JP4017753B2 - 屋根上壁体の通気水切り構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根上の壁体の下部に配置されて水切りを行うとともに該壁体内の通気を行う屋根上壁体の通気水切り構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
水切りを行うとともに壁体内の通気を行う通気水切り材を住宅の一階部分の壁体の下部に施工することは行われているが、屋根上の壁体の下部にこのような通気水切り材を用いることは行われていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、屋根上の壁体の下部にこのような通気水切り材を用いることで施工性を向上させることを考えた。
ところで、壁体の下部に設けられる水切り材としては、例えば図4に示す形状をなすものがある。このような形状の水切り材50に通気のための通気孔を形成すれば、屋根上の壁体内の通気をも行うことができる通気水切り材になる。
しかしながら、図4に示す水切り材50は、これを屋根上の壁体に施工する際には屋根面に対し位置決めするためのレベル出しを予め行う必要があり、施工性の点で問題を生じることが予想された。
【0004】
したがって、本発明の目的は、施工性を向上させることができる屋根上壁体の通気水切り構造を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の屋根上壁体の通気水切り構造は、屋根上の壁体の下面を構成するとともに前記壁体内の空間部に開口する通気孔を有する基板部と、該基板部の内端位置から垂直下方に延出して屋根面に当接することにより、前記基板部を屋根面の所定量上側に位置決めする位置決め板部と、前記基板部の前記通気孔より外側から下方に突出する水切り板部とを具備する屋根上壁体用通気水切り材を、前記壁体の下部に配置して水切りを行うとともに該壁体内の通気を行うことを特徴としている。
これにより、位置決め板部を屋根面に当接させることにより、基板部が屋根面の所定量上側に位置決めされることになるため、屋根上壁体用通気水切り材を屋根面に対し位置決めするためのレベル出しを予め行う必要がなくなる。
【0006】
また、通気孔で良好に壁体内の通気を行うことができる上、通気孔を介して雨水が壁体内に侵入するのを防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の屋根上壁体の通気水切り構造の一の実施の形態を図1〜図3を参照して以下に説明する。なお、以下における内側および外側は建物における内側および外側である。
図1は通気水切り構造を示すもので、図中符号11は屋根を、符号12は屋根11上の壁体を、符号13は屋根上壁体用通気水切り材を、符号14は屋根11および壁体12の内側に配置される構造用合板を、それぞれ示している。
【0009】
屋根11は、屋根材110と該屋根材110の壁体12側の上部に設けられた板金下地材111とを有しており、これら屋根材110および板金下地材111に加えて、屋根材110の上面から板金下地材111の外側面および上面に沿って敷設される屋根部112と壁体12および構造用合板14の間で立ち上がる雨押え板金立上り部113とを有する雨押え板金114の前記屋根部112で構成されている。なお、この雨押え板金114の屋根部112の板金下地材111上の上面が、屋根11の上面である屋根面11aを構成しており、該屋根面11aは水平延在している。
屋根材110の下側には、該屋根材110の下側に沿って、屋根11の防水層であるルーフィング116の基板部117が配置されており、該ルーフィング116は、構造用合板14と雨押え板金立上り部113との間で立ち上がるルーフィング立上り部118をさらに有している。
屋根上壁体用通気水切り材13は、壁体12の下部に配置されて水切りと壁体12内の通気とを行うものである。なお、以下は屋根上壁体用通気水切り材13が、屋根11および壁体12に対し施工された状態をもって説明する。
【0010】
屋根上壁体用通気水切り材13は、壁体12の下面を構成するとともに屋根面11aの所定量上側に該屋根面11aに平行に配置される第一平板部(基板部)16と、該第一平板部16の内端位置から垂直下方に向け延出して先端縁部17aで屋根面11aに当接する第二平板部(位置決め板部)17と、第一平板部16における第二平板部17の形成位置から第二平板部17に対し反対側に突出する突起部18とを有している。なお、第二平板部17は、その内側面部17bが鉛直延在する雨押え板金立上り部113に当接している。
【0011】
