JP2001339317A - 無線通信機の送信出力制御回路 - Google Patents
無線通信機の送信出力制御回路Info
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Abstract
向上する無線通信機の送信出力制御回路を提供する。 【解決手段】 無線通信機の動作状態の基準値に対応す
る標準制御値を記憶する第1手段と、前記動作状態の変
化に応じた補正値を記憶する第2手段と、前記無線通信
機の送信出力と動作温度とに応じて少なくとも一部の前
記標準制御値に補正を加える演算を行い補正された標準
制御値を作成する第3手段と、現在の動作状態に応じて
前記補正値を読出し、前記補正された標準制御値との間
で演算を行い、送信出力の制御値を決定する第4手段
と、を具備する。
Description
に使用され、無線通信機の送信出力を一定に制御する無
線通信機の送信出力制御回路に関する。
機の温度、電源電圧などの変化に関わらず常に無線通信
機の送信出力を一定に制御する無線通信機の送信出力制
御回路は、従来、図10に示すような閉ループで構成さ
れるのが一般的であった。この出力制御回路では、VS
WR(Voltage Standing Wave
Ratio)検出のために出力信号の反射波を検出する
直接結合器12により高出力電力増幅器11の送信出力
を検出し、その検出出力を検波回路13で検波する。
れている基準パラメータ値をD/A変換器15でD/A
変換することにより得られた基準電圧(定電圧)とを差
動増幅器16で比較し、両電圧の誤差電圧を差動増幅器
16から発生させ、この誤差電圧により高出力電力増幅
器11の増幅率を制御することにより、高出力電力増幅
器11から出力される送信出力を一定となるように制御
する。なお送信出力レベルを一定に保つための基準パラ
メータ値はEEPROMなどのメモリ14内に格納され
ている。なお送信出力レベルとは、ランピング信号、即
ち、送信波の立ち上がり、立ち下がりの波形を決める信
号で送信電力を決めるが、時間的に値の変化しないパラ
メータを言う。
力制御回路ではメモリ14とD/A変換器15の他に直
接結合器12、検波回路13、図示しない検波電圧の温
度補償回路、差動増幅器16等の多数の回路が必要にな
り、部品点数、コストの点で問題があった。また基板実
装面積も増大するため、無線通信機のより一層の小型化
を困難にした。更に、設計を行う際には温度補償を考慮
した上で検波電圧を決め、出力の周波数および電源電圧
変動を評価しながらゲインを決め、ランピングおよび過
度特性を考慮して差動増幅器16の時定数を決めるな
ど、設計効率が悪いという問題点もあった。本発明は上
述の問題点を解消するためになされたもので、回路構成
を簡略化すると共に設計の容易な無線通信機の送信出力
制御回路を提供することを目的とする。
信出力制御回路は、無線通信機の動作状態の基準値に対
応する標準制御値を記憶する第1手段と、前記動作状態
の変化に応じた補正値を記憶する第2手段と、前記無線
通信機の送信出力と動作温度とに応じて少なくとも一部
の前記標準制御値に補正を加える演算を行い補正された
標準制御値を作成する第3手段と、現在の動作状態に応
じて前記補正値を読出し、前記補正された標準制御値と
の間で演算を行い、送信出力の制御値を決定する第4手
段と、を具備する。前記送信出力制御回路において、少
なくとも一部の前記標準制御値は差動算出パラメータ
(k1)とゲインパラメータ(k2)とすることが出来
る。
出力制御回路の実施の形態を示す回路図である。送信信
号を増幅する高出力電力増幅器11の増幅率制御端子部
にはD/A変換器19の出力が接続される。このD/A
変換器19には、メモリ17から算出制御値(算出パラ
メータ値:RAMPD)が供給される。この算出制御値
をD/A変換器19でD/A変換し、出力電圧で高出力
電力増幅器11の増幅率を制御することにより送信出力
が一定に制御される。
は、無線通信機の動作状態の基準値に対応する標準制御
値が記憶されている。即ち、あるチャンネルにおけるラ
ンピング電圧値のデフォルトのパラメータ値を基準とし
て、使用条件下での電源電圧(deltaV)、コントロー
ルチャネル(deltaARFCN)、温度(deltaRFTE
MP)、送信出力を検波した検波電圧(VdeltaDE
T)のパラメータ設定値が格納されている。また送信電
力レベル(PCL)毎に設定可能な差動算出パラメータ
(k1)と、同様にPCL毎に設定可能なゲインパラメ
