JP2010084685A - 内燃機関 - Google Patents

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聡 渡邉
Masato Kaneko
理人 金子
Hiroto Tanaka
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Abstract

【課題】ノックセンサがノッキングに起因する振動と他の機械ノイズとを区別してノッキングセンサがノッキングの振動を検知可能な内燃機関を提供する。
【解決手段】内燃機関は、ピストン19が収容される気筒18を内部に規定するシリンダブロック12と、シリンダブロック12上に配置され、気筒18と連通する燃焼室孔16が形成されたシリンダヘッド13と、シリンダブロック12の側面90,91のうち、一方の側面91に設けられたノッキングセンサ61とを備え、シリンダブロック12には、気筒18の周囲を取り囲むように延びるウォータジャケット30が形成され、シリンダブロック12は、気筒18とウォータジャケット30とを区画するライナ35を含み、ライナ35のうち側面91側に位置する部分の剛性を、他方の側面91側に位置する部分の剛性よりも低くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に関し、特に、シリンダブロックにノッキングセンサが設けられた内燃機関に関する。
従来から各種工夫が施された内燃機関が提案されている。たとえば、特開2006−17060号公報に記載された車載エンジンは、シリンダブロックおよびシリンダヘッドを備える。
そして、シリンダブロックは、内周ブロックと外周ブロックとを備えており、内周ブロックは、シリンダの壁面を構成するシリンダライナと、このシリンダライナに一体に形成され、シリンダヘッドが載置されるアッパデッキとを有している。アッパデッキは、燃焼行程時にピストンから側圧を受ける側の第1アッパデッキと、側圧を受ける側とは反対側に形成された第2アッパデッキとを備えている。
そして、シリンダライナは、第1シリンダライナと第2シリンダライナとから形成されている。第1シリンダライナは、燃焼行程時にピストンから側圧を受ける側に位置しており、第1シリンダライナは、第1アッパデッキと接続する部位の近傍に、シリンダライナの径方向全周にわたって突出する凸部が形成されている。一方、第2シリンダライナは、前記側圧を受ける側とは反対側に位置している。第1シリンダライナにおいて凸部に形成された部分の肉厚は、第2シリンダライナの肉厚よりも厚く形成されている。このため、第1アッパデッキと第1シリンダライナとの間の接続部の剛性は、第2アッパデッキと第2シリンダライナとの接続部の剛性よりも高くなっている。
これにより、燃焼行程時にピストンから第1シリンダライナに側圧が作用することに起因する同第1シリンダライナの変形、ひいてはこの変形に伴う第1シリンダライナの振動を小さくすることができ、ピストンスラップ等のピストン打音の発生を抑制することができるようになっている。
特開平5−195869号公報に記載された内燃機関においては、シリンダヘッドの中央部にノッキング時の振動に共振するボス部を形成し、そのボス部にノッキングセンサを介してロッカーカバーの略中央部を固定する。そして、ノッキング発生時にはノッキングセンサの圧電素子にてノッキングを検出する。さらに、ロッカーカバーの振動発生域においてはノッキングセンサの圧電素子に制御電圧を印加しロッカーカバーの振動を抑制する。
特開2001−193520号公報に記載されたエンジンのノックセンサ取付構造においては、ノックセンサのセンサ取付ボスを、ウォータジャケットの下方の外側面に形成される凹所を埋めるように設けている。これにより、センサ取付ボスの剛性を高くし、ノッキングの振動を伝わり易くしてノッキングを正確に検出している。
特開2001−317405号公報に記載された内燃機関は、シリンダブロックを備えており、このシリンダブロックには、気筒を形成する内壁としてのライナと、このライナから離間した外壁とを備えている。ライナと外壁との間にはウォータジャケットが形成されており、シリンダブロックの外壁における振動の腹に相当する位置には、ライナと外壁とを連結するリブが複数放射状に設けられている。これにより、シリンダブロック外壁の振動及びライナ変形の低減が図られている。
特開2000−205042号公報に記載された内燃機関は、シリンダヘッドとシリンダブロックとを備え、シリンダヘッドの排気側の側面に、シリンダブロックの側面よりも外側に張り出す張出部を設ける。そして、複数の燃焼室から延びる排気ポートを排気集合部で一体に集合させてなる集合排気ポートを張出部に形成する。そして、張出部をシリンダブロックに強固に結合して剛性を高め、振動の発生の抑制が図られている。
