JP2017195466A - 無線通信装置及び異常検出方法 - Google Patents

無線通信装置及び異常検出方法 Download PDF

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純也 森田
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Takuro Nishikawa
卓朗 西川
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明文 安達
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Abstract

【課題】受信回路の異常を精度良く検出すること。【解決手段】無線通信装置は、アンテナに接続し、入力信号を増幅するパワーアンプを備える送信回路と、前記アンテナに接続し、信号を受信するか否かを切り替えるスイッチを備える受信回路と、前記アンテナによって信号が送信及び受信されないガードピリオドのタイミングを示すタイミング情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得されたタイミング情報に基づいて、前記ガードピリオドにおいて前記パワーアンプをオンにするとともに前記スイッチをオンにして、前記パワーアンプによって増幅された前記送信回路の雑音信号を前記受信回路へ入力させる制御部と、前記ガードピリオドにおいて前記受信回路から出力される信号の電力を測定し、測定電力に基づいて前記受信回路の異常を判定する判定部とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、無線通信装置及び異常検出方法に関する。
一般に、例えば基地局装置及び端末装置を備える無線通信システムにおいては、システムが安定して動作するのが好ましい。無線通信システムを安定して動作させるためには、障害の発生を抑制すると同時に、障害が発生した場合には、迅速に障害を検出して復旧させることが求められる。したがって、基地局装置及び端末装置などの無線通信装置には、障害や故障などの異常を検出する機能が実装されることがある。
通常、無線通信装置には送信回路と受信回路が搭載される。送信回路の異常検出は、例えば既知の送信信号の電力を監視することにより、比較的容易に実現することができる。これに対して、受信回路の異常検出は、単に受信信号の電力を監視するだけでは実現することが困難である。その理由は、受信信号の電力は、無線通信装置の周囲の環境や通信相手の数などに伴って変動することから、一律に異常が発生したか否かの基準を設定することが困難であるためである。
そこで、受信回路の異常を検出するために、例えば受信回路に既知信号を入力し、既知信号の電力を監視する方法などが知られている。具体的には、例えば異常検出用のパイロット信号が受信回路へ入力され、受信回路から出力される信号の電力が監視される。そして、受信回路から出力される信号の電力が所定の閾値未満である場合には、受信回路に異常があると判定される。
このように既知信号として所定のパイロット信号を用いる場合には、パイロット信号源及びパイロット信号検出用の回路が無線通信装置に追加されるため、回路規模及びコストが増大してしまう。また、パイロット信号がアンテナへ回り込んで、不要放射となってしまう恐れもある。このため、既知信号として、アンテナから入力される外部雑音を利用したり、受信回路の内部熱雑音を利用したりすることも検討されている。
特開2015−139156号公報 特開2010−062624号公報 特開2006−203550号公報
ところで、例えばTDD(Time Division Duplex)方式で動作する無線通信装置は、信号の送信及び受信に共用されるアンテナを有する。このため、このような無線通信装置においては、送信回路のパワーアンプ(PA:Power Amplifier)によって増幅された送信信号がアンテナ端において反射し、受信回路へ回り込むことがある。受信回路へ回り込む信号の電力は、通常の受信信号の電力よりも大きいため、受信回路へ回り込んだ信号がそのまま受信回路へ入力されてしまうと、受信回路が破損する恐れがある。このため、アンテナと受信回路の間には、信号受信時にアンテナと受信回路を接続し、信号送信時にはアンテナと受信回路の接続を切断する保護スイッチが設けられることがある。
しかしながら、受信回路を保護する保護スイッチが設けられる場合には、外部雑音や内部熱雑音などの雑音信号を異常検出用の既知信号として用いると、受信回路の異常を精度良く検出することが困難であるという問題がある。すなわち、受信回路又は保護スイッチに異常が発生しているにもかかわらず、異常が検出されないことがあるという問題がある。
具体的には、例えば保護スイッチがアンテナと受信回路を接続した状態で固定されてしまった場合を考える。この場合は、信号送信時にもアンテナと受信回路が接続されるため、PAによって増幅された大電力の送信信号が受信回路へ回り込み、受信回路に設けられた例えば低雑音アンプ(LNA:Low Noise Amplifier)などが破損する。結果として、異常検出用の既知信号が正常に増幅されないため、受信回路の異常を検出することが可能である。
一方、例えば保護スイッチがアンテナと受信回路の接続を切断した状態で固定されてしまった場合を考える。この場合は、受信回路の保護スイッチより後段に配置されたLNAなどは正常に動作し続ける。このため、異常検出用の既知信号として雑音信号が用いられる場合には、保護スイッチが故障しているにもかかわらず、後段の回路から発生する熱雑音などによって、保護スイッチが故障していない場合と同等の電力が測定される。結果として、受信回路に異常が発生していないと判定されてしまう。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、受信回路の異常を精度良く検出することができる無線通信装置及び異常検出方法を提供することを目的とする。
