JP4019479B2 - 熱電半導体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

熱電半導体の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱電半導体の製造方法及び製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子冷却装置に利用される熱電半導体素子として、ブリッジマン法またはゾーンメルト法で一方向凝固したビスマス−テルル系やアンチモン−テルル系等の熱電半導体結晶体が使用されていた。しかし、これらの結晶体は稠密六方格子構造であり、C面であるテルル−テルル結合面において劈開性を有するために非常に脆く、熱電半導体素子としての信頼性や機械的強度を低下させていた。
【0003】
また、特開昭62−264682号公報に記載されたものは、熱電半導体の結晶体を粉末化し、これをホットプレス等の一方向加圧により加圧するとともに加熱して熱電半導体焼結体とするものである。これによれば、熱電半導体を、熱電半導体結晶の粉末焼結体で構成したため、素子内で微細化された結晶のC面の向きはばらばらとなり、素子内での劈開面は消滅する。このため機械的強度が向上するものである。しかし、この方法は、焼結化する際のプレス型のキャビティー形状が円筒状であると、外周側の焼結体は形状が歪であるので電子冷却素子として利用できず、そのため歩留まりが悪いという欠点がある。また、プレス型のキャビティー形状を直方体とすると、直方体の角部に応力が集中するので、この部分の素子特性(性能指数=(ゼーベック係数)2 ×電気伝導度/熱伝導率)が悪くなる。このため素子特性の悪い角部は素子として使用できず、やはり製品歩留まりが悪いという問題がある。
【0004】
また、「熱電材料の押出し加工」(平成9年度 塑性加工春季講演会 469頁〜470頁)に示される如きものがある。これは、熱電半導体材料をダイス及びパンチを備える押出し金型のキャビティー内に供給し、パンチを駆動させてキャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すことにより熱電半導体を製造する方法である。この方法によれば、押出し方向に熱電特性が良いので、押出し口形状を熱電半導体素子形状として押出し成形することにより、押出し成形後の切断は押出し方向と垂直方向に1度だけ切断すればよく、また押出し成形品の全てが素子として利用できるために歩留まりが飛躍的に向上するという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、歩留まりが飛躍的に向上する従来の押出し成形法においては、同一材料ロッド内で熱電半導体の性能、特に電気伝導度のばらつきが大きいという問題がある。
【0006】
故に、本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、熱電半導体の押出し成形法において、熱電半導体の性能を均一化することを技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するために、請求項1において講じた発明は、熱電半導体材料をダイス及びパンチを備える押出し金型のキャビティー内に供給し、パンチを駆動させて前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すことにより熱電半導体を製造する方法であって、前記熱電半導体材料は通電されたリングヒータを通過して予熱された状態で前記キャビティー内に供給され、前記パンチは非通電の前記リングヒータを通過して前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すことを特徴とする熱電半導体の製造方法としたことである。
【0008】
本発明者等は、押出し成形における熱電半導体の製造において、性能のばらつきの要因を鋭意調査・研究した結果、押出し成形時の押出し温度が熱電半導体の性能、特に電気伝導度に敏感に影響することを見出した。つまり、材料ロッド投入時に熱電半導体材料はほぼ常温であり、これが一度に押出し金型のキャビティーに投入されると、押出し金型、特に押出しダイスの温度が一時的に低下する。このため、材料供給直後の熱電半導体材料は押出ダイスから十分熱を受けることができず、押出し温度が低下した状態で押出されることになり、その結果、押出し初期の熱電半導体の電気伝導度は低下する。しかし、一定時間経過後は押出し金型の温度はもとの温度に昇温して定常状態となっているので、一定時間後に押出された熱電半導体の電気伝導度は初期に押出されたものと比較して高くなる。この押出し初期の熱電半導体の電気伝導度と一定時間経過後に押出された熱電半導体の電気伝導度との差が、電気伝導度のばらつきの原因である。
【0009】
