JP4019060B2 - 送信装置 - Google Patents

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Description

本発明は送信装置及びその送信電力制御方法に関し、特に移動通信用無線基地局装置における符号分割多重方式の送信装置及びその送信電力制御方法に関する。
移動通信システムの無線基地局に設置される送信装置では、時間の経過とともにチャネル数に大きな変化が生じることがある。例えば、制御チャネルとして使用される共通チャネルだけを送信していてチャネル数が少ない状態から、共通チャネルの他に多少の通話チャネルを多重化する状態へとチャネル数が変化することがある。また、さらに多数の通話チャネルを多重化するような送信状態へ変化していくなど、チャネル数の変化がシステムの運用中に生じることがある。
一方、CDMA方式(Code Division Multiple Access:符号分割多重方式)のように、無線基地局装置における送信装置からの送信信号の振幅値が瞬時的に大きくなるような状態が発生することがある。このときの瞬時的な最大振幅値の現れ方に、上記のチャネル数が影響を与えている。すなわち、上述した、共通チャネルだけを送信している場合、共通チャネルの他にいくらかの通話チャネル数を送信している場合、そして多数の通話チャネルを送信している場合のそれぞれで、瞬時的な最大振幅値の現れ方が変わってくる。
また、CDMA(Code Division Multiple Access)方式の移動通信機では、多重化されたチャネルの多重数の増減時に、チャネルの多重数に応じて最大送信電力が異なるような状態になることがある。CDMA方式のこのような特有の現象は特開平11−262055号公報にも紹介されている。また、上記公報には、チャネルの多重数に応じて最大送信電力が異なるため、同じ送信電力にもかかわらず検波回路による検波電圧がチャネルの多重数により変動することが紹介されている。
なお、移動通信システムでは、通常、無線基地局の送信装置において、送信電力を一定に保つための送信電力制御を行っており、送信出力の一部を方向性結合器で取り出して検波回路に入力し、送信電力に対応して変動する検波電圧を出力させている。無線基地局の送信装置では、この検波電圧を用いて可変利得増幅器の利得の制御を行うための制御信号を生成し、上記可変利得増幅器の利得の制御を行うために帰還回路を設けている。
上記のようにチャネルの多重数の増減時に瞬時的な最大振幅値の現れ方に違いがあると、送信信号の電力に対応した検波電圧を出力する筈の検波回路が、その検波電圧の値と異なった値の出力電圧を出力し、検波回路の検波電圧値に誤差が生じてしまう。従って、送信信号に発生する瞬時的な最大振幅値の現れ方の違いによって、検波回路に入力される入力信号の電力の値が同じ値であっても、検波回路の検波電圧の値が異なった値になってしまっていた。また、検波回路の出力電圧の値を用いて送信電力を一定に保つよう送信電力制御を行っても、送信される通話チャネル数に変動があったときには、この通話チャネル数の変動によって送信装置から出力される送信電力が変動してしまった。この結果、予め送信装置の送信電力を想定し、この送信電力を得るための上記制御信号の生成回路で設定される帰還量を正しく設定しても、設定した帰還量に誤差が生じ、想定した送信電力の値に実際の送信電力の値を維持することが非常に困難であった。
特開平11−262055号公報 (第1頁―第4頁、図1)
上述したように従来の送信装置及びその送信電力制御方法では、送信される通話チャネル数に増減があったとき、通話チャネル数の増減により送信装置から出力される送信電力が変動してしまうという欠点を有していた。
本発明の目的は、通話チャネル数に増減があっても、通話チャネル数の増減により送信装置から出力される送信電力の変動を防ぐことができる送信装置及びその送信電力制御方法を提供することにある。
第1の発明の送信装置は、チャネルを多重化した送信信号に対して、帰還回路を有して送信電力制御を行う送信装置において、前記帰還回路は、前記送信信号の一部を入力して検波電圧を出力する検波手段と、前記検波手段の入出力特性に基づいて生成され、前記検波電圧を入力して前記送信信号の推定送信電力の値を出力する、特定のチャネル数により相互に異なった特性を有する複数の検波出力データ変換テーブルとを備え、
前記特定のチャネル数の中から、前記送信信号に多重化されているチャネルの数に最も近いチャネル数を選択してチャネル数設定情報に設定し、前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から前記チャネル数設定情報に対応する検波出力データ変換テーブルを選択し、選択された前記検波出力データ変換テーブルにより前記送信信号の推定送信電力の値を出力し、外部から与えられた設定送信電力と前記推定送信電力との差分電力の値を元に前記送信電力制御を行うことを特徴とする。
また、第2の発明の送信装置は、チャネルを多重化した送信信号に対して、可変利得増幅器及び帰還回路を有して前記送信信号の電力の値を一定にするための送信電力制御を行う送信装置であって、前記帰還回路として、
(A)前記送信信号の一部を入力信号として入力し、前記入力信号を検波して前記入力信号の電力値に対応する値の検波電圧を出力する検波手段、
(B)前記検波手段から出力された前記検波電圧の値に基づいて前記可変利得増幅器を制御するための制御信号を生成する制御信号生成手段、を備え、前記制御信号生成手段が、前記検波電圧の値に基づいて、前記送信信号の推定送信電力の値を検索して出力するための、前記検波手段の入出力特性に基づいて生成され特定のチャネル数により相互に異なった特性を有する複数の検波出力データ変換テーブルを備え、
前記特定のチャネル数の中から、前記送信信号に多重化されているチャネルの数に最も近いチャネル数を選択してチャネル数設定情報に設定し、前記チャネル数設定情報に応じて前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から最適な検波出力データ変換テーブルを選択し、選択された前記検波出力データ変換テーブルにより前記送信信号の推定送信電力の値を出力し、前記送信信号の推定送信電力の値と、予め外部から与えられた送信信号の設定送信電力の値とを比較して前記推定送信電力の値と前記設定送信電力の値との差分値を求め、前記差分値に基づいて前記可変利得増幅器を制御するための前記制御信号を生成し出力することを特徴とする。
