JP6922936B2 - 圧延機の噛み止まり検知装置、検知方法及び圧延機 - Google Patents
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Description
ここで、粗圧延機は、通常、被圧延材に対し横方向(板幅方向)に延びるように設置された圧延用横ロールで被圧延材の板厚方向の粗圧延を行うが、圧延用横ロール以外の縦方向(板厚方向)に延びるように設置された圧延用縦ロールによって被圧延材の幅方向圧延を行うものもある。
この噛み止まりが発生すると、圧延用縦ロールの被圧延材に接触する箇所には、圧延による荷重及び被圧延材からの伝熱が集中する。このため、噛み止まりにより、圧延用縦ロールの被圧延材と接触する部分には大きな負荷がかかることになり、場合によっては圧延用縦ロールが割損するトラブルが発生する。圧延用縦ロールが割損すると、その圧延用縦ロールは使用できないため、新しいロールに交換する必要がある。
このため、従来の粗圧延機においては、圧延用縦ロールの噛み止まりが発生した場合、最大負荷での数十秒程度の時間経過後にモータ駆動装置が自動遮断される形で設備保護が行われていた。
特許文献1に示す厚板圧延機の圧延材噛み止まり防止方法は、油圧AGC装置を具備した厚板圧延において、トリップさせる判断の基準となるワークロールの噛み止まり防止臨界回転数P1と、臨界回転数P1よりも所望数値小さい回転数であるトリップさせる必要のあるワークロールの噛み止まり防止下限回転数P0と、経験値を基にして設定される時間T1とをそれぞれ設定しておき、臨界回転数P1検出後に、防止下限回転数P0を検出するか、もしくは時間T1の間、ワークロールの回転速度が臨界回転数P1以下を持続したことを検出した際に、油圧AGC装置の油圧を開放するものである。
即ち、前述の従来の粗圧延機の場合、圧延用縦ロールの噛み止まりが発生した場合には、最大負荷での数十秒程度の時間経過後にモータ駆動装置を自動遮断するようにしているが、噛み止まりが発生してから数十秒経過すると、圧延用縦ロールが割損してしまう可能性がある。
従って、本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、圧延用縦ロールが割損してしまうことなく、圧延用縦ロールの噛み止まりを精度よく検知することができる、圧延機の噛み止まり検知装置、検知方法及び圧延機を提供することにある。
また、本発明の別の態様に係る圧延機は、前述の噛み止まり検知装置を備えていることを要旨とする。
また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
図1には、本発明の第1及び第2実施形態に係る噛み止まり検知装置を備えた粗圧延機を有する熱間圧延設備の一例の概略構成が示されている。図1には、平面から見た熱間圧延設備が示されている。
この熱間圧延設備1は、鋼材である被圧延材Sを薄板に圧延するものであり、加熱炉2で加熱された被圧延材Sを粗圧延する粗圧延機群3と、粗圧延機群3で粗圧延された被圧延材Sを仕上圧延する仕上圧延機群4と、仕上圧延機群4で仕上圧延されて薄板となったものを巻き取るコイラー5とを備えている。仕上圧延機群4の下流側であってコイラー5の上流側には、仕上圧延された薄板を冷却する冷却設備(図示せず)が設けられている。また、仕上圧延機群4は、被圧延材Sを仕上圧延する複数台(本実施形態では7台)の仕上圧延機F1〜F7を備えており、上流側から下流側に向けて仕上圧延機F1〜仕上圧延機F7の順に配置されている。
各粗圧延機R1〜R5は、図1に示すように、被圧延材Sに対し縦方向(板厚方向)に延びるように被圧延材Sの板幅方向の両側に設置された一対の圧延用縦ロール32と、これら圧延用縦ロール32の下流側において被圧延材Sに対し横方向(板幅方向)に延びるように被圧延材Sの表面側及び裏面側に設置された一対の圧延用横ロール31とを備えている。一対の圧延用縦ロール32は、被圧延材Sの板幅方向両側から幅方向圧延を行って被圧延材Sの板幅を減じる。また、一対の圧延用横ロール31は、被圧延材Sの表面側及び裏面側から板厚方向圧延を行って被圧延材Sの板厚を減じる。
上位計算機20は、圧延する被圧延材Sの寸法等に基づいて縦ロール駆動用モータ36の回転速度として適した操業速度を設定しており、その設定した操業速度を制御部38に送出する。制御部38は、その設定した操業速度をモータ駆動制御装置37に送出し、モータ駆動制御装置37は、縦ロール駆動用モータ36の回転速度がその操業速度となるように縦ロール駆動用モータ36の回転速度を制御する。