上記原因に基づき、請求項1の発明では、熱電半導体材料をキャビティー投入前に予熱するという手段を採用する。予熱は、熱電半導体材料が、キャビティ投入前に、通電したリングヒータを通過する際になされる。熱電半導体材料が予熱されているので、これをキャビティーに投入する際の押出し金型の温度低下が抑制できる。このため、材料投入直後における押出し温度低下も抑制でき、押出し初期の熱電半導体の電気伝導度を、一定時間経過後に押出された熱電半導体の電気伝導度と同等程度にすることができる。従って、熱電半導体の電気伝導度のばらつきを抑制し、性能の均一化を図ることができるものである。
【0010】
熱電半導体材料としては、ビスマス−テルル系や、アンチモン−テルル系等が挙げられるが、特に制限はない。また、材料形態も、バルク結晶体、粉末結晶体、粉末結晶の圧粉体のいずれでも良い。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、
前記熱電半導体材料の予熱温度を、100℃〜550℃とすることである。
【0012】
熱電半導体材料の予熱温度を上記温度範囲とすることにより、押出し温度に起因する熱電半導体の特性のばらつきが確実に抑制され、、性能をより均一化することができるものである。予熱温度が100℃以下であると、材料投入直後に押出し温度の低下が顕著に見られ、このため押出し初期に熱電半導体の電気伝導度が顕著に低下して特性のばらつきが拡大するという不具合が生じる。一方予熱温度が550℃以上であると、強熱により投入材料が組成変化を起こし、性能が低下するという不具合を生じる。
【0013】
また、上記技術的課題を解決するために、請求項3において講じた発明は、熱電半導体材料をダイス及びパンチを備える押出し金型のキャビティー内に供給し、パンチを駆動させて前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出しことにより熱電半導体を製造する方法であって、前記熱電半導体材料は非通電のリングヒータを通過して前記キャビティー内に供給され、前記パンチは通電された前記リングヒータを通過して予熱された状態で前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すことを特徴とする熱電半導体の製造方法としたことである。
【0014】
本発明においては、熱電半導体材料投入直後の押出し温度低下を抑制するために、押出し金型のパンチを予熱するという手段を採用する。予熱は、パンチが、通電したリングヒータを通過する際になされる。パンチが予熱されているので、ほぼ常温の熱電半導体材料をキャビティー内に投入した際に押出しダイスの温度が低下したとしても、熱電半導体材料がパンチから熱を受けるため、熱電半導体材料自身は十分加熱される。このため、材料投入直後の熱電半導体材料の押出し温度の低下を抑制することができ、初期に押出された熱電半導体の電気伝導度を、一定時間経過後に押出された熱電半導体の電気伝導度と同等程度にすることができる。従って、熱電半導体の電気伝導度のばらつきを抑制し、性能の均一化を図ることができるものである。
【0015】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、
前記パンチの予熱温度を、300℃〜550℃とすることである。
【0016】
パンチの予熱温度を上記温度範囲とすることにより、押出し温度に起因する熱電半導体の特性のばらつきが確実に抑制され、、性能をより均一化することができるものである。予熱温度が300℃以下であると、材料投入直後に該材料に十分に熱を伝えることができずに押出し温度の低下が顕著に見られ、このため押出し初期に電気伝導度が顕著に低下して特性のばらつきが拡大するという不具合が生じる。一方予熱温度が550℃以上であると、強熱により投入材料が組成変化を起こし、性能が低下するという不具合を生じる。
【0017】
また、上記技術的課題を解決するために、請求項5において講じた発明は、ダイス及びパンチを備え内部に熱電半導体材料が供給されるキャビティーが形成された押出し金型と、前記熱電半導体材料が前記キャビティーに供給されるときに通過すると共に前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すときに前記パンチが通過し、通電されたときに前記熱電半導体材料及び/又は前記パンチを予熱するリングヒータとを具備することを特徴とする熱電半導体の製造装置としたことである。
【0018】
上記発明によれば、熱電半導体の製造装置は、通電されたときに熱電半導体材料及び/又はパンチを予熱するリングヒータを具備する。このため、熱電半導体材料の通過時にリングヒータを通電しておけば、熱電半導体材料をキャビティーに供給する前に該材料予熱手段により予熱しておくことが可能になる。このようにして予熱された熱電半導体材料をキャビティーに投入すれば、材料投入直後における押出し金型の一時的な温度低下は抑制できる。このため、押出し初期においても熱電半導体材料が十分に加熱され、押出し初期の熱電半導体の電気伝導度は低下せず、一定時間経過後に成形される熱電半導体の電気伝導度と同程度を維持できる。従って、熱電半導体の電気伝導度のばらつきを抑制し、性能の均一化を図ることができるものである。
