JP4014262B2 - 発泡体およびその用途 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、環状オレフィン系樹脂からなる発泡体およびその用途に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
発泡性重合体としては、従来から、ポリスチレンやポリエチレンなどの重合体を用いた発泡体が知られている。しかしながら、このような発泡体では、用途上、耐熱性、耐薬品性が充分でない場合があり、耐熱性および耐薬品性にも優れた発泡体の出現が望まれていた。
【0003】
このような耐熱性および耐薬品性に優れた発泡体として、本出願人は、環状ポリオレフィン系樹脂を用いた発泡体を提案している(特開平2-289632号および特開平9-38967号公報参照)。また、このように環状オレフィン系樹脂からなる発泡体は、制振材として優れていることが知られている(特開平5-170829号公報参照)。
【0004】
しかしながら、特開平2-289632号および特開平9‐38967号公報で開示された発泡体では、温度が環状オレフィン樹脂のガラス転移温度(Tg)近くで、制振性の指標となる損失正接(tan δ:損失弾性率/貯蔵弾性率)が最大を示して制振性を最大限に発揮するものの、成形体の剛性が著しく低下し、成形体の収縮や変形が発生するという問題があった。
【0005】
また、特開平5-170829号公報で示される環状オレフィン系樹脂は、融点が90℃以下であり、ガラス転移温度(Tg)が25℃以下であるため、高い温度での使用に適してはいなかった。
【0006】
このため、広い温度範囲で制振性と耐熱性を有する発泡体の出現が望まれていた。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、剛性、耐熱性、耐熱老化性、耐薬品性、耐溶剤性、誘電特性などに優れるとともに、広い温度範囲で制振性を発揮し、かつ耐熱性に優れた環状オレフィン系樹脂の発泡体を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係る発泡体は、下記[A-1]から選ばれ、かつ異なるガラス転移温度を有する2種以上の環状オレフィン系樹脂を含有する組成物からなり、発泡倍率が1.1〜100倍であることを特徴としている。
【0009】
[A-1]エチレンと下記式[I]または[II]で表される環状オレフィンとを共重合させて得られるエチレン・環状オレフィンランダム共重合体。
【0010】
【化3】
【0011】
(式[I]中、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、qは0または1であり、R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環または多環を形成していてもよく、かつ該単環または多環が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。)、
【0012】
【化4】
【0013】
(式[II]中、pおよびqは0または1以上の整数であり、mおよびnは0、1または2であり、R1〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R9(またはR10)が結合している炭素原子と、R13またはR11が結合している炭素原子とは直接あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、また、n=m=0のときR15とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。)。
【0014】
前記発泡体は、ガラス転移温度(Tg)が20〜130℃の範囲にある環状オレフィン系樹脂[A-TgL]と、環状オレフィン系樹脂[A-TgL]より20℃以上高いガラス転移温度(Tg)を有する環状オレフィン系樹脂[A-TgH]とを含む環状オレフィン系樹脂組成物からなることが好ましく、環状オレフィン系樹脂[A-TgL]の含有率が1〜50重量%であり、環状オレフィン系樹脂[A-TgH]の含有率が50〜99重量%であることが好ましい。
【0015】
本発明に係る制振材は、上記発泡体から形成されることを特徴としている。
【0016】
【発明の具体的説明】
以下、本発明の発泡体およびその用途について具体的に説明する。
[発泡体]
本発明に係る発泡体は、異なるガラス転移温度(Tg)を有する環状オレフィン系樹脂からなり、発泡倍率が1.1〜100倍の発泡体である。
【0017】
まず、本発明に係る発泡体を形成する環状オレフィン系樹脂について説明する。
環状オレフィン系樹脂
本発明では、環状オレフィン系樹脂として、
[A-1]:エチレンと下記式[I]または[II]で表される環状オレフィン とのランダム共重合体、
[A-2]:下記式[I]または[II]で表される環状オレフィンの開環重合体または共重合体、
[A-3]:上記[A-2]開環重合体または共重合体の水素化物、および
[A-4]:上記[A-1]、[A-2]または[A-3]のグラフト変性物
よりなる群から選ばれ、かつ異なるガラス転移温度を有する2種以上の樹脂が使用される。
【0018】
まず本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂を形成する単量体である式[I]または[II]で表される環状オレフィン環状オレフィンについて説明する。
環状オレフィン系樹脂を調製するために使用される環状オレフィンは次式[I]または[II]で表すことができる。
【0019】
【化5】
