JP4016855B2 - 圧延機の制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、圧延機の制御方法、特に熱間圧延工場において粗圧延機により圧延された被圧延材を、その最終スタンド出側から仕上圧延機へテーブル搬送制御する際に適用して好適な、圧延機の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、熱間圧延工場においては、機械設備である粗圧延機、搬送テーブル、仕上圧延機が配設されている。被圧延材(シートバー)は粗圧延機により所望の板厚、板幅に粗圧延された後、搬送テーブルにより、仕上圧延機へ搬送され、連続的に圧延されることが行なわれている。
【0003】
このように被圧延材を粗圧延した後、続けて仕上圧延する場合、先行の被圧延材(以下、先行材とも言う)を仕上圧延している最中に、後行の被圧延材(以下、後行材とも言う)の粗圧延を開始することもある。そのため、後行材に対する粗圧延機による圧延が開始された後、何らかの理由により、仕上圧延機で圧延中の先行材が停止(異常停止)することが起こり得る。
【0004】
従来の操業では、このように仕上圧延中の先行材が異常停止したタイミングで、既に後行材に対して粗圧延機の最終スタンドによる圧延を開始していた場合には、それが先行材に衝突することを避けるために、オペレータの判断に基づくか又は自動的に、その後行材を即停止するという操作が行なわれていた。
【0005】
又、自動化された熱間圧延工場においては、同様に後行材が粗圧延の最終スタンドに進入した後、仕上圧延機の出側で発生した異常等により、前記のように先行材が停止するに到らないまでも、予定の搬送速度よりも減速することが起こり得る。
【0006】
なお、粗圧延機、搬送テーブル及び仕上圧延機は、被圧延材が熱間加工される順序に配設されており、加工開始側に近い粗圧延機の位置を相対的に上流、また、加工終了側に近い仕上圧延機の位置を相対的に下流と呼ぶ。また、被圧延材が各機械設備に被圧延材が搬入される側を当該設備の入側、設備から搬出される側を当該設備の出側と呼ぶ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のように後行材を即停止させる場合には、先行材との衝突は避け得るとしても、粗圧延機の圧下装置が電動式であれば、ロールギャップを急速に解放することができないので、粗圧延機に材料が噛み込まれたまま停止する噛み止めが起こるため、ロールに表面傷や割損等のトラブルが発生することになり、その結果ロール表面の研削等の処置が必要になるという問題があった。
【0008】
又、前記のように、先行材が予定の搬送速度よりも減速する場合、その尾端に後行材が衝突してループが発生し、該ループが搬送ラインから飛び出して周辺設備を破損するトラブルが発生するおそれがあるという問題があった。なお、このようなシートバーの衝突は、オペレータの手動介入により回避することが可能であるが、手動介入するタイミングが難しいという別の問題がある。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、仕上圧延機で圧延中の先行材が異常停止した場合に、粗圧延機で圧延を開始している後行材が、先行材と衝突することを防止した上で、粗圧延機の噛み止めが発生することを確実に防止できる、圧延機の制御方法を提供することを第1の課題とする。
【0010】
本発明は、又、自動化された熱間圧延工場において、仕上圧延で圧延中の先行材が予定の搬送速度より減速した場合に、粗圧延機で圧延中の後行材の先端が先行材の尾端に衝突することを確実に回避することができる圧延機の制御方法を提供することを第2の課題とする。
【0011】
本発明は、又、自動化された熱間圧延工場において、仕上圧延で圧延中の先行材が予定の搬送速度より減速した場合に、粗圧延機で圧延中の又はその後圧延される予定の後行材の先端が先行材の尾端に衝突することを確実に回避することができる圧延機の制御方法を提供することを第3の課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、粗圧延機により後行材の圧延を開始した後、下流側の仕上圧延機により圧延中の先行材が停止した場合、粗圧延機から、停止した前記先行材までの距離と、前記後行材の粗圧延終了後の予測長さとに基づいて、該後行材に対する粗圧延機による圧延方法を決定することにより、前記第1の課題を解決したものである。
【0013】