また、第3の発明の送信装置は、
(A)入力された制御信号に基づき利得を制御する送信信号用の可変利得増幅手段、
(B)前記送信信号の一部を入力信号として入力し、前記入力信号を検波して前記入力信号の電力値に対応する値の検波電圧を出力する検波手段、
(C)前記検波手段から出力された前記検波電圧の値に基づいて前記制御信号を生成する制御信号生成手段、を備え、チャネルを多重化して前記送信信号として送信し、前記送信信号の電力の値を一定にするための送信電力制御を行う送信装置であって、前記制御信号生成手段が、
(D)前記検波手段からの前記検波電圧の値に基づいて、前記送信信号の推定送信電力の値を検索して出力するための、前記検波手段の入出力特性に基づいて生成され特定のチャネル数により相互に異なった特性を有する複数の検波出力データ変換テーブルを有し、前記特定のチャネル数の中から、前記送信信号に多重化されているチャネルの数に最も近いチャネル数を選択してチャネル数設定情報に設定し、前記チャネル数設定情報に応じて前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から最適な検波出力データ変換テーブルを選択し、選択された前記検波出力データ変換テーブルにより前記送信信号の推定送信電力の値を出力する検波出力データ変換手段、
(E)前記検波出力データ変換手段から出力される前記送信信号の推定送信電力の値と、予め外部から与えられた送信信号の設定送信電力の値とを比較して前記推定送信電力の値と前記設定送信電力の値との差分値を求め出力する送信電力値比較手段、
(F)前記送信電力値比較手段が算出した前記差分値に基づいて前記可変利得増幅器を制御するための前記制御信号を生成し出力する制御電圧生成手段、を備えることを特徴とする。
また、第4の発明の送信装置は、
(A)入力された制御信号に基づき利得を制御する送信信号用の可変利得増幅手段、
(B)前記送信信号の一部を入力信号として入力し、前記入力信号を検波して前記入力信号の電力値に対応する値の検波電圧を出力する検波手段、
(C)前記検波手段から出力された前記検波電圧の値に基づいて前記制御信号を生成する制御信号生成手段、を備え、チャネルを多重化して前記送信信号として送信し、前記送信信号の電力の値を一定にするための送信電力制御を行う送信装置であって、前記制御信号生成手段が、
(D)前記検波手段からの前記検波電圧の値に基づいて、前記送信信号の推定送信電力の値を検索して出力するための、前記検波手段の入出力特性に基づいて生成され特定のチャネル数により相互に異なった特性を有する複数の検波出力データ変換テーブルを有し、前記特定のチャネル数の中から、前記送信信号に多重化されているチャネルの数に最も近いチャネル数を選択してチャネル数設定情報に設定し、前記チャネル数設定情報に応じて前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から最適な検波出力データ変換テーブルを選択し、選択された前記検波出力データ変換テーブルにより前記送信信号の推定送信電力の値を出力し、前記検波出力データ変換テーブルから出力される、前記送信信号の推定送信電力の値と、予め外部から与えられた送信信号の設定送信電力の値とを比較して前記推定送信電力の値と前記設定送信電力の値との差分値を求め出力する検波出力データ変換・比較手段、
(E)前記送信電力値比較手段が算出した前記差分値に基づいて前記可変利得増幅器を制御するための前記制御信号を生成し出力する制御電圧生成手段、を備えることを特徴とする。
また、第5の発明の送信装置は、第1,2,3または4の発明の送信装置において、前記複数の検波出力データ変換テーブルは、多重化される前記チャネルの数を前記特定のチャネル数に変えて測定された、前記検波手段の相互に異なる入出力特性を示し、前記検波手段からの前記検波電圧の値に基づいて前記送信信号の推定送信電力の値を検索して出力するために、前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から1つの検波出力データ変換テーブルを選択してその入力端を前記検波手段の出力端に接続し、その出力端を前記送信電力値比較手段の入力端に接続することを特徴とする。
また、第6の発明の送信装置は、第1,2,3,4または5の発明の送信装置において、前記検波出力データ変換テーブルは、記憶装置に格納されたデータで構成されることを特徴とする。
以上説明したように、本発明の送信装置及びその送信電力制御方法は、送信信号に多重化されるチャネル数に応じて予め検波回路の入出力特性のデータを取得し作成した、複数の変換テーブルの中から、そのときのチャネル数に最適な変換テーブルを選択するように構成される。さらに、選択した変換テーブル上で、送信信号から分岐した信号を入力した検波回路からの出力電圧に基づき、そのときの送信信号の推定送信電力の値を検索することができるように構成される。また、多重化される前記チャネル数の設定更新が行われたときは、それまでのチャネル数に対応した上記の変換テーブルとは別の、設定更新後の前記チャネル数に対応した入出力特性を示す変換テーブルに切り替えるように構成される。本発明の送信装置及びその送信電力制御方法は、このように構成されることにより、通話チャネル数に増減があっても、通話チャネル数の増減に対応してそのときのチャネル数に最適な変換テーブルに切り替えることができる。このために、本発明の送信装置及びその送信電力制御方法は、通話チャネル数の増減による、送信装置から出力される送信電力の変動を防ぐことができるという効果を有している。
多重化されるチャネル数に応じて予め検波回路の入出力特性のデータを取得し作成した複数の検波電圧・送信電力変換テーブル(以降、「検波電圧・送信電力変換テーブル」を「変換テーブル」と省略)の中から、そのときのチャネル数に最適な変換テーブルを選択する。そして、選択した変換テーブル上で、送信信号から分岐した信号を入力した検波回路から出力される検波電圧に基づき、送信信号の推定送信電力の値を検索する。本発明の送信装置及びその送信電力制御方法では、上記の検索された推定送信電力の値を、検波電圧に対する、そのときアンテナ5から送信される送信信号の推定送信電力の値とする。この推定送信電力の値と、予め外部から与えられた送信信号の設定送信電力の値とを比較して推定送信電力の値と設定送信電力の値との差分電力の値を求める。そして、求めた上記差分電力の値に基づき可変利得増幅器を制御するための制御信号を生成し出力する。この生成された制御信号で可変利得増幅器の利得制御を行い送信電力制御を行うことにより、チャネル数に増減があっても、チャネル数の増減による送信装置から出力される送信電力の変動を防ぐことができる。