特開2006−17060号公報 特開平5−195869号公報 特開2001−193520号公報 特開2001−317405号公報 特開2000−205042号公報
特開2006−17060号公報に記載された内燃機関は、ノッキングセンサが設けられていない。このため、ノッキングセンサの取付位置によっては、ノッキングに起因する振動とピストンスラップ等に起因する振動とが混ざり合い、正確にノッキングを検知できなくなる。
特開平5−195869号公報に記載された内燃機関、特開2001−193520号公報に記載されたノックセンサの取付構造、特開2001−317405号公報に記載された内燃機関および特開2000−205042号公報に記載された内燃機関のいずれにおいても、ノッキングに起因する振動とピストンスラップ等の機械ノイズとが混ざり合い、正確にノッキングをセンシングすることが困難な場合がある。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ノックセンサがノッキングに起因する振動と他の機械ノイズとを区別してノッキングセンサがノッキングの振動を検知可能な内燃機関を提供することである。
本発明に係る内燃機関は、ピストンが収容される気筒を内部に規定するシリンダブロックと、シリンダブロック上に配置され、気筒と連通する燃焼室孔が形成されたシリンダヘッドと、シリンダブロックの側面のうち、一方の側面に設けられたノックセンサとを備える。上記シリンダブロックには、気筒の周囲を取り囲むように延びる溝部が形成され、シリンダブロックは、気筒と溝部とを区画する区画壁部を含む。そして、上記区画壁部のうち一方の側面側に位置する部分の剛性を、他方の側面側に位置する部分の剛性よりも低くする。
好ましくは、上記区画壁部のうちシリンダブロックの一方の側面側に位置する部分の厚さを、シリンダブロックの他方の側面側に位置する部分の厚さよりも薄くする。
好ましくは、上記区画壁部のうち一方の側面側に位置する部分に、気筒の周方向に間隔を隔てて切欠部が形成される。好ましくは、上記溝部は、下死点に位置するピストンの上端部よりも下方に達する。
好ましくは、上記溝部は、シリンダブロックのうち、一方の側面側に位置する部分は、他方の側面側に位置する部分よりも深く形成される。
好ましくは、上記ノックセンサは、溝部の深さ方向中央部よりもシリンダヘッド側に配置される。
好ましくは、上記シリンダブロックに対してシリンダヘッドと反対側に配置され、クランク室を規定するクランクブロックをさらに備える。そして、上記クランクブロックと当接するシリンダブロックの当接面のうち、一方の側面側に位置する部分であって、区画壁部の下方に位置する部分に切欠部を形成する。
本発明に係る内燃機関は、他の局面では、ピストンが収容される気筒を内部に規定するシリンダブロックと、シリンダブロック上に配置され、気筒と連通する燃焼室孔が形成されたシリンダヘッドと、シリンダブロックの側面のうち、一方の側面に設けられたノックセンサとを備える。そして、上記シリンダブロックには、気筒の周囲を取り囲むように延びる溝部が形成され、シリンダブロックは、気筒と溝部とを区画する区画壁部と、外部と溝部とを区画する外郭部とを含む。そして、上記外郭部のうち一方の側面側に位置する部分の剛性は、区画壁部のうち一方の側面側に位置する部分の剛性よりも高くなっている。
本発明に係る内燃機関によれば、ノックセンサがノッキングに起因する振動と他の機械ノイズとを区別し、正確にノッキングに基づく振動を検知可能な内燃機関を提供することである。
本発明の実施の形態に係る内燃機関について、図1から図8を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るエンジン11を示す断面図である。図2は、図1のII−II線におけるシリンダブロック12の平面図である。図1に示すように、エンジン11は、ECU65と、ピストン19が収容される気筒18を内部に規定するシリンダブロック12と、このシリンダブロック12上に配置されたシリンダヘッド13とを備えている。
ピストン19は、気筒18内を摺動可能に設けられている。ピストン19には、コネクティングロッド53の一方の端部がピストンピン26を介して接続されており、コネクティングロッド53の他方の端部は、クランクピン25を介してクランクシャフト21に接続されている。そして、気筒18内におけるピストン19の往復運動がクランクシャフト21の回転運動に変換される。