即ち、本発明においては、粗圧延機から、停止した前記先行材までの距離と、前記後行材の粗圧延終了後の予測長さとに基づいて、先行材停止後の該後行材に対する粗圧延機による圧延方法を決定するようにしたので、例えば、前記粗圧延機(最終スタンド)から前記先行材(尾端位置)までの距離が、前記後行材の粗圧延終了後の予測長さに余裕代を加算した長さと同じ又は長い場合には、該後行材に対する粗圧延を完了させ、逆の場合には、先行材と後行材が衝突しない範囲で粗圧延を継続して後に粗圧延機の圧下(ロールギャップ)を解放することにより、後行材を先行材に衝突させることなく、しかも祖圧延機の噛み止めが発生することを確実に防止することができる。
【0014】
又、本発明において、前記先行材の停止が発生した時点で、前記後行材が粗圧延機の最終スタンドに到達していない場合には、後行材を最終スタンド到達前に停止させるようにする場合には、少なくとも最終スタンドでの噛み止めを防止した上で、先行材の異常停止に対する対応を迅速にとることができる。
【0015】
請求項4の発明は、又、粗圧延機により後行材の圧延を開始した後、下流側の仕上圧延機により圧延中の先行材が減速した場合、予めトラッキングしている前記先行材の搬送位置と、前記後行材の搬送位置とから求まる該先行材尾端と該後行材先端の間隔が、所定の閾値より狭くなった場合には、該後行材の搬送速度を自動的に減速することにより、同様に前記第2の課題を解決したものである。
【0016】
即ち、本発明においては、先行材と後行材の間隔が所定の閾値より狭くなった場合には、該後行材の搬送速度を自動的に減速するようにしたので、両者が衝突しないように適切に搬送制御することが可能となる。
【0017】
請求項5の発明は、又、粗圧延機を通過した先行材尾端の予定軌跡に基づいて、該粗圧延機への後行材先端の進入タイミングを決定して圧延する際、下流側の仕上圧延機により圧延中の先行材が減速した場合、該粗圧延機への後行材先端の進入タイミングを遅らせる修正を行なうことにより、前記第3の課題を解決したものである。
【0018】
即ち、本発明においては、仕上圧延中に先行材が減速した場合には、後行材先端を粗圧延機へ進入させるタイミングを自動的に遅らせる制御を行なうようにしたので、先行材尾端と後行材先端が衝突することを確実に防止することができる。
【0019】
又、本発明においては、前記後行材先端の進入タイミングを遅らせる修正量を、前記先行材尾端の実績軌跡と前記予定軌跡との差を考慮して決定する場合には、高精度に制御することが可能となる。
【0020】
又、本発明においては、前記先行材尾端の予定軌跡に基づいて、前記後行材先端の目標軌跡を設定し、設定された該目標軌跡に一致するように、前記後行材先端の進入タイミングを決定する場合には、高精度に制御することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る第1実施形態の圧延機の制御方法が適用される、熱間圧延工場における先行材を圧延する仕上圧延機と、その上流側で後行材を圧延する粗圧延機との関係の要部を示す概略断面図である。
【0023】
この図1では、下流側(図中、右側)に配設されている仕上圧延機は最初の第1スタンドF1のみを、又、上流側に配設されている粗圧延機は最終の第3スタンドR3のみを代表させて示してある。なお、図示されているように、両圧延機の間はかなりの長さ省略してある。
【0024】
本実施形態の圧延機の制御方法は、この図1に示されるように、仕上第1スタンドF1により右方向に圧延中であった先行材S1が異常停止した場合に、粗第3スタンドR3により後行材S2の圧延が開始されている場合に適用される。この先行材S1の異常停止は、例えば圧延異常により自動停止する場合や、第1スタンド入側に設置されている仕上シャーCにより突発カットする場合に発生する。通常、仕上シャーCによるカットは、シートバーの先尾端のクロップ(不要部分)を除くために行なわれるが、仕上圧延中にオペレータが圧延続行不能と判断した場合には、定常部(正常圧延部)のカットが行なわれることがある。
【0025】
次に、本実施形態での作用を、図2に示すフローチャートに従って説明する。
【0026】
まず、仕上圧延機で先行材S1を圧延中に、該先行材S1の停止の発生を検出する(ステップ1)。この先行材の停止は、例えば圧延機の回転信号が出力されなくなることから検出できる。
【0027】
次いで、異常停止した先行材S1の位置、この場合は尾端位置を演算する(ステップ2)。図示は省略するが、粗圧延機の出側から仕上圧延機の入側までの搬送テーブルラインは、複数のゾーンに分割されており、各ゾーン毎に設置されているセンサにより、搬送される材料の先尾端がトラッキングされるようになっている。従って、このゾーントラッキングにより先行材S1の尾端位置が、どのゾーンにあるかも検出(演算)できる。