また、パンチの通過時にリングヒータを通電しておけば、ほぼ常温の熱電半導体材料をキャビティーに供給したときにダイスの温度が一時的に低下したとしても、熱電半導体材料は予熱されたパンチから熱を受けることができ、熱電半導体材料自身は十分に加熱される。このようにして材料投入直後においても熱電半導体材料が十分に加熱されるので、押出し初期の熱電半導体の電気伝導度は低下せず、一定時間経過後に成形される熱電半導体の電気伝導度と同程度を維持できる。このため、熱電半導体の電気伝導度のばらつきを抑制し、性能の均一化を図ることができるものである。
【0019】
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記リングヒータが前記熱電半導体材料を予熱するときはその値を100℃〜550℃に制御し、前記リングヒータが前記パンチを予熱するときはその値を300℃〜550℃に制御する材料温度制御手段を具備することを特徴とする熱電半導体の製造装置としたことである。
【0020】
材料温度制御手段によって熱電半導体材料やパンチの予熱温度を上記温度範囲に制御することにより、押出し温度に起因する熱電半導体の特性のばらつきが確実に抑制され、性能をより均一化することができるものである。熱電半導体材料の予熱温度が100℃以下であると、材料投入直後に押出し温度の低下が顕著に見られ、このため押出し初期に電気伝導度が顕著に低下して特性のばらつきが拡大するという不具合が生じる。一方予熱温度が550℃以上であると、強熱により投入材料が組成変化を起こし、性能が低下するという不具合を生じる。
【0024】
また、パンチの予熱温度を上記温度範囲に制御することにより、押出し温度に起因する熱電半導体の特性のばらつきが確実に抑制され、、性能をより均一化することができるものである。予熱温度が300℃以下であると、材料投入直後に該材料に十分に熱を伝えることができずに押出し温度の低下が顕著に見られ、このため押出し初期に電気伝導度が顕著に低下して特性のばらつきが拡大するという不具合が生じる。一方予熱温度が550℃以上あると、強熱により投入材料が組成変化を起こし、性能が低下するという不具合を生じる。
【0025】
尚、上記において、押出し成形前後の熱電半導体を区別するため、押出し成形前の熱電半導体を熱電半導体材料と、押出し成形後の熱電半導体を熱電半導体と称している。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
(第1実施形態例)
▲1▼熱電半導体材料製造工程
まず、Bi2.0 Te2.85Se0.15の組成になるように、ビスマス、テルル、セレンの純度3N(99.9%)の材料を秤量し、石英管に投入した。次に、キャリア濃度を調整するため、塩化第二水銀を0.08wt%添加し、その後真空ポンプにて石英管を0.1torr以下の真空にし、封止した。
【0028】
この石英管を700℃にて1時間加熱しながら揺動させ、石英管内の原材料混合物を溶解撹拌した後、ブリッジマン炉にて、温度勾配2℃/mm、成長速度4mm/hrで結晶成長させ、熱電半導体材料としてのN型熱電半導体結晶体を作製した。
【0029】
▲2▼押出し工程
上記の熱電半導体材料製造工程において作製したN型熱電半導体結晶体を、図1に示すような押出し装置に供給して押出成形を行い、熱電半導体を製造するのであるが、ここで、図1に示す押出し装置の構成について説明する。
【0030】
図1において、押出し装置21は、円筒形状のダイス2及びパンチ3からなる押出し金型1を備える。ダイス2は、内部にキャビティー4が形成されており、該キャビティー4はダイス2の裏面2bに開口した円筒状空間部4aと該円筒状空間部4aに連続した円錐台形状空間部4bとよりなる。円錐台形状空間部4bの先端部4cは、ダイス2の表面2aに開口した吐出口2cに通路4dで連通している。また、ダイス2の裏面2bにはパンチ3が円筒状空間部4aに対面して配置されている。ダイス2の周囲には第1リングヒータ5が取り付けられており、該第1リングヒータ5によりダイス2が加熱されるようになっている。
【0031】
図より明らかなように、押出し装置21は、ダイス2の裏面2bとパンチ3との間に配置された材料予熱手段としての第2リングヒータ7を備える。上記の熱電半導体材料製造工程において製造されたN熱電半導体結晶体6は、この第2リングヒータ7の内周側に配置される。また熱電半導体結晶体6には、その温度を検知する温度センサー8が当接して取り付けられている。第2リングヒータ7と温度センサー8は、材料温度制御装置9に電気的に接続されているものである。
【0032】
