JP4011378B2 - 定着用部材評価方法 - Google Patents
定着用部材評価方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4011378B2 JP4011378B2 JP2002081741A JP2002081741A JP4011378B2 JP 4011378 B2 JP4011378 B2 JP 4011378B2 JP 2002081741 A JP2002081741 A JP 2002081741A JP 2002081741 A JP2002081741 A JP 2002081741A JP 4011378 B2 JP4011378 B2 JP 4011378B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fixing
- release layer
- fixing member
- image
- universal hardness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G15/00—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
- G03G15/20—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
- G03G15/2003—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G15/00—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
- G03G15/20—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
- G03G15/2003—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
- G03G15/2014—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
- G03G15/2053—Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
- G03G15/2057—Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating relating to the chemical composition of the heat element and layers thereof
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2203/00—Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress
- G01N2203/0058—Kind of property studied
- G01N2203/0076—Hardness, compressibility or resistance to crushing
- G01N2203/0078—Hardness, compressibility or resistance to crushing using indentation
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2203/00—Investigating strength properties of solid materials by application of mechanical stress
- G01N2203/02—Details not specific for a particular testing method
- G01N2203/026—Specifications of the specimen
- G01N2203/0262—Shape of the specimen
- G01N2203/0278—Thin specimens
- G01N2203/0282—Two dimensional, e.g. tapes, webs, sheets, strips, disks or membranes
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G2215/00—Apparatus for electrophotographic processes
- G03G2215/20—Details of the fixing device or porcess
- G03G2215/2003—Structural features of the fixing device
- G03G2215/2016—Heating belt
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G2215/00—Apparatus for electrophotographic processes
- G03G2215/20—Details of the fixing device or porcess
- G03G2215/2003—Structural features of the fixing device
- G03G2215/2016—Heating belt
- G03G2215/2025—Heating belt the fixing nip having a rotating belt support member opposing a pressure member
- G03G2215/2032—Heating belt the fixing nip having a rotating belt support member opposing a pressure member the belt further entrained around additional rotating belt support members
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G2215/00—Apparatus for electrophotographic processes
- G03G2215/20—Details of the fixing device or porcess
- G03G2215/2003—Structural features of the fixing device
- G03G2215/2016—Heating belt
- G03G2215/2041—Heating belt the fixing nip being formed by tensioning the belt over a surface portion of a pressure member
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真装置等に用いられる定着ベルトや加熱定着ローラを評価するための定着用部材評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図18は電子写真装置の画像作製プロセスの模式図である。この模式図は白黒画像の画像作成プロセスを示しており、フルカラー画像の画像作成プロセスでは、赤(マゼンタ)、青(シアン)、黄(イエロー)、および黒(ブラック)の4色について各現像器と4色を重ね合わせる機構とが設けられている。
