JP4013236B2 - 噴霧検査装置及び噴霧検査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、噴霧検査装置及び噴霧検査方法に関し、特に平面的に拡散する扁平な噴霧の濃度分布検査に好適な噴霧検査装置及び噴霧検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体を噴射する噴射装置は、例えば内燃機関(以下「内燃機関」をエンジンという。)のインジェクタに利用されている。このような噴射装置は、噴霧の濃度分布及び噴霧形状が噴射装置の品質及び性能を決定する要因であるため、噴霧の濃度分布及び噴霧形状を検査される。
【0003】
噴霧の濃度分布を測定して噴射装置を検査する方法として、例えば、特許第2700570号に記載されている検査方法が知られている。この方法によると、噴射装置の噴孔から所定距離離れた位置に複数個の圧電素子を配置し、圧電素子に衝突する噴霧中の粒子から得られるエネルギーを電気信号に変換することによって噴霧の濃度分布を測定する。
【0004】
また、噴霧の噴霧形状を測定して噴射装置を検査する方法として、噴霧に光を照射しデジタルカメラで噴霧を撮影し、デジタルカメラから得られる二値画像データのエッジを検出することによって噴霧形状を測定する方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許第2700570号に記載されている検査方法によると、詳細な濃度分布を測定するために多数の圧電素子を集積した検査装置を必要とする。圧電素子を高集積化するためには圧電素子を小型化する必要がある。圧電素子を小型化すると、1つの圧電素子が噴霧中の粒子から得られるエネルギーが小さくなるため、測定精度が低下するという問題があった。また、圧電素子の小型化に限界があるため、検査装置の分解能に限界があった。さらに、多数の圧電素子を集積した検査装置は高価であるという問題があった。
また、噴霧の濃度分布と噴霧形状とは別々の装置によって測定されていたため、噴霧の検査工程が複雑化していた。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであって、噴霧の濃度分布及び形状を高い分解能で測定する簡単な構成の噴霧検査装置及び噴霧検査方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の噴霧検査装置によると、光源から噴霧に光を照射し、噴霧の反射光または透過光を撮像部で光電変換することによって得られる画像データに基づいて噴霧の濃度分布及び形状を測定して噴射装置を検査する。撮像部の出力はA/D変換器で多階調のデジタルデータに変換され画素ごとのパラメータとして演算手段に出力される。演算手段は入力されたパラメータを所定数の画素に区分し、区分ごとにパラメータを足し合わせた総和データを出力するため、各区分の総和データは多階調データとなる。撮像部の出力から得られる画像データの画素ごとの明るさは、画像の奥行き方向に分布する噴霧の粒子数にほぼ比例しているため、区分ごとの多階調の総和データはその区分の噴霧の濃度に対応したデータとなる。したがって、区分ごとの総和データから噴霧の濃度分布を二次元で測定することができる。二次元で測定した噴霧の濃度分布は、画像の奥行き方向の噴霧の粒子数と相関関係を持っており、画像の奥行き方向の濃度分布を示すものではないため、平面的に拡散する扁平な噴霧の濃度分布を測定するのに好適である。また、噴霧を撮影し画像データのエッジを検出することによって噴霧の形状を二次元で測定することができる。検査装置の分解能は撮像部の解像度に対応しているため、簡単な構成で高い分解能を実現することができる。
【0008】
本発明の請求項2記載の噴霧検査装置によると、画像処理部の補正手段は、A/D変換器から出力されるパラメータまたは演算手段から出力される総和データを補正する。例えば、従来のいわゆるパレット法で所定区分ごとに実際の噴霧量を測定した結果に基づいて演算手段の出力を補正することによって、画像データに基づいて測定される濃度分布の精度を向上させることができる。
【0009】
本発明の請求項3記載の噴霧検査装置によると、噴霧の進行方向に直交する方向に並ぶ複数の区分の総和データの加算値に対する各区分の総和データの割合から各区分の濃度分布データを求める。これにより、区分ごとに相対比較可能な濃度分布データを求めることができる。
【0010】