次に、本発明の第一の実施例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第一の実施例における送信装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す送信装置は、送信回路として、可変利得増幅器1、増幅器2、方向性結合器3、及びフィルタ4を有している。そして、前段の変調器(図示せず)で変調され出力された送信信号21は上記各回路を経由しアンテナ5から電波として送信される。
また、図1に示す送信装置は、送信出力を一定にするための帰還回路を構成する回路として、検波回路6、検波出力データ変換部7、電力値比較部8、及び制御電圧生成部9を有している。
上記帰還回路を構成する検波回路6は、検波ダイオードなどで構成され、可変利得増幅器1の利得制御を行うために用いられる帰還信号25を入力して検波する。そして、検波回路6は検波電圧26を検波出力データ変換部7に出力する。検波出力データ変換部7は検波電圧26の電圧値に基づいて変換テーブル上で、アンテナ5から送信される送信信号の推定送信電力の値を検索する。
なお、上記可変利得増幅器1は与えられる制御電圧信号29の電圧により利得が制御され、この電圧の値に応じて増幅器の利得を可変することができる。また、増幅器2は低歪で送信電力を規定レベルまで増幅させることができる。また、方向性結合器3は、入力された送信信号23をフィルタ4へ送信信号24として出力するとともに、送信信号23の一部を上記検波回路6へ帰還信号25として出力する。上記フィルタ4は送信信号に含まれる不要な帯域における信号の輻射を抑圧させるためのものである。また、電力値比較部8は、検波出力データ変換部7において取得した推定送信電力27の値と、予め外部から送信装置に与えられ設定された設定送信電力31の値とを比較してその差分信号28を算出し制御電圧生成部9に出力する。制御電圧生成部9は、電力値比較部8が算出した差分信号28の電力に基づいて、可変利得増幅器1を制御するための制御電圧信号29を生成し可変利得増幅器1に出力する。可変利得増幅器1は制御電圧生成部9からの制御電圧信号29によって、予め外部から送信装置に与えられ設定された設定送信電力31の値に、アンテナ5から送信される送信信号の送信電力が保たれるように利得制御を行う。
次に、図面を参照して検波出力データ変換部7の構成及び動作の詳細を説明する。
図2は、図1に示す検波出力データ変換部7の構成を示すブロック図である。
図2を参照すると、検波出力データ変換部7は、内蔵する図示しない検波出力データ変換部記憶装置に格納された複数の上記変換テーブル11a〜11cを有している。
この変換テーブル11a〜11cは、検波回路6が有する、入力電力の値に対する出力電圧の値の関係を示す入出力特性を示すテーブルである。この変換テーブル11a〜11cは、上記入力電力対出力電圧特性を測定するために設定された特定のチャネル数ごとに測定して得られた入力電力対出力電圧の特性を示すテーブルである。そして、この変換テーブル11a〜11cは検波出力データ変換部7が内蔵する上記検波出力データ変換部記憶装置に格納される。この検波出力データ変換部記憶装置は、図示しない第1〜第3のデータ記憶部で構成され、変換テーブル11aは第1のデータ記憶部に、変換テーブル11bは第2のデータ記憶部に、そして変換テーブル11cは第3のデータ記憶部に格納される。
なお、上記に述べた特定のチャネル数としては、ここでは、通話チャネルの数が、例えば「0」の場合、「5」の場合及び「20」の場合の3段階のチャネル数を用いて説明を行うものとする。この3段階の特定のチャネル数の中から、送信装置の運用状態におけるそのときどきの、送信信号に多重化されているチャネル数に最も近いチャネル数が、「0」、「5」及び「20」の中から選択され、チャネル数設定情報30に設定されるチャネル数として用いられる。
上記変換テーブル11a〜11cは、検波回路6からの検波電圧26の電圧値を入力することにより、入力された検波電圧26の電圧値に対応する、アンテナ5より送信される送信信号の推定送信電力の値を求めるために使用される。
一方、検波出力データ変換部7に内蔵される切替部10は、外部から与えられ設定される上記チャネル数を示すチャネル数設定情報30が更新されているか否かを予め定められた時間間隔で調べる。そして、上記3段階の特定のチャネル数として外部から与えられ設定される上記チャネル数を示すチャネル数設定情報30が更新されると、更新された新たな通話チャネル数に対応した変換テーブルを上記複数の変換テーブル11a〜11cの中から選択する。
次に図3を参照して、検波出力データ変換部7の変換テーブル11a〜11cについて詳細に説明する。
変換テーブル11aは、通話チャネルの数を「0」とした場合の、検波回路6の入力電力対出力電圧特性の実測データを用いて作成された変換テーブルである。変換テーブル11aは、検波回路6からの検波電圧26を入力すると、通話チャネルの数が「0」の場合に適正な推定送信電力の値を出力する。同様に、変換テーブル11bは、通話チャネルの数を「5」と設定した場合の変換テーブルである。変換テーブル11bは、検波回路6からの検波電圧26を入力すると、通話チャネルの数が「5」の場合に適正な推定送信電力の値を出力する。また、変換テーブル11cも、変換テーブル11a及び変換テーブル11bと同様に、通話チャネルの数を「20」と設定した場合の変換テーブルである。変換テーブル11cは、検波回路6からの検波電圧26を入力すると、通話チャネルの数が「20」の場合に適正な推定送信電力の値を出力する。
図3を参照すると、検波回路6への入力信号の電力(横軸)が同じ値、例えば0dBmであるとすると、検波回路6の出力電圧(縦軸)としては、変換テーブル11aの場合では「0.7V」の電圧が出力されることになる。また、変換テーブル11bの場合では「1.0V」の電圧が出力され、変換テーブル11cの場合では「1.3V」の電圧が出力される。
上記のように、通話チャネルの数が変わると、検波回路6への入力信号の電力が同じであっても、検波回路6からの出力電圧はチャネル数によって異なる値になることが示される。
次に、本発明の運用時の動作を図4に示すフローチャートを使用して説明する。
図4は、図5と共に図1に示す送信装置の動作の流れを示すフローチャートである。また、図5は、図4と共に図1に示す送信装置の動作の流れを示すフローチャートである。
