JP4017846B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の図柄を可変させて表示可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段を備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機は、複数種類の図柄を可変させて表示可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段を備えている。その具体的なものとしては、例えば、数字図柄や文字図柄(又は絵図柄)を液晶画面上に3列表示可能な図柄表示手段が知られている。そして、このような図柄表示手段を備えたパチンコ機では、可視表示部に表示された図柄の組み合わせの態様から各種状態を認識できるようになっている。
【0003】
例えば、前記可視表示部に特定の2列の図柄が同一図柄となって表示された場合には、その図柄の組み合わせの態様からリーチ状態を認識することができる。さらに、前記可視表示部に3列の図柄が同一図柄となって表示された場合には、その図柄の組み合わせの態様から大当り状態を認識することができる。
【0004】
ところで、従来のパチンコ機では、前記可視表示部に図柄を表示する際、様々な演出(変動パターン)が行われており、遊技者に与える遊技効果を高めている。これらの演出としては、例えば、可視表示部に表示された全ての図柄、若しくは、特定の図柄のみを再び変動させる演出(所謂、再変動)が知られている。この再変動によれば、例えば、リーチ状態において、はずれ状態となる図柄を一旦表示させた後、当該図柄を再び変動させることにより、遊技者は大当り状態へ発展する期待感を再び得ることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した再変動の演出は、可視表示部において一旦図柄を表示した後、該図柄の変動→図柄の表示→該図柄の変動→図柄の表示→・・・という動作が繰り返し行われているに過ぎなかった。そのため、遊技者は、図柄が再び変動することにより大当り状態への発展を期待しつつも、可視表示部において前述した単調な動作を眺めているだけであり、パチンコ遊技の面白みに欠けていた。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、可視表示部に表示される図柄が再び変動することを期待できる回数を遊技者に対して予め報知することにより、遊技者に有利となる状態に発展する期待感をより一層高めることができる遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲームを表示する可視表示部が設けられた図柄表示手段を備え、前記図柄組み合わせゲームで複数列の同一図柄からなる大当りの図柄組み合わせが前記可視表示部に確定停止状態で表示された場合には大当り状態が付与される遊技機において、遊技球を入賞検知する入賞検知手段と、前記入賞検知手段による遊技球の入賞検知を契機に大当り判定用乱数を抽出する大当り判定用乱数抽出手段と、前記図柄組み合わせゲームの開始時に前記大当り判定用乱数抽出手段が抽出した大当り判定用乱数と予め定めた大当り判定値とを比較し、前記図柄組み合わせゲームを大当りとするか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に基づき、前記図柄組み合わせゲームにおける図柄の動作パターン及び変動時間を示した変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、前記変動パターン決定手段により決定された変動パターンに基づき図柄組み合わせゲームを図柄の変動開始から確定停止まで図柄表示手段に実行させるように制御する演出制御手段と、前記可視表示部に表示された図柄のうちリーチ状態を形成する図柄列以外の所定列の図柄が再変動する場合、当該再変動後に新たに表示される前記所定列の図柄を決定する表示図柄決定手段と、図柄組み合わせゲーム中に前記可視表示部に表示された図柄のうち所定列の図柄が再変動する場合、当該再変動後に新たに表示された前記所定列の図柄を図柄組み合わせゲームが終了するまで履歴図柄として表示する表示手段と、前記可視表示部に表示された図柄のうち所定列の図柄が再変動する場合、図柄が再変動することが期待できる再変動回数を予め報知する報知手段を備え、前記再変動回数は、前記可視表示部において大当りの図柄組み合わせを構成しうる図柄列数に相当する回数であり、前記表示手段は、前記再変動回数に相当する個数の履歴図柄を表示可能に構成され、前記報知手段は、図柄の再変動が行われる毎に、再変動回数の減算結果を報知するように構成されており、前記表示図柄決定手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合であって、前記変動パターン決定手段が図柄の再変動を伴う動作パターンが示される変動パターンを決定した場合、図柄の再変動開始時に表示されるリーチ状態を形成する図柄とは異なる図柄の中から図柄の再変動後に新たに表示される図柄として同一図柄を再変動回数分表示される図柄として決定し、前記演出制御手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合であって、前記変動パターン決定手段が図柄の再変動を伴う動作パターンが示される変動パターンを決定した場合には、全列の図柄の変動開始後、リーチ状態を形成させてからはずれ状態を認識できるように全列の図柄を一旦停止状態で表示させ、所定列の図柄を再び変動表示させてから前記表示図柄決定手段により決定された図柄を一旦停止状態で表示させる図柄の再変動を行わせる毎に前記可視表示部に新たに表示された図柄を表示された順番に従って並べて履歴図柄として表示して、図柄の再変動を再変動回数分行わせたときに履歴図柄による大当りの図柄組み合わせを形成するように表示手段の表示内容を制御すると共に、前記表示手段に表示されている履歴図柄と同じ図柄からなる大当りの図柄組み合わせを前記可視表示部に表示されるはずれ状態を認識できる図柄組み合わせに代えて一旦停止状態で表示させ、その後、一旦停止状態で表示されている全列の図柄を確定停止状態で表示させるように可視表示部の表示内容を制御することを要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という。)に具体化した第1の実施形態を図1〜図6に基づき説明する。
【0014】
図1に略示するように、本実施形態のパチンコ機10において機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。そして、前記中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付け整合されている。さらに、前記中枠12の下部には下球皿16、打球発射装置17等が装着されている。また、前記遊技盤13の遊技領域の略中央には、図柄を変動させて図柄組み合わせゲームを行う図柄表示手段としての図柄表示装置18が配設されている。
【0015】