上記構成において、まず第2リングヒータ7に通電してN型熱電半導体結晶体6を予熱する。この場合、温度センサー8で検知されるN型熱電半導体結晶体6の温度情報をもとに第2リングヒータ7への通電量を材料温度制御装置9により制御する。その結果、N型熱電半導体結晶体6は材料温度制御装置9により約400℃に温度制御される。
【0033】
また、第1リングヒータ5にも通電してダイス2を加熱するとともに、ダイス2の温度が450℃となるように、第1リングヒータ5への通電量を制御する。
【0034】
熱電半導体結晶6の予熱及びダイス2の昇温が完了したら、パンチ3を図示矢印A方向に前進させる。このパンチ3の前進により、図2に示すようにN型熱電半導体結晶体6が第2リングヒータ7の内部から押出されるとともにキャビティー4内に押し込まれる。キャビティー4内に押し込まれたN型熱電半導体結晶体6は、パンチ3により該キャビティー4内で圧力20ton/cm2 で押圧されるとともにダイス2の熱により加熱され、通路4dを経てダイス2の吐出口2cから押出される。これにより、熱電半導体である押出し材10が製造されるものである。
【0035】
上記の如く製造した押出し材10について、材料供給直後の押出し初期時、中間時、終了時において製造した押出し材10の電気伝導度を測定した。その結果を予熱温度条件とともにサンプルNo.1として表1に示す。
【0036】
また、上記例では、N型熱電半導体結晶体6の材料予熱温度を400℃に制御したものについて説明したが、その他にN型熱電半導体結晶体6の材料予熱温度を100℃及び550℃に制御して予熱したものについても、該材料予熱温度以外の条件を同一として押出し材を製造し、上記と同様に電気伝導度を測定した。電気伝導度の測定結果及び予熱温度条件を、材料予熱温度が100℃に制御されたものをサンプルNo.2として、材料予熱温度が550℃に制御されたものをサンプルNo.3として表1に示す。
【0037】
(比較例1)
▲1▼熱電半導体材料製造工程
上記第1実施形態例と同様な方法でN型熱電半導体結晶体を作製した。
【0038】
▲2▼押出し工程
上記の熱電半導体材料製造工程において作製したN型熱電半導体結晶体を図7に示す押出し装置24に供給して押出し、熱電半導体である押出し材を製造した。尚、図7に示す押出し装置24は、図1に示す押出し装置21の構成から、第2リングヒータ7、温度センサー8、材料温度制御装置9を除いた構成であり、前記除かれた構成以外は図1に示すものと同一であるので、図1と同一部分については同一符号で示し、その説明を省略する。尚、図7に示す押出し装置24は、図1に示す押出し装置21のようにN型熱電半導体結晶体を予熱する第2リングヒータ7に該当する構成を備えないので、押出し成形前にN型熱電半導体結晶の予熱は行われない。
【0039】
上記の如く製造した押出し材について、材料供給直後の押出し初期時、中間時、終了時において製造した押出し材の電気伝導度を測定した。その結果をサンプルNo.7として表1に示す。
【0040】
表1を見て明らかなように、第1実施形態例で製造したサンプルNo.1〜3に示すものは、押出し初期時において製造した押出し材の電気伝導度と終了時において製造した押出し材の電気伝導度との差、即ち電気伝導度のばらつきは小さく、これらのうち最大でも29/Ωcmである。一方、比較例1で製造したサンプルN0.7に示すものは、押出し初期時と終了時とで電気伝導度の差が66/Ωcmもあり、ばらつきが大きい。従って、本例における製造方法によれば、押出し初期時での押出し材の電気伝導度を終了時点での電気伝導度に近づけることができ、製品ばらつきを最小限に抑えることができるものである。
【0041】
(第2実施形態例)
▲1▼熱電半導体材料製造工程
まず、Bi2.0 Te2.70Se0.30の組成になるように、ビスマス、テルル、セレンの純度3N(99.9%)の材料を秤量し、石英管に投入した。次に、キャリア濃度を調整するため、臭化第二水銀を0.09wt%添加し、その後真空ポンプにて石英管を0.1torr以下の真空にし、封止した。
【0042】
この石英管を700℃にて1時間加熱しながら揺動させ、石英管内の原材料混合物を溶解撹拌した後、冷却させ合金化した。この合金をカッターミルにて粉砕してN型熱電半導体結晶粉末とし、90μm以下の粉末に分級した。
【0043】
▲2▼押出し工程
上記の熱電半導体材料製造工程において作製したN型熱電半導体結晶粉末を、図3に示すような押出し金型に供給して押出し、熱電半導体を製造するのであるが、ここで、図3に示す押出し金型の構成について説明する。尚、図1に示す押出し装置21と同一部分については同一符号で示す。
【0044】
図3において、押出し装置22は、図1に示す押出し装置と同様、円筒形状のダイス2及びパンチ3からなる押出し金型1を備える。ダイス2は、内部にキャビティー4が形成されており、該キャビティー4はダイス2の裏面2bに開口した円筒状空間部4aと該円筒状空間部4aに連続した円錐台形状空間部4bとよりなる。円錐台形状空間部4bの先端部4cは、ダイス2の表面2aに開口した吐出口2cに通路4dで連通している。また、ダイス2の裏面2bにはパンチ3が円筒状空間部4aに対面して配置されている。ダイス2の周囲には第1リングヒータ5が取り付けられており、該第1リングヒータ5によりダイス2が加熱されるようになっている。