【0020】
上記式[I]中、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、qは0または1である。なおqが1の場合には、RaおよびRbは、それぞれ独立に、下記の原子または炭化水素基であり、qが0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成する。
【0021】
R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基である。
ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。
【0022】
また炭化水素基としては、それぞれ独立に、通常炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基を挙げることができる。より具体的には、
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基を挙げることができ、
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基を挙げることができ、
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基などを挙げることができる。
【0023】
これらの炭化水素基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
さらに上記式[I]において、R15〜R18がそれぞれ結合して(互いに共同して)単環または多環を形成していてもよく、しかもこのようにして形成された単環または多環は二重結合を有していてもよい。
【0024】
【化6】
【0025】
式[II]中、pおよびqは0または正の整数であり、mおよびnは0、1または2である。
またR1〜R19は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基である。
【0026】
ハロゲン原子は、上記式[I]におけるハロゲン原子と同じ意味である。
また炭化水素基としては、それぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基を挙げることができる。より具体的には、
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基を挙げることができ、
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基を挙げることができ、
芳香族炭化水素基としては、アリール基およびアラルキル基、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基およびフェニルエチル基などを挙げることができる。
【0027】
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基などを挙げることができる。
これらの炭化水素基およびアルコキシ基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換されていてもよい。
【0028】
ここで、R9およびR10が結合している炭素原子と、R13が結合している炭素原子またはR11が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合している場合には、R9およびR13で表される基が、またはR10およびR11で表される基が互いに共同して、メチレン基(-CH2-)、エチレン基(-CH2CH2-)またはプロピレン基(-CH2CH2CH2-)のうちのいずれかのアルキレン基を形成している。
【0029】
さらに、n=m=0のとき、R15とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。この場合の単環または多環の芳香族環として、たとえば下記のようなn=m=0のときR15とR12がさらに芳香族環を形成している基を挙げることができる。
【0030】
【化7】
【0031】
ここでqは式[II]におけるqと同じ意味である。
上記のような式[I]または[II]で示される環状オレフィンを、より具体的に下記に例示する。
【0032】
環状オレフィン系樹脂を形成する環状オレフィンの例としては、
【0033】
【化8】
【0034】
で示されるビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテン(=ノルボルネン)(上記一般式中において、1〜7の数字は、炭素の位置番号を示す。)およびこの化合物に炭化水素基が置換した誘導体を挙げることができる。
【0035】
この炭化水素基としては、5-メチル、5,6-ジメチル、1-メチル、5-エチル、5-n-ブチル、5-イソブチル、7-メチル、5-フェニル、5-メチル-5-フェニル、5-ベンジル、5-トリル、5-(エチルフェニル)、5-(イソプロピルフェニル)、5-(ビ フェニル)、5-(β-ナフチル)、5-(α-ナフチル)、5-(アントラセニル)、5,6-ジフェニルのような基を例示することができる。
【0036】
さらに他の誘導体としては、シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物、
1,4-メタノ-1,4,4a,9a- テトラヒドロフルオレン、
1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a-ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテン誘導体を例示することができる。