そして、搬送ロール駆動用モータ42には、テーブル駆動制御装置43が接続され、テーブル駆動制御装置43には、前述の制御部38が接続されている。制御部38に接続された上位計算機20は、圧延する被圧延材Sの寸法等に基づいて搬送ロール駆動用モータ42の回転速度として適した操業速度を設定しており、その設定した操業速度を制御部38に送出する。制御部38は、その設定した操業速度をテーブル駆動制御装置43に送出し、テーブル駆動制御装置43は、搬送ロール駆動用モータ42の回転速度がその操業速度となるように搬送ロール駆動用モータ42の回転速度を制御する。
この噛み止まりが発生すると、圧延用縦ロール32の被圧延材Sに接触する箇所には、圧延による荷重及び被圧延材Sからの伝熱が集中する。このため、噛み止まりにより、圧延用縦ロール32の被圧延材Sと接触する部分には大きな負荷がかかることになり、場合によっては圧延用縦ロール32が割損するトラブルが発生する。
この噛み止まり検知装置10は、モータ回転速度検出器11と、モータ電流値検出器12と、テーブル回転速度検出器13と、先端位置検出器14と、噛み止まり検知部15とを備えている。
モータ回転速度検出器11は、縦ロール駆動用モータ36に接続され、縦ロール駆動用モータ36の回転速度を検出する。
また、モータ電流値検出器12は、縦ロール駆動用モータ36に接続され、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値を検出する。モータ回転速度検出器11及びモータ回転速度検出器11は、縦ロール駆動用モータ36に内蔵されていてもよい。
また、テーブル回転速度検出器13は、搬送ロール駆動用モータ42に接続され、搬送ロール駆動用モータ42の回転速度を検出する。このテーブル回転速度検出器13は、搬送ロール駆動用モータ42に内蔵されていてもよい。
また、噛み止まり検知部15は、前述したモータ回転速度検出器11、モータ電流値検出器12、テーブル回転速度検出器13、先端位置検出器14、及び上位計算機20から得られる情報に基づいて、圧延用縦ロール32の噛み止まりか否か、噛み止まり以外の要因による圧延用縦ロール32の停止かを認定するものである。
そして、噛み止まり検知部15は、回転速度異常判定部16、負荷電流値異常判定部17、到達判定部18、及び噛み止まり認定部19の各機能をコンピュータソフトウェア上で、すなわちコンピュータ読取り可能なプログラムを実行することで実現するためのコンピュータシステムである。そして、このコンピュータシステムは、ハードウェアに予め記憶された各種専用のコンピュータプログラムを、あるいは、CD−ROM、やDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記録媒体を介して、またはインターネットなどの通信ネットワークを介して、ハードウェアにインストールされたコンピュータプログラムを実行することにより、前述した各機能をソフトウェア上で実現できるようになっている。
また、負荷電流値異常判定部17は、回転速度異常判定部16によってモータ回転速度検出器11で検出された縦ロール駆動用モータ36の回転速度が異常と判定されたときに、モータ電流値検出器12で検出された縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が異常か否かを判定する。
負荷電流値異常判定部17の判定に際し、先ず、入力された縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が、記憶された縦ロール駆動用モータ36の定格容量の所定倍をこえているか否かを判定する。
そして、負荷電流値異常判定部17は、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が、記憶された縦ロール駆動用モータ36の定格容量の所定倍をこえている場合、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値は異常の可能性があると判定し、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が定格容量の所定倍以下である場合、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値は正常と判定する。
そして、負荷電流値異常判定部17は、前述の負荷電流値が所定倍を超えている時間が所定秒継続していると判定した場合、モータ電流値検出器12で検出された縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が異常と判定する。一方、負荷電流値異常判定部17は、前述の負荷電流値が所定倍を超えている時間が所定秒継続していないと判定した場合、モータ電流値検出器12で検出された縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が正常と判定する。
