JP4014301B2 - 垂木止め金具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂木止め金具に関し、詳しくは、垂木を、桁、母屋及び棟木等の垂木受け材に強固且つ確実に固定することができ、特に上下方向の引張力に対する優れた抵抗力を発揮させ得る垂木止め金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、木造住宅における垂木は、風圧や屋根材の反り等による浮きを防止するため、軒桁、母屋等の垂木受け材に垂木止め金具を用いて固定されている。
図7に、従来の垂木止め金具100を示す。この垂木止め金具100は、短冊状の金属板を、その中央部において90度捻ることにより、垂木2に固定される上部板状部110と、垂木受け材3に固定される下部板状部120とを形成してなるものである。この垂木止め金具100は、上記上部板状部110を垂木2に当接固定し、該下部板状部120を垂木受け材3に当接固定して使用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この垂木止め金具100は、以下のような欠点を有する。即ち、中央部に捻り部Tを有するため、図7に示すように、垂木2と垂木受け材3との間に隙間がないと、その取り付けが困難である。また、上下方向に引張力が加わると、捻り部Tが上下に引き伸ばされ、金具自体に変形が生じ易い。更に、垂木2の勾配に応じて複数種類の金具を容易しておく必要があり、例えば、垂木2の勾配が図7中Sで示すように急勾配になると、上下二つの固定用孔130,130の内、下方の固定用孔130は使用不能となり、垂木2の確実な固定が不可能となる。
【0004】
また、他の垂木止め金具として、金属板を直角に折曲し、その折曲部を挟む両側をそれぞれ、上記垂木止め金具100における上部板状部及び下部板状部とした垂木止め金具が知られている。しかし、この垂木止め金具においても、変形に対する抵抗力が不十分であり、また、その取付作業が必ずしも容易であるとは言えなかった。
【0005】
従って、本発明の目的は、垂木を、桁、母屋及び棟木等の垂木受け材に強固且つ確実に固定することができ、特に上下方向の引張力に対する優れた抵抗力を発揮させ得る垂木止め金具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、垂木を、桁、母屋及び棟木等の垂木受け材に固定する垂木止め金具であって、上記垂木に当接固定される上部板状部と、該上部板状部の下部に一体的に結合され上記垂木受け材に当接固定される下部板状部とからなり、上記上部板状部及び上記下部板状部は、所定形状の金属板を互いに垂直に折曲して形成され、該上部板状部及び該下部板状部それぞれに、固定用孔を有しており、上記上部板状部及び/又は上記下部板状部の上記固定用孔が、上記金属板の折曲線の延長線上に位置しており、上記金属板が、互いに平行な上辺及び下辺と、該上辺に隣接する互いに平行な上部左辺及び上部右辺と、該下辺に隣接する互いに平行な下部左辺及び下部右辺と、該上部左辺及び該下部左辺間に位置する中央部左辺と、該上部右辺及び該下部右辺間に位置する中央部右辺とを有し、更に、該中央部左辺と該下部左辺との間及び/又は該上部右辺と該中央部右辺との間に、左側短辺及び/又は右側短辺を有してなり、該金属板を、上記中央部左辺の下端部と上記中央部右辺の上端部とを結ぶ直線上で折曲して上記上部板状部及び上記下部板状部を形成してあることを特徴とする垂木止め金具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、上記上部板状部及び上記下部板状部それぞれに、複数の固定用孔が穿設されており、上記上部板状部及び上記下部板状部の上記各固定用孔が、上記折曲線の延長線上に一列に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の垂木止め金具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、上記上部板状部及び/又は上記下部板状部に、上記垂木及び/又は上記垂木受け材に打ち込まれる爪部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の垂木止め金具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0010】