ここで、前記図柄表示装置18の具体的構成について図2に基づき説明する。前記図柄表示装置18には、液晶画面からなる報知手段及び表示手段としての可視表示部Hが設けられており、当該可視表示部Hには、図2で示すように複数列(本実施形態では、3列)の第1図柄19、第2図柄20及び第3図柄21が各列毎に表示されるようになっている。なお、「表示」とは、前記可視表示部Hにおいて遊技者が図柄を識別できる状態で前記図柄が停止していることであり、「停止」には、所謂、ゆれ変動と言われる一旦停止状態と完全に停止した確定停止状態の何れの状態も含まれている。
【0016】
また、本実施形態における第1〜第3図柄19〜21は、複数種類(例えば、10種類)のキャラクタ図柄となっている。従って、遊技者は、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄19〜21の組み合わせの態様から大当り状態、リーチ状態、若しくは、はずれ状態の何れかの状態を認識することできる。例えば、図2に示すように、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄19〜21が同一の図柄(同一のキャラクタ)である場合には、その組み合わせの態様から大当り状態を認識することができる。また、特定の2列(例えば、第1図柄19と第3図柄21)が同一の図柄(同一のキャラクタ)である場合には、その組み合わせの態様からリーチ状態を認識することができる。さらに、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄19〜21が全て異なる場合、若しくは、第1〜第3図柄19〜21のうち、何れか一つが異なる場合には、その組み合わせの態様からはずれ状態を認識することができる。
【0017】
また、図1に示すように、前記遊技盤13の遊技領域の略中央には、前記図柄表示装置18の下方に図示しないソレノイドにより開閉動作を行う始動入賞口22が配置されている。さらに、前記始動入賞口22の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口23が配置されている。従って、前記打球発射装置17の操作により前記遊技盤13の遊技領域に打球された遊技球が始動入賞口22へ入賞するか、若しくは、始動保留球数の記憶値に基づき、前記図柄表示装置18では図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。
【0018】
なお、「始動保留球数の記憶値」とは、前記各図柄19〜21の変動中に始動入賞口22に入賞した遊技球の数を所定の上限値(一般的には4)の範囲内で記憶した値である。そして、前記記憶値が0(零)の場合には始動入賞口22への遊技球の入賞によって図柄組み合わせゲームが行われると共に、前記記憶値が0(零)以外の場合には当該記憶値に基づき図柄組み合わせゲームが行われる。なお、前記記憶値は、始動入賞口22への遊技球の入賞により+1され、図柄組み合わせゲームの開始により−1される。
【0019】
そして、前記図柄組み合わせゲームの結果、前記可視表示部Hで第1〜第3図柄19〜21が同一の図柄となって表示された場合(図2の状態)には、大当り状態となって前記大入賞口23の開閉により多数の遊技球を獲得できるチャンスが遊技者に付与されるようになっている。
【0020】
また、前記パチンコ機10の機裏側には、遊技内容を統括して制御する主制御基板24(以下、「主基板」という。)が装着されている(図1に破線で示す。)。そして、前記主基板24には、前記図柄表示装置18に対し図柄制御を実行する制御手段としての図柄制御基板(以下、「図柄基板」という。)25が接続されている(図1に破線で示す。)。この図柄基板25は、当該主基板24から出力された各種制御信号を入力し、当該制御信号を構成する各種制御コマンドに基づき前記図柄表示装置18の図柄制御を実行するようになっている。そして、前記可視表示部Hでは、前記制御コマンドに応じた図柄組み合わせゲームが行われることによって、前記第1〜第3図柄19〜21が表示されるようになっている。
【0021】
次に、前記主基板24及び図柄基板25の具体的な構成について図3に基づき詳細に説明する。
最初に、前記主基板24について説明すると、前記主基板24はパチンコ機10全体を制御するメインCPU26を備えており、当該メインCPU26にはROM27及びRAM28が接続されている。そして、前記ROM27には、パチンコ機10を制御するための遊技制御プログラムが記憶保持されている。また、前記ROM27には、大当り判定用乱数(0〜630)、大当り図柄乱数(0〜9)、左はずれ図柄乱数(0〜9)、右はずれ図柄乱数(0〜9)、中はずれ図柄乱数(0〜9)が記憶保持されている。さらに、前記ROM27には、リーチ判定用乱数(0〜59)、変動パターン振分け乱数(0〜77)などの各種乱数や、前述した各種乱数の抽出値に対応する各種制御コマンドが記憶保持されている。
【0022】
なお、「変動パターン」とは、第1〜第3図柄19〜21が変動を開始してから、前記各図柄19〜21が所定の図柄を確定停止させるまでの間において、前記変動パターン毎に予め定められた変動時間内における前記各図柄19〜21の動作パターンを示したものである。即ち、変動パターンは、前記図柄表示装置18で行われる演出に相当するものであって、例えば、リーチ状態となった時に特定の図柄をコマ送り、高速送り、若しくは、図柄以外のキャラクタを動作させるなど各図柄19〜21の動作パターンが示されている。
【0023】
また、大当り判定用乱数は、前記始動入賞口22に遊技球が入賞した際に抽出され、その抽出された値によって大当り状態となるか否かを判定するものである。即ち、前記ROM27には、大当り判定用乱数(0〜630)のうち、大当り状態と判定するための所定の大当り値(例えば、7と373)が記憶されており、前記メインCPU26は、抽出された値が前記大当り値と一致した場合に大当り状態と判定する。
【0024】
また、大当り図柄乱数は、大当り判定用乱数から大当り値が抽出された場合に、最終的に確定停止させる図柄を決定するための乱数である。そして、大当り図柄乱数の数値である0(零)〜9は、前述した10種類の図柄に対応している。従って、前記大当り判定用乱数の抽出によって大当り状態が決定された場合、大当り図柄乱数から抽出された数値に対応する図柄が確定停止する図柄として決定される。
【0025】
また、変動パターン振分け乱数は、ROM27に予め記憶された複数の変動パターンのうち、何れの変動パターンを用いて第1〜第3図柄19〜21を変動させるかを決定するための乱数である。そして、前記変動パターンは、大当り状態用、リーチ状態用、はずれ状態用など複数の状態毎に区分してテーブル化されており、該テーブル毎に前記変動パターン振分け乱数の数値が振分けられている。従って、メインCPU26は、例えば、大当り判定用乱数の抽出によって大当り状態が決定された場合、抽出した変動パターン振分け乱数の数値に対応する変動パターンを大当り状態用の変動パターンテーブルから選択する。
【0026】