本発明の請求項4記載の噴霧検査装置によると、電子放電閃光装置を用いて噴霧を照射するため、噴霧の濃度分布及び形状の測定結果から噴霧の移動による影響を排除することができる。すなわち、ある瞬間における噴霧の濃度分布及び形状を正確に測定することができる。
【0011】
本発明の請求項5記載の噴霧検査装置によると、噴霧の進行方向に撮像部を複数個配設しているため、撮像部の視野内における画像のひずみから生ずる噴霧の濃度分布及び形状の測定誤差を減少させることができる。このため、噴霧の広範囲の濃度分布及び形状を正確に測定することができる。
【0012】
本発明の請求項6記載の噴霧検査方法によると、所定区分における総和データは多階調となり、噴霧の画像データの画素ごとの明るさは画像の奥行き方向に分布する噴霧の粒子数にほぼ比例しているため、区分ごとの多階調の総和データはその区分の噴霧の濃度に対応したデータとなる。したがって区分ごとの総和データから噴霧の濃度分布を二次元で測定することができる。二次元で測定した噴霧の濃度分布は、画像の奥行き方向の噴霧の粒子数と相関関係を持っており、画像の奥行き方向の濃度分布を示すものではないため、平面上を拡散するような扁平な噴霧の濃度分布を測定するのに好適である。また、噴霧を撮影し、画像データのエッジを検出することによって噴霧の形状を二次元で測定することができる。また分解能は撮影した噴霧の画像の解像度に対応しているため、簡単な構成の検査装置で高い分解能を実現することができる。
【0013】
本発明の請求項7記載の噴霧検査方法によると、パレット法等の他の方法によって測定した濃度分布の検査結果に基づいて、A/D変換器で得られる出力または演算工程で得られる出力を補正するため、画像データに基づき測定される濃度分布の精度を向上できる。
【0014】
本発明の請求項8記載の噴霧検査方法によると、噴霧の進行方向に直交する方向に並ぶ複数の区分の総和データの加算値に対する各区分の総和データの割合から各区分の濃度分布データを求める。これにより、区分ごとに相対比較可能な濃度分布データを求めることができる。
【0015】
本発明の請求項9記載の噴霧検査方法によると、電子放電閃光装置を用いて噴霧を照射するため、噴霧の濃度分布及び形状の測定結果から噴霧の移動による影響を排除することができる。すなわち、ある瞬間における噴霧の濃度分布及び形状を正確に測定することができる。
【0016】
本発明の請求項10記載の噴霧検査方法によると、噴霧の進行方向に複数個配設される撮像部を用いて噴霧を測定するため、撮像部の視野内における画像のひずみから生ずる測定誤差を減少させることができる。このため、噴霧の広範囲の濃度分布及び形状を正確に測定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の第1実施例による噴霧検査装置を図2及び図3に示す。
第1実施例による噴霧検査装置は、エンジンに備えられるインジェクタ16の噴霧17を検査する装置であって、噴霧17の濃度分布と噴霧形状を測定する装置である。
【0018】
画像処理部12は、噴霧検査プログラムが格納されている記憶装置を備えた電子計算機である。噴霧検査プログラムは、制御モジュール、演算手段としての演算モジュール、補正手段としての補正モジュール、及びGUI(Graphical User Interface)モジュールから構成されている。画像処理部12は、図示しない入出力インタフェースを介して駆動回路15と接続されている。画像処理部12に撮像部13のアナログ出力を8ビットのデジタル信号に変換する図示しないA/D変換器が備えられている。A/D変換器は8ビットに限らず、アナログデータを多階調のデジタルデータに変換するものであればよい。画像処理部12に図示しないCPU(Central Processing Unit)が備えられており、A/D変換器及び入出力インタフェースと接続されている。噴霧検査プログラムがCPUにロードされることによって噴霧検査システムが構成される。
【0019】
ディスプレイ11は、画像処理部12に制御され噴霧検査システムの演算結果を表示する。
撮像部13は、噴霧17の進行方向に対して横から噴霧17を撮影するデジタルカメラである。撮像部13は集光レンズ13bとエリアCCD(Charge Coupled Device)13aとを備えている。
【0020】
光源14は、噴霧17の進行方向に対して横から噴霧17を照射するキセノン放電管からなるストロボ装置である。図3に示すように光源14は撮像部13の両側に配置される。本実施例において、光源は2つ設けられているが、1つまたは3つ以上であっても良い。
