JP2016024219A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着ユニットは、回転し、記録材にトナー像を定着する定着ベルト61と、定着ベルト61とともに、トナー像を保持した記録材が通過するニップ部を形成する加圧ロールと、定着ベルト61の回転軸方向に延び通電により発熱する発熱層を有し、回転軸方向に延びる非発熱領域81bで支持され、定着ベルト61の内周面に接触して弾性変形し弾性復元力により内周面に押し付けられるヒータ81と、ヒータ81の非発熱領域81cに作用し、ヒータ81を定着ベルト61の内周面に押し付ける弾性部材70とを備える。
【選択図】図12
Description
特許文献1および特許文献2に記載される面状の加熱部材には発熱層が形成されており、加熱部材は、電力が供給されることで発熱層が発熱し、定着部材を加熱する。
本発明は、定着部材の内周面に加熱部材を接触させる構成を採用した場合に生じうる、加熱部材の熱膨張に伴う加熱部材と定着部材との密着性の低下を抑制することを目的とする。
請求項2に係る発明は、前記押し付け部材は、弾性を有する部材からなり、前記加熱部材に押されて弾性変形することで生じる弾性復元力により当該加熱部材の前記他端部を押圧することを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
請求項3に係る発明は、前記押し付け部材は、前記回転軸方向に複数設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置である。
請求項4に係る発明は、前記押し付け部材は、前記回転軸方向の中央部には設けられないことを特徴とする請求項3に記載の定着装置である。
請求項5に係る発明は、前記押し付け部材による前記定着部材に対する前記加熱部材の押し付け力は、当該定着部材の前記回転軸方向の中央部と比較して、当該回転軸方向の両端部において大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置である。
請求項6に係る発明は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像を記録材に転写する転写手段と、回転し、記録材にトナー像を定着する定着部材と、前記定着部材とともに、トナー像を保持した記録材が通過する加圧部を形成する加圧部材と、前記定着部材の回転軸方向に延び通電により発熱する発熱層を有し、当該回転軸方向に延びる一端部で支持され、当該定着部材の内周面に接触して弾性変形し弾性復元力により当該内周面に押し付けられる加熱部材と、前記加熱部材の前記一端部に対向する他端部に作用し、当該加熱部材を前記定着部材の内周面に押し付ける押し付け部材とを備える画像形成装置である。
請求項2の発明によれば、例えば押し付け部材が弾性を有しない場合と比較して、定着部材の変形量に応じた力で加熱部材を定着部材の内周面に押し付けることができる。
請求項3の発明によれば、例えば回転軸方向の位置により加熱部材の変形量が異なる場合であっても、定着部材と加熱部材との密着性の低下を抑制することができる。
請求項4の発明によれば、回転軸方向の中央部に押し付け部材を設ける場合と比較して、定着部材の回転軸方向中央部における変形量を低減することができる。
請求項5の発明によれば、例えば押し付け部材による押し付け力を回転軸方向に亘って等しくする場合と比較して、回転軸方向両端部における加熱部材と定着部材との密着性の低下を抑制できる。
請求項6の発明によれば、定着部材の内周面に加熱部材を接触させる構成を採用した場合に生じうる、加熱部材の熱膨張に伴う加熱部材と定着部材との密着性の低下を抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成装置の説明>
図1は、本実施の形態の定着装置が適用される画像形成装置1の構成例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部31を備えている。さらには、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置(スキャナ)4等との通信を行って画像データを受信する通信部32、通信部32にて受信された画像データに対し予め定めた画像処理を施す画像処理部33を備えている。
画像形成ユニット11各々は、現像器15に収納されるトナーを除いてほぼ同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