【0037】
この他、
トリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン、
2-メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン、
5-メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセンなどのトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン誘導体、
トリシクロ[4.4.0.12,5]-3-ウンデセン、
10-メチルトリシクロ[4.4.0.12,5]-3-ウンデセンなどのトリシクロ[4.4.0.12,5]-3-ウンデセン誘導体、
【0038】
【化9】
【0039】
で示されるテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセンおよびこれに炭化水素基が置換した誘導体ならびに水素原子の少なくとも一部が他の原子で置換された化合物を挙げることができる。
【0040】
ここで炭化水素基または置換原子として、8-メチル、8-エチル、8-プロピル、8-ブチル、8-イソブチル、8-ヘキシル、8-シクロヘキシル、8-ステアリル、5,10-ジメチル、2,10-ジメチル、8,9-ジメチル、8-エチル-9-メチル、11,12-ジメチル、2,7,9-トリメチル、2,7-ジメチル-9-エチル、9-イソブチル-2,7-ジメチル、9,11,12-トリメチル、9-エチル-11,12-ジメチル、9-イソブチル-11,12-ジメチル、5,8,9,10-テトラメチル、8-エチリデン、8-エチリデン-9-メチル、8-エチリデン-9-エチル、8-エチリデン-9-イソプロピル、8-エチリデン-9-ブチル、8-n-プロピリデン、8-n-プロピリデン-9-メチル、8-n-プロピリデン-9-エチル、8-n-プロピリデン-9-イソプロピル、8-n-プロピリデン-9-ブチル、8-イソプロピリデン、8-イソプロピリデン-9-メチル、8-イソプロピリデン-9-エチル、8-イソプロピリデン-9-イソプロピル、8-イソプロピリデン-9-ブチル、8-クロロ、8-ブロモ、8-フルオロ、8,9-ジクロロ、8-フェニル、8-メチル-8-フェニル、8-ベンジル、8-トリル、8-(エチルフェニル)、8-(イソプロピルフェニル)、8,9-ジフェニル、8-(ビフェニル)、8-(β-ナフチル)、8-(α-ナフチル)、8-(アントラセニル)、5,6-ジフェニル等の基または原子を例示することができる。
【0041】
さらには、(シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物)とシクロペンタジエンとの付加物などのテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセン誘導体、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]-4-ペンタデセンおよびその誘導体、
ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ペンタデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ヘキサデセンおよびその誘導体、
ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]-4-ヘキサデセンおよびその誘導体、
ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4-ヘプタデセンおよびその誘導体、
ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]-5-エイコセンおよびその誘導体、
ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]-4-エイコセンおよびその誘導体、
ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]-5-ヘンエイコセンおよびその誘導体、
オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]-5-ドコセンおよびその誘導体、
ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.02,10.03,8.012,21.014,19]-5-ペタコセンおよびその誘導体などを挙げることができる。
【0042】
本発明で使用することができる式[I]または式[II]で示される環状オレフィンの具体例は上記の通りであるが、これら化合物のより具体的な構造については、本出願人の出願に係る特願平5-196475号明細書の段落番号[0032]〜[0054]に示されており、本発明においてもここに例示されるものを 本発明における環状オレフィンとして使用することができる。
【0043】
上記のような式[I]または[II]で表される環状オレフィンは、シクロペンタジエンと対応する構造を有するオレフィン類とのディールス・アルダー反応により製造することができる。
【0044】
これらの環状オレフィンは、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂は、上記のような式[I]または[II]で表される環状オレフィンを用いて、たとえば特開昭60-168708号、同61-120816号、同61-115912号、同61-115916号、同61-271308号、同61-272216号、同62-252406号および同62-252407号などの公報において本出願人が提案した方法に従い、適宜条件を選択することにより製造することができる。