シリンダヘッド13の下面には、燃焼室孔16が形成されており、燃焼室孔16は気筒18の上方に位置し、気筒18と連通している。そして、ピストン19が上死点に位置することで、燃焼室孔16を規定するシリンダヘッド13の内表面とピストン19の上面とによって燃焼室が形成される。シリンダヘッド13には、燃焼室内に充填された燃料と空気との混合気体を着火させるためのスパークプラグ23が設けられている。
シリンダブロック12には、気筒18内にガソリン等の燃料を供給する直噴インジェクタ27が設けられている。
シリンダブロック12に対して、シリンダヘッド13と反対側には、気筒18に連通するクランク室24を規定するクランクケース14が配置されており、このクランクケース14の下方には、オイルパン15が配置されている。クランク室24内には、クランクシャフト21が回転可能に配置されている。
図2に示すように、シリンダブロック12には、複数の気筒18が間隔をあけて形成されている。シリンダブロック12は、気筒18の配列方向に長尺に形成されており、気筒18の配列方向がシリンダブロック12の長手方向となっている。そして、シリンダブロック12の短手方向には、側面90,91が配列しており、側面91には、ノッキングセンサ61が装着されている。
そして、ノッキングセンサ61は、エンジンでのノッキングによるエンジン11の振動を検知し、ECU65に信号を送信する。そして、ECU65は、ノッキングを解消するように、ノッキングセンサ61からの検知情報に基づき直噴インジェクタ27およびスパークプラグ23等の駆動を制御し、エンジンの燃焼条件の設定を行なっている。
シリンダブロック12には、気筒18の周囲を取り囲むようにウォータジャケット(溝部)30が形成されており、シリンダブロック12は、ウォータジャケット30と気筒18とを区画するライナ(区画壁部)35と、外部とウォータジャケット30とを区画する外郭部36とを備えている。
各気筒18は、各気筒18の中心を通る中心線O1を対称軸線として対称な形状とされており、典型的には、平面視した際に円形とされている。そして、この図2に示す例においては、気筒18を規定するライナ35の内表面は、中心線O1上に位置する中心点を中心とする円とされている。
ライナ35の外周面は、気筒18の内表面に沿って延び、円弧状に形成されている。そして、ライナ35の外周面は、中心線O1に対して側面90側に位置する中心線O2上に位置する中心点を中心とする仮想円R1上を延びている。
このため、ライナ35のうち、中心線O1より側面91側に位置する部分は、気筒18の径方向の厚さt4が薄い薄肉部40とされ、ライナ35のうち中心線O1より側面90側に位置する部分は、薄肉部40より厚い厚肉部41(厚さt3)とされている。このため、ライナ35のうち、側面91側に位置する部分の剛性は、側面90側に位置する部分の剛性よりも低くなっている。さらに、気筒18の径方向における外郭部36の厚さt6は、薄肉部40の厚さt4よりも厚く形成されており、外郭部36の剛性は、薄肉部40よりも高くなっている。
ウォータジャケット30の外縁を規定する外郭部36の内表面も、ライナ35の外周面に沿って円弧状に延びている。そして、外郭部36の内表面も中心線O1上に位置する中心点を中心とする仮想円R2上を延びている。このため、各気筒18を規定するライナ35の内表面とウォータジャケット30を規定する外郭部36の内表面とは、同一の中心点を中心とする仮想円上に沿って延びる一方で、ライナ35の外周面は、気筒18の内周面を規定する円の中心に対して側面90側に位置する中心点を中心とする仮想円上を延びている。
これにより、ウォータジャケット30のうち側面91側に位置する部分の幅t5は、ウォータジャケット30のうち側面90側に位置する部分の幅t2よりも広くなっている。
図3は、ピストンスラップが生じるときにおけるエンジン11の断面図である。
本発明の実施の形態に係るエンジン11のように、気筒18(シリンダボア)内におけるピストン19の往復運動をクランク機構によって回転運動に変換するレシプロエンジンにおいては、気筒18を規定するシリンダブロック12の内表面とピストン19とが衝突する現象(ピストンスラップ)が生じる場合がある。
このピストンスラップは、ピストン19に加えられる筒内圧力のうち、横方向の分力によってピストン19が横方向に変位することで生じる。
ここで、筒内圧力は、ピストン19が上昇して混合気体を圧縮する圧縮過程と、混合気体の燃焼によって高くなり、一般に、クランクピン25が上死点Q1を少し過ぎた時点で最大となる。そして、上死点Q1から回転方向Pへの角度として規定されるクランク角度θ2が40[°ATDC]〜70[°ATDC]の範囲で生じ、特に、60[°ATDC]程度の時に頻発する。
