JP4008328B2 - 放射線画像情報読取方法および装置 - Google Patents

放射線画像情報読取方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄積性蛍光体シートに蓄積された放射線画像情報をラインセンサにより読み取る放射線画像情報読取方法および装置に関し、より詳細には、ラインセンサの各光電変換素子の感度バラツキを補正する方法および手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放射線を照射すると、この放射線エネルギーの一部が蓄積され、その後、可視光や、レーザ光などの励起光を照射すると、蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、支持体上に蓄積性蛍光体を積層してなるシート状の蓄積性蛍光体シートに人体などの被写体の放射線画像情報を一旦蓄積記録したものに、レーザ光などの励起光を画素毎に偏向走査して各画素から順次輝尽発光光を生じさせ、この輝尽発光光を光電読取手段により光電的に順次読み取って画像信号を得、一方この画像信号を読み取った後の蓄積性蛍光体シートに消去光を照射して、このシートに残留する放射線エネルギーを放出させる放射線画像記録再生システムが広く実用に供されている。
【0003】
また、放射線画像形成の検出量子効率、すなわち放射線吸収率、輝尽発光効率および輝尽発光光の取出し効率などを高めるため、従来の輝尽性蛍光体における放射線吸収機能とエネルギー蓄積機能を分離して、放射線吸収の優れた蛍光体と輝尽発光の応答性の優れた蛍光体を夫々放射線吸収と放射線画像情報蓄積に使い分けし、放射線吸収の優れた蛍光体(放射線吸収用蛍光体)を用いて、放射線を吸収して、紫外乃至可視領域に発光させ、この発光光を前述の輝尽発光の応答性の優れた蛍光体(蓄積専用蛍光体)を用いて吸収してそのエネルギーを蓄積し、可視乃至赤外領域の光で励起して該エネルギーを輝尽発光光として放出させ、この輝尽発光光を光電読取手段により光電的に順次読み取って画像信号を得るシステムも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
これらのシステムにより得られた画像信号には観察読影に適した階調処理や周波数処理などの画像処理が施され、これらの処理が施された後の画像信号は診断用可視像としてフィルムに記録され、または高精細なCRTに表示されて医師などによる診断に供される。一方、上記蓄積性蛍光体シートに消去光を照射し、残留エネルギーを放出させると、そのシートは再度放射線画像情報の蓄積記録が可能となり、繰り返し使用可能とされる。
【0005】
ここで、上述した放射線画像記録再生システムに用いられる放射線画像情報読取装置においては、輝尽発光光の読取時間の短縮や、装置のコンパクト化およびコストの低減の視点から、励起光源として、シートに対して線状に励起光を照射するライン光源を使用し、光電読取手段としては、ライン光源により励起光が照射されたシートの線状の部分の長さ方向(以下、主走査方向とする)に沿って多数の光電変換素子が配列されたラインセンサを使用するとともに、上記ライン光源および前記ラインセンサと上記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、上記線状の部分の長さ方向に略直交する方向(以下、副走査方向とする)に移動する走査手段を備えた構成が提案されている(例えば特許文献2〜4参照)。
【0006】
しかしながら、上述のシステムに用いられるラインセンサは、主走査方向に複数の光電変換素子が並設されてなり、これらの光電変換素子の受光感度にバラツキがあるため、ラインセンサの出力としては、このバラツキによるアーチファクトが混在し、高品質な画像を得られない問題がある。例えば、CCDにより構成されたラインセンサの場合、光電変換素子になるCCDの各フォトダイオード(以下PDとする)がお互いに独立してあり、各PDの感度は一致ではないため、高品質な画像を得るためには、CCDの各PDの感度のバラツキに対応して、各PDからの出力を補正する必要がある。
【0007】