【0045】
また、押出し装置22は、パンチ3の外周に配設され該パンチ3を予熱するためのパンチ予熱手段としての第3リングヒータ11を備える。またパンチ3には、その温度を検知する温度センサー12が該パンチ3に当接して取り付けられている。第3リングヒータ11と温度センサー12は、パンチ温度制御装置13に電気的に接続されているものである。
【0046】
上記構成において、まず第3リングヒータ11に通電してパンチ3を予熱する。この場合、温度センサー12で検知されるパンチ3の温度情報をもとに第3リングヒータ11への通電量をパンチ温度制御装置13により制御する。その結果、パンチ3はパンチ温度制御装置13により約550℃に温度制御される。
【0047】
また、第1リングヒータ5にも通電してダイス2を加熱するとともに、ダイス2の温度が400℃となるように、第1リングヒータ5への通電量を制御する。
【0048】
パンチ3の予熱及びダイス2の昇温が完了したら、キャビティー4内に上記熱電半導体材料製造工程にて作製したN型熱電半導体結晶粉末14を投入し、パンチ3を図示矢印A方向に前進させる。このパンチ3の前進により、図4に示すようにパンチ3が第3リングヒータ11から抜け出すとともにキャビティー4内に押し込まれる。キャビティー4内に投入されている熱電半導体結晶粉末14は、キャビティー4に押し込まれてきたパンチ3により該キャビティー4内で圧力10ton/cm2 で押圧されるとともにダイス2及び予熱されたパンチ3により加熱され、通路4dを経てダイス2の吐出口2cから押出されて熱電半導体である押出し材15が製造されるものである。
【0049】
上記の如く製造した押出し材15について、材料供給直後の押出し初期時、中間時、終了時において製造した押出し材15の電気伝導度を測定した。その結果を予熱温度条件とともにサンプルNo.4として表1に示す。
【0050】
また、上記例では、パンチ3の予熱温度を550℃に制御したものについて説明したが、その他にパンチ3の予熱温度を300℃に制御して予熱したものについても、該パンチ3の予熱温度以外の条件を同一として押出し材を製造し、上記と同様に電気伝導度を測定した。パンチ3の予熱温度を300℃として製造した押出し材の電気伝導度の測定結果及び予熱温度条件をサンプルNo.5として表1に示す。
【0051】
(比較例2)
▲1▼熱電半導体材料製造工程
上記第2実施形態例と同様な方法でN型熱電半導体結晶粉末を作製した。
【0052】
▲2▼押出し工程
上記の熱電半導体材料製造工程において作製したN型熱電半導体結晶粉末を図7に示す押出し装置24に供給して押出し、熱電半導体である押出し材を製造した。尚、図4に示す押出し装置24は、図3に示す押出し装置22のようにパンチ3を予熱するための第3リングヒータ11に該当する構成を備えていないので、押出し成形前にパンチ3の予熱は行われない。
【0053】
上記の如く製造した押出し材について、材料供給直後の押出し初期時、中間時、終了時において製造した押出し材の電気伝導度を測定した。その結果をサンプルNo.8として表1に示す。
【0054】
表1を見て明らかなように、第2実施形態例で製造したサンプルNo.4、5に示すものは、押出し初期時において製造した押出し材の電気伝導度と終了時において製造した押出し材の電気伝導度との差、即ち電気伝導度のばらつきは小さく、これらのうち最大でも15/Ωcmである。一方、比較例2で製造したサンプルN0.8に示すものは、押出し初期時と終了時とで電気伝導度の差が77/Ωcmもあり、ばらつきが大きい。従って、本例における製造方法によれば、押出し初期時での押出し材の電気伝導度を終了時点での電気伝導度に近づけることができ、製品ばらつきを最小限に抑えることができるものである。
【0055】
(第3実施形態例)
▲1▼熱電半導体材料製造工程
まず、Bi0.5 Sb1.5 Te3.05の組成になるように、ビスマス、アンチモン、テルルの純度3N(99.9%)の材料を秤量し、石英管に投入した。その後、真空ポンプにて石英管を0.1torr以下の真空にし、封止した。
【0056】
この石英管を700℃にて1時間加熱しながら揺動させ、石英管内の原材料混合物を溶解撹拌した後、冷却させ合金化した。この合金をカッターミルにて粉砕し、150μm以下の粉末に分級した。その後、この粉末を圧力1ton/cm2 で押圧してP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体とした。
【0057】
▲2▼押出し工程
上記の熱電半導体材料製造工程において作製したN型熱電半導体結晶粉末を、図5に示すような押出し装置に供給して押出し、押出し材としての熱電半導体を製造するのであるが、ここで、図5に示す押出し装置の構成について説明する。尚、図1に示す押出し装置21及び図3に示す押出し装置22と同一部分については同一符号で示す。