まず、送信装置が起動されると、送信装置の制御部である送信制御部(図示せず)による指示によって、ベースバンド信号生成部(図示せず)から送信信号21として共通チャネルの送信が開始され、送信装置の運用開始のための初期化が行われる(ステップ1)。
一方、検波出力データ変換部7に内蔵された切替部10は、上記送信制御部からのチャネル数設定情報30を受ける。切替部10は、チャネル数設定情報30から設定されたチャネル数を読み取り、このチャネル数に対応した、同じく検波出力データ変換部7に内蔵されている変換テーブル11aの入力端の、検波回路6の出力への接続制御を行う(ステップ2)。
また、方向性結合器3は送信信号23を入力し、送信信号24としてフィルタ4に出力するとともに、送信信号23の一部を分岐させ帰還信号25として検波回路6に出力する。また、上記送信制御部による指示によって、検波回路6は、方向性結合器3から出力された帰還信号25を入力して検波し、帰還信号25の電力値に対応した出力電圧を、検波電圧26として検波出力データ変換部7に出力する(ステップ3)。
検波出力データ変換部7では、検波回路6から出力された検波電圧26の値をAD変換し、検波電圧26の値を示すディジタルデータを、変換テーブル11aのデータを記憶し変換テーブル11aを管理する、上述した第1のデータ記憶部(図示せず)に入力する。検波出力データ変換部7の上記第1のデータ記憶部は、入力された検波電圧26のディジタル値(以降、「検波電圧の値」と省略する)を読み取り、読み取った検波電圧の値に基づいて、変換テーブル11a上で推定送信電力のディジタル値(以降、「推定送信電力の値」と省略する)を検索する。そして、検索された推定送信電力の値を、入力された検波電圧の値に対する、アンテナ5から送信される送信信号の推定送信電力の値とする。
すなわち、変換テーブルによって検波回路6から出力された検波電圧26の値のデータが、アンテナ5から送信される送信信号の推定送信電力の値を示すデータに変換されることになる。なお、ここで、以後の説明の都合上、ステップ4の変換テーブル11a上での検索によって検波出力データ変換部7が取得した、アンテナ5から送信される送信信号の推定送信電力の値を「P(1A)」と表記する。検波出力データ変換部7は、方向性結合器3からフィルタ4を介してアンテナ5から送信される送信信号の推定送信電力の値P(1A)を示すデータ信号27を、電力値比較部8に出力する(ステップ4)。
電力値比較部8は、検波出力データ変換部7により変換テーブル11a上から取得された推定送信電力の値P(1A)と、予め外部で設定され電力値比較部8に入力された設定送信電力の値(以降、設定送信電力の値を「P(2)」と表記する)とを比較する。(ステップ5)。
ステップ5における比較の結果、P(1A)と設定送信電力の値P(2)とが等しいか否かを判定する。通常、可変利得増幅器1、増幅器2、検波回路6にはそれぞれの回路定数のばらつき、あるいは装置内の温度変動等があるが、このような場合には、P(1A)と設定送信電力の値P(2)との間に差異が発生する。また、チャネル数設定情報30が示す設定チャネル数と実際の送信信号に多重化されたチャネル数との間に差異が発生する場合にも、P(1A)と設定送信電力の値P(2)との間に差異が発生する。
ステップ6において、アンテナ5から送信される送信信号の推定送信電力の値P(1A)と設定送信電力の値P(2)とが等しくない場合、電力値比較部8は、その差分電力を示す値(P(2)−P(1A))を取得し制御電圧生成部9に出力する。制御電圧生成部9は、電力値比較部8から出力された上記差分の電力値を、次に述べる処理手順で処理し、前記差分の電力値に対応する、可変利得増幅器1の利得制御を行うための制御電圧の値を生成する(ステップ7)。
上記の制御電圧による可変利得増幅器1の利得制御は、送信信号の推定送信電力の値と設定送信電力の値とが等しくなるように行われる。従って、ステップ6において、アンテナ5から送信される送信信号の推定送信電力の値P(1A)と設定送信電力の値P(2)とが等しい場合は、動作の流れはステップ3に戻り、送信制御部による指示によって、検波回路6は再度検波の動作に入る。
なお、ステップ7における、電力値比較部8から出力された上記差分電力の値(P(2)−P(1A))に対応する制御電圧の生成についての処理は次のように行われる。
制御電圧生成部9は、内蔵する制御電圧生成部記憶装置(図示せず)に予め格納されている、可変利得増幅器1の、上記制御電圧の値に対する利得特性を示す制御電圧対利得特性テーブル(図示せず)上で、上記差分の電力値を「0」にするための制御電圧の値を検索して取得する。そして、取得した制御電圧の値から制御電圧信号29を生成する。制御電圧生成部9は、生成した上記制御電圧を可変利得増幅器1に制御電圧信号29として出力する。
ここで具体的にP(2)、P(1A)及び可変利得増幅器1の利得に数値を与えて説明する。例えば、P(1A)=+1dBm、及びP(2)=0dBmであるものとする。また、可変利得増幅器1の現状の利得が、例えば10dBであるものとする。このように設定すると、(P(2)−P(1A))=−1dBであるから、現状の利得10dBを1dB下げて9dBになるよう可変利得増幅器1の利得を制御すればよいことになる。
従って制御電圧生成部9は、可変利得増幅器1の利得を現状の利得10dBから9dBになるよう制御するために必要な制御電圧の値を求めるため、上記制御電圧対利得特性テーブルを参照し、可変利得増幅器1の利得の値と制御電圧の値との対応関係を調べる。このとき、上記テーブルの制御電圧対利得特性は、例えば、利得=10dBのときの制御電圧は1.0Vで、また、利得=9dBのときの制御電圧は0.9Vであることを示しているものとする。この場合、それまでの可変利得増幅器1に印加される制御電圧29としては1.0Vの電圧が印加された状態であったが、そのときの利得10dBを9dBになるようにするために、制御電圧は0.9Vに変更しなければならないことになる。制御電圧生成部9は、この結果に基づいて、制御電圧29を0.9Vに変更し、可変利得増幅器1の利得を制御する。このようにして、可変利得増幅器1の利得の制御が終った時点で運用の準備が終了する(ステップ8)。
次に、送信装置の送信制御部は、検波出力データ変換部7に対して、外部から新たなチャネル数設定情報30によりチャネル数設定情報の更新が行なわれているか否かを調べさせる。すなわち、送信装置の送信制御部は、通話チャネルの設定更新が行われているか否かを検波出力データ変換部7に調べさせる(ステップ9)。