本願が開示する無線通信装置は、1つの態様において、アンテナに接続し、入力信号を増幅するパワーアンプを備える送信回路と、前記アンテナに接続し、信号を受信するか否かを切り替えるスイッチを備える受信回路と、前記アンテナによって信号が送信及び受信されないガードピリオドのタイミングを示すタイミング情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得されたタイミング情報に基づいて、前記ガードピリオドにおいて前記パワーアンプをオンにするとともに前記スイッチをオンにして、前記パワーアンプによって増幅された前記送信回路の雑音信号を前記受信回路へ入力させる制御部と、前記ガードピリオドにおいて前記受信回路から出力される信号の電力を測定し、測定電力に基づいて前記受信回路の異常を判定する判定部とを有する。
本願が開示する無線通信装置及び異常検出方法の1つの態様によれば、受信回路の異常を精度良く検出することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1に係るプロセッサの機能を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1に係るPA及び保護スイッチの切替制御を説明する図である。 図4は、実施の形態1に係る異常検出処理を示すフロー図である。 図5は、異常がないときの電力測定結果の具体例を示す図である。 図6は、異常があるときの電力測定結果の具体例を示す図である。 図7は、実施の形態2に係るプロセッサの機能を示すブロック図である。 図8は、実施の形態2に係るPA及び保護スイッチの切替制御を説明する図である。 図9は、実施の形態2に係る異常検出処理を示すフロー図である。 図10は、電力測定結果の具体例を示す図である。 図11は、実施の形態3に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。 図12は、可変容量ダイオードの特性を示す図である。 図13は、実施の形態3に係るプロセッサの機能を示すブロック図である。 図14は、実施の形態3に係る異常検出処理を示すフロー図である。
以下、本願が開示する無線通信装置及び異常検出方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置100の構成を示すブロック図である。図1に示す無線通信装置100は、プロセッサ101、DA(Digital Analog)コンバータ102、アップコンバータ103、パワーアンプ(PA)104、サーキュレータ105、アッテネータ106、ダウンコンバータ107及びAD(Analog Digital)コンバータ108を有する。また、無線通信装置100は、保護スイッチ109、低雑音アンプ(LNA)110、ダウンコンバータ111及びADコンバータ112を有する。DAコンバータ102、アップコンバータ103及びPA104は送信回路を構成し、保護スイッチ109、LNA110、ダウンコンバータ111及びADコンバータ112は受信回路を構成する。また、アッテネータ106、ダウンコンバータ107及びADコンバータ108はフィードバック回路を構成する。
プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はDSP(Digital Signal Processor)などを備え、無線通信装置100全体を統括制御する。すなわち、プロセッサ101は、送信データの符号化及び変調を実行して送信信号を生成したり、受信信号の復調及び復号を実行して受信データを取得したりする。また、プロセッサ101は、無線通信システムにおいて採用されるTDD方式の上り回線及び下り回線の割り当てに基づいて、無線通信装置100による信号の送信及び受信のタイミングを取得し、それぞれのタイミングに応じたPA104及び保護スイッチ109の切替制御を実行する。さらに、プロセッサ101は、受信回路から出力される信号の電力を測定し、受信回路に異常が発生しているか否かを判定する。なお、プロセッサ101の機能については、後に詳述する。
DAコンバータ102は、プロセッサ101から出力される送信信号をDA変換し、得られたアナログ信号をアップコンバータ103へ出力する。
アップコンバータ103は、DAコンバータ102から出力されるアナログ信号を無線周波数にアップコンバートし、得られた無線信号をPA104へ出力する。
PA104は、プロセッサ101による切替制御に従って、信号の送信タイミングではオンの状態となり、アップコンバータ103から出力される無線信号を増幅する。また、PA104は、プロセッサ101による切替制御に従って、信号が送信も受信もされないガードピリオド(GP:Guard Period)区間でもオンの状態となり、送信回路において発生する熱雑音などの雑音信号を増幅する。
サーキュレータ105は、PA104から出力される無線信号をアンテナを介して送信する一方、アンテナから受信される受信信号を保護スイッチ109へ出力する。すなわち、サーキュレータ105は、送信信号と受信信号を分離する。ただし、サーキュレータ105は、アンテナ端で反射する送信信号も保護スイッチ109へ出力するため、完全に送信信号と受信信号を分離するわけではなく、送信信号が受信回路へ回り込む。このため、信号が送信も受信もされないGP区間においては、サーキュレータ105は、PA104から出力される雑音信号がアンテナ端で反射すると、この雑音信号を保護スイッチ109へ出力する。
アッテネータ106は、PA104から出力される無線信号をフィードバックさせ、フィードバック信号を減衰する。
ダウンコンバータ107は、アッテネータ106によってフィードバックされたフィードバック信号をベースバンド周波数にダウンコンバートする。そして、ダウンコンバータ107は、ダウンコンバートされたフィードバック信号をADコンバータ108へ出力する。
ADコンバータ108は、ダウンコンバータ107から出力されるフィードバック信号をAD変換し、得られたデジタルのフィードバック信号をプロセッサ101へ出力する。このフィードバック信号は、プロセッサ101によってプリディストーション方式の歪み補償に用いられる。