【0003】
電子写真装置、例えば複写機やレーザプリンタは回転する感光体ドラム1を有し、この感光体ドラム1の感光層を帯電装置2を用いて一様に帯電させた後、レーザ走査ユニットからのレーザビーム3によって露光し、さらに現像装置4において感光体ドラム1上の静電潜像をトナーによって現像してトナー像とし、そのトナー像を転写ローラ5と協働して記録紙6上に転写する。なお、図18において、7はパワーパック、8は表面電位計、9はクリーニング装置である。
【0004】
次に、記録紙6上に転写されたトナー像を熱定着させる熱定着装置について説明する。従来から、白黒画像のトナー(ブラックトナーのみ)を熱定着させる装置として、図18の左側上部に示すようなローラ方式の熱定着装置10が知られている。この熱定着装置10は、加熱定着ローラ11と、この加熱定着ローラ11に平行に配置され記録紙6を加熱定着ローラ11との間で挟持する加圧ローラ12とを備えている。加熱定着ローラ11はアルミニウムなどの中空円筒体からなる芯金を有し、その芯金の外周面にはトナーの粘着を防止するためのフッ素樹脂層などからなる粘着防止層が設けられている。また、加熱定着ローラ11には芯金の中空部に中心線に沿ってハロゲンランプ(図示省略)などのヒータが設置され、そのヒータの輻射熱によってローラ本体が内側から加熱されている。そして、加熱定着ローラ11と加圧ローラ12との間に記録紙6を通すことにより、記録紙6上のトナーは加熱定着ローラ11の熱によって軟化(溶融)し、さらに加圧ローラ12の加圧によって記録紙6上に定着される。
【0005】
上記のようなフッ素樹脂層を有する加熱定着ローラはトナー離型性には優れているが、柔軟性および弾力性に劣り、このため、光沢を必要とするフルカラー複写機や、フルカラーレーザープリンターに対応することができない。これら光沢画像のフルカラー複写機、レーザープリンターでは、特開平10−198201号公報に記載されているように、4色のカラートナーが用いられ、カラー画像の定着時には、これらのカラートナーを溶融状態で混合する必要があり、トナーを低融点化して溶融しやすくするとともに、加熱定着ローラ表面で複数種のカラートナーを包み込むようにして、溶融状態で均一に混合させなければならない。このため、加熱定着ローラには、その表面が適度な柔軟性および弾力性を有することが重要な特性の一つとなっている。
【0006】
一方、図18の左側下部に示すようなベルト方式の熱定着装置15も知られている。この熱定着装置15は、定着ローラ16と加熱ローラ17間にフィルム状の定着ベルト18が巻き回され、また定着ローラに平行に加圧ローラ19が配置されている。そして、定着ベルト18は加熱ローラ17で加熱された後、定着ローラ16と加圧ローラ19との間を通過する際に記録紙6を加熱し、これによって、記録紙6上のトナー像が定着される。
【0007】
上記定着ベルトは表面がシリコーンゴムやフッ素ゴム等のゴム弾性層で形成されているので、柔軟性および弾力性は優れているが、トナー離型性が不足しているためにトナーオフセット現象が発生しやすい。
【0008】
そこで、最近では、基材の上にゴム弾性層を設け、その上にフッ素樹脂等の離型材料を被覆させた定着ベルトや加熱定着ローラが提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術のようにゴム弾性層の上にフッ素樹脂等の離型層を被覆すると、定着ベルトや加熱定着ローラとしての重要な特性の一つである、表面の適度な柔軟性および弾力性が低下する問題がある。
【0010】
適度な柔軟性および弾力性を持たない定着ベルトや加熱定着ローラを用いてトナーを定着させると、画像に梨地(画像ムラ)が生じたり、またOHPシート上の画像では光の透過性が悪くなる。
【0011】
定着ベルトや加熱定着ローラの表面が適度な柔軟性および弾力性を持っているか否かを容易に知ることができれば、上記のような不具合は発生しない筈であるが、従来では、基材や弾性層の影響を考慮して離型層の硬さを総合的に評価する方法がなかった。
【0012】
本発明の課題は、トナー離型性、柔軟性および弾力性に優れているか否かを簡単に評価できる定着用部品評価方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、基材の上に弾性層および離型層が積層されトナー定着に用いられる定着用部材に対して、試験環境温度200℃の下で、前記離型層表面側から深さ1μm乃至4μmにおけるユニバーサル硬さ試験を行って、
深さ1μmにおけるユニバーサル硬さHUが、HU≦10[N/mm2]であり、深さ4μmにおけるユニバーサル硬さHUが、HU≦4[N/mm2]であれば、前記定着用部材は合格品であると評価することを特徴としている。
【0014】
本発明者は、紙またはOHPフィルム等の上に現像されたトナー像を画像ムラが生じないように定着させることについて、色々と検討した結果、ドイツ規格DIN50359−1(この規格は材料特性をより詳細に記述できる)で規定されるユニバーサル硬さHUを用いて、定着用部材の表面硬度を評価することが最適な方法であると判明した。具体的には、試験環境温度200℃の下で、離型層表面からの押し込み深さ1μm乃至4μmのときのユニバーサル硬さHUを測定して、例えば、深さ1μmのときはHU≦10[N/mm2]で、深さ4μmのときはHU≦4[N/mm2]であれば、定着用部材として合格品であると言える。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記弾性層は、シリコーンゴムで形成されていることを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1において、前記離型層は、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、および四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)のうちの、少なくとも一つを成分として含んでいることを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1において、前記定着用部材は、定着ベルトまたは加熱定着ローラであることを特徴としている。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る定着ベルト20を示しており、(a)はその断面図、(b)は(a)のA部の拡大断面図である。図に示すように、本定着ベルト20は、ベルト基材21、弾性層22、および離型層23からなっている。
【0031】
基材21は耐熱性材料で形成されている。耐熱性材料としては、SUS、ニッケル等の金属材料、もしくはポリイミド、ポリアミドイミド、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂が用いられる。金属材料の場合は、ベルトの撓みを考慮して、基材21の膜厚は100μm以下であることが望ましい。耐熱性樹脂の場合には、熱容量(立ち上がり時間短縮から、薄い方が有利である)、強度(厚い方が有利である)の点から、基材21の膜厚は30〜200μmであることが望ましい。