また、前記RAM28には、前記始動入賞口22に入賞した遊技球のうち、始動保留球数として記憶した前記記憶値や前記メインCPU26が演算処理した前記制御コマンドを記憶保持するようになっている。そして、前記メインCPU26は、前記図柄表示装置18に対し図柄制御を指示する際、前記制御コマンドなどを制御信号(8ビットの信号MD0〜MD7)として出力ポート29及び出力バッファ30を介して前記図柄基板25に出力するようになっている。また、前記メインCPU26は、前記制御信号の出力タイミングに併せて、前記図柄基板25に対し前記制御信号を構成する制御コマンドの読込みを指示するための読込信号(INT信号、若しくは、ストローブ信号)を出力ポート29及び出力バッファ30を介して出力するようになっている。
【0027】
ここで、前記制御コマンドについて簡単に説明すると、前記主基板24のROM27には、前記各図柄19〜21の変動開始及び変動パターンを指示する変動開始コマンド、各図柄19〜21を各列毎に指示する図柄指定コマンド及び各図柄19〜21を確定停止させる全図柄停止コマンドが記憶保持されている。そして、これらの各コマンドは、前記各種乱数の抽出値に基づき選択されるようになっている。即ち、各変動パターンには、各別に対応する変動開始コマンドが定められており、前記メインCPU26は変動パターン振分け乱数の抽出値に応じて選択された変動パターンに対応する変動開始コマンドを演算処理するようになっている。また、第1〜第3図柄19〜21には、各別に対応する図柄指定コマンドが定められており、前記メインCPU26は大当り図柄乱数や各はずれ図柄乱数の抽出値に応じて選択された図柄(キャラクタ図柄)に対応する図柄指定コマンドを演算処理するようになっている。
【0028】
次に、前記主基板24が前記図柄基板25に対し図柄制御を指示するための制御コマンドを出力する態様の一例を説明する。
前記主基板24のメインCPU26は、前記始動入賞口22への遊技球の入賞に伴い、前記大当り判定用乱数、及び、前記大当り図柄乱数の各数値を抽出する。また、前記メインCPU26は、抽出した大当り判定用乱数の数値が前記大当り値と一致するか否かを判定する。そして、その判定結果が一致した場合、前記メインCPU26は、前記大当り図柄乱数の数値に対応する図柄を確定停止させる図柄として決定する。さらに、前記メインCPU26は、前記変動パターン振分け乱数の数値を抽出し、大当り状態用の変動パターンテーブルから前記数値に対応する変動パターンを選択する。
【0029】
従って、前記メインCPU26は、最初に、前記図柄基板25に対し、前記各図柄19〜21の変動開始を指示すると共に、変動パターン振分け乱数の抽出値によって選択された変動パターンからなる変動開始コマンドを制御信号として出力する。次に、前記メインCPU26は、大当り図柄乱数の抽出値によって決定された第1〜第3図柄19〜21に対応する各図柄指定コマンドを制御信号として出力する。また、前記メインCPU26は、変動開始コマンドによって出力した変動パターンに対応する変動時間に併せて、図柄指定コマンドで指示した全ての図柄を確定停止させるための全図柄停止コマンドを制御信号として出力する。
【0030】
次に、前記制御コマンドを入力し、当該コマンドに基づき図柄表示装置18の図柄制御を実行する図柄基板25の具体的な構成について図3に基づき説明する。
【0031】
前記図柄基板25は、前記図柄表示装置18に対し図柄制御を実行するためのサブCPU31を備えており、当該サブCPU31には前記主基板24が出力した制御信号及び読込信号を入力する入力バッファ32が接続されている。さらに、前記入力バッファ32には入力ポート33が接続されており、前記制御信号は前記入力ポート33を介して前記サブCPU31に入力されるようになっている。
【0032】
また、前記サブCPU31には、ROM34及びRAM35が接続されている。そして、前記ROM34には、前記図柄表示装置18の図柄制御を行うための制御プログラムや、前記変動開始コマンド(変動パターン)に対応する具体的な制御内容(第1〜第3図柄19〜21の動作パターン)が記憶保持されている。一方、前記RAM35には、前記主基板24から出力された前記制御コマンドなどが記憶保持されるようになっている。
【0033】
そして、前記サブCPU31には、前記第1〜第3図柄19〜21の動作パターンに応じて、図柄表示装置18(可視表示部H)の表示内容を制御するためのVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)36が接続されている。また、前記VDP36には、キャラクタROM37及びビデオRAM38が接続されている。そして、前記キャラクタROM37には、前記可視表示部Hに表示される、例えば、第1〜第3図柄19〜21となるキャラクタ画、背景画や文字などの各種画像情報が記憶保持されている。また、前記ビデオRAM38には、前記制御コマンドなどに基づき前記VDP36が前記キャラクタROM37に記憶されている前記画像情報を用いて生成した可視表示部Hの表示内容を制御するための表示制御情報が記憶保持されるようになっている。そして、前記VDP36は、前記表示制御情報を画像信号に変換し、前記図柄表示装置18に対し出力するようになっている。
【0034】
従って、前記図柄基板25(サブCPU31)は、前記制御コマンドを入力すると、該コマンドに対応する制御内容に基づき、第1〜第3図柄19〜21の変動開始から確定停止までの動作パターンを制御する。一方、前記VDP36は、前記制御内容に対応する表示制御情報を生成し、当該表示制御情報に基づき図柄表示装置18(可視表示部H)の表示内容を制御する。これにより、前記可視表示部Hには第1〜第3図柄19〜21が表示されると共に、前記各図柄19〜21の動作パターンに応じて可視表示部Hにおける表示内容が制御される。
【0035】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、前記変動パターン中に示された本実施形態の特徴的な第1〜第3図柄19〜21の動作パターン、特に、図柄の再変動に伴う特徴的な動作パターンについて図4〜図6に基づき詳細に説明する。
【0036】
なお、「再変動」とは、前記図柄表示装置18(可視表示部H)に第1〜第3図柄19〜21が表示(一旦停止状態)された後、全ての図柄19〜21、若しくは、第1〜第3図柄19〜21のうち所定の図柄を再び変動させる演出である。
【0037】
そして、本実施形態の特徴的な再変動に伴う図柄の動作パターンは、リーチ状態となった時に、はずれ状態の図柄の組み合わせの態様となるように第2図柄20を一旦表示させた後、当該図柄20を再変動させることにより、遊技者が大当り状態となる期待感を再び得ることができるようになっている。この時、本実施形態においては、再変動させる第2図柄20が再び変動することを期待できる回数を遊技者に対して予め報知することにより、大当り状態(遊技者に有利となる状態)に発展する期待感をより一層高めることができるようになっている。
【0038】
以下に、本実施形態の再変動に伴う変動パターンを実現するための具体的な構成について説明する。