【0058】
図5において、押出し装置23は、図1に示す押出し装置と同様、円筒形状のダイス2及びパンチ3からなる押出し金型1を備える。ダイス2は、内部にキャビティー4が形成されており、該キャビティー4はダイス2の裏面2bに開口した円筒状空間部4aと該円筒状空間部4aに連続した円錐台形状空間部4bとよりなる。円錐台形状空間部4bの先端部4cは、ダイス2の表面2aに開口した吐出口2cに通路4dで連通している。また、ダイス2の裏面2bにはパンチ3が円筒状空間部4aに対面して配置されている。ダイス2の周囲には第1リングヒータ5が取り付けられており、該第1リングヒータ5によりダイス2が加熱されるようになっている。
【0059】
図より明らかなように、押出し装置23は、ダイス2の裏面2bとパンチ3との間に配置された材料予熱手段としての第2リングヒータ7を備える。上記の熱電半導体材料製造工程において製造されたP熱電半導体結晶粉末の圧粉体16は、この第2リングヒータ7の内周側に配置される。またP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体16には、その温度を検知する温度センサー8が当接して取り付けられている。そして、第2リングヒータ7と温度センサー8は、材料温度制御装置9に電気的に接続されているものである。
【0060】
また、押出し装置23は、パンチ3の外周に配設され該パンチ3を予熱するためのパンチ予熱手段としての第3リングヒータ11を備える。またパンチ3には、その温度を検知する温度センサー12が該パンチ3に当接して取り付けられている。第3リングヒータ11と温度センサー12は、パンチ温度制御装置13に電気的に接続されているものである。
【0061】
上記構成において、まず第2リングヒータ7に通電してP型熱電半導体結晶粉末16の圧粉体を予熱する。この場合、温度センサー8で検知されるP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体16の温度情報をもとに第2リングヒータ7への通電量を材料温度制御装置9により制御する。その結果、熱電半導体結晶6は材料温度制御装置9により約200℃に温度制御される。
【0062】
また、第3リングヒータ11に通電してパンチ3を予熱する。この場合、温度センサー12で検知されるパンチ3の温度情報をもとに第3リングヒータ11への通電量をパンチ温度制御装置13により制御する。その結果、パンチ3はパンチ温度制御装置13により約400℃に温度制御される。
【0063】
また、第1リングヒータ5にも通電してダイス2を加熱するとともに、ダイス2の温度が430℃となるように、第1リングヒータ5への通電量を制御する。
【0064】
P型熱電半導体結晶粉末の圧粉体16、パンチ3の予熱、及びダイス2の昇温が完了したら、パンチ3を図示矢印A方向に前進させる。このパンチ3の前進により、図6に示すようにパンチ3が第3リングヒータ11から抜け出すとともに第2リングヒータ7内のP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体16を押圧する。パンチ3により押圧されたP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体16は第2リングヒータ7内部から押出されるとともにパンチ3とともにキャビティー4内に押し込まれる。キャビティー4内に押し込まれたP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体16は、パンチ3により該キャビティー4内で圧力5ton/cm2 で押圧されるとともにダイス2及び予熱されたパンチ3により加熱され、通路4dを経てダイス2の吐出口2cから押出されて熱電半導体である押出し材17が作製されるものである。
【0065】
上記の如く製造した押出し材17について、材料供給直後の押出し初期時、中間時、終了時において製造した押出し材17の電気伝導度を測定した。その結果を予熱温度条件とともにサンプルNo.6として表1に示す。
【0066】
(比較例3)
▲1▼熱電半導体材料製造工程
上記第3実施形態例と同様な方法でP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体を作製した。
【0067】
▲2▼押出し工程
上記の熱電半導体材料製造工程において作製したP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体を図7に示す押出し装置24に供給して押出し、熱電半導体である押出し材を製造した。尚、図4に示す押出し装置24は、図1に示す押出し装置21のようにP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体を予熱するための第2リングヒータ7及び、図3に示す押出し装置22のようにパンチ3を予熱するための第3リングヒータ11に該当する構成を備えていないので、押出し成形前にP型熱電半導体結晶粉末の圧粉体の予熱及びパンチ3の予熱は行われない。