【0045】
[A-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体は、エチレンと上記環状オレフィンとがランダムに結合した共重合体であり、この共重合体中におけるエチレンから誘導される構成単位を通常は20〜95モル%、好ましくは30〜90モル%の量で、そして、環状オレフィンから誘導される構成単位を通常は5〜80モル%、好ましくは10〜70モル%の量で含有している。なおエチレンおよび環状オレフィンの組成比は、13C-NMRによって測定される。
【0046】
この[A-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体では、上記のようなエチレンから誘導される構成単位と環状オレフィンから誘導される構成単位とが、ランダムに配列して結合し、実質的に線状構造を有している。この共重合体が実質的に線状であって、実質的にゲル状架橋構造を有していないことは、この共重合体が有機溶媒に溶解した際に、この溶液に不溶分が含まれていないことにより確認することができる。たとえば極限粘度[η]を測定する際に、この共重合体が135℃のデカリンに完全に溶解することにより確認することができる。
【0047】
また本発明で用いられる[A-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体は、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて他の共重合可能なモノマーから誘導される構成単位を有していてもよい。
【0048】
このような他のモノマーとしては、上記のようなエチレンまたは環状オレフィン以外のオレフィンを挙げることができ、具体的には、
プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセンおよび1-エイコセンなどの炭素数3〜20のα-オレフィン、
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4-ジメチルシクロペンテン、3-メチルシクロヘキセン、2-(2-メチルブチル)-1-シクロヘキセンおよびシクロオクテン、3a,5,6,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデンなどのシクロオレフィン、
1,4-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、1,7-オクタジエン、ジシクロペンタジエンおよび5-ビニル-2-ノルボルネンなどの非共役ジエン類を挙げることができる。
【0049】
これらの他のモノマーは、単独であるいは組み合わせて用いることができる。
[A-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体において、上記のような他のモノマーから誘導される構成単位は、通常は20モル%以下、好ましくは10モル%以下の量で含有されていてもよい。
【0050】
本発明で用いられる[A-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体は、エチレンと式[I]または[II]で表される環状オレフィンとを用いて上記公報に開示された製造方法により製造することができる。これらのうちでも、この共重合を炭化水素溶媒中で行い、触媒として該炭化水素溶媒に可溶性のバナジウム化合物および有機アルミニウム化合物から形成される触媒を用いて[A-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体を製造することが好ましい。
【0051】
また、この共重合反応では固体状IVB族メタロセン系触媒を用いることもできる。ここで固体状IVB族メタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物と、必要により配合される有機アルミニウム化合物とからなる触媒である。ここでVI族の遷移金属としては、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、これらの遷移金属は少なくとも1個のシクロペンタジエニル骨格を含む配位子を有している。ここで、シクロペンタジエニル骨格を含む配位子の例としてはアルキル基が置換していてもよいシクロペンタジエニル基またはインデニル基、テトラヒドロインデニル基、フロオレニル基を挙げることができる。これらの基は、アルキレン基など他の基を介して結合していてもよい。また、シクロペンタジエニル骨格を含む配位子以外の配位子は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等である。
【0052】
さらに有機アルミニウムオキシ化合物および有機アルミニウム化合物は、通常オレフィン系樹脂の製造に使用されるものを用いることができる。このような固体状IVB族メタロセン系触媒については、例えば特開昭61-221206号、同64-106号および特開平2-173112号公報等に記載されている。
【0053】
[A-2]環状オレフィンの開環重合体または開環共重合体は、前記公報に開示された製造方法により製造することができ、例えば、上記式[I]で表される環状オレフィンを開環重合触媒の存在下に、重合または共重合させることにより製造することができる。
