JP4011472B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、原稿の画像を読み取ってその画像情報を文書として記憶媒体上に記憶保存し、その記憶した画像情報からその画像情報に対応するインデックス情報を作成することができるデジタル複写機等の画像処理装置、およびそのインデックス情報作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オフィス等において作成あるいは収集される多量の文書等をスペース効率良く整理し、随時利用できるようにするために光ファイリングシステムが開発され、普及してきている。しかしながら、従来の光ファイリングシステムは一般に高価であり、しかも複雑で高度な操作が必要であったため、誰でも手軽に利用できるものではなかった。
【0003】
そのため、例えば原稿の画像を読み取る画像読取手段(スキャナ)とレーザプリンタ等の画像形成手段とを組み合わせて構成したデジタル複写機に、画像情報の記憶・管理手段として光ディスク装置を一体的に設けた画像処理装置が開発されるようになった。
【0004】
このような画像処理装置では、読み取られた複数ページの画像情報を文書として記憶し、そのうち1又は複数の画像情報を選択してインデックス情報を作成するようにしたものがあるが、特開平4−10067号公報に見られるようなものでは、各文書の第1ページを選択してインデックス情報を作成するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の画像処理装置においては、以下に示すような問題点が存在する。
(1)文書によってはインデックス情報としてふさわしいページが文書の第1ページとは限らない場合がある。例えば、第1ページが複数の文書に共通のものである場合や、文書内容を把握するために第1ページ以外のページの画像の方が適当な場合などである。
【0006】
(2)第1ページのみならず、第1ページに加えて他のページ(例えば任意のページ,最終ページ)のインデックス情報に加えて利用した方がユーザにとって適当な場合がある。
(3)ブック原稿のように文書量(ページ数)が多い場合、複数のインデックスを選定するには、ユーザが全てのページに目を通さねばならず、多くの労力を伴う。
【0007】
この発明は上述のような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、第1ページ以外のページあるいは第1ページに加えて他のページの画像もインデックスとなる画像として選定可能にし、その選定をユーザの手を煩わせることなく行なえるようにすることを第1の目的とする。また、その目的に加え、機械に必要以上の負担をかけずにインデックスとなる画像の選定を行なえるようにすることを第2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、画像処理装置を提供する。
この発明による画像処理装置は、原稿の画像を読み取る画像読取手段と、該手段によって読み取られた画像情報を文書として記憶する記憶手段と、該手段に記憶された画像情報からその画像情報に対応するインデックス情報を作成するインデックス情報作成手段とを備えた画像処理装置において、原稿画像の内容を認識し、その内容の特徴を抽出する認識手段を設けると共に、インデックス情報作成手段に、一つの文書の複数の画像情報から認識手段により抽出された特徴を持つ画像をインデックスとなる画像として選定するインデックス画像選定手段を設け、認識手段を、認識した原稿の特徴として、各原稿のサイズ情報を抽出する手段とし、インデックス画像選定手段を、認識手段により抽出された各原稿のサイズ情報より該各原稿のサイズを判別し、該判別の結果、他の原稿のサイズと異なるサイズの原稿の画像を、上記文書のインデックス画像として選定する手段としたものである。
【0012】
【作用】
この発明によれば、記憶手段に記憶された一つの文書の複数の画像情報から原稿画像の内容を認識してその内容の特徴として、各原稿のサイズ情報を抽出し、その判別の結果、他の原稿のサイズと異なるサイズの原稿の画像を、上記文書のインデックス画像として選定するので、第1ページ以外のページの画像をインデックスとなる画像として選定でき、しかもユーザの手を煩わせることなく、多数の画像情報を持つ文書からインデックス画像を決めるための時間を節約することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
この発明による画像処理装置の一実施形態として、デジタル複写機にこの発明を適用した例について、その構成及び基本的な処理等について説明する。
【0017】
〈ハード構成〉
図2は、この発明による画像処理装置の代表例となるデジタル複写機の外観を示す斜視図であり、1がデジタル複写機(本体)で、テーブル11上に載置されている。デジタル複写機1には、操作部2,原稿圧板12,メインスイッチ(電源スイッチ)15等が設けられ、本体の給紙側には記録媒体である用紙を収納する給紙カセット13が着脱可能に装着され、排紙側には排紙トレー又はソータ14が装着される。
【0018】
原稿圧板12は、その後端部が本体に蝶着されて開閉可能に装着されており、本体上面に設けられたコンタクトガラス上に載置される原稿を覆って押圧する。このデジタル複写機1内には、そのコンタクトガラス上に載置された原稿の下面を光走査してその画像をイメージデータとして読み取る読取手段であるスキャナ部、その読み取ったイメージデータに基づく画像データを記憶する記憶部、その画像データを給紙カセット13から給紙される用紙にプリント(印字)してソータ14のビンに排紙するプリンタ部、及びこれらの各部を含むこのデジタル複写機1全体の制御及びデータ処理等を行なう制御部等を備えている。
【0019】
なおテーブル11内にも、給紙カセット又は大量給紙ユニットを装着できるようにして、その給紙機構を設けたり、プリンタ部が両面プリントを行なうための両面ユニットや、制御部の要部をなすコントローラ等を内蔵させたりすることもできる。このデジタル複写機1の操作及び表示機能を有する操作部2の詳細は後述する。
【0020】
また、原稿圧板12に代えて自動原稿給送装置(ADF)を装着することもできる。その場合は、ADFの原稿トレー上に複数枚の原稿を重ねてセットして読み取りを開始すると、その原稿が上側あるいは下側から一枚ずつ順次コンタクトガラス上に送り込まれ、その画像が読み取られる。
【0021】
図1はこのデジタル複写機1の全体構成を示すブロック図であり、上述した操作部2,記憶部3,スキャナ部4,プリンタ部5,制御部6と、この発明に係わるモード設定部7,原稿入力部8,インデックスシート出力部9,インデックスシート利用操作部10からなる。
【0022】
操作部2は、各種の操作を行なうための入力手段と、各種の状態や画像イメージを表示するための表示手段からなる。この操作部2を通じて、使用者はデジタル複写機1に命令を送るとともに、そこに表示された情報を得る。
入力手段としてはキースイッチ等が、表示手段としてはブラウン管を用いた表示装置や液晶を用いた表示装置などが代表的なものである。あるいはまた、表示装置と入力装置に兼用できるタッチパネル等の表示・入力兼用装置を用いてもよい。
【0023】
図3にこの操作部2の外観例を示す。図中、21はタッチパネルによる表示・入力兼用装置である。また、この操作部2は使用頻度の高い機能を1個のキーに割り当ててある。例えば、スタートキー22,割り込みキー23,モード切り替えキー24,クリア/ストップキー25,数字入力(枚数や倍率指定)のためのテンキー26,自動用紙選択キー27,用紙選択キー28,等倍キー29,自動倍率選択キー30,変倍キー31,両面機能キー32などのいわゆるデジタル複写機の機能を設定するキー群と、コピーモード設定キー33,インデックス出力キー34,インデックス利用キー35等のこの発明に特有の機能のためのキー群がある。
【0024】
これらの専用キー以外の機能は、モード切り替えキー24等を操作することにより、表示・入力兼用装置21に機能選択用のガイドを表示し、その各ガイド位置へタッチすること等により選択できるようにする。
【0025】
図1における記憶部3は、スキャナ部4で読み取った画像データを記憶するためのものであり、図4に示すように、記憶媒体40と記憶媒体操作部41からなる。記憶媒体40は、光磁気ディスク42等が代表的であるが、ハードディスク(磁気ディスク)等のオンライン記憶用メモリ43など、光学的イメージを記憶するための大容量記憶媒体であればよい。
【0026】
スキャナ部4によって原稿から読み取られた画像データは、一単位の読み取りごとに一つの単位(ファイル)として記憶媒体40中に格納される。また、記憶媒体40中では、複数のファイルをディレクトリという形でまとめて管理する。記憶媒体40は、記憶媒体自体を識別するための情報をボリューム情報という形でその内部に書き込む。
【0027】
記憶媒体操作部41は、論理操作部44と物理操作部45,45とからなる。論理操作部44は、デジタル複写機1の制御部6からの命令にしたがって、物理操作部45を通じて記憶媒体40を操作するためのものであり、記憶媒体40の論理構造上の名称を用いての操作となる。物理操作部45は、論理操作部44からの命令を物理操作命令に置き換え、記憶媒体40への直接のアクセス(書き込み,読み取り,編集等)を行なうもので、記憶媒体40の種類(光磁気ディスク42,オンライン記憶用メモリ43等)ごとに用意される必要がある。
【0028】
図1のスキャナ部4は、原稿入力部8からの指令によって動作し、前述したコンタクトガラス上にセットされた原稿を光学的に走査して、CCDイメージセンサ等によってその画像を検出し、画像イメージとして出力する。
このスキャナ部には、前述した自動原稿給送装置(ADF)等の読み取り原稿を力学的に処理する装置をその一部に含む場合もある。
【0029】
プリンタ部5は、スキャナ部4で読み取られた画像イメージ、記憶部3から読み出される画像イメージ、あるいはインデックスシート出力部9によって形成された画像イメージ(インデックスシート・イメージ)を受け取り、用紙上にプリント(印字)する。このプリンタ部5には、用紙を画像形成するための位置に送る給紙・搬送装置や、感光体ドラム及び帯電,露光,現像,転写,定着等の画像形成プロセス装置、プリントした用紙を排出する装置等を含む。
【0030】
制御部6は、各種の状態を検出してそれらを各部に通知するとともに、必要な処理を各部に振り分け、処理命令として必要な処理部に通知する。制御部6中には、各部の状態の変化をモニタするための状態検出手段があり、常に各部の状態を監視しており、必要に応じて必要なステータス情報を書き換えるとともに、割り込みイベントを発生して各部に状態の変化を伝える。
【0031】
後述する動作説明では、ある部が直接別の部を操作したり、又ある部が別の部からの情報を直接受けて動作するように記述するが、実現形態としては制御部6を経由して他の部への操作命令を出し、あるいは受けることによって、当該の部において処理を行なうものである。ただし、制御部6を経由するのは、統一性や無矛盾性を容易に保つことができるようにするためであり、必須であるわけではない。