保護スイッチ109は、プロセッサ101による切替制御に従って、信号の送信タイミングではオフの状態となり、アンテナ及びサーキュレータ105と受信回路との接続を切断して受信回路を保護する。すなわち、保護スイッチ109は、信号の送信タイミングではオフの状態となることにより、大電力の送信信号の回り込みによる受信回路の破損を防止する。また、保護スイッチ109は、プロセッサ101による切替制御に従って、信号の受信タイミングではオンの状態となり、サーキュレータ105から出力される受信信号をLNA110へ出力する。さらに、保護スイッチ109は、プロセッサ101による切替制御に従って、信号が送信も受信もされないGP区間でもオンの状態となり、サーキュレータ105から出力される雑音信号をLNA110へ出力する。
LNA110は、保護スイッチ109から出力される受信信号又は雑音信号を低雑音で増幅する。そして、LNA110は、増幅した受信信号又は雑音信号をダウンコンバータ111へ出力する。
ダウンコンバータ111は、LNA110から出力される受信信号又は雑音信号をベースバンド周波数にダウンコンバートする。そして、ダウンコンバータ111は、ダウンコンバートされた受信信号又は雑音信号をADコンバータ112へ出力する。
ADコンバータ112は、ダウンコンバータ111から出力される受信信号又は雑音信号をAD変換し、得られたデジタルの受信信号又は雑音信号をプロセッサ101へ出力する。
図2は、実施の形態1に係るプロセッサ101の機能を示すブロック図である。図2に示すプロセッサ101は、送信信号生成部201、歪み補償部202、送受タイミング取得部203、PA制御部204、保護スイッチ制御部205、電力測定部206、閾値比較部207及び受信処理部208を有する。
送信信号生成部201は、送信データを符号化及び変調し、送信信号を生成する。そして、送信信号生成部201は、生成した送信信号を歪み補償部202へ出力する。
歪み補償部202は、PA104によって増幅された後にフィードバックされるフィードバック信号(図2においては「FB信号」と略記する)に基づいて、PA104において発生する非線形歪みの補償を実行する。すなわち、歪み補償部202は、PA104において発生する非線形歪みの逆特性の歪みを送信信号に付加するプリディストーション方式の歪み補償を実行する。
送受タイミング取得部203は、無線通信システムにおいて規定されている送信タイミング及び受信タイミングの情報を取得する。具体的には、送受タイミング取得部203は、1フレームを構成する複数のサブフレームがそれぞれ上り回線のサブフレーム、下り回線のサブフレーム及び下り回線から上り回線へ切り替わる境界のスペシャルサブフレームのいずれに該当するかを示すサブフレーム情報を取得する。そして、送受タイミング取得部203は、サブフレーム情報に基づいて、無線通信装置100が信号を送信するタイミング、信号を受信するタイミング及び信号の送信も受信もしないタイミングを取得する。
なお、無線通信装置100が基地局装置である場合には、無線通信装置100は、下り回線のサブフレームで信号を送信し、上り回線のサブフレームで信号を受信する。また、信号の送信も受信も行われないGP区間は、スペシャルサブフレームに含まれる。下り回線から上り回線へ切り替わる境界にGP区間が配置されることにより、下り回線と上り回線の信号の干渉を防止することができる。
PA制御部204は、送受タイミング取得部203によって取得された信号の送受タイミングに基づいて、PA104のオン及びオフを制御するPA制御信号を生成し、PA104を制御する。具体的には、PA制御部204は、信号の送信タイミング及びGP区間のタイミングではPA104をオンにし、信号の受信タイミングではPA104をオフにする。したがって、PA制御部204は、信号の受信タイミングから信号の送信タイミング又はGP区間へ切り替わる際には、PA104をオンにするPA制御信号を生成してPA104をオンにし、信号の送信タイミング又はGP区間から信号の受信タイミングへ切り替わる際には、PA104をオフにするPA制御信号を生成してPA104をオフにする。
保護スイッチ制御部205は、送受タイミング取得部203によって取得された信号の送受タイミングに基づいて、保護スイッチ109のオン及びオフを切り替える切替信号を生成し、保護スイッチ109を制御する。具体的には、保護スイッチ制御部205は、信号の受信タイミング及びGP区間では保護スイッチ109をオンにして、サーキュレータ105と受信回路を接続する。一方、保護スイッチ制御部205は、信号の送信タイミングでは保護スイッチ109をオフにして、サーキュレータ105と受信回路の接続を切断する。したがって、保護スイッチ制御部205は、信号の受信タイミングでは受信信号が受信回路へ入力されるように保護スイッチ109をオンにし、GP区間ではPA104で増幅された雑音信号が受信回路へ入力されるように保護スイッチ109をオンにする。また、保護スイッチ制御部205は、信号の送信タイミングでは、PA104で増幅された大電力の送信信号が受信回路へ回り込まないように、保護スイッチ109をオフにする。
ここで、図3を参照して、PA104及び保護スイッチ109のオン及びオフの切り替えについて、具体例を挙げて説明しておく。
図3の最上段は、送受タイミング取得部203によって取得される送受タイミングの一例を示す。この図に示すように、TDD方式を採用する無線通信システムにおいては、例えば送信区間、GP区間、受信区間、送信区間、送信区間を1セットとして繰り返す信号の送信及び受信のタイミングが設定されている。これらの送信区間、GP区間及び受信区間は、それぞれ例えばサブフレームに対応し、2セット分のサブフレームから1フレームが構成される。
PA制御部204は、GP区間から受信区間へ切り替わる際に、PA104をオフにするPA制御信号を生成し、PA104をオフに切り替える。そして、PA制御部204は、受信区間から送信区間へ切り替わる際に、PA104をオンにするPA制御信号を生成し、PA104をオンに切り替える。これにより、PA104は、送信のタイミングにおいては送信信号を増幅し、GP区間においては送信回路で発生する熱雑音などの雑音信号を増幅する。