ステップ9でチャネル数設定情報の更新が行なわれていないときは、動作の流れはステップ3に戻り、送信制御部による指示によって、検波回路6は再度検波の動作に入る。なお、この状態では、通話チャネルが設定されていないので、運用の準備が終了した状態ではあるが、システムの運用開始状態には未だ入っていない状態にある。
また、ステップ9において、チャネル数設定情報の更新(ここで通話チャネル数「5」が設定されたものとする)が行なわれているときは、検波出力データ変換部7は、次に設定された通話チャネル数が「10」より大きいか否かを調べる(ステップ10)。
なお、ここで通話チャネル数が「10」より大きいか否かを調べるのは次の理由による。チャネル数設定情報の更新により、通話チャネル数として「5」または「20」のいずれにより更新されたかを識別するための動作説明上、「5」と「20」の段階の境界としてチャネル「10」を設定し動作説明を進めていることによる。また、通話チャネル数「5」が設定されたことにより、システムとして運用開始の状態に入ったことになる。
上記のように、ステップ8で運用の準備が終了して通話チャネルの設定が始まると、チャネル数設定情報30が更新される。このときの状態では、「5」チャネルの通話チャネルが設定されているので、ステップ10では、検波出力データ変換部7の切替部10が通話チャネルの設定数が「10」より大きくないことを確認することになる。従って、切替部10は、チャネル数設定情報30が「5」チャネルの設定を示していることに基づき、変換テーブル11bの入力端の検波回路6の出力端への接続制御を行う。すなわちチャネル数設定情報30が「5」チャネルの設定を示しているので、切替部10は、このときの最適な変換テーブルとして変換テーブル11bを選択して検波回路6の出力端への接続制御を行う(ステップ11)。
なお、送信制御部は、検波出力データ変換部7がチャネル数設定情報30を受け取った時点で、可変利得増幅器1の利得が変更されることのないように送信電力制御を一時停止し、可変利得増幅器1の利得は変更されることなく保持される。その後、変換テーブルがそれまでの変換テーブル11aから新たな変換テーブル11bへの切り替えが完了した後、送信制御部は送信電力制御を再開する。すなわち、変換テーブル11aから新たな変換テーブル11bへの切替完了までの間、送信制御部は送信電力制御を中断し、その後送信電力制御を再開する(ステップ12)。
ステップ12で送信電力制御が再開した後、動作はステップ3に戻り、共通チャネルだけが設定されて変換テーブル11aが接続されていたときと同様に、変換テーブル11bを用いての送信電力制御の動作が繰り返される。
検波出力データ変換部7は、変換テーブル11bへの切り替え後、変換テーブル11b上で送信信号の推定送信電力の値を検索する。この検波出力データ変換部7が取得した推定送信電力の値を「P(1B)」と表記する。そして、送信制御部は、P(1B)=P(2)となるよう可変利得増幅器1の利得を制御して送信電力制御を行う。
また、上述したように、ステップ8で運用の準備が終了して通話チャネルの設定が始まったとき、「5」チャネルではなく、「20」チャネルの通話チャネルが設定された場合は、ステップ10では、切替部10が、通話チャネルの設定数が「10」より大きいことを確認することになる。この場合には、切替部10は、チャネル数設定情報30がチャネル数の設定として「20」を示していることに基づき、変換テーブル11cの入力端の、検波回路6の出力端への接続制御を行う(ステップ13)。
このときも、変換テーブル11aから変換テーブル11bへの切り替えの場合と同様に、送信制御部は送信電力制御を一時停止し、新たな変換テーブル11cへの切り替えの完了後に、送信電力制御を再開する(ステップ14)。そして、ステップ3に戻り、共通チャネルだけが設定されていたとき、あるいは通話チャネルの設定数が「5」のときと同様の送信電力制御動作が繰り返される。
検波出力データ変換部7は、変換テーブル11bから変換テーブル11cへの切り替え後、変換テーブル11c上で送信信号の推定送信電力の値を検索する。この検波出力データ変換部7が取得した推定送信電力の値を「P(1C)」と表記する。そして、送信制御部は、P(1C)=P(2)となるよう可変利得増幅器1の利得を制御して送信電力制御を行う。
このように、送信装置では、常に、P(1A),P(1B)またはP(1C)がP(2)と等しくなるように可変利得増幅器1の利得を制御することで送信電力制御が行われる。
以上で第一の実施例についての説明を終了する。
次に、本発明の第二の実施例について図面を参照して説明する。
図6は、本発明の第二の実施例における送信装置の構成を示すブロック図である。
図6を参照すると、本実施例の送信装置は、検波回路6に接続される、図1に示す送信装置と同様な、検波回路6の複数の入力電力対出力電圧特性を示す変換テーブル11a〜11cを、図1に示す送信装置と同様な記憶装置(図示せず)に格納して構成される。検波出力データ変換・比較部20は、変換テーブル11a〜11c上でそれぞれ推定送信電力を検索し、得られた推定送信電力の値P(1A)〜P(1C)と設定送信電力の値P(2)とを比較してそれらの差分の電力を算出する。そして、検波出力データ変換・比較部20は、差分が最も少ない変換テーブルを選択する。また、制御電圧生成部9は、検波出力データ変換・比較部20により算出された差分の電力に基づいて可変利得増幅器1にて利得を制御するための制御電圧を生成する。
次に、第一の実施例における図1の送信装置と第二の実施例にける図6の送信装置との主な相違点を説明する。
図6に示す送信装置は、送信回路として可変利得増幅器1、増幅器2、方向性結合器3、及びフィルタ4を有し、送信信号21が上記各回路を経由しアンテナ5から電波として送信される点は、第一の実施例の図1に示す送信装置の場合と同様である。また、図6に示す送信装置の上記各部の機能も図1に示す送信装置の場合と同様である。
また、図6に示す送信装置は、送信出力を一定にするための帰還回路を構成する回路として、検波回路6及び制御電圧生成部9を有している点では、第一の実施例の図1に示す送信装置と同様である。しかし、第一の実施例の図1に示す送信装置が有している検波出力データ変換部7及び電力値比較部8を有しておらず、代わりに、検波出力データ変換部7と電力値比較部8との主要機能を合わせ持った検波出力データ変換・比較部20を有して構成される点が第一の実施例の図1に示す送信装置の場合と異なっている。