【0032】
モード設定部7は、操作部2を通じて送られる使用者からの入力や、デジタル複写機1の状態に応じて各部のモードを設定する。(上述したように、制御部を通じて間接的に操作する。)
【0033】
原稿入力部8は、使用者の命令に応じてスキャナ部4を起動し、原稿の画像を読み取らせて画像イメージとして中間記憶領域のメモリ(イメージバッファ)に一時的に格納する。そして、その読み取った原稿の画像イメージを記憶部3あるいはプリンタ部5へ送る。
【0034】
インデックスシート出力部9は、使用者からの命令に応じて記憶部3からインデックス画像データを読み出して、インデックスシート・イメージとして形成し、それをプリンタ部5を通じて用紙上にプリント出力させる。
【0035】
インデックスシート利用操作部10は、原稿入力部8のコンタクトガラス上にセットされたインデックスシートをスキャナ部4によって読み取らせ、そのインデックスシート上の命令、または操作部2を通じて送られる命令に応じて、記憶部3の操作を行なう。あるいは、その命令に応じて記憶部3から画像データを読み出して、プリンタ部5を通じて画像を用紙上に形成する。
【0036】
この実施形態では、図1にて破線で囲んで示す上記6〜10の各部は、主演算装置(CPU)とそれに付随するRAM等のデータメモリ、各処理部の処理プログラムを格納しておくROM等のプログラムメモリ、及び入出力回路(I/O)等の付属回路からなる一般的なフォンノイマン型のコンピュータシステムによって実現する。しかし、ハードワイヤドロジックで実現することも十分可能である。また、これらの部分全体を1個のコンピュータシステムで実現しても差しつかえない。
【0037】
さらに、画像イメージやモードの状態を処理及び記憶するための中間記憶領域のメモリも、各部に独自のものを保持してもよいし、また、共通のメモリにそれぞれの中間記憶領域を設けるようにしてもよい。以下の説明では、各部に独自の中間記憶領域のメモリを持つものとして説明する。
【0038】
〈記憶媒体の論理構造〉
ここで、図4に示した記憶部3の記憶媒体40として代表的な光磁気ディスク42を使用するものとして、その論理構造について説明する。光磁気ディスクは、図5あるいは図6に示すような論理構造を取る。これらの図において、{}で囲んだものは繰り返しを許す要素、[]で囲んだものはオプショナルな省略可能な要素である。A::=abは、Aはabの並び(順序)であることを意味する。
【0039】
光磁気ディスク(以下単に「ディスク」ともいう)の先頭領域には、ディスクのボリュームに関する情報を収める。この領域には、ディスクを初期化した時に付与されるディスク(媒体)IDと初期化日時、ディスクの最終書き込み日時などがある。また、ディスクはディレクトリ構造を取る。1個のディスクにはn個のディレクトリを取れるように構成する。
【0040】
ディレクトリファイルは、ディレクトリ名,ディレクトリへのタイムスタンプ(最終書込み日時)、ディレクトリに含まれるファイル数、そのファイルとアクセスポインタのペアの一覧からなる。このディレクトリは、任意個のファイルをグループ化して管理を容易にするために設定する。ファイルはどれかのディレクトリに必ず所属するものとする。
そこで、第1のディレクトリは名前なしディレクトリとして、ユーザからの指定がない場合のデフォルトディレクトリとして用いる。
【0041】
ファイルは、1回の読み取り単位にかかわる画像を一まとめにして保存・管理するためのディスク中の単位である。
図5に示した論理構造では、このファイルは、ファイル名、最終書き込み日時、注釈文字列(コメント)、付随情報、画像情報、及びインデックス情報を持つ。
付随情報としては、紙のサイズや向き、画像の向き、原稿の種類、ADFの使用情報等が考えられる。
【0042】
画像情報は、画像の数とその数分の画像イメージデータが格納されている。
また、画像付随情報として、両面等に関する情報や、同一ファイル内での紙サイズの変更を許すための特殊紙サイズ等の情報が入る。
インデックス情報には、インデックス画像の数と、インデックス画像イメージデータがその個数分収められている。
【0043】
図6に示した論理構造の場合には、インデックス情報を別に保持するかわりに、画像付随情報中にインデックス画像フラグを持たせ、インデックス画像であるかないか等を示している。
この部分に関しては、結局のところどの画像がインデックス画像であるかがわかればよいのであり、いろいろな論理構成が考えられる。この部分の構成に伴ない、実際のインデックス画像の呼び出しの処理ロジックが異なることもあるが、特に述べる場合を除いてはこの発明の本質とは関係ない。
以下の説明では、特に断わらない限り図5の論理構造をとるものとして説明する。
【0044】
〈処理の流れ〉
次に、このデジタル複写機における図1に破線で囲んで示したコンピュータシステムによる部分の処理の流れを、図7以降のフローチャート等を参照して説明する。
【0045】
全体の処理の流れの概略(メインルーチン)を図7に示す。
図2に示したメインスイッチ15が入れられ(ONにされ)て電源が入ると、図1の制御部6を起動し、まずステップ1(図中及び以下の説明ではステップを「S」と略記する)で各部を初期化し、その後S2で待機状態となり、各種の状態変化があるとそれに伴なう処理を行なう。
【0046】
すなわち、S2の待機状態では、制御部6が状態の変化を検出する度にそれに応じた状態変化や命令を各部へ通知し、各部はその命令に従って処理を行なう。
メインスイッチ15が切られる(OFFになる)と、制御部6がこれを検知してS3で各部の後処理を行なって処理を終了する。
【0047】
この図7のメインルーチンにおける待機状態での状態変化の検出とそれに伴なう処理のサブルーチンの概要を図8に示す。
待機状態では、S21で制御部6が各部の状態の変化(指示の入力の変化を含む)を待ち、状態変化を検出すると次のS22へ進み、電源がOFFか否かを判断する。そして、OFFであればこの処理を終了して図7のメインルーチンへリターンし、各部の後処理を行なった後、すべての処理を終了する。
OFFでなければ(ONであれば)S23のサブルーチンへ進んで、状態変化に合わせて各部での処理を行なう。
【0048】
この各部の状態変化には、操作部2からの使用者による指示の受け取りによる入力の変化と、各処理部の状態の変化やエラー状態の検出がある。また、状態変化(以下「イベント」とも呼ぶ)が、ファイル終了を伴なうものである場合は、ファイルを読み取り終了状態にする処理を行なう。
【0049】
この処理の内容を図9に示す。まず、S24でファイル終了状態にするイベントか否かを判断し、YESであればファイル終了状態にして、NOであればそのままS26以降へ進む。
【0050】
ファイル終了状態にするイベントは、例えば、自動用紙選択(以下「APS」とも云う)機能や自動倍率選択(以下「AMS」とも云う)機能等の設定のような利用者からのモード変更の命令、自動原稿給送装置(ADF)への原稿のセットのような利用者の動作、あるイベントから一定時間以上状態変化のないことに伴なうタイマ割り込み(この場合計時手段が必要である)等が考えられる。
【0051】
操作部2からの指示は、大きく分けると「モード設定(各種状態変化を含む)の命令」,「コピーの命令」,「インデックスシート出力の命令」,及び「インデックスシート利用の命令」に分けられ、それを図9のS26〜S29で判別し、その判別結果に応じてS30〜S33のいずれかへ進み、それぞれモード設定部7,原稿入力部8,インデックスシート出力部9,又はインデックスシート利用操作部10を起動し、イベントの種類にしたがって「モード設定の処理(内部状態の設定を含む)」,「原稿入力の処理」,「インデックスシート出力の処理」,又は「インデックスシート利用の処理」を実行する。そして、この処理を終了すると図8のS21(待機状態)へ戻る。
【0052】
〈各処理及び各モードの説明〉
ここで、図9におけるS30の「モード設定の処理」,S31の「原稿入力の処理」,S32の「インデックスシート出力の処理」,及びS33の「インデックスシート利用の処理」と、その各モードについて詳述する。
【0053】
(1)モード設定の処理(図10)
モード設定部7を起動し、図10のフローチャートに示す処理を実行して各部のモードを設定する。
まず、現在設定できるモードか否かを判断し、NOであればエラー表示等の処理を行なって終了する。
【0054】
YES(設定できるモード)であれば、次に付随情報は必要か否かを判断し、YESであれば、付随情報の要求表示とそれに基づく付随情報の入力を行なってから、NOであれば直ちに、設定するモード(及び付随情報)に応じて各部のモードを設定する処理へ進む。その設定を完了すると処理を終了する。
【0055】
このモード設定の際、当然のことながらあるモードが設定されると自動的にOFFとなる別のモードが存在することがある。例えば、APS機能を設定するとAMS機能が解除される。
また、物理的な動作に伴うモードも同様に扱う。たとえば、物理的操作を制御部6が検知し、それに応じた命令を制御部6からモード設定部7に送ることによる。
【0056】
ところで、設定するモードによって各処理系の動作条件を変える。
使用者によるモード設定は、操作部2からの動作条件や動作モード等の入力、各ハードウェアに対するスイッチ動作等による。また、ある動作条件に付随するモードは、その動作条件が設定されている時にのみ入力することができるように操作部2を構成する。ただし、使用頻度が高いものに関しては、直接設定できるキーを設けている。
【0057】
モード設定状態は制御部6において保持され、新たな状態を検出した場合、必要に応じて変更される。また、その情報が他の各部への命令に付随して送られる。ただし、共通の状態ステータス領域を設けて、そこに状態情報を書き込むように構成し、各部はその共通の状態ステータス領域を参照するようにしてもよい。
【0058】
各部は計時手段(タイマ)を持ち、タイマによるモード設定は次のような場合に行なわれる。タイマによるモード設定が起こる時間は、各場合により異なる。
モードや各種条件設定の処理中の中断時間 → モード設定のクリア
コピー後の中断時間 → ファイル終了処理
各設定状態における中断時間 → モードのデフォルトクリア
【0059】
(2)原稿入力の処理(図11〜図16)
待機状態において、コピーの命令が出された場合(この実施形態では、スタートキー22を押すとコピー命令が出される)に原稿入力の処理を実行する。
すなわち、原稿入力部8及びスキャナ部4を起動し、原稿をスキャナ部4で画像イメージとして読み込む。その画像イメージを、モードに応じて記憶部3及び/又はプリンタ部5へ送り、それぞれ記憶媒体40への記憶とそれに付随する各種の処理、及び/又は用紙上への画像形成(プリント処理)を行なわせる。
【0060】
また、記憶部3の記憶媒体40内のファイルのインデックス画像の変更又は設定や、ファイル構成の変更等も操作部2を通じて指示できる。