また、保護スイッチ制御部205は、送信区間からGP区間へ切り替わる際に、保護スイッチ109をオンにする切替信号を生成し、保護スイッチ109をオンに切り替える。そして、保護スイッチ制御部205は、受信区間から送信区間へ切り替わる際に、保護スイッチ109をオフにする切替信号を生成し、保護スイッチ109をオフに切り替える。これにより、保護スイッチ109は、GP区間においては増幅された雑音信号を受信回路へ入力し、受信のタイミングにおいては受信信号を受信回路へ入力する。また、保護スイッチ109は、送信のタイミングにおいては送信信号が受信回路へ入力されないようにして、受信回路を保護する。
図2に戻って、電力測定部206は、保護スイッチ制御部205による保護スイッチ109の切り替え状態に応じて、受信回路からプロセッサ101へ入力される信号の電力を測定する。具体的には、電力測定部206は、GP区間において保護スイッチ109がオンにされた場合の受信回路からの出力信号の電力を測定する。したがって、電力測定部206は、保護スイッチ109からADコンバータ112までの受信回路に異常が発生していなければ、PA104によって増幅された雑音信号の電力を測定することになる。
閾値比較部207は、電力測定部206によって測定された電力を所定の閾値と比較し、比較結果に応じて、受信回路に異常が発生しているか否かの判定結果を出力する。すなわち、閾値比較部207は、測定電力が所定の閾値以上であれば異常なしの旨の判定結果を出力し、測定電力が所定の閾値未満であれば異常ありの旨の判定結果を出力する。
受信処理部208は、受信回路からプロセッサ101へ入力される受信信号に対して復調及び復号などの受信処理を実行し、受信データを得る。
次いで、上記のように構成された無線通信装置100による受信回路の異常検出処理について、図4に示すフロー図を参照しながら説明する。以下の異常検出処理は、主にプロセッサ101によって実行される。
まず、TDD方式の送受タイミングが送受タイミング取得部203によって取得される(ステップS101)。すなわち、例えば上り回線のサブフレーム、下り回線のサブフレーム及びスペシャルサブフレームの配置を示すサブフレーム情報から、無線通信装置100の送信タイミング、受信タイミング及び送信も受信もしないGP区間のタイミングが取得される。受信回路の異常検出処理は、送受タイミング取得部203によって取得されたタイミングのうち、GP区間のタイミングに実行される。
そこで、GP区間が待機され(ステップS102)、GP区間が到来すると(ステップS102Yes)、PA制御部204によってPA104をオンにするPA制御信号が生成され、PA104がオンにされる(ステップS103)。また、保護スイッチ制御部205によって保護スイッチ109をオンにする切替信号が生成され、保護スイッチ109がオンにされる(ステップS104)。なお、GP区間が到来した時点で既にPA104又は保護スイッチ109がオンになっている場合は、PA制御信号又は切替信号が生成されることはなく、引き続きPA104又は保護スイッチ109がオンのままとされる。要するに、GP区間では、PA104及び保護スイッチ109の双方がオンの状態となる。
そして、PA104がオンとなることにより、GP区間では、送信回路における熱雑音などの雑音信号がPA104によって増幅される。また、保護スイッチ109がオンとなることにより、GP区間では、PA104によって増幅された雑音信号が受信回路へ入力される。受信回路へ入力される雑音信号は、PA104によって増幅されているため、受信回路において発生する熱雑音などの雑音信号よりも大きい電力を有する。一方で、受信回路へ入力される雑音信号は、送信回路における熱雑音などがPA104によって増幅されたものであるため、送信信号と比較すると、十分に小さい電力を有する。
受信回路へ入力された雑音信号は、LNA110によって増幅され、ダウンコンバータ111によってダウンコンバートされ、ADコンバータ112によってAD変換されてプロセッサ101へ出力される。そして、受信回路からの出力信号の電力が電力測定部206によって測定される(ステップS105)。電力測定部206によって測定された電力は、閾値比較部207へ通知され、閾値比較部207によって測定電力が所定の閾値と比較される(ステップS106)。
この比較の結果、測定電力が所定の閾値以上である場合は(ステップS106Yes)、受信回路に異常がないことを示す判定結果が出力される(ステップS107)。すなわち、受信回路に異常が発生していない場合には、PA104によって増幅された雑音信号がさらにLNA110によって増幅されるため、電力測定部206による測定電力は、受信回路において発生する熱雑音などの電力よりも大きくなり、所定の閾値以上となる。このため、例えば図5に示すように、電力測定部206による測定電力が所定の閾値以上である場合には、閾値比較部207によって異常なしの判定結果が出力される。
一方、ステップS106の比較の結果、測定電力が所定の閾値未満である場合は(ステップS106No)、受信回路に異常があることを示す判定結果が出力される(ステップS108)。すなわち、例えば保護スイッチ109やLNA110が故障している場合には、PA104によって増幅された雑音信号が正常に受信回路を通過することがないため、電力測定部206による測定電力は、所定の閾値未満となる。
具体的には、例えばLNA110の故障が発生した場合には、PA104によって増幅された雑音信号がLNA110によって増幅されることがないとともに、受信回路において発生する熱雑音なども増幅されることがない。結果として、例えば図6の上段に示すように、電力測定部206による測定電力は、非常に小さく所定の閾値未満となる。このため、閾値比較部207によって異常ありの判定結果が出力される。なお、保護スイッチ109が故障してオンの状態で固定された場合にも、LNA110のダイナミックレンジを超える大電力の送信信号が受信回路へ入力される結果、LNA110が故障するため、図6の上段に示すように測定電力が所定の閾値未満となる。