また、屋根上壁体用通気水切り材13は、内外方向における第一平板部16の中間位置から第一平板部16に対し垂直上方に延出する第三平板部19と、第一平板部16における第三平板部19の形成位置から第三平板部19に対し反対の垂直下方に第二平板部17より短く延出する水切り板部20と、上下方向における第三平板部19の中間位置から外側に突出する突起部21と、第三平板部19の上端位置から外側に突出する突起部22とを有している。
【0012】
加えて、屋根上壁体用通気水切り材13は、その第一平板部16の外端に上方に突出する突起部24を有しており、第一平板部16の上面の第三平板部19と突起部24との間には、図3に示すように多数の凹凸状のノッチング25が施されている。
この屋根上壁体用通気水切り材13は、合成樹脂等からなるもので、以上の形状に押し出し成形等で一体成形されている。
【0013】
そして、屋根上壁体用通気水切り材13の第一平板部16の第二平板部17と第三平板部19との間位置には、その長さ方向に配列された状態で、複数の板厚方向に貫通する通気孔27が形成されている。この通気孔27は、壁体12内を外気に連通させる。
なお、第三平板部19にも突起部21,22間と、突起部21および第一平板部16の間とに、板厚方向に貫通する貫通孔28が形成されている。この第三平板部19の貫通孔28は、図2に示すように、壁体12の後述する縦胴縁30に第三平板部19をタッカー31で止めるために用いられる。
【0014】
壁体12は、屋根上壁体用通気水切り材13の第一平板部16の上側かつ第三平板部19の内側に横方向に間隔をあけて配置される複数の縦胴縁30と、縦胴縁30および第三平板部19の外側であって第一平板部16の上側に施行されるモルタル32と、縦胴縁30とモルタル32との間に設けられるラス複合シート33と、雨押え板金114の雨押え板金立上り部113と、ルーフィング116のルーフィング立上り部118と、縦胴縁30の間位置に配置されるとともに雨押え板金立上り部113およびルーフィング立上り部118の間にその下部が入れ込まれる透湿防水シート34とで構成されている。
【0015】
ラス複合シート33は、強化防水紙37とラス38とが一体化されたもので、当然のことながらラス38をモルタル32側に配置した状態で施工される。
ここで、屋根上壁体用通気水切り材13の第一平板部16の通気孔27は、壁体12の縦胴縁30の間に形成された空間部35に開口することになり、これにより、該空間部35を第一平板部16および屋根面11aの隙間40を介して外気に連通させ、その結果、壁体12内の通気を行う。
このとき、通気孔27の外側には、該通気孔27より下側に突出する水切り板部20が配置されているため、通気のための隙間40から通気孔27を介して雨水が壁体12内に侵入するのを防止する。
【0016】
なお、通常、雨押え板金114の雨押え板金立上り部113の高さを70mm程度、屋根上壁体用通気水切り材13の第二平板部17の高さを10〜15mm程度、水切り板部20の突出長さを5mm程度とするのが好ましいが、特に強い風雨に対処する場合には、雨押え板金立上り部113の高さを150mm程度、第二平板部17の高さを30mm程度、水切り板部20の突出長さを10〜15mm程度まで大きくするのが好ましい。また、第二平板部17の高さを雨押え板金立上り部113の高さの半分程度としてもよい。加えて、屋根上壁体用通気水切り材13の突起部18の高さを第三平板部19と同程度の高さまで高くすることも可能であり、このようにすれば、雨押え板金立上り部113と突起部18との二重の返しとなるため好ましい。
【0017】
以上に述べた屋根上壁体用通気水切り材13によれば、第二平板部17の先端縁部17aを、雨押え板金114の屋根部112の屋根面11aに当接させ、かつ第二平板部17の内側面部17bを雨押え板金立上り部113に当接させることにより、第一平板部16が屋根面11aの所定量上側に該屋根面11aに平行に位置決めされることになるため、第一平板部16を屋根面11aに対し平行にセッティングするためのレベル出しを予め行う必要がなくなる。
したがって、施工性を向上させることができる。
【0018】
また、第一平板部16の通気孔27より外側に、下方に突出する水切り板部20が形成されているため、通気孔27で良好に壁体12内の通気を行うことができる上、通気孔27を介して雨水が壁体12内に侵入するのを防止できる。
さらに、以上に述べた通気水切り構造によれば、上記した屋根上壁体用通気水切り材13を、屋根11上の壁体12の下部に設けてなるため、その施工性を向上させることができることになる。
【0019】
ここで、上記壁体12において、縦胴縁30の上にヌキ板を貼らずに強化防水紙一体型のラス複合シート33を貼り付け、その上からモルタル32を施工することになるため、壁厚を薄くすることができる。