【0028】
次いで、後行材S2の位置を判定する(ステップ3)。ここでは、後行材S2の先端が粗第3スタンドR3に到達しているか否かを判定する。判定した結果、粗第3スタンドR3に達していない場合(図2の“R3入側”判定)には、便宜上、図1にS2´の符号を付した二点鎖線でイメージを示すように、該スタンドR3の入側の破線位置で停止させる(ステップ4)。
【0029】
逆に、後行材S2が既に前記第3スタンドR3に到達して該スタンドR3による圧延が進行中である場合(図2の“R3圧延中”判定)には、この粗圧延機の最終スタンドR3から、異常停止した前記先行材S1の尾端位置までの距離を算出し、該距離と圧延中の後行材S2の粗圧延終了後の予測長さに余裕代を加算した長さとに基づいて、該後行材S2に対する粗圧延機による以降の圧延方法を決定する。その際、後行材S2の粗圧延後の予測長さとしては、予め計算して設定してある設定値を使用し、余裕代は予め実験的に決定しておく。
【0030】
具体的には、両者を比較し、前記最終スタンドR3から前記先行材S1の尾端までの距離(以下、先行材尾端〜R3距離とも言う)が、前記後行材S2の粗圧延終了後の予測長さ(以下、後行材R3出側材長とも言う)に余裕代として所定の長さαを加算した長さと同じ又は長い場合は、該後行材S2に対する最終スタンドR3による粗圧延を完了させ、便宜上、図1にS2"の符号を付した二点鎖線でイメージを示すように、先行材S1の尾端から、例えばαだけ手前まで搬送して停止させる(ステップ5)。
【0031】
逆に、後行材R3出側材長に余裕代αを加えた長さの方が先行材尾端〜R3距離より長い場合は、先行材と後行材が衝突しない範囲で可能な長さの粗圧延を継続する。粗圧延を継続中は、前記ゾーントラッキングにより後行材S2の先端位置を追跡することにより、圧延速度を落とす。その後、最適なタイミングで圧下を解放した後(ステップ6)、先行材S1の尾端に衝突しない位置に停止させる。
【0032】
以上詳述した本実施形態によれば、異常停止した先行材S1の尾端と粗最終スタンドR3間の距離が、後行材S2のR3出側材長(粗圧延終了後の予測長さ)に余裕代を含めた長さよりも長い場合には、該後行材S2を先行材S1の尾端に衝突させることなく、粗最終スタンドによる噛み止めも確実に防止することができる。
【0033】
又、前記比較判定により、後行材S2のR3出側材長に余裕代を含めた長さの方が長い場合でも、できる限り搬送を継続しながら、圧延機の圧下を解放することが可能となる。
【0034】
従って、粗圧延機による材料の噛み止めを確実に防止できることから、ロールの表面傷等の手入れが不要となるため、ロール原単位を削減することができる。
【0035】
又、先行材S1の異常停止発生が、後行材S2が粗圧延機の最終スタンドに到達前の場合には、後行材S2を最終スタンド到達前に停止させることにより、仕上圧延の異常停止に迅速に対応することができるとともに、最もロール表面の平坦性が要求される最終スタンドについて材料の噛み止めを確実に回避することができる。
【0036】
更に、前記圧延機の制御を自動的に行なうことにより、オペレータの判断遅れや判断ミスがあった場合でも、シートバーの衝突を確実に防止することが可能となる。
【0037】
図3は、本発明に係る第2実施形態の圧延機の制御方法に適用される、前記図1に相当する概略断面図である。
【0038】
本実施形態では、前記第1実施形態の場合と同様に、仕上圧延機の第1スタンドF1により先行材S1を圧延中に、既に上流側に位置する粗圧延機の第3スタンドR3により後行材S2の圧延を開始している。又、後行材の圧延開始と同時に、後行材S2の先端のトラッキングを開始し、既にトラッキングを継続している先行材S1の尾端と後行材の先端との間の先尾端間隔Lを、図示しない制御装置により常時求める演算を開始する。なお、この先尾端のトラッキングには、前記第1実施形態の場合と同様にゾーントラッキング法を利用することができる。
【0039】
そして、圧延を継続中に、何らかの異常が発生したために、例えばオペレータの手動介入により先行材S1が減速した場合、後行材S2の粗圧延を、可能な限り予め設定されている定常速度で継続し、図4に示すように、先尾端間隔Lが、予め設定してある閾値Ltより小さく(狭く)なった時点で、仕上圧延機入側における後行材S2の搬送速度を制御装置により自動的に減速させる。