そして、第一の実施例の図1に示す送信装置の場合は、検波出力データ変換部7に外部からチャネル数設定情報30が入力されチャネル数の設定が行われるが、第二の実施例の図6に示す送信装置の場合は、この点では図1に示す送信装置の場合と異なっている。図6に示す送信装置の場合は、検波出力データ変換・比較部20に外部からチャネル数を設定する、図1のチャネル数設定情報30のような情報が入力されない点が異なっている。
次に、図7を参照して、電力値変換比較部20の構成を説明する。
図7は、図6に示す検波出力データ変換・比較部の構成を示すブロック図である。
図7に示す検波出力データ変換・比較部20は、図1に示す検波出力データ変換部7に内蔵される、変換テーブルと同様のテーブルを内蔵している。すなわち、検波出力データ変換・比較部20は変換テーブル11a、変換テーブル11b及び変換テーブル11cの各テーブルを有している。
また、この第二の実施例の場合でも、第一の実施例の場合と同様に、通話チャネルの数として、「0」、「5」及び「20」の3段階の場合を例に説明する。
図6に示す検波出力データ変換・比較部20では、上記変換テーブル11a〜11cのそれぞれの入力端は、図1の送信装置の場合と異なり、常時、並列接続されて検波回路6の出力に接続される。また、変換テーブル11a〜11cのそれぞれの出力端には、図1に示す電力値比較部8とそれぞれ同様の機能を有する電力値比較部13a〜13cの入力端が、それぞれ一対一に、図6に示すように切替部14を介して制御電圧生成部9に接続される。また、電力値比較部13a〜13cの出力端は切替部14の3つの入力端に接続される。そして、各電力値比較部13a〜13cの出力端の出力の中から、一つの出力端の出力が切替部14によって後述するように選択される。この選択された電力値比較部の出力端の出力が、切替部14に接続される制御電圧生成部9に入力される。
すなわち、上述したように、検波出力データ変換・比較部20は、図1の検波出力データ変換部7と電力値比較部8との主要機能を合わせ有した機能を有しているが、一方、外部からのチャネル数設定情報が入力されない点が大きく異なっている。このことによって、後述するような、図1の送信装置の有する効果と異なる効果を有している。
次に、図8及び図9のフローチャートを使用して全体の動作の流れを説明する。
図8は、図9と共に図6に示す送信装置の動作の流れを示すフローチャートである。また、図9は、図8と共に図6に示す送信装置の動作の流れを示すフローチャートである。
図1の送信装置の場合と同様に、装置が起動されると、送信装置の送信制御部による指示によって、ベースバンド信号生成部から送信信号21として共通チャネルの送信が開始され、送信装置の運用開始のための初期化が行われる(ステップ21)。
一方、上記送信制御部からの制御により、方向性結合器3は送信信号23を入力し、送信信号24としてフィルタ4に出力するとともに、送信信号23の一部を分岐させ帰還信号25として検波回路6に出力する。また、上記送信制御部による指示によって、検波回路6は、方向性結合器3から出力された帰還信号25を検波し、送信信号24の電力の値に対応した出力電圧を、検波電圧26として検波出力データ変換・比較部20に出力する(ステップ22)。
図6の送信装置の場合は、検波出力データ変換・比較部20の変換テーブル11a〜11cのそれぞれの入力端が検波回路6の出力に接続されており、検波回路6から出力される検波電圧のデータは上記変換テーブル11a〜11cのそれぞれに入力される。変換テーブル11a〜11cに入力された検波回路6からの検波電圧の値に基づいて、それぞれの変換テーブル上で、対応するアンテナ5から送信される送信信号の推定送信電力の値を検索する(ステップ23)。
なお、検波出力データ変換・比較部20は、ステップ23で、変換テーブル11aによって検索した推定送信電力の値を図1の送信装置の場合と同様にP(1A)とし、変換テーブル11bによって検索した推定送信電力の値をP(1B)とする。また、変換テーブル11cによって検索した推定送信電力の値をP(1C)とする。検波出力データ変換・比較部20は、これらの推定送信電力の値P(1A)、P(1B)及びP(1C)と上述した設定送信電力の値P(2)とをそれぞれ比較し、それぞれの電力の差分を算出する。このとき、電力値比較部13aが式P(2)−P(1A)により上記電力の差分を算出し、電力値比較部13bが式P(2)−P(1B)により、また電力値比較部13cが式P(2)−P(1C)により上記電力の差分をそれぞれ算出する。各電力値比較部13a〜13cは、算出した差分を検波出力データ変換・比較部20に内蔵される切替部14にそれぞれ出力する。(ステップ24)。
切替部14は、各電力値比較部13a〜13cから入力した差分の中から最少の差分を選択して、その差分を差分信号28として制御電圧生成部9に出力する(ステップ25)。
制御電圧生成部9は、検波出力データ変換・比較部20から出力された差分信号28を元に可変利得増幅器1の利得を制御するための制御電圧を生成する(ステップ26)。
可変利得増幅器1は、制御電圧生成部9から入力された制御電圧信号29により利得制御を行う(ステップ27)。
上記のように、ステップ22〜ステップ27が繰り返されることで送信電力制御が行われ、送信電力が一定に保持されることになる。
次に、図6に示す設定送信電力31を更新したときの動作について説明する。
例えば、設定送信電力31が「0」dBmから「10」dBmに設定変更されたとき、設定送信電力のレベルが「10」dB変わることを示す差分信号28が図6に示す検波出力データ変換・比較部20から制御電圧生成部9に出力される。制御電圧生成部9は、差分信号28に基づいて設定送信電力のレベルを「10」dB変えるための制御電圧信号29を生成して可変利得増幅器1へ出力する。可変利得増幅器1に入力された制御電圧信号29に基づいて可変利得増幅器1は利得制御を行い、この利得制御によって送信電力は「0」dBmから「10」dBmに変えられる。送信電力が「0」dBmから「10」dBmに変えられることにより、検波回路6に入力される電力も「10」dBレベルが高くなる。また、入力電力が「10」dB高くなると、検波回路6から各変換テーブル11a〜11cに出力される検波電圧も、設定送信電力31の更新以前よりも「10」dB高くなる。従って、このときの各変換テーブルの出力する推定送信電力もそれぞれ「10」dB高くなる。