この原稿入力の処理は、図11のフローチャートに示すように、ADF使用状態か否かを判断し、YESの場合はADFによる原稿入力の処理(図12)を実行し、NOの場合はADF以外による原稿入力の処理(図16)を実行する。
【0061】
ここで、図1に示した原稿入力部8の主にコピーの命令に伴なう処理の動作条件となるモードについて説明する。
例えば、図3に示した操作部2のコピーモード設定キー33を押すことによって、以下の3種類のモードを切り替えることができる。どのコピーモードが選択されているかは、表示・入力兼用手段21に表示する。
1.コピーのみ(紙出力のみ)
2.コピーと記憶
3.記憶のみ(紙出力なし)
【0062】
自動用紙選択(APS)機能は、操作部2の自動用紙選択キー27を押すことによって設定される。倍率が設定されている場合はその倍率を保つ。AMS設定状態の場合はそのAMSを解除し、倍率を100%としてAPSを設定する。
【0063】
自動倍率選択(AMS)機能は、操作部2の自動倍率選択キー30を押すことによって設定される。倍率が設定されいる場合はその倍率をクリアする。給紙トレイが選択されている場合はそのまま保持する。また、給紙カセットが選択されていない場合はデフォルトの給紙カセットとする。APS設定状態の場合はそのAPSを解除し、給紙トレイをデフォルトとしてAMSを設定する。
【0064】
また、変倍キー31を押すことにより倍率を切り替えることができる。倍率の切り替えは、プリロードされている倍率(紙サイズ相互倍率等)と、テンキー26を操作して任意に設定する倍率とがある。変倍キー31が押されると、AMS機能は解除される。等倍キー29を押すと倍率100%で変倍が設定されたのと同一になる。
【0065】
さらに、用紙選択キー28を押すことにより、給紙カセットを切り替えることができる。用紙選択キー28が押されるとAPS機能は解除される。
クリアストップキー25を押すと、コピー,インデックス利用,インデックス出力等の実行中の場合は、その実行を中止する。また、実行前の場合は紙数や倍率等の設定を解除し、デフォルトの設定に戻す。
【0066】
テンキー26は、倍率設定のモードでは倍率を設定するために用いる。また、実行待ち状態では、出力する紙の枚数を指定する。
さらに、両面キー32を押すことにより両面コピーのモードに切り替えることができる。その他、枠消しなどの簡易編集や、原稿の濃淡に関する指定などを行なうことができる。
【0067】
コピーの命令に伴なう原稿入力の処理では、図11によって前述したように、読み取り対象である原稿の設置方法により処理が弁別される。つまり、スキャナ部4の一部としてのADF部が存在し、かつ待機状態にあり、そのADFに原稿がセットされている場合(ADFによる原稿入力の場合)と、それ以外の場合である。
【0068】
ADFによる原稿入力の処理は、上記ADFによる原稿入力の場合の条件が揃っている状態で、操作部2からスタート命令が入力された場合に開始される。
ADFが待機状態にあることは、ADF自体が待機状態としてふさわしい状態になったことを検知した時(たとえば、ADFが本体に利用可能な状態でセットされる等)に制御部6に送られる。また、待機状態としてふさわしくない状態に変化した場合は、制御部6に非待機状態であることを通知する。
【0069】
ADFへの原稿セットは、ADFの原稿給送部等への原稿の挿入等によって検知され、その信号が制御部6へ送られる。
制御部6は、操作部2からスタート命令が出されたことを検知すると、ADFの状態や各種のモードとともにスタート命令が出されたことを、原稿入力部8に通知する。原稿入力部8は、その命令を受け取り、各モードにしたがって以下の処理を行なう。
【0070】
1.原稿の読み込み
ADFの原稿給送部を起動し、原稿を一枚ずつコンタクトガラス上へ送り、スキャナ部4で一枚ずつその原稿の画像を画像イメージとして読み取る。
具体的には、ADFが原稿を両面原稿か片面原稿かに応じて処理して読み取り可能位置へ送った後、読み取り準備完了命令を出力する。これを検知した制御部6から、スキャナ部4へスキャン命令を出し、スキャナ部4が起動して、読み取り可能位置に置かれた原稿の画像を読み取り、デジタル画像情報として原稿入力部8内の中間記憶部(画像メモリ)に送る。
【0071】
ADFの機構が表面ADFの場合には、セットされた原稿の最終ページから原稿読み取りを開始するが、ADF内部で原稿を裏返して表面(おもて面)を下向きにしてスキャナ部4にその画像を読み取らせる。また、両面原稿からのコピーである場合は、まず原稿を裏返さずにスキャナ部4に裏面の画像を読み取らせて、一枚の処理をし、次にその原稿を裏返して表面の画像を読み取らせて同様の処理を行なう。いずれにしても、原稿の読み取りが最終ページから先頭ページに向けて順次行なわれる。
【0072】
2.読み取られた画像の処理
コピーモードのそれぞれによって、以下の処理が行なわれる。
(a) コピー限定モード(コピーモード10)
画像をプリンタ部に送り、用紙上に画像を形成してその紙を排出する。各種モードの設定に応じて画像形成や出力される紙等は変化する。
【0073】
例えば、倍率が設定されている場合は、その倍率での画像形成が行なわれる。
また、紙枚数が設定されていれば、その枚数に同一の画像形成を施して排出することになる。以下、中間記憶部中のデジタル画像からモードに応じた用紙上への出力処理を、「コピー出力処理」と呼ぶ。これらの処理は、いわゆるデジタル複写機における複写プロセスに他ならない。
【0074】
(b) 記憶限定モード(コピーモード01)
画像を記憶部3へ送り、記憶媒体40のファイルの一部として保存する。すなわち、記憶媒体40への出力処理を行なう。
【0075】
(c) コピーと記憶モード(コピーモード11)
デフォルト(単に「デフォルト」とは、初期化された場合に設定されるモードや状態のことである)のコピーモードであり、(a),(b)の両方の処理を行なう。
【0076】
このADFによる原稿入力の処理は、図12に示すフローチャートにしたがって実行され、ADF利用時の前処理、ADF利用時のメインルーチン、及びADF利用時の後処理からなる。
まず、ADF利用時の前処理において記憶媒体への出力か否かを判断し、記憶媒体への出力でなければ直ちに、記憶媒体への出力であれば「ファイル初期化処理」を行なった後、ADF利用時のメインルーチンへいく。
【0077】
メインルーチンでは、まずスキャナ部4が原稿を1枚読み取り、デジタル画像として中間記憶部へ記憶し、原稿がなくなった場合(原稿終了時)は、メインルーチンを終了してADF利用時の後処理へいく。
【0078】
次に、紙への出力を要求するモードであるか否かをチェックし、そのモードであれば「プリント処理」を行なう。最後に記憶媒体への出力を要求するモードであるか否かをチェックし、そのモードであれば、記憶媒体への「画像イメージ記憶処理」を行なう。この「プリント処理」と「画像イメージ記憶処理」はどちらを先に行なってもよい。
【0079】
ADFにセットされた原稿がなくなるまで、上記メインルーチンの処理を繰返し、原稿がなくなるとADF利用時の後処理へいく。そこでは、記憶媒体への出力を要求するモードか否かをチェックし、そのモードであれば「デフォルトインデックス画像設定処理」を行なって、そのモードでなければそのまま処理を終了する。
【0080】
上述したADF利用時の前処理における「ファイル初期化処理」の概要フローを図13に示す。
この処理ではまず、現在の記憶ステータスがファイル読み込み中か否かをチェックし、ファイル読み込み中になっていればそのまま処理を終了して図12のメインルーチンへ進み、ファイル読み込み中になっていなければ、ファイル読み込み中に状態(ステータス)を設定する。
【0081】
そして、記憶媒体に新たなファイル領域の確保とディレクトリへのファイルの追加を行なう。その新たなファイルは、デフォルトディレクトリである名前なしディレクトリの最終ファイルとして確保する。その際、記憶媒体中の空き領域を検査し、一定量以上の空き領域が媒体中に残っていない場合は、媒体空き領域エラー処理を行なう。
【0082】
具体的には、名前なしディレクトリにファイルを1個追加する。この時のファイル名称は、デジタル複写機中のタイムスタンプ(時刻を文字列化したもの)とする。そして、空き領域部のファイルを確保し、ディレクトリの新規ファイルはこのファイルを指すようにする。
【0083】
ただし、スタートキー22を押す前に、操作部2から記憶するファイル名やディレクトリを指定することができる。この場合、指定時にファイル領域の確保等を行なうこともできる。また、既存ファイルが指定された場合は、そのファイルへの追加処理となり、初期化処理はやはり行なわれない。
【0084】
次に、確保したファイル内の各カウンタをリセットし、記憶されている各種情報を初期化する。また、コピーモードや機械モードを記憶する。具体的には、ADF使用,両面かどうかなどが同時に書き込まれる。
【0085】
この実施形態では、このファイル初期化処理をスタート命令が出された直後に起動するようにしているが、図12のメインルーチンの内部で、第1画像の読み取り後にファイル読み込み状態を判断して、ファイル読み込み中になっていない場合に、このファイル初期化処理を起動するようにしてもよい。ただし、当然のことながら記憶媒体への出力を要求するモードの場合のみ起動する。
【0086】
ADF利用時のメインルーチンにおける「画像イメージ記憶処理(記憶媒体への出力処理)」の概略フローを図14に示す。
1枚の原稿が読みとられると、その原稿の画像イメージに所定の圧縮処理を施した後、その大きさと共にファイルの画像データ領域に画像イメージデータとして保存する。ついで、イメージファイルの画像数カウンタをインクリメントする。また、必要であれば画像付随情報を付与して処理を終了する。
【0087】
ADF利用時の後処理における「デフォルトインデックス画像設定処理」の概略フローを図15に示す。
この処理では、第1画像イメージ(第1枚目の原稿の表面の画像イメージ)を取り出し、インデックス画像イメージとして保存する。ADFから給送される原稿の読み取りにおいては、最終原稿から読み取りが行なわれることになるので、この第1画像イメージは最後に登録された画像イメージとなる。それ以外の場合は、最初に登録された画像イメージとする。
その後、インデックス画像数カウンタをインクリメントして処理を終了する。
【0088】
ここで、ファイル終了について説明する。
ファイル終了と認識した場合は、現在ステータスをファイル終了状態とする。
すなわち、ADF利用時の読み取りの場合は、上述した「デフォルトインデックス画像設定処理」を行なう。また、両面プリントを指定されている場合で、排出された紙がプリンタ部5の内部にある場合にはその排紙も行なう。
【0089】
以下に代表的なファイル終了認識条件をあげる。
ADF利用時の読み取りの場合は、ADFにセットされた原稿(通常は多数枚重ねてセットされる)のすべての読み取りが終了した時点。ただし、継続の指定があった場合等は継続とみなす。
【0090】