まず、前記変動パターンに対応する具体的な制御内容には、第2図柄20が再び変動することを期待できる回数(本実施形態では3回。以下、「再変動回数」という。)が示されている。また、前記制御内容には、第2図柄20が再変動する前に表示させる図柄、及び、再変動に伴い前記第2図柄20として前記可視表示部Hに表示させる図柄を選出するための処理内容が示されている。そして、前記サブCPU31は、前記処理内容に基づき、3回目の再変動に対応して表示する図柄を第2図柄20に対応する図柄指定コマンドで指定された図柄として決定する一方で、その他の図柄を所定の方法に基づき夫々選出する。この選出方法としては、例えば、複数種類の図柄(本実施形態では10種類)からランダムに選出する方法や、図柄に配列順が規定されている場合には3回目に表示する図柄を基準として昇順側、若しくは、降順側に配列されている3つの図柄を選出する方法などが考えられる。なお、本実施形態では、前記サブCPU31が図柄をランダムに選出する場合を例にして説明する。
【0039】
そして、前記サブCPU31は、前記変動開始コマンド及び図柄指定コマンドを入力すると、3回目の再変動に対応して表示する図柄を除いて、可視表示部Hに一旦表示する図柄をランダムに選出して決定すると共に、3回目の再変動に対応して表示する図柄を前記図柄指定コマンドで指示された図柄として決定する。そして、前記VDP36は、前記サブCPU31によって決定された各図柄を表示するための表示制御情報を生成する。
【0040】
また、前記図柄基板25のキャラクタROM37には、図4(c)に示すような、第2図柄20の再変動回数40に対応する画像情報が記憶保持されている。そして、前記VDP36は、前記画像情報に基づき、図柄の再変動が1回行われる毎に前記再変動回数40が減算された結果を可視表示部Hに表示するための表示制御情報を生成する。
【0041】
さらに、前記変動パターンに対応する具体的な制御内容には、図5(a)に示すような、再変動に伴い前記第2図柄20として前記可視表示部Hに表示した図柄の種別履歴41を表示することが示されている。そのため、前記VDP36は、前記サブCPU31が選出した図柄に対応するキャラクタ画を前記キャラクタROM37から読出し、種別履歴41として表示するための表示制御情報を生成する。
【0042】
そして、生成された各表示制御情報は前記図柄基板25のビデオRAM38に記憶保持されると共に、前記制御内容(制御タイミング)に併せて画像信号に変換されて前記図柄表示装置18に対し出力される。また、前記可視表示部Hには、前記再変動回数40及び種別履歴41を各別に表示するための表示位置(可視表示部Hの右上隅、及び、左上隅)が定められている。そのため、前記VDP36は、前記再変動回数40及び種別履歴41を前記表示制御情報に基づき各別に表示位置に表示させるようになっている。そして、前記再変動回数40及び種別履歴41の表示位置は、前記第1〜第3図柄19〜21と重ならない位置となっているため、遊技者に対し分かりやすく前記再変動回数40及び種別履歴41を表示することができる。
【0043】
次に、図柄の再変動に伴って、前記可視表示部Hにおいて、第2図柄20が再び変動することを期待できる回数(再変動回数40)を遊技者に対して予め報知する態様を説明する。
【0044】
前記図柄基板25(サブCPU31及びVDP36)は、前記主基板24が出力した変動開始コマンド及び各図柄指定コマンドに基づき、前記可視表示部Hにおいて前記第1〜第3図柄19〜21を変動させる。また、前記図柄基板25は、変動を開始後、所定時間が経過すると、前記第1〜第3図柄19〜21を順次表示する(図4(a))。なお、図4(a)では、第1,第3図柄19,21として同一の図柄(河童の女の子の意匠からなる図柄)が表示され、可視表示部Hにおいてリーチ状態となった状態が示されている。
【0045】
また、図4(a)では、リーチ状態の演出の結果、第2図柄20として第1,第3図柄19,21とは異なる図柄(水の雫の意匠からなる図柄)が表示される。なお、このとき第2図柄20として一旦表示された図柄(水の雫の意匠からなる図柄)は、前記サブCPU31によってランダムに選出された図柄となっている。また、可視表示部Hでは、第1〜第3図柄19〜21の組み合わせの態様からはずれ状態が認識できる状態となっている。そして、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄19〜21は、一旦停止状態、所謂、揺れ変動状態となっている。
【0046】
次に、図4(a)の状態において、本実施形態では、可視表示部Hに一旦表示された第2図柄20を変動させることにより(図4(b))、第2図柄20が再変動を開始することを遊技者に対し報知するようになっている。従って、遊技者は、可視表示部Hにおいて前記第2図柄20が変動する様子を見て、図柄の再変動が行われることを認識することができる。また、遊技者は、リーチ状態が認識できる状態において図柄の再変動が開始されることにより、大当り状態への期待感を高めることができる。
【0047】
そして、前記可視表示部Hには、一旦、図4(a)の状態において表示された第2図柄20と同じ図柄(水の雫の意匠からなる図柄)が再び表示される(図4(c))。また、該図柄の表示と略同時に、前記可視表示部Hの右上隅には、前記VDP36が画像信号として出力した表示制御情報に基づき、再変動に基づく前記第2図柄20の再変動回数40が表示される。従って、パチンコ遊技中に遊技者の視線が最も多く集中する可視表示部Hにおいて、前記再変動回数40を視覚的に報知することで、遊技者は、再変動回数40(若しくは、再変動回数40の残数)を容易に理解することができる。
【0048】
なお、図4及び図5の各図では、前記再変動回数40が「×」印によって示されており、各図面に示した「×」印の表示個数が前記再変動回数40に対応している。より具体的に言えば、図4(c)の状態では、3つの「×」印が示されていることから、第2図柄20の再変動回数40として3回を報知している。従って、遊技者は、前記再変動回数40の表示内容を見て、第2図柄20の再変動が繰り返し行われる間に、大当り状態になることを期待することができる。即ち、第1,第3図柄19,21と同一の図柄が前記可視表示部Hに表示されるチャンスが3回付与されていることを認識できる。
【0049】
そして、図4(c)の状態において、前記可視表示部Hでは、前記第2図柄20の変動が開始、即ち、前記第2図柄20の1回目の再変動が行われる(図4(d))。また、図柄の再変動に対応して、前記再変動回数40の表示内容は前記表示制御情報に基づき、3つの「×」印から2つの「×」印の表示に変化する。即ち、前記可視表示部Hでは、再変動に対応して、前記再変動回数40の減算結果(図4(c)の状態→図4(d)の状態では3−1=2)が報知される。その結果、遊技者は、前記再変動回数40の減算結果を見ることにより、第2図柄20の再変動回数40を正確に把握することができる。
【0050】
また、遊技者が思っている再変動回数と実際の再変動回数とを整合させることができる。そのため、遊技者の覚え違い等によって、再変動回数がまだ存在すると思っている状態で図柄の再変動が行われなかった場合に遊技者を落胆させる事態の発生を抑制できると共に、遊技者に対し不信感を与えないようにすることができる。また、図4(c)の状態で表示された再変動回数40が、第2図柄20が再び変動することが期待できる回数を報知していることを認識出来なかった遊技者であっても、再変動回数40の減算結果を見ることにより、再変動回数40の表示内容と可視表示部Hで行われる図柄の再変動との対応関係を容易に把握することができる。