ここで、図3に示すように、ピストンスラップによりピストン19がライナ35の内壁面と衝突する際には、ピストン19は上死点から下方に変位しているため、ピストン19は、ライナ35の内壁面と衝突する。
そして、ノッキングセンサ61は側面91に設けられているため、ピストンスラップによる振動は、主に、ライナ35の薄肉部40の伝達ポイントC1から、ウォータジャケット30の下方および外郭部36を通って、ノッキングセンサ61に達する。
薄肉部40の厚さt4は、厚肉部41の厚さt3よりも薄いため、薄肉部40の剛性は、厚肉部41の剛性よりも低くなっており、ピストンスラップによる振動の共振周波数は低くなる。
また、直噴インジェクタ27によるノイズ(直噴インジェクタノイズ)も、ピストン19が上死点よりも下方に位置するときに生じる。このため、直噴インジェクタノイズによる振動も、上記ピストンスラップによる振動と同様の経路を通って、ノッキングセンサ61に達する。このため、直噴インジェクタノイズの振動の共振周波数は低くなる。
これにより、ピストンスラップや直噴インジェクタノイズの共振周波数をノッキングの共振周波数よりも低くすることができ、ノッキングセンサ61がセンシングした振動にフィルタリングをかけることで、ノッキングによる振動を正確に検知することができる。
さらに、ウォータジャケット30のうち、薄肉部40と外郭部36との間に位置する部分は、他の部分よりも幅広に形成されているため、伝達ポイントC1からの振動がウォータジャケット30を通して、外郭部36に達することを抑制することができる。
ウォータジャケット30は、シリンダブロック12内に形成され、シリンダブロック12とシリンダヘッド13との接触面から下方に向けて垂下するように形成されている。ウォータジャケット30の下端部は、クランク角度が60[°ATDC]〜70[°ATDC]のときのピストン19の上端部よりも下方にまで達している。
このためピストンスラップなど振動の伝達ポイントC1が、ウォータジャケット30の下端部よりも下方に位置することが抑制され、薄肉部40を通ってピストンスラップの振動がノッキングセンサ61に伝達させることができ、ピストンスラップの共振周波数を低くすることができる。
図4は、ノッキングが生じるときにおけるエンジン11の断面図である。ここで、ノッキングは、燃焼室内の温度および圧力が上昇することで、未燃ガスが自己発火することで生じる。未燃ガスが自己発火すると、燃焼室内の気体が振動し、シリンダヘッド13およびシリンダブロック12が振動する。
このようなノッキングは、一般的には、クランク角が10〜30[°ATDC]となるときに生じる。このとき、ピストン19の上端部は、シリンダヘッド13の近傍に位置しているため、ノッキングによる振動は、主に、燃料室を規定するシリンダヘッド13の内表面上に位置する伝達ポイントC2からシリンダヘッド13内および外郭部36を通り、ノッキングセンサ61に達する。
このように、ノッキングによる振動の伝達経路は、ピストンスラップや直噴インジェクタノイズによる振動の伝達経路と異なり、剛性の低い薄肉部40を通らずに、剛性の高い外郭部36を通る。さらに、一般的に、シリンダヘッド13はシリンダブロック12よりも剛性が高い。このため、ノッキングに起因する振動の伝達経路は、上記直噴インジェクタノイズやピストンスラップに起因する振動の伝達経路よりも剛性が高い部分を通る。
このため、ノッキングの共振周波数は、直噴インジェクタノイズやピストンスラップの共振周波数よりも高くなり、ノッキング共振周波数を直噴インジェクタノイズやピストンスラップの共振周波数から大きく離すことができる。
これにより、ノッキングセンサ61がセンシングする振動にフィルタリングをかけることで、直噴インジェクタノイズやピストンスラップに起因する振動を除いた状態で、ノッキングに起因する振動を正確に検知することができる。
ここで、ノッキングセンサ61の装着位置としては、ウォータジャケット30の深さ方向の中央部よりもシリンダヘッド13側に配置することが好ましい。これにより、ノッキングの振動の伝達経路が短くなり、ノッキングの振動が減衰することを抑制することができる。さらに、このような位置にノッキングセンサ61を装着することで、直噴インジェクタノイズやピストンスラップ等の振動の伝達経路を長くすることができ、ノッキングセンサ61に達するまでに、振動を減衰させることができる。
(実施の形態2)