【0032】
弾性層22は光沢ムラの無い均一な画像を得るために設けられ、この弾性層22を設けることにより、ベルト表面が柔軟になる。また、定着時の温度(200℃以下)での耐熱性から、弾性層22の材質としては、シリコーンゴムが用いられる。弾性層の膜厚は200μm位が望ましい。
【0033】
離型層23に使用される材料としては、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、および四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)などフッ素系樹脂、もしくはこれらの樹脂の混合物、耐熱性樹脂にこれらフッ素系樹脂を分散させたものが挙げられる。離型層の膜厚は20μm位が望ましい。
【0034】
弾性層22を離型層23が被覆すると、シリコーンオイル等を使用しなくてもトナー離型性、紙粉固着防止が可能になる(オイルレス化)。しかし、これらの離型性を有する樹脂は一般的にはゴム材料のような弾性を持たないことから、弾性層22上に厚く離型層23を形成させると、光沢ムラが発生する恐れがある。つまり光沢ムラ防止とトナー及び紙粉に対する離型性確保を両立させるためには、弾性層22の柔軟性を損なわないような離型層23の形成が必要となる。このためには、離型層23の材料がなるべく柔軟であること、膜厚が薄いことであることが必要である。
【0035】
上記のように、基材21、弾性層22、離型層23の3層からなる定着ベルトの課題としては、表面状態の適正化および特性値化が挙げられる。ベルトの表面は、未定着トナー画像と接触し、そのトナーに熱を与え、加圧することで記録紙上へ定着させるのであるが、ベルト表面に凹凸がある場合、その山部分と谷部分の接触状態は違うものとなる。この接触状態の違いは、当然、熱の伝達やトナーへの圧力の違いに現れ、結果として、光沢ムラとなって現れる。弾性層22は、この山、谷の接触状態の違いを、弾性により小さくする効果がある。
【0036】
次に、ベルトの表面状態によって画像均一性と定着特性に及ぼす影響について、図2を用いて説明する。
まず、画像均一性については、前述したように、光沢(画像)のムラはベルト表面の凹凸(山谷)の接触状態の違いにより発生すると考えられる。定着ローラと加圧ローラで押圧されたときは、ベルト表面の弾性により、山部はつぶされ、フラットな状態になろうとするが、その弾性の大きさ、形状により、状態は違うものになる。ベルト表面の材質が同じ場合は、形状による効果のみとなることから、山部は少なくかつ小さい方が、凹凸による接触状態のばらつきは少なくなる。なお、光沢(画像)が不均一な場合(光沢ムラ)は梨の表面のように見えることから、梨地とも呼ばれている。
【0037】
次に、定着特性(離型性)について述べる。ここでの定着特性とは、離型性(定着温度幅=ホットオフセット温度−コールドオフセット温度)を意味する。つまり、ベルトの表面状態により、定着温度幅がどのように変化するかである。コールドオフセットは一般的にトナーが記録紙に十分に定着されない状態であり、トナーの溶融不足(定着温度が低い)、ベルト−記録紙間の加圧力不足に起因する。
【0038】
ベルトの表面状態を評価する方法としては表面粗さがある。一般的に用いられる特性値としては、中心線平均粗さRa、十点平均粗さRzなどである。Ra,Rzが大きい場合は、谷部でトナーに対する熱伝達、および加圧力が低くなり、コールドオフセットを引き起こす可能性が高くなる。
【0039】
ホットオフセットは、ベルト表面に溶融したトナーが付着、残留する現象であり、トナーの凝集力よりも、ベルトとトナー間の付着力が大きくなると発生する。ベルト表面材料が同じ場合には、トナーとの接触面積が大きい方が、ベルトとトナーの付着力が大きくなる。
【0040】
次に、本発明で行った表面硬さ特性値化の方法について説明する。
表面のもう一つの重要な特性である表面硬さについては、従来技術でも述べたように、フルカラー定着装置の主要な画質特性である光沢(画像)均一性、OHPシート画像透光性と相関の高い特性を見出すことが困難であり、安定した画質の再現が困難という点があった。
【0041】
そこで、本発明者では、ドイツ規格DIN50359−1で定義されるユニバーサル硬さHUを用いて、ベルトの表面固さと画像品質との相関を検討した。検討の結果、「表面からの押しこみ深さを一定にした際のHU」と、「光沢(画像)均一性(梨地)」との相関が高いことが判明した。
【0042】
ここで、ユニバーサル硬さ値HUについて説明する。
従来、微小な表面硬さの測定は、マイクロビッカース法のように、圧子を材料表面に押し込み、除荷後の残留くぼみを顕微鏡で測定し硬さを求めるものであった。これに対し、ユニバーサル硬さ測定法は、圧子に荷重をかけている状態で、くぼみの押し込み深さを直読し、硬さを求めるものである。この際、1点の押し込み深さだけでなく、設定した荷重まで徐々に荷重を増加させ、増加する試験荷重ごとの押し込み深さを測定する。よって、圧子進入の痕跡が残りにくい弾性体の微小表面硬さ、不均一質的な表面層の硬さも測定可能となる。
【0043】
ただし、測定の際に注意すべき点として、以下の2点がある。
・試験片の膜厚については、押しこみ深さの10倍以上必要である。
・測定不確実性を10%以下とする場合には、押し込み深さは試験片表面の表面粗さRaの20倍以上必要である。
【0044】
一般的な定着用部材の表面粗さRaは0.1〜0.2μm程度であり、この場合には押し込み深さは2〜4μm以上必要であるが、研磨等の平滑化を施すことにより、押しこみ深さの最低値は下げることができる。
【0045】
ユニバーサル硬さHUは以下の式から求められる。
ここで、F:試験荷重[N]
S:試験荷重下での圧子の表面積[mm2]
h:試験荷重下での押し込み深さ[mm]
である。また、圧子は四角錐の対面角度136°のダイヤモンド圧子(ビッカース圧子)である。
【0046】
そして、本実施の形態では、試験環境温度200℃の下で、離型層23表面側から深さ1μm乃至4μmにおけるユニバーサル硬さ試験を行って、深さ1μmにおけるユニバーサル硬さHUが、HU≦30[N/mm2]であり、深さ4μmにおけるユニバーサル硬さHUが、HU≦12[N/mm2]であれば、定着用部材は合格品であると評価する。
【0047】
また、本実施の形態では、試験環境温度200℃の下で、離型層23表面側から深さ1μm乃至4μmにおけるユニバーサル硬さ試験を行って、深さ1μmにおけるユニバーサル硬さHUが、HU≦10[N/mm2]であり、深さ4μmにおけるユニバーサル硬さHUが、HU≦4[N/mm2]であれば、定着用部材は合格品であると評価する。
【0048】
なお、本実施の形態では定着ベルトについて説明してきたが、本発明は、芯金つまり基材の上に、弾性層、離型層が積層された構造の加熱定着ローラにも適用できる。
【0049】
【実施例】
次に、ユニバーサル硬さが画像特性に与える影響についての試験を行った。
記録紙上に未定着画像を形成させ、下記の条件で加熱定着装置により記録紙上に定着させた。この際、表面のユニバーサル硬さが異なる定着ベルトを用い、定着後の梨地画像(光沢ムラ)との対応をとった。
評価画像(未定着画像)
トナー:マゼンタ色
付着量:0.8〜0.9mg/cm2
紙種:T6200(62kg紙)
【0050】