【0051】
そして、前記可視表示部Hには、図4(c)の状態から第2図柄20の再変動によって新たな図柄が表示される(図5(a))。なお、このとき第2図柄20として一旦表示された図柄(大仏の意匠からなる図柄)は、前記サブCPU31によって、1回目の再変動時に表示させる図柄としてランダムに選出された図柄となっている。そして、図5(a)の状態では、第2図柄20が第1,第3図柄19,21とは異なる図柄で表示されたことにより、前記可視表示部Hでは、依然としてはずれ状態が認識できる状態となっている。また、この状態で遊技者は、再変動回数40を見ることにより、残り2回の再変動によって、所望の図柄(この場合には、第1,第3図柄19,21として表示された河童の女の子の意匠からなる図柄)が表示されることを期待する。
【0052】
さらに、前記可視表示部Hの左上隅には、再変動によって可視表示部Hに表示された図柄の種別履歴41が、前記表示制御情報に基づき表示されるようになっている。そして、本実施形態では、1回目の再変動によって表示された図柄(大仏の意匠からなる図柄)が、前記表示制御情報に基づき前記可視表示部Hの左上隅に表示される。なお、図5(a)では、1回目の再変動によって表示された図柄(大仏の意匠からなる図柄)を「○」印で示している。従って、遊技者は、図柄の種別履歴41を見ることによって、再変動に伴い過去に表示された図柄の種別を認識することができ、例えば、今後、表示される図柄の種別などを予想(予測)することができる。
【0053】
そして、図5(a)の状態において、前記可視表示部Hでは、前記第2図柄20の2回目の再変動が行われる(図5(b))。また、図柄の再変動に対応して、前記再変動回数40の表示内容は前記表示制御情報に基づき、2つの「×」印から1つの「×」印の表示に変化する。即ち、前記可視表示部Hでは、再変動に対応して、前記再変動回数40の減算結果(図5(a)の状態→図5(b)の状態では2−1=1)が報知される。このとき、遊技者は、再変動によって、所望の図柄が表示されることを期待しつつ、再変動回数40の残数が「1」であることから、2回目の再変動によって所望の図柄が表示されない場合でも、残り1回のチャンスがあることを認識し、期待感を維持することができる。
【0054】
そして、前記可視表示部Hには、図5(a)の状態から第2図柄20の再変動によって新たな図柄が表示される(図5(c))。なお、このとき第2図柄20として一旦表示された図柄(雲の意匠からなる図柄)は、前記サブCPU31によって、2回目の再変動時に表示させる図柄としてランダムに選出された図柄となっている。そして、図5(c)の状態では、第2図柄20が第1,第3図柄19,21とは異なる図柄で表示されたことにより、前記可視表示部Hでは、依然としてはずれ状態が認識できる状態となっている。また、この状態において遊技者は、再変動回数40を見ることにより、残り1回の再変動によって、所望の図柄が表示されることをさらに強く期待する。
【0055】
さらに、前記可視表示部Hの左上隅には、再変動によって可視表示部Hに表示された図柄の種別履歴41が、前記表示制御情報に基づき表示されるようになっている。そして、本実施形態では、2回目の再変動によって表示された図柄(雲の意匠からなる図柄)が、前記表示制御情報に基づき前記可視表示部Hの左上隅に表示される。なお、図5(c)では、2回目の再変動によって表示された図柄(雲の意匠からなる図柄)を「△」印で示している。そして、2回目の再変動が終了した時点で、前記種別履歴41として前記可視表示部Hの左上隅には、1回目の再変動(図5(a))で表示された図柄(大仏の意匠からなる図柄)と、2回目の再変動(図5(c))で表示された図柄(雲の意匠からなる図柄)が表示されている。また、遊技者は、この段階で、今だ所望の図柄が表示されていない事を認識し、次に、所望の図柄が表示されることをさらに強く期待する。
【0056】
そして、図5(c)の状態において、前記可視表示部Hでは、前記第2図柄20の3回目の再変動が行われる(図5(d))。また、図柄の再変動に対応して、前記再変動回数40の表示内容は前記表示制御情報に基づき、1つの「×」印から0(零)の表示、即ち、再変動回数40の表示が消去される。そして、この状態で遊技者は、最後(3回目)の再変動が開始したことを認識し、所望の図柄が表示される期待感を最高潮に高めた状態で待つことができる。
【0057】
そして、前記可視表示部Hには、図5(c)の状態から第2図柄20の再変動によって新たな図柄が表示される(図6)。なお、このとき第2図柄20として一旦表示された図柄(河童の女の子の意匠からなる図柄)は、主基板24から出力された図柄指定コマンドに対応する図柄となっている。また、前記可視表示部Hの左上隅には、3回目の再変動によって可視表示部Hに表示された図柄(河童の女の子の意匠からなる図柄)が表示される。
【0058】
そして、図6の状態において、前記可視表示部Hには、第2図柄20が第1,第3図柄19,21と同一の図柄で表示されたことにより、大当り状態が認識できる状態となっている。従って、前記可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄19〜21が確定停止することにより大当り状態が確定(発生)する。そして、遊技者には、前記大入賞口23の開閉により多数の遊技球を獲得できるチャンスが付与される。
【0059】
一方、3回目の再変動によって、第2図柄20が第1,第3図柄19,21とは異なる図柄で可視表示部Hに表示された場合、前記可視表示部Hでは、依然としてはずれ状態が認識できる状態となっている。また、第2図柄20の再変動回数40が0(零)であるため、前記可視表示部Hでは表示された第1〜第3図柄19〜21が確定停止し、はずれ状態が確定する。
【0060】
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)可視表示部Hには、リーチ状態の発生に伴う図柄の再変動時に、第2図柄20の再変動回数40を報知するようになっている。そのため、遊技者は、再変動によって、第2図柄20が変動することを期待できる回数を認識することができる。従って、大当り状態(遊技者が有利となる状態)に発展する期待感をより一層高めることができる。
【0061】
(2)また、遊技者は、再変動回数40の表示内容を見て、第2図柄20の再変動が繰り返し行われる間に、大当り状態になることを期待することができる。即ち、第1,第3図柄19,21と同一の図柄が前記可視表示部Hに表示されるチャンスが3回付与されていることを認識でき、大当り状態に発展する期待感をさらに高めることができる。さらに、可視表示部Hに再変動回数40が表示されることにより、遊技者は、表示された第1〜第3図柄19〜21の組み合わせの態様がはずれ状態であっても、再び、大当り状態に発展する期待感を得ることができる。また、遊技者は、再変動回数40が表示されることにより、再変動が行われていることを明確に理解することができる。
【0062】