一方、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ25によって除去される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
次に、本実施の形態の定着ユニット60について説明する。
図2および図3は、本実施の形態の定着ユニット60の構成を示す図であり、図2は正面図、図3は図2におけるIII−III断面図である。
まず、断面図である図3に示すように、定着ユニット60は、加熱源としてのヒータユニット80と、ヒータユニット80により加熱されることでトナー像を定着する定着ベルト61と、定着ベルト61の外周に対向するように配置された加圧部材の一例としての加圧ロール62と、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧される押圧パッド63とを備えている。
さらに、定着ユニット60は、定着ベルト61からの用紙Pの剥離を補助する剥離補助部材66を備えている。
なお、以下の説明においては、図2、図3等に示すように、定着ユニット60における定着ベルト61の回転軸方向をX方向と定義し、後述するニップ部Nにおける定着ベルト61の移動方向(用紙の搬送方向)をY方向と定義し、X方向およびY方向の双方に直交する方向をZ方向と定義する。
図4(a)〜(b)は、本実施形態の定着ベルト61の層構成の一例を示した断面図である。
定着ベルト61は、原形が円筒形状の無端のベルト部材で構成され、例えば原形(円筒形状)時の直径が30mm、幅方向の長さが300mmに形成されている。
図4(a)に示す定着ベルト61は、基材層611と、基材層611の上に被覆された離型層612とからなる構造のベルト部材である。
基材層611としては、例えば、ポリイミド樹脂からなる厚さ60μm〜200μmのシートが用いられる。また定着ベルト61の温度分布をより均一化するために酸化アルミニウム等からなる熱伝導フィラーをポリイミド樹脂シート中に含有させてもよい。
弾性層613は、シリコーンゴム等の耐熱性の弾性体で構成される。定着対象となる用紙Pに保持されるトナー像は、粉体である各色トナーが積層して形成されている。そのため、ニップ部Nにおいてトナー像の全体に均一に熱を供給するには、用紙P上のトナー像の凹凸に倣って定着ベルト61の表面が変形することが好ましい。そこで、弾性層613には、例えば厚みが100〜600μm、硬度が10°〜30°(JIS−A)のシリコーンゴムが好適に用いられる。
なお、図4(b)に示した構造を有する定着ベルト61は、図4(a)に示した構造を有する定着ベルト61と比較して、剛性が高くなっている。
次に、定着ベルト61の駆動機構について説明する。
正面図である図2に示したように、ヒータユニット80の後述する支持フレーム82(図3参照)の軸方向両端部(X方向両端部)には、定着ベルト61の両端部の断面形状を円形に維持しながら定着ベルト61を周方向に回転駆動するエンドキャップ部材67が固定されている。そして、定着ベルト61は、両端部からエンドキャップ部材67を介した回転駆動力を直接的に受けて、例えば140mm/sのプロセススピードで図3の矢印C方向に回転移動する。
エンドキャップ部材67を構成する材質としては、機械的強度や耐熱性の高い所謂エンジニアリングプラスチックスが用いられる。例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、LCP樹脂等が適する。
このように、定着ベルト61が定着ベルト61の両端部から駆動力を直接受けて回転するので、定着ベルト61は安定して回転する。
図3に戻り、加圧ロール62は、定着ベルト61に対向するように配置され、定着ベルト61に従動して図3の矢印D方向に、例えば140mm/sのプロセススピードで回転する。そして、加圧ロール62と押圧パッド63とにより定着ベルト61を挟持した状態でニップ部Nを形成し、このニップ部Nに未定着トナー像を保持した用紙Pを通過させることで、熱および圧力を加えて未定着トナー像を用紙Pに定着する。
加圧ロール62は、例えば直径18mmの中実のアルミニウム製コア(円柱状芯金)621と、コア621の外周面に被覆された例えば厚さ5mmのシリコーンスポンジ等の耐熱性弾性体層622と、さらに例えば厚さ50μmのカーボン配合のPFA等の耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による離型層623とが積層されて構成される。そして、押圧バネ68(図2参照)により例えば25kgfの荷重で定着ベルト61を介して押圧パッド63を押圧している。