また、到達判定部18は、負荷電流値異常判定部17によって縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が異常と判定されたときに、被圧延材Sの先端位置が圧延用縦ロール32に到達しているか否かを判定する。
ここで、到達判定部18は、被圧延材Sの先端位置が圧延用縦ロール32に到達しているか否かを判定に際し、前述のように算出された先端位置検出器14から被圧延材Sの先端位置までの搬送経路に沿った距離が、上位計算機20から入力された先端位置検出器14から圧延用縦ロール32までの搬送経路に沿った距離と一致しているか否かを判定する。
また、噛み止まり認定部19は、到達判定部18によって被圧延材Sの先端位置が圧延用縦ロール32に到達していないと判定されたときに、噛み止まり以外の要因による圧延用縦ロール32の停止と認定する。噛み止まり以外の要因としては、機械のガタ、例えばギヤボックス33,34における減速機のガタや機械の干渉などが挙げられる。縦ロール駆動用モータ36の回転速度及び電流負荷値が異常の場合、圧延用縦ロール32が噛み止まっている場合のみならず、これら機械のガタ等によっても起こるのである。
また、噛み止まり検知部15には、操業用モニター21が接続されるとともに、制御部38に接続されている。
噛み止まり認定部19の認定結果は、操業用モニター21に出力されるとともに、制御部38に出力される。
作業員は、操業用モニター21を参照し、噛み止まり認定部19の認定結果を把握することができる。
また、制御部38は、噛み止まり認定部19の認定結果が、圧延用縦ロール32の噛み止まりの場合には、モータ駆動制御装置37を介して縦ロール駆動用モータ36の駆動を停止するともに、搬送ロール駆動用モータ42の駆動を停止し、更に、図示しない圧延用縦ロール移動手段を制御して一対の圧延用縦ロール32間の幅を広げて各圧延用縦ロール32への負荷を低下させる。これにより、噛み止まりによる一対の圧延用縦ロール32の割損を防止することができる。
更に、制御部38は、噛み止まり認定部19の認定結果が、圧延用縦ロール32の噛み止まりではない場合には、操業を続行するように、縦ロール駆動用モータ36及び搬送ロール駆動用モータ42の駆動を制御する。
噛み止まり検知装置10を構成するモータ回転速度検出器11がモータ回転速度検出ステップとしてのステップS1を実行し、モータ電流値検出器12がモータ電流値検出ステップとしてのステップS2を実行する。また、噛み止まり検知部15の回転速度異常判定部16が回転速度異常判定ステップとしてのステップS3を実行し、負荷電流値異常判定部17が負荷電流値異常判定ステップとしてのステップS4及びステップS5を実行する。また、噛み止まり検知部15の到達判定部18が到達判定ステップとしてのステップS6を実行する。また、噛み止まり検知部15の噛み止まり認定部19が噛み止まり認定ステップとしてのステップS7〜ステップS9及びステップS10を実行する。
次いで、ステップS2において、モータ電流値検出器12が縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値を検出する。
次いで、ステップS3において、回転速度異常判定部16が、縦ロール駆動用モータ36の回転速度が、縦ロール駆動用モータ36の操業速度の所定%以下であるか否かを判定する。
そして、ステップS3における判定結果がYESのときは縦ロール駆動用モータ36の回転速度が異常と判定され、ステップS4に移行し、ステップS3における判定結果がNOのときは縦ロール駆動用モータ36の回転速度が正常と判定され、ステップS9に移行する。
そして、ステップS4における判定結果がYESのときは縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が異常の可能性があると判定され、ステップS5に移行し、ステップS4における判定結果がNOのときは縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が正常であると判定され、ステップS9に移行する。
ステップS5では、負荷電流値異常判定部17は、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が縦ロール駆動用モータ36の定格容量の所定倍をこえている時間が所定秒継続しているか否かを判定する。