(3)可視表示部Hでは、第2図柄20の再変動に対応して、再変動回数40の減算結果を報知するようになっている。そのため、遊技者が思っている再変動回数と実際の再変動回数とを整合させることができる。従って、遊技者の覚え違い等によって、再変動回数がまだ存在すると思っている状態で図柄の再変動が行われなかった場合に遊技者を落胆させる事態の発生を抑制できると共に、遊技者に対し不信感を与えないようにすることができる。また、再変動が行われる度に再変動回数40の表示内容が変化するため、遊技者は、再変動回数40の表示内容と可視表示部Hで行われる図柄の再変動との対応関係を容易に把握することができる。さらに、可視表示部Hに表示されている再変動回数40は、図柄の再変動が行われる残数に対応しているため、所望の図柄(図4(a)の状態では河童の意匠からなる図柄)が表示されない場合でも、安心感を持ちつつ、再変動回数40が0(零)回になるまで期待感を維持させることができる。
【0063】
(4)再変動回数40は、可視表示部Hにおいて視覚的に報知されている。そのため、パチンコ遊技中に遊技者の視線が最も多く集中する可視表示部Hにおいて、再変動回数40を報知することができる。従って、遊技者は、再変動回数40(若しくは、再変動回数40の残数)が報知されていることが容易に理解でき、遊技者の期待感の向上に貢献することができる。
【0064】
(5)可視表示部Hには、再変動に伴って第2図柄20として表示された図柄の種別履歴41が表示されるようになっている。そのため、遊技者は、図柄の種別履歴41を見ることによって、再変動に伴い過去に表示された図柄の種別を認識することができる。従って、遊技者は、再変動が開始された後の遊技の流れ(経過)を確認しつつ、例えば、今後、表示される図柄などを予想(予測)することができ、遊技者の期待感の向上に貢献することができる。
【0065】
(第2の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という。)に具体化した第2の実施形態を図7に基づき説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成(又は同一制御内容)は、同一番号を付すなどして、その重複する説明を省略、若しくは、簡略する。
【0066】
そして、本実施形態の特徴的な再変動に伴う図柄の動作パターンは、前記第1の実施形態で説明した図柄の種別履歴41として表示された図柄の組み合わせの態様に新たなゲーム性を付与している。即ち、図柄の種別履歴41として表示された図柄の組み合わせの態様が所定の条件を満たす場合(例えば、同一の図柄が3つ揃った場合)に、大当り状態(遊技者に有利となる状態)を遊技者に付与するようになっている。
【0067】
以下に、本実施形態の再変動に伴う変動パターンを実現するための具体的な構成について説明する。
まず、前記変動パターンに対応する具体的な制御内容には、前記大当り判定用乱数から大当り値を抽出した場合に、図柄を再変動(例えば、3回)させて、1回目〜3回目の再変動時に何れも同一の図柄を可視表示部Hに表示させることが示されている。また、その表示する図柄を選出するための処理内容が示されている。この選出方法としては、例えば、大当り値を抽出した場合には、再変動によって表示する図柄を前記図柄指定コマンド(大当り図柄乱数に対応する図柄)によって指示された図柄とする一方で、リーチ状態を構成する第1,第3図柄19,21や、第2図柄20が再変動する前に表示させる図柄を複数種類の図柄からランダムに選出する方法が考えられる。また、大当り値を抽出していない場合には、前記第1の実施形態で説明したように、複数種類の図柄(本実施形態では10種類)からランダムに選出する方法が考えられる。なお、以下の説明では、大当り判定用乱数から大当り値を抽出した場合を例にして説明する。
【0068】
そして、前記サブCPU31は、前記変動開始コマンド及び図柄指定コマンドを入力すると、再変動に対応して表示する図柄を前記図柄指定コマンドで指示された図柄として決定する。一方で、前記サブCPU31は、第1,第3図柄19,21をランダムに選出して決定する。そして、前記VDP36は、前記サブCPU31によって決定された各図柄を表示するための表示制御情報を生成する。また、前記VDP36は、前記第1の実施形態と同様に、再変動回数40及び種別履歴41を表示するための表示制御情報を生成する。
【0069】
次に、図柄の再変動に伴って、前記可視表示部Hに表示された図柄の種別履歴41から遊技者に対し大当り状態を付与する態様を説明する。
前記図柄基板25(サブCPU31及びVDP36)は、図4(a)に示すように、第1〜第3図柄19〜21を順次表示する。なお、このとき第1〜第3図柄として一旦表示された各図柄は、前記サブCPU31によってランダムに選出された図柄となっている。
【0070】
そして、図4(a)の状態から前記第1の実施形態と同様に、第2図柄20の再変動が3回繰り返し行われる。このとき、1回目の再変動に対応して、図7に示すように、第1,第3図柄19,21とは異なる図柄(雲の意匠からなる図柄)が第2図柄20として表示される。なお、このとき第2図柄20として一旦表示された図柄(雲の意匠からなる図柄)は、主基板24から出力された図柄指定コマンドに対応する図柄となっている。また、前記可視表示部Hの左上隅には、図柄の種別履歴41として1回目の再変動に対応して表示された図柄が表示される。
【0071】
次に、2回目の再変動に対応して、図7に示すように、第1,第3図柄19,21とは異なる図柄(雲の意匠からなる図柄)が第2図柄20として表示される。なお、このとき第2図柄20として一旦表示された図柄(雲の意匠からなる図柄)は、主基板24から出力された図柄指定コマンドに対応する図柄となっている。その一方で、2回目の再変動に対応して表示された図柄は、1回目の再変動に対応して表示された図柄と同一の図柄となっている。また、記可視表示部Hの左上隅には、図柄の種別履歴41として2回目の再変動に対応して表示された図柄が表示される。
【0072】
そして、2回目の再変動が終了した時点で、前記種別履歴41として前記可視表示部Hの左上隅には、1回目の再変動で表示された図柄(雲の意匠からなる図柄)と、2回目の再変動で表示された図柄(雲の意匠からなる図柄)が表示されている。そのため、遊技者は、前記種別履歴41から同一の図柄が2回連続して表示されていることを認識できる。従って、遊技者は、3回目の再変動によって、3回連続して同一の図柄が表示されることにより大当り状態となる期待感を持つことができる。
【0073】
次に、3回目の再変動に対応して、図7に示すように、第1,第3図柄19,21とは異なる図柄(雲の意匠からなる図柄)が第2図柄20として表示される。なお、このとき第2図柄20として一旦表示された図柄(雲の意匠からなる図柄)は、主基板24から出力された図柄指定コマンドに対応する図柄となっている。その結果、可視表示部Hでは、依然としてはずれ状態が認識できる状態となっている。
【0074】
その一方で、3回目の再変動に対応して表示された図柄は、1回目,2回目の再変動に対応して表示された図柄と同一の図柄となっている。そのため、図柄の種別履歴41として3回目の再変動に対応して表示された図柄が前記可視表示部Hの左上隅に表示されると、前記種別履歴41としては同一図柄の組み合わせの態様(可視表示部Hに表示された図柄による特定の組み合わせの態様)が表示されたことになる。