請求項に記載の発明は、上記上部左辺、上記下部左辺、上部右辺及び上記下部右辺がそれぞれ平行であり、これら4辺と上記直線とが平行であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の垂木止め金具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の垂木止め金具の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。ここで、図1は、本発明の垂木止め金具の第1実施形態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は展開図である。図2は、図1の垂木止め金具の一使用状態を示す斜視図であり、図3は、図1の垂木止め金具の一使用状態を示す側面図であり、図4は図1の垂木止め金具の板取りを示す平面図である。
【0012】
第1実施形態の垂木止め金具1は、図1〜図3に示されるように、垂木2を、桁、母屋及び棟木等の垂木受け材3に固定する垂木止め金具であって、上記垂木2に当接固定される上部板状部11と、該上部板状部11の下部に一体的に結合され上記垂木受け材3に当接固定される下部板状部12とからなり、上記上部板状部11及び上記下部板状部12は、所定形状の金属板10を互いに垂直に折曲して形成され、該上部板状部11及び該下部板状部12それぞれに、固定用孔13,14を有しており、上記上部板状部11及び/又は上記下部板状部12の上記固定用孔13,14が、上記金属板の折曲線Bの延長線P上に位置している。尚、本明細書における「垂木」には、屋根トラスの上弦材等の垂木に類似する部材も含まれる。
【0013】
以下、第1実施形態の垂木止め金具1について、より詳細に説明する。
第1実施形態の垂木止め金具1は、原料金属板4から得られる所定形状の金属板10を、その中央部において直角に折曲して形成したもので、その折曲線Bを境界とする両側に、上記上部板状部11及び上記下部板状部12がそれぞれ形成されている。
【0014】
より具体的に説明すると、上記金属板10は、図4に示すような原料金属板4を所定形状に切断することにより得られたもので、互いに平行な上辺U及び下辺Dと、該上辺Uに隣接する互いに平行な上部左辺Lu及び上部右辺Ruと、該下辺Dに隣接する互いに平行な下部左辺Ld及び下部右辺Rdと、該上部左辺Lu及び該下部左辺Ld間に位置する中央部左辺Lcと、該上部右辺Ru及び該下部右辺Rd間に位置する中央部右辺Rcとを有し、更に、該中央部左辺Lcと該下部左辺Ldとの間、及び該上部右辺Ruと該中央部右辺Rcとの間に、左側短辺Ls及び右側短辺Rsをそれぞれ有してなる。
【0015】
また、上記上部左辺Lu、上記下部左辺Ld、上記上部右辺Ru及び上記下部右辺Rdは、互いに平行であり、上記中央部左辺Lcの下端部と上記中央部右辺Rcの上端部とを結ぶ直線Bは、これら4辺Lu、Ld、Ru、Rdと平行である。また、上記左側短辺Ls及び右側短辺Rsも互いに平行であり、上記中央部左辺Lc及び該中央部右辺Rcも互いに平行である。尚、上記上部左辺Lu及び上記上部右辺Ru間の距離と、上記下部左辺Ld及び上記下部右辺Rd間の距離とは同じであり、また、上記上部左辺Luと上記中央部左辺Lcとのなす角、及び上記中央部右辺Rcと上記下部右辺Rdとのなす角は、それぞれ鈍角である。
【0016】
垂木止め金具1においては、上記金属板10が、上記直線B上において直角(平断面逆L字形状)に折曲されている。
上記上部板状部11及び上記下部板状部12には、それぞれ複数の固定用孔13,13,14,14が穿設されている。即ち、上記上部板状部11には、二つの固定用孔13,13が形成され、上記下部板状部12には、二つの固定用孔14,14が形成されている。尚、上記各固定用孔13,13,14,14は、従来公知の各種の方法により設けることができ、その設ける時期は、金属板10の折曲の前後を問わない。但し、原料金属板4の段階で穿設しておくことが効率的である。
【0017】
そして、上部板状部11の上記固定用孔13,13及び下部板状部12の上記固定用孔14,14は、それぞれ上記金属板10の折曲線B(上記直線に同じ)の延長線P上に位置するように形成されている。
即ち、垂木止め金具1における上部板状部11は、上記下部板状部12との境界線(折曲線B)の延長線Pを超える部分11aを有し、該延長線P上に上記両固定用孔13,13を有している。また、下部板状部12も、上記上部板状部11との境界線(折曲線B)の延長線Pを超える部分12aを有し、該延長線P上に上記両固定用孔14,14を有している。