押圧パッド63は、例えばシリコーンゴムやフッ素ゴム等の剛体で構成された、断面が円弧形状のブロック部材であり、定着ベルト61の内側において、ヒータユニット80の後述する支持フレーム82に支持されている。そして、加圧ロール62が定着ベルト61を圧接する領域にて、X方向全域に亘って固定配置されている。そして、押圧パッド63は、定着ベルト61を介して加圧ロール62を予め定められた幅領域に亘って予め定められた荷重(例えば、平均10kgf)で均一に押圧するように設置され、ニップ部Nを形成している。
図5および図6は、本実施の形態のヒータユニット80の構成を示す図である。
ここで、図5および図6では、定着ベルト61(図3参照)の内周から取り出した状態のヒータユニット80を示している。図5は、ヒータユニット80の斜視図であり、図6は、ヒータユニット80を図5におけるVI方向から見た図である。
ヒータユニット80は、熱発生源であるヒータ81と、ヒータユニット80が定着ベルト61の内周に設置された場合にヒータ81の自由端である非発熱領域81cを弾性支持する押し付け部材の一例としての弾性部材70と、ヒータ81および上述した押圧パッド63を支持する支持フレーム82と、支持フレーム82上に設けられ弾性部材70が取り付けられる取り付け部83とを備えている。
また、取り付け部83は、図5に示すように、X方向に沿って延び、支持フレーム82の上に設けられる。そして、取り付け部83には、複数の弾性部材70が、X方向に沿って支持される。具体的には、取り付け部83には、弾性部材70の後述する固定部71が取り付けられる。
弾性部材70は、取り付け部83に対してX方向に複数設けられ、後述する保持部74にてヒータ81の非発熱領域81cを支持するとともにヒータ81を定着ベルト61の内周面に対して押し付ける。なお、弾性部材70の詳細な構成については後述する。
図7(a)〜(b)は、ヒータ81の構造について説明した図である。
ヒータ81は、可撓性を有するシート状の形状を有している。そして、実際の使用状態においては、定着ベルト61(図3参照)の内周面に接触させるため、図5および図6で示すように定着ベルト61の内周面に沿うように円弧状に曲げられる。
ただし、説明を分かりやすくするため、図7(a)〜(b)では、円弧状に曲げられる前の平面状のヒータ81について図示している。
ここで、図7(a)は、ヒータ81の斜視図である。また、図7(b)は、ヒータ81のVIIB−VIIB断面図である。
また、図7(a)に示すように、円弧状に曲げられる前のヒータ81は、全体として長方形状となっている。言い換えると、本実施の形態のヒータ81は、互いに対向する2つの長辺側端部と、長辺側端部と交差し互いに対向する2つの短辺側端部とを有している。なお、ヒータ81における長辺側端部に沿う方向(以下、長手方向と呼ぶことがある)が、定着ベルト61の回転軸方向(X方向)に対応している。
そして、本実施の形態のヒータ81は、図7(a)に示すように、発熱層811が設けられる発熱領域81aが長手方向に沿って形成されている。また、ヒータ81の長辺側端部には、発熱層811が設けられてない非発熱領域81b、81cが、発熱領域81aを挟んで対向するように形成されている。
発熱層811は、導電性の発熱材料からなり、通電することにより発熱する。本実施の形態では、発熱層811は、例えば、厚さ30μmのステンレス箔からなる。発熱層811を構成するステンレス箔としては、例えば、SUS430やSUS330等を用いることができる。また、発熱層811は、予め定められたパターンを描くことで、より均一に発熱を行うようにしている。なお、発熱層811の配線が描くパターンについては、後述する。
絶縁層812a、812bは、絶縁性を有するとともに、耐熱性に優れた材料からなることが必要である。本実施の形態では、絶縁層812aとして、例えば、厚さ25μm〜50μmの熱硬化性ポリイミドが使用される。そして絶縁層812bとして、例えば、厚さ25μm〜50μmの熱可塑性ポリイミドが使用される。
熱拡散層813は、伝熱性に優れるとともに、耐熱性に優れた材料からなることが必要である。本実施の形態では、熱拡散層813として、例えば、厚さ30μm〜50μmのステンレス箔を使用する。熱拡散層813を構成するステンレス箔としては、例えば、SUS430やSUS330等を用いることができる。
熱拡散層813は、絶縁層812bと接合している。実際には、上述した絶縁層812aと絶縁層812bとで発熱層811を挟み込み、熱圧着を行うときに、併せて熱拡散層813と絶縁層812bとを接着させる。
図8(a)および(b)に示す発熱層811のパターンは、円弧状の箇所と直線状の箇所からなるU字形状の基本パターンが連続して接続することにより形成されている。図8(a)に示すパターンは、大きさが互いに等しいU字形状の基本パターンが連続して接続することにより形成される。一方、図8(b)に示すパターンは、大きさが異なる複数のU字形状の基本パターンの組み合わせにより形成されている。