【0075】
そして、図7の状態において、図柄の種別履歴41に表示された図柄が第1〜第3図柄19〜21として可視表示部Hに表示されると、該可視表示部Hでは、大当り状態が認識できる状態となる。従って、前記可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄19〜21(雲の意匠からなる図柄)が確定停止することにより大当り状態が確定(発生)する。そして、遊技者には、前記大入賞口23の開閉により多数の遊技球を獲得できるチャンスが付与される。
【0076】
従って、本実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果(1)〜(5)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(6)図柄の再変動によって種別履歴41に表示された図柄の組み合わせの態様が同一図柄の組み合わせの態様である場合に、大当り状態が付与されるようになっている。即ち、図柄の再変動によって、同一図柄が3回連続して表示された場合には、大当り状態となるようになっている。そのため、遊技者は、種別履歴41に表示された図柄(再変動によって過去に表示された図柄)を認識し、大当り状態へ発展する期待感をより一層高めることができる。そして、2回の再変動によって同一の図柄が表示された場合には、3回目に再び同一の図柄が表示される期待感を高めた状態で、3回目の再変動を待つことができる。
【0077】
(7)また、リーチ状態が認識できる第1,第3図柄19,21とは異なる種類の図柄が表示された場合でも、種別履歴41に表示された図柄の組み合わせの態様から大当り状態へ発展するため、遊技者が思いがけない(予想していない)演出を行うことができる。従って、パチンコ遊技により興趣を持たせることができる。
【0078】
なお、前記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記各実施形態では、図柄表示装置18の可視表示部Hにおいて、再変動回数40を報知しているが、可視表示部H以外を使用して再変動回数40を報知しても良い。例えば、パチンコ機10に設置されたスピーカ45(図1に示す)から所定の音声を繰り返し発することにより、再変動回数40を報知しても良い。また、パチンコ機10(前枠14)に設置された電飾表示部46から所定の光を繰り返し発光することにより、再変動回数40を報知しても良い。さらに、図柄表示装置18とは別に再変動回数40を報知するための報知手段(例えば、7セグメントLEDなどからなる表示器)を設けても良い。
【0079】
・前記各実施形態では、図柄表示装置18の可視表示部Hにおいて、図柄の種別履歴41を表示しているが、可視表示部H以外を使用して図柄の種別履歴41を表示しても良い。例えば、パチンコ機10の前面側に図柄の種別履歴41を専用に表示する表示器を設けても良い。
【0080】
・前記各実施形態において、再変動回数40の報知態様(可視表示部Hの表示態様)は、どのような形態であっても良い。例えば、前記各実施形態のように、再変動回数40分だけ所定の記号、符号などを表示して、再変動が行われる毎に1個ずつ消去しても良いし、再変動回数40を直接数字表示して再変動が行われる毎に−1した数字を表示しても良い。また、文字、画像などを再変動回数40として表示しても良い。
【0081】
・前記各実施形態において、再変動回数40として、再変動によって表示されることが期待できる図柄をそのまま前記再変動回数40分だけ視覚的に表示しても良い。例えば、図5(a),(c)及び図6において第2図柄20として表示される3つの図柄を再変動回数40として表示しても良い。このようにすれば、遊技者は、再変動回数40を見ることによって、所望の図柄が表示されている場合には、大当り状態へ発展する期待感をさらに高めることができる。また、このように再変動回数40を表示することにより、遊技者に対し親近感を与えることもできる。
【0082】
・前記各実施形態は、再抽選時においても適用することができる。なお、「再抽選」とは、非特定図柄の組み合わせの態様が特定図柄の組み合わせの態様に変更される期待感を遊技者に持たせて遊技効果の向上を図った演出である。そして、再抽選では、可視表示部Hにおいて、同一図柄からなる図柄の組み合わせの態様を一旦表示させた後、その組み合わせの態様を構成する図柄を再変動させるようになっている。即ち、再抽選によって最終的に大当り状態となる図柄の組み合わせの態様を構成する図柄の種類が決定されるようになっている。なお、「非特定図柄」とは大当り状態終了後に大当り確率が変動せずに通常時と同じ低確率となる図柄であり、「特定図柄」とは大当り状態終了後に次回の大当り状態開始時までに大当り確率が高確率(所謂、「確変」)となり遊技者に有利な状態となる図柄である。このような場合において、再変動回数40を遊技者に対し報知することにより、遊技者は、特定図柄での大当り状態を期待することができる。
【0083】
・前記第1の実施形態において、1回目や2回目の再変動によって、大当り状態となる図柄が表示された際に、再変動回数40が残っている場合(=0(零)でない場合)であっても、その時点で大当り状態としても良い。また、前記各実施形態では、再変動回数40分だけ第2図柄20の再変動が行われているが、再変動回数40は、図柄が再び変動することを期待できる回数であって、必ずしも表示された再変動回数40分だけ図柄が再変動する必要はない。例えば、図5(c)で示すように、再変動回数40の残数が1回ある状態で第1〜第3図柄19〜21を確定停止させても良い。特に、前述のように、再変動回数40として表示されることが期待できる図柄をそのまま視覚的に表示する場合には、再変動によって表示される迄の間、遊技者は大当り状態となるか否かを判断することができず、遊技者に常に緊張感を与えることができる。
【0084】
・前記各実施形態における再変動回数40は、3回に限定されることなく、1回、2回、4回、5回など適宜変更することができる。また、これらの再変動回数40は、例えば、変動パターン毎に予め設定されていたり、サブCPU31によってランダムに選出されても良い。
【0085】
・前記各実施形態では、再変動回数40に対応して第2図柄20が再変動するようになっているが、第1図柄19、若しくは、第3図柄21の何れの図柄が再変動しても良い。
【0086】
・前記各実施形態は、液晶画面からなる可視表示部Hを設けた図柄表示装置18以外の図柄表示装置でも適用することができる。例えば、7セグメントLED式、ドットマトリクス式、機械式(ドラム式又はベルト式)などの図柄表示装置においても同様に適用することができる。
【0087】
・前記第1の実施形態では、再変動回数40と図柄の種別履歴41の双方を可視表示部Hに表示しているが、種別履歴41の表示を省略し、再変動回数40のみを表示しても良い。
【0088】