ータ(k2)とが標準制御値として格納されている。
電力は直接結合器12により検出され、検波回路13に
より検波されその出力はA/D変換器18を介してメモ
リ17に入力される。検出回路13により検出される送
信出力の大きさは動作温度により変化するため、これを
補正するための温度補償回路がサーミスタ20を含む温
度検出回路21で構成され、その出力によりA/D変換
器18において検波出力13を補正するように構成され
ている。
7に格納されている標準制御値中の差動算出パラメータ
(k1)とゲインパラメータ(k2)とを後述する計算
式により補正を加える演算を行い、補正された標準制御
値を作成する。またメモリ17には他の標準制御値とし
て電源電圧、送信チャンネルおよび温度の基準値に対応
した標準制御値が記憶されている。更に、これらの標準
制御値を補正するための補正値が格納されており、これ
らの補正値として電源電圧VSSの基準値からの変化に応
じたVSS補正値、送信チャンネルの基準値(基準チャン
ネル)からの変化に応じたチャンネル補正値、温度の基
準値からの変化に応じた温度補正値等が記憶されてい
る。
ネル、現在の温度に応じた補正値を読出して、標準制御
値との間で図示しない演算装置により演算を行うことに
より算出制御値を算出し、その算出制御値でD/A変換
器19を介して高出力電力増幅器21の増幅率を制御す
ることにより電源電圧の変動、チャネル変化、温度変化
に関わらず常に送信出力を一定に制御する。なお本発明
においては標準制御値である差動算出パラメータ(k
1)とゲインパラメータ(k2)とは送信出力に応じて
後述する補正が加えられた後に、前述した補正演算が行
われる。
る標準制御値と動作状態の変化に応じた補正値とを示し
た図である。無線通信機として900MHz帯(Power
Class 4)のGSM端末を用いた場合、送信電力レベル
は基地局との距離に応じて15段階に切り替えられる。
また、1800MHz帯(Power Class 1)の端末(D
CS1800)を用いた場合は16段階に切り替えるこ
とができる。そこで、図2および図3に示すように送信
電力レベル(PCL)を16段階に切り替えるように
し、各出力レベルにおいて標準制御値である差動演算パ
ラメータ(k1)とゲインパラメータ(k2)とを対応
させて記憶する。
は各出力レベルPCL毎に任意の値を設定することがで
きる。また図3においてz1〜z15,u1〜u16は
各PCL毎に任意の値を設定することができる。なお、
本実施の形態に使用される無線通信機はデュアルバンド
機として構成され、切り替えによりGSM端末としても
DCS端末としても使用可能である。高出力電力増幅器
11の出力電力はランピング制御され、図11に示すよ
うにn個(例えば64個)に分割されそれぞれの区間毎
にその値が基準パラメータ値のデフォルト値としてメモ
リ17に格納されている。
8Vから4.0Vの間にある時を基準として、この基準
電圧より電源電圧が低いか高いかにより補正値deltaV
が図に示すように設定されている。なおこれらの補正値
はいずれも整数値で、電源電圧の範囲を更に細かく区分
して設定することもできるし、区分を更に粗く設定する
こともできる。
信チャンネルが中間の基準チャンネルより低いか高いか
によりチャンネル補正値が設定されている。いずれの補
正値も整数値で、チャンネルの切分けの幅は更に細かく
しても粗くしてもよい。図6は温度補正値(deltaRF
TEMP)を示したもので送信出力部の動作温度に基
づいて温度補償値が補正値として設定されている。なお
これらの補正値も整数値であり、温度補償する温度範囲
は更に細かくも粗くも設定することができる。図7は図
6に示すdeltaRF TEMPの補正値を示す図で、R
F TEMP電圧を使用するサーミスタ21の特性に応
じて補正するために用いられる。
供給される送信出力の制御値であるランピング制御値
(RAMTD(n))は式(1)により算出される。 RAMPD(n)=Default(n)+k1*(Default(x)−k2*VDET) +deltaV+deltaARFCN+deltaRF TEMP…………(1) ここでnは図11の横軸に示すサンプリング数で32,
64または128に設定されるが、このサンプリング数
はこれに限定されるものではない。また式(1)のxは
(トータルサンプリング数/2)−1を表わす。
してあるRFパラメータを示しており、更にランピング
波形を生成する基準となるランピング制御値のデフォル