ここで、本実施例の定着ベルトを用いたフルカラー熱定着装置について説明する。本熱定着装置には、図3に示すように定着ベルト20が用いられている。定着ベルト20は、加熱ローラ31と定着ローラ32間に巻き回しされて、適当なテンション(テンションを掛けるための機構は図示省略)が掛けられている。また、定着ローラ32に平行に加圧ローラ33が配置され、定着ローラ32に巻き回しされた定着ベルトは、加圧ローラ33によって定着ローラ32側に圧接されている(圧接機構は図示省略)。
【0051】
加圧ローラ33によって定着ベルト20を圧接する方式は、図3(a)と図3(b)のように大きく分けて2つある。図3(a)の方式(リコー社製:imagio color 3100等)は、ニップ部が加圧ローラ33と定着ローラ32により(定着ベルトを介して)形成されるのみである。これに対して、図3(b)の方式(リコー社製:ipsio color 8000等)は、加圧ローラ33と定着ローラ32から成るニップ部の他に、その前部側にベルトが這い回ることで形成されるニップ部を有する。この違いにより、立ち上がり時間、搬送性、紙分離性などに違いが発生するが、本実施例では定着ベルトの検討を目的としたことから、定着方式を図3(a)の方式に固定し、ベルトによる画像品質への影響を調査した。
【0052】
また、図3において、加熱ローラ31の内部には、加熱のためのハロゲンランプ34が設置されている。このハロゲンランプ34は、定着温度、線速、立ち上がり時間、およびベルト表面温度バラツキの仕様(規格)により、本数、消費電力が調整される。一般的には、図3(a)の方式では、加熱ローラ31、定着ローラ32、および加圧ローラ33の全てにハロゲンランプ34が設置され、図3(b)の方式では、加熱ローラ31および加圧ローラ33にハロゲンランプ34が設置される。
【0053】
試験条件は以下のとおりである。
定着試験機:Imagio color 3100定着ユニット改造
定着ローラ:φ40mm、シリコーンゴム弾性層5mm+FLC30μm
ゴム硬さ62.5Hs(アスカーC)
加圧ローラ:φ40mm、シリコーンゴム弾性層2mm+PFAチューブ50μm、ゴム硬さ72Hs(アスカーC)
ニップ圧力:片側45kgf
線速:200mm/s
ユニバーサル硬さ試験機:フィッシャースコープ H−100
試験荷重:0.4mN〜1000mN(今回は〜300mNで測定)
【0054】
梨地画像評価については、下記に示すランク評価を行った(各ランクの中間は0.5とする)。
ランク5:顕著な梨地状ムラ無し 合格レベル
ランク4:ランク3とランク5の中間 合格レベル
ランク3:部分的に梨地状のムラが発生 合格レベル
ランク2:ランク1とランク3の中間 不合格レベル
ランク1:画像全体にわたって梨地状ムラが発生 不合格レベル
【0055】
(実施例1)
一般的に梨地画像は、高光沢画像でより顕著となることが知られている。前述した定着条件で、定着温度160〜170℃の際に、光沢5〜8%(マゼンタ色:0.8〜0.9mg/cm2)となるトナー(トナー1)、および、光沢度10〜15%(マゼンタ色:0.8〜0.9mg/cm2)となるトナー(トナー2)を使用し、画像の光沢を変化させ、ユニバーサル硬さとの関係を調査した。
【0056】
図4〜図7にユニバーサル硬さと梨地ランクの関係を示す。その結果をまとめると、以下の(1)〜(4)式で示す範囲にあれば、良好な光沢均一性(ランク3以上)の画質を得ることができた。
【0057】
試験環境温度が25℃のとき、離型層表面からの深さ1μmにおけるユニバーサル硬さHU1、および離型層表面からの深さ4μmにおけるユニバーサル硬さHU2は、
HU1≦30 [N/mm2] (1)
HU2≦12 [N/mm2] (2)
【0058】
試験環境温度が200℃のとき、離型層表面からの深さ1μmにおけるユニバーサル硬さHU3、および離型層表面からの深さ4μmにおけるユニバーサル硬さHU4は、
HU3≦10 [N/mm2] (3)
HU4≦ 4 [N/mm2] (4)
【0059】
(1)〜(4)式の結果より、試験環境温度が25℃または200℃の場合は、押し込み深さ1μm〜4μmの範囲内の任意の押しこみ深さにおけるユニバーサル硬さが予測できる。また、押し込み深さが1μmまたは4μmの場合は、任意の試験環境温度(樹脂が分解するような温度は除く)におけるユニバーサル硬さが予測できる。
【0060】
次に、押しこみ深さとして1μmまたは4μmを選択した理由について説明する。従来技術でも述べたように、ベルト(部材)の硬さと光沢の均一性については、明確な特性値化が行われていない。特に、光沢の均一性に影響を及ぼすものが、基材の撓みまでを含めたベルト全体の柔軟性なのか、もしくはベルトの最も外側の、極表面の柔軟性なのか、という点である。極表面の硬さを測定する場合には、離型層の最低膜厚は10μm程度であることから、前述した測定上の膜厚制限から、押し込み深さは1μm以下であることが必要である。ベルトを積層体(基材+弾性層+離型層)と考える場合には、より深い押し込み深さでの測定が可能であり、例えば、基材50μm、弾性層200μm、離型層30μmであれば、全体で280μmであることから、28μmまでの押し込み深さが可能となる。本発明者は、1〜20μmまでの押し込み深さでのユニバーサル硬さと光沢均一性に相関があることを確認した。
【0061】
押し込み深さは、この1μm、4μmが特別の意味を持つわけではない、例えば、この中間の2μmまたは3μmでも同じように、光沢均一性との相関が得られる。ただし、この際使用したベルト(部材)を押しこみ深さ1μm、4μmで測定した場合には、本実施例で提示した範囲での硬さ−光沢均一性の関係が得られたということである。
【0062】
また、試験環境温度として25℃または200℃を選択した理由について説明する。ドイツ規格DIN50359−1では測定温度を10〜35℃と規定している。このことから本実施例では、25℃を測定温度とした。また、今回使用した、フィッシャースコープ H−100では測定温度を変化させることができることから、定着温度に近い200℃の環境下でも測定を行い、光沢均一性との対応を見た。
【0063】
図4〜図7より、トナー1の方がトナー2よりも梨地画像に対する余裕度が高いことが分かる。つまり、画像の光沢度が増加すると光沢ムラ(梨地)が多く出る傾向にある。これは、基本的に高光沢画像を得るためには、トナーを充分に溶融させ、粘度を低くさせた上で、記録紙に定着させるが、この低粘度状態のトナーは、より柔軟性の高い部材表面で押厚させることが必要となることを示している。
【0064】
次に、定着ベルトの構成がユニバーサル硬さに及ぼす影響について検討した。ここでは、表1に示すように、弾性層と離型層の材質や膜厚が異なる定着ベルト(実験例1〜5、比較例1〜7)について、それらのユニバーサル硬さ、耐久性および離型性を検討した。
【0065】
【表1】
【0066】
ベルト構成は以下のとおりである。
基体 :ポリイミド樹脂で、φ60mm、面長331mm、90μmに形成
弾性層:シリコーンゴム、硬さ25°(JIS K 6301)、膜厚 3水準(なし、200μm)
離型層:3水準の材料;PFA1(柔軟性が低い)、PFA2(柔軟性が高い)、FEP、膜厚 10〜40μm
【0067】