なお、図8(a)および(b)に示す発熱層811のパターンでは、U字形状の基本パターンを構成する辺部が、ヒータ81(図7(a)等参照)の短手方向に対して傾斜するように設けられている。これにより、ヒータ81の長手方向において発熱層811が存在しない領域が形成されることが抑制され、ヒータ81に加熱される定着ベルト61(図3等参照)における温度むらが生じることが抑制される。
なお、発熱層811が描くパターンは、定着ベルト61、ヒータ81等の材質や定着温度等に応じて選択することができ、図8(a)〜(c)に示したものに限られるものではない。
また、本実施の形態のヒータ81は、定着ベルト61(図3参照)の内周面に倣って湾曲した形状を有している。この例では、定着ベルト61の内周から取り外した状態のヒータユニット80において、湾曲したヒータ81の曲率は、定着ベルト61の曲率よりも小さくなっている。言い換えると、湾曲したヒータ81の曲率半径は、定着ベルト61の内周面の半径よりも大きくなっている。
さらに、ヒータユニット80を定着ベルト61の内周から取り外した状態では、ヒータ81のうち支持フレーム82に取り付けられない他方の非発熱領域81cは、図5、図6に示すように、支持フレーム82から離れて浮いた状態となっている。
図9(a)〜(c)は、熱膨張によるヒータ81の変形の様子を説明するための図である。図9(a)は、ヒータ81をY方向から見た図であり、図9(b)は、図9(a)におけるIXB−IXB断面図であり、図9(c)は、図9(a)におけるIXC−IXC断面図である。なお、図9(a)において破線は、熱膨張により変形する前のヒータ81の形状を示しており、実線は、熱膨張により変形した後のヒータ81の形状を示している。
また、上述したように、ヒータ81は、長辺側端部に沿って2つの非発熱領域81b、81cが形成されている。そして、一方の非発熱領域81bにて長手方向に亘って支持フレーム82(図5参照)に取り付けられ、他方の非発熱領域81cおよび発熱領域81aは、支持フレーム82から離間した状態となっている。
具体的には、ヒータ81の長手方向中央部(X方向中央部)では、図9(b)にて実線で示すように、発熱領域81aが外周側(Z方向下流側)に向かって膨張し、全体としてZ方向に長い形状に変形する。これに対し、ヒータ81の長手方向両端部(X方向両端部)では、図9(c)に示すように、発熱層811が発熱した場合であってもほとんど変形しない。
そして、ヒータ81全体としては、図9(a)に示すように、X方向中央部からX方向両端部に亘って連続的に変形することで、X方向中央部が定着ベルト61側(Z方向下流側)に向けて突出した凸形状となる。
ここで、図10(a)〜(b)に示す従来の定着ユニット260は、弾性部材70を有していない以外は、図3等に示した本実施の形態の定着ユニット60と同様の構成を有している。また、以下の説明において、定着ベルト61のうち、ヒータ81に対向する領域を対向領域61a、ヒータ81および押圧パッド63に対向しない領域を非対向領域61bと呼ぶことがある。
ここで、図10(a)に示すように、非加熱時における変形前の定着ベルト61は、X方向両端部からX方向中央部にかけて円形の断面形状を有し、全体として円筒形状を有している。そして、定着ベルト61は、ヒータ81によって押されることで変形した場合であっても、X方向両端部およびX方向両端部において、定着ベルト61の外周の長さはほとんど変化しない。
これにより、定着ベルト61のX方向中央部では、定着ベルト61の断面形状が、Z方向に長い楕円形状に変形する。
具体的には、図10(b)に示すように、定着ベルト61のX方向両端部では、ヒータ81に対向する対向領域61aがZ方向に延びるように変形するとともに、ヒータ81と対向しない非対向領域61bが定着ベルト61の内周側に縮むように変形する。なお、定着ベルト61のX方向両端部では、ヒータ81により定着ベルト61が押し上げられないため、定着ベルト61の変形量は、X方向中央部と比較して小さい。
そして、ヒータ81の表面と定着ベルト61の内周面との間に空隙Gが形成された場合、ヒータ81から定着ベルト61への熱の伝導が抑制されることになる。これにより、従来の定着ユニット260では、定着ベルト61とヒータ81とが接触するX方向中央部と、定着ベルト61とヒータ81との間に空隙Gが形成されるX方向両端部とで、定着ベルト61への伝熱量に差異が生じ、定着ベルト61に温度むら発生する場合がある。
定着ベルト61は、ヒータ81の変形に伴って上述したように変形するが、その変形量や変形の態様は、定着ベルト61の層構成や厚さ、材質等によって異なる場合がある。
