JP2016109711A - 定着ベルト、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着ベルト、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】昇温させやすくするとともに耐久性を向上させることができる定着ベルトを提供する。【解決手段】基材層2Bが金属性のメッシュ部材21を有することで、加熱手段3によってメッシュ部材21を昇温させやすくすることができる。メッシュ部材21を有する基材層2Bの屈曲性を向上させ、定着ベルト2全体の耐久性を向上させることができる。繊維状部材212の外径が基材層2B全体の厚さの41.7%であり40%以上であることで、基材層2Bの昇温させやすさと屈曲性とを両立させることができる。【選択図】図4

Description

本発明は、定着ベルト、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置において、未定着トナー画像を記録材に定着させるための定着装置として、無端状の定着ベルトを用いるものが知られている。
このような定着ベルトとして、基材層と弾性層との間に金属製の発熱層が形成され、電磁誘導によって発熱層が加熱されるものが提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された定着ベルトでは、基材層が樹脂によって形成されるとともに、発熱層がメッシュ状に形成されることで全体の屈曲性が向上する。
しかしながら、特許文献1に記載されたような定着ベルトでは、ヒータ等の熱源を用いて熱伝達及び熱伝導によって発熱層を加熱しようとすると、基材層や弾性層が断熱層となってしまう。そのため、発熱層が昇温しにくくなってしまい、画像形成装置の起動に要する時間が長くなり、消費電力が増大してしまう。
そこで、基材層を薄くしたり省略したりして伝熱しやすくすると、定着ベルトの屈曲性が低下し、耐久性が低下してしまう。また、弾性層を薄くしたり省略したりすると、定着された画像にムラが生じやすくなってしまう。
本発明の目的は、昇温させやすくするとともに耐久性を向上させることができる定着ベルトを提供することである。
請求項1に係る発明は、上記課題を解決するために、耐熱性樹脂と、該耐熱性樹脂に埋め込まれるとともに金属部材を備えたメッシュ部材と、を有する基材層を備え、前記耐熱性樹脂は、前記メッシュ部材の開口部に充填され、前記メッシュ部材の最も薄い部分の厚さが、前記基材層全体の厚さの40%以上であることを特徴とする定着ベルトである。
本発明の定着ベルトによれば、基材層がメッシュ部材を有するとともに、メッシュ部材の最も薄い部分の厚さが基材層全体の厚さの40%以上であることで、昇温させやすくするとともに耐久性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る定着装置の概略構成図である。 前記定着装置を示す斜視図である。 前記定着装置を備えた画像形成装置の概略を示す断面図である。 前記定着装置の定着ベルトを示す断面図である。 前記定着ベルトの基材層に設けられたメッシュ部材を示す斜視図である。 前記メッシュ部材を示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係る定着ベルトを示す断面図である。 前記定着ベルトの基材層に設けられたメッシュ部材を示す斜視図である。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、第2実施形態においては、第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材及び同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態と同じ符号を付すとともに説明を省略する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態における定着装置10の概略構成図であり、図2は定着装置10を示す斜視図である。
定着装置10は、定着ベルト2と、加熱手段3と、加圧部材としての加圧ローラ4と、加圧パッド5と、加圧手段6と、フランジ7と、を備える。定着装置10は、定着ベルト2と加圧ローラ4との間にニップ部Nを形成し、未定着トナーが堆積された記録紙Sを通過させることによって、トナーを記録紙Sに定着させるように構成されている。
定着ベルト2は、無端状(筒状)に形成されるとともに、両端部がフランジ7によって回転可能に支持され、加圧ローラ4に従動して回転するように構成されている。定着ベルト2の構成の詳細については後述する。