ト値もメモリ17に保持されている。このように図2〜
図7がある動作条件に対応して読出され、デフォルト値
を基に式(1)により算出され、ランピング制御値が定
まることにより、高出力電圧増幅器11の制御値および
制御ランピング波形が生成される。
る場合について考察する。 <動作条件> 電源電圧VSS:3.6V ARFCN :975チャンネル 周囲温度 :−10℃ PCL :5 この条件下において予めメモリ17に保持されているパ
ラメータが図2〜図7に基づいて送信スロット内で読出
される。ただし電源電圧VSSの読出しは送信スロット内
であっても送信スロット外であっても可能である(な
お、その際はどちらか一方に定義付けが必要であ
る。)。これによって読出されるRFパラメータは、図
2からk1=x1、図3からk2=z1、図4からdelt
aV=v2gsm、図5からdeltaARFCN=ARFCN
1gsm、図6からdeltaRF TEMP=RFTEMP4
gsmとなる。
されて送信電力の制御値が計算されるが式中のVDET
及びRF TEMPVoltage(電圧)について次に説明
する。PCL=5の場合、高出力電力増幅器11から出
力される送信出力は直接結合器12によりカップリング
されて取り出され、検波回路13により検波されてA/
D変換器18によりディジタル値に変換される。この値
がVDETとなる。同時に、動作状態における周囲温度
は温度検出回路21に使用されているサーミスタ20に
よりその温度に対する電圧がA/D変換器18に入り、
図7で設定されている電圧範囲、即ち上記条件ではRF
TEMPVoltage4以下となっているために0℃以下
であることが認識され、図6からその温度に対するパラ
メータが読出される。
(1)によりRAMPDが計算され、この値がD/A変
換器19を介してアナログ値に変換され、その電圧によ
り高出力電力増幅器11に制御値として与えられる。こ
の一連の流れを持つ送信出力制御回路は同時にランピン
グおよびトランジェント特性を得ることが可能となる。
図である。この実施の形態はGSM(900MHz)と
DCS(1800MHz)のデュアルバンド移動体無線
通信機に本発明を適用した場合で、メモリ17aには各
バンド(GSMとDCS1800)に対応して標準制御
値と補正値とがそれぞれ記憶される。
対応するメモリ17aの算出パラメータ値(RAMP
D)をD/A変換器19で変換し、高出力電力増幅器1
1aのいずれかの増幅器を制御する。なお図8において
はGSM,DCSの2つのバンドが用いられているが、
もう1つのDCS(1.9GHz帯)についても標準制
御値と補正値とを設定するようにすればトライバンド機
の場合にも本発明を適用することができる。
たGSMとDCS1800のデュアルバンド移動体無線
通信機の実際の回路を示す。この回路においてはD/A
変換器45により変換された2つのアナログ信号(I,
Q成分)が第2部局部発振器40の信号とともに変調器
38で変調され送信信号となり、バッファ37を介して
位相検出器36に供給される。また2つのバンド(GS
MとDCS1800)に対応している第1部局部発振機
41のリファレンス波と送信用電力制御発振機(以後デ
ュアルTXVCOと呼ぶ)34の送信波とが周波数変換
器39で、先に述べた変調器38で変調された送信波と
同一の周波数に変換され位相検出器36に供給される。
号入力の間に位相差があればデュアルTXVCO34が
どれだけ標準からずれているかを示す誤差信号を出力す
る。位相検出器36によって発生した誤差信号はループ
フィルタ35に入力される。このループフィルタ35は
ローパスフィルタであり、位相検出器36の交流信号の
変動を除去するRC回路で構成される。このループフィ
ルタ35に対しての入力は交流リップルを持つ直流誤差
信号で、これがデュアルTXVCO34の制御作用をす
る。このデュアルTXVCO34を制御するために位相
固定ループ回路を構成している。
ら送信キャリアとしてレベルの高い信号を出力し、HP
A33でGSMまたはDCS1800標準の所望のレベ
ル信号を出力し、直接結合器51とアンテナスイッチ3
2とを介してアンテナ31よりそのバンドの送信出力が
所望のレベルで出力される。いずれもMPUおよびDS
P48によってその時のバンド、例えば、GSM標準の
場合はバンド切り替え信号ライン50によりデュアルT
XVCO34、デュアルHPA33、アンテナスイッチ
32はすべてGSM標準のバンドに切り替わる。