【0068】
上記の如く製造した押出し材について、材料供給直後の押出し初期時、中間時、終了時において製造した押出し材の電気伝導度を測定した。その結果をサンプルNo.9として表1に示す。
【0069】
表1を見て明らかなように、第3実施形態例で製造したサンプルNo.6に示すものは、押出し初期時において製造した押出し材の電気伝導度と終了時において製造した押出し材の電気伝導度との差、即ち電気伝導度のばらつきは小さく、10/Ωcmである。一方、比較例3で製造したサンプルN0.9に示すものは、押出し初期時と終了時とで電気伝導度の差が87/Ωcmもあり、ばらつきが大きい。従って、本例における製造方法によれば、押出し初期時での押出し材の電気伝導度を終了時点での電気伝導度に近づけることができ、製品ばらつきを最小限に抑えることができるものである。
【0070】
【表1】
Figure 0004019479
【0071】
以上説明したように、上記第1及び第3実施形態例によれば、熱電半導体材料をダイス2及びパンチ3を備える押出し金型1のキャビティー4内に供給し、パンチ3を駆動させてキャビティー4内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すことにより押出し材として熱電半導体を製造する方法であって、熱電半導体材料をキャビティー4内に供給する前に予熱するので、熱電半導体材料をキャビティー4に投入する際の押出し金型1の温度低下、材料投入直後の押出し温度低下が抑制でき、押出し初期時の熱電半導体の電気伝導度と、中間時又は終了時に押出された熱電半導体の電気伝導度との差を極力小さくすることができる。従って、熱電半導体の電気伝導度のばらつきを抑制し、性能の均一化を図ることができるものである。
【0072】
また、熱電半導体材料の予熱温度を、材料温度制御装置9により100℃〜550℃の温度範囲に制御するので、表1より明らかなように押出し温度に起因する熱電半導体の電気伝導度のばらつきが確実に抑制され、性能をより均一化することができるものである。
【0073】
また、ダイス2及びパンチ3を備え内部に熱電半導体材料が供給されるキャビティー4が形成された押出し金型1と、キャビティー4に供給される熱電半導体材料を予熱する第2リングヒータ7とを具備した熱電半導体の製造装置としたので、熱電半導体材料をキャビティー4に供給する前に第2リングヒータ7により予熱しておくことが可能になる。このようにして予熱された熱電半導体材料をキャビティー4に投入すれば、材料投入直後における押出し金型1の一時的な温度低下は抑制できる。このため、押出し初期においても熱電半導体材料が十分に加熱され、押出し初期の熱電半導体の電気伝導度は低下せず、一定時間経過後に成形される熱電半導体の電気伝導度と同程度を維持できる。従って、熱電半導体の電気伝導度のばらつきを抑制し、性能の均一化を図ることができるものである。
また、上記第2実施形態例及び第3実施形態例によれば、熱電半導体材料をダイス2及びパンチ3を備える押出し金型1のキャビティー内に供給し、パンチ3を駆動させてキャビティー4内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出しことにより熱電半導体を製造する方法であって、押出し成形前にパンチ3を予熱するので、ほぼ常温の熱電半導体材料をキャビティー4内に投入した際に押出しダイス1の温度が低下したとしても、熱電半導体材料が予熱されたパンチ3から熱を受けるため、熱電半導体材料自身は十分加熱される。このため、材料投入直後の熱電半導体材料の押出し温度の低下を抑制することができ、初期に押出された熱電半導体の電気伝導度を、一定時間経過後に押出された熱電半導体の電気伝導度と同等程度にすることができる。従って、熱電半導体の電気伝導度のばらつきを抑制し、性能の均一化を図ることができるものである。
【0074】
また、パンチ3の予熱温度を、パンチ温度制御装置13により300℃〜550℃の温度範囲に制御するので、表1から明らかなように、押出し温度に起因する熱電半導体の特性のばらつきが確実に抑制され、性能をより均一化することができるものである。
【0075】