加熱手段3は、例えばハロゲンヒータ等の熱源であって、定着ベルト2の内側に設けられ、定着ベルト2を内側から加熱するように構成されている。また、加熱手段3は、セラミックヒータやカーボンヒータ等であってもよい。
加圧ローラ4は、金属ローラの外周に弾性層であるシリコーンゴム層が形成されるとともに、その表面に離型性を得るためにペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)層やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)層等のフッ素樹脂層が形成されたものである。加圧ローラ4は、モータなどの駆動源からギヤなどを介して駆動力が伝達されて回転する。
加圧ローラ4は、例えばスプリングなどの加圧手段6によって図1に示す矢印方向に付勢され、定着ベルト2側に押し付けられて圧接している。加圧ローラ4の弾性層が押し潰されて変形することにより、定着ベルト2との間に、加圧パッド5に沿った形状のニップ部Nが形成されるようになっている。
加圧ローラ4は、中実のローラであってもよいが、熱容量が少なくする為、中空の方が好ましい。また、加圧ローラ4にも、ハロゲンヒータ等の加熱手段が設けられてもよい。
加圧パッド5における定着ベルト2との摺接面には、例えばダイヤモンドライクカーボン、PTFE、二硫化モリブデン、グラファイト等のコーティングが施されて摩擦係数が低くなっている。また、このコーティングの表面には、例えばシリコーングリースやフッ素グリース等の潤滑剤が塗布されていることが好ましく、このような潤滑剤によって定着ベルトの回転を安定化させることができる。
加熱手段3の周囲には、ニップ部N(特に上流側)に向けられた反射部材が設けられてもよく、定着ベルト2がニップ部N近傍において局所加熱される構成であってもよい。
加圧ローラ4と加熱手段3によって加熱された定着ベルト2との間に形成されたニップ部Nを記録紙Sが通過することで、未定着トナーが溶融して記録紙Sに定着する。
<上述した定着装置を用いる画像形成装置>
次に、上述した構成を用いる画像形成装置100の構成を図3に基づいて説明する。
画像形成装置100は、複数の色画像を形成する作像部がベルトの展張方向に沿って並置されたタンデム方式を用いるカラープリンタある。本発明はこの方式に限ることはなく、またプリンタだけではなく複写機やファクシミリ装置などを対象とすることも可能である。
画像形成装置100は、定着装置10と、電子写真方式の画像形成手段30と、を備える。画像形成手段30は、ブラック用感光体ドラム31と、マゼンタ用感光体ドラム32と、シアン用感光体ドラム33と、イエロー用感光体ドラム34と、各感光体ドラム31〜34にそれぞれ対応したトナー現像部及び転写部と、を有する。
画像形成装置100は、外部から入力された画像データに基づいて、光学系ユニット35にて各色に対応してそれぞれの感光体ドラム31〜34を露光して潜像を形成し、各潜像をそれぞれのトナー現像部で顕像化する。さらに、顕在化された各トナー像を中間転写ベルト36に転写することでカラートナー画像とし、さらに転写部37においてこのトナー画像を搬送されてくる記録紙Sに転写するように構成されている。
記録紙Sは、給紙カセット38から給紙ローラ39にて給紙され、レジストローラ40にてタイミングが図られて転写部37においてカラートナー画像が転写され、定着装置10に送られる。転写後の記録紙Sは、定着装置10によって加熱加圧され、トナー像の定着処理を受ける。定着後の記録紙Sは、排紙ローラ41にて装置外部の排紙トレイ42へ排出される。
<定着ベルト>
次に、定着ベルト2の詳細について説明する。本実施形態の定着ベルト2は、断面図である図4に示すように、内側から順に、摺動層2Aと、基材層2Bと、弾性層2Cと、離型層2Dと、を有している。
摺動層2Aは、例えばカーボンブラックを分散させたPTFEによって形成されており、加圧パッド5やフランジ7との間の摩擦を低減するとともに、加熱手段3からの輻射熱を吸収しやすいように構成されている。摺動層2Aの厚さは、例えば15μmとされている。
基材層2Bは、メッシュ部材21と、耐熱性樹脂22と、を有し、耐熱性樹脂22にメッシュ部材21が埋め込まれている。本実施形態ではメッシュ部材21の内側及び外側の面が耐熱性樹脂22によって覆われているものとするが、メッシュ部材21は少なくとも一面側が耐熱性樹脂によって覆われていればよく、他面は露出していてもよい。さらに、メッシュ部材21の後述する開口部211にも耐熱性樹脂22が充填されている。基材層2B全体の厚さは、例えば60μmとされている。
メッシュ部材21は、図5に示すように、複数の繊維状部材212によって網目状に構成されている。即ち、メッシュ部材21は、所定方向に延びる複数の繊維状部材212Aと、この所定方向に略直交する方向に延びる複数の繊維状部材212Bと、を織ることによって形成され、正方形状の開口部211が形成されている。