なお、以上の実施の形態において屋根面を構成する雨押え板金は、屋根材として和瓦、洋瓦、コロニアル(スレート)瓦および鉄板、鋼板等からなる金属製瓦が用いられる場合等に多く採用されるものである。一方、屋根がコンクリート造やALC(板)造等で一体的に構築される場合、雨押え板金は省略されることがあり、その場合には、特許請求の範囲に記載の「屋根面」は、コンクリートやALC板の仕上材の上面がそれに該当することになる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の屋根上壁体の通気水切り構造によれば、位置決め板部を屋根面に当接させることにより、基板部が屋根面の所定量上側に位置決めされることになるため、屋根上壁体用通気水切り材を屋根面に対しセッティングするためのレベル出しを予め行う必要がなくなる。
したがって、施工性を向上させることができる。
【0021】
また、基板部の通気孔より外側に、下方に突出する水切り板部が形成されているため、通気孔で良好に壁体内の通気を行うことができる上、通気孔を介して雨水が壁体内に侵入するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の屋根上壁体の通気水切り構造の一の実施の形態が適用された壁体および屋根の周囲構造を示す側断面図である。
【図2】 本発明の屋根上壁体の通用通気水切り構造の一の実施の形態が適用された壁体および屋根の周囲構造を示す正面図であって、壁体のモルタルおよびラス複合シートを除いた状態を示すものである。
【図3】 本発明の屋根上壁体の通気水切り構造の一の実施の形態で用いられる屋根上壁体用通気水切り材の側断面図である。
【図4】 従来の水切り材を示す側面図である。
【符号の説明】
11 屋根
11a 屋根面
12 壁体
13 屋根上壁体用通気水切り材
16 第一平板部(基板部)
17 第二平板部(位置決め板部)
Claims (1)
- 屋根上の壁体の下面を構成するとともに前記壁体内の空間部に開口する通気孔を有する基板部と、該基板部の内端位置から垂直下方に延出して屋根面に当接することにより、前記基板部を屋根面の所定量上側に位置決めする位置決め板部と、前記基板部の前記通気孔より外側から下方に突出する水切り板部とを具備する屋根上壁体用通気水切り材を、前記壁体の下部に配置して水切りを行うとともに該壁体内の通気を行うことを特徴とする屋根上壁体の通気水切り構造。
Priority Applications (1)
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JP18531198A JP4017753B2 (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | 屋根上壁体の通気水切り構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP18531198A JP4017753B2 (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | 屋根上壁体の通気水切り構造 |
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JP2000017741A JP2000017741A (ja) | 2000-01-18 |
JP4017753B2 true JP4017753B2 (ja) | 2007-12-05 |
Family
ID=16168639
Family Applications (1)
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JP18531198A Expired - Lifetime JP4017753B2 (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | 屋根上壁体の通気水切り構造 |
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JP (1) | JP4017753B2 (ja) |
-
1998
- 1998-06-30 JP JP18531198A patent/JP4017753B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2000017741A (ja) | 2000-01-18 |
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