また、例えば保護スイッチ109が故障してオフの状態で固定された場合には、PA104によって増幅された雑音信号が受信回路へ入力されない。このため、電力測定部206は、受信回路において発生する熱雑音などの雑音信号の電力を測定することになる。保護スイッチ109がオフの状態で固定されていれば、大電力の送信信号が受信回路へ入力されることはないため、LNA110は正常に動作しており、受信回路において発生した雑音信号がLNA110によって増幅される。しかしながら、この雑音信号は、PA104によって増幅されていないため、所定の閾値以上の十分に大きい電力を有さない。したがって、例えば図6の下段示すように、電力測定部206による測定電力は、LNA110が動作しない場合よりも大きくなるものの、所定の閾値未満となる。このため、閾値比較部207によって異常ありの判定結果が出力される。
以上のように、本実施の形態によれば、信号の送受信が行われないGP区間においてPA及び保護スイッチをオンにして、送信回路で発生した雑音信号をPAで増幅して受信回路へ入力する。そして、受信回路からの出力信号の電力を測定し、所定の閾値と比較することにより、受信回路に異常が発生しているか否かを判定する。このため、送信回路で発生した増幅済みの雑音信号が正常に受信回路を通過したか否かを電力測定結果から判定することができ、受信回路の異常を精度良く検出することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2の特徴は、保護スイッチがオンの状態の測定電力と保護スイッチがオフの状態の測定電力との差分を所定の閾値と比較することによって、受信回路に異常が発生しているか否かを判定する点である。
実施の形態2に係る無線通信装置の構成は、実施の形態1(図1)と同様であるため、その説明を省略する。実施の形態2においては、プロセッサ101の機能が実施の形態1とは異なる。
図7は、実施の形態2に係るプロセッサ101の機能を示すブロック図である。図7において、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図7に示すプロセッサ101は、図2に示すプロセッサ101の保護スイッチ制御部205、電力測定部206及び閾値比較部207に代えて、保護スイッチ制御部301、電力測定部302、差分算出部303及び閾値比較部304を有する。
保護スイッチ制御部301は、送受タイミング取得部203によって取得された信号の送受タイミングに基づいて、保護スイッチ109のオン及びオフを切り替える切替信号を生成し、保護スイッチ109を制御する。具体的には、保護スイッチ制御部301は、信号の受信タイミングでは保護スイッチ109をオンにして、サーキュレータ105と受信回路を接続する。一方、保護スイッチ制御部301は、信号の送信タイミングでは保護スイッチ109をオフにして、サーキュレータ105と受信回路の接続を切断する。
また、保護スイッチ制御部301は、1つのGP区間のタイミングでは保護スイッチ109をオンにした後、次のGP区間のタイミングでは保護スイッチ109をオフにする。すなわち、保護スイッチ制御部301は、受信回路の異常検出のために、GP区間ごとに保護スイッチ109のオンとオフを切り替える。したがって、保護スイッチ109がオンにされたGP区間では、PA104で増幅された雑音信号が受信回路へ入力される一方、保護スイッチ109がオフにされたGP区間では、PA104で増幅された雑音信号が受信回路へ入力されない。
ここで、図8を参照して、PA104及び保護スイッチ109のオン及びオフの切り替えについて、具体例を挙げて説明しておく。
図8の最上段は、送受タイミング取得部203によって取得される送受タイミングの一例を示す。この図に示すように、TDD方式を採用する無線通信システムにおいては、例えば送信区間、GP区間、受信区間、送信区間、送信区間を1セットとして繰り返す信号の送信及び受信のタイミングが設定されている。送信区間と受信区間の間には、それぞれGP区間351、352が設けられている。
PA制御部204は、GP区間351、352から受信区間へ切り替わる際に、PA104をオフにするPA制御信号を生成し、PA104をオフに切り替える。そして、PA制御部204は、受信区間から送信区間へ切り替わる際に、PA104をオンにするPA制御信号を生成し、PA104をオンに切り替える。これにより、PA104は、送信のタイミングにおいては送信信号を増幅し、GP区間351、352においては送信回路で発生する熱雑音などの雑音信号を増幅する。
また、保護スイッチ制御部301は、送信区間からGP区間351へ切り替わる際に、保護スイッチ109をオンにする切替信号を生成し、保護スイッチ109をオンに切り替える。そして、保護スイッチ制御部205は、受信区間から送信区間へ切り替わる際に、保護スイッチ109をオフにする切替信号を生成し、保護スイッチ109をオフに切り替える。さらに、保護スイッチ制御部301は、GP区間352では、保護スイッチ109をオフの状態のままとし、GP区間352から受信区間へ切り替わる際に、保護スイッチ109をオンにする切替信号を生成し、保護スイッチ109をオンに切り替える。これにより、保護スイッチ109は、GP区間351においては増幅された雑音信号を受信回路へ入力する一方、GP区間352においては増幅された雑音信号を受信回路へ入力しない。
図7に戻って、電力測定部302は、保護スイッチ制御部301による保護スイッチ109の切り替え状態に応じて、受信回路からプロセッサ101へ入力される信号の電力を測定する。具体的には、電力測定部302は、保護スイッチ109がオンにされたGP区間と保護スイッチ109がオフにされたGP区間とのそれぞれにおいて、受信回路からの出力信号の電力を測定する。したがって、保護スイッチ109からADコンバータ112までの受信回路に異常が発生していなければ、電力測定部302は、保護スイッチ109がオンにされたGP区間では、PA104によって増幅された雑音信号の電力を測定することになる。また、電力測定部302は、保護スイッチ109がオフにされたGP区間では、受信回路で発生した熱雑音などの雑音信号の電力を測定することになる。