尚、繊維状部材212Aと繊維状部材212Bとの交差角度は任意であればよく、隣り合う繊維状部材212同士の間隔は一定でなくてもよい。即ち、開口部211は平行四辺形状であればよく、長方形状であってもよいし菱形状であってもよい。
繊維状部材212は、例えばステンレス、アルミニウム、銅、コバルト、金、及び、銀からなる群より選ばれる少なくとも一つで構成された金属部材によって断面円形状に形成されるものとするが、その断面形状は任意である。また、繊維状部材212は、例えば耐熱性樹脂を芯材としてその外側に金属部材による被覆が施されていてもよい。
金属部材は、熱伝導性の高い金属で構成されていればよく、上記以外の金属で構成されていてもよいし、上記の金属やその他の金属を適宜に組み合わせた合金で構成されていてもよい。
繊維状部材212の外径は、例えば25μmとされている。即ち、メッシュ部材21の最も薄い部分の厚さが25μmとされている。尚、上記のように繊維状部材212が金属部材による被覆を有する場合、その外径は、金属部材を含むものとする。また、繊維状部材212の断面が円形以外の形状に形成される場合、その外径は、定着ベルト2の厚さ方向の寸法であるものとする。
メッシュ部材21は、図6に示すように、その開口部211の径、即ち、開口部211の対角線の長さL1が例えば36.5μmとされている。尚、開口部211が正方形以外の平行四辺形状となる場合、その径は、長い方の対角線の長さであるものとする。
耐熱性樹脂22は、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、及び、液晶ポリマーからなる群より選ばれる少なくとも一つである。
耐熱性樹脂22は、充分な機械的強度及び耐熱性を有するものであればよく、上記以外の樹脂であってもよいし、上記の樹脂やその他の樹脂が適宜に組み合わされたものであってもよい。
本実施形態において、メッシュ部材占有率(繊維状部材212の外径/基材層2B全体の厚さ)は、41.7%とされている。また、メッシュ部材21は、互いに交差する2本の繊維状部材212A、212Bが重なる位置において最も厚くなっており、この厚さの基材層2B全体の厚さに対する割合(最厚部占有率)は、83.3%とされている。
最厚部占有率は、90%以下であることが好ましく、95%以下であることがより好ましい。最厚部占有率が高すぎると、耐熱性樹脂22のうちメッシュ部材21と重なる部分が薄くなってしまい、基材層2Bの屈曲性が低下してしまうとともに、屈曲時においてこの重なる部分をメッシュ部材21が突き破ってしまう可能性がある。
弾性層2Cは、例えばシリコーンゴム等の弾性部材を有して形成され、その厚さが例えば250μmとされている。弾性層2Cが形成されていることで、未定着画像を押しつぶして定着する際に、定着ベルトの表面の微細な凹凸を吸収し、この凹凸が転写されてしまうことを抑制することができる。
離型層2Dは、例えばPFA樹脂層やPTFE樹脂層等のフッ素樹脂層によって形成され、トナーが付着しないようになっている。離型層の厚さは、例えば30μmとされている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
即ち、定着ベルト2の基材層2Bが金属性のメッシュ部材21を有することで、このようなメッシュ部材が基材層と別に設けられる構成と比較して、加熱手段3によってメッシュ部材21を昇温させやすくすることができる。従って、このような定着ベルト2を備える定着装置10が設けられた画像形成装置100において、起動に要する時間を短縮し、消費電力を低減することができる。
さらに、メッシュ部材21は高い屈曲性を有し、メッシュ部材21を有する基材層2Bの屈曲性を向上させ、定着ベルト2全体の耐久性を向上させることができる。このとき、繊維状部材212の外径が25μmであるとともに基材層2Bの厚さが60μmである、即ち、繊維状部材212の外径が基材層2B全体の厚さの41.7%であり、40%以上であることで、定着ベルト2の昇温させやすさと屈曲性とを両立させることができる。
また、メッシュ部材21の開口部211に耐熱性樹脂22が充填されていることで、基材層2Bの表面を平滑化することができ、定着される画像にムラが生じることを抑制することができる。さらに、耐熱性樹脂で構成された層にメッシュ部材を重ねる構成と比較して、メッシュ部材21と耐熱性樹脂22との密着性を向上させ、一体感を向上させることができ、層同士を接着する部材を省略することができる。
また、基材層2Bにメッシュ部材21が設けられていることで、熱源を用いた加熱手段3とすることができ、電磁誘導方式の加熱手段を用いる場合と比較して、定着装置10の構成を簡単化することができる。