【0054】
このような開環重合触媒としては、
ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、インジウムまたは白金のような金属の、ハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒、あるいは、
チタン、パラジウム、ジルコニウムまたはモリブテンのような金属の、ハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒を用いることができる。
【0055】
[A-3]開環重合体または共重合体の水素化物は、上記のようにして得られる開環重合体または共重合体[A-2]を、従来公知の水素添加触媒の存在下に水素化して得られる。
【0056】
[A-4]環状オレフィン系樹脂のグラフト変性物は、上記の[A-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体、[A-2]環状オレフィンの開環重合体または共重合体、または[A-3]開環重合体または共重合体の水素化物のグラフト変性物である。
【0057】
この変性剤としては、通常は不飽和カルボン酸類が用いられる。ここで使用される不飽和カルボン酸類の例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸およびエンドシス-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5- エン-2,3-ジカルボン酸(ナジック酸TM)などの不飽和カルボン酸、および、これらの不飽和カルボン酸の誘導体、たとえば不飽和カルボン酸無水物、不飽和カルボン酸ハライド、不飽和カルボン酸アミド、不飽和カルボン酸イミドおよび不飽和カルボン酸のエステル化合物などを挙げることができる。
【0058】
上記不飽和カルボン酸の誘導体の具体的な例としては、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、塩化マレニル、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどを挙げることができる。
【0059】
これらの変性剤のうちでも、α,β-不飽和ジカルボン酸およびα,β-不飽和ジカルボン酸無水物、たとえばマレイン酸、ナジック酸およびこれら酸の無水物が好ましく用いられる。これらの変性剤は、2種以上を組合わせて用いることもできる。
【0060】
本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂のグラフト変性物[A-4]における変性率は、10モル%以下であることが望ましい。
このような環状オレフィン系樹脂のグラフト変性物は、所望の変性率になるように環状オレフィン系樹脂に変性剤を配合してグラフト重合させて製造することもできるし、予め高変性率の変性物を調製し、次いでこの変性物と未変性の環状オレフィン系樹脂とを混合することにより製造することもできる。
【0061】
環状オレフィン系樹脂と変性剤とから環状オレフィン系樹脂のグラフト変性物を得るには、従来公知のポリマーの変性方法を広く適用することができる。たとえば溶融状態にある環状オレフィン系樹脂に変性剤を添加してグラフト重合(反応)させる方法、あるいは環状オレフィン系樹脂の溶媒溶液に変性剤を添加してグラフト反応させる方法などによりグラフト変性物を得ることができる。
【0062】
このようなグラフト反応は、通常、60〜350℃の温度で行われる。
またグラフト反応は、有機過酸化物およびアゾ化合物などのラジカル開始剤の共存下に行うことができる。
【0063】
環状オレフィン樹脂組成物
本発明に係る発泡体では、上記のような[A-1]、[A-2]、[A-3]および[A-4]から選ばれ、かつ互いに異なるガラス転移温度を有する2種以上の環状オレフィン系樹脂の組成物が使用される。
【0064】
このような組成物としては、上記[A-1]、[A-2]、[A-3]および[A-4]から2種類以上の樹脂を選んでもよく、また、たとえば[A-1]の中から2種類以上の樹脂を選んでもよい。
【0065】
本発明では、このような環状オレフィン系樹脂組成物としては、ガラス転移温度(Tg)が20〜130℃の範囲にある環状オレフィン系樹脂[A-TgL]と、環状オレフィン系樹脂[A-TgL]より20℃以上高いガラス転移温度(Tg)を有する環状オレフィン系樹脂[A-TgH]との組成物が好ましい。
なお、ガラス転移温度が20〜130℃の範囲にある環状オレフィン系樹脂[A-TgL]は、10〜40モル%の環状オレフィンを含有している。また、任意の環状オレフィン系樹脂[A-TgL]中の環状オレフィン含有量をαモル%とすると、その環状オレフィン系樹脂[A-TgL]より20℃以上高いガラス転移温度(Tg)を有する環状オレフィン系樹脂[A-TgH]に含まれるテトラシクロドデセンの含有量(βモル%)は、下記式で表される。
β−α≧5
【0066】
このような組成物中、環状オレフィン系樹脂[A-TgL]の含有量は、1〜50重量%、好ましくは5〜45重量%、さらに好ましくは10〜40重量%であり、環状オレフィン系樹脂[A-TgH]の含有量が50〜99重量%、好ましくは55〜95重量%、さらに好ましくは60〜90重量%であることが望ましい。
【0067】
このような組成物は、互いに異なるガラス転移温度を有する2種以上の環状オレフィン系樹脂を混合することによって得ることができる。
混合方法としては、
押出機、バンバリーミキサーなどの公知の混練装置で、2種以上の環状オレフィン系樹脂を溶融混練する方法、