ADFを利用しない読み取りの場合は、スタート命令を出した時点から次の原稿のセットまでの時間が一定時間以上たった時点。
APSがセットされている場合は、原稿の読み取りが終了してもファイル終了だと認識しないようにしておき、APS設定がユーザからの指示あるいはタイムアウトによるデフォルトモードへの移行により解除されるか、またはAPSにおける給紙用紙の変更により、ファイル終了の処理を行なう。
AMSがセットされている場合は、AMSが解除された場合、及び給紙トレイの選択を変更した場合に、ファイル終了の処理を行なう。
【0091】
次に、図11のフローにおけるADF以外による原稿入力の処理の内容を図16に示すフローによって説明する。
ADFによる原稿入力の処理のいずれかの条件が欠けている場合にスタート命令が操作部2を通じて入力された場合は、このADFを利用しない場合の原稿入力の処理となる。この場合、スキャナ部4の一部である原稿台(コンタクトガラス)に原稿がセットされており、光学的な検出手段により紙の大きさや向き等を検知し、制御部6に通知している場合が多い。
【0092】
スタート命令が制御部6によって認識されると、上記の状態情報や各種モード情報とともにスタート命令が原稿入力部8に送られ、図16のフローチャートに示した処理を開始する。
まず、原稿入力部8はスキャナ部4を起動して原稿台にセットされた原稿から画像イメージを読み取って、メモリの中間記憶領域に格納する。
【0093】
そして、紙への出力を要求するモードであるか否かをチェックし、そのモードであれば「プリント処理」を実行する。すなわち、中間記憶領域に格納してデジタル画像をプリンタ部5へ送り、プリンタ部5で用紙上に画像を形成して排出する。各種モードにより、画像形成方法,紙選択,あるいは紙枚数が異なることは、ADFを利用する場合と同様である。
【0094】
このプリント処理後、あるいは紙への出力を要求するモードでない場合は直ちに、記憶媒体への出力を要求するモードであるか否かをチェックし、そのモードでなければ処理を終了するが、そのモードであれば現在ステータス情報をまず見る。そして、現在ステータス情報が読み取り状態でなくファイル終了状態である場合にのみ、「ファイル初期化処理」を行なった後「デフォルトインデックス画像設定処理」をこの段階で行なう。
【0095】
その処理後、あるいは読み取り状態の場合は直ちに、「画像イメージ記憶処理」を行なって処理を終了するが、ファイル終了を認識した場合は、図9のフローにおけるS24,S25でファイル終了状態にする。これは、制御部6の待機待ちループの中で行なわれる。
【0096】
ここで、インデックス画像の選択と付加情報の入力について説明する。
原稿入力後に、所属ディレクトリ及びファイル名や付加情報の変更、並びにインデックス画像の選択を行なうことができる。また、所属ディレクトリとファイル名や付加情報の一部の情報のセットは、原稿入力の直前に行なうこともできる。
【0097】
例えば、図3に示した操作部2の編集キー36を押すと、デフォルトの選択として直前に入力したファイルが選択された状態で、表示・入力兼用装置21にファイル編集画面を表示する。
そのファイル編集画面で「名前編集」のガイドをタッチすると、画面に入力用ガイドが出て、ローマ字かな漢字変換の要領でファイル名,ディレクトリ名,及び付加情報中のコメント等を入力して編集できる。
【0098】
ファイル編集画面で、「インデックス編集」のガイドをタッチすると、インデックス編集画面を表示する。その画面では、現在選択されているファイルのインデックス画像の個数を表示している。また、インデックス画像を表示することもできる。インデックス画像を表示している状態で「インデックス消去」をタッチすると、その画像をインデックス画像からはずし、インデックス画像の個数をデクリメントする。
【0099】
また、インデックス画像以外の画像も合わせて、つぎつぎと記憶してある画像データから画像を取り出して表示することもできる。ここで、「インデックス設定」をタッチすると、その画像をインデックス画像として記憶し、インデックス画像の個数をインクリメントする。
【0100】
(3)インデックスシート出力の処理(図17〜図20)
図1に示したデジタル複写機が待機状態において、操作部2よりインデックスシート出力命令が制御部6に入力された場合、インデックスシート出力部9が起動され、記憶部3から必要なインデックス画像イメージを取り出し、その取り出したインデックス画像イメージを適宜配置したインデックスシートイメージを形成し、プリンタ部5を通じて用紙上にプリントしてインデックスシートとして出力する。
【0101】
インデックスシート出力命令を発する前に、インデックスシート出力対象,出力方法,インデックス画像の配列方法,インデックス画像に付随して出力する付加情報の種類とその出力方法等を指定することが可能である。
【0102】
インデックスシート出力部9によるインデックスシート出力の処理の概要を、図17に示すフローチャートによって説明する。
まず、インデックスシート出力のために必要なワークエリア、すなわち各種バッファや出力用の文字列等を初期化する。この文字列とは、例えばインデックスシートID情報であり、記憶媒体のボリューム情報,日付,一連番号(0に初期化),ディレクトリ名の並び(モードによる)の文字列として形成される。
【0103】
インデックスシートID情報は、インデックスシート利用時にインデックスシートと記憶媒体との照合等を行なうためのものであり、以下の説明では、このID情報を常にシート(用紙)上に出力するように記述するが、これをシート上には出力せずに、操作部2から当該の情報を入力する等の方法によって代用することも可能である。
【0104】
ワークエリアの初期化が済むと、次にインデックスシート画像の形成のための処理に移る。この処理は、まず出力対象として指定されたディレクトリ(出力対象指定されない場合は全ディレクトリ)を記憶部3の記憶媒体から順に取り出す。そして、対象ディレクトリが終了か否かを判断し、終了であれば「画像イメージの出力処理」を実行して処理を終了するが、対象ディレクトリが有る間は、次にディレクトリ改ページか否かを判断し、ディレクトリ改ページになるまでは「ディレクトリに対する処理」を行なった後、次の対象ディレクトリを取り出して、上記各処理を繰り返す。
【0105】
ディレクトリ改ページになると、「画像イメージの出力処理」及びワークエリアの再初期化を行なってから「ディレクトリに対する処理」を行ない、その後次の対象ディレクトリを取り出して、上記各処理を繰り返す。
【0106】
「ディレクトリに対する処理」は、図18にそのフローを示すように、記憶媒体から取り出した各ディレクトリのファイルを順に取り出し、そこからファイル情報とインデックス画像イメージを順に取り出して「インデックス画像イメージの展開」を行なう。すなわち、取り出したインデックス画像イメージをインデックス画像イメージバッファ中に順に展開する。
【0107】
その途中で、インデックス画像イメージバッファが一杯になった場合は、「画像イメージの出力処理」によってそのインデックス画像イメージをプリンタ部5へ送り、用紙上に画像を形成(プリント)してインデックスシートとして排出する。その後、インデックス画像イメージバッファをクリアし、インデックスシートIDの更新(ID情報中の一連番号をインクリメント)と展開をして上述の処理を続行する。
【0108】
ディレクトリからのファイルの取り出しをすべて処理すると、図17のルーチンへ戻って次の対象ディレクトリを取り出し、処理対象のディレクトリがすべて終了し、且つインデックス画像イメージバッファ中にインデックス画像が残っている場合は、そのインデックス画像イメージの出力処理を行なって処理を終了する。
【0109】
「インデックス画像イメージの展開」は、図19にそのフローを示すように、インデックス画像展開位置を計算し、その計算したインデックス画像展開位置へインデックス画像データを所定の変形を加えて展開する。
【0110】
「画像イメージの出力処理」は、図20にそのフローを示すように、インデックスシートイメージを画像に展開して用紙の表面にプリントした後、インデックスシートイメージの画像部を左右逆転させたインデックスシートイメージを構築し、そのインデックスシートイメージを画像に展開して上記用紙の裏面にプリントして排出する。
【0111】
このインデックスシート出力のモードについて、さらに詳細に説明する。
図3に示した操作部2のインデックス出力キー34を押すことにより、インデックスシート出力部9を規定するモードとなる。そして、タッチパネルを備えた表示・入力兼用装置21に、例えば図21に示すような「インデックスシート出力モード設定用画面」の表示を行なう。ここで、スタートキー22を押すか、あるいは表示・入力兼用装置21の画面上の「出力」のガイド位置をタッチすると、インデックスシート出力処理が行なわれる。
【0112】
表示・入力兼用装置21の画面が図21の表示状態のときに、「ディレクトリ1〜8」の表示部分をタッチすることによって、インデックスシートの出力対象となるディレクトリを指定/解除(ON/OFF)できる。ディレクトリを指定した後、直接スタートキー22を押すと、指定状態を保ったままインデックスシート出力処理が行なわれる。
【0113】
また、「全ディレクトリ」をタッチすると全ディレクトリ指定となる。図21において、網かけされている各ガイド表示は指定されている状態を示している。したがって、この図21に示す例では全ディレクトリ指定となっている。
【0114】
あるいはまた、出力対象ディレクトリの設定の命令が操作部2を通じて出されると、インデックスシート出力部9が記憶部3にアクセスし、全ディレクトリ情報を読み取って、ディレクトリ名や最終書き込み時刻等の情報を操作部2の表示画面に表示して、使用者に提示するようにし、使用者はその表示されたディレクトリの番号を順に入力することによって、出力対象ディレクトリを設定するようにしてもよい。
【0115】
次に、出力形式の指定について説明する。図21に示す表示状態で、出力形式指定の各ガイド表示をタッチすることにより、紙,画像の大きさ,画像配列,ディレクトリ改ページの各出力形式を指定できる。
紙、すなわち給紙カセットの選択は、図21に示す表示状態の際に、図3に示した用紙選択キー28を押すことにより設定でき、その設定状態は画面の下部に表示される。
【0116】
画像の大きさは、画像の大きさのガイド領域をタッチし、テンキー26によってシート1枚に収める画像の数で指定する。それ以外の指定は、画像配列の詳細画面で指定できる。
インデックス画像の配列は、「その他(詳細画面)」のガイド表示をタッチしてメニューを表示させ、その画面で詳細な指定ができるが、その画面等の説明は省略する。
【0117】
ディレクトリ改ページの領域の「ON」又は「OFF」のガイド表示をタッチすることにより、ディレクトリ単位での改ページのON/OFFを指定できる。図21の画面で、「ヘルプ」のガイド表示をタッチすることにより、ディレクトリの詳細情報を得ることができる。
【0118】