また、メッシュ部材21の開口部211の径が36.5μmであり、45μm以下であることで、定着ベルトの外側表面を略均一な温度とするようにメッシュ部材2において伝熱させることができ、定着ムラを抑制して高画質化することができる。さらに、開口部211に耐熱性樹脂22を充填する際に基材層2Bを平坦に形成しやすくすることができる。
また、繊維状部材212を織ることによってメッシュ部材21が形成されていることで、メッシュ部材21を屈曲させた際に、互いに交差する繊維状部材212Aと繊維状部材212Bとがずれることができ、屈曲性をさらに向上させることができる。さらに、基材層2Bに面内方向の張力を加えた際に、メッシュ部材21が伸び変形することができ、定着ベルト2の耐久性をさらに向上させることができる。
また、繊維状部材212が、ステンレス、アルミニウム、銅、コバルト、金、及び、銀からなる群より選ばれる少なくとも一つで構成された金属部材で形成されることで、メッシュ部材21の熱伝導性を向上させ、基材層2Bを昇温させやすくすることができる。これらの中でも金属部材がステンレス又はアルミニウムで構成されていることが、低コストで製作可能であるという点で特に好ましい。
また、耐熱性樹脂22がポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、及び、液晶ポリマーからなる群より選ばれる少なくとも一つであることで、定着ベルト2を定着温度まで加熱しても、基材層2Bが充分な機械的強度及び耐熱性を有することができる。これらの中でも、耐熱性樹脂がポリイミドであることが、高い機械的強度及び耐熱性を有するとともに、良好な寸法安定性を有する点で特に好ましい。耐熱樹脂が良好な耐熱性を有していれば、定着ベルトが伸びにくくなり、定着時のスリップを抑制することができる。
また、弾性層2Cがシリコーンゴムによって形成されるとともにその厚さが250μmであり、200μm以上であることで、定着ベルト2の表面に凹凸が形成されていても、この凹凸を吸収するように記録紙Sに圧力を加えることができ、定着ムラを抑制して高画質化することができる。
〔第2実施形態〕
第2実施形態の定着装置は、定着ベルト8を有し、第1実施形態と同様の画像形成装置100に設けられるものである。
定着ベルト8は、図7に示すように、内側から順に、摺動層8Aと、第1の基材層8Bと、第2の基材層8Cと、弾性層8Dと、離型層8Eと、を有している。基材層8B、8Cは、第1実施形態の基材層2Bと同様に、メッシュ部材81と耐熱性樹脂82とを有し、摺動層8A、弾性層8D及び離型層8Eは、それぞれ、第1実施形態の摺動層2A、弾性層2C及び離型層2Dと同様の構成を有している。
第1の基材層8Bの繊維状部材81Aと、第2の基材層8Cの繊維状部材81Bと、は、図8に示すように、互いに交差する方向に延びている。即ち、図8の紙面奥側に設けられた繊維状部材81Aが上下及び左右に延びているのに対し、紙面手前側に設けられた繊維状部材81Bが上下方向から約45°傾いた方向に延びている。尚、この傾きの角度は適宜に設定されていればよい。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態と略同様の効果を奏することができる。さらに、2つの基材層8B、8Cが形成されていることで、定着ベルト8の屈曲性をさらに向上させることができ、耐久性を向上させることができる。繊維状部材81Aと繊維状部材81Bとが互いに交差する方向に延びていることで、定着ベルト8において、異なる方向への曲げに対して屈曲性を向上させることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記第1実施形態では、繊維状部材212の外径が基材層2B全体の厚さの41.7%であるものとしたが、この割合は40%以上であればよい。このようにすれば、前記第1実施形態と同様に、定着ベルトを昇温させやすくすることができる。一方、この割合が低すぎると、定着ベルトを昇温させにくくなってしまう。また、繊維状部材212の外径が基材層2B全体の厚さの42%以上であることがより好ましい。
また、前記第1実施形態では、繊維状部材212を織ることでメッシュ部材21が形成されるものとしたが、メッシュ部材は開口部を有して網目状に形成されていればよい。例えば、1枚のシート状の部材に複数の開口部が形成されたメッシュ部材としてもよく、開口部の形状は任意である。このような構成によれば、例えばシート部材に孔開け加工することによって容易にメッシュ部材を製造することができる。
このようにシート状のメッシュ部材とする場合、このメッシュ部材の最も薄い部分の厚さが基材層2B全体の厚さの40%以上であればよい。