ステップS6では、到達判定部18は、被圧延材Sの先端位置が圧延用縦ロール32に到達しているか否かを判定する。
そして、ステップS6における判定結果がYESのときは被圧延材Sの先端位置が圧延用縦ロール32に到達していると判定され、ステップS7に移行する。一方、ステップS6における判定結果がNOのときは被圧延材Sの先端位置が圧延用縦ロール32に到達していると判定され、ステップS8に移行する。
最後に、ステップS10において、噛み止まり認定部19は、それらの認定結果を操業用モニター21及び制御部38に出力する。
これにより、噛み止まり検知装置10の処理が終了する。
そして、作業員は、操業用モニター21を参照し、噛み止まり認定部19の認定結果を把握することができる。
更に、制御部38は、噛み止まり認定部19の認定結果が、圧延用縦ロール32の噛み止まりではない場合には、操業を続行するように、縦ロール駆動用モータ36及び搬送ロール駆動用モータ42の駆動を制御する。
ここで、縦ロール駆動用モータの負荷電流値の検知のみによって圧延用縦ロールの噛み止まりを検知する参考例に係る噛み止まり検知装置によって噛み止まりを検知する場合につき、図6を参照して説明する。
また、本実施形態の場合、前述したように、回転速度及び負荷電流値を検知するのみならず、到達判定部18によって縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が異常と判定されたときに(このときには縦ロール駆動用モータ36の回転速度も異常と判定されている)、到達判定部18によって被圧延材Sの先端位置が圧延用縦ロール32に到達しているか否かを判定している。噛み止まり以外の要因、例えば、機械のガタ等によっても縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が異常になるとともに回転速度も異常になるが、この到達判定部18を設けることで、噛み止まりのみならず、噛み止まり以外の要因で圧延用縦ロール32が停止していることを検知することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る噛み止まり検知装置及び噛み止まり検知方法について、図7乃至図9を参照して説明する。図7には、本発明の第2実施形態に係る噛み止まり検知装置を備えた粗圧延機の概略構成が示されている。また、図8には、図7に示す噛み止まり検知装置を構成する噛み止まり検知部の構成を説明するためのブロック図が示され、図9には、図7に示す噛み止まり検知装置の処理の流れを説明するためのフローチャートが示されている。但し、図7乃至図9において、図2乃至図4に示す部材と同一のものについては同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
具体的に述べると、図7に示す第2実施形態に係る噛み止まり検知装置10の図8に示す噛み止まり検知部15は、図2に示す第1実施形態に係る噛み止まり検知装置10の図3に示す噛み止まり検知部15と異なり、到達判定部18を備えていない。
図8に示す噛み止まり検知部15は、モータ回転速度検出器11、モータ電流値検出器12、及び上位計算機20から得られる情報に基づいて、圧延用縦ロール32の噛み止まりか否かを認定し、図3に示す噛み止まり検知部15と異なり、噛み止まり以外の要因による圧延用縦ロール32の停止を認定しない。
そして、噛み止まり検知部15は、回転速度異常判定部16、負荷電流値異常判定部17、及び噛み止まり認定部19の各機能をコンピュータソフトウェア上で、すなわちコンピュータ読取り可能なプログラムを実行することで実現するためのコンピュータシステムである。そして、このコンピュータシステムは、ハードウェアに予め記憶された各種専用のコンピュータプログラムを、あるいは、CD−ROM、やDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記録媒体を介して、またはインターネットなどの通信ネットワークを介して、ハードウェアにインストールされたコンピュータプログラムを実行することにより、前述した各機能をソフトウェア上で実現できるようになっている。
モータ電流値検出器12は、図7に示すように、モータ駆動制御装置37を介して噛み止まり検知部15に接続されている。噛み止まり検知部15の負荷電流値異常判定部17には、モータ電流値検出器12で検出された縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が入力される。また、噛み止まり検知部15の負荷電流値異常判定部17には、上位計算機20から縦ロール駆動用モータ36の定格容量が予め入力され、負荷電流値異常判定部17に記憶されている。