差分算出部303は、保護スイッチ109がオンにされたGP区間での測定電力と保護スイッチ109がオフにされたGP区間での測定電力との差分を算出する。すなわち、差分算出部303は、保護スイッチ109のオン及びオフが切り替えられた際の、受信回路からの出力信号の電力差を算出する。
閾値比較部304は、差分算出部303によって算出された電力の差分を所定の閾値と比較し、比較結果に応じて、受信回路に異常が発生しているか否かの判定結果を出力する。すなわち、閾値比較部304は、電力の差分が所定の閾値以上であれば異常なしの旨の判定結果を出力し、電力の差分が所定の閾値未満であれば異常ありの旨の判定結果を出力する。閾値比較部304が電力の差分と比較する閾値は、例えば保護スイッチ109のアイソレーションに対応する値であっても良い。
次いで、上記のように構成された無線通信装置による受信回路の異常検出処理について、図9に示すフロー図を参照しながら説明する。図9において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。以下の異常検出処理は、主にプロセッサ101によって実行される。
まず、TDD方式の送受タイミングが送受タイミング取得部203によって取得される(ステップS101)。受信回路の異常検出処理は、送受タイミング取得部203によって取得されたタイミングのうち、GP区間のタイミングに実行される。そこで、GP区間が待機され(ステップS102)、GP区間が到来すると(ステップS102Yes)、PA制御部204によってPA104をオンにするPA制御信号が生成され、PA104がオンにされる(ステップS103)。また、保護スイッチ制御部301によって保護スイッチ109をオンにする切替信号が生成され、保護スイッチ109がオンにされる(ステップS104)。なお、GP区間が到来した時点で既にPA104又は保護スイッチ109がオンになっている場合は、PA制御信号又は切替信号が生成されることはなく、引き続きPA104又は保護スイッチ109がオンのままとされる。
そして、PA104がオンとなることにより、GP区間では、送信回路における熱雑音などの雑音信号がPA104によって増幅される。また、保護スイッチ109がオンとなることにより、今回のGP区間では、PA104によって増幅された雑音信号が受信回路へ入力される。
受信回路へ入力された雑音信号は、LNA110によって増幅され、ダウンコンバータ111によってダウンコンバートされ、ADコンバータ112によってAD変換されてプロセッサ101へ出力される。そして、受信回路からの出力信号の電力が電力測定部302によって測定される(ステップS105)。
保護スイッチ109がオンにされたGP区間での電力測定が完了した後、次のGP区間が待機され(ステップS201)、GP区間が到来すると(ステップS201Yes)、保護スイッチ制御部301によって保護スイッチ109をオフにする切替信号が生成され、保護スイッチ109がオフにされる(ステップS202)。なお、GP区間が到来した時点で既に保護スイッチ109がオフになっている場合は、切替信号が生成されることはなく、引き続き保護スイッチ109がオフのままとされる。また、PA104については、上記のGP区間と同様に、PA制御部204によってオンにされる。
そして、PA104がオンとなることにより、GP区間では、送信回路における熱雑音などの雑音信号がPA104によって増幅される。また、保護スイッチ109がオフとなることにより、今回のGP区間では、PA104によって増幅された雑音信号が受信回路へ入力されない。
このため、PA104によって増幅された雑音信号が受信回路へ入力されない状態で、受信回路からの出力信号の電力が電力測定部302によって測定される(ステップS203)。ここでは、PA104によって増幅された雑音信号が受信回路へ入力されないため、受信回路において発生する熱雑音などの雑音信号がLNA110によって増幅され、この雑音信号の電力が電力測定部302によって測定される。保護スイッチ109がオフにされているGP区間では、PA104によって増幅された雑音信号が受信回路へ入力されないため、保護スイッチ109がオンにされているGP区間と比較して、受信回路からの出力信号の電力が小さくなる。
それぞれのGP区間において測定された電力は、差分算出部303へ出力され、差分算出部303によって、保護スイッチ109がオンのGP区間における測定電力と保護スイッチ109がオフのGP区間における測定電力との差分が算出される(ステップS204)。算出された差分は、閾値比較部304へ通知され、閾値比較部304によって所定の閾値と比較される(ステップS205)。
この比較の結果、電力の差分が所定の閾値以上である場合は(ステップS205Yes)、受信回路に異常がないことを示す判定結果が出力される(ステップS107)。すなわち、受信回路に異常が発生していない場合には、2つのGP区間で保護スイッチ109のオン及びオフが正常に切り替わり、差分算出部303によって算出される電力の差分が大きくなる。
具体的には、例えば図10に示すように、保護スイッチ109がオンのGP区間では、PA104によって増幅された雑音信号が受信回路からの出力信号に含まれるため、測定電力361が大きくなる。これに対し、保護スイッチ109がオフのGP区間では、PA104によって増幅された雑音信号が受信回路からの出力信号に含まれないため、測定電力362が小さくなる。また、例えば温度などの環境条件によって、アンテナ端のインピーダンスが変化することなどにより、測定電力361、362の値自体は変動し得る。しかしながら、測定電力361、362の差分は、保護スイッチ109のアイソレーション特性に対応し、環境条件によって大きく変動することはない。この結果、受信回路に異常が発生していない場合は、差分算出部303によって算出される電力の差分が所定の閾値以上となる。このため、閾値比較部304によって異常なしの判定結果が出力される。