42と温度を検出するサーミスタ43とを用いた温度補
償回路52によって周囲温度が検出され、その温度に対
する電圧値がコーディック部47のA/D変換器44に
よりディジタル値に変換される。また、直接結合器51
によりカップリングされたパワーレベルは検出回路53
により検波電圧として検出され、同様にコーディック部
47に入力されA/D変換器44によりディジタル値に
変換される。バンドによるチャンネル(ARFCN)は
MPUおよびDSP48により知ることができる。
PUおよびDSP48と信号交換が行われ、MPUおよ
びDSP48からメモリ部49の中の現在の情報と合致
しているパラメータを前述した式(1)により算出し、
そのディジタルパラメータをD/A変換器46で変換し
てアナログ信号とし,これを送信電力を制御する制御電
圧としてデュアルHPA33に供給し、所望の制御が行
われる。これにより正確なランピング特性および過度特
性を得ることができる。図9は本発明をGSMとDCS
1800のデュアルバンド移動体無線通信機に適用した
場合に示しているが、本発明はその他の移動体無線通信
機はもちろんのこと固定使用の通常の無線通信機にも広
く使用することができる。
無線通信機の送信出力制御回路によれば、回路構成が簡
単で部品点数、コストの面で有利な無線通信機を実現す
ることができる。また、基板実装面積も小さくすること
ができるため、無線通信機をより小型化することがで
き、しかも部品数を削減できるため、部品間のばらつき
を抑えることができ信頼性を向上させることができる。
実施の形態を示す回路図。
す図。
他の実施の形態を示す回路図。
DCS1800のデュアルバンド移動体無線通信機を示
す回路図。
回路図。
す示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】 無線通信機の動作状態の基準値に対応す
る標準制御値を記憶する第1手段と、 前記動作状態の変化に応じた補正値を記憶する第2手段
と、 前記無線通信機の送信出力と動作温度とに応じて少なく
とも一部の前記標準制御値に補正を加える演算を行い補
正された標準制御値を作成する第3手段と、 現在の動作状態に応じて前記補正値を読出し、前記補正
された標準制御値との間で演算を行い、送信出力の制御
値を決定する第4手段と、を具備することを特徴とする
無線通信機の送信出力制御回路。 - 【請求項2】 請求項1に記載の送信出力制御回路にお
いて、少なくとも一部の前記標準制御値が差動算出パラ
メータ(k1)とゲインパラメータ(k2)とであるこ
とを特徴とする送信出力制御回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000158965A JP3601024B2 (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | 無線通信機の送信出力制御回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000158965A JP3601024B2 (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | 無線通信機の送信出力制御回路 |
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---|---|
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ID=18663362
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000158965A Expired - Lifetime JP3601024B2 (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | 無線通信機の送信出力制御回路 |
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- 2000-05-29 JP JP2000158965A patent/JP3601024B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|
JP3601024B2 (ja) | 2004-12-15 |
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