また、ダイス2及びパンチ3を備え内部に熱電半導体材料が供給されるキャビティー4が形成された押出し金型1と、パンチ3を予熱する第3リングヒータ13とを具備した熱電半導体の製造装置としたので、押出し成形前に第3リングヒータ13によりパンチ3を予熱することができ、押出し成形時にほぼ常温の熱電半導体材料がキャビティー4に供給されたときにダイス2の温度が一時的に低下したとしても、熱電半導体材料は予熱されたパンチ3から熱を受けることができ、熱電半導体材料自身は十分に加熱される。このようにして材料投入直後においても熱電半導体材料が十分に加熱されるので、押出し初期の熱電半導体の電気伝導度は低下せず、一定時間経過後に成形される熱電半導体の電気伝導度と同程度を維持できる。このため、熱電半導体の電気伝導度のばらつきを抑制し、性能の均一化を図ることができるものである。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、熱電半導体の電気伝導度のばらつきを抑制し、性能の均一化を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例における熱電半導体の押出し装置の概略図であり、押出し成形前の状態を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態例における熱電半導体の押出し装置の概略図であり、押出し成形時の状態を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態例における熱電半導体の押出し装置の概略図であり、押出し成形前の状態を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態例における熱電半導体の押出し装置の概略図であり、押出し成形時の状態を示す図である。
【図5】本発明の第3実施形態例における熱電半導体の押出し装置の概略図であり、押出し成形前の状態を示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態例における熱電半導体の押出し装置の概略図であり、押出し成形時の状態を示す図である。
【図7】比較例における熱電半導体の押出し装置の概略図である。
【符号の説明】
1・・・押出し金型
2・・・ダイス(押出しダイス)、2a・・・表面、2b・・・裏面、2c・・・吐出口
3・・・パンチ
4・・・キャビティー、4a・・・円筒状空間部、4b・・・円錐大径状空間部、4c・・・先端部4c、4d・・・通路
5・・・第1リングヒータ
6・・・熱電半導体結晶体(熱電半導体材料)
7・・・第2リングヒータ(材料予熱手段)
8・・・温度セン
9・・・材料温度制御装置(材料温度制御手段)
10、15、17・・・押出し材(熱電半導体)
11・・・第3リングヒータ(パンチ予熱手段)
12・・・温度センサ
13・・・パンチ温度制御装置(パンチ温度制御手段)
14・・・熱電半導体結晶粉末(熱電半導体材料)
16・・・熱電半導体結晶粉末の圧粉体(熱電半導体材料)

Claims (6)

  1. 熱電半導体材料をダイス及びパンチを備える押出し金型のキャビティー内に供給し、パンチを駆動させて前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すことにより熱電半導体を製造する方法であって、前記熱電半導体材料は通電されたリングヒータを通過して予熱された状態で前記キャビティー内に供給され、前記パンチは非通電の前記リングヒータを通過して前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すことを特徴とする熱電半導体の製造方法。
  2. 請求項1において、前記熱電半導体材料の予熱温度は、100℃〜550℃であることを特徴とする熱電半導体の製造方法。
  3. 熱電半導体材料をダイス及びパンチを備える押出し金型のキャビティー内に供給し、パンチを駆動させて前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出しことにより熱電半導体を製造する方法であって、前記熱電半導体材料は非通電のリングヒータを通過して前記キャビティー内に供給され、前記パンチは通電された前記リングヒータを通過して予熱された状態で前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すことを特徴とする熱電半導体の製造方法。
  4. 請求項3において、前記パンチの予熱温度は、300℃〜550℃であることを特徴とする熱電半導体の製造方法。
  5. ダイス及びパンチを備え内部に熱電半導体材料が供給されるキャビティーが形成された押出し金型と、前記熱電半導体材料が前記キャビティーに供給されるときに通過すると共に前記キャビティー内の熱電半導体材料を加熱しつつ押出すときに前記パンチが通過し、通電されたときに前記熱電半導体材料及び/又は前記パンチを予熱するリングヒータとを具備することを特徴とする熱電半導体の製造装置。
  6. 請求項5において、前記リングヒータが前記熱電半導体材料を予熱するときはその値を100℃〜550℃に制御し、前記リングヒータが前記パンチを予熱するときはその値を300℃〜550℃に制御する材料温度制御手段を具備することを特徴とする熱電半導体の製造装置。
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