この図21の画面でディレクトリを選択した後、「ファイルインデックスシート出力」のガイド表示をタッチすると、表示・入力兼用装置21の画面が図22に示す「ファイルインデックスシート出力モード設定用画面」に変わる。
そこで、ファイルインデックスを出力するファイルを、画面の左側に並んで表示されているファイル名一覧(ファイル1〜10)のガイドのいずれかをタッチすることにより指定する。1画面に全ファイル名が収まらない場合は、図示のように上下の矢印が表示されて、ファイル名のスクロールが可能である。
【0119】
出力形式の指定は、インデックスシート出力の場合とほぼ同様であるが、ディレクトリ改ページ指定の代わりにファイル改ページ指定となる。また、「ヘルプ」のガイド表示をタッチすると、ファイル内の詳細情報が表示される。
【0120】
次に、インデックスシートIDについて説明する。
インデックスシートIDは、記憶媒体のボリューム情報を中心にして形成される。インデックスシートIDの論理構造の例を図23に示す。また、プリントされたインデックスシートID画像の例を図24,図25示す。
【0121】
インデックスシートID情報は、記憶媒体のボリューム情報,最終書き込み時刻(年月日と時刻),一連番号(1に初期化),ディレクトリ名の並び(モードによる)の文字列として形成され、文字情報として、図24,図25に示すようにインデックスシート16に画像形成して出力する。ただし、インデックス対象画像と出力形態により以下の違いが生じる。
【0122】
全ディレクトリ対象の場合は、図25に示す例のように、ディレクトリ名の並びは空文字列となる。
対象ディレクトリが指定されている場合は、図24に示す例のように、指定されたディレクトリの名称(文字列)の並びと指定ディレクトリの並びを構成する。並びを区切る文字として読点「、」を用いる。この場合、ディレクトリ名の文字列中には読点を許さないようにする。
【0123】
ただし、ディレクトリ改ページ指定がなされている場合は、ディレクトリ名称の並び領域は、その時に対象としているディレクトリ名称の文字列となり、一連番号は、対象とするディレクトリが変わるごとに再初期化される。
【0124】
インデックスシートID画像イメージは、インデックスシートID情報の各領域を文字列として表現したものを文字画像として展開したものであり、インデックス画像バッファの初期化の際に所定位置に展開される。つまり、インデックスシート上の定められた位置(図24,図25の例ではシート16の上縁に近い部分)に印字されることになる。
【0125】
インデックスシートを形成して出力するには、先に図17のフローチャートによって概略を説明したように、まずインデックスシート出力のために必要な各種バッファや出力用の文字列等を初期化する。例えば、インデックスシートID情報は、記憶媒体のボリューム情報,日付及び時刻,一連番号(0に初期化),ディレクトリ名の並び(モードによる)の文字列として形成される。
【0126】
また、インデックス対象となるディレクトリを対象ディレクトリ配列にセットする。インデックス対象ディレクトリが全ディレクトリ(指定なし)である場合は、すべてのディレクトリをセットする。これは、出力対象ディレクトリの指定の際に行なわれる。
そして、対象ディレクトリ配列から一つずつ対象となるディレクトリを取り出して、以下の処理を行なう。
【0127】
ディレクトリ改ページ指定がある場合は、残存する画像イメージの出力処理を行なう。この処理では、まずインデックス画像イメージバッファ中にインデックス画像イメージがあるかどうかをチェックする。このチェックは、後述するインデックス画像カウンタをチェックすることにより簡単に行なうことができる。その結果、インデックス画像イメージがある場合にのみ、そのインデックス画像イメージバッファの内容をプリンタ部へ送って用紙上にプリント出力させる。
【0128】
その後、ワークエリアの再初期化を行ない、インデックス画像イメージバッファをクリアして、インデックスシートID情報の一連番号を1に、ディレクトリ名を現対象ディレクトリ名にし、インデックスシートID画像イメージをバッファ中の規定位置に展開する。また、インデックス画像を展開する位置を決定するためのインデックス画像カウンタを初期化する。
【0129】
最後に、ディレクトリに対する処理(ディレクトリ内ファイルへの処理)を行なう。対象ディレクトリの処理がすべて終わったら、残存するイメージ画像の出力処理を行なって、インデックスシート出力の処理を終了する。
【0130】
ディレクトリに対する処理は、先に図18のフローチャートによって概略を説明したように、ディレクトリから1個ずつファイルを読み取る。すなわち、記憶媒体中のディレクトリからファイル情報へのインデックス取り出し、そのファイル情報にアクセスして、ファイル名,タイムスタンプ,パスワード,コメント情報およびインデックスイメージ情報を取り出す。そして、以下の処理を行ない、すべて処理したら終了する。
【0131】
インデックスイメージ情報中のインデックス画像イメージを一個ずつ取り出して、対象インデックス画像の展開処理を行なう。その際、1個のインデックス画像を形成するごとにインデックス画像カウンタの値をインクリメントし、規定の値に達した場合は、インデックス画像イメージバッファが一杯となっているので、インデックス画像イメージバッファの内容をプリンタ部へ送って用紙上にプリント出力させる。
【0132】
その後、インデックス画像イメージバッファをクリアし、インデックスシートID情報の一連番号をインクリメントした後、インデックスシートID画像イメージをバッファ中の規定位置に展開する。
このインデックス画像イメージの展開処理では、図19のフローチャートに示したように、インデックス画像カウンタに基づいてインデックス画像の展開位置を決定し、その位置に画像を展開する。この実施形態では、インデックスシートの大きさおよびインデックス画像の大きさおよび向きは固定にした場合について述べる。
【0133】
この場合の展開されるインデックスシートの概念図を図26に示す。この図において、aはページ上マージン、bはページ左マージン、cは上領域マージン、dはインデックスシートID画像領域(固定エリア)、IPU1〜IPU20はそれぞれ1個のインデックス画像領域であり、IPU20には斜線を施して示す。eはその1個のエリアの縦の長さ、fは同じく横の長さであり、gはエリア内での上マージン、hはエリア内での左マージンで、iは実際の展開エリアである。
この例では、インデックスシート16に対するインデックス画像領域の横方向への展開数は5、縦方向への展開数は4である。
【0134】
この方法では、横方向への展開数及び縦方向への展開数は定数となる。また、1個のインデックスの大きさ(例えば、A4サイズの10%というふうに設定する)も固定とするので、それに合わせて、インデックス画像展開用エリアの大きさ(左右にマージンを取った領域の大きさ)も決定される。
【0135】
まず、展開位置の決定方法について述べる。展開相対位置は、インデックス画像カウンタの値から以下の式によって求められる。
相対列:インデックス画像カウンタ%横方向への展開数(%は剰余演算子)
相対行:インデックス画像カウンタ÷横方向への展開数+1(÷は整数で閉じた割り算を表わす)
【0136】
したがって、インデックス画像展開用エリアの開始位置は、次のようになる。
X:ページ左マージン+1個のエリアの横の長さ×(相対列−1)
Y:ページ上マージン+インデックスシートID領域の高さ+上領域マ−ジン+1個のエリアの縦の長さ×(相対行−1)
ただし、実際のエリア中での展開位置は、このX,Yにそれぞれエリア内での左のマージン、エリア内での上マージンを足した位置となる。
【0137】
対象となるインデックス画像は、展開した時の大きさとバッファ中に展開されるべきインデックス画像としての大きさとを比較し、適当な倍率で縮小または拡大される。また、上下判断部において上下を判断される。
紙方向が、インデックス画像方向と一致している場合は、下向き画像は180度回転して展開する。上向き画像はそのまま展開する。また、紙方向がインデックス画像方向と一致しない場合は、下向き画像は時計回りに、上向き画像は反時計回りにそれぞれ90度回転して展開する。これによって、画像の向きをそろえることができるようになる。
【0138】
インデックス画像イメージの出力処理(残存画像出力処理)は、図20のフローチャートに示したように、インデックスシートイメージをまずプリンタ部5において用紙上の画像として展開し、出力イメージとして定着させる。
次に、インデックスシート出力部9において当該イメージバッファに以下の処理を加えた後、プリンタ部5において用紙を反転させ、画像未形成面にそのイメージを展開して定着した後排出する。
【0139】
ここで、イメージバッファに加えられる処理は、インデックス画像展開用エリアの位置の左右の逆転である。具体的には、各行において左からN番目のデータと右からN番目のデータを入れ替えることによって実現する。ただし、Nは、1から横方向への展開数÷2まで順に変化させる。これによって、図27に示すように、表裏にインデックス画像の相対位置の逆転したインデックスシートイメージが形成される。
【0140】
これにより、タッチパネルのような感圧タイプの読み取り手段にインデックスシートを置き、選択したいインデックス画像を指で圧力を与えて入力し、その画像を読み取り手段で直接読み取る方法を取る場合に処理を簡略化できる。もちろん、表裏に全く同じものを出力し、インデックスシート利用時に補正するようにすることも可能である。また、用紙の片面だけに出力して、操作部2を通じて操作するようにすることも可能であることはいうまでもない。
【0141】
次に、ファイルインデックスシートの出力について説明する。インデックスシートがディレクトリに対して各ファイルのインデックス画像を出力するものであるのに対し、ファイルインデックスシートは、ファイルに対してファイル内の各ページの画像をインデックス画像の代わりに出力するものである。
【0142】
したがって、ID領域のうちディレクトリ領域にはファイル名称が入る。また、インデックス画像イメージを展開する処理では、対象ファイルの各ページをインデックス画像イメージ化して展開する。その際、ADF読み込みのファイルでは読み込み順序とは逆の順序で処理する。
【0143】
ファイルインデックスシート出力は、図3に示した操作部2のモード切り替えキー24を用いてファイルインデックスシート出力モードに切り替えて、スタートキー22を押してスタートする。ただし、指定しない場合はスタートキー22が押された時に選択要求画面を表示して入力を促す。
また、インデックスシート利用命令の処理時に、インデックス画像によりファイルを選択後にファイルインデックス出力を要求することができる。
【0144】
図28及び図29にファイルインデックスシート出力処理のフローチャートを示す。図28は図17のインデックスシート出力の処理と殆ど同じであり、「ディレクトリ改ページ」のチェックが「ファイル改ページ」のチェックに、「ディレクトリに対する処理」が「ファイルに対する処理」にそれぞれ変わっただけである。