【0040】
このように、本実施形態によれば、後行材S2の搬送速度を制御することにより、後行材(シートバー)S2の先端が、先行材S1の尾端に衝突することを確実に防止できることにより、衝突に起因して発生するループにより周辺設備が破損される事故を未然に防止することができる。従って、熱間圧延の安定操業を阻害する要因を排除できる。又、事故が発生した場合は、半製品材料の除去処理作業が必要になるが、その発生を確実に防止できるため、処理作業からの作業者の安全確保が可能となる。
【0041】
なお、前記のように後行材S2を減速する場合、当然の如く先行材S1に衝突しないように制御するが、途中で先行材S1が停止した場合には、前記第1実施形態による搬送方法を適用すればよいことは言うまでもない。
【0042】
次に、本発明に係る第3実施形体の圧延機の制御方法について、図5を用いて説明する。
【0043】
本実施形体の制御方法は、予め決定する先行材S1尾端位置の軌跡(予定軌跡)を基準にして、次に圧延する後行材の先端位置の目標軌跡を決定し、該先端が決定された目標軌跡に一致するように、後行材を粗圧延機に進入させるタイミングを決定する圧延設備に適用される。
【0044】
予め決定される先行材尾端位置の予定軌跡のイメージを図6に点線Aで示す。この図の横軸は先行材尾端が粗圧延機を通過した時点からの経過時間、縦軸は経過時間に対応する同尾端の移動距離(図5に示した尾端間隔)である。この予定軌跡Aは、先行材S1の尾端が粗圧延機の最終スタンド(この例では第3スタンドR3)を通過した時間が、センサ等により検出できれば、その時の仕上圧延条件により容易に決定することができる。
【0045】
本実施形体では、仕上圧延機の第1スタンドF1により圧延中の先行材S1の尾端が、上流側に配設されている粗圧延機の第3スタンドR3を通過した後に、該スタンドR3に後行材S2の先端を、以下のように決定(設定)するタイミングで進入させる。そのために、先行材S1の尾端位置と後行材S2の先端位置を前記ゾーントラッキング法等により、予めトラッキングを行っている。
【0046】
仕上圧延機による先行材S1の圧延が正常な定常状態である場合、その尾端は前記予定軌跡Aに従って移動する。この場合は、次に仕上圧延する後行材S2の先端に対する目標軌跡(第3スタンド通過後の目標とする搬送位置)を、同予定軌跡Aに基づいて決定(設定)するが、ここでは一定時間を隔てた同一軌跡に設定するとする。
【0047】
いま、定常状態で先行材S1を仕上圧延している場合、その尾端は前記第3スタンドR3を通過すると、前記図6に示した予定軌跡Aに従って移動する予定になるが、前記のように後行材S2の先端に対する目標軌跡を、一定時間後に該予定軌跡Aと同一になるように設定するためには、先行材S1の尾端位置が、同図に示した時間T1に対応する位置に到達した時点を、後行材S2の先端を前記第3スタンドR3へ進入させるタイミングに設定する必要があるとする。
【0048】
ところで、前記第2実施形態と同様に、圧延継続中に何らかの異常が発生し、時間T2の時点でオペレータの手動介入により先行材S1が減速されたために、その尾端の実績軌跡が実線Bに変更になってしまった場合、予定通りの時間T1のタイミングで後行材S2の先端を第3スタンドR3へ進入させ、仕上圧延機の第1スタンドF1へ搬送を開始すると、両材の衝突等のトラブルが発生するおそれがある。
【0049】
そこで、本実施形体では、先行材S1が減速した場合には、トラッキングにより得られた実績軌跡Bと前記予定軌跡Aとの差を考慮して、後行材S2の先端を第3スタンドR3へ進入させるタイミングを、移動距離が変更前と実質的に等しい時間T3に変更する制御を自動的に行なう。
【0050】
このように、本実施形態によれば、後行材S2の先端を第3スタンドR3に進入させるタイミングを遅らせるように自動制御することにより、後行材S2の先端が、先行材S1の尾端に衝突することを確実に防止できる。従って、前記第2実施形態の場合と同様に、衝突に起因して発生するループにより周辺設備が破損される事故を未然に防止することができる等の効果が得られる。
【0051】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0052】
例えば、前記第1、第2実施形態では、後行材に対する粗圧延機の最終スタンドによる圧延が開始された後に、本発明による制御を適用する場合を説明したが、これに限定されず、最終スタンドより上流側の圧延スタンドによる圧延が開始された後に適用するようにしてもよい。又、第3スタンドが最終である粗圧延機を使用する場合を示したが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0053】