【0021】
駆動回路15は、インジェクタ16、光源14及び撮像部13を駆動する回路であって制御モジュールから送信される命令によって制御される。
インジェクタ16に燃料を供給する図示しない燃料供給装置、光源14、撮像部13、画像処理部12、ディスプレイ11、及び駆動回路15から噴霧検査装置が構成されている。以下、第1実施例による噴霧検査装置の作動について説明する。
【0022】
噴霧検査プログラムの実行が開始されると、制御モジュールによって画像処理部12から駆動回路15に噴射命令が送信され、噴射命令を受信した駆動回路15はインジェクタ16に駆動パルスを送出する。駆動パルスが送出されるとインジェクタ16のノズル16aから燃料が噴射される。
【0023】
制御モジュールは、噴射命令を送信してから所定時間経過後、駆動回路15に発光命令を送信し、発光命令を受信した駆動回路15は光源14に駆動パルスを送出する。駆動パルスが送出されると光源14は閃光放電によって噴霧17を照射する。本実施例においては噴射命令を送信してから2.4ms後に閃光放電が行われる。
【0024】
閃光は噴霧17の燃料粒子に反射して散乱する。この散乱光はレンズ13bによって集光されエリアCCD13aに入射して光電変換される。散乱光が光電変換されることによって噴霧17の画像データが生成される。画像データは640×480画素からなる。
【0025】
エリアCCD13aの各画素は光量に応じた電圧を出力する。エリアCCD13aの出力は画像処理部12に入力され、A/D変換器によって8ビットのデジタル信号に変換される。
【0026】
演算モジュールは、A/D変換器から入力されるデジタル信号をパラメータとして受信し、40×40画素の区分ごとにパラメータを加算し192個の総和データを算出する。全画素を分割して区分けする際の各区分の画素数は40×40画素に限らず検査に必要とされる分解能に応じて決めることができる。
補正モジュールは、総和データをパラメータとして受信し、後述する補正テーブルを参照して区分ごとの総和データと補正パラメータを乗算し補正データを算出する。
【0027】
演算モジュールは、補正データをパラメータとして受信し、16個の補正データの総和に対する各補正データの割合を区分ごとに算出して濃度分布を求める。本実施例において16個の補正データは、噴霧の進行方向に対して直交する方向に配列される画素からなる16区分から得るものである。各補正データの割合を区分ごとに算出して得られる濃度分布を下表に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0004013236
【0029】
GUIモジュールは、オペレータの指示に従って表形式またはグラフ形式でディスプレイ11に濃度分布を表示する。
次に補正テーブルについて説明する。
【0030】
等分割されたパレットに向けてインジェクタ16から燃料を所定回数噴射し、パレットに貯蔵された燃料の体積を測定する。このようにして貯蔵された燃料の体積から算出される噴霧17の濃度分布を、本実施例の噴霧検査装置を用いて算出された濃度分布で区分ごとに除算し補正パラメータを算出する。この補正パラメータは補正テーブルに登録され、補正モジュールに参照される。
【0031】
パレット法によって算出される濃度分布は、1回の燃料噴射によってインジェクタ16から噴射される燃料全体についての濃度分布であるため、厳密にいえば、本実施例の噴霧検査装置を用いて算出される濃度分布と比較検討されるものではない。すなわち、本実施例の噴霧検査装置は空間に浮遊している噴霧のある領域におけるある瞬間の濃度分布を算出しているものであり、いわば動的な濃度分布を算出するものであるから、パレット法によって算出される濃度分布とは異なっている。しかしながら、パレット法によって算出される実際の噴射量に基づいて区分ごとの総和データを補正することにより、濃度分布の測定精度を向上させることができる。つまり、上述の噴霧検査装置では、噴霧の一側面から画像データを取り込む構成であるため、撮像部13が配置された側と反対側の領域に存在する燃料粒子からの散乱光の光強度は、噴霧内を通過するときに減衰されて弱まる傾向にある。一方で、噴霧の厚さは中心部ほど厚く、周囲に広がるほど薄くなる。このため、散乱光の光強度が弱まる程度が中心部と周辺部とで異なる。この結果、中心部の噴霧の濃度が現実の濃度より低下し、周辺部の濃度が上昇したものとして画像データが得られる傾向にある。このため、上述の補正データを用いることによって、より正確な濃度分布を求めることができるのである。