そして、負荷電流値異常判定部17は、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が、記憶された縦ロール駆動用モータ36の定格容量の所定倍をこえている場合、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値は異常の可能性があると判定し、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が定格容量の所定倍以下である場合、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値は正常と判定する。
そして、負荷電流値異常判定部17は、前述の負荷電流値が所定倍を超えている時間が所定秒継続していると判定した場合、モータ電流値検出器12で検出された縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が異常と判定する。一方、負荷電流値異常判定部17は、前述の負荷電流値が所定倍を超えている時間が所定秒継続していないと判定した場合、モータ電流値検出器12で検出された縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が正常と判定する。
また、噛み止まり認定部19は、回転速度異常判定部16によって縦ロール駆動用モータ36の回転速度が正常と判定されたとき、あるいは負荷電流値異常判定部17によって縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が正常と判定されたときに、圧延用縦ロール32の噛み止まりではないと認定する。
また、噛み止まり検知部15には、操業用モニター21が接続されるとともに、制御部38に接続されている。
噛み止まり認定部19の認定結果は、操業用モニター21に出力されるとともに、制御部38に出力される。
作業員は、操業用モニター21を参照し、噛み止まり認定部19の認定結果を把握することができる。
また、制御部38は、噛み止まり認定部19の認定結果が、圧延用縦ロール32の噛み止まりではない場合には、操業を続行するように、縦ロール駆動用モータ36及び搬送ロール駆動用モータ42の駆動を制御する。
噛み止まり検知装置10を構成するモータ回転速度検出器11がモータ回転速度検出ステップとしてのステップS11を実行し、モータ電流値検出器12がモータ電流値検出ステップとしてのステップS12を実行する。また、噛み止まり検知部15の回転速度異常判定部16が回転速度異常判定ステップとしてのステップS13を実行し、負荷電流値異常判定部17が負荷電流値異常判定ステップとしてのステップS14及びステップS15を実行する。また、噛み止まり検知部15の噛み止まり認定部19が噛み止まり認定ステップとしてのステップS16〜ステップS17及びステップS10を実行する。
次いで、ステップS12において、モータ電流値検出器12が縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値を検出する。
次いで、ステップS13において、回転速度異常判定部16が、縦ロール駆動用モータ36の回転速度が、縦ロール駆動用モータ36の操業速度の所定%以下であるか否かを判定する。
そして、ステップS13における判定結果がYESのときは縦ロール駆動用モータ36の回転速度が異常と判定され、ステップS14に移行し、ステップS13における判定結果がNOのときは縦ロール駆動用モータ36の回転速度が正常と判定され、ステップS17に移行する。
そして、ステップS14における判定結果がYESのときは縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が異常の可能性があると判定され、ステップS15に移行し、ステップS14における判定結果がNOのときは縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が正常であると判定され、ステップS17に移行する。
ステップS15では、負荷電流値異常判定部17は、縦ロール駆動用モータ36の負荷電流値が縦ロール駆動用モータ36の定格容量の所定倍をこえている時間が所定秒継続しているか否かを判定する。
次いで、噛み止まり認定部19は、ステップS16では、圧延用縦ロール32の噛み止まりと認定し、ステップS17では、圧延用縦ロール32の噛み止まりではないと認定する。
最後に、ステップS18において、噛み止まり認定部19は、それらの認定結果を操業用モニター21及び制御部38に出力する。