又、前記実施形態では、先行材の尾端と後行材の先端をそれぞれゾーントラッキングする場合を説明したが、これに限定されず、実質的に上記先端と尾端を特定できればトラッキング位置は任意であり、その方法もゾーントラッキングに限定されない。
【0054】
又、前記第3実施形態では、後行材先端が第3スタンドR3に進入するタイミングを制御する場合を説明したが、これに限定されない。一般的には粗圧延機を構成する最終スタンドにこの制御を適用するのが有効であるが、第1スタンド等の他のスタンドに適用してもよいことはいうまでもなく、又、スタンドの数も限定されない。更に、後行材尾端の目標軌跡は、一定時間後の先行材尾端の予定軌跡と同一でなくともよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、仕上圧延機で圧延中の先行材が異常停止した場合に、粗圧延機で圧延を開始している後行材が、先行材と衝突することを防止した上で、粗圧延機による後行材の噛み止めを確実に防止することができる。
【0056】
又、本発明によれば、自動化された熱間圧延工場において、仕上圧延で圧延中の先行材が予定の搬送速度より減速した場合に、粗圧延機で圧延中の又は次に圧延する後行材の先端が先行材の尾端に衝突することを確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の圧延機の制御方法が適用される仕上圧延機と粗圧延機との関係の概要を示す要部断面図
【図2】本実施形態の圧延機の制御方法による処理手順を示すフローチャート
【図3】本発明に係る第2実施形態の圧延機の制御方法が適用される仕上圧延機と粗圧延機との関係の概要を示す要部断面図
【図4】第2実施形態の特徴を示す、図3に相当する要部断面図
【図5】本発明に係る第3実施形態の圧延機の制御方法が適用される仕上圧延機と粗圧延機との関係の概要を示す要部断面図
【図6】先行材尾端の予定軌跡及び実績軌跡と後行材進入タイミングとの関係を示すタイムチャート
【符号の説明】
F1…仕上圧延機第1スタンド
R3…粗圧延機第3スタンド
S1…先行材
S2…後行材
C…仕上シャー
L…先尾端間隔
Lt…閾値
A…予定軌跡
B…実績軌跡

Claims (7)

  1. 粗圧延機により後行材の圧延を開始した後、下流側の仕上圧延機により圧延中の先行材が停止した場合、
    粗圧延機から、停止した前記先行材までの距離と、前記後行材の粗圧延終了後の予測長さとに基づいて、該後行材に対する粗圧延機による圧延方法を決定することを特徴とする圧延機の制御方法。
  2. 前記粗圧延機から前記先行材までの距離が、前記後行材の粗圧延終了後の予測長さに余裕代を加算した長さと同じ又は長い場合には、該後行材に対する粗圧延を完了させ、逆の場合には、先行材と後行材が衝突しない範囲で粗圧延を継続して後に粗圧延機の圧下を解放することを特徴とする請求項1の記載の圧延機の制御方法。
  3. 前記先行材の停止が発生した時点で、前記後行材が粗圧延機の最終スタンドに到達していない場合には、後行材を最終スタンド到達前に停止させることを特徴とする請求項1に記載の圧延機の制御方法。
  4. 粗圧延機により後行材の圧延を開始した後、下流側の仕上圧延機により圧延中の先行材が減速した場合、
    予めトラッキングしている前記先行材の搬送位置と、前記後行材の搬送位置とから求まる該先行材尾端と該後行材先端の間隔が、所定の閾値より狭くなった場合には、該後行材の搬送速度を自動的に減速することを特徴とする圧延機の制御方法。
  5. 粗圧延機を通過した先行材尾端の予定軌跡に基づいて、該粗圧延機への後行材先端の進入タイミングを決定する際、
    下流側の仕上圧延機により圧延中の先行材が減速した場合、該粗圧延機への後行材先端の進入タイミングを遅らせる修正を行なうことを特徴とする圧延機の制御方法。
  6. 前記後行材先端の進入タイミングを遅らせる修正量を、前記先行材尾端の実績軌跡と前記予定軌跡との差を考慮して決定することを特徴とする請求項5に記載の圧延機の制御方法。
  7. 前記先行材尾端の予定軌跡に基づいて、前記後行材先端の目標軌跡を設定し、設定された該目標軌跡に一致するように、前記後行材先端の進入タイミングを決定することを特徴とする請求項5に記載の圧延機の制御方法。
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