ラインセンサの光電変換素子の感度バラツキを補正する方法は、例えば、基準光源からの光を受光し、各光電変換素子の出力データを平均値で規格化することにより、ラインセンサの各画素領域の感度バラツキを補正する技術が本出願人により特許文献5において提案されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001-255610号公報
【0009】
【特許文献2】
特開昭60-111568号公報
【0010】
【特許文献3】
特開昭60-236354号公報
【0011】
【特許文献4】
特開平1-101540号公報
【0012】
【特許文献5】
特開2001-356437号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各光電変換素子からの出力データを平均値で規格化するだけでは、ライン状の基準光源のプロファイルが補正残差として残り、十分な感度補正ができないという問題がある。
【0014】
また、基準光源の経時劣化による項についての補正はできないために、より精度よく補正するためには、蓄積性蛍光体シートに対して、X線の一様露光(曝射)を行い、その一様露光されたシートからのデータと比較して補正値を求めることが必要となり、このようなX線の曝射を伴う補正処理は、ユーザにストレスを与えることとなり好ましくない。
【0015】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、ユーザにストレスを与えることなく、ラインセンサの光電変換素子について十分な感度補正を行うことができる放射線画像情報読取方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明による放射線画像情報読取方法は、放射線画像情報が蓄積された蓄積性蛍光体シートに励起光を主走査方向に線状に照射し、前記励起光が線状に照射された部分から発光された輝尽発光光を、複数の光電変換素子が前記主走査方向に並設されてなるラインセンサを用いて受光して光電変換を行い、前記励起光を照射するライン光源および前記ラインセンサと前記蛍光体シートを相対的に、前記主走査方向と異なる副走査方向に移動させ、前記ラインセンサの各光電変換素子からの出力データを前記移動に応じて順次取得することにより、前記蛍光体シートからの前記放射線画像情報の読取りを行う放射線画像情報読取方法において、
初期状態で、基準光源からの光を受光した前記ラインセンサの各光電変換素子の出力から得られた参照用データを記憶しておき、
前記蛍光体シートからの前記放射線画像情報の読取り直前に、前記ラインセンサに前記基準光源からの光を受光させ、
該基準光源からの光を受光した前記ラインセンサの各光電変換素子の出力から感度データを取得し、
前記感度データを前記参照用データと比較して、前記ラインセンサの各光電変換素子の感度バラツキを補正する感度補正データを求め、
前記蛍光体シートからの前記放射線画像情報の読取り時に、前記感度補正データを用いて前記各光電変換素子の出力データを補正することを特徴とするものである。
【0017】
上記方法において、低周波除去処理が施された前記感度補正データを用いて前記各光電変換素子の出力データを補正することがより好ましい。
【0018】
本発明による放射線画像情報読取装置は、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートに励起光を主走査方向に線状に照射するライン光源と、前記励起光が線状に照射された部分から発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う、複数の光電変換素子が前記主走査方向に並設されてなるラインセンサと、前記ライン光源および前記ラインセンサと前記蓄積性蛍光体シートを相対的に、前記主走査方向と異なる副走査方向に移動させる副走査手段と、前記ラインセンサの各光電変換素子からの出力を前記移動に応じて順次取得することにより、前記蛍光体シートからの前記放射線画像情報の読取りを行う読取手段とを備えてなる放射線画像情報読取装置であって、
前記ラインセンサに基準光を投射する基準光源と、
前記基準光源からの光を受光した前記ラインセンサの各光電変換素の出力から感度データを取得する感度データ取得手段と、
前記感度データ取得手段により初期状態において取得された感度データを参照用データとして記憶する参照用データ記憶手段と、