尚、開口部の形状が三角形状である場合、その径は、頂点と対向する辺との間の距離のうち最も長いものとする。また、開口部の形状が、nが5以上のn角形状である場合、その径は、対角線のうち最も長いものの長さとする。
また、前記第1実施形態では、メッシュ部材21の開口部211の径が36.5μmであるものとしたが、この径が45μm以下であれば、前記第1実施形態と同様に、定着される画像を高画質化するとともに基材層2Bを平坦に形成しやすくすることができる。また、メッシュ部材21の開口部211の径は、42μm以下であることがより好ましい。
また、メッシュ部材21の開口部211の径は、20μm以上であることが好ましく、開口部211の径を小さくしすぎないことで、メッシュ部材21を容易に作製することができる。また、開口部211の径は25μm以上であることがより好ましい。開口部の径が小さすぎると、繊維状部材212を織る際に必要な張力が大きくなってしまう。
また、開口部211の径は45μmよりも大きくてもよく、定着される画像の画質が多少低下するものの、メッシュ部材の密度を低くすることで、繊維状部材212を織る際に必要な張力を低下させることができ、メッシュ部材を容易に作製することができる。
また、前記第1実施形態では、弾性層2Cがシリコーンゴムによって形成されるものとしたが、弾性層2Cは、充分な弾性を有する部材で形成されていればよい。また、弾性層2Cの厚さが250μmであるものとしたが、この厚さが200μm以上であれば、前記第1実施形態と同様に、定着ムラを抑制して高画質化することができる。また、弾性層2Cの厚さは、240μm以上であることがより好ましい。
また、弾性層2Cの厚さは、300μm以下であることが好ましい。弾性層2Cを厚くしすぎないことで、基材層2Bから記録紙Sに熱を伝えやすくすることができる。また、弾性層2Cの厚さは、280μm以下であることがより好ましい。弾性層2Cが厚すぎると、基材層2Bから記録紙Sに熱を伝えにくくなってしまう。
また、弾性層2Cの厚さは200μm未満であってもよく、定着される画像の画質が多少低下するものの、基材層2Bにおける熱を記録紙Sに伝熱しやすくすることができ、加熱手段3の消費電力を低減することができる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではない。それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
下記表1に示すような基材層の構成、繊維状部材の外径、開口部の径、基材層全体の厚さ、及び、弾性層の厚さを有する実施例1〜6及び比較例1〜3の定着ベルトを作製し、各種特性を評価した。
Figure 2016109711
<定着ベルトの作製方法>
これらの定着ベルトの作製方法について説明する。
実施例1〜6及び比較例1の定着ベルトでは、まず、ステンレス製の繊維状部材によって構成された円筒状のメッシュ部材の内側に型部材を挿入した。次に、型部材を回転させつつポリイミドワニス(宇部興産製)を外側からスプレー塗装によって塗工し、塗装後も回転を継続させることで、ポリイミドワニスをメッシュ部材の開口部に充填するとともにポリイミドワニスによってメッシュ部材全体を覆った。
次に、基材層を350℃で焼成してイミド化し、内径30mmかつ長さ360mmの基材層を形成した。基材層から型部材を取り外し、基材層の外周面にシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング社製)をスプレー塗工することで弾性層を形成した。さらに、弾性層の外周面にプライマー(東レ・ダウコーニング社製)を塗布するとともに、PFAチューブ(クラボウ社製)を被膜して200℃で30分乾燥させることで離型層を形成した。
さらに、基材層の内周面にカーボンブラックを分散させたPTFE膜をスプレー塗工し、15μmの摺動層を形成した。
一方、比較例2の定着ベルトでは、ポリイミド(PI)によって形成された厚さ50μmの円筒状部材の外周面に無電解メッキによってニッケル(Ni)層を10μm積層し、実施例1〜6及び比較例1と同一の内径及び長さを有する基材層を形成した。次に、実施例1〜6及び比較例1と同様の工法によって、弾性層、離型層、及び摺動層を形成した。
また、比較例3の定着ベルトでは、ニッケルによって形成された厚さ29μmの円筒状部材の外周面に無電解メッキによって銅(Cu)層を10μm積層し、さらにその外周面に酸化防止膜としてニッケル層を1μm堆積した。このようにして実施例1〜6及び比較例1と同一の内径及び長さを有する基材層を形成した。次に、実施例1〜6及び比較例1と同様の工法によって、弾性層、離型層、及び摺動層を形成した。
<耐久性の評価>
