JP4009124B2 - 長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管およびその製造方法 - Google Patents

長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管およびその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Cr含有量が3.5%(ここで%は質量%を意味する。以下、特に説明がない限り%は質量%を示す。)以下の低Crフェライト系ボイラ用鋼管およびその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、高温・高圧環境下で使用する際の長時間クリープ破断特性に優れた低Crフェライト系ボイラ用鋼管およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ボイラ用、化学工業用、原子力用等の高温耐熱耐圧部材にはオーステナイト系ステンレス鋼、Cr含有量が9〜12%の高Crフェライト鋼、Cr含有量が2.25%以下の低Crフェライト鋼あるいは炭素鋼等の材料が用いられており、これらの適用対象部材の使用温度、圧力等の使用環境と経済性を考慮して適宜選択される。
【0003】
ところで、これら材料のうちのCr含有量が2.25%以下の低Crフェライト鋼の特徴としては、Crを含有しているため炭素鋼に比べて耐酸化性、高温耐食性および高温強度に優れることや、オーステナイト系ステンレス鋼に比べて格段に安価で、かつ熱膨張係数が小さくて応力腐食割れを起こさないこと、さらには高Crフェライト鋼に比べても安価であって靭性、熱伝導性および溶接性に優れることが挙げられる。
【0004】
このような低Crフェライト鋼の代表例として、JISに規格されているSTBA20,STBA22,STBA23,STBA24等が知られており、通常Cr−Mo鋼と総称されている。また、高温強度を向上させる目的で析出強化元素であるV,Nb,Ti,Ta,Bを添加した低Crフェライト鋼が、特開昭57−131349号、特開昭57−131350号、特開昭61−166916号、特開昭62−54062号、特開昭63−18038号、特開昭63−62848号、特開昭64−68451号、特開平1−29853号、特開平3−64428号、特開平3−87332号等の公報で提案されている。
【0005】
さらに、析出強化型の低Crフェライト鋼として、タービン用材料である1Cr−1Mo−0.25V鋼や、高速増殖炉用構造材料である2.25Cr−1Mo−Nb鋼等が良く知られている。しかし、これらの低Crフェライト鋼は、高Crフェライト鋼やオーステナイト系ステンレス鋼に比べると高温での耐酸化性、耐食性に劣り、また高温強度も低いため、550℃以上の高温環境下での使用に問題がある。
【0006】
そこで、550℃以上の高温でのクリ−プ強度を改善するため、特開平2−217438号公報、特開平2−217439号公報には、Wの多量添加やCuとMgの複合添加を行った低Crフェライト鋼が提案されている。また、特開平4−268040号公報には、550℃以上の高温でのクリープ強度を改善し、併せて高強度化に伴う靭性低下を抑制するため、N量を制限した上でBを微量添加した低Crフェライト鋼が提案されている。
【0007】
これらの高温クリープ強度に優れる低Crフェライト鋼は、その鋼中に固溶、析出強化成分を添加するため焼き入れ性が高くなり、その金属組織は主にマルテンサイトまたはベイナイトとなりやすい。このようなマルテンサイトまたはベイナイトを主体とする金属組織は、可動転位密度が非常に高いため、高温・長時間のクリープ環境下でクリープ強度低下が顕著に現れるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の低Crフェライト系ボイラ用鋼管の問題点に鑑みて、鋼成分組成及び組織の適正化により、高温・長時間の環境下で使用する際のクリープ強度の低下を最小限に抑制し、かつ、充分な初期強度を確保する高温・長時間クリープ特性に優れたCr含有量:3.5%以下の低Crフェライト系ボイラ用鋼管およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、Cr含有量:3.5%以下の低Crフェライト系鋼の金属組織中のフェライト分率を20%以上80%以下とすることによって、可動転位密度を低減し、高温・長時間のクリープ環境下でのクリープ強度低下を抑制し、さらに金属間化合物の析出総量を0.5%重量以上とすることによって、フェライトが高い場合に生じる強度の低下分を補償し初期強度を向上し、その結果、より長時間クリープ特性に優れた低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造を可能にすることを特徴とする。
【0010】