前記感度データ取得手段により前記放射線画像情報の読取り直前に取得された感度データを前記参照用データ記憶手段に記憶されている前記参照用データと比較して、前記ラインセンサの各光電変換素子の感度バラツキを補正する感度補正データを求める補正データ演算手段と、
前記感度補正データを用いて、前記放射線画像情報読取り時における前記各光電変換素子の出力データを補正する補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0019】
さらに、前記補正手段が、低周波除去処理が施された前記感度補正データを用いて、前記各光電変換素子の出力データを補正するものであることが望ましい。
【0020】
上記において、「初期状態」とは、放射線画像情報読取装置の出荷時、基準光源の交換時、蓄積性蛍光体シート交換時等、ラインセンサの光電変換素子の参照用データを変更すべき状況にある状態をいう。
【0021】
前記感度データの取得は、放射線画像を担持した蛍光体シートから該画像の読取りを行う毎に、その読取り直前に行うものである。これは、ラインセンサの光電変換素子の感度補正をするのが目的であるから、少しでも読取り時に近いほうが望ましいが、実用上支障がない程度であれば読取り時より多少前でもよい。したがって、ここで、「読取り直前」というのは、厳密な意味での蛍光体シートからの読取り直前(例えば数秒以内)のみならず、数分あるいは数時間前でも、また、蛍光体シートを装置内部に備え、撮影から読取りまでの処理を1つの筐体内で連続的な処理として行うビルトイン装置等の場合には、撮影を行う直前を含むものである。
【0022】
「各光電変換素子からの出力データ」とは、各光電変換素子からの出力そのものであってもよいし、画像データの各画素データに対応するものであってもよい。光電変換素子と画素データは1:1で対応するものとは限らず、複数の光電変換素子の出力から1つの画素データを得るものであってもよい。
【0023】
また、「低周波除去処理」としては、例えば、ボケマスク処理、メディアンフィルタ処理等を用いた処理が挙げられるが、既知のいかなる処理方法を用いてもよい。
【0024】
前記ライン光源としては、蛍光灯、冷陰極蛍光灯、LEDアレイ等を適用することができる。またライン光源は、蛍光灯等のように光源自体がライン状であるものだけではなく、出射された励起光がライン状とされるものであってもよく、ブロードエリアレーザなども含まれる。ライン光源から出射される励起光は、連続的に出射されるものであってもよいし、出射と停止を繰り返すパルス状に出射されるパルス光であってもよいが、ノイズ低減の観点から、高出力のパルス光であることが望ましい。
【0025】
また、前記副走査方向とは、前記主走査方向に略直交する方向であることが望ましいが、この方向に限るものではなく、例えば、蓄積性蛍光体シートの略全面に亘って均一に励起光を照射することができる範囲内で、主走査方向にに略直交する方向から外れた斜め方向に移動させるものであってもよいし、例えばジグザグ状に移動方向を変化させて移動させるものであってもよい。
【0026】
なお、ライン光源とラインセンサとは、蓄積性蛍光体シートの同一面側に配置される構成であってもよいし、互いに反対の面側に別個に配置される構成であってもよい。ただし、別個に配置される構成を採用する場合は、蓄積性蛍光体シートの、励起光が入射した面とは反対の面側に輝尽発光光が透過するように、蓄積性蛍光体シートの支持体等を、輝尽発光光透過性のものとすることが必要である。
【0027】
前記放射線画像情報を蓄積記録する蓄積性蛍光体シートとしては、放射線を吸収する蛍光体および放射線エネルギー、すなわち、放射線画像情報を蓄積する蛍光体両方を兼任する通常の蓄積性蛍光体シートであっても勿論よいが、従来の輝尽性蛍光体における放射線吸収機能とエネルギー蓄積機能を分離して、放射線吸収の優れた蛍光体と輝尽発光の応答性の優れた蛍光体を夫々放射線吸収と放射線画像情報蓄積に使い分けし、放射線吸収の優れた蛍光体を用いて(放射線吸収用蛍光体)、放射線を吸収して、紫外乃至可視領域に発光させ、この発光光を前述の輝尽発光の応答性の優れた蛍光体(蓄積専用蛍光体)を用いて吸収してそのエネルギーを蓄積し、可視乃至赤外領域の光で励起して該エネルギーを輝尽発光光として放出させ、この輝尽発光光を光電読取手段により光電的に順次読み取って画像信号を得るシステムを用いれば、放射線画像形成の検出量子効率、すなわち放射線吸収率、輝尽発光効率および輝尽発光光の取出し効率などを全体的に高めることができるため、本発明の放射線画像情報読取装置が対象とする蓄積性蛍光体シートは、前記蓄積専用蛍光体を含有するものであってもよい。