次に定着ベルト作製方法について説明する。弾性層成膜工法としてブレード塗装(溶剤等による希釈を行うことで、スプレー塗装、ディッピング塗装などでも作製可能)を用いた。また、本実施例では弾性層材料としてシリコーンゴムを用いたが、このシリコーンゴムは連続使用した際の上限温度が200℃と耐熱性に優れることが知られている。前述したように、弾性層に用いられるゴム(エラストマー)材料としては、この他に、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム等も挙げられるが、スプレー塗装、ディッピング塗装、ブレード塗装、および注型などの多様な加工が可能なのは現在のところシリコーンゴムだけであり、また、コストの面でもシリコーンゴムが最も安価である。その結果、弾性層材料としては、200μm程度の膜厚のものを、低バラツキで且つ表面平滑性を高くするためには、シリコーンゴムが現段階では最も適していることが分かった。
【0068】
離型層成膜工法としてスプレー塗装を用いた。なお、ポリイミド樹脂基体−弾性層間および弾性層−離型層間には、必要に応じてプライマーを使用してもベルト特性に大きな影響は与えない。
【0069】
表1より、基材−離型層間に弾性層を設けていない比較例1〜4では、前述した均一光沢画像のためのユニバーサル硬さ値を満たしていないことが分かる。
【0070】
また、弾性層を設けた構成では離型層膜厚の増加で、ユニバーサル硬さ値は大きくなっている(硬くなっている)ことが分かる。ユニバーサル硬さの原理について前述したが、この測定法を本発明のような、樹脂およびゴム材料からなる対象物に対して適用した場合、「測定圧子の押しこみ深さ」=「表面に刺さった深さ」+「表面が撓んだ深さ」となる。
【0071】
よって、弾性層上に離型層を形成させた場合には、弾性層硬さ<離型層硬さであれば(一般的に成り立つと考えられる)、離型層膜厚が薄くなることで、弾性層の柔軟性がベルト表面(離型層表面)に現われやすくなる、つまり、「表面が撓んだ深さが」大きくなり、ユニバーサル硬さ値が小さくなったと考えられる。
【0072】
PFA1はPFA2と比べて、柔軟性に劣る材質である。このフッ素樹脂の柔軟性(可撓性)の違いについて説明する。離型層に使用される材料は一般的にはフッ素樹脂が用いられるが、その種類の違い;FEP、PFA、PTFE…、分子量の違い、フィラー添加有無、および工法等により硬さが変化する。種類の違いについては、グレードによりその順序は前後するが、分子量については一般的に高分子量になるほど硬くなる。また、これらポリマーの違い以外にもフィラー添加による影響がある。
【0073】
フィラー添加は、耐摩耗性を向上させるために、カーボンブラック、ウィスカ、シリカ、シリコーンカーバイト、マイカ等が用いられ、導電性付与のためにカーボンブラック、金属酸化物等が用いられる。これらフィラー添加も一般的に材料を硬くする。
【0074】
表1に示すとおり、同じ構成(同じ膜厚)とした場合に、これら離型層の材料によってユニバーサル硬さに違いが出てくる。PFA1はPFA2に比べて、膜厚の増加による梨地画像に対する余裕度が低い。本試験結果からも、離型層は弾性層の柔軟性を伝えるために、各離型層材料ごとに、その可撓性を考慮した膜厚設定が必要となることが分かる。
【0075】
比較例7は離型層を形成させずに弾性層(シリコーンゴム)が表面に露出した定着ベルトであるが、表面ユニバーサル硬さは非常に小さな値を持つ。しかしながら、耐久性、離型性の点で不充分である。具体的に耐久性の面では、連続通紙により、サーミスタ当接部および記録紙エッジ部により、シリコーンゴム表面の損傷が評価初期から発生する。離型性に関しても、フッ素樹脂離型層を設けた場合と比較し、コールドオフセット−ホットオフセットの定着可能温度幅が狭く、特に薄紙(45kg紙)を記録紙とした場合に顕著である。以上のことから、弾性層の表面に離型層を形成させることが必要であることが分かる。
【0076】
梨地画像(特に高光沢画像の場合)の不具合を回避するためには、定着ベルト表面に柔軟性が必要であり、その特性値としてユニバーサル硬さを用いることが有効である。定着ベルト表面のユニバーサル硬さは、弾性層材質および膜厚、離型層の材質および膜厚により変化する。よって、これらの組み合わせを適当にし、(1)〜(4)式に示したユニバーサル硬さの範囲に入れることで、光沢(画像)の均一性が得られる。
【0077】
しかしながら、表1の比較例7からも分かるとおり、ゴム材料が表面に露出した場合は耐久性および離型性の点で実使用上の不具合が発生することから、PTFE、PFA、FEP、およびこれらの混合物から成る離型層が必要である。
【0078】
また、弾性層を設けなくても、柔軟性が非常に高いフッ素樹脂が開発されれば、基材+離型層でも前述した範囲にユニバーサル硬さを収めることは可能となるが、現段階では、基材+弾性層+離型層から成る3層構成が、光沢(画像)均一性、離型性および耐久性を全て満たすことが分かる。
【0079】
(実施例2)
次に、弾性層と離型層の材質や膜厚が異なる定着ベルト(実験例6〜10)について、試験環境温度25℃,60℃,100℃,150℃,200℃の下で、押し込み深さ1μm,4μm,20μmとしてユニバーサル硬さ試験を行った。その試験結果を表2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】
ここで、実験例6〜10における定着ベルトの弾性層および離型層の材質と膜厚は以下のとおりである。
実験例6
弾性層:シリコーンゴム、硬さ25°(JIS K 6301)、膜厚200μm
離型層:材質A、膜厚15μm
実験例7
弾性層:シリコーンゴム、硬さ25°(JIS K 6301)、膜厚200μm
離型層:材質B、膜厚30μm
実験例8
弾性層:シリコーンゴム、硬さ25°(JIS K 6301)、膜厚200μm
離型層:材質C、膜厚30μm
実験例9
弾性層:シリコーンゴム、硬さ25°(JIS K 6301)、膜厚300μm
離型層:材質C、膜厚10μm
実験例10
弾性層:シリコーンゴム、硬さ25°(JIS K 6301)、膜厚200μm
離型層:材質D、膜厚20μm
【0082】
表2において、(a)は押し込み深さ1μmの場合のデータを、(b)は押し込み深さ4μmの場合のデータを、(c)は押し込み深さ20μmの場合のデータをそれぞれ示している。また、(d)は各押し込み深さ1μm,4μm,20μmの平均値をまとめて示したものである。
【0083】
また、表2に示したデータについて、横軸に試験環境温度を、縦軸にユニバーサル硬さを取ってプロットすると、図8のようになる。図8において、(a)は押し込み深さ1μmの場合のグラフ、(b)は押し込み深さ4μmの場合のグラフ、(c)は押し込み深さ20μmの場合のグラフである。また図9は各押し込み深さ1μm,4μm,20μmの平均値をプロットしたグラフである。
【0084】
図8および図9より、試験環境温度が高くなればユニバーサル硬さは低下する傾向を示し、特に、押し込み深さが1μmの場合はその傾向が顕著であることが分かる。
【0085】
さらに、上記実験例6〜10の定着ベルト以外に12個の定着ベルトを用意し、各定着ベルトについて、試験環境温度25℃,200℃の下で、押し込み深さ1μm,4μm,20μmとしてユニバーサル硬さ試験を行った。その試験結果を実施例6〜10と共に図10および図11に示す。図10および図11において、横軸は押し込み深さを、縦軸はユニバーサル硬さをそれぞれ示しており、図10は試験環境温度25℃のときのグラフ、図11は試験環境温度200℃のときのグラフである。