【0145】
そのファイルに対する処理は、図29に示すように、ADFを利用したか否かのチェックにより、ADF利用の場合はファイル内の画像イメージの取り出し順序を逆順に設定し、ADF利用でない場合はそれを正順に設定する。
そして、ファイル内の画像イメージを設定された順に取り出し、すべての処理を終了するまで以下の処理を繰り返す。
【0146】
ファイルインデックス画像イメージバッファが一杯か否かをチェックし、一杯でなければファイルインデックス画像イメージバッファに画像イメージを展開する。ファイルインデックス画像イメージバッファが一杯になると、画像イメージの出力処理(インデックスシート出力の場合と共通)を行なった後、ファイルインデックス画像イメージバッファをクリアし、ファイルインデックスIDの更新と展開を行なってから、ファイルインデックス画像イメージバッファに新たな画像イメージを展開する。
【0147】
なお、ファイルインデックスシートでは通常のインデックスシートとの区別をするために、ファイルインデックスシートID領域を、図30に示す構造例の1行目に示すように構成する。そのファイルインデックスシートID画像の出力例は図31に示すようになる。このIDの3番目の領域の識別により、インデックスシートとファイルインデックスシートを区別することができる。また、識別符号を付与するようにしたり、あるいは異なった歪み矯正用マークをつけるようにしてもよい。
【0148】
(4)インデックスシート利用の処理(図32)
次に、図7においてインデックスシート利用の命令があった場合に実行するインデックスシート利用の処理について詳細に説明する。
インデックスシート利用の命令は、図3に示した操作部2のモード切り替えキー24により、インデックスシート利用モードにしてスタートキー22を押すことによって発せられる。
【0149】
なお、モード切り替えキー24によりインデックスシート利用モードにすると、表示・入力兼用装置21に図32に示す「インデックスシート利用モード設定」の画面が表示され、そこにそれぞれ長円形の枠で囲まれて表示されているガイド位置をタッチすることにより、「ファイルインデックスシート使用」や使用インデックスシートに関する各種の設定等を行なうことができる。
その設定後、スタートキー22を押すとインデックスシート利用の命令が出され、それによって図33に示すフローチャートによる処理を行なう。
【0150】
この処理では、まずインデックスシートを図1のスキャナ部4で読み取る。これは、一般の画像イメージの読み取りであり、原稿入力時と同じである。
次に、そのインデックスシートの画像イメージから、インデックスシート利用操作部10内の文字認識手段でインデックスシートIDを認識して読み取る。その読み取ったインデックスシートIDを照合する。そして、読み取ったインデックスシートID中の情報(ボリューム,日付,ディレクトリ等の情報)と記憶部3内の記憶媒体との間に矛盾や問題があるか否かをチェックする。
【0151】
その結果矛盾や問題がある場合は、操作部2にエラー,警告表示して確認を待ち、利用者の指示又は対応を求める。利用者は、記憶媒体の入れ替え、インデックスシートの入れ替え、あるいは文字認識の修正と継続指示などを行なう。
【0152】
矛盾や問題がない場合、及びあっても継続指示がなされた場合には、インデックスシート中に命令が埋め込まれているか否かをチェックし、埋め込まれていれば、その命令を解釈及び確認して、その命令にしたがって処理を行なう。この場合、操作部2の表示・入力兼用装置21に処理内容を表示して確認を求める。
また、命令が読み取れなかった場合は、操作部2にインデックスシート中のインデックス画像の位置を示す画像を表示し、利用者の指示を求めてその指示に従う。
【0153】
ここで、インデックスシートIDの照合について説明する。デジタルイメージとして読み込んだインデックスシートの画像イメージから、インデックスシートIDをチェックして、以下の処理を行なう。
まず、インデックスシートID画像領域(図26参照)を切り出す。インデックスシートID画像領域は、インデックスシートの大きさと向きに関して一定であるので、簡単に切り出すことが可能である。また、紙の位置ずれなどを考慮して補正を加える。例えば、補正を加えるためのマークをインデックスシート上に印字しておいて補正を行なう。
【0154】
次に、インデックスシートID画像領域に応じて画像を回転する。そのため、切り出されたインデックスシートID画像領域の位置によって、補正量と回転量を計算する。
次に、インデックスシートID画像領域を文字認識技術を用いて認識し、インデックスシート及びインデックスシートID情報を用いて、以下のチェックを記憶媒体との間で行なう。
【0155】
1)メディアID(ボリューム情報) 問題となるのは、不一致の場合。
2)ディレクトリ 不一致が存在する場合。
3)最終書込み時刻 記憶媒体の書込み時刻が新しい場合。
【0156】
上記のチェックで問題がある場合、図3に示した操作部2の表示・入力兼用装置21の画面に、図34,図35,図36に示すように問題となる不一致点等を表示して、利用者に対応を求める。その際、警告音を発生する手段を持つ場合は警告音を出して注意を促す。
図34はボリューム情報に不一致があった場合の表示画面の例、図35はディレクトリが存在しない場合の表示画面の例、図36は最終書込み時刻に矛盾がある場合の表示画面の例である。
【0157】
利用者は、これらの表示画面内のそれぞれ長円形の枠で囲まれたガイド領域のいずれかをタッチすることによって、記憶媒体であるデイスクを入れ替えて実行、インデックスシートを入れ替えて実行、このまま実行、修正する、ディレクトリ一覧表示、ヘルプのいずれかを選択指示することができる。
【0158】
その結果、利用者からの対応が記憶媒体の入れ替えの場合は、入れ替えた後スタートキー22が押されると、インデックスシートIDの照合処理から実行する。
利用者の対応がインデックスシートの入れ替えの場合は、スタートキー22で再開し、インデックスシートの読み込みから処理を実行する。
利用者の対応が、読み取った情報の修正である場合は、修正後スタートキー22が押されることによって処理を続行する。この時、修正情報に従って文字認識部が文字認識情報を学習するようにするとよい。
【0159】
利用者の対応が、このまま実行である場合は、メディアIDの不一致の場合は、IDが一致しているものと情報を修正してインデックスシートID照合処理へ戻る。ディレクトリの場合と時刻の場合は、不一致のあるものを無視して処理を続行する。
【0160】
次に、インデックスシート中の命令の読み取りについて説明する。
補正された画面からインデックス画像を切り出す。その際、図26に示したように固定のインデックス画像領域を取る場合は、インデックスシートID画像領域との相対位置で切り出し位置を決定できる。また、ファイル情報が印字されているものについては、そのイメージから文字認識する。
【0161】
さらに、画像イメージ中から利用者の指示を切り出す。利用者の指示は、例えば、図37に太線で示すように特定のインデックス画像(IPU)を指定色の線で個々に囲んだり、あるいは図38に示すように不要なインデックス画像(IPU)に指定色の線で×印をつけたりすることによって行なえる。
あるいは、これに代えて特殊な偏光色でインデックス画像(IPU)にマークしたり、文字を記入する等によって指示することも可能である。
【0162】
これらの指示を画像認識技術によって認識してインデックス画像から切り離すとともに、どのインデックス画像にどの指示がなされているかを記憶する。
そして、インデックスシート中に利用者からの命令が埋め込まれている場合は、その命令に従う。例えば、図37に示したように、インデックス画像が指定色の線で囲まれている場合は、その囲まれた(選択された)インデックス画像(IPU1,IPU4)を持つファイルを出力する。
【0163】
また、図38に示したように、インデックス画像に指定色の×がつけられている場合は、そのファイルの消去の命令と解釈するというように、画像中につけるマークと命令との間の対応を決めておき、それにしたがって処理を行なう。
なお、この場合どのファイルが選ばれたかを表示・入力兼用装置21に表示し、確認を求めるようにすることもできる。
【0164】
画像中に利用者からの命令がない場合は、操作部2からの利用者の指示を待ってその処理を行なう。
まず、切り出された各インデックス画像をさらに縮小して、入力・表示兼用装置21に表示する。この時、画面上での配置は読み取った配置を上下左右を正規化したものと同等にする。あるいは、縮小画像ではなく枠のみを表示するようにしてもよい。
【0165】
表示・入力兼用装置21の画面にインデックス画像が全個数分一度に表示できない場合は、図39に示すように、スクロールを示すマーク(上向き矢印と下向き矢印)を表示し、そのマークをタッチすることにより、スクロールするように構成する。図中の左半部に示す9個の四角い枠がそれぞインデックス画像の縮小画像である。
【0166】
利用者は、画面上のこの縮小画像(枠)をタッチすることにより、その位置にある画像をインデックスとして持つファイルを選択することができる。このタッチスイッチ(タッチパネルによる)はトグルスイッチであり、選択されている画像(枠)をタッチするとその選択を解除する。また、選択されていない画像(枠)をタッチすると選択に追加する。これにより、複数のファイルを選択することが可能になる。
【0167】
タッチスイッチの代わりにテンキーを用いて選択できるようにしてもよい。選択されたインデックス画像は、図40に太枠で示すようにハイライト表示する等によって選択されていないインデックス画像と区別できるようにする。
さらに、スタートキー22を押すことによって、選択したファイル(選択されたインデックス画像を後述するマッチングによりマッチしたファイル)の各ページをプリントすることができる。つまり、各ページを順に原稿入力して読み取らせた場合と同一の処理が行なえる。
【0168】
また、図39,40に示した画面中に表示されている「ファイルインデックスシート出力」のガイド位置をタッチすることにより、ファイルインデックスシートの出力を指示することもできる。
【0169】
あるいはまた、「ファイル名表示」のガイド位置をタッチすることにより、選択されたファイルのファイル名や付加情報などを表示することができる。特に、用紙の大きさや両面等の情報を出力することにより、ファイル出力時の出力方法(用紙の大きさや両面使用)等を適宜決定できるようになる。
なお、表示・入力兼用装置21が図39,40に示したような表示状態において、両面使用,用紙の大きさ,倍率等のコピーのモードにかかわる設定を行ない、出力時にそれを反映させることができる。
【0170】
インデックス画像のマッチングは、指定されたインデックス画像と記憶媒体中の各ファイルのインデックス画像を(上下を正規化した形で)マッチングする。これは、デジタル画像同士のマッチングとなる。閾値を決めて、その閾値以上の画素割合がマッチしたインデックス画像を持つファイルを選択する。