【0028】
ここで、前記蓄積専用蛍光体が前記放射線吸収用蛍光体からの紫外乃至可視領域の発光光を吸収してそのエネルギーを蓄積して画像情報とするが、該紫外乃至可視領域の発光光は、前記放射線吸収用蛍光体が放射線を吸収して発光したものであるため、前記蓄積専用蛍光体に蓄積された画像情報も放射線画像情報とする。
【0029】
なお、本発明の放射線画像情報読取方法および装置で使用される前記基準光源とは、蓄積性蛍光体シート読取用のライン光源とは別の、前記ラインセンサの各画素領域の感度のバラツキ補正用に設けられた光源のことであり、例えば、LEDと拡散面を具備した導光体とからなるものが挙げられるが、EL素子、LDアレイ、蛍光灯の他、輝尽発光光と同じ波長を含む光を発する光源を用いてもよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明による放射線画像情報読取方法は、初期状態で、基準光源からの光を受光したラインセンサの各光電変換素子の出力から得られた参照用データを記憶しておき、放射線画像情報の読取り直前に、基準光源からの光を受光した前記ラインセンサの各光電変換素子の出力から感度データを取得し、参照用データと比較して、感度補正データを求め、放射線画像情報の読取り時に、感度補正データを用いて前記各光電変換素子の出力を補正するので、読取りの度にX線の一様露光をする必要がなく、ラインセンサの各光電変換素子の感度のバラツキによるアーチファクトを、容易かつ十分に低減することができ、高品質の画像を得ることが可能となる。
【0031】
本発明による放射線画像情報読取装置は、前記ラインセンサに基準光を投射する基準光源と、前記基準光源からの光を受光した前記ラインセンサの各光電変換素子の出力から感度データを取得する感度データ取得手段と、前記感度データ取得手段により初期状態において取得された感度データを参照用データとして記憶する参照用データ記憶手段と、前記感度データ取得手段により前記放射線画像情報の読取り直前に取得された感度データを前記参照用データ記憶手段に記憶されている前記参照用データと比較して、前記ラインセンサの各光電変換素子の出力を補正する感度補正データを求める補正データ取得手段と、前記感度補正データを用いて、前記放射線画像情報読取り時における前記各光電変換素子の出力を補正する補正手段とを備えているので、読取りの度にX線の一様露光を行う必要がなく、ラインセンサの各光電変換素子の感度のバラツキによるアーチファクトを、容易かつ十分に低減することができ、高品質の画像を得ることが可能となる。
【0032】
さらに、本発明の放射線画像情報読取方法および装置において、低周波除去処理を施した感度補正データを用いて補正を行えば、基準光源の光量分布に変化が生じた場合においてその変化の影響を低減することができ、高品質の画像を得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0034】
図1は本発明の放射線画像情報読取装置を備えたCR Computed Radiography システムの全体構成図、図2は、図1に示した放射線画像情報読取装置の一部を拡大した拡大図である。
【0035】
CRシステムは、人体等の被写体11にX線を照射するX線源1、X 線源1のX線管球を制御するX線管球制御部2からなる撮影装置と、被写体を透過したX線が照射されて放射線画像情報が蓄積記録される蓄積性蛍光体シート12、該シート12からの画像読取りを行うスキャナヘッド20等を備えた読取機3と、該読取機3による画像読取りを制御する読取制御部4からなる放射線画像情報読取装置と、さらに、撮影装置および画像情報読取装置のそれぞれを制御すると共に、画像情報読取装置において得られた画像データを受信して画像処理等を施す画像処理手段を備えたシステム制御部5とからなる。
【0036】