一方、ステップS205の比較の結果、電力の差分が所定の閾値未満である場合は(ステップS205No)、受信回路に異常があることを示す判定結果が出力される(ステップS108)。すなわち、例えば保護スイッチ109やLNA110が故障している場合には、2つのGP区間で保護スイッチ109のオン及びオフを切り替えても、受信回路から出力される信号の電力が変化せず、差分算出部303によって算出される電力の差分が小さくなる。この結果、受信回路に異常が発生している場合は、差分算出部303によって算出される電力の差分が所定の閾値未満となる。このため、閾値比較部207によって異常ありの判定結果が出力される。
以上のように、本実施の形態によれば、信号の送受信が行われないGP区間において、保護スイッチのオン及びオフを切り替えた場合の受信回路からの出力信号の電力を測定する。そして、保護スイッチがオンの場合及びオフの場合の測定電力の差分を所定の閾値と比較することにより、受信回路に異常が発生しているか否かを判定する。このため、保護スイッチのオン及びオフが正常に切り替わっているか否かを電力測定結果から判定することができ、受信回路の異常を精度良く検出することができる。また、測定電力の差分を所定の閾値と比較するため、信号の電力が環境条件などによって変動する場合でも、環境条件の影響を排除して正確に受信回路の異常を検出することができる。
なお、上記実施の形態2においては、保護スイッチ109をオンにするGP区間と保護スイッチ109をオフにするGP区間とを別々に設けるものとしたが、1つのGP区間内に保護スイッチ109をオンにする区間とオフにする区間とを設けても良い。この場合には、1つのGP区間内で受信回路からの出力信号の電力の差分を算出し、所定の閾値と比較することで、受信回路の異常を検出することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3の特徴は、アンテナ端のインピーダンスを一定に保つことにより、環境条件による信号の電力の変動を抑制する点である。
図11は、実施の形態3に係る無線通信装置100の構成を示すブロック図である。図11において、図1と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図11に示す無線通信装置100は、図1に示す無線通信装置100に可変インピーダンス回路401を追加した構成を採る。
可変インピーダンス回路401は、図11の点Aにおけるインピーダンスを変化させる。すなわち、可変インピーダンス回路401は、プロセッサ101からの制御に従って、GP区間におけるアンテナ端でのインピーダンスを変化させ、PA104によって増幅された雑音信号を全反射させる。
具体的には、可変インピーダンス回路401は、例えば可変容量ダイオードを有する。可変容量ダイオードは、例えば図12に示すように、逆電圧を印加すると容量が減少する特性を有する。したがって、GP区間において可変容量ダイオードに逆電圧を印加して、図11の点Aにおけるインピーダンスを変化させ、点Aをショート状態にすることができる。この結果、可変インピーダンス回路401は、サーキュレータ105からアンテナへ出力される信号を点Aにおいて全反射させる。全反射した信号は、再度サーキュレータ105を経由して、保護スイッチ109へ出力される。GP区間においては、PA104によって増幅された雑音信号がサーキュレータ105からアンテナへ出力されるため、PA104によって増幅された雑音信号が点Aにおいて全反射し、保護スイッチ109へ出力される。
図13は、実施の形態3に係るプロセッサ101の機能を示すブロック図である。図13において、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図13に示すプロセッサ101は、図2に示すプロセッサ101に電圧制御部411を追加した構成を採る。
電圧制御部411は、送受タイミング取得部203によって取得された信号の送受タイミングに基づいて、可変インピーダンス回路401の可変容量ダイオードへ逆電圧を印加する。具体的には、電圧制御部411は、GP区間のタイミングにおいて、可変容量ダイオードに逆電圧を印加し、図11の点Aにおけるインピーダンスを変化させる。
このように、本実施の形態においては、電圧制御部411が可変インピーダンス回路401に逆電圧を印加することにより、GP区間においては、アンテナ端で信号を全反射させる。このため、例えば温度などの環境条件によってアンテナ端のインピーダンスが変化しても、アンテナ端における信号の反射量を一定にすることができる。結果として、GP区間においては、PA104によって増幅される雑音信号がすべて保護スイッチ109へ出力され、受信回路へ入力される雑音信号の電力が環境条件によって変化することを抑制することができる。
次いで、上記のように構成された無線通信装置100による受信回路の異常検出処理について、図14に示すフロー図を参照しながら説明する。図14において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。以下の異常検出処理は、主にプロセッサ101によって実行される。
まず、TDD方式の送受タイミングが送受タイミング取得部203によって取得される(ステップS101)。受信回路の異常検出処理は、送受タイミング取得部203によって取得されたタイミングのうち、GP区間のタイミングに実行される。そこで、GP区間が待機され(ステップS102)、GP区間が到来すると(ステップS102Yes)、PA制御部204によってPA104をオンにするPA制御信号が生成され、PA104がオンにされる(ステップS103)。また、電圧制御部411によって、可変インピーダンス回路401の可変容量ダイオードに逆電圧が印加される(ステップS301)。これにより、サーキュレータ105からアンテナへ出力される信号は図11の点Aで全反射し、再度サーキュレータ105を経由して保護スイッチ109へ出力されるようになる。
さらに、保護スイッチ制御部205によって保護スイッチ109をオンにする切替信号が生成され、保護スイッチ109がオンにされる(ステップS104)。なお、GP区間が到来した時点で既にPA104又は保護スイッチ109がオンになっている場合は、PA制御信号又は切替信号が生成されることはなく、引き続きPA104又は保護スイッチ109がオンのままとされる。