・前記第2の実施形態において次のような演出を行うこともできる。例えば、非特定図柄からなる第1,第3図柄19,21によってリーチ状態とし、図柄の再変動に対応して同一の特定図柄を2回連続して表示する。この状態において可視表示部Hでは、第1,第3図柄19,21(非特定図柄)によるリーチ状態と、図柄の種別履歴41として表示された同一の特定図柄によるリーチ状態の所謂、ダブルリーチの状態が表示されている。そして、3回目の再変動によって、非特定図柄、若しくは、特定図柄の何れかの図柄を表示して、非特定図柄による大当り状態、若しくは、特定図柄による大当り状態とする。なお、非特定図柄同士、若しくは、特定図柄同士によるダブルリーチであっても構わない。このようにすれば、遊技者は、大当り状態に発展する期待感をさらに高めることができる。
【0089】
・前記第2の実施形態では、再変動回数40と図柄の種別履歴41の双方を可視表示部Hに表示しているが、再変動回数40の表示を省略し、図柄の種別履歴41のみを表示しても良い。
【0090】
・前記第2の実施形態では、図柄の種別履歴41が同一図柄の組み合わせの態様となったことを条件として大当り状態を付与しているが、その他の条件によって大当り状態などの遊技者に有利となる状態を付与しても良い。例えば、複数種類の図柄を特定図柄と非特定図柄などの関連性を有する同一種類(同一グループ)に分類し、図柄の種別履歴41が同一種類の図柄の組み合わせの態様となった場合に、大当り状態(又は、特定図柄による大当り状態)を付与しても良い。
【0091】
次に前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(イ)請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記所定の図柄が再び変動することによって前記可視表示部に表示された図柄の種別履歴を表示する表示手段をさらに備えている。
【0092】
(ロ)前記技術的思想(イ)に記載の遊技機において、前記表示手段に表示された図柄の種別履歴が所定の条件を満たす場合、遊技者に有利となる状態を付与するように構成した。
【0093】
(ハ)前記技術的思想(ロ)に記載の遊技機において、前記表示手段に表示された図柄が、特定の組み合わせの態様となった場合に、大当り状態を付与するように構成した。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、可視表示部に表示される図柄が再び変動することを期待できる回数を遊技者に対して予め報知することにより、遊技者に有利となる状態に発展する期待感をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ機の外観を示す正面図。
【図2】 図柄表示装置の可視表示部に表示された各図柄を示す正面図。
【図3】 主制御基板と図柄制御基板の電気的構成を示すブロック図。
【図4】 第1の実施形態において第2図柄が再変動する様子を示す模式図。
【図5】 同じく、第2図柄が再変動する様子を示す模式図。
【図6】 同じく、第2図柄が再変動する様子を示す模式図。
【図7】 第2の実施形態において、再変動によって表示された図柄の種別履歴を示す説明図。
【符号の説明】
H…可視表示部(報知手段、表示手段)、10…パチンコ遊技機(遊技機)、18…図柄表示装置(図柄表示手段)、19〜21…図柄、25…図柄制御基板(制御手段)40…再変動回数(図柄が再び変動することが期待できる回数)、41…種別履歴。
Claims (1)
- 複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲームを表示する可視表示部が設けられた図柄表示手段を備え、前記図柄組み合わせゲームで複数列の同一図柄からなる大当りの図柄組み合わせが前記可視表示部に確定停止状態で表示された場合には大当り状態が付与される遊技機において、
遊技球を入賞検知する入賞検知手段と、
前記入賞検知手段による遊技球の入賞検知を契機に大当り判定用乱数を抽出する大当り判定用乱数抽出手段と、
前記図柄組み合わせゲームの開始時に前記大当り判定用乱数抽出手段が抽出した大当り判定用乱数と予め定めた大当り判定値とを比較し、前記図柄組み合わせゲームを大当りとするか否かを判定する大当り判定手段と、
前記大当り判定手段の判定結果に基づき、前記図柄組み合わせゲームにおける図柄の動作パターン及び変動時間を示した変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、
前記変動パターン決定手段により決定された変動パターンに基づき図柄組み合わせゲームを図柄の変動開始から確定停止まで図柄表示手段に実行させるように制御する演出制御手段と、
前記可視表示部に表示された図柄のうちリーチ状態を形成する図柄列以外の所定列の図柄が再変動する場合、当該再変動後に新たに表示される前記所定列の図柄を決定する表示図柄決定手段と、
図柄組み合わせゲーム中に前記可視表示部に表示された図柄のうち所定列の図柄が再変動する場合、当該再変動後に新たに表示された前記所定列の図柄を図柄組み合わせゲームが終了するまで履歴図柄として表示する表示手段と、
前記可視表示部に表示された図柄のうち所定列の図柄が再変動する場合、図柄が再変動することが期待できる再変動回数を予め報知する報知手段を備え、
前記再変動回数は、前記可視表示部において大当りの図柄組み合わせを構成しうる図柄列数に相当する回数であり、
前記表示手段は、前記再変動回数に相当する個数の履歴図柄を表示可能に構成され、
前記報知手段は、図柄の再変動が行われる毎に、再変動回数の減算結果を報知するように構成されており、
前記表示図柄決定手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合であって、前記変動パターン決定手段が図柄の再変動を伴う動作パターンが示される変動パターンを決定した場合、図柄の再変動開始時に表示されるリーチ状態を形成する図柄とは異なる図柄の中から図柄の再変動後に新たに表示される図柄として同一図柄を再変動回数分表示される図柄として決定し、
前記演出制御手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合であって、前記変動パターン決定手段が図柄の再変動を伴う動作パターンが示される変動パターンを決定した場合には、全列の図柄の変動開始後、リーチ状態を形成させてからはずれ状態を認識できるように全列の図柄を一旦停止状態で表示させ、所定列の図柄を再び変動表示させてから前記表示図柄決定手段により決定された図柄を一旦停止状態で表示させる図柄の再変動を行わせる毎に前記可視表示部に新たに表示された図柄を表示された順番に従って並べて履歴図柄として表示して、図柄の再変動を再変動回数分行わせたときに履歴図柄による大当りの図柄組み合わせを形成するように表示手段の表示内容を制御すると共に、前記表示手段に表示されている履歴図柄と同じ図柄からなる大当りの図柄組み合わせを前記可視表示部に表示されるはずれ状態を認識できる図柄組み合わせに代えて一旦停止状態で表示させ、その後、一旦停止状態で表示されている全列の図柄を確定停止状態で表示させるように可視表示部の表示内容を制御することを特徴とする遊技機。
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