【0018】
また、上記上部板状部11及び上記下部板状部12には、図1に示されるように、上記垂木2及び上記垂木受け材3にそれぞれ打ち込まれる爪部15,16が形成されている。上記両爪部15,16は、金属片10に、変形U字型(U字を上下に伸ばした形状)の切り込みを形成し〔図4及び図1(c)参照〕、その切り込み線に囲まれた部分を、中央部に折曲部15a,16aが形成されるように、起立させて形成してある。上記両爪部15,16は、上記上部板状部11及び上記下部板状部12それぞれに、該垂木止め金具1の内面側から外方に向かって打ち込み可能に形成されており、上記上部板状部11及び上記下部板状部12の外面側に上記垂木2及び上記垂木受け材3をそれぞれ当接させ、上記折曲部15a,16aをハンマー等で打撃することにより、垂木2及び垂木受け材3それぞれに、打ち込むことができるようになっている。
尚、上記両爪部15,16の打ち込まれる部分の長さ〔L,図1(b)参照〕は、5mm〜10mmであることが好ましい。
【0019】
次に、第1実施形態の垂木止め金具1を用いて垂木2を垂木受け材3に止め付ける方法について、一例を示して説明する。尚、垂木受け材3には、通常、垂木2の下部が嵌合する切欠部を予め形成しておく。
先ず、垂木2を、図2に示すように、垂木受け材3上に乗せ掛ける。
そして、垂木止め金具1における上記上部板状部11の外面側を上記垂木2に密着させ、上記下部板状部12の外面側を上記垂木受け材3に密着させる。そして、上記両爪部15,16を、上記垂木2及び上記垂木受け材3にそれぞれ打ち込む。
第1実施形態の垂木止め金具1は、このように垂木2及び垂木受け材3の接合部に仮固定できるので作業性に優れている。そして、このように仮止めした状態において、上部板状部11及び上記下部板状部12の上記固定用孔13,14に、釘やビス等の固定具13a,14aを打ち込み、あるいはネジ止めする。
【0020】
第1実施形態の垂木止め金具1によれば、このようにして、垂木2を、桁、母屋及び棟木等の垂木受け材3に容易且つ強固に固定することができる。
第1実施形態の垂木止め金具1によれば、上部板状部11及び下部板状部12の固定用孔13,13,14,14が、それぞれ上記金属板の折曲線の延長線P上に位置するように形成されているため、垂木2に加わる外力、特に上下方向の引張力に対して優れた抵抗力を示す。図2にKで示すのは、上下方向の作用線であるが、第1実施形態の垂木止め金具1は、上記折曲線B及び上記延長線Pが該作用線Kと一致するように配設することができ、これにより、垂木2と垂木受け材3との接合部に、図2にKで示すような上下方向の引張力に対する十分な耐力を与えることができる。
【0021】
また、第1実施形態の垂木止め金具1は、平断面逆L字形状に折曲形成され、上記上部板状部11及び上記下部板状部12を、その外面側から上記垂木2及び上記垂木受け材3それぞれに当接固定するように構成されているため、軒先方向からの施工が可能であり、作業が容易となると共に、安全な状態での取付作業が可能となる。
【0022】
また、第1実施形態の垂木止め金具1によれば、上記の構成を有しているため、屋根勾配が緩やかな場合から急な場合まで、広範囲の屋根勾配に対応することができる。即ち、垂木2の勾配に拘わらず単一の垂木止め金具1で対処が可能であり、管理コストの低減、現場での作業の効率化等を図ることができる。尚、図3には、4/10勾配の場合を実線で示し(図中2)、12.5/10勾配の場合を仮想線で示した(図中2’)。
また、第1実施形態の垂木止め金具1は、図4に示すように、効率的な板取りが可能であり、製造工程の簡略化、製造コスト、リサイクルコスト等の低減を図ることができる。
【0023】
次に、本発明の垂木止め金具の他の実施形態(第2実施形態)について、図5及び図6を参照して説明する。ここで、図5は、本発明の垂木止め金具の第2実施形態を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は展開図である。図6は、図1の垂木止め金具1’の板取りを示す平面図である。
第2実施形態の垂木止め金具1’は、上部板状部11に爪部15を有しない点、上記下部板状部12の固定用孔14,14が、上記直線P上ではなく該直線Pに近接する位置に配列されている点等において上記第1実施形態の垂木止め金具1と相違し、その他の部分の構成は、基本的に上記垂木止め金具1と同様である。従って、以下、相違点についてのみ説明し、同様の部分については同一の符号の付して説明を省略する。