そして、PA104がオンとなることにより、GP区間では、送信回路における熱雑音などの雑音信号がPA104によって増幅される。PAによって増幅された雑音信号は、サーキュレータ105からアンテナへ出力されるが、可変インピーダンス回路401によって点Aがショート状態にされているため、サーキュレータ105へ全反射する。そして、GP区間では、保護スイッチ109がオンとなっているため、点Aにおいて全反射した雑音信号が受信回路へ入力される。
受信回路へ入力された雑音信号は、LNA110によって増幅され、ダウンコンバータ111によってダウンコンバートされ、ADコンバータ112によってAD変換されてプロセッサ101へ出力される。そして、受信回路からの出力信号の電力が電力測定部206によって測定される(ステップS105)。電力測定部206によって測定された電力は、閾値比較部207へ通知され、閾値比較部207によって測定電力が所定の閾値と比較される(ステップS106)。
この比較の結果、測定電力が所定の閾値以上である場合は(ステップS106Yes)、受信回路に異常がないことを示す判定結果が出力される(ステップS107)。一方、ステップS106の比較の結果、測定電力が所定の閾値未満である場合は(ステップS106No)、受信回路に異常があることを示す判定結果が出力される(ステップS108)。
以上のように、本実施の形態によれば、信号の送受信が行われないGP区間においてPA及び保護スイッチをオンにするとともに、アンテナ端のインピーダンスを変化させて、PAで増幅された雑音信号を受信回路へ全反射させる。そして、受信回路からの出力信号の電力を測定し、所定の閾値と比較することにより、受信回路に異常が発生しているか否かを判定する。このため、送信回路で発生した増幅済みの雑音信号が正常に受信回路を通過したか否かを電力測定結果から判定することができ、受信回路の異常を精度良く検出することができる。また、例えば温度などの環境条件が変化しても、アンテナ端におけるインピーダンスを制御して信号を全反射させることができ、受信回路へ入力される雑音信号の電力が環境条件によって変化することを抑制することができる。結果として、環境条件の影響を排除して正確に受信回路の異常を検出することができる。
101 プロセッサ
102 DAコンバータ
103 アップコンバータ
104 PA
105 サーキュレータ
106 アッテネータ
107、111 ダウンコンバータ
108、112 ADコンバータ
109 保護スイッチ
110 LNA
201 送信信号生成部
202 歪み補償部
203 送受タイミング取得部
204 PA制御部
205、301 保護スイッチ制御部
206、302 電力測定部
207、304 閾値比較部
208 受信処理部
303 差分算出部
401 可変インピーダンス回路
411 電圧制御部

Claims (6)

  1. アンテナに接続し、入力信号を増幅するパワーアンプを備える送信回路と、
    前記アンテナに接続し、信号を受信するか否かを切り替えるスイッチを備える受信回路と、
    前記アンテナによって信号が送信及び受信されないガードピリオドのタイミングを示すタイミング情報を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得されたタイミング情報に基づいて、前記ガードピリオドにおいて前記パワーアンプをオンにするとともに前記スイッチをオンにして、前記パワーアンプによって増幅された前記送信回路の雑音信号を前記受信回路へ入力させる制御部と、
    前記ガードピリオドにおいて前記受信回路から出力される信号の電力を測定し、測定電力に基づいて前記受信回路の異常を判定する判定部と
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記判定部は、
    前記測定電力と所定の閾値とを比較し、前記測定電力が所定の閾値以上である場合に前記受信回路に異常がない旨の判定結果を出力することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記制御部は、
    前記ガードピリオドにおいて前記スイッチをオンにする区間と前記スイッチをオフにする区間とを設け、
    前記判定部は、
    前記スイッチをオンにする区間と前記スイッチをオフにする区間との測定電力の差分を算出し、算出された差分に基づいて前記受信回路の異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  4. 前記判定部は、
    前記算出された差分と所定の閾値とを比較し、前記算出された差分が所定の閾値以上である場合に前記受信回路に異常がない旨の判定結果を出力することを特徴とする請求項3記載の無線通信装置。
  5. 前記パワーアンプと前記アンテナとの間のインピーダンスを変化させる可変インピーダンス回路をさらに有し、
    前記制御部は、
    前記ガードピリオドにおいて前記可変インピーダンス回路を制御して、前記パワーアンプによって増幅された前記送信回路の雑音信号を反射させて前記受信回路へ入力させる
    ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  6. アンテナに接続し、入力信号を増幅するパワーアンプを備える送信回路と、前記アンテナに接続し、信号を受信するか否かを切り替えるスイッチを備える受信回路とを有する無線通信装置の異常検出方法であって、
    前記アンテナによって信号が送信及び受信されないガードピリオドのタイミングを示すタイミング情報を取得し、
    取得されたタイミング情報に基づいて、前記ガードピリオドにおいて前記パワーアンプをオンにするとともに前記スイッチをオンにして、前記パワーアンプによって増幅された前記送信回路の雑音信号を前記受信回路へ入力させ、
    前記ガードピリオドにおいて前記受信回路から出力される信号の電力を測定し、測定電力に基づいて前記受信回路の異常を判定する
    処理を有することを特徴とする異常検出方法。
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