JP2023003147A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】点火コイルの振動を抑制する。【解決手段】内燃機関10は、第1気筒のピストンが上死点に達したときに、第2気筒のピストンが下死点に達するように構成されている。シリンダヘッドカバー50には、第1気筒の点火コイルである第1点火コイル70Aと、第2気筒の点火コイルである第2点火コイル70Bが固定されている。第1接続部品81は、第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとの双方に対して固定されてこれらの双方を繋いでいる。第1接続部品81の材質のヤング率は、シリンダヘッドカバー50の材質のヤング率よりも大きい。【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関に関する。
特許文献1に開示された内燃機関は、点火装置、シリンダヘッド、及びシリンダヘッドカバーを有する。シリンダヘッドカバーは、シリンダヘッドを覆っている。点火装置は、点火コイルと点火プラグとを有する。点火コイルは、シリンダヘッドカバーに固定されている。点火コイルはシリンダヘッドカバーを貫通しており、シリンダヘッドカバーからシリンダヘッドに向けて延びている。点火プラグは、点火コイルの先端部に接続している。点火プラグの先端部は、内燃機関の気筒内に露出している。
特開2006-100250号公報
特許文献1のような内燃機関においては、シリンダヘッドカバーが合成樹脂製であることがある。この場合、ピストンの往復動に係る周波数がシリンダヘッドカバーの固有周波数に一致すると、シリンダヘッドカバーがピストンの往復動に対応して共振する。そして、それに伴って、シリンダヘッドカバーに固定されている点火コイルが振動する。点火コイルが振動すると、点火コイルの内部の部品等に異常が生じ得る。
上記課題を解決するための内燃機関は、複数の気筒が区画されたシリンダブロックと、前記気筒毎に設けられ、前記気筒内を上死点と下死点との間で往復動するピストンと、前記シリンダブロックに固定されているシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドを前記シリンダブロックとは反対側から覆う合成樹脂製のシリンダヘッドカバーと、前記気筒毎に設けられ、前記シリンダヘッドカバーに固定されている点火コイルと、前記点火コイルに接続され、前記気筒内で点火を行う前記気筒毎の点火プラグとを有する内燃機関であって、複数の前記気筒のうちの1つを第1特定気筒、複数の前記気筒のうちの1つであって前記第1特定気筒とは異なる前記気筒を第2特定気筒としたとき、前記第1特定気筒の前記ピストンが上死点に達したときに、前記第2特定気筒の前記ピストンが下死点に達するように構成されており、前記第1特定気筒の前記点火コイルと前記第2特定気筒の前記点火コイルとの双方に対して固定されてこれらの双方を繋ぐ接続部品を有し、前記接続部品の材質のヤング率は、前記シリンダヘッドカバーの材質のヤング率よりも大きい。
シリンダヘッドカバーがピストンの往復動に共振する際、シリンダヘッドカバーは、気筒毎のピストンの動作に応じて変形する。つまり、シリンダヘッドカバーにおける、ピストンが上死点に向かう気筒に対応する位置と、ピストンが下死点に向かう気筒に対応する位置とでは、シリンダヘッドカバーが逆向きに変形する。そして、それに伴って、前者の気筒の点火コイルと、後者の気筒の点火コイルとは逆向きに動作する。
そこで、上記構成では、逆位相となる気筒に対応する位置の点火コイル同士を接続部品で繋げている。これにより、シリンダヘッドカバーの共振に伴い逆方向に動作しようとする点火コイル同士を接続部品で繋ぐことになる。この場合、シリンダヘッドカバーが共振した際、接続部品で繋がれた2つの点火コイルには、互いの動作を打ち消し合う様に力がかかる。したがって、点火コイルの振動を抑制できる。
内燃機関は、前記点火コイルを前記シリンダヘッドカバーに固定するためのボルトを、前記点火コイル毎に有し、前記第1特定気筒の前記点火コイルを固定するための前記ボルトを第1特定ボルト、前記第2特定気筒の前記点火コイルを固定するための前記ボルトを第2特定ボルトとしたとき、前記接続部品は、前記第1特定ボルトにより前記第1特定気筒の前記点火コイルに固定されており、且つ、前記第2特定ボルトにより前記第2特定気筒の前記点火コイルに固定されていてもよい。
上記構成では、点火コイルをシリンダヘッドカバーに固定するための既存のボルトを、接続部品の固定用のボルトとして利用している。そのため、接続部品の固定用のボルトを別途用意する必要がなく、部品点数が増えない。したがって、内燃機関の重量増加及びコストアップが生じにくい。
内燃機関において、前記ボルトは、前記シリンダヘッドカバーを挟んで前記シリンダヘッドとは反対側から前記シリンダヘッドカバーに挿入されており、前記接続部品は、前記シリンダヘッドカバーを挟んで前記シリンダヘッドとは反対側に位置していてもよい。
上記構成において、接続部品は、シリンダヘッドカバーにおける外部に露出する表面側に位置している。そのため、例えば接続部品を点火コイルに固定する際の位置合わせといった、取り付け時の作業が容易になる。
内燃機関において、前記ボルトは、前記シリンダヘッドカバーを挟んで前記シリンダヘッドとは反対側から前記シリンダヘッドカバーに挿入されており、且つ前記シリンダヘッドカバーを貫通しており、前記接続部品は、前記シリンダヘッドカバーにおける前記シリンダヘッドと向かい合う側に位置しており、前記第1特定ボルトを介して前記第1特定気筒の前記点火コイルに固定されているとともに、前記第2特定ボルトを介して前記第2特定気筒の前記点火コイルに固定されていてもよい。上記構成では、接続部品がシリンダヘッドカバーの外部に露出しない。そのため、接続部品を設けても見栄えを損なわない。
内燃機関において、前記ボルトは、前記シリンダヘッドカバーを挟んで前記シリンダヘッドとは反対側から前記シリンダヘッドカバーに挿入されており、且つ前記シリンダヘッドカバーを貫通して前記シリンダヘッドに固定されており、前記シリンダヘッドが前記接続部品を構成しており、前記シリンダヘッドは、前記第1特定ボルトを介して前記第1特定気筒の前記点火コイルに固定されているとともに、前記第2特定ボルトを介して前記第2特定気筒の前記点火コイルに固定されていてもよい。