【0171】
ところで、ワークエリアを設け、もっとも最近に読み込ませたインデックスシートイメージ(直近インデックスシート画像)を記憶しておき、紙から読み込ませるのと同等の処理を可能にしておくことができる。また、そのインデックスシートを出力できるようにすることもできる
【0172】
図3に示したモード切り替えキー24及び表示・入力兼用装置21からの入力によって、ファイルインデックスシート利用状態でスタートキー22が押された場合は、インデックスシートの処理とほぼ同様の処理が行なわれる。
この場合、ファイルのかわりにファイル中のページが、ディレクトリのかわりにファイルが指定されたとして処理を行なう。
ファイルインデックスシートの識別符号を付与するようにすれば、その符号の有無により、通常のインデックスシート処理とファイルインデックスシート処理を区別できる。
【0173】
ファイルインデックスシートに対する命令には、例えば図41に示すように、複数のインデックス画像(IPU)をまとめて指定色の線で囲むことにより、これらのインデックス画像群を別ファイル化することや、図42に示すように、指定色の矢印付きの線で個々のインデックス画像(IPU)のページ順序の入れ替えや移動を指示すること等ができる。
【0174】
〈この発明の各請求項に対応する実施形態〉
この発明におけるインデックス情報作成に係わる機能は、前述した基本的実施形態において図1に示した原稿入力部8と制御部6とによって、図9に示した状態変化にあわせた各部の処理のフロー中で、コピーの命令による「原稿入力の処理」によって文書を登録する処理(図12又は図16のフローで記憶媒体への出力の場合)に行なわれる。但し、ここでは図12によって説明したADFによる原稿入力の場合についてのみ説明するが、それ以外の原稿入力の場合にも適用可能である。
【0175】
(1) この発明の実施形態
この発明の実施形態におけるADFによる原稿入力の処理のフローチャートを図43に示す。この処理は、前述した図12の処理に相当し、「ADF利用時の前処理」と「ADF利用時のメインルーチン」は図12の場合と同じなので、その説明を省略する。
【0176】
「ADF利用時の後処理」だけが図12の場合と相違し、まず記憶媒体へ出力するか否かをチェックする。記憶媒体へ出力しない場合は原稿入力の処理を終了し、記憶媒体へ出力する場合には「インデックス画像設定処理」を行なってから原稿入力の処理を終了する。
【0177】
この実施形態の場合には、この「インデックス画像設定処理」で図44のフローチャートに示す処理を実行する。すなわち、まず記憶部3の記憶媒体より記憶された文書の各原稿の画像イメージを1ページ分ずつ読み込む。そして、そのイメージ画像(原稿)の内容を認識し、その特徴をインデックスの登録日時や原稿文書枚数等と共に抽出する。
【0178】
こうして抽出された特徴が、ユーザや装置が指定する特徴と一致する(インデックスに適す)と判断した場合には、その原稿の画像をインデックスに適す画像として選定し、その画像イメージからインデックス情報を作成して、記憶媒体に記憶された文書のインデックス情報として保存する。インデックスに適さないと判断した場合はそのまま次の原稿の画像イメージ読み込みに移り、上述の処理を最終原稿について終了するまで繰り返す。
【0179】
このように、原稿の内容を認識する認識手段と、その認識結果により一つの文書の複数の画像情報からインデックスとなる画像を選定するインデックス画像選定手段を有することを特徴とする。
【0180】
ここで、イメージ画像の内容の特徴抽出とそれによるインデックスとなる画像の選定について、詳細に説明する。
(1)認識した原稿(イメージ画像)の内容の特徴として文書フォーマットを抽出することにより、その原稿の画像イメージがユーザによって予め登録された所定の文書フォーマットと近似しているかどうかをチェックし、近似している場合にその原稿の画像をインデックスに適す画像として選定して、その画像イメージからインデックス情報を作成する。例えば、ユーザによって予め登録された文書フォーマットを図45の(イ)に示すフォーマットであるとすると、同図の(ロ)に示す一連の原稿の画像イメージを読み込んだ場合、同図の(ハ)に示すように(イ)の文書フォーマットに近似している2枚の原稿の画像をインデックスに適す画像として選定する。
【0181】
(2)認識した原稿の内容の特徴として特殊文字を抽出することにより、その原稿の画像イメージ上に斜体字や拡大文字や太字等の特殊文字が存在するかどうかをチェックし、特殊文字が存在している場合にその原稿の画像をインデックス用画像として選定して、その画像イメージからインデックス情報を作成する。例えば、図46の(イ)に示す一連の原稿の画像イメージを読み込んだ場合に、同図の(ロ)に示すように特殊文字が存在する3枚の原稿の画像をインデックス用画像として選定する。
【0182】
(3)認識した原稿の内容の特徴としてサイズ情報を抽出することにより、その原稿サイズを判別して、それが予め指定されたサイズ(A4,B5等)と一致するかどうかをチェックし、一致しない場合にその原稿の画像をインデックスに適す画像として選定して、その画像イメージからインデックス情報を作成する。例えば、図47の(イ)に示す一連の原稿の画像イメージを読み込んだ場合に、同図の(ロ)に示すように他の原稿のサイズ(予め指定されたサイズ)と異なるサイズである一番上の原稿の画像をインデックス用画像として選定する。
【0183】
なお、インデックス用画像として選定する原稿サイズを予め指定しておき、特徴として抽出されたサイズがその指定されたサイズと一致した場合に、その原稿の画像をインデックス用画像として選定するようにしてもよい。
【0184】
(4)認識した原稿の内容の特徴として色の情報を抽出することにより、その原稿の色が予め指定された色と同じかどうかを判別し、同じでない場合(通常の原稿の色、例えば「白」を指定しておく場合)、又は同じ場合(インデックス用原稿の色を指定しておく場合)に、その原稿の画像をインデックスに適す画像として選定して、その画像イメージからインデックス情報を作成する。
【0185】
(5)認識した原稿の内容の特徴として特定画像の情報を抽出することにより、その原稿のユーザによって予め指定された位置にそのユーザによって登録されたマーク等の特定画像が存在するかどうかをチェックし、存在する場合にその原稿の画像をインデックスに適す画像として選定して、その画像イメージからインデックス情報を作成する。例えば、ユーザによって予め登録された画像が図48に点線で囲んで示す図形であり、その図形の存在位置が左上と指定されていれば、一連の原稿の画像イメージを読み込んだ場合に、その画像の左上部に上記図形が存在する原稿の画像をインデックス用画像として選定する。
【0186】
(6)認識した原稿の内容の特徴として特定キャラクタを抽出することにより、その原稿のユーザによって予め指定された位置に指定された括弧やアンダライン等の特定キャラクタが存在するかどうかをチェックし、存在する場合にその原稿の画像をインデックス用画像として選定して、その画像イメージからインデックス情報を作成する。例えば、ユーザによって指定された特定キャラクタをアンダラインとし、その存在位置が左上とユーザによって指定されたとすると、一連の原稿の画像イメージを読み込んだ場合に、図49に点線で囲んで示すようなアンダラインを含む文字列が存在する原稿の画像をインデックス用画像として選定する。
【0187】
(7)認識した原稿の内容の特徴として原稿の形状を示す情報を抽出することにより、その原稿の形状を判別して、それが予め指定された形状(縦長,横長等)と一致するかどうかを判別し、一致しない場合にその原稿の画像をインデックスに適す画像として選定して、その画像イメージからインデックス情報を作成する。例えば、図50の(イ)に示す一連の原稿の画像イメージを読み込んだ場合に、斜線を施した2枚の原稿の形状が他の原稿の形状(予め指定された形状)と異なることを認識できるので、同図の(ロ)に示すようにその2枚の原稿の画像をインデックス用画像として選定する。
【0188】
なお、インデックス用画像として選定する原稿の形状を予め指定しておき、特徴として抽出された形状がその指定された形状と一致した場合に、その原稿の画像をインデックス用画像として選定するようにしてもよい。
【0189】
(8)認識した原稿の内容の特徴を抽出する際にその原稿の無効エリアの全体に占める割合を算出し、ユーザによって予め指定された割合に合致するかどうかをチェックし、合致する場合にその原稿の画像をインデックス用画像として、その画像イメージからインデックス情報を作成する。例えば、ユーザによって原稿の無効エリアの全体に占める割合が50%以上と指定されていた場合、図51の(イ)に示す一連の原稿の画像イメージを読み込んだ場合に、無効エリアの割合をそれぞれの原稿について算出し、同図の(ロ)に示すようにその割合がユーザの指定(50%以上)を満たしている2枚の原稿の画像をインデックス用画像として選定する。
【0190】
(9)認識した原稿の内容の特徴として文字情報を抽出することにより、その原稿にユーザによって予め指定された文字又は文字列が存在するかどうかを判別し、存在する場合にその原稿の画像をインデックス用画像として選定して、その画像イメージからインデックス情報を作成する。
【0191】
(2) この発明の参考例
この参考例の場合には、「インデックス画像設定処理」で図52のフローチャートに示す処理を実行する。すなわち、まず記憶部3の記憶媒体より記憶された文書の各原稿の画像イメージを1ページ分ずつ読み込む。そして、その原稿の内容を認識する前に、つまりその特徴を抽出し易くするためにその原稿の画像を抽象化処理してから、原稿内容を認識してその特徴の抽出を行なう。その後、前述の実施形態の(1)〜(9)にそれぞれ示した処理と同様の処理を行なう。
【0192】
ここで、抽象化とは、画像イメージ中の全ての文字を黒ドット等の単純記号に置き換える処理など、制御部(CPU)の特徴抽出処理における負担を軽減するための処理をいう。画像イメージ中の全ての文字を単純記号に置き換える処理を抽象化とした場合には、原稿の内容を認識することによるその画像イメージ中の画像密度,濃度や文字のバラツキ等の特徴抽出がし易くなり、その特徴抽出によりインデックス画像の選定を行なうことができる。
【0193】
なお、原稿の画像を抽象化する際、原稿の文字部分とグラフィック部分とを分離して個々に抽象化する。
あるいは、原稿の画像を抽象化する際、ユーザによって予め指定されたその文書特有の文字を抽象化する。
【0194】
(3) この発明の他の参考例
この参考例の場合には、「インデックス画像設定処理」で図53のフローチャートに示す処理を実行する。すなわち、まず記憶部3の記憶媒体より記憶された文書の各原稿の画像イメージを1ページ分ずつ読み込む。そして、そのイメージ画像(原稿)の内容を認識する。
【0195】