図5および適宜上記図1を用いて、本発明の実施の形態2に係るエンジン11について説明する。なお、図5に示す構成のうち、上記図1から図4に示された構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図5は、本発明の実施の形態2に係るエンジン11の平面図である。この図5に示す例においては、気筒18の内表面、ライナ35の外周面、ウォータジャケット30を規定する外郭部36の内表面は、いずれも、中心線O上に位置する中心点を中心とする仮想円上を延びている。
そして、ライナ35のうち、中心線Oに対して側面91側に位置する部分には、気筒18の内表面の周方向に間隔を隔てて切欠部44が形成されている。このため、ライナ35のうち中心線Oに対して側面91側に位置する部分であって、切欠部44間に位置する部分は、剛性が低い低剛性部42となっている。この低剛性部42の各両端部には、切欠部44が形成されている。その一方で、ライナ35のうち、各低剛性部42に対して側面90側に位置する部分には、切欠部が形成されていない。このため、低剛性部42に対して側面90側に位置する部分は、低剛性部42よりも剛性が高い高剛性部43となっている。
このように、ライナ35のうち、中心線Oに対して側面91側に位置する部分の剛性が低いため、上記実施の形態1に係るエンジン11と同様に、ピストンスラップや直噴インジェクタノイズの共振周波数をノッキングの共振周波数よりも低くすることができる。
なお、側面91とウォータジャケット30の内表面とによって規定される外郭部36の厚みは、低剛性部42の厚みをよりも厚くなっており、ノッキングの共振周波数をピストンスラップや直噴インジェクタノイズの共振周波数をノッキングの共振周波数よりも高められている。これにより、特定の周波数領域のみをセンシングすることで、ノッキングによる振動を正確に検知することができる。
(実施の形態3)
図6を用いて、本発明の実施の形態3に係るエンジン11について説明する。なお、図6に示す構成のうち、上記図1から図5に示された構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図6は、本発明の実施の形態3に係るエンジン11の側断面図である。この図6に示すように、ウォータジャケット30のうち側面91側に位置する部分の深さL2は、ウォータジャケット30のうち側面90側に位置する部分の深さL1よりも深くなっている。
ウォータジャケット30のうち、側面91側に位置する部分の底部は、下死点に位置するピストン19の上端部よりも下方に位置している。なお、図6において、下死点に位置するピストン19は、破線により示されている。
このため、ピストンスラップや直噴インジェクタノイズの振動の伝達ポイントC1が、ウォータジャケット30よりも下方に位置することを抑制することができる。これにより、ピストンスラップや直噴インジェクタノイズの振動が薄肉部40や低剛性部42等を通ってノッキングセンサ61に達し、ピストンスラップや直噴インジェクタノイズの共振周波数を低く抑えることができる。
なお、図7は、図6に示されたエンジン11の変形例を示す断面図であり、この図7に示すように、ウォータジャケット30の全域に亘って、ウォータジャケット30の底部の位置を深くするように形成してもよい。
(実施の形態4)
図8を用いて、本発明の実施の形態4について説明する。なお、この図8に示す構成のうち、上記図1から図7に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図8に示すように、気筒18の下端部であって側面91側に位置する部分に、切欠部56が形成されている。これにより、シリンダブロック12とクランクケース14とが当接するシリンダブロック12の当接面のうち、側面91側に位置する部分であって、ライナ35の下方に位置する部分に切欠部が形成され、シリンダブロック12とクランクケース14との接触面のうち、側面91側に位置する部分の幅S2が、側面90側に位置する部分の幅S1よりも小さくなっている。
そして、シリンダブロック12のうち、ライナ35の側面91側に位置する部分に対して下方に位置する部分は、クランクケース14によって直接支持されていない一方で、ライナ35のうち側面90側に位置する部分に対して下方に位置する部分はクランクケース14によって直接支持されている。このため、ライナ35のうち側面91側に位置する部分は、ライナ35のうち側面90側に位置する部分よりも剛性が低くなっており、ピストンスラップや直噴インジェクタノイズの共振周波数を低く抑えることができる。その一方で、外郭部36の下端部は、クランク室24によって支持されており、外郭部36の剛性はライナ35よりも高く、ノッキングの共振周波数を高めることができる。これにより、ノッキングセンサ61は、ノッキングによる振動を正確検知することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、上記数値などは、例示であり、上記数値および範囲にかぎられない。