次に、検波出力データ変換・比較部20は、更新されている「設定送信電力」の値の「10」dBmと、各変換テーブル11a〜11cからそれぞれ出力される上記の推定送信電力との差分を生成する。このとき、「設定送信電力」の値は「10」dBmになっているが、各変換テーブル11a〜11cから出力されるそれぞれの推定送信電力も更新以前よりも「10」dB高くなっている。従って、「設定送信電力」の値の「10」dBmと、更新以前よりも「10」dB高くなっている上記のそれぞれの推定送信電力の値との差分は、設定送信電力31が設定変更される以前の「0」dBmのときのそれぞれの差分と変わりない。このように、設定送信電力31が設定変更されても、「設定送信電力」の値と、各変換テーブル11a〜11cからそれぞれ出力される上記の推定送信電力の値との差分の値は変わることはない。従って、検波出力データ変換・比較部20が変換テーブルを切り替えることはない。
次に、チャネルの数が、「0」チャネルから「5」チャネルへ変化したときの動作について説明する。この場合設定送信電力31は「0」dBmに設定されているものとする。
送信信号21に多重されるチャネルが、例えば、それまでの「0」チャネルから「5」チャネルへ変化したときには、各変換テーブル11a〜11cに入力される検波電圧26は、図3が示すように、「0」チャネルのときよりも大きい検波電圧となる。この検波電圧26が各変換テーブル11a〜11cへ出力される。しかし、同じ検波電圧26を入力する各変換テーブル11a〜11cが出力する推定送信電力の値は以下に述べるように、相互に異なる。
変換テーブル変換テーブル11b(検波電圧26を入力すると、通話チャネルの数が「5」の場合に適正な推定送信電力の値を出力する)の場合は、図3が示す特性曲線に基づいて、入力される検波電圧26を適正な推定送信電力に変換して出力する。
同様に、変換テーブル11a(検波電圧26を入力すると、通話チャネルの数が「0」の場合に適正な推定送信電力の値を出力する)の場合も検波回路6からの検波電圧26の値は、変換テーブル11bと同じである。しかし、変換テーブルの特性が変換テーブル11bと違うので、変換テーブル11bの場合より、出力する推定送信電力は図3に示すように変換テーブル11bの推定送信電力よりも大きい値になる。すなわち、「0」dBmよりも大きい値になる。
また、変換テーブル11c(検波電圧26を入力すると、通話チャネルの数が「20」の場合に適正な推定送信電力の値を出力する)の場合も検波回路6からの検波電圧の値は、変換テーブル11bと同じであるが、出力する推定送信電力は図3に示すように小さい値になる。すなわち、「0」dBmよりも小さい値になる。
そして、この状態で、検波出力データ変換・比較部20が、各変換テーブルの出力である上記の推定送信電力と「設定送信電力」「0」dBmとの差分を生成し、生成された差分のうち最小の差分を調べる。このとき、上記のように、差分のうち最小の差分が得られるのは、変換テーブル11bの場合である。従って、検波出力データ変換・比較部20は、変換テーブル11bの出力が制御電圧生成部9に出力されるように、変換テーブルの出力を切替部14により切り替える。
以上の説明では、チャネルの数が、「0」チャネルから「5」チャネルへ変化した場合を説明したが、例えば、チャネルの数が、「5」チャネルから「0」チャネルへ、あるいは、「5」チャネルから「20」チャネルへ変化した場合であっても同様に動作が行われる。
以上のように、第二の実施例では、設定チャネル情報を使用せずに、通話チャネル数に適応した、検波回路6の入力電力対出力電圧特性を有する変換テーブル11a〜11cを選択して送信電力制御を行うことができる。このため、第二の実施例の場合では通話チャネル数が設定チャネル情報として外部から与えることができない場合に、設定送信電力の値に対して検波回路の入力電力対出力電圧特性の誤差および送信出力の誤差を大幅に低減することができるという効果が得られる。
上記の説明では、第一及び第二のそれぞれの実施例で、変換テーブル11a〜11cの3つの変換テーブルを使用する場合で説明した。しかし、使用する変換テーブルの数は3つの変換テーブルの場合に限らず、使用する変換テーブルの数をさらに増加させてもよい。使用する変換テーブルの数が多ければ、それだけ送信電力制御の精度を向上させることができる。このとき、第一の実施例の場合では、予め設定され外部から入力されるチャネル数設定情報の更新時のチャネル数の増減幅を少なくすることができる。また、このとき、チャネル数設定情報の更新時のチャネル数を増減させることができる段階数は、使用する変換テーブルの数に対応させて設定させることができる。
本発明の第一の実施例における送信装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す検波出力データ変換部の構成を示すブロック図である。 図1に示す検波出力データ変換部の変換テーブルを説明するための説明図である。 図5と共に図1に示す送信装置の動作の流れを示すフローチャートである。 図4と共に図1に示す送信装置の動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第二の実施例における送信装置の構成を示すブロック図である。 図6に示す検波出力データ変換・比較部の構成を示すブロック図である。 図9と共に図6に示す送信装置の動作の流れを示すフローチャートである。 図8と共に図6に示す送信装置の動作の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 可変利得増幅器
2 増幅器
3 方向性結合器
4 フィルタ
5 アンテナ
6 検波回路
7 検波出力データ変換部
8 電力値比較部
9 制御電圧生成部
10 切替部
11a〜11c 検波電圧・送信電力変換テーブル(変換テーブル)
13a〜13c 電力値比較部
14 切替部
20 検波出力データ変換・比較部
21 送信信号
23 送信信号
24 送信信号
25 帰還信号
26 検波電圧
27 推定送信電力
28 差分信号
29 制御電圧信号
30 チャネル数設定情報
31 設定送信電力

Claims (6)

  1. チャネルを多重化した送信信号に対して、帰還回路を有して送信電力制御を行う送信装置において、前記帰還回路は、前記送信信号の一部を入力して検波電圧を出力する検波手段と、前記検波手段の入出力特性に基づいて生成され、前記検波電圧を入力して前記送信信号の推定送信電力の値を出力する、特定のチャネル数により相互に異なった特性を有する複数の検波出力データ変換テーブルとを備え、