これにより、噛み止まり検知装置10の処理が終了する。
そして、作業員は、操業用モニター21を参照し、噛み止まり認定部19の認定結果を把握することができる。
また、制御部38は、噛み止まり認定部19の認定結果が、圧延用縦ロール32の噛み止まりではない場合には、操業を続行するように、縦ロール駆動用モータ36及び搬送ロール駆動用モータ42の駆動を制御する。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態において、縦ロール駆動用モータ36の回転速度の閾値となる操業速度の所定%は、適宜決定されるものであり、操業速度の10%に限らない。
また、第1実施形態及び第2実施形態において、駆動用モータ36の負荷電流値の閾値となる定格容量の所定倍は、適宜決定されるものであり、定格容量の1.8倍に限られない。
更に、第1実施形態及び第2実施形態において、駆動用モータ36の負荷電流値が縦ロール駆動用モータ36の定格容量の所定倍をこえている時間の閾値となる継続時間は、10秒に限らない。駆動用モータ36の負荷電流値が縦ロール駆動用モータ36の定格容量の所定倍をこえている継続時間が圧延用縦ロール32に割損が生じない程度に短ければよい。
また、第1実施形態及び第2実施形態において、噛み止まり検知装置10が備えられる圧延機は、粗圧延機R1〜R5としてあるが、圧延用縦ロール32を備えるものであれば、粗圧延機以外の圧延機、例えば、仕上圧延機、厚板圧延機、各種圧延機であってもよい。
2 加熱炉
3 粗圧延機群
4 仕上圧延機群
5コイラー
10 噛み止まり検知装置
11 モータ回転速度検出器
12 モータ電流値検出器
13 テーブル回転速度検出器
14 先端位置検出器
15 噛み止まり検知部
16 回転速度異常判定部
17 負荷電流値異常判定部
18 到達判定部
19 噛み止まり認定部
20 上位計算機
21 操業用モニター
31 圧延用横ロール
32 圧延用縦ロール
33,34 ギヤボックス
35 中間軸
36 縦ロール駆動用モータ
37 モータ駆動制御装置
38 制御部
40 搬送設備
41 搬送ロール
42 搬送ロール駆動用モータ
43 テーブル駆動制御装置
F1〜F7 仕上圧延機
R1〜R5 粗圧延機(圧延機)
S 被圧延材
Claims (5)
- 縦方向に延びるように設置された圧延用縦ロールによって被圧延材の幅方向圧延を行う圧延機の噛み止まり検知装置であって、
前記圧延用縦ロールを駆動する縦ロール駆動用モータの回転速度を検出するモータ回転速度検出器と、
前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値を検出するモータ電流値検出器と、
前記モータ回転速度検出器で検出された縦ロール駆動用モータの回転速度が異常か否かを判定する回転速度異常判定部と、
前記回転速度異常判定部によって前記モータ回転速度検出器で検出された縦ロール駆動用モータの回転速度が異常と判定されたときに、前記モータ電流値検出器で検出された縦ロール駆動用モータの負荷電流値が異常か否かを判定する負荷電流値異常判定部と、
前記負荷電流値異常判定部によって前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値が異常と判定されたときに、前記被圧延材の先端位置が前記圧延用縦ロールに到達しているか否かを判定する到達判定部と、
前記到達判定部によって前記被圧延材の先端位置が前記圧延用縦ロールに到達していると判定されたときに、前記圧延用縦ロールの噛み止まりと認定し、前記到達判定部によって前記被圧延材の先端位置が圧延用縦ロールに到達していないと判定されたときに、噛み止まり以外の要因による圧延用縦ロールの停止と認定し、前記回転速度異常判定部によって前記縦ロール駆動用モータの回転速度が正常と判定されたとき、あるいは前記負荷電流値異常判定部によって前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値が正常と判定されたときに、前記圧延用縦ロールの噛み止まりではないと認定する噛み止まり認定部とを備えていることを特徴とする圧延機の噛み止まり検知装置。 - 縦方向に延びるように設置された圧延用縦ロールによって被圧延材の幅方向圧延を行う圧延機の噛み止まり検知装置であって、
前記圧延用縦ロールを駆動する縦ロール駆動用モータの回転速度を検出するモータ回転速度検出器と、
前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値を検出するモータ電流値検出器と、
前記モータ回転速度検出器で検出された縦ロール駆動用モータの回転速度が異常か否かを判定する回転速度異常判定部と、