内燃機関に適用することができ、特に、シリンダブロックにノッキングセンサが設けられた内燃機関に好適である。
本発明の実施の形態1に係るエンジン11を示す断面図である。 図1のII−II線におけるシリンダブロック12の平面図である。 ピストンスラップが生じるときにおけるエンジン11の断面図である。 ノッキングが生じるときにおけるエンジン11の断面図である。 本発明の実施の形態2に係るエンジン11の平面図である。 本発明の実施の形態3に係るエンジン11の側断面図である。 図6に示されたエンジン11の変形例を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るエンジン11の断面図である。
符号の説明
11 エンジン、12 シリンダブロック、13 シリンダヘッド、14 クランクケース、15 オイルパン、16 燃焼室孔、18 気筒、19 ピストン、21 クランクシャフト、23 スパークプラグ、24 クランク室、25 クランクピン、26 ピストンピン、27 直噴インジェクタ、30 ウォータジャケット、35 ライナ、36 外郭部、40 薄肉部、41 厚肉部、42 低剛性部、43 高剛性部、44 切欠部、53 コネクティングロッド、56 切欠部、61 ノッキングセンサ、90,91 側面。

Claims (9)

  1. ピストンが収容される気筒を内部に規定するシリンダブロックと、
    前記シリンダブロック上に配置され、前記気筒と連通する燃焼室孔が形成されたシリンダヘッドと、
    前記シリンダブロックの側面のうち、一方の側面に設けられたノックセンサと、
    を備え、
    前記シリンダブロックには、前記気筒の周囲を取り囲むように延びる溝部が形成され、
    前記シリンダブロックは、前記気筒と前記溝部とを区画する区画壁部を含み、
    前記区画壁部のうち前記一方の側面側に位置する部分の剛性を、他方の側面側に位置する部分の剛性よりも低くした、内燃機関。
  2. 前記区画壁部のうち前記シリンダブロックの前記一方の側面側に位置する部分の厚さを、前記シリンダブロックの前記他方の側面側に位置する部分の厚さよりも薄くした、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記区画壁部のうち前記一方の側面側に位置する部分に、前記気筒の周方向に間隔を隔てて切欠部が形成された、請求項1に記載の内燃機関。
  4. 前記溝部は、下死点に位置する前記ピストンの上端部よりも下方に達する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の内燃機関。
  5. 前記溝部は、前記シリンダブロックのうち、前記一方の側面側に位置する部分は、前記他方の側面側に位置する部分よりも深く形成された、請求項1から請求項4のいずれかに記載の内燃機関。
  6. 前記ノックセンサは、前記溝部の深さ方向中央部よりも前記シリンダヘッド側に配置された、請求項1から請求項5のいずれかに記載の内燃機関。
  7. 前記シリンダブロックに対して前記シリンダヘッドと反対側に配置され、前記気筒と連通するクランク室を規定するクランクブロックをさらに備え、
    前記クランクブロックと当接する前記シリンダブロックの当接面のうち、前記一方の側面側に位置する部分であって、前記区画壁部の下方に位置する部分に切欠部を形成した、請求項1から請求項6のいずれかに記載の内燃機関。
  8. ピストンが収容される気筒を内部に規定するシリンダブロックと、
    前記シリンダブロック上に配置され、前記気筒と連通する燃焼室孔が形成されたシリンダヘッドと、
    前記シリンダブロックの側面のうち、一方の側面に設けられたノックセンサと、
    を備え、
    前記シリンダブロックには、前記気筒の周囲を取り囲むように延びる溝部が形成され、
    前記シリンダブロックは、前記気筒と前記溝部とを区画する区画壁部と、外部と前記溝部とを区画する外郭部とを含み、
    前記外郭部のうち前記一方の側面側に位置する部分の剛性は、前記区画壁部のうち前記一方の側面側に位置する部分の剛性よりも高い、内燃機関。
  9. 前記外郭部のうち前記一方の側面側に位置する部分の厚さを、前記区画壁部のうち前記一方の側面側に位置する部分の厚さよりも厚くした、請求項1から請求項8のいずれかに記載の内燃機関。
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