そして、図11(a)に示すように、第1構成の定着ベルト61を用いた場合には、ヒータ81を発熱させた場合の中間部R2における変形量が、長手方向一端部と長手方向中央部とで大きく異なっている。
この結果、第1構成の定着ベルト61を用いた場合、ヒータ81を発熱させた場合の定着ベルト61の変形量は、特に長手方向中央部において、上流部R1または下流部R3と中間部R2との差が大きくなっている。
一方、第2構成の定着ベルト61は、剛性が高いことで、長手方向一端部の形状が長手方向中央部の変形の影響を受け易くなっている。このため、図11(b)に示すように、中間部R2において、長手方向中央部と長手方向一端部との間の領域での変形量は、第1構成の定着ベルト61を用いた場合と比較して大きくなっている。
また、第2構成の定着ベルト61を用いた場合、上流部R1および下流部R3では、第1構成の定着ベルト61を用いた場合と比較して、長手方向一端部から長手方向中央部までの定着ベルト61の変形量が小さくなっている。
これに対し、本実施の形態のヒータユニット80では、弾性部材70を設けることで、定着ベルト61の種類によらず、定着ベルト61の内周面とヒータ81との密着性が低下することを抑制している。
続いて、本実施形態のヒータユニット80における弾性部材70の構成について、より詳細に説明する。図12は、本実施の形態のヒータユニット80を定着ベルト61の内周に設置した状態を示す図である。なお、図12においては、ヒータユニット80を定着ベルト61の内周から取り外した状態におけるヒータ81および弾性部材70の位置を、破線で示している。
これにより、ヒータ81の非発熱領域81cが挿入された保持部74がヒータ81(非発熱領域81c)に押されることで、弾性部材70は、取り付け部83に固定された固定部71を支点として、図12において破線で示す形状から実線で示す形状へ変形する。
すなわち、本実施の形態の定着ユニット60では、ヒータ81自身が有する弾性復元力に加えて、弾性部材70によって非発熱領域81cが押されることにより生じる押圧力により、ヒータ81が定着ベルト61の内周面に押し付けられるようになっている。
具体的には、上述したように、ヒータ81を発熱した場合、定着ユニット60における長手方向両端部(X方向両端部)において、定着ベルト61がヒータ81から離れるように変形する。これに対し、本実施の形態では、弾性部材70によりヒータ81が定着ベルト61の内周面に押し付けられることで、定着ベルト61が変形した場合であっても、変形した定着ベルト61の内周面にヒータ81が追従するようになる。言い換えると、ヒータ81の変形に伴って定着ベルト61の長手方向両端部が外周側に向けて変形した場合であっても、ヒータ81が定着ベルト61の内周面に接触した状態が維持される。
そして、本実施の形態では、定着ベルト61とヒータ81との密着性の低下が抑制されることで、定着ベルト61への伝熱量に差異が生じることが抑制され、定着ベルト61における温度むら発生が抑制される。
上述したように、ヒータ81を発熱させた場合には、主にヒータ81の長手方向中央部が定着ベルト61側に向けて突出するように変形し、定着ベルト61を押し上げる。このため、ヒータユニット80の長手方向中央部では、弾性部材70を設けない場合であっても、ヒータ81と定着ベルト61の内周面との密着性の低下は起こりにくい。
これにより、例えば変形したヒータ81に対して定着ベルト61を押し付けるような構成を採用する場合と比較して、長手方向両端部と長手方向中央部との定着ベルト61の変形量の差(定着ベルト61の外径の差)を小さくすることができる。
これにより、本実施の形態のヒータユニット80は、例えば図4(a)に示した第1構成の定着ベルト61や図4(b)に示した第2構成の定着ベルト61等の層構成が異なる定着ベルト61に適用した場合であっても、定着ベルト61とヒータ81との密着性の低下を抑制できる。
なお、図13では、定着ベルト61として弾性層613を有する第2構成の定着ベルト61(図4(b)参照)を用いた定着ユニット60について示している。
図13に示すように、弾性部材70を有する本実施の形態のヒータユニット80を採用することで、弾性部材70を有していないヒータユニット80を採用した場合(図11(b)参照)と比較して、定着ベルト61の長手方向両端部と長手方向中央部との定着ベルト61の変形量の差が小さくなることが確認される。
さらに、本実施の形態のヒータユニット80を採用した場合には、定着ベルト61の長手方向中央部における変形量が、図11(b)に示した例と比べて小さくなることが確認される。