【0086】
図10および図11より、押し込み深さ1μm〜4μmまでは離型層や弾性層の柔軟性および弾力性が影響しているので、押し込み深さが大きくなるに伴ってユニバーサル硬さが急激に低下しているが、押し込み深さが4μmを超えると、基材の影響が強くなってユニバーサル硬さがあまり低下しないことが分かる。
【0087】
以上のことから判断して、定着ベルト(又は加熱定着ローラ)の表面硬さを正確に測定するには、押し込み深さ1μm〜4μmの範囲でユニバーサル硬さ試験を行うのが適していると言える。
【0088】
次に、上記各実験例のデータについて、図4〜図7と同様、横軸にユニバーサル硬さを、縦軸に梨地ランクを取って、プロットすると図12〜図17のようになる。そして、図12〜図17において、ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を、最小二乗法による直線の方程式、さらには相関係数として求めた。なお、図12〜図17はトナー2を用いた場合の結果である。
【0089】
ここで、図12は試験環境温度が室温で押し込み深さが1μmのとき、図13は試験環境温度が室温で押し込み深さが4μmのとき、図14は試験環境温度が室温で押し込み深さが20μmのときである。また、図15は試験環境温度が200℃で押し込み深さが1μmのとき、図16は試験環境温度が200℃で押し込み深さが4μmのとき、図17は試験環境温度が200℃で押し込み深さが20μmのときである。図12〜図17から求めた相関係数を一覧表として表3に示す。
【0090】
【表3】
【0091】
表3(a)は試験環境温度が200℃のときのデータ、表3(b)は試験環境温度が室温のときのデータである。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トナー離型性、柔軟性および弾力性に優れているか否かを簡単に評価できるので、高品質の定着用部材を選択して熱定着装置もしくは画像形成装置に組み込むことによって、画像ムラのない高品質の画像を得ることができる。
【0093】
また、トナー離型性、柔軟性、弾力性に優れた定着ベルトおよび定着ローラを実現できる。
【0094】
また、弾性層としてシリコーンゴムを使用することで、安定した膜厚、平滑な表面が得られる。
【0095】
さらに、離型層がPTFE、PFA、FEPのうちの少なくとも一つを成分として含んでいるので、十分な離型性および耐久性も確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着ベルトを示しており、(a)はその断面図、(b)は(a)のA部の拡大断面図である。
【図2】定着ベルトによって記録紙上のトナーが定着する様子を示した説明図である。
【図3】(a)は熱定着装置の一例による構成図、(b)は熱定着装置の他の例による構成図である。
【図4】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図5】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図6】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図7】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図8】試験環境温度とユニバーサル硬さとの関係を示しており、(a)は押し込み深さ1μmのときの図、(b)は押し込み深さ4μmのときの図、(c)は押し込み深さ20μmのときの図である。
【図9】試験環境温度とユニバーサル硬さとの関係を示しており、図8に示したデータの平均値をプロットしたときの図である。
【図10】押し込み深さとユニバーサル硬さとの関係を示した図である。
【図11】押し込み深さとユニバーサル硬さとの関係を示した図である。
【図12】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図13】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図14】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図15】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図16】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図17】ユニバーサル硬さと梨地ランクとの関係を示した図である。
【図18】画像形成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 帯電装置
4 現像装置
6 記録紙
10,15 熱定着装置
11 加熱定着ローラ
12 加圧ローラ
16,32 定着ローラ
17,31 加熱ローラ
18,20 定着ベルト
19,33加圧ローラ
21 基材
22 弾性層
23 離型層
34 ハロゲンランプ
Claims (4)
- 基材の上に弾性層および離型層が積層されトナー定着に用いられる定着用部材に対して、試験環境温度200℃の下で、前記離型層表面側から深さ1μm乃至4μmにおけるユニバーサル硬さ試験を行って、
深さ1μmにおけるユニバーサル硬さHUが、
HU≦10[N/mm2]
であり、深さ4μmにおけるユニバーサル硬さHUが、
HU≦4[N/mm2]
であれば、前記定着用部材は合格品であると評価することを特徴とする定着用部材評価方法。 - 請求項1に記載の定着用部材評価方法において、
前記弾性層は、シリコーンゴムで形成されていることを特徴とする定着用部材評価方法。 - 請求項1に記載の定着用部材評価方法において、
前記離型層は、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、および四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)のうちの、少なくとも一つを成分として含んでいることを特徴とする定着用部材評価方法。 - 請求項1に記載の定着用部材評価方法において、
前記定着用部材は、定着ベルトまたは加熱定着ローラであることを特徴とする定着用部材評価方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002081741A JP4011378B2 (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 定着用部材評価方法 |
US10/394,227 US20030235417A1 (en) | 2002-03-22 | 2003-03-24 | Method for evaluating fixing member and fixing belt and thermal fixing roller |
US10/664,920 US7024923B2 (en) | 2002-03-22 | 2003-09-22 | Method for evaluating fixing member and fixing belt and thermal fixing roller |