本発明の放射線画像情報読取装置の読取機3は、所定位置に保持されている蓄積性蛍光体シート12と、ライン光源(線状光源)22、CCDラインセンサ23、このラインセンサ23の蓄積性蛍光体シート12側に配された集光レンズアレイ25とが搭載されたスキャナヘッド20と、このスキャナヘッド20を上下方向に移動させる副走査手段15と、補正データを作成するための基準光源28と、図示しない消去光源とを備えている。
【0037】
副走査手段15は、回転されるボールネジ14に螺合する雌ネジ部(図示せず)等を有し、ボールネジ14が正逆回転されることにより、スキャナヘッド20を上下方向に移動させるようになっている。
【0038】
ライン光源22は例えば、レーザダイオードアレイおよびシリンドリカルレンズから構成されている。レーザダイオードアレイは、発振波長が例えば650〜690nm帯にある複数のレーザダイオードが一列に並設されてなるものである。各レーザダイオードから発せられた発散光状態の励起光は、シリンドリカルレンズにより一方向にのみ集光されてファンビームとなり、それらのファンビームが合成されてなる励起光Lが蓄積性蛍光体シート12の一部分を線状に照射するようになっている。
【0039】
CCDラインセンサ23は一列に並設された多数の光電変換素子23a,23b,23c,…を有するものである。このCCDラインセンサ23は、センサチップ23a,23b,23c,…が図2の蓄積性蛍光体シート12上における励起光照射部分の長さ方向X(紙面奥行き方向)に沿って並ぶ向きに配設されている。
【0040】
集光レンズアレイ25は、例えば多数の屈折率分布型レンズが蓄積性蛍光体シート12上における励起光照射部分の長さ方向Xに沿って並ぶ向きに配設されている。各屈折率分布型レンズは、蓄積性蛍光体シート12から発せられた輝尽発光光Mを集光して、CCDラインセンサ23に導く。
【0041】
なお、CCDラインセンサ23と集光レンズアレイ25との間には、蓄積性蛍光体シート12で反射した励起光Lをカットする励起光カットフィルタ(図示せず)が介設されている。
【0042】
基準光源28は、例えば、レーザダイオードと光拡散面を有するファイバとから構成される。なお、その他、蛍光灯、EL素子、輝尽発光光と同じ波長を含む光を発する照明装置等種々のものを用いることができる。また、基準光源28は、スキャナヘッド20の集光光学系25の焦点位置から積極的にずらして設置されている。焦点位置からずらすことにより、基準光源28の光源面に付着した埃、傷による補正ノイズを軽減することができる。また、このような光源面に付着する埃による補正ノイズを軽減するために、基準光源の光源面に付着した埃を取り除くためのエアー、ブラシ、静電気等を利用した埃除去手段を備えるのが好ましい。
【0043】
図示しない消去光源は、例えば、蓄積性蛍光体シート12保持部の後方に配されており、該画像情報読取部20による画像情報読取終了後、次の画像撮影前に蓄積性蛍光体シート12に消去光を照射して、シートに残存している放射線エネルギーを放出させるものである。
【0044】
放射線画像情報読取装置の読取制御部4には、ラインセンサ23の各光電変換素子23a,23b,23c,…からの出力データを順次取得し、放射線画像情報を読み取る読取手段30、基準光源28からの光を受光したラインセンサ23の各光電変換素子21の出力から感度データを取得する感度データ取得手段32と、出荷時、基準光源、蛍光体シート等の交換時等の初期状態において感度データ取得手段32により得られた感度データを参照用データHr(p)として記憶する参照用データ記憶手段34と、感度データ取得手段32により放射線画像情報の読取り直前に取得された感度データHn(p)を参照用データ記憶手段34に記憶されている参照用データHr(p)と比較して、ラインセンサ23の各光電変換素子23a,23b,23c,…の出力を補正する感度補正データHc(p)を求める補正データ演算手段36と、感度補正データHc(p)を用いて、読取手段30により読み取られる放射線画像情報読取り時における各光電変換素子23a,23b,23c,…の出力を補正する補正手段38とを備える。
【0045】
感度データ取得手段32による感度データの取得は次の手順で行う。
【0046】