前記回転速度異常判定部によって前記モータ回転速度検出器で検出された縦ロール駆動用モータの回転速度が異常と判定されたときに、前記モータ電流値検出器で検出された縦ロール駆動用モータの負荷電流値が異常か否かを判定する負荷電流値異常判定部と、
前記負荷電流値異常判定部によって前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値が異常と判定されたときに、前記圧延用縦ロールの噛み止まりと認定し、前記回転速度異常判定部によって前記縦ロール駆動用モータの回転速度が正常と判定されたとき、あるいは前記負荷電流値異常判定部によって前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値が正常と判定されたときに、前記圧延用縦ロールの噛み止まりではないと認定する噛み止まり認定部とを備えていることを特徴とする圧延機の噛み止まり検知装置。 - 縦方向に延びるように設置された圧延用縦ロールによって被圧延材の幅方向圧延を行う圧延機の噛み止まり検知方法であって、
前記圧延用縦ロールを駆動する縦ロール駆動用モータの回転速度を検出するモータ回転速度検出ステップと、
前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値を検出するモータ電流値検出ステップと、
前記モータ回転速度検出ステップで検出された縦ロール駆動用モータの回転速度が異常か否かを判定する回転速度異常判定ステップと、
前記回転速度異常判定ステップによって前記モータ回転速度検出ステップで検出された縦ロール駆動用モータの回転速度が異常と判定されたときに、前記モータ電流値検出ステップで検出された縦ロール駆動用モータの負荷電流値が異常か否かを判定する負荷電流値異常判定ステップと、
前記負荷電流値異常判定ステップによって前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値が異常と判定されたときに、前記被圧延材の先端位置が前記圧延用縦ロールに到達しているか否かを判定する到達判定ステップと、
前記到達判定ステップによって前記被圧延材の先端位置が圧延用縦ロールに到達していると判定されたときに、前記圧延用縦ロールの噛み止まりと認定し、前記到達判定ステップによって前記被圧延材の先端位置が圧延用縦ロールに到達していないと判定されたときに、噛み止まり以外の要因による圧延用縦ロールの停止と認定し、前記回転速度異常判定ステップによって前記縦ロール駆動用モータの回転速度が正常と判定されたとき、あるいは前記負荷電流値異常判定ステップによって前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値が正常と判定されたときに、前記圧延用縦ロールの噛み止まりではないと認定する噛み止まり認定ステップとを含むことを特徴とする圧延機の噛み止まり検知方法。 - 縦方向に延びるように設置された圧延用縦ロールによって被圧延材の幅方向圧延を行う圧延機の噛み止まり検知方法であって、
前記圧延用縦ロールを駆動する縦ロール駆動用モータの回転速度を検出するモータ回転速度検出ステップと、
前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値を検出するモータ電流値検出ステップと、
前記モータ回転速度検出ステップで検出された縦ロール駆動用モータの回転速度が異常か否かを判定する回転速度異常判定ステップと、
前記回転速度異常判定ステップによって前記モータ回転速度検出ステップで検出された縦ロール駆動用モータの回転速度が異常と判定されたときに、前記モータ電流値検出ステップで検出された縦ロール駆動用モータの負荷電流値が異常か否かを判定する負荷電流値異常判定ステップと、
前記負荷電流値異常判定ステップによって前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値が異常と判定されたときに、前記圧延用縦ロールの噛み止まりと認定し、前記回転速度異常判定ステップによって前記縦ロール駆動用モータの回転速度が正常と判定されたとき、あるいは前記負荷電流値異常判定ステップによって前記縦ロール駆動用モータの負荷電流値が正常と判定されたときに、前記圧延用縦ロールの噛み止まりではないと認定する噛み止まり認定ステップとを含むことを特徴とする圧延機の噛み止まり検知方法。 - 請求項1又は2に記載の圧延機の噛み止まり検知装置を備えていることを特徴とする圧延機。
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