US11/344,000 US7458253B2 (en) | 2002-03-22 | 2006-02-01 | Method for evaluating fixing member and fixing belt and thermal fixing roller |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002081741A JP4011378B2 (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 定着用部材評価方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003280434A JP2003280434A (ja) | 2003-10-02 |
JP4011378B2 true JP4011378B2 (ja) | 2007-11-21 |
Family
ID=29230250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002081741A Expired - Lifetime JP4011378B2 (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 定着用部材評価方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20030235417A1 (ja) |
JP (1) | JP4011378B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4558307B2 (ja) | 2003-11-28 | 2010-10-06 | 株式会社リコー | 定着装置、及び画像形成装置 |
JP4312669B2 (ja) | 2004-03-19 | 2009-08-12 | 株式会社リコー | 定着部材、該定着部材を用いた定着装置および画像形成装置 |
US7480478B2 (en) * | 2004-06-28 | 2009-01-20 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for image forming capable of effectively fixing a toner image on a recording sheet by using induction heating |
JP2006047960A (ja) | 2004-07-09 | 2006-02-16 | Ricoh Co Ltd | 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 |
JP4754198B2 (ja) * | 2004-09-10 | 2011-08-24 | 株式会社リコー | 定着装置、及び、画像形成装置 |
JP4827080B2 (ja) * | 2005-12-19 | 2011-11-30 | 株式会社リコー | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2008065264A (ja) * | 2006-09-11 | 2008-03-21 | Ricoh Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
JP5761064B2 (ja) | 2012-02-09 | 2015-08-12 | 株式会社リコー | 定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置 |
JP2015148760A (ja) * | 2014-02-07 | 2015-08-20 | コニカミノルタ株式会社 | 定着ベルト、定着装置および画像形成装置 |
JP2016109711A (ja) | 2014-12-02 | 2016-06-20 | 株式会社リコー | 定着ベルト、定着装置及び画像形成装置 |
Family Cites Families (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4139A (en) * | 1845-08-09 | Suspending balance-wheels oe clocks | ||
US3194061A (en) * | 1961-07-20 | 1965-07-13 | Beloit Corp | Instrument for measuring hardness of the surface of a resilient roll |
US4435975A (en) * | 1981-12-28 | 1984-03-13 | J B Development Corporation | Apparatus and method for cutting a flat surface on a metallic member |
US4534212A (en) * | 1983-06-30 | 1985-08-13 | K. J. Law Engineers, Inc. | Fully automatic penetration hardness tester |
US5268250A (en) * | 1989-07-24 | 1993-12-07 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photoreceptor and method of manufacturing comprising simultaneously vapor depositing charge generating material and oligomer |
JPH04356081A (ja) * | 1991-03-22 | 1992-12-09 | Ricoh Co Ltd | 1成分現像ローラ |
JP3205926B2 (ja) * | 1995-04-18 | 2001-09-04 | 株式会社リコー | 定着ローラ |
US5804794A (en) * | 1995-04-18 | 1998-09-08 | Ricoh Company, Ltd. | Image fixing apparatus and image fixing roller |
JP3219369B2 (ja) * | 1995-05-18 | 2001-10-15 | 株式会社リコー | 定着ローラ |
US5724638A (en) * | 1995-09-14 | 1998-03-03 | Minolta Co., Ltd. | Fixing device for image forming apparatus |
US5740513A (en) * | 1995-10-04 | 1998-04-14 | Ricoh Company, Ltd. | Image formation apparatus |
US6072966A (en) * | 1996-11-15 | 2000-06-06 | Ricoh Company, Ltd. | Corona charging method, corona charger, and image formation apparatus equipped with corona charger which introduces a non-ozone-generating gas |
