例1と比較して、塗布液として、金属酸化物膜のマトリックスとしてのシリカ:コロイダルシリカ(重量%)=5:80となるようにケイ酸エチルと水分散コロイダルシリカとを混合・攪拌し、均一に分散した後に、該膜中のジルコニアの含有量が15重量%となるようにオキシ塩化ジルコニウムを添加した以外は実施例1と同様に行った。
【0038】
(2)浴室用防曇鏡の作製 前記で調整した塗布液を浸漬槽内に充填し、裏面をマスキングした鏡(厚さ5mm)を該浸漬槽内に浸漬させ、2mm/sの速度で引き上げて成膜するディップコート法により塗布したのち、該鏡表面が180℃の温度になるように設定した乾燥炉内で約20分間加熱乾燥させることにより、鏡表面に膜厚70〜80nmの透明な金属酸化物膜を有する防曇鏡を作製した。なお、得られた金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ=5:15:80であった。得られた防曇鏡を評価した結果、アルカリ耐性および蒸気耐性は、やや実施例1よりも劣るが汚染耐性に優れていた。
【0039】
実施例3
(1)塗布液の調整 メタノール分散コロイダルシリカ(商品名「MA−ST−L」日産化学製、SiO2の含有量:40.7重量%、平均粒径:40〜50nm)、マトリックス形成用シリカゾルとしてケイ酸エチル(試薬:キシダ化学製)と加水分解用酸触媒であるオキシ塩化ジルコニウム(試薬)を使用し、溶媒としてエキネンF−1(キシダ化学製)とメチルプロピレングリコール(キシダ化学製)とイオン交換水の混合溶媒(重量%が、エキネンF−1:メチルプロピレングリコール:イオン交換水=64:28:8)で希釈して、固形分濃度が3wt%となるように調製した以外は、実施例1と同様に行った。
【0040】
(2)浴室用防曇鏡の作製 実施例1と同様に行った。なお、得られた金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ=15:25:60であった。得られた防曇鏡を評価した結果、表1に示すように、アルカリ耐性、蒸気耐性、汚染耐性の何れにも優れていた。
【0041】
実施例4
(1)塗布液の調整 実施例3と同様に行った。
【0042】
(2)浴室用防曇鏡の作製 実施例3と同様に調整した塗布液を、実施例2と同じ方法により防曇鏡を作製した。なお、得られた金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ=15:25:60であった。得られた防曇鏡を評価した結果、表1に示すように、アルカリ耐性、蒸気耐性、汚染耐性の何れにも優れていた。
【0043】
比較例1
(1)塗布液の調整 コロイダルシリカとして、イソプロピルアルコール分散コロイダルシリカ(商品名「IPA−ST−S」日産化学製、SiO2含有量:25.5重量%、平均粒径:10〜20nm)を用いた以外は実施例3と同様に行った。
【0044】
(2)浴室用防曇鏡の作製
鏡表面に膜厚40〜50nmの透明な金属酸化物膜を形成した以外は、実施例1と同様の方法で作製した。なお、得られた金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ=15:25:60であった。得られた防曇鏡を評価した結果、表2に示すように、アルカリ耐性及び蒸気耐性は合格であったが、汚染耐性に劣っていた。
【0045】
【表2】
Figure 0004020602
【0046】
比較例2
金属酸化物膜中のコロイダルシリカの含有量を80重量%とした以外は、比較例1と同様に行った。なお、得られた金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ= 5:15:80であった。得られた防曇鏡を評価した結果、表2に示すように、アルカリ耐性及び蒸気耐性は合格であったが、汚染耐性に劣っていた。
【0047】
比較例3
(1)塗布液の調整 コロイダルシリカ用の原料として、イソプロピルアルコール分散コロイダルシリカ(商品名「IPA−ST−ZL」日産化学製、SiO2の含有量:30.4重量%、平均粒径:70〜100nm)を用いた以外は比較例1と同様に行った。
【0048】
(2)浴室用防曇鏡の作製 膜厚70〜80nmの金属酸化物膜を形成した以外は、比較例1と同様に行った。なお、得られた金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ=15:25:60であった。得られた防曇鏡を評価した結果、表2に示すように、汚染耐性は優れていたが、アルカリ耐性及び蒸気耐性は不合格であった。
【0049】