この結果、ヒータユニット80が弾性部材70を有していない場合と比較して、ヒータ81の発熱により定着ベルト61やヒータ81が変形した場合であってもヒータ81から定着ベルト61への熱の伝導が良好に行われる。
続いて、本発明の実施の形態2について説明する。図14は、実施の形態2が適用されるヒータユニット80および定着ベルト61を示した図である。なお、実施の形態2の説明において、実施の形態1と同様の構成については同様の符号を用い、ここでは詳細な説明は省略する。
実施の形態1では、弾性部材70によりヒータ81の自由端である非発熱領域81cを押すことで、定着ベルト61の内周面にヒータ81を押し付ける構成とした。これに対し、実施の形態2では、弾性が低く剛性が高い突き当て部材75に対してヒータ81の非発熱領域81cを突き当てることで、ヒータ81と定着ベルト61との密着性の低下を抑制している。以下、具体的に説明する。
図15(a)〜(b)に示すように、実施の形態2のヒータ81は、長手方向中央部と比較して長手方向両端部において、非発熱領域81cが外側に突出した形状となっている。言い換えると、実施の形態2のヒータ81は、支持フレーム82(図14参照)に固定される非発熱領域81bから自由端である非発熱領域81cまでの距離が、長手方向中央部と比較して長手方向両端部において長く形成されている。
ここで、上述したように、突き当て部材75は、剛性が高い部材で構成されるため、ヒータ81の非発熱領域81cが突き当て部材75に接触した場合であっても、突き当て部材75はほとんど変形しない。これにより、図14に示すように、ヒータユニット80を定着ベルト61の内周に設置した状態では、ヒータ81には突き当て部材75により矢印で示す方向に向かう力が加えられる。そして、ヒータ81は、発熱により変形する前の状態において、予め定着ベルト61の内周面に押し付けられた状態となっている。
具体的には、上述したように、ヒータ81を発熱した場合、定着ユニット60における長手方向両端部において、定着ベルト61がヒータ81から離れるように変形する。これに対し、本実施の形態では、突き当て部材75によりヒータ81が予め定着ベルト61の内周面に押し付けられた状態となっていることで、定着ベルト61が変形した場合であっても、変形した定着ベルト61の内周面にヒータ81が追従するようになる。言い換えると、ヒータ81の変形に伴って定着ベルト61の長手方向両端部が外周側に向けて変形した場合であっても、ヒータ81が定着ベルト61の内周面に接触した状態が維持される。
Claims (6)
- 回転し、記録材にトナー像を定着する定着部材と、
前記定着部材とともに、トナー像を保持した記録材が通過する加圧部を形成する加圧部材と、
前記定着部材の回転軸方向に延び通電により発熱する発熱層を有し、当該回転軸方向に延びる一端部で支持され、当該定着部材の内周面に接触して弾性変形し弾性復元力により当該内周面に押し付けられる加熱部材と、
前記加熱部材の前記一端部に対向する他端部に作用し、当該加熱部材を前記定着部材の内周面に押し付ける押し付け部材と
を備える定着装置。 - 前記押し付け部材は、弾性を有する部材からなり、前記加熱部材に押されて弾性変形することで生じる弾性復元力により当該加熱部材の前記他端部を押圧することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記押し付け部材は、前記回転軸方向に複数設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
- 前記押し付け部材は、前記回転軸方向の中央部には設けられないことを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
- 前記押し付け部材による前記定着部材に対する前記加熱部材の押し付け力は、当該定着部材の前記回転軸方向の中央部と比較して、当該回転軸方向の両端部において大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
- トナー像を形成するトナー像形成手段と、
トナー像を記録材に転写する転写手段と、
回転し、記録材にトナー像を定着する定着部材と、
前記定着部材とともに、トナー像を保持した記録材が通過する加圧部を形成する加圧部材と、
前記定着部材の回転軸方向に延び通電により発熱する発熱層を有し、当該回転軸方向に延びる一端部で支持され、当該定着部材の内周面に接触して弾性変形し弾性復元力により当該内周面に押し付けられる加熱部材と、
前記加熱部材の前記一端部に対向する他端部に作用し、当該加熱部材を前記定着部材の内周面に押し付ける押し付け部材と
を備える画像形成装置。
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