上記構成では、シリンダヘッドという既存の部品を接続部品として利用している。そのため、接続部品を別途用意する必要がなく、部品点数が増えない。したがって、内燃機関の重量増加及びコストアップが生じにくい。
内燃機関の概略図。 図1の領域2についての断面図。 カムハウジングの概略図。 第2実施形態における図2に対応する断面図。 第3実施形態における図2に対応する断面図。
<第1実施形態>
以下、内燃機関の第1実施形態を、図面を参照して説明する。
<内燃機関の全体構成>
図1に示すように、内燃機関10は、クランクシャフト15を有する。クランクシャフト15は、屈曲を繰り返しつつ全体として一方向(図1において右方向)に延びている。以下では、クランクシャフト15が延びている上記の一方向を、クランクシャフト15の軸方向と呼称する。
内燃機関10は、シリンダブロック20、シリンダヘッド30、及びシリンダヘッドカバー50を有する。これらシリンダブロック20、シリンダヘッド30、及びシリンダヘッドカバー50は、この順番で重ねてある。本明細書では、シリンダブロック20から視てシリンダヘッド30が位置する方向を上方向、それとは反対方向を下方向と呼称する。
シリンダブロック20は、全体として直方体状である。シリンダブロック20は、クランク室22を有する。クランク室22は、シリンダブロック20に区画された空間である。クランク室22は、シリンダブロック20の下面で開口している。クランク室22は、上記のクランクシャフト15を収容している。図示は省略するが、クランク室22において、クランクシャフト15は、シリンダブロック20及びクランクキャップ等によって回転可能に支持されている。
シリンダブロック20は、4つの気筒24を有する。4つの気筒24は、シリンダブロック20に区画された空間である。4つの気筒24は、円柱状である。4つの気筒24の中心軸線は、互いに平行になっている。4つの気筒24の中心軸線は、上下に延びている。4つの気筒24は、クランクシャフト15の軸方向に並んでいる。各気筒24の下端は、クランク室22で開口している。各気筒24の上端は、シリンダブロック20の上面で開口している。なお、以下では、4つの気筒24を個別に説明するときは、これらをクランクシャフト15の軸方向の並び順に、第1気筒#1、第2気筒#2、第3気筒#3、第4気筒#4として区別する。
内燃機関10は、4つのピストン16及び4つのコネクティングロッド17を有する。ピストン16は、気筒24毎に設けられている。各ピストン16は、対応する気筒24内に位置している。各ピストン16は、気筒24内を上死点と下死点との間で往復動する。本実施形態において、上死点は、気筒24の上端から視てやや下寄りの位置である。下死点は、気筒24の下端から視てやや上寄りの位置である。
コネクティングロッド17は、ピストン16毎に設けられている。各コネクティングロッド17は、対応するピストン16とクランクシャフト15とを連結している。各コネクティングロッド17及びクランクシャフト15は、各ピストン16が往復動する際の当該ピストン16の動作を回転動作に変換する。
シリンダヘッド30は、シリンダヘッド本体32とカムハウジング40とを有する。シリンダヘッド本体32は、全体として直方体状である。シリンダヘッド本体32は、シリンダブロック20の上面に固定されている。シリンダヘッド本体32の材質は、アルミニウム合金である。シリンダヘッド本体32は、4つのプラグホール33を有する。プラグホール33は、気筒24毎に設けられている。各プラグホール33は、対応する気筒24の上方に位置している。各プラグホール33は、シリンダヘッド本体32を上下に貫通孔している。各プラグホール33の径は、後述する点火コイル70のボトム部72の径よりも僅かに大きい。なお、図1及び図2では、プラグホール33の径を誇張して大きく図示している。
なお、図示は省略するが、シリンダヘッド本体32には、各気筒24に吸気を導入するための吸気ポートが区画してある。また、シリンダヘッド本体32には、各気筒24から排気を排出するための排気ポートが区画してある。吸気ポートには、当該吸気ポートの流路を開閉する吸気弁が位置している。排気ポートには、当該排気ポートの流路を開閉する排気弁が位置している。また、シリンダヘッド本体32には、吸気ポートを通じて各気筒24に燃料を噴射するインジェクタが取り付けてある。
カムハウジング40は、シリンダヘッド本体32の上面に固定されている。カムハウジング40の材質は、シリンダヘッド本体32の材質と同じである。図2及び図3に示すように、カムハウジング40は、一対の縦フレーム42と、5つの横フレーム44とを有する。一対の縦フレーム42は、互いに平行な位置関係にある。一対の縦フレーム42は、クランクシャフト15の軸方向に延びている。5つの横フレーム44は、一対の縦フレーム42間に掛け渡してある。5つの横フレーム44は、略等間隔で並んでいる。5つの横フレーム44のうち、両端に位置している2つの横フレーム44は、一対の縦フレーム42の端同士を接続している。この結果として、カムハウジング40の外形は、四角の枠状になっている。
内燃機関10は、第1カムシャフト18及び第2カムシャフト19を有する。第1カムシャフト18及び第2カムシャフト19は、それぞれ円柱状である。第1カムシャフト18は、横フレーム44を貫通している。第1カムシャフト18と同様、第2カムシャフト19は、横フレーム44を貫通している。第1カムシャフト18及び第2カムシャフト19は、横フレーム44で回転可能に支持されている。なお、第1カムシャフト18の回転に伴って、吸気弁が駆動する。また、第2カムシャフト19の回転に伴って、排気弁が駆動する。
図1及び図2に示すように、シリンダヘッドカバー50は、全体として四角形の箱状である。シリンダヘッドカバー50は、下に開放されている。シリンダヘッドカバー50は、シリンダヘッド本体32及びその上に位置するカムハウジング40を上方から覆っている。すなわち、シリンダヘッドカバー50は、シリンダヘッド30をシリンダブロック20とは反対側から覆っている。シリンダヘッドカバー50の材質は、合成樹脂である。
以下の記載では、シリンダヘッドカバー50における箱の底部分を構成している壁を上壁と呼称する。また、この上壁のうち、シリンダヘッド30とは反対側に位置し、外部に露出している面を表面50Aと呼称する。また、上壁のうち、シリンダヘッド30と向かい合っている面を裏面50Bと呼称する。
図2に示すように、シリンダヘッドカバー50は、4つのコイル孔51を有する。4つのコイル孔51は、シリンダヘッドカバー50の上壁を上下に貫通している。4つのコイル孔51は、クランクシャフト15の軸方向に並んでいる。コイル孔51は、気筒24毎に設けられている。各コイル孔51は、対応する気筒24の上方に位置している。各コイル孔51の中心軸線は、シリンダヘッド本体32における各プラグホール33の中心軸線と略一致している。各コイル孔51の径は、後述する点火コイル70のボトム部72の径よりも僅かに大きい。なお、図2では、コイル孔51の径を誇張して大きく図示している。
シリンダヘッドカバー50は、4つのボルト孔52を有する。4つのボルト孔52は、シリンダヘッドカバー50の上壁を上下に貫通している。ボルト孔52は、気筒24毎に設けられている。各ボルト孔52は、対応する気筒24のコイル孔51の近傍に位置している。ボルト孔52の径は、後述するボルトBの軸部Byの径と略一致している。ボルト孔52の内面には、ねじが切ってある。なお、図2では、ボルト孔52の径を誇張して大きく図示している。
<点火装置の概略構成>
図1に示すように、内燃機関10は、4つの点火装置60を有する。点火装置60は、気筒24毎に設けられている。4つの点火装置60の構成は同じである。そのため、以下では、4つの点火装置60のうち、1つについて説明する。
点火装置60は、点火プラグ62と点火コイル70とを有する。点火コイル70は、ボトム部72とトップ部74とを有する。ボトム部72は、筒状である。トップ部74は、ボトム部72における中心軸線に沿う方向の一方の端部に位置している。トップ部74の詳細については後述する。図1では、トップ部74を簡略化して図示している。なお、点火コイル70の大部分において、当該点火コイル70の外郭の材質は合成樹脂である。ただし、ボトム部72におけるトップ部74とは反対側の先端部の材質は、ゴムになっている。
点火プラグ62は、プラグ本体63と電極64とを有する。プラグ本体63は、全体として円柱状である。プラグ本体63の径は、点火コイル70のボトム部72の径と略一致している。電極64は、プラグ本体63における中心軸線に沿う方向の一方の端部から突出している。プラグ本体63における、電極64とは反対側の端部は、点火コイル70のボトム部72に接続している。プラグ本体63は、ボトム部72における上記したゴム製の部分に嵌め込まれている。すなわち、プラグ本体63とボトム部72とは、例えばボルト又は溶接を利用して強固に固定されているわけではなく、ボトム部72の中心軸線に沿う方向において互いの位置ずれを許容可能な状態で接続している。
点火装置60が内燃機関10に取り付けられた状態において、点火コイル70のトップ部74は、シリンダヘッドカバー50を挟んでシリンダヘッド30とは反対側に位置している。すなわち、トップ部74は、シリンダヘッドカバー50の表面50A側に位置しており、シリンダヘッドカバー50の外部に露出している。この状態で、トップ部74は、シリンダヘッドカバー50に固定されている。トップ部74の固定構造については後述する。図2に示すように、ボトム部72は、シリンダヘッドカバー50のコイル孔51を貫通し、シリンダヘッド本体32のプラグホール33の内部に至っている。図1に示すように、ボトム部72に接続している点火プラグ62のプラグ本体63は、プラグホール33の下寄りの部分に位置している。そして、電極64は、気筒24内に露出している。図示は省略するが、プラグ本体63は、適宜の固定構造を介してプラグホール33の内面に固定されている。そのため、仮に点火コイル70が振動した場合でも、点火プラグ62は振動しない。
さて、4つの点火装置60は、第1気筒#1、第3気筒#3、第4気筒#4、第2気筒#2の順に点火を行うように設定されている。各点火装置60が点火を行うにあたり、点火コイル70は高電圧を発生する。点火プラグ62は、点火コイル70が発生する電圧に応じて放電する。この放電によって、気筒24内で吸気と燃料との混合気が点火され、混合気が燃焼する。
<トップ部の構成>
点火コイル70のトップ部74の構成、及びシリンダヘッドカバー50に対するトップ部74の固定構造を詳述する。ここでも4つの点火コイル70のうちの1つについてのみ説明する。なお、内燃機関10は、点火コイル70をシリンダヘッドカバー50に固定するための部品として、4つのボルトBを有する。ボルトBは、点火コイル70毎に設けられている。図2に示すように、各ボルトBは、頭部Bxと軸部Byとを有する。頭部Bxは、角柱状である。軸部Byは、頭部Bxにおける一方の端面から一方向に延びている。軸部Byは円柱状である。軸部Byの端面の面積は、頭部Bxの端面の面積よりも小さい。軸部Byの先端部には、ねじが切ってある。
図2に示すように、トップ部74は、トップ本体75、コネクタ76、及び固定部77を有する。トップ本体75は、全体として直方体状である。トップ本体75は、コイルを内蔵している。トップ本体75の下面は、シリンダヘッドカバー50の表面50Aと向かい合っている。トップ本体75の下面は、ボトム部72に接続している。
コネクタ76は、トップ本体75における、4つの側面のうちの1つから突出している。図示は省略するが、コネクタ76には、外部から配線が接続している。
固定部77は、トップ本体75における4つの側面のうち、コネクタ76とは反対側の側面から突出している。固定部77は、全体として直方体状である。固定部77の下面は、シリンダヘッドカバー50の表面50Aと向かい合っている。固定部77は、トップ本体75から視て上方にまで突出している。すなわち、固定部77の上面は、トップ本体75の上面から視て上方に位置している。
固定部77は、挿通孔77Aを有する。挿通孔77Aは、固定部77の上面及び下面の双方に開口している。すなわち、挿通孔77Aは、固定部77を上下に貫通している。挿通孔77Aの中心軸線は、シリンダヘッドカバー50におけるボルト孔52の中心軸線と略一致している。挿通孔77Aの径は、ボルトBの軸部Byの径よりも僅かに大きい。なお、図2では、挿通孔77Aの径を誇張して大きく図示している。
固定部77の挿通孔77Aには、ボルトBが貫通している。ボルトBは固定部77に対して上方から挿入されている。つまり、ボルトBの頭部Bxは、固定部77から視て上方向に位置している。ボルトBの軸部Byは、挿通孔77Aを貫通してシリンダヘッドカバー50のボルト孔52に至っている。ボルトBの軸部Byの先端部は、ボルト孔52にねじ込んである。ボルトBは、固定部77をシリンダヘッドカバー50に固定している。なお、ボルトBによる固定部77の固定構造については、接続部品との関連でこの後さらに詳しく説明する。
<接続部品>
4つの点火コイル70を第1点火コイル70A、第2点火コイル70B、第3点火コイル70C、第4点火コイル70Dと呼称する。各点火コイル70の付している番号は、気筒24の番号と対応している。例えば、第1点火コイル70Aは、第1気筒#1の点火コイル70である。また、4つのボルトBを第1ボルトB1、第2ボルトB2、第3ボルトB3、第4ボルトB4と呼称する。各ボルトBに付している番号は、点火コイル70と同様、気筒24の番号と対応している。例えば、第1ボルトB1は、第1点火コイル70Aを固定するためのボルトBである。
図2に示すように、内燃機関10は、第1接続部品81を有する。第1接続部品81は、長方形の板状である。第1接続部品81の材質は、ステンレス鋼である。すなわち、第1接続部品81の材質のヤング率は、合成樹脂製であるシリンダヘッドカバー50の材質のヤング率よりも大きい。なお、ヤング率は、物体を引っ張った際に生じる歪と引張応力との関係性を表すパラメータであり、物体の剛性の指標である。ヤング率が大きい程、物体の剛性は高くなる。
第1接続部品81は、第1貫通孔81A及び第2貫通孔81Bを有する。ここで、第1接続部品81における複数の面のうち、最も面積の大きい2つの面を主面と呼称する。第1貫通孔81Aは、2つの主面に開口している。第1貫通孔81Aと同様、第2貫通孔81Bも、2つの主面に開口している。第1貫通孔81A及び第2貫通孔81Bの径は、点火コイル70における固定部77の挿通孔77Aの径と略一致している。第1貫通孔81A及び第2貫通孔81B間の距離は、隣り合う点火コイル70における挿通孔77A間の距離と略一致している。
第1接続部品81は、第1点火コイル70Aの固定部77の上面から、第2点火コイル70Bの固定部77の上面へと掛け渡してある。つまり、第1接続部品81の一部は、第1点火コイル70Aの固定部77の上面に位置している。また、第1接続部品81の一部は、第2点火コイル70Bの固定部77の上面に位置している。第1接続部品81における2つの主面の一方である下面は、第1点火コイル70Aの固定部77の上面と第2点火コイル70Bの固定部77の上面とに面接触している。なお、第1点火コイル70Aの固定部77の上面、及び第2点火コイル70Bの固定部77の上面は、トップ本体75の上面から視て上方に位置している。そのため、第1接続部品81は、トップ本体75に干渉することはない。
第1貫通孔81Aの中心軸線は、第1点火コイル70Aの固定部77の挿通孔77Aの中心軸線と略一致している。第2貫通孔81Bの中心軸線は、第2点火コイル70Bの固定部77の挿通孔77Aの中心軸線と略一致している。なお、図2では、第1貫通孔81A及び第2貫通孔81Bの径を誇張して大きく図示している。
第1貫通孔81Aには、第1ボルトB1が挿入されている。第1ボルトB1は、第1接続部品81に対して上方から挿入されている。換言すると、第1ボルトB1は、シリンダヘッドカバー50を挟んでシリンダヘッド30とは反対側から第1貫通孔81Aに挿入されている。そして、第1ボルトB1の頭部Bxは、第1接続部品81の上面に位置している。第1ボルトB1の軸部Byは、第1貫通孔81Aを貫通し、さらに第1点火コイル70Aの固定部77の挿通孔77A及びシリンダヘッドカバー50のボルト孔52へと至っている。このように、第1ボルトB1は、自身の頭部Bxと第1点火コイル70Aの固定部77の上面との間に第1接続部品81を挟んで当該固定部77をシリンダヘッドカバー50に固定している。それとともに、第1ボルトB1は、第1接続部品81を第1点火コイル70Aの固定部77に固定している。
第2貫通孔81Bには、第2ボルトB2が挿入されている。第2ボルトB2は、第1ボルトB1と同様、シリンダヘッドカバー50を挟んでシリンダヘッド30とは反対側から第2貫通孔81Bに挿入されている。第2ボルトB2の軸部Byは、第2貫通孔81Bを貫通し、さらに第2点火コイル70Bの固定部77の挿通孔77A及びシリンダヘッドカバー50のボルト孔52へと至っている。このように、第2ボルトB2は、第1ボルトB1と同様、第2点火コイル70Bの固定部77の上面との間に第1接続部品81を挟んで当該固定部77をシリンダヘッドカバー50に固定している。それとともに、第2ボルトB2は、第1接続部品81を第2点火コイル70Bの固定部77に固定している。
以上のようにして第1点火コイル70Aの固定部77と第2点火コイル70Bの固定部77とに対して第1接続部品81が固定されている結果として、第1接続部品81は、第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとを繋いでいる。
図1に示すように、内燃機関10は、第2接続部品82を有する。第2接続部品82の形状及び材質は、第1接続部品81と同じである。詳しい図示は省略するが、第2接続部品82は、第1接続部品81と同様にして、第3点火コイル70Cと第4点火コイル70Dとを繋いでいる。すなわち、第2接続部品82は、第3点火コイル70Cの固定部77の上面から、第4点火コイル70Dの固定部77の上面へと掛け渡してある。第3ボルトB3は、第2接続部品82の貫通孔を貫通し、さらに第3点火コイル70Cの固定部77の挿通孔77A及びシリンダヘッドカバー50のボルト孔52へと至っている。第3ボルトB3は、第3点火コイル70Cの固定部77をシリンダヘッドカバー50に固定している。それとともに、第3ボルトB3は、第2接続部品82を第3点火コイル70Cの固定部77に固定している。また、第4ボルトB4は、第2接続部品82の貫通孔を貫通し、さらに第4点火コイル70Dの固定部77の挿通孔77A及びシリンダヘッドカバー50のボルト孔52へと至っている。第4ボルトB4は、第4点火コイル70Dの固定部77をシリンダヘッドカバー50に固定している。それとともに、第4ボルトB4は、第2接続部品82を第4点火コイル70Dの固定部77に固定している。
<第1実施形態の作用>
1つの気筒24内で混合気を燃焼させる一連の行程を1サイクルと呼称する。この1サイクルにおいて、1つの気筒24では、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、排気行程、の4つの行程が順に行われる。これらの4つの行程のうち、吸気行程及び燃焼行程では、ピストン16が気筒24の上死点から下死点に向かって動作する。一方、圧縮行程及び排気行程では、ピストン16が気筒24の下死点から上死点に向かって動作する。上記のとおり、4つの点火装置60は、第1気筒#1、第3気筒#3、第4気筒#4、第2気筒#2の順に点火を行うように設定されている。つまり、4つの気筒24は、この順番で燃焼行程を迎えることになる。この順番と、1サイクルでの各行程の順番との兼ね合いとにより、内燃機関10の運転中は、第1気筒#1と第4気筒#4とで、ピストン16の動作の方向が同じになる。また、第2気筒#2と第3気筒#3とで、ピストン16の動作の方向が同じであり、且つ上記の2つの気筒24とはピストン16の動作の方向が逆になる。つまり、隣り合っている第1気筒#1と第2気筒#2とではピストン16の動作の方向が逆になる。同様に、隣り合っている第3気筒#3と第4気筒#4都ではピストン16の動作の方向が逆になる。例えば、第1気筒#1を第1特定気筒としたとき、第2気筒#2は、第1特定気筒のピストン16が上死点に達したときにピストン16が下死点に達する第2特定気筒に該当する。また、第3気筒#3を第1特定気筒としたとき、第4気筒#4は、第1特定気筒のピストン16が上死点に達したときにピストン16が下死点に達する第2特定気筒に該当する。
さて、各気筒24でのピストン16の往復動に係る周波数がシリンダヘッドカバー50の固有周波数に一致することがある。この場合、シリンダヘッドカバー50がピストン16の往復動に対応して共振する。シリンダヘッドカバー50がピストン16の往復動に共振する際、シリンダヘッドカバー50は、気筒24毎のピストン16の動作に応じて変形する。例えば、図1の矢印Z1で示すように、第1気筒#1のピストン16が上死点に向けて動作しているものとする。このとき、シリンダヘッドカバー50における、第1気筒#1の上方に位置する部分は、ピストン16の動作に応じて上方へ変形する格好となる。上記のとおり、第1気筒#1と第2気筒#2とでは、ピストン16の動作の方向が逆である。このことから、図1の矢印Z2で示すように、第1気筒#1のピストン16が上死点に向けて動作しているときには、第2気筒#2のピストン16は下死点に向けて動作する。これに応じて、シリンダヘッドカバー50における、第2気筒#2の上方に位置する部分は、下方へ変形する格好となる。このように、第1気筒#1と第2気筒#2の上方では、シリンダヘッドカバー50の変形の方向が逆になる。そして、この変形とともに、シリンダヘッドカバー50に固定されている第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとは、逆方向に動作しようとする。
そこで、本実施形態では、これら逆方向に動作しようとする第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとを第1接続部品81で繋いでいる。この場合、第1接続部品81で繋がれた2つの点火コイル70には互いの動作を打ち消し合う様に力がかかる。例えば、上方へ動作しようとする第1点火コイル70Aには、下方へ動作しようとする第2点火コイル70Bから、上方への動作を妨げるように力がかかる。逆に、下方へ動作しようとする第2点火コイル70Bには、上方へ動作しようとする第1点火コイル70Aから、下方への動作を妨げるように力がかかる。こうした作用により、第1点火コイル70A及び第2点火コイル70Bの動作が抑制され、これらの点火コイル70の振動が抑制される。それとともにシリンダヘッドカバー50の変形そのものも抑制される。
以上では、第1接続部品81を例として、第1点火コイル70A及び第2点火コイル70Bの振動を抑制する機能を説明した。この第1接続部品81の例と同様にして、第2接続部品82は、第3点火コイル70C及び第4点火コイル70Dの振動を抑制する。
<第1実施形態の効果>
(1-1)ピストン16の動作に応じたシリンダヘッドカバー50の共振が長い期間継続し、点火コイル70の振動が長い期間継続すると、点火コイル70に異常が生じ得る。例えば、点火コイル70の振動に伴う衝撃で、トップ本体75の内部におけるコイルへの通電に異常が生じ得る。また、コネクタ76における配線との接続部分が摩耗し得る。こうした異常の発生を防ぐ上では、点火コイル70の振動を抑制する必要がある。
上記作用に記載したとおり、本実施形態では、ピストン16の動作の方向が逆位相となる気筒24に対応する点火コイル70同士を第1接続部品81で繋げている。これにより、シリンダヘッドカバー50の共振に伴い逆方向に動作しようとする点火コイル70同士を第1接続部品81で繋ぐことになる。この場合、シリンダヘッドカバー50が共振した際、第1接続部品81で繋がれた2つの点火コイル70には、互いの動作を打ち消し合う様に力がかかる。したがって、点火コイル70の振動を抑制できる。なお、第1接続部品81を例として説明したが、第2接続部品82についても同様である。
(1-2)本実施形態では、点火コイル70をシリンダヘッドカバー50に固定するための既存のボルトBを、第1接続部品81及び第2接続部品82の固定用のボルトとして利用している。そのため、第1接続部品81及び第2接続部品82の固定用のボルトを別途用意する必要がなく、部品点数が増えない。したがって、内燃機関10の重量増加及びコストアップが生じにくい。
(1-3)本実施形態において、第1接続部品81及び第2接続部品82は、シリンダヘッドカバー50における外部に露出する表面50A側に位置している。そのため、例えば第1接続部品81及び第2接続部品82を点火コイル70に固定する際の位置合わせといった、取り付け時の作業が容易になる。
<第2実施形態>
内燃機関の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、接続部品の固定に係る構造のみが第1実施形態とは異なる。以下では、第1実施形態とは異なる部分を主として説明し、第1実施形態と重複した内容については説明を簡略、又は割愛する。
図4に示すように、本実施形態において、点火コイル70の固定部77の上面は、トップ本体75の上面から視て下方に位置している。また、本実施形態において、シリンダヘッドカバー50におけるボルト孔52の径は、ボルトBの軸部Byの径よりも大きい。また、ボルト孔52の内面にねじは切られていない。一方で、第1接続部品81の第1貫通孔81A及び第2貫通孔81Bの内面には、ねじが切ってある。これら第1貫通孔81A及び第2貫通孔81Bの径は、ボルトBの軸部Byの径と略一致している。第2接続部品82の貫通孔についても同様である。
本実施形態において、第1接続部品81は、シリンダヘッドカバー50における上壁の裏面50Bに位置している。すなわち、第1接続部品81は、シリンダヘッドカバー50におけるシリンダヘッド30と向かい合う側に位置している。第1接続部品81の上面は、上壁の裏面50Bに面接触している。第1接続部品81の第1貫通孔81Aの中心軸線は、シリンダヘッドカバー50における、第1点火コイル70A用のボルト孔52の中心軸線と略一致している。また、第1接続部品81の第2貫通孔81Bの中心軸線は、シリンダヘッドカバー50における、第2点火コイル70B用のボルト孔52の中心軸線と略一致している。なお、図2と同様、図4でも、各孔部の径を誇張して大きく図示している。
上記の状態で、第1ボルトB1は、第1点火コイル70Aの固定部77の挿通孔77Aに対して上方から挿入されている。換言すると、第1ボルトB1は、シリンダヘッドカバー50を挟んでシリンダヘッド30とは反対側から挿通孔77Aに挿入されている。そして、第1ボルトB1の頭部Bxは、固定部77の上面に位置している。第1ボルトB1の軸部Byは、固定部77の挿通孔77A及びシリンダヘッドカバー50のボルト孔52を貫通してシリンダヘッドカバー50の裏面50Bから突出している。そして、第1ボルトB1の軸部Byの先端部は、第1接続部品81の第1貫通孔81Aにねじ込んである。この結果として、第1点火コイル70Aの固定部77は、シリンダヘッドカバー50に固定されている。それとともに、第1接続部品81は、第1ボルトB1を介して第1点火コイル70Aに固定されている。
同様に、第2ボルトB2は、シリンダヘッドカバー50を挟んでシリンダヘッド30とは反対側から第2点火コイル70Bの固定部77の挿通孔77Aに挿入されている。第2ボルトB2の軸部Byは、第1ボルトB1と同様、シリンダヘッドカバー50の裏面50Bから突出している。そして、第2ボルトB2の軸部Byの先端部は、第1接続部品81の第2貫通孔81Bにねじ込んである。この結果として、第2点火コイル70Bの固定部77は、シリンダヘッドカバー50に固定されている。それとともに、第1接続部品81は、第2ボルトB2を介して第2点火コイル70Bに固定されている。
上記のようにしてボルトBを介して第1接続部品81が第1点火コイル70A及び第2点火コイル70Bに固定されている結果として、第1接続部品81は第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとを繋いでいる。
以上では、第1点火コイル70A及び第2点火コイル70Bを例として第1接続部品81がこれらを繋いでいる構造を説明したが、第3点火コイル70C及び第4点火コイル70Dについても同様にして第2接続部品82がこれらを繋いでいる。
<第2実施形態の作用>
第1実施形態と同様、ピストン16の動作に応じたシリンダヘッドカバー50の共振に伴って、第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとは逆方向に動作しようとする。このとき、第1接続部品81で第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとを繋いでいることに因り、2つの点火コイル70には互いの動作を打ち消し合う様に力がかかる。したがって、第1点火コイル70A及び第2点火コイル70Bの振動が抑制される。同様に、第2接続部品82によって第3点火コイル70C及び第4点火コイル70Dを繋いでいることに因り、第3点火コイル70C及び第4点火コイル70Dの振動が抑制される。
<第2実施形態の効果>
本実施形態の構成は、上記(1-1)、(1-2)に加え、以下の効果を奏する。
(2-1)本実施形態では、第1接続部品81及び第2接続部品82がシリンダヘッドカバー50の外部に露出しない。そのため、第1接続部品81及び第2接続部品82を設けても見栄えを損なわない。
<第3実施形態>
内燃機関の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、接続部品の固定に係る構造のみが第2実施形態とは異なる。以下では、第2実施形態とは異なる部分を主として説明し、第2実施形態と重複した内容については説明を簡略、又は割愛する。
図3の一点鎖線で示すように、本実施形態において、カムハウジング40は、隣り合う横フレーム44同士を接続する接続フレーム45を有する。接続フレーム45は、板状である。接続フレーム45は、5つの横フレーム44のうち、両端に位置する2つの横フレーム44間で連続している。接続フレーム45は、一対の縦フレーム42の間の略中央に位置している。
図5に示すように、接続フレーム45は、4つの固定凹部45Aを有する。固定凹部45Aは、点火コイル70毎に設けられている。各固定凹部45Aは、接続フレーム45の上面から下方へと窪んでいる。各固定凹部45Aは、円筒状である。各固定凹部45Aの径は、ボルトBの軸部Byの径と略一致している。各固定凹部45Aの内面には、ねじが切ってある。各固定凹部45Aの中心軸線は、シリンダヘッドカバー50における各ボルト孔52の中心軸線と略一致している。なお、図5では、各固定凹部45Aの径を誇張して大きく図示している。また、図4と同様、図5でも、各孔部の径を誇張して大きく図示している。
本実施形態において、第1ボルトB1の軸部Byの長さは、第2実施形態のものよりも相当に長い。具体的には軸部Byの長さは、第1点火コイル70Aの固定部77の上面から、カムハウジング40に至る寸法になっている。第2ボルトB2の軸部Byについても同様である。なお、上述したとおり、カムハウジング40の材質はアルミニウム合金である。したがって、カムハウジング40の材質のヤング率は、合成樹脂製であるシリンダヘッドカバー50の材質のヤング率よりも大きい。
第2実施形態と同様、第1ボルトB1は、シリンダヘッドカバー50を挟んでシリンダヘッド30とは反対側から第1点火コイル70Aの固定部77の挿通孔77Aに挿入されている。第1ボルトB1の頭部Bxは、固定部77の上面に位置している。第1ボルトB1の軸部Byは、固定部77の挿通孔77A及びシリンダヘッドカバー50のボルト孔52を貫通してシリンダヘッドカバー50の裏面50Bから突出している。第1ボルトB1の軸部Byの先端部は、接続フレーム45の固定凹部45Aに至っている。第1ボルトB1の軸部Byの先端部は、固定凹部45Aにねじ込んである。この結果として、第1点火コイル70Aの固定部77は、シリンダヘッドカバー50に固定されている。それとともに、接続フレーム45は、第1ボルトB1を介して第1点火コイル70Aに固定されている。
第2ボルトB2は、第1ボルトB1と同様、シリンダヘッドカバー50を挟んでシリンダヘッド30とは反対側から第2点火コイル70Bの固定部77の挿通孔77Aに挿入されている。第2ボルトB2は、第1ボルトB1と同様、シリンダヘッドカバー50の裏面50Bから突出している。そして、第2ボルトB2は、接続フレーム45の固定凹部45Aにねじ込んである。この結果として、第2点火コイル70Bの固定部77は、シリンダヘッドカバー50に固定されている。それとともに、接続フレーム45は、第2ボルトB2を介して第2点火コイル70Bに固定されている。
上記のようにしてボルトBを介して接続フレーム45が第1点火コイル70A及び第2点火コイル70Bに固定されている結果として、接続フレーム45は第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとを繋いでいる。すなわち、本実施形態では、カムハウジング40が、第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとを繋ぐ接続部品を構成している。
以上では、第1点火コイル70A及び第2点火コイル70Bを例としてカムハウジング40がこれらの点火コイル70を繋いでいる構造を説明したが、第3点火コイル70C及び第4点火コイル70Dについても同様にしてカムハウジング40がこれらを繋いでいる。
<第3実施形態の作用>
第1実施形態及び第2実施形態と同様、ピストン16の動作に応じたシリンダヘッドカバー50の共振に伴って、第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとが逆方向に動作しようとする。このとき、カムハウジング40によって第1点火コイル70Aと第2点火コイル70Bとを繋いでいることに因り、これら2つの点火コイル70には互いの動作を打ち消し合う様に力がかかる。したがって、第1点火コイル70A及び第2点火コイル70Bの振動が抑制される。同様に、カムハウジング40によって第3点火コイル70C及び第4点火コイル70Dを繋いでいることに因り、第3点火コイル70C及び第4点火コイル70Dの振動が抑制される。
<第3実施形態の効果>
本実施形態の構成は、上記(1-1)、(1-2)に加え、以下の効果を奏する。
(3-1)本実施形態では、カムハウジング40という、内燃機関10に既存の部品を接続部品として利用している。そのため、接続部品を別途用意する必要がなく、部品点数が増えない。したがって、内燃機関10の重量増加及びコストアップが生じにくい。
<変更例>
第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態は、以下のように変更して実施することができる。第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第1実施形態及び第2実施形態のように、2つの点火コイル70を接続するための専用の接続部品を利用する場合において、接続部品の形状は、上記実施形態の例に限定されない。接続部品は、例えばU字状であったり、湾曲したりしていてもよい。第1接続部品81と第2接続部品82とで形状が異なっていてもよい。他の部品との干渉の回避、取り付け上の利便性、内燃機関10の重量バランス等を考慮して適切な形状に接続部品を設計すればよい。
・第1実施形態及び第2実施形態のように、2つの点火コイル70を接続するための専用の接続部品を利用する場合において、接続部品の配置は、上記実施形態の例に限定されない。第1接続部品81と第2接続部品82とで配置が異なっていてもよい。例えば、第1接続部品81がシリンダヘッドカバー50の表面50A側に位置し、第2接続部品82がシリンダヘッドカバー50の裏面50B側に位置していてもよい。上記変更例と同様、他の部品との干渉の回避、取り付け上の利便性、内燃機関10の重量バランス等を考慮して適切な位置に接続部品を配置すればよい。
・第3実施形態のようにカムハウジング40を接続部品として採用する場合において、ボルトBをカムハウジング40に固定する態様は、上記実施形態の例に限定されない。例えば、カムハウジング40の構造によっては、シリンダヘッドカバー50におけるボルト孔52の中心軸線上に横フレーム44が位置していることもあり得る。この場合、第3実施形態と同様の固定凹部を横フレーム44に設ければよい。そして、ボルトBをこの固定凹部にねじ込めばよい。こうした構成を採用する場合、2つの点火コイル70同士を繋ぐという観点では接続フレーム45は不要である。
・接続部品として採用する部品は、上記実施形態の例に限定されない。第3実施形態のように、内燃機関10に既存の部品を接続部品として利用する場合において、例えば、シリンダヘッド本体32を接続部品として採用してもよい。この場合、ボルトBがシリンダヘッド本体32まで至るようにボルトBの長さを調整すればよい。また、シリンダヘッド本体32に例えば上記の固定凹部を設ければよい。そして、ボルトBの軸部Byの先端部をシリンダヘッド本体32の固定凹部にねじ込めばよい。
・第1点火コイル70A及び第2点火コイル70Bを繋ぐ接続部品として内燃機関10の既存の部品を採用し、第3点火コイル70C及び第4点火コイル70Dを繋ぐ接続部品として専用の接続部品を採用してもよい。つまり、第1実施形態又は第2実施形態と、第3実施形態と、を組み合わせるような構成を採用してもよい。他の部品との干渉の回避、取り付け上の利便性、内燃機関10の重量バランス等を考慮して適切な構成を採用すればよい。
・ボルトBを相手部品に固定する態様は、上記実施形態の例に限定されない。例えば、ボルトBを固定する上で、ナットを利用してもよい。
・ボルトBの構成は、上記実施形態の例に限定されない。例えば、ボルトBの頭部Bxは円柱状でもよい。ボルトBは、点火コイル70をシリンダヘッドカバー50に固定できる構成であればよい。
・上記実施形態のように、内燃機関10に既存のボルトBを利用するのではなく、接続部品を点火コイル70に固定するための専用のボルトを設けてもよい。そして、その専用のボルトによって接続部品を点火コイル70に固定してもよい。また、内燃機関10に既存のボルトであって、点火コイル70をシリンダヘッドカバー50に固定するためのボルトB以外のボルトを利用して接続部品を点火コイル70に固定してもよい。
・接続部品を点火コイル70に固定する手法は、ボルトBを利用したものに限定されない。例えば、溶接によって接続部品を点火コイル70に固定してもよい。ピストンの動作が逆となる気筒の点火コイル同士を接続部品で繋いであれば、点火コイルの振動を抑制できる。
・接続部品の材質は、上記実施形態の例に限定されない。接続部品の材質のヤング率が、合成樹脂製であるシリンダヘッドカバー50のヤング率よりも大きいのであれば、接続部品の材質は問わない。接続部品の材質は、例えば、鋳鉄でもよい。
・内燃機関10における各種部位の材質は、上記実施形態の例に限定されない。内燃機関10の各種部位を構成する上で適切な材質を採用すればよい。上記のとおり、接続部品の材質のヤング率がシリンダヘッドカバー50のヤング率よりも大きければよい。
・接続部品で繋ぐ2つの点火コイル70は、上記実施形態の例に限定されない。例えば、接続部品によって第1点火コイル70Aと第3点火コイル70Cとを繋いでもよい。また、接続部品によって第2点火コイル70Bと第4点火コイル70Dとを繋いでもよい。この変更例の場合、第1気筒#1及び第3気筒#3のうちのいずれか一方が第1特定気筒であり、他方が第2特定気筒である。また、第2気筒#2及び第4気筒#4のうちのいずれか一方が第1特定気筒であり、他方が第2特定気筒である。このように、ある気筒のピストンが上死点に達した時に、別の気筒のピストンが下死点に達するものとしたとき、接続部品はこれらの2つの気筒の点火コイルを繋いでいればよい。
・気筒の数は、複数であれば、上記実施形態の例に限定されない。気筒の数が変更された場合でも、上記変更例と同様の要領で接続部品によって2つの点火コイルを繋げばよい。
・点火コイル70の構成は、上記実施形態の例に限定されない。例えば、固定部77は円柱状でもよい。コネクタ76と固定部77との位置関係が上記実施形態とは異なっていてもよい。点火コイル70は、点火プラグ62に放電させるための高電圧を発生する構成であればよい。そして、点火コイル70は、シリンダヘッドカバー50に固定されていればばよい。
・シリンダヘッドカバー50に対する点火コイル70の配置は、上記実施形態の例に限定されない。上記実施形態において、トップ部74は、シリンダヘッドカバー50の外部に露出していた。しかし、例えば点火コイル70の構成を変更することに伴って、トップ部74の一部がシリンダヘッドカバー50の裏面50B側に位置してもよい。シリンダヘッドカバー50に点火コイル70が固定されていればよい。
・点火プラグ62の構成は、上記実施形態の例に限定されない。点火プラグ62は、点火コイル70が発生する電圧に応じて気筒24内で点火を行うことができればよい。
・内燃機関10の全体構成は、上記実施形態の例に限定されない。例えば、気筒24内に直接燃料を噴射するインジェクタをシリンダヘッド30に取り付けてもよい。カムハウジング40の横フレーム44の数が上記実施形態の例から増減してもよい。内燃機関は、ある気筒のピストンが上死点に達した時に、別の気筒のピストンが下死点に達するように構成されていればよい。
B…ボルト
10…内燃機関
16…ピストン
20…シリンダブロック
24…気筒
30…シリンダヘッド
50…シリンダヘッドカバー
62…点火プラグ
70…点火コイル
81…第1接続部品
82…第2接続部品

Claims (5)

  1. 複数の気筒が区画されたシリンダブロックと、
    前記気筒毎に設けられ、前記気筒内を上死点と下死点との間で往復動するピストンと、
    前記シリンダブロックに固定されているシリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドを前記シリンダブロックとは反対側から覆う合成樹脂製のシリンダヘッドカバーと、
    前記気筒毎に設けられ、前記シリンダヘッドカバーに固定されている点火コイルと、
    前記点火コイルに接続され、前記気筒内で点火を行う前記気筒毎の点火プラグとを有する内燃機関であって、
    複数の前記気筒のうちの1つを第1特定気筒、複数の前記気筒のうちの1つであって前記第1特定気筒とは異なる前記気筒を第2特定気筒としたとき、前記第1特定気筒の前記ピストンが上死点に達したときに、前記第2特定気筒の前記ピストンが下死点に達するように構成されており、
    前記第1特定気筒の前記点火コイルと前記第2特定気筒の前記点火コイルとの双方に対して固定されてこれらの双方を繋ぐ接続部品を有し、
    前記接続部品の材質のヤング率は、前記シリンダヘッドカバーの材質のヤング率よりも大きい
    内燃機関。
  2. 前記点火コイルを前記シリンダヘッドカバーに固定するためのボルトを、前記点火コイル毎に有し、
    前記第1特定気筒の前記点火コイルを固定するための前記ボルトを第1特定ボルト、前記第2特定気筒の前記点火コイルを固定するための前記ボルトを第2特定ボルトとしたとき、
    前記接続部品は、前記第1特定ボルトにより前記第1特定気筒の前記点火コイルに固定されており、且つ、前記第2特定ボルトにより前記第2特定気筒の前記点火コイルに固定されている
    請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記ボルトは、前記シリンダヘッドカバーを挟んで前記シリンダヘッドとは反対側から前記シリンダヘッドカバーに挿入されており、
    前記接続部品は、前記シリンダヘッドカバーを挟んで前記シリンダヘッドとは反対側に位置している
    請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記ボルトは、前記シリンダヘッドカバーを挟んで前記シリンダヘッドとは反対側から前記シリンダヘッドカバーに挿入されており、且つ前記シリンダヘッドカバーを貫通しており、
    前記接続部品は、前記シリンダヘッドカバーにおける前記シリンダヘッドと向かい合う側に位置しており、前記第1特定ボルトを介して前記第1特定気筒の前記点火コイルに固定されているとともに、前記第2特定ボルトを介して前記第2特定気筒の前記点火コイルに固定されている
    請求項2に記載の内燃機関。
  5. 前記ボルトは、前記シリンダヘッドカバーを挟んで前記シリンダヘッドとは反対側から前記シリンダヘッドカバーに挿入されており、且つ前記シリンダヘッドカバーを貫通して前記シリンダヘッドに固定されており、
    前記シリンダヘッドが前記接続部品を構成しており、
    前記シリンダヘッドは、前記第1特定ボルトを介して前記第1特定気筒の前記点火コイルに固定されているとともに、前記第2特定ボルトを介して前記第2特定気筒の前記点火コイルに固定されている
    請求項2に記載の内燃機関。
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