【0024】
第2実施形態の垂木止め金具1’は、図6に示すような所定形状の金属板10’を、その中央部において直角に折曲し、その折曲線の両側に、上記上部板状部11及び上記下部板状部12をそれぞれ形成したものである。
上記金属板10’について、より具体的に説明すると、該金属板10’は、互いに平行な上辺U及び下辺Dと、該上辺Uに隣接する互いに平行な上部左辺Lu及び上部右辺Ruと、該下辺Dに隣接する互いに平行な下部左辺Ld及び下部右辺Rdと、該上部左辺Lu及び該下部左辺Ld間に位置する中央部左辺Lcと、該上部右辺Ru及び該下部右辺Rd間に位置する中央部右辺Rcとを有し、更に、該上部右辺Ruと該中央部右辺Rcとの間に、右側短辺Rsを有してなる。上記上部左辺Lu、上記下部左辺Ld、上記上部右辺Ru及び上記下部右辺Rdは、互いに平行であり、上記中央部左辺Lcの下端部と上記中央部右辺Rcの上端部とを結ぶ直線Bは、これら4辺Lu、Ld、Ru、Rdと平行で、上記下部左辺Ldと同一直線上にある。
【0025】
そして、第2実施形態の垂木止め金具1’においては、上記金属板10’が、上記直線B上で直角に折曲(谷折り)されている。
垂木止め金具1’における上記下部板状部12の上記固定用孔14,14は、それぞれ上記金属板の折曲線B(直線に同じ)の延長線Pに近接する位置に、該延長線Pに沿うように配列されている。また、垂木止め金具1’においては、下部板状部12のみに上記爪部が16が形成されている。
【0026】
第2実施形態の垂木止め金具1’によれば、上記垂木止め金具1と同様に、上部板状部11の固定用孔13,13が、それぞれ上記金属板の折曲線Bの延長線P上に位置するように形成されているため、上記垂木止め金具1と同様の作用効果が奏される。また、図6に示すように、より無駄のない効率的な板取りが可能である。
【0027】
更に、第2実施形態の垂木止め金具1’は、垂木2の左右両側に用いることができる。即ち、第2実施形態の垂木止め金具1’は、図2における第1実施形態の垂木止め金具1と同様に、垂木2を軒先から見た場合における該垂木2の右側に使用することもできるが、垂木2の左側に固定して使用することもできる。
【0028】
垂木止め金具1’を、垂木2の左側に固定するには、垂木止め金具1’における上記上部板状部11と上記下部板状部12との上下を逆にし、上記下部板状部12の外面側〔図5(b) における右側〕を上記垂木2の左側側面に密着させ、上記上部板状部11の内面側〔図5(a) における右側〕を上記垂木受け材3の外側面に密着させて用いる。そして、上記下部板状部12の爪部16を、上記垂木2に打ち込むと共に、上部板状部11及び上記下部板状部12の上記固定用孔13,14に、釘やビス等の固定具13a,14aを打ち込み、あるいはネジ止めする。尚、垂木受け材3に当接された上部板状部11には、その外面側から釘やビス等の固定具13a,14aを打ち込み、あるいはネジ止めする。
【0029】
第2実施形態の垂木止め金具1’は、このようにして、垂木2の左右両側に用いることができる。従って、部材の管理コストの容易、低減等を図ることができる。また、上述のように上下を逆にして用いることにより、垂木受け材3の先に垂木2が突出していない場合、即ち、垂木受け材3が軒桁の場合においては軒先部を設けない場合であっても、該垂木2を垂木受け材3に容易且つ強固に固定することができる。しかも、その際、軒先部から金具の一部が突き出ない。
【0030】
以上、本発明の垂木止め金具の好ましい実施形態について説明したが、本発明の垂木止め金具は、上記両実施形態に制限されることなく本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0031】
例えば、上記両実施形態の垂木止め金具1,1’は、上部板状部11及び下部板状部12に、それぞれ二つの固定用孔13,13,14,14を有するが、それぞれ一つ又は三つ以上有していても良い。また、上部板状部11及び下部板状部12で固定用孔の数が異なっていても良い。
【0032】
また、上記上部板状部11及び上記下部板状部12の内の一方の板状部における固定用孔が上記折曲線の延長線P上に位置していれば良く、また、該延長線P上の固定用孔の数は少なくとも一つあれば良い。但し、上部板状部11及び上記下部板状部12の何れか一方において、複数の固定用孔が上記延長線P上に配列されていることが好ましく、特に、第1実施形態におけるように、上部板状部11及び上記下部板状部12のそれぞれにおいて、複数の固定用孔が該延長線P上に位置するように配列されていることが好ましい。