2種以上の環状オレフィン系の樹脂が溶媒に溶解した溶液から、溶媒を蒸発させる方法、
または2種以上の環状オレフィン系の樹脂が溶媒に溶解した溶液を、貧溶媒中に加えて析出させるなどが挙げられる。このうち、押出機による溶融混練が安価であり望ましい。
【0068】
上記のような環状オレフィン系樹脂組成物は、メルトフローレート(MFR;ASTM D1238、260℃、2.16kg荷重下)が、0.01〜200g/10分、好ましくは0.1〜100g/10分であることが望ましい。また環状オレフィン系樹脂組成物の軟化温度(TMA;サーマル・メカニカルアナライザーで測定)は、30℃以上、好ましくは70℃以上であることが望ましい。さらに、このような環状オレフィン系樹脂組成物のX線回折法によって測定される結晶化度は、0〜20%、好ましくは0〜2%であることが望ましい。
【0069】
発泡
本発明に係る発泡体は、上記のような環状オレフィン系樹脂の組成物からなり、かつ発泡倍率が1.1〜100倍である。
【0070】
このような発泡体は、前記環状オレフィン系樹脂組成物に発泡剤を配合し、公知の方法で発泡させることによって得ることができる。
発泡剤には、大別して分解型発泡剤と蒸発型発泡剤とがあり、分解型発泡剤とは化学的に分解することにより発生するガスを利用する発泡剤であり、蒸発型発泡剤は、化学的な変化なしに揮発する液体または気体の物理的発泡剤である。
【0071】
分解型発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、アジド化合物、ホウ水素化ナトリウムなどの無機系発泡剤、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム、N,N'- ジニトロペンタメチレンテトラミン、4,4-オキシビス(ベンゼンスルホニリヒドラジン)、ジフェニルスルホン-3,3- ジスルホニルヒドラジド、p-トルエンスルホニルセミカバジド、トリヒドラジノトリアジン、ビウレアなどの有機系発泡剤が挙げられ
る。
【0072】
これらのような分解性発泡剤を用いた発泡方法としては、
樹脂の融点以上で、かつ発泡剤の分解温度以下の温度で、樹脂と発泡剤とを溶融混練して得られた混練物を、発泡剤の分解温度以上の温度に加熱して常圧で発泡させる常圧発泡法、
発泡剤を含む素材樹脂を溶融状態でダイから押し出すことにより、溶融物に係る圧力を高圧状態から常圧に変化させて発泡させる押出発泡法、
発泡剤を含む素材樹脂を密閉金型中に充填し、加圧下で加熱して発泡剤を分解させ、次いで放圧することにより圧力を変化させて樹脂を急激に膨張させる加圧発泡法、
射出成形法を利用して、均一に発泡したコア層と発泡しないスキン層とを形成する射出発泡法が挙げられる。本発明では、上記のような発泡法のうち、いずれの方法も利用することができる。
【0073】
蒸発型発泡剤としては、脂肪族炭化水素、塩素化脂肪族炭化水素、フッ素化脂肪族炭化水素および不活性ガスなどが使用される。具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、ベンゼン、トルエン、二塩化メチレン、トリクロロエチレン、ジクロロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロフルオロエタンなどのような易揮発性有機液体およびヘリウムなどが挙げられる。
【0074】
これらの蒸発型発泡剤を用いた発泡方法としては、たとえば、
蒸発型発泡剤を含む微粒状の重合体を所望の型内に充填し、発泡剤の沸点以上の温度で、かつ重合体が軟化する温度まで加温して、多孔質成形体を製造する型内発泡法および前記押出発泡法などが挙げられる。
【0075】
また、本発明に係る発泡体は、上記のような分解型あるいは蒸発型の発泡剤を使用するのではなく、環状オレフィン系樹脂からなるペレットに特定の気体を溶存させ、該ペレットを溶融・混練し、押出成形または射出成形することによって製造することもできる。
【0076】
この場合、二酸化炭素、窒素、酸素、空気、エチレンガス、プロピレンガスなどの気体が使用される。これらのガス、特に二酸化炭素は、環状オレフィン系樹脂に対して良好な溶解性を有し、かつ反応性も小さいため、上記環状オレフィン系樹脂からなるペレットを、たとえば二酸化炭素雰囲気下に、放置することにより、二酸化炭素が環状オレフィン系樹脂ペレット中に侵入し、ペレット中に溶存され、ペレットに良好な発泡性を与えることができる。
【0077】
その他の添加物
本発明に係る発泡体には、本発明の目的を損なわない範囲で耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、有機、あるいは無機の充填剤などを配合することができる。
【0078】
安定剤としては、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエステル、2,2'-オキザミドビス[エチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのフェノール系酸化防止剤、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,2-ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどの脂肪族金属塩、
グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレートなどの多価アルコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらは単独で配合してもよく、組み合わせて配合してもよい。たとえな、組合せの例としては、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル) プロピオネート]メタンとステアリン酸亜鉛とグリセリンモノステアレートとの組合せを例示することができる。