この認識結果により、読み込んだ原稿の画像イメージにおける無効エリア(空白部)の占める割合が所定値以上か否かを判断し、所定値以上であればその原稿の画像イメージから実画像部分のみを切り出して、その実画像部分だけからインデックス情報を作成し、記憶媒体に記憶される文書のインデックス情報として保存する。
【0196】
一方、読み込んだ原稿の画像イメージにおける無効エリアの占める割合が所定値以上でない場合は、そのまま次の原稿の画像イメージ読み込みに移り、上述の処理を最終原稿について終了するまで繰り返す。
【0197】
以上はADFを使用して複数枚の原稿の画像連続的に読み取って記憶する場合の例について説明したが、複数枚の原稿を一枚ずつ原稿台(コンタクトガラス)上に手でセットして、その原稿の画像を読み取らせて記憶する場合にも、上述した各発明を同様に適用できることは勿論である。
また、デジタル複写機以外でも、画像読取手段(スキャナ等)と画像記憶手段(光ディスク装置等)と画像形成手段(プリンタ等)を備えた画像処理装置(光ファイリング装置も含む)であれば、いずれにもこの発明を適用できる。
【0198】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の画像処理装置によれば、原稿の内容を認識しその内容の特徴を抽出し、一つの文書の複数の画像情報からその抽出した特徴を持つ画像をインデックスとなる画像として選定するので、第1ページ以外のページあるいは第1ページに加えて他のページの画像もインデックスとなる画像として選定できる。しかも、ユーザの手を煩わせることがなくなり、多数の画像情報を持つ文書からインデックス画像を決めるための時間を節約することができる。
【0199】
なおこの場合、複数の画像情報から所定の文書フォーマットと近似する画像をインデックスとなる画像として選定するようにすれば、特許公報など特定のフォーマットに収まった文書の登録をその度にインデックスを指定しなくても行なえるようになる。
拡大や斜体等の特殊文字が存在する画像をインデックスとなる画像として選定するようにすれば、特殊文字があるということで意識しやすい原稿からインデックス情報を自動的に作成することができる。
【0200】
また、原稿サイズが特殊なものや、朱印が押してある原稿,カラー写真原稿等の特定の彩色処理がなされた原稿等の特定の色がついている原稿から自動的にインデックス情報を作成することもできる。
さらに、特定の画像(マーク等)が存在する原稿(社内フォーマットの表紙など特定の画像が添付された原稿)から、あるいはアンダラインや括弧等の特定キャラクタが存在する原稿(見出し部にアンダラインが入っている表紙など特定キャラクタが使われている原稿)から自動的にインデックス情報を作成することもできる。
【0201】
形状が特殊な原稿(例えば多数枚の縦長原稿に数枚の横長原稿が混ざっている場合はその横長原稿)から、あるいは所定量の無効エリアを持つ原稿(例えば表紙等の空白部が多い原稿)から自動的にインデックス情報を作成することもできる。
また、ユーザが任意の文字又は文字列、例えば「重要」や「秘」を指定して、それが存在する原稿から自動的にインデックス情報を作成することもできる。
【0202】
さらに、原稿の内容を認識するために原稿の画像を抽象化するようにすれば、原稿画像の特徴抽出の際にかかるCPUへの負担を軽減することができる。この場合、原稿の文字部分とグラフィック部分とを個々に抽象化すれば、最も安易な抽象化となり、CPUへの負担がより軽減し、しかもその処理時間が短縮する。また、文書の特有の文字を抽象化すれば、原稿がある種のフォーマットに乗っ取っているかどうかを簡単に判別できるようになる。
【0203】
また、原稿の内容を認識し、その認識結果により画像情報の実画像部分のみからインデックス情報を作成するようにすれば、画像情報の無効エリアが取り除かれることになるので、メモリを節約することができ、なおかつ重要な実画像部分を余白がない分大きく出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態であるデジタル複写機の全体構成を示すブロック図である。
【図2】同じくその外観例を示す斜視図である。
【図3】図2に示したデジタル複写機の操作部2の詳細を示す平面図である。
【図4】図1における記憶部の構成図である。
【図5】図4における記憶媒体の論理構成の一例を示す説明図である。
【図6】同じく記憶媒体の論理構成の他の例を示す説明図である。
【図7】図1及び図2に示したデジタル複写機による全体処理の概要(メインルーチン)を示すフローチャートである。
【図8】図7における待機および各種の状態変化に伴なう処理のサブルーチンの概要を示すフローチャートである。
【図9】図8における状態変化に合わせた各部の処理のフローチャートである。
【図10】図9におけるモード設定の処理のフローチャートである。
【図11】図9における原稿入力の処理概要を示すフローチャートである。
【図12】図11におけるADFによる原稿入力の処理のフローチャートである。
【図13】図12におけるファイル初期化処理のフローチャートである。
【図14】図12における画像イメージ記憶処理のフローチャートである。
【図15】図12におけるデフォルトインデックス画像設定処理のフローチャートである。
【図16】図11におけるADF以外による原稿入力処理のフローチャートである。
【図17】図9におけるインデックスシート出力の処理のフローチャートである。
【図18】図17におけるディレクトリに対する処理のフローチャートである。
【図19】図18におけるインデックス画像イメージの展開のフローチャートである。
【図20】図18における画像イメージの出力処理のフローチャートである。
【図21】図3の表示・入力兼用装置21に表示されるインデックスシート出力モード設定用画面の例を示す説明図である。
【図22】同じくファイルインデックスシート出力モード設定用画面の例を示す説明図である。
【図23】インデックスシートIDの構造例を示す説明図である。
【図24】個別ディレクトリ指定時におけるインデックスシートID画像の例を示す説明図である。
【図25】全ディレクトリ指定時におけるインデックスシートID画像の例を示す説明図である。
【図26】固定エリアでのインデックスシートの概略を示す説明図である。
【図27】表裏逆転インデックスシートの概念図である。
【図28】ファイルインデックス出力処理のフローチャートである。
【図29】図28におけるファイルに対する処理のフローチャートである。
【図30】ファイルインデックスシートIDの構造例を示す図である。
【図31】同じくそのファイルインデックスシートID画像の出力例を示す図である。
【図32】インデックスシート利用モード設定画面の例を示す説明図である。
【図33】図9におけるインデックスシート利用処理のフローチャートである。
【図34】インデックスシートチェックの結果表示画面の一例を示す説明図である。
【図35】同じく他の例を示す説明図である。
【図36】同じくさらに他の例を示す説明図である。
【図37】同じくインデックスシート画像中でのコピー等の指示の例を示す図である
【図38】同じくファイル消去の指示の例を示す説明図である。
【図39】インデックスシートの画面表示例を示す図である。
【図40】同じくそのインデックスシート選択後の画面表示例を示す図である。
【図41】ファイルインデックスシート画像中での指示の例を示す説明図である。
【図42】同じく他の指示の例を示す説明図である。
【図43】各請求項に記載した発明の実施形態における図12と同様なフローチャートである。
【図44】 この発明の実施形態の場合の図43におけるインデックス画像設定処理のフローチャートである。
【図45】請求項2の発明の実施形態において複数の原稿の画像イメージから所定の文書フォーマットと近似する画像をインデックス画像として選定する例を示す説明図である。
【図46】請求項3の発明の実施形態において複数の原稿の画像イメージから特殊文字が存在する画像をインデックス画像として選定する例を示す説明図である。
【図47】請求項4の発明の実施形態において複数の原稿の画像イメージから原稿サイズを判別してインデックス画像を選定する例を示す説明図である。
【図48】請求項6の発明の実施形態において複数の原稿の画像イメージから特定の画像が存在する画像をインデックス画像として選定する例を示す説明図である。
【図49】請求項7の発明の実施形態において複数の原稿の画像イメージから特定のキャラクタが存在する画像をインデックス画像として選定する例を示す説明図である。
【図50】請求項8の発明の実施形態において複数の原稿の画像イメージから原稿の形状を判別してインデックス画像を選定する例を示す説明図である。
【図51】請求項9の発明の実施形態において複数の原稿の画像イメージから所定量の無効エリアを持つ画像をインデックス画像として選定する例を示す説明図である。
【図52】 この発明の参考例の場合の図43におけるインデックス画像設定処理のフローチャートである。
【図53】 この発明の他の参考例の場合の図43におけるインデックス画像設定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1:デジタル複写機 2:操作部
3:記憶部 4:スキャナ部
5:プリンタ部 6:制御部
7:モード設定部 8:原稿入力部
9:インデックスシート出力部
10:インデックスシート利用操作部
11:テーブル 12:原稿圧板
13:給紙カセット 14:ソータ
15:メインスイッチ 16:インデックスシート
21:表示・入力兼用装置 22:スタートキー
23:割り込みキー 24:モード切り替えキー
25:クリア/ストップキー 26:テンキー
27:自動用紙選択キー 28:用紙選択キー
29:等倍キー 30:自動倍率選択キー
31:変倍キー 32:両面キー
33:コピーモード設定キー
34:インデックス出力キー
35:インデックス利用キー 40:記憶媒体
41:記憶媒体操作部 42:光磁気ディスク
43:オンライン記憶用メモリ 44:論理操作部
45:物理操作部

Claims (1)

  1. 原稿の画像を読み取る画像読取手段と、該手段によって読み取られた画像情報を文書として記憶する記憶手段と、該手段に記憶された画像情報から該画像情報に対応するインデックス情報を作成するインデックス情報作成手段とを備えた画像処理装置において、
    原稿画像の内容を認識し、その内容の特徴を抽出する認識手段を設けると共に、前記インデックス情報作成手段に、一つの文書の複数の画像情報から前記認識手段により抽出された特徴を持つ画像をインデックスとなる画像として選定するインデックス画像選定手段を設け、
    前記認識手段が、認識した原稿の特徴として、各原稿のサイズ情報を抽出する手段であり、
    前記インデックス画像選定手段が、前記認識手段により抽出された各原稿のサイズ情報より該各原稿のサイズを判別し、該判別の結果、他の原稿のサイズと異なるサイズの原稿の画像を、前記文書のインデックス画像として選定する手段であることを特徴とする画像処理装置。
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