すなわち、本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.01〜0.20%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.10〜2.0%、Cr:0.5〜3.5%、B:0.0003〜0.01%、N:0.001〜0.08%、Al:0.0005〜0.01%を含有し、Mo:0.01〜2.0%およびW:0.01〜3.0%のうちの1種または2種を含有し、P:0.030%以下、S:0.010%以下、O:0.020%以下に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ組織中のフェライト分率が20%以上80%以下であり、フェライト以外の組織がマルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトであることを特徴とする長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
(2)さらに、Mo、W、NiおよびCuのうちの何れか1種または2種以上とFeとからなる金属間化合物の析出総量が0.5重量%であることを特徴とする上記(1)に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
(3)質量%で、さらに、Nb:0.001〜0.5%およびV:0.02〜1.0%のうちの1種または2種を含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
(4)質量%で、さらに、Ti:0.001〜0.05%を含有することを特徴とする上記(1)から(3)のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
(5)質量%で、さらに、Cu、NiおよびCoのうちの1種または2種以上を総量で0.1〜4.0%含有することを特徴とする上記(1)から(4)のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
(6)質量%で、さらに、La、Ca、Y、Ce、Zr、Ta、Hf、Re、Pt、Ir、PdおよびSbのうちの1種または2種以上を総量で001〜0.2%含有することを特徴とする上記(1)から(5)のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
(7)質量%で、C:0.01〜0.20%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.10〜2.0%、Cr:0.5〜3.5%、B:0.0003〜0.01%、N:0.001〜0.08%、Al:0.0005〜0.01%下を含有し、Mo:0.01〜2.0%およびW:0.01〜3.0%のうちの1種または2種を含有し、P:0.030%以下、S:0.010%以下、O:0.020%以下に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼材を用いて造管後、Ac 変態点以上に加熱し、焼入れまたは焼ならしを行った後、さらに、焼き戻しを行い、かつ、前記焼入れまたは焼ならしの際の冷却をフェライト分率が20%以上80%以下、フェライト以外の組織がマルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトとなる冷却速度で行うことを特徴とする長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
(8)前記焼き戻しを、焼戻し加熱温度が500〜800℃、保持時間が5分以上となるように行うことを特徴とする上記(7)に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
(9)前記鋼材中に、質量%で、さらに、Nb:0.001〜0.5%およびV:0.02〜1.0%のうちの1種または2種を含有することを特徴とする上記(7)または(8)に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
(10)質量%で、さらに、Ti:0.001〜0.05%を含有することを特徴とする上記(7)から(9)の何れか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
(11)質量%で、さらに、Cu、NiおよびCoのうちの1種または2種以上を総量で0.1〜2.0%含有することを特徴とする上記(7)から(10)のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
(12)質量%で、さらに、La、Ca、Y、Ce、Zr、Ta、Hf、Re、Pt、Ir、PdおよびSbのうちの1種または2種以上を総量で001〜0.2%含有することを特徴とする上記(7)から(11)のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明者らは、従来の高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の550℃以上の高温・長時間のクリープ環境下でのクリープ強度の低下が金属組織中の可動転位密度が非常に高いマルテンサイトまたはベイナイトによるものであることを知見し、金属組織中のフェライト分率を20%以上80%以下とすることによって、金属組織中の可動転位密度を低減し、高温・長時間のクリープ環境下でのクリープ強度の低下を抑制できることが分かった。
【0013】
また、金属間化合物の析出総量を0.5質量%以上にすることによって、金属組織中のフェライト分率が高い場合に生じる初期強度の低下を抑制し、それにより充分な高温・長時間クリープ特性を維持できることが分かった。
【0014】
本発明は、Cr含有量が3.5%以下の低Crフェライト系ボイラ用鋼管を対象とし、これらの鋼中の成分組成を前記のように限定した理由は次の通りである。
【0015】
Cは、Cr、Fe、W、Mo、V、Nbと炭化物を形成し、高温強度の向上に寄与すると共、それ自体がオーステナイト安定化元素として組織を安定化する。本発明鋼は、焼入れ焼戻し処理または焼ならし焼戻し処理によってフェライトとマルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトの混合した組織になるが、Cはこれらの組織のバランス制御のためにも必要である。C含有量が0.01%未満では炭化物の析出量が不十分となると共に、δフェライト量が多くなりすぎて初期強度とクリープ破断強度を損なう。一方、C含有量が0.20%を超えると炭化物が過剰に析出し、鋼が著しく硬化して加工性と溶接性を損なう。従って、C含有量は0.01%以上0.20%以下とした。
【0016】
Siは、脱酸剤として作用し、また鋼の耐水蒸気酸化特性を高める元素である。Si含有量が0.01%未満ではこれらの効果が不十分となる。一方、1.0%を超えると靭性が著しく低下し、粒界脆化によるクリープ破断強度の低下の原因となる。従って、Si含有量は0.01%以上1.0%以下とした。
【0017】
Mnは、脱酸のためのみでなく初期強度を保持する上で必要な元素である。その効果を十分得るためには0.10%以上の添加が必要であり、2.0%を超すとクリープ破断強度が低下する場合がある。従ってMn含有量は0.10%以上2.0%以下とした。
【0018】
Crは、低Crフェライト系鋼の耐酸化性と高温耐食性の改善のために不可欠な元素であり、Cr含有量が0.5%未満ではこれらの作用が得られず、酸化によって鋼材が減肉してその結果クリープ破断強度が低下する。一方、Cr含有量が3.5%を超えると、靭性、溶接性、熱伝導性が低くなって低合金鋼の利点が少なくなる。従って、Cr含有量は0.5%以上3.5%以下とした。
【0019】
Nbは、Cおよび/またはNと結合してNb(C,N)の微細炭窒化物を形成し、高温長間側のクリープ破断強度の向上に寄与する。特に、625℃以下の温度では安定な微細析出物を形成してクリープ破断強度を著しく改善する効果がある。さらに、Nbは結晶粒を微細化し、靭性の改善にも有効である。しかし、Nb含有量が0.001%未満ではこれらの効果が得られない。一方、Nb含有量が0.5%を超えると鋼が著しく硬化し、靭性、加工性、溶接性を損なうようになる。従って、Nb含有量は0.001%以上0.5%以下とした。
【0020】
Vは、Nbと同様にCおよび/またはNと結合してV(C,N)の微細炭窒化物を形成し、高温長間側のクリープ破断強度の向上に寄与するが、その含有量が0.02%未満ではその効果は十分ではない。しかし、1.0%を超えてVが添加されるとV(C,N)の析出量が過剰となり、かえってクリープ破断強度と靭性を損なうようになる。従って、V含有量は0.02%以上1.0%以下とした。
【0021】
Nは、マトリックス中に固溶あるいはVN、NbN等の窒化物、または、V(C,N)、Nb(C,N)等の炭窒化物として析出し、固溶強化および析出強化の何れにも寄与する。また、本発明では、Tiと結合してTiN、さらにBと結合してBNとして析出し、それぞれクリープ破断強度向上に寄与する。N含有量が0.001%未満の場合では上記強化機構への寄与が殆どなく、またNを0.08%を超えて添加すると、母材靭性とクリープ破断強度の低下が著しい。従って、N含有量は0.001%以上0.08%以下とした。
【0022】
Bは、Cと共偏析するることによりM236等の微細炭化物を形成し安定化する。低Crフェライト系鋼のような低合金鋼においては、高温で長時間加熱されるとM236炭化物にWやMoが濃化することによって、M236等の微細炭化物からM6C等の粗大炭化物へと変化し、クリ−プ強度および靭性の低下を招き易くなるが、Bの添加によりM236等の微細炭化物が安定化するのでM6C等の粗大炭化物の析出が抑えられ、高温長時間側でのクリ−プ強度の低下が抑制される。B含有量が0.0003%未満では上記の効果が得られず、一方、B含有量が0.01%を超えるとBが結晶粒界に過剰に偏析し、Cとの共偏析によって炭化物が凝集粗大化する場合があり、その結果として加工性、靭性および溶接性を著しく損ねることになる。従って、B含有量は0.0003%以上0.01%以下とした。
【0023】
Alは、脱酸剤として有効であり、この効果を得るためには0.0005%以上添加する必要があるが、特に0.01%を超えると高温強度が低下するで、Al含有量を0.0005%以上0.01%以下とした。なお、Alは、本発明では脱酸剤であるSiの脱酸作用を補完するようにSiの含有量に応じてその含有量を調整するのが好ましい。
【0024】
MoおよびWの少なくとも何れかは、本発明鋼のクリープ破断強度向上のために必要な元素であり、MoおよびWのうちの1種または2種を以下の含有量で添加する。
【0025】
Moは、固溶強化と微細炭化物析出による強化の作用を有していてクリープ破断強度の向上に有効な元素であるので、必要に応じて含有できる。しかし、Mo含有量が0.01%未満では上記効果が得られず、一方、Mo含有量が2.0%を超えるとその効果が飽和するばかりか、溶接性、靭性を損なうようになる。従って、Moを添加する場合にはその含有量を0.01%以上2.0%以下とする。なお、MoとWとを複合添加する場合には、単独添加の場合に比べて鋼の強度が一段と向上し、特に高温クリープ破断強度が改善される。
【0026】
Wは、固溶による強化作用と微細炭化物の析出による強化作用を発揮するので、クリープ破断強度の向上に有効な元素であるが、W含有量が0.01%未満ではこれらの効果は得られない。一方、W含有量が3.0%を超えると鋼が著しく硬化し、靭性、加工性、溶接性を損なう。従って、Wを添加する場合にはその含有量を0.01以上3.0%以下とした。なお、WはMoと複合添加することによって鋼の強度向上効果が顕著化することは既に述べた通りである。
【0027】
P、S、Oは、不可避的不純物とし鋼中に混入されるが、P,Sは強度を低下させ、Oは酸化物として析出して靭性を低下させるので、本発明鋼では、それぞれ上限値を0.030%、0.010%、0.020%と制限した。
【0028】
以下が本発明鋼の基本成分およびその含有量の限定理由であるが、本発明では、本発明鋼の基本特性を損なうことなく、さらに、機械特性を改善させるために以下のような成分を目的に応じて選択的に添加することができる。
【0029】
NbおよびVは、何れも本発明鋼の高温長時間側のクリープ破断強度を向上させるために有効な元素であり、これらの成分のうちの1種または2種を以下の含有量で添加することができる。
【0030】
Tiは、Cおよび/またはNと結合してTi(C,N)の炭窒化物を形成するが、特に、Nとの結合力が強いため、固溶Nの固定に有効である。後述するようにBも固溶Nを固定する作用を有しているが、Cとの結合形態はTiとは大きく異なる。即ち、BはFe,Cr,Wを主要成分とする炭化物中に偏析しやすく、過剰のBが存在する場合にはこれら炭化物の凝集粗大化を促進する場合がある。これに対し、TiはCと単独に結合すると共にTiNと複合析出するが、それ以上凝集粗大化が進むことはない。従って、Tiは、Nを有効に固定し、同時に炭化物の相安定性に影響しない点で好ましい。このようなTiの作用を利用して固溶N量を抑えることにより焼入れ性を向上させ、靭性、クリ−プ強度を向上させるためには、Tiを0.001%以上添加する必要がある。一方、その含有量が0.05%を超えるとTi(C,N)の析出量が多くなって靭性が著しく損なわれるようになる。従って、Tiの含有量は0.001〜0.05%とする。
【0031】
Cu、Ni、Coは、いずれも強力なオーステナイト安定化元素であり、特に大量のフェライト安定化元素、すなわちCr、W、Mo、Ti、Si等を添加する場合において、焼入れ組織もしくは焼入れ・焼きもどし組織を得るために必要であり、かつ有用である。これらの効果に加えてCuは高温耐食性の向上、Niは靭性の向上、Coは強度の向上にそれぞれ効果がある。Cu、NiおよびCoのうちの1種または2種以上の含有量の総量が0.1%以下では上記効果が不十分であり、4.0%を超えて添加する場合には、粗大な金属間化合物の析出もしくは粒界への偏析に起因する脆化が避けられない。従って、Cu、NiおよびCoのうちの1種または2種以上を添加する場合の含有量の総量は0.1%以上4.0%以下とした。
【0032】
La、Ca、Y、Ce、Zr、Ta、Hf、Re、Pt、Ir、Pd、Sbの元素は、不可避不純物元素(P、S、O)とそれらの析出物(介在物)の形態制御を目的として必要に応じて添加される。これらの元素のうち1種または2種以上を総量で0.001%以上添加することによって上記不可避不純物を安定で無害な析出物として固定し、強度と靭性を向上させることができる。その含有量の総量が0.001%未満では上記の効果が充分に得られず、0.2%を超えると介在物が増加し、かえって靭性を損なうので、これらの1種または2種以上の含有量の総量を0.001〜0.2%とする。
【0033】
本発明は、上記のようにCr含有量が3.5%以下の低Crフェライト系低合金ボイラ用鋼管の成分を規定すると共に、さらに、従来の高強度低Crフェライト系低合金鋼管には例のない金属組織中のフェライト分率が20%以上80%以下であることを重要な要件とする。
【0034】
図1は、金属組織中のフェライト分率と550℃および600℃×10万時間のクリープ破断強度との関係を示すグラフである。
【0035】
なお、550℃および600℃×10万時間のクリープ破断強度は、550℃および600℃で最長15000hrのクリープ破断試験を行い、これら試験データを外挿して550℃および600℃×10万時間のクリープ破断強度を求めた。この図1から、金属組織中のフェライト分率が20%未満では、金属組織中の可動転位密度が大きく、そのために初期の強度は良好にもかかわらず、高温・長時間での使用環境下で極度のクリープ強度低下が見られる。一方、金属組織中のフェライト分率が80%を越える場合では、高温長時間での使用環境下における初期強度からの顕著なクリープ強度の低下はみられないものの、初期強度自体が著しく低くなるため、結果的に充分な高温・長時間側クリープ強度は得られなくなる。したがって、本発明では、充分な高温・長時間側クリープ強度を得るために金属組織中のフェライト分率を20%以上80%以下となるようにを規定する。
【0036】
なお、本発明鋼管の母材組織におけるフェライト以外の組織は、マルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトである。
【0037】
金属組織中のフェライト分率を20%以上80%以下に制御する方法は、本発明で規定する前記成分組成の鋼材を用いて造管した後、焼入れ、または焼ならしのいずれかを行った後、さらに、焼き戻しを行い、かつ、前記焼入れ、または焼ならしの際の冷却速度をフェライト分率が20%以上80%以下となるように制御することによって可能である。具体的には、例えば、実際の鋼材成分および板厚に応じて事前に図2に示すCCT曲線図を作成し、フェライトノーズを横切り、かつフェライト分率が20%以上80%以下となるような所定の冷却速度(図2の曲線bと曲線cの間)を見出し、焼入れまたは焼ならしの際に、この冷却速度で冷却することによって実施できる。合金元素が比較的多く焼き入れ性が高い成分系では、マルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトが主体の組織となるため、本発明が規定するフェライト分率が得られる冷却速度は、従来の焼入れ、または焼ならしの際の冷却時の冷却速度に比べ遅いものとなる。
【0038】
また、本発明では、上記フェライト分率の規定に加えて、さらに、金属間化合物の析出総量を0.5質量%以上とすることにより、金属組織中のフェライト分率が高い場合の強度の低下分を補完し初期強度を高め、一層の高温・長時間クリープ特性の向上が可能となる。
【0039】
図3に金属組織中のフェライト分率が一定での金属間化合物の析出総量と550℃および600℃の10万時間推定クリープ破断強度との関係を示す。
【0040】
なお、金属間化合物とは、本発明の成分系では、Mo、W、NiおよびCuのうちの何れか1種または2種以上とFeとからなる化合物であり、この中で特にFe2MoおよびFe2Wなどが多く存在する。これらの金属間化合物の析出総量が0.5質量%未満の場合には、金属間化合物による強化機能が低下し初期強度が著しく低くなるため、結果的に高温・長時間でのクリープ強度が低下する。したがって、本発明では、初期強度を向上させ、高温・長時間クリープ特性をより向上させるために、金属組織中の金属間化合物の析出総量を0.5質量%以上にする。
【0041】
金属組織中の金属間化合物の析出総量を0.5質量%以上にする方法は、本発明で規定する前記成分組成の鋼材を用いて造管した後、焼入れ、または焼ならしを行った後、さらに、焼き戻しを、図4の金属間化合物の析出曲線図に示すような焼戻し加熱温度が500〜800℃、保持時間が5分以上となるように行うことで可能となる。本発明では、金属間化合物の析出量およびそれによる析出強化機構を安定して得るために、焼戻し加熱温度の下限を5O0℃とし、強度確保および鋼材の変態点(Ac3)以下とするために、その上限を800℃とする。
【0042】
焼入れ、または焼ならしの処理条件は、特に規定する必要はないが、Nbなどの添加合金元素を十分に固溶させるために、焼き入れおよびならしのいずれの加熱温度もAc3以上、好ましくは、850〜1250℃とし、その保持時間は、鋼材の均熱を完了させるために5分以上とするのが、望ましい。
【0043】
【実施例】
以下に、本発明の効果を実施例を用いて説明する。
【0044】
表1、表3(表1のつづき)、表5(表2)、表7(表2のつづき)に示す化学成分の鋼を150kg真空溶解炉で溶解し、鋳造してインゴットを得た後、そのインゴットを1100〜1300℃で加熱後、圧延終了温度が900〜1000℃になるような圧延を行い、厚さ2、4、6、8および10mmの鋼板を得た。さらに、これらの鋼板を造管して、外径50.8mmの鋼管を得た後、表2(表1のつづき)、表4(表1のつづき)、表6(表2のつづき)、表8(表2のつづき)、表10(表2のつづき)に示す条件で焼入れ焼戻し、または、焼ならし焼戻し処理を施した。
【0045】
熱処理後の各鋼管から試験片を採取し、母材特性は、クリープ破断試験により評価した。なお、クリープ破断試験はφ6mm×GL30mmの引張試験片を用い、550℃および600℃で最長15000hrの試験を行い、そのデータから外挿して550℃および600℃×10万時間のクリープ破断強度を求めた。
【0046】
また、金属組織中のフェライト分率は、光学顕微鏡を用いた組織観察を10カ所以上行い、組織写真を画像処理することによって測定した。
【0047】
また、金属間化合物の析出総量は抽出残渣分析によって測定された。なお、抽出残渣分析時に用いるフィルターのメッシュサイズは約1μmであり、溶媒抽出後に得られた析出物を蛍光X線にて元素分析し、かつX線回折によって析出物の同定を行った。
【0048】
表1〜表10(表2のつづき)には化学成分、組織および熱処理条件が本発明範囲内である発明例の評価結果、また表9(表3)、表10(表3のつづき)には化学成分、組織および熱処理条件のうちの少なくとも何れかが本発明範囲から外れている比較例を示す。
【0049】
本発明例(No.1〜88)は、550℃および600℃×10万時間のクリープ破断強度特性が充分高く高温・長時間クリープ強度に優れていることが判る。
【0050】
比較鋼の鋼番106および121は、Si含有量が0.01%未満であり鋼の耐水蒸気酸化特性が不十分となり、また、鋼番103、110および117は、Si含有量が1.0%を超えているため靭性が著しく低下し粒界脆化が発生し、その結果何れもクリープ破断強度が低下した。
【0051】
比較鋼の鋼番104、111および118は、Mn含有量が0.10%未満であり、充分な初期強度を得ることができずクリープ破断強度が低下し、鋼番107、112、115および122は、Mn含有量が2.0%を超えているためクリープ破断強度が低下した。なお、比較鋼の鋼番111および118の場合は、金属間化合物の析出総量が0.5%未満となり、初期クリープ強度自体が低くなり、その結果、長時間クリープ強度も著しく低下する。
【0052】
比較鋼の鋼番105、108、112、116および119は、Cr含有量が0.5%未満であり、低合金鋼の耐酸化性と高温耐食性の充分な向上作用が得られず鋼材が減肉してクリープ破断強度が低下し、鋼番102は、Cr含有量が3.5%を超えているため、靭性が低くなり粒界脆化し、いずれもクリープ破断強度が低下した。なお、特に上記比較鋼の鋼番105の場合は、金属組織中のフェライト分率が20%未満となったため、可動転位密度が大きくなり、長時間クリープ中の強度低下が著しかった。
【0053】
比較鋼の鋼番101は、C含有量が0.01%未満であり、炭化物の析出が不十分とるると共に、δフェライト量が多くなり過ぎて初期強度とクリープ強度が低下した。鋼番113、114、119、120および122は、C含有量が0.20%を超えているために、炭化物が過剰に析出し、鋼が著しく硬化して加工性と溶接性が低下し、その結果、クリープ破断強度が低下した。
【0054】
比較例の鋼番109と124は、金属組織中のフェライト分率が80%よりも大きいため、初期クリープ強度自体が低く、その結果、長時間クリープ強度も著しく低下する。
【0055】
比較鋼の鋼番123は、熱処理時の冷却速度が大きかったため、金属組織中のフェライト分率が20%未満となったため、可動転位密度が大きくなり、長時間クリープ中の強度低下が顕著だった。
【0056】
比較鋼の鋼番125は、フェライト分率が本発明範囲内ではあるが高目であるため金属間化合物析出サイトの転位が少なく、かつ金属間化合物形成元素のMoとW添加量が少ないため、金属間化合物析出量が少なく、そのため長時間クリープ強度の低下が顕著だった。
【0057】
比較鋼の鋼番126、127、128は、種々な冷却速度にも係わらず、いずれもフェライトノーズを横切る様な冷速のため、フェライト分率が本発明範囲から高く外れるか、またはフェライト分率が本発明範囲内ではあるが高目であり金属間化合物析出サイトが少ないため、析出量が少なくその結果長時間クリープ強度の低下が見られた。
【0058】
【表1】
Figure 0004009124
【0059】
【表2】
Figure 0004009124
【0060】
【表3】
Figure 0004009124
【0061】
【表4】
Figure 0004009124
【0062】
【表5】
Figure 0004009124
【0063】
【表6】
Figure 0004009124
【0064】
【表7】
Figure 0004009124
【0065】
【表8】
Figure 0004009124
【0066】
【表9】
Figure 0004009124
【0067】
【表10】
Figure 0004009124
【0068】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、従来高強度低Crフェライト系低合金鋼管に比べて高温・高圧環境下でのクリープ破断強度に優れたボイラ用鋼管を得ることができるため、ボイラ鋼管の耐久性の向上及びメンテナンスコストの低減可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属組織中のフェライト分率と550℃および600℃×10万時間のクリープ破断強度との関係を示すグラフである。
【図2】CCT曲線図である。
【図3】金属組織中の金属間化合物の析出総量と550℃および600℃×10万時間のクリープ破断強度との関係を示すグラフである。
【図4】金属間化合物の析出曲線図である。

Claims (12)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.20%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.10〜2.0%、Cr:0.5〜3.5%、B:0.0003〜0.01%、N:0.001〜0.08%、Al:0.0005〜0.01%を含有し、Mo:0.01〜2.0%およびW:0.01〜3.0%のうちの1種または2種を含有し、P:0.030%以下、S:0.010%以下、O:0.020%以下に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ組織中のフェライト分率が20%以上80%以下であり、フェライト以外の組織がマルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトであることを特徴とする長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
  2. さらに、Mo、W、NiおよびCuのうちの何れか1種または2種以上とFeとからなる金属間化合物の析出総量が0.5質量%であることを特徴とする請求項1に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
  3. 質量%で、さらに、Nb:0.001〜0.5%およびV:0.02〜1.0%のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
  4. 質量%で、さらに、Ti:0.001〜0.05%を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
  5. 質量%で、さらに、Cu、NiおよびCoのうちの1種または2種以上を総量で0.1〜4.0%含有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
  6. 質量%で、さらに、La、Ca、Y、Ce、Zr、Ta、Hf、Re、Pt、Ir、PdおよびSbのうちの1種または2種以上を総量で001〜0.2%含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管。
  7. 質量%で、C:0.01〜0.20%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.10〜2.0%、Cr:0.5〜3.5%、B:0.0003〜0.01%、N:0.001〜0.08%、Al:0.0005〜0.01%を含有し、Mo:0.01〜2.0%およびW:0.01〜3.0%のうちの1種または2種を含有し、P:0.030%以下、S:0.010%以下、O:0.020%以下に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼材を用いて造管後、Ac 変態点以上に加熱し、焼入れ、または焼ならしを行った後、さらに、焼き戻しを行い、かつ、前記焼入れ、または焼ならしの際の冷却をフェライト分率が20%以上80%以下、フェライト以外の組織がマルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトとなる冷却速度で行うことを特徴とする長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
  8. 前記焼き戻しを、焼戻し加熱温度が500〜800℃、保持時間が5分以上で行うことを特徴とする請求項7に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
  9. 前記鋼材中に、質量%で、さらに、Nb:0.001〜0.5%およびV:0.02〜1.0%のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請求項7または8に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
  10. 質量%で、さらに、Ti:0.001〜0.05%を含有することを特徴とする請求項7から9の何れか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系用鋼管の製造方法。
  11. 質量%で、さらに、Cu、NiおよびCoのうちの1種または2種以上を総量で0.1〜2.0%含有することを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
  12. 質量%で、さらに、La、Ca、Y、Ce、Zr、Ta、Hf、Re、Pt、Ir、PdおよびSbのうちの1種または2種以上を総量で001〜0.2%含有することを特徴とする請求項7から11のいずれか1項に記載の長時間クリープ特性に優れた高強度低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造方法。
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