【0033】
また、上記爪部15,16は、上部板状部11又は上記下部板状部12を仮止めし得る限り、他の形状のものであっても良く、爪部の個数や設ける位置等は、垂木止め金具の使用箇所等に応じて適宜の数とすることができる。
また、本発明の垂木止め金具は、上記金属板10,10’を、その中央部で、上記垂木止め金具1,1’とは逆方向(平断面L字形状)に折曲すると共に、打ち込み可能な爪部15,16をそれらの外面側に形成してなる、軒先方向からみて垂木2の左側に固定される金具であっても良い。
また、本発明の垂木止め金具は、一の部材と、該一の部材上に直交させて載置される非傾斜の他の部材、例えば、大引き材と該大引き材上に傾斜させずに載置される根太とを接合するのにも用いることができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、垂木を、桁、母屋及び棟木等の垂木受け材に強固且つ確実に固定することができ、特に上下方向の引張力に対する優れた抵抗力を発揮させ得る垂木止め金具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の垂木止め金具の第1実施形態を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は展開図である。
【図2】図2は、図1の垂木止め金具の使用状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、図1の垂木止め金具の使用状態を示す側面図である。
【図4】図4は図1の垂木止め金具の板取りを示す平面図である。
【図5】図5は、本発明の垂木止め金具の第5実施形態を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は展開図である。
【図6】図6は図2の垂木止め金具の板取りを示す平面図である。
【図7】図7は、従来の垂木止め金具の使用状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 垂木止め金具
11 上部板状部
12 下部板状部
13,14 固定用孔
15,16 爪部
2 垂木
3 垂木受け材(桁、母屋、棟木等)
4 原料金属板

Claims (4)

  1. 垂木を、桁、母屋及び棟木等の垂木受け材に固定する垂木止め金具であって、
    上記垂木に当接固定される上部板状部と、該上部板状部の下部に一体的に結合され上記垂木受け材に当接固定される下部板状部とからなり、
    上記上部板状部及び上記下部板状部は、所定形状の金属板を互いに垂直に折曲して形成され、該上部板状部及び該下部板状部それぞれに、固定用孔を有しており、
    上記上部板状部及び/又は上記下部板状部の上記固定用孔が、上記金属板の折曲線の延長線上に位置しており、
    上記金属板が、互いに平行な上辺及び下辺と、該上辺に隣接する互いに平行な上部左辺及び上部右辺と、該下辺に隣接する互いに平行な下部左辺及び下部右辺と、該上部左辺及び該下部左辺間に位置する中央部左辺と、該上部右辺及び該下部右辺間に位置する中央部右辺とを有し、更に、該中央部左辺と該下部左辺との間及び/又は該上部右辺と該中央部右辺との間に、左側短辺及び/又は右側短辺を有してなり、該金属板を、上記中央部左辺の下端部と上記中央部右辺の上端部とを結ぶ直線上で折曲して上記上部板状部及び上記下部板状部を形成してあることを特徴とする垂木止め金具
  2. 上記上部板状部及び上記下部板状部それぞれに、複数の固定用孔が穿設されており、
    上記上部板状部及び上記下部板状部の上記各固定用孔が、上記折曲線の延長線上に一列に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の垂木止め金具。
  3. 上記上部板状部及び/又は上記下部板状部に、上記垂木及び/又は上記垂木受け材に打ち込まれる爪部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の垂木止め金具。
  4. 上記上部左辺、上記下部左辺、上記上部右辺及び上記下部右辺がそれぞれ平行であり、これら4辺と上記直線とが平行であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の垂木止め金具。
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