実施例1〜6及び比較例1〜3の定着ベルトを(株)リコー製複写機RICOHMPC4503の定着ユニットに用い、400000枚の記録紙を通紙した際の耐久性について評価した。この結果を表2に示す。
Figure 2016109711
メッシュ部材を有する実施例1〜6、比較例1の定着ベルト、及び、基材層が金属のみで形成された比較例3の定着ベルトでは、400000枚の記録紙を通紙しても異常は発生せず、耐久性が良好となった。一方、ポリイミドの外側にニッケル層が形成された比較例2の定着ベルトでは、10000枚の記録紙を通紙した際にニッケル膜にひび割れた生じ、耐久性が不良となった。従って、比較例2の定着ベルトについては、以下の評価を全て実施することができなかった。
<昇温時間の評価>
実施例1〜6及び比較例1〜3の定着ベルトを上述の定着ユニットに用い、加熱手段としてのハロゲンヒータによって加熱した際の定着ベルト表面の温度及び昇温時間を測定した。より詳細には、ニップ部に対向する部分における離型層表面の温度を放射温度計によって測定するとともに、この温度が23℃から120℃までになるまでの経過時間を測定した。この結果を表3に示す。
Figure 2016109711
メッシュ部材占有率が40%以上である実施例1〜6の定着ベルトでは、昇温時間は2.6秒以下と充分に短くなった。一方、メッシュ部材占有率が38.5である比較例1の定着ベルトでは、昇温時間が3.3秒と長くなった。また、基材層が金属のみで構成された比較例3の定着ベルトでは、昇温時間が2.8秒と比較的長くなった。
<画質の評価>
実施例1〜6及び比較例1〜3の定着ベルトを上述の定着ユニットに用いるとともに、記録紙全体に未定着トナーを堆積させ、この未定着トナーを定着させた際の画質を評価した。この結果を表4に示す。
Figure 2016109711
メッシュ部材の開口部の径が45μm以下かつ弾性層の厚さが200μm以上である実施例1〜4及び比較例1の定着ベルト、並びに、基材層が金属のみで構成された比較例3の定着ベルトでは、良好な画質となった。一方、開口部の径が54.4μmである実施例5の定着ベルトでは、定着された画像に光沢ムラが生じた。また、弾性層の厚さが150μmである実施例6の定着ベルトでは、定着された画像にゆず肌状のムラが生じた。
10 定着装置
2 定着ベルト
2B 基材層
21 メッシュ部材
22 耐熱性樹脂
211 開口部
212 繊維状部材
2C 弾性層
3 加熱手段
4 加圧ローラ(加圧部材)
30 画像形成手段
100 画像形成装置
特開2005−189404号公報

Claims (8)

  1. 耐熱性樹脂と、該耐熱性樹脂に埋め込まれるとともに金属部材を備えたメッシュ部材と、を有する基材層を備え、
    前記耐熱性樹脂は、前記メッシュ部材の開口部に充填され、
    前記メッシュ部材の最も薄い部分の厚さが、前記基材層全体の厚さの40%以上であることを特徴とする定着ベルト。
  2. 前記開口部の径が、45μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の定着ベルト。
  3. 前記メッシュ部材は、繊維状部材を織ることで形成され、
    前記繊維状部材の外径が、前記メッシュ部材の最も薄い部分の厚さに等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着ベルト。
  4. 前記金属部材は、ステンレス、アルミニウム、銅、コバルト、金、及び、銀からなる群より選ばれる少なくとも一つで構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着ベルト。
  5. 前記耐熱性樹脂は、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、及び、液晶ポリマーからなる群より選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着ベルト。
  6. シリコーンゴムによって形成された弾性層をさらに備え、
    前記弾性層の厚さが200μm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着ベルト。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載された定着ベルトと、加熱手段と、加圧部材と、を備えることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項7に記載された定着装置と、画像形成手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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