【0032】
(変形例)
第1実施例の変形例を図4に示す。この変形例のように光源31を撮像部13からみて噴霧17の背面に配置し、撮像部13は噴霧の透過光を受光して光電変換してもよい。
【0033】
また、第1実施例では、噴霧の進行方向に直交する方向に配列された16区分に対する各区分の総和データの割合から濃度分布を求めたが、すべての区分である192区分の総和データの加算値に対する各区分の総和データの割合から濃度分布を求めても良い。このときに得られる各区分の濃度データは他のすべての区分の濃度データと相対比較可能なデータとなり、噴霧全体の濃度分布の把握が容易となる。
【0034】
本発明の第1実施例及びその変形例による噴霧検査装置によると、図5のx方向に進行する噴霧に対し、x方向に直交するz方向から噴射開始から2.4ms後の噴霧を撮影している。演算モジュールは、撮影した画像を192分割して各領域の明るさを比較することによって噴霧の濃度分布を算出している。エリアCCD13aの各画素は視野範囲に浮遊している燃料粒子数に応じた散乱光を受光しているため、図5のz方向に浮遊している燃料粒子の散乱光の光量はエリアCCD13aの出力電圧に変換される。したがって、エリアCCD13aの出力電圧を256階調で演算処理することによって、噴霧17内部の燃料粒子数を噴霧の濃度分布に反映することができる。噴霧17の燃料粒子の分布とエリアCCD13aの出力電圧との相関関係を図1に示す。(A)は図5のiの領域における噴霧の断面図であって1粒の燃料粒子を1つの円で模式的に示している。(B)は(A)に示される噴霧の断面における燃料粒子の分布を示している。(C)は図5のiの領域における各区分の補正データを示している。
【0035】
本発明の第1実施例及びその変形例による噴霧検査装置によると、噴霧検査装置の分解能はエリアCCD13aの画素数に対応しているため、簡単な構成で高い分解能を実現することができる。したがって、安価な噴霧検査装置を実現することが可能である。また、パレット法によって算出される補正値を用いて総和データを補正しているため、検査結果の精度を向上することができる。また、光源としてキセノン放電管を用いているため、ある瞬間における噴霧の濃度分布及び形状を正確に測定することができる。さらに、噴霧を撮影することによって画像データのエッジを検出し噴霧の形状を二次元で測定することができる。
【0036】
(第2実施例)
本発明の第2実施例による噴霧検査装置は、第1実施例における光源14を連続発光させることによって、所定の領域を通過する燃料粒子の散乱光量から濃度分布の積分値を測定する。
【0037】
第2実施例では、キセノン放電管を連続発光させる間、エリアCCD13aに電荷を蓄積する。燃料噴射開始から所定期間キセノン放電管を連続発光させると、ある領域を通過するすべての燃料粒子の散乱光を撮像部13で捉えることができる。このようにして撮影した噴霧の画像データを第1実施例と同様の手順で処理することによって、第1実施例で得られる濃度分布を時間で積分した値を得ることができる。第2実施例による噴霧検査装置及びパレット法では、所定の領域を通過する全燃料粒子の体積または散乱光から濃度分布を求めているため、第2実施例で測定される濃度分布の積分値は、パレット法によって測定される濃度分布との誤差が小さい。
【0038】
(第3実施例)
本発明の第3実施例による噴霧検査装置を図6に示す。第1実施例と実質的に同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0039】
第3実施例では噴霧の撮影に3つの撮像部を用いている。すなわち、第一撮像部20、第二撮像部21、及び第三撮像部22がインジェクタ16から噴霧の進行方向に順に並んで配設される。第一撮像部20、第二撮像部21、及び第三撮像部22にはそれぞれエリアCCD20a、21a、22a及びレンズ20b、21b、22bが備えられている。
【0040】
第一撮像部20、第二撮像部21、及び第三撮像部22は、受光した噴霧の散乱光をそれぞれ光電変換して光量に応じた電圧を出力する。第一撮像部20及び第二撮像部21、並びに第二撮像部21及び第三撮像部22の視野範囲は互いに重なる部分を有している。第一撮像部20、第二撮像部21、及び第三撮像部22のそれぞれの視野範囲の中央部分の画素から出力される画像データを統合して噴霧全体の画像データが生成される。