比較例4
(1)塗布液の調整 比較例3と同様な手順で、所定量の溶媒に、金属酸化物中のマトリックスとしてのシリカ:コロイダルシリカ=5:80重量%となるようにケイ酸エチル、イソプロピルアルコール分散コロイダルシリカとを混合・攪拌し、均一に分散した後に該膜中のジルコニアの含有量が15重量%となるようにオキシ塩化ジルコニウムを添加して、室温で攪拌して塗布液をとした。
【0050】
(2)浴室用防曇鏡の作製 比較例3と同様の方法で防曇鏡を得た。なお、得られた金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ=5:15:80であった。得られた防曇鏡を評価した結果、表2に示すように、汚染耐性は優れていたが、アルカリ耐性及び蒸気耐性は不合格であった。
【0051】
比較例5
(1)塗布液の調整 コロイダルシリカとして、水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスO」日産化学製、SiO2含有量:20.5重量%、粒径:10〜20nm)を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0052】
(2)浴室用防曇鏡の作製 金属酸化物膜の膜厚が40〜50nmとした以外は、実施例1と同様に行った。なお、得られた金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ=15:25:60であった。得られた防曇鏡を評価した結果、表2に示すように、アルカリ耐性及び蒸気耐性は合格であったが、汚染耐性に劣っていた。
【0053】
比較例6
金属酸化物膜中のマトリックスとしてのシリカ:コロイダルシリカ=5:80重量%となるようにケイ酸エチルと水分散コロイダルシリカとを混合・攪拌した以外は、比較例5と同様に行った。なお、得られた金属酸化物膜の膜構成(重量%換算)は、SiO2:ZrO2:コロイダルシリカ=5:15:80であった。得られた防曇鏡を評価した結果、表2に示すように、アルカリ耐性及び蒸気耐性は合格であったが、汚染耐性に劣っていた。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、鏡の表面にシリカとジルコニアよりなるマトリックス形成用金属酸化物中に平均粒子径が30〜60nmである酸化物微粒子が均一に分散されてなる親水性を有する金属酸化物膜が被覆されているので、一旦水が濡れると該膜表面に水膜が形成され、優れた保水性も付与されるため、浴室内の高い相対湿度の環境下での使用では、極めて防曇性に優れる等の効果を有する

Claims (5)

  1. 透明基材の裏面に鏡面加工が施された鏡の表面に、シリカとジルコニアよりなるマトリックス形成用金属酸化物中に平均粒子径が30〜60nmである酸化物微粒子が均一に分散されてなる親水性を有する金属酸化物膜が被覆されてなる浴室用防曇鏡であり、親水性を有する金属酸化物膜は、酸化物微粒子の含有量が60〜80重量%、マトリックス形成用としてのシリカとジルコニアの含有量が20〜40重量%であり、酸化物微粒子がコロイダルシリカおよび/またはコロイダルアルミナであり、マトリックス形成用としてのシリカとジルコニアの含有比(重量%換算)は、SiO 2 :ZrO 2 =5:15〜15:25であることを特徴とする防曇鏡。
  2. 親水性を有する金属酸化物膜の曇価が1%以下であることを特徴とする請求項1に記載の防曇鏡。
  3. 下記の工程により防曇鏡を製造することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浴室用防曇鏡の製造方法。
    (a)透明基材の裏面に鏡面加工を施し鏡を製造する工程と、
    (b)平均粒子径が30〜60nmである酸化物微粒子、マトリックス形成用金属酸化物原料、および溶媒とを均一に混合した塗布液を調製する工程と、
    (c)前記塗布液を鏡の表面に塗布し金属酸化物膜を成膜する工程と、
    (d)前記金属酸化物膜を乾燥し、鏡の表面に親水性を有する金属酸化物膜を被覆する工程。
  4. マトリックス形成用金属酸化物としてのシリカの原料として、一般式:R4Si(Rは炭素数1〜2のアルコキシ基)で表されるアルコキシシランを用いることを特徴とする請求項に記載の浴室用防曇鏡の製造方法。
  5. 乾燥温度が100℃〜200℃の温度範囲であることを特徴とする請求項3又は4記載の浴室用防曇鏡の製造方法。
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