US6018139A (en) * | 1997-01-21 | 2000-01-25 | Ricoh Company, Ltd. | Image fixing roller, image fixing apparatus, and image fixing method using the image fixing roller |
US5999887A (en) * | 1997-02-26 | 1999-12-07 | Massachusetts Institute Of Technology | Method and apparatus for determination of mechanical properties of functionally-graded materials |
US6641893B1 (en) * | 1997-03-14 | 2003-11-04 | Massachusetts Institute Of Technology | Functionally-graded materials and the engineering of tribological resistance at surfaces |
US5995781A (en) * | 1997-04-25 | 1999-11-30 | Ricoh Company, Ltd. | Image formation apparatus |
JP3805563B2 (ja) * | 1998-08-21 | 2006-08-02 | 株式会社リコー | 現像ローラ、その製造方法、それを用いた画像形成装置及びそれに用いる現像ユニット、プロセスユニット |
EP1122613B1 (en) * | 2000-01-31 | 2006-07-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Transfer sheet and image-forming method |
-
2002
- 2002-03-22 JP JP2002081741A patent/JP4011378B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
2003
- 2003-03-24 US US10/394,227 patent/US20030235417A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20030235417A1 (en) | 2003-12-25 |
JP2003280434A (ja) | 2003-10-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7458253B2 (en) | Method for evaluating fixing member and fixing belt and thermal fixing roller | |
US8301068B2 (en) | Fixing member including through-holes formed through release layer, method for producing the same, and fixing device | |
JP4558307B2 (ja) | 定着装置、及び画像形成装置 | |
US7515858B2 (en) | Fluorocarbon resin-coated member with a specified relative film density, manufacturing method thereof, fixing device using the member, and image forming apparatus using the device | |
JP2004279590A (ja) | 定着部材及びそれを有する画像形成装置 | |
JP2004077886A (ja) | 定着部材及びその製造方法並びにそれを有する画像形成装置 | |
JP5798448B2 (ja) | 加熱装置 | |
US9152109B2 (en) | Fixing member including elastic layer having heat diffusivity, fixer and image forming apparatus | |
JP4011378B2 (ja) | 定着用部材評価方法 | |
JPH1010893A (ja) | 定着用ベルト及び定着装置 | |
JP2002268423A (ja) | 定着ベルト及びそれを有する画像形成装置 | |
JP3735991B2 (ja) | 定着用ベルト | |
JP2009064040A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004163715A (ja) | 加熱定着部材及びそれを有する画像形成装置 | |
JP2014134696A (ja) | 電子写真定着用定着部材、定着装置及び画像形成装置 | |
JP2004157529A (ja) | 加熱定着部材及びそれを有する画像形成装置 | |
JP2005043456A (ja) | 定着用部材評価方法並びに定着ベルトおよび加熱定着ローラ | |
JP4350664B2 (ja) | 定着装置における定着条件の設定方法 | |
JP2003098871A (ja) | 定着ベルト | |
JP2003098881A (ja) | 定着用部材及びその製造方法並びにそれを有する画像形成装置 | |
JP6238821B2 (ja) | 定着部材、その製造方法および定着装置 | |
JP2005049382A (ja) | 定着部材及びその製造方法並びにそれを有する画像形成装置 | |
JP2004191849A (ja) | 加熱定着部材及びそれを有する画像形成装置 | |
JP3607819B2 (ja) | 電子写真定着装置 | |
JP2012068401A (ja) | 像加熱装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041012 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061024 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070619 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070810 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070904 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070905 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4011378 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130914 Year of fee payment: 6 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |