JP4009094B2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピンボス部の両側にスカート部の外径よりも径方向内方に凹入したサイドウォール部を有する内燃機関用ピストンであって、特に、直噴式ガソリンエンジンに好適なピストンに関する。
【0002】
【従来の技術】
直噴式ガソリンエンジン用のピストンは、スワールを起して希薄燃焼を可能にするため、ヘッド部の頂面に凸部が形成されている。
一般に、ピストンのピンボス部の中心より上方の重量は全体の60〜70%になるが、上記直噴式ガソリンエンジン用ピストンはピンボス部上方の重量比率が更に大きくなり、ピストンの重心位置が通常のピストンより3mm程高くなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の直噴式ガソリンエンジン用ピストンの如く重心位置の高いピストンは、ピストンピンを中心としたスラップによる首振り運動が大きくなり、シリンダ内壁へのピストンの衝突でシリンダブロックの振動が大きくなり勝ちである。シリンダブロックの振動はノックセンサの誤作動を誘発し、エンジンの出力低下を招き易くなる。
本発明は、以上の点に鑑み、ピストンのスラップを抑制し得るようにした構造簡単で低コストの内燃機関用ピストンを提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明は、ピンボス部の両側にスカート部の外径よりも径方向内方に凹入したサイドウォール部を有する内燃機関用ピストンにおいて、前記サイドウォール部の凹入した形状をピストン下端まで形成し、前記ピンボス部の下部に沿ってピンボス部の両側とほぼ同一幅を有してピンボス部が両側のサイドウォール部と交差する部分まで入り込むように鍔部を形成し、該鍔部の先端を前記ピンボス部の先端から径方向外方に張り出すとともに、前記鍔部の先端を前記スカート部の外径より小さく形成し、さらに前記顎部の両側を前記ピンボス部の直下位置から両側に遠ざかるにつれて下方に下がるように形成している。
本発明によれば、鍔部によってピストンの重心位置を下げることができる。そのため、ピストンのスラップが抑制され、シリンダブロックの振動が低減される。また、前記鍔部を前記ピンボス部の直下位置から遠ざかるにつれて下方に下がるように形成することで、ピストンの重心位置をより効果的に下げることができ、有利である。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1(A)(B)は本発明の比較例1であり、直噴ガソリンエンジン用のピストンを示している。このピストンはヘッド部1とピンボス部2とスカート部3とから成り、ヘッド部1の頂面には、スワールを発生させるための凸部4が形成されている。また、ヘッド部1の外周には、上方から順に、トップリング溝1aとセカンドリング溝1bとオイルリング溝1cとが形成されている。
ピンボス部2の両側には、スカート部3の外径よりも径方向内方に凹入したサイドウォール部5,5が形成されている。そして、ピンボス部2の下部から両側のサイドウォール部5,5に亘って、サイドウォール部5よりも径方向外方に張り出す鍔部6を形成している。この鍔部6は、両側のサイドウォール部5,5の下縁全長に亘って延在しており、鍔部6の外径はスカート部3の外径に等しい。
更に、鍔部6は、ピンボス部2の直下位置から遠ざかるにつれて下方に下がるように形成され、ピンボス部2の直下の鍔部6の部分と鍔部6の側端との間に高低差△Hを付けてピストンの重心位置を低下させている。また、鍔部6のピンボス部2の直下に位置する部分にはオイル流通用の切欠き部6aが形成されている。従って、ピストン全周に鍔部6を設けるものに比べてオイルをスムーズに流通させることができ、オイル消費量を低減できる。
以上の構成によれば、凸部4の存在でピンボス部2の中心より上方の重量が増加しても、鍔部6によりピストンの重心位置を下げることができる。そのため、ピストンのスラップが抑制されて、シリンダブロックの振動が低減される。その結果、ノックセンサの誤作動によるエンジンの出力低下が効果的に防止される。
図2(A)(B)に示す比較例2のピストンも上記比較例1のピストンとほぼ同一の構造になっており、比較例1と同一の部分に上記と同一の符号を付している。比較例2のピストンの比較例1のものとの相違点は、ピストンの軽量化のため、サイドウォール部5に窓穴5aを形成したことである。
また、上記両比較例では、鍔部6を両側のサイドウォール部5,5の下縁全長に亘って形成したが、図3(A)(B)に示す本発明の実施形態の如く、ピンボス部2の下部から両側のサイドウォール部5,5に若干入り込むような長さの短い鍔部6を形成することも可能である。更に、この実施形態では、鍔部6の径方向外方への張り出し幅も小さくしているが、ピンボス部2の直下の鍔部6の部分と鍔部6の側端との間に高低差△Hを付けて、ピストンの重心位置の低下を図っている。
【0006】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ピンボス部より上方の重量が重いピストンでも重心位置を下げて、ピストンのスラップによるシリンダブロックの振動を低減でき、而も、その構造は鍔部を付設するだけであり、構造簡単でコスト的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)本発明ピストンの比較例1の側面図、(B)図1(A)のIB-IB線截断面図
【図2】 (A)本発明ピストンの比較例2の側面図、(B)図2(A)のIIB-IIB線截断面図
【図3】 (A)本発明ピストンの実施形態の側面図、(B)図3(A)のIIIB-IIIB線截断面図
【符号の説明】
2 ピンボス部
3 スカート部
5 サイドウォール部
6 鍔部
Claims (1)
- ピンボス部の両側にスカート部の外径よりも径方向内方に凹入したサイドウォール部を有する内燃機関用ピストンにおいて、前記サイドウォール部の凹入した形状をピストン下端まで形成し、前記ピンボス部の下部に沿ってピンボス部の両側とほぼ同一幅を有してピンボス部が両側のサイドウォール部と交差する部分まで入り込むように鍔部を形成し、該鍔部の先端を前記ピンボス部の先端から径方向外方に張り出すとともに、前記鍔部の先端を前記スカート部の外径より小さく形成し、さらに前記顎部の両側を前記ピンボス部の直下位置から両側に遠ざかるにつれて下方に下がるように形成したことを特徴とする内燃機関用ピストン。
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