【0041】
本発明の第3実施例による噴霧検査装置によると、撮像部の視野範囲の中央部分の画素から出力される電圧を用いて濃度分布を算出するため、撮像部の視野内における画像のひずみから生ずる測定誤差を減少させることができる。このため、噴霧の広範囲の濃度分布及び形状を正確に測定することができる。
【0042】
本発明の第1実施例及びその変形例、第2実施例、並びに第3実施例による噴霧検査装置は、噴霧17内部の燃料粒子数を噴霧の濃度分布に反映することができる一方、図5のz方向の濃度分布を測定することができない。したがって、特に平面的に拡散する扁平な噴霧の濃度分布検査に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は噴霧の断面を示す模式図、(B)は噴霧中の燃料粒子の分布を示す表、(C)は補正データの値を示すグラフである。
【図2】本発明の第1実施例による噴霧検査装置を示す模式図である。
【図3】図2のIII方向矢視図である。
【図4】第1実施例の変形例による噴霧検査装置を示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施例による噴霧検査装置の作動を説明するための模式図である。
【図6】本発明の第3実施例による噴霧検査装置を示す模式図である。
【符号の説明】
12 画像処理部
13 撮像部
14 光源
16 インジェクタ(噴射装置)

Claims (10)

  1. 噴霧に光を照射する光源と、
    前記噴霧で反射する光または前記噴霧を透過する光を光電変換する撮像部と、
    前記撮像部の出力を前記噴霧の濃度分布及び形状を測定するために明るさについて多階調のデジタルデータに変換するA/D変換器と、前記A/D変換器の出力が画素ごとにパラメータとして入力され、所定数の画素のパラメータを足し合わせた総和データを前記所定数の区分ごとに出力する演算手段とを有し、前記噴霧の濃度分布に対応する区分ごとの総和データを二次元で測定する画像処理部と、
    を備えることを特徴とする噴霧検査装置。
  2. 前記画像処理部は、所定区画に蓄積される噴霧量に基づいて、前記A/D変換器から出力されるパラメータまたは前記演算手段から出力される総和データを補正する補正手段を有することを特徴とする請求項1記載の噴霧検査装置。
  3. 前記画像処理部は、前記噴霧の進行方向に直交する方向に並ぶ複数の区分の総和データの加算値に対する各区分の総和データの割合から濃度分布データを出力することを特徴とする請求項1または2記載の噴霧検査装置。
  4. 前記光源は電子放電閃光装置であることを特徴とする請求項1、2または3記載の噴霧検査装置。
  5. 前記撮像部は、前記噴霧の進行方向に複数個配設されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の噴霧検査装置。
  6. 噴霧に光を照射する照射工程と、
    前記噴霧で反射する光または前記噴霧を透過する光を光電変換する撮像工程と、
    前記撮像工程で得られる出力を前記噴霧の濃度及び形状を測定するために明るさについて多階調のデジタルデータに変換する変換工程と、
    前記変換工程で得られる出力を画素ごとにパラメータとして用い、所定数の画素のパラメータを足し合わせた総和データを前記所定数の区分ごとに出力する演算工程と、を含み、
    前記噴霧の濃度分布に対応する区分ごとの総和データを二次元で測定することを特徴とする噴霧検査方法。
  7. 所定区画に蓄積される噴霧量に基づいて、前記変換工程で得られる出力または前記演算工程で得られる出力を補正する補正工程を含むことを特徴とする請求項6記載の噴霧検査方法。
  8. 前記噴霧の進行方向に直交する方向に並ぶ複数の区分の総和データの加算値に対する各区分の総和データの割合から濃度分布データを出力する工程を含むことを特徴とする請求項6または7記載の噴霧検査方法。
  9. 前記照射工程は、電子放電閃光装置を用いて噴霧に光を照射することを特徴とする請求項6、7または8記載の噴霧検査方法。
  10. 前記撮像工程は、前記噴霧の進行方向に複数個配設される撮像部を用いて光電変換することを特徴とする請求項6〜9のいずれか一項に記載の噴霧検査方法。
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