    前記特定のチャネル数の中から、前記送信信号に多重化されているチャネルの数に最も近いチャネル数を選択してチャネル数設定情報に設定し、前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から前記チャネル数設定情報に対応する検波出力データ変換テーブルを選択し、選択された前記検波出力データ変換テーブルにより前記送信信号の推定送信電力の値を出力し、外部から与えられた設定送信電力と前記推定送信電力との差分電力の値を元に前記送信電力制御を行うことを特徴とする送信装置。
  2. チャネルを多重化した送信信号に対して、可変利得増幅器及び帰還回路を有して前記送信信号の電力の値を一定にするための送信電力制御を行う送信装置であって、前記帰還回路として、
    (A)前記送信信号の一部を入力信号として入力し、前記入力信号を検波して前記入力信号の電力値に対応する値の検波電圧を出力する検波手段、
    (B)前記検波手段から出力された前記検波電圧の値に基づいて前記可変利得増幅器を制御するための制御信号を生成する制御信号生成手段、を備え、前記制御信号生成手段が、前記検波電圧の値に基づいて、前記送信信号の推定送信電力の値を検索して出力するための、前記検波手段の入出力特性に基づいて生成され特定のチャネル数により相互に異なった特性を有する複数の検波出力データ変換テーブルを備え、
    前記特定のチャネル数の中から、前記送信信号に多重化されているチャネルの数に最も近いチャネル数を選択してチャネル数設定情報に設定し、前記チャネル数設定情報に応じて前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から最適な検波出力データ変換テーブルを選択し、選択された前記検波出力データ変換テーブルにより前記送信信号の推定送信電力の値を出力し、前記送信信号の推定送信電力の値と、予め外部から与えられた送信信号の設定送信電力の値とを比較して前記推定送信電力の値と前記設定送信電力の値との差分値を求め、前記差分値に基づいて前記可変利得増幅器を制御するための前記制御信号を生成し出力することを特徴とする送信装置。
  3. (A)入力された制御信号に基づき利得を制御する送信信号用の可変利得増幅手段、
    (B)前記送信信号の一部を入力信号として入力し、前記入力信号を検波して前記入力信号の電力値に対応する値の検波電圧を出力する検波手段、
    (C)前記検波手段から出力された前記検波電圧の値に基づいて前記制御信号を生成する制御信号生成手段、を備え、チャネルを多重化して前記送信信号として送信し、前記送信信号の電力の値を一定にするための送信電力制御を行う送信装置であって、前記制御信号生成手段が、
    (D)前記検波手段からの前記検波電圧の値に基づいて、前記送信信号の推定送信電力の値を検索して出力するための、前記検波手段の入出力特性に基づいて生成され特定のチャネル数により相互に異なった特性を有する複数の検波出力データ変換テーブルを有し、前記特定のチャネル数の中から、前記送信信号に多重化されているチャネルの数に最も近いチャネル数を選択してチャネル数設定情報に設定し、前記チャネル数設定情報に応じて前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から最適な検波出力データ変換テーブルを選択し、選択された前記検波出力データ変換テーブルにより前記送信信号の推定送信電力の値を出力する検波出力データ変換手段、
    (E)前記検波出力データ変換手段から出力される前記送信信号の推定送信電力の値と、予め外部から与えられた送信信号の設定送信電力の値とを比較して前記推定送信電力の値と前記設定送信電力の値との差分値を求め出力する送信電力値比較手段、
    (F)前記送信電力値比較手段が算出した前記差分値に基づいて前記可変利得増幅器を制御するための前記制御信号を生成し出力する制御電圧生成手段、を備えることを特徴とする送信装置。
  4. (A)入力された制御信号に基づき利得を制御する送信信号用の可変利得増幅手段、
    (B)前記送信信号の一部を入力信号として入力し、前記入力信号を検波して前記入力信号の電力値に対応する値の検波電圧を出力する検波手段、
    (C)前記検波手段から出力された前記検波電圧の値に基づいて前記制御信号を生成する制御信号生成手段、を備え、チャネルを多重化して前記送信信号として送信し、前記送信信号の電力の値を一定にするための送信電力制御を行う送信装置であって、前記制御信号生成手段が、
    (D)前記検波手段からの前記検波電圧の値に基づいて、前記送信信号の推定送信電力の値を検索して出力するための、前記検波手段の入出力特性に基づいて生成され特定のチャネル数により相互に異なった特性を有する複数の検波出力データ変換テーブルを有し、前記特定のチャネル数の中から、前記送信信号に多重化されているチャネルの数に最も近いチャネル数を選択してチャネル数設定情報に設定し、前記チャネル数設定情報に応じて前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から最適な検波出力データ変換テーブルを選択し、選択された前記検波出力データ変換テーブルにより前記送信信号の推定送信電力の値を出力し、前記検波出力データ変換テーブルから出力される、前記送信信号の推定送信電力の値と、予め外部から与えられた送信信号の設定送信電力の値とを比較して前記推定送信電力の値と前記設定送信電力の値との差分値を求め出力する検波出力データ変換・比較手段、
    (E)前記送信電力値比較手段が算出した前記差分値に基づいて前記可変利得増幅器を制御するための前記制御信号を生成し出力する制御電圧生成手段、を備えることを特徴とする送信装置。
  5. 請求項1,2,3または4記載の送信装置において、前記複数の検波出力データ変換テーブルは、多重化される前記チャネルの数を前記特定のチャネル数に変えて測定された、前記検波手段の相互に異なる入出力特性を示し、前記検波手段からの前記検波電圧の値に基づいて前記送信信号の推定送信電力の値を検索して出力するために、前記複数の検波出力データ変換テーブルの中から1つの検波出力データ変換テーブルを選択してその入力端を前記検波手段の出力端に接続し、その出力端を前記送信電力値比較手段の入力端に接続することを特徴とする送信装置。
  6. 請求項1,2,3,4または5記載の送信装置において、前記検波出力データ変換テーブルは、記憶装置に格納されたデータで構成されることを特徴とする送信装置。
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