【0079】
また、有機充填剤および無機充填剤の例としては、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グタファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などが挙げられる。
【0080】
本発明に係る発泡体は、二次加工して使用してもよく、二次加工法としては、真空成形、プレス成形、スリップ成形、圧空成形、印刷、塗装、エンボス加工、金属または他の樹脂との積層などに利用できる。
【0081】
[用途]
本発明に係る発泡体は、制振材として好適に使用することができる。特に、外部や内部で熱が発生し、かつ比較的高温で使用される機器の制振材として好適である。
【0082】
以下、本発明に係る発泡体を好適に使用することができる分野を例示する。
(1) 冷蔵庫、エアコン、洗濯機、ひげ剃りなどのような家電製品のハウジングやパネル、カバー
(2) 発電器、電動機などのような重電機器のハウジングやパネル、カバー
(3) コピー、ファクシミリ、シュレッダーのような事務機器のハウジングやパネル、カバー
(4) 船舶、自動車、蒸気機関車、飛行機などの内燃機関、外燃機関のハウジングやパネル、カバー
(5) 自動車、飛行機、船舶、電車、機関車のように運転中に外部より振動入力を受けるハウジングやパネル、カバー
また、本発明に係る発泡体は、水道、ガス等の導管類、空調用ダクト、橋梁、防音壁などにも好適に使用することができる。
【0083】
【発明の効果】
本発明に係る発泡体は、互いに異なるガラス転移温度を有する2種以上の環状オレフィン系樹脂を含む組成物からなるため、剛性、耐熱性、耐熱老化性、耐薬品性、耐溶剤性、誘電特性などに優れるとともに、広い温度範囲で制振性を発揮し、かつ耐熱性に優れている。
【0084】
このような発泡体は、制振材として好適に使用することができる。
【0085】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお本発明における各種物性の測定方法を以下に示す。
【0086】
▲1▼ガラス転移点(Tg)
セイコー電子社製、DSC−220Cを用いてN2雰囲気下、10℃/分の昇温速度で測定した。
【0087】
▲2▼損失正接(tan δ)
セイコー電子社製、DMS−110を用いて測定した。
【0088】
【実施例1】
メタロセン系触媒(イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド)を用いて得られたエチレン・ノルボルネンランダム共重合体A(ノルボルネン単位含量:30モル%、MFR:30g/10分、Tg:80℃)30重量部に対し、エチレン・ノルボルネンランダム共重合体B(ノルボルネン単位含量:50モル%、MFR:3g/10分、Tg:140 ℃)70重量部を、2軸押出機(日本製鋼所製TEX-44)を用いて、シリンダー温度260 ℃、スクリュー回転数100rpmにて溶融し混練しペレットを得た。
【0089】
得られたペレットを二酸化炭素中に2週間放置した後、射出成形機(東芝IS-50ton)を用いて、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数200rpmで、ペレットを溶融・混練し、ノズルから吐出させ、冷却固化させた発泡サンプルを用いて、発泡倍率と、tan δを測定した。
【0090】
また得られた発泡サンプルを、50mm角、厚さ2mmに切削加工した試験片を作成し、耐熱試験として、上記試験片を120℃中に6時間放置したのち外観を調べた。
【0091】
結果を表1に示す。
【0092】
【実施例2】
実施例1において、エチレン・ノルボルネンランダム共重合体Aの代わりに、エチレン・ノルボルネンランダム共重合体B(ノルボルネン単位含量:35モル%、MFR:30g/10分、Tg:95℃)を30重量部用いて、実施例1と同様にして発泡体を作製し、評価した。
【0093】
結果を表1に示す。
【0094】
【比較例1】
実施例1において、エチレン・ノルボルネンランダム共重合体Bを加えずに、実施例1と同様にして発泡体を作製し、評価した。
【0095】
結果を表1に示す。
【0096】
【表1】
Claims (3)
- 下記[A-1]から選ばれ、かつ互いに異なるガラス転移温度を有する2種以上の環状オレフィン系樹脂を含有する組成物からなる発泡体であり、該発泡体の発泡倍率が1.1〜100倍であり、
前記組成物が、ガラス転移温度(Tg)が20〜130℃の範囲にある環状オレフィン系樹脂 [A-Tg L ] と、環状オレフィン系樹脂 [A-Tg L ] より 20 ℃以上高いガラス転移温度(Tg)を有する環状オレフィン系樹脂 [A-Tg H ] とを含む環状オレフィン系樹脂組成物であることを特徴とする発泡体:
[A-1]エチレンと下記式[I]または[II]で表される環状オレフィンとを共重合させて得られるエチレン・環状オレフィンランダム共重合体;
- 前記環状オレフィン系樹脂[A-TgL]の含有率が1〜50重量%であり、環状オレフィン系樹脂[A-TgH]の含有率が50〜99重量%であることを特徴とする請求項1に記載の発泡体。
- 請求項1または2に記載の発泡体から形成されることを特徴とする制振材。
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