基準光源28を消灯した状態でのラインセンサ23の出力により暗時読取データHd(p)を取得し、次に基準光源28を点灯した状態で基準光源28の光を受光したラインセンサ23の出力により光源読取データH0(p)を取得し、光源読取データH0(p)から暗時読取データHd(p)を減算する。その後、減算して得られたデータH1(p)=H0(p)−Hd(p)を、該データH1(p)の平均値H1aveで規格化して、感度データH2(p)=H1(p)/H1aveを得る。なお、ここで、pは主走査方向の画素位置を示すものである。各画素と、該各画素における画素データを取得する光電変換素子とは、必ずしも1:1で対応するものである必要はなく、複数の光電変換素子により1つの画素データを取得するものであってもよい。なお、ラインセンサ23の出力から取得する読取データHd(p)、H0(p)は、ラインセンサ23の出力を1回のみ読み取って得たものであってもよいが、該ラインセンサ23の出力を複数回読み取って、平均化して得られたものを用いることが望ましい。ラインセンサ23の出力を複数回読み取る、すなわち複数ライン分のデータ取得し、平均化して1ライン分のデータを得ることにより、揺らぎ成分を除去することができる。
【0047】
次に、本実施形態の放射線画像情報読取装置の作用について説明する。
【0048】
まず、初期状態において行う処理について説明する。
【0049】
出荷時または蓄積性蛍光体シートその他のスキャナヘッドのパーツ交換時等の初期状態では、スキャナヘッド20は待機位置Aにある。待機位置Aは、基準光源28点灯時に、基準光源28からの光がラインセンサ23の光電変換素子23a,23b,23c,…で受光される位置である。
【0050】
この初期状態において、感度データ取得手段32により感度データH2(p)を得、これを、感度補正データを作成する際の参照用データHr(p)とし、参照用データ記憶手段34に記憶しておく。参照用データHr(p)は、例えば、図3に示すようなものである。図3は、縦軸に画素位置毎における基準光源を読取ったラインセンサ出力値をその平均値で規格化した値、横軸に主走査方向の画素位置pをとったグラフである。
【0051】
次に、CRシステムにおける撮影から読取までの一連の処理について説明する。
【0052】
X線撮影および読取り処理に先だって、感度補正データを作成する。スキャナヘッド20は待機位置Aにあり、ここで、初期状態の場合と同様にして感度データH2(p)を取得する。これを読取直前の読取時感度データHn(p)とする。読取時感度データHn(p)は、例えば図4に示すようなものである。図4においては、図3に示した参照用補正データと異なった曲線となっており、初期状態と比較して基準光源28の光量分布変化および/またはラインセンサ23の各光電変換素子23a,23b,23c,…の感度等に変化が生じていることを示すものである。また、読取時感度データHn(p)には、主走査方向中央付近において連続でない箇所がある。
【0053】
補正データ演算手段36において、読取時感度データHn(p)を参照用データHr(p)で除算し、Hn'(p)=Hn(p)/Hr(p)を得る(図5参照)。ここで、Hn'(p)の逆数を感度補正データとしてもよいが、基準光源28の光量分布に変化が生じた場合においてその変化の影響を低減するために、n'(p)にボケマスク処理を利用して低周波除去処理を行う。
【0054】
ここでは、ボケマスク処理を利用した低周波除去処理としては、次の式による演算処理を行う。
【0055】
【数1】
Figure 0004008328
なお、ボケマスク処理に代えて、Hn'(p)をマスクサイズMのメディアンフィルタ処理を用いて、低周波成分を除去してもよい。
【0056】
数式1におけるデータH m (p) は、n'(p)にボケマスク処理をして高周波成分を除去したものと、元のH 'n(p) との差分を取り、元の H'n(p) の平均値分レベルを加算したデータであり、このデータHm(p)の逆数を感度補正データHc(p)=1/Hm(p)とする(図6参照)。この感度補正データHc(p)を内部メモリに記憶する。前述の図4におけるHn(p)の不連続箇所は、光電変換素子の感度不良等によるものであり、補正データHc(p)においても存在する。この箇所に関しては、該補正データHc(p)による補正処理を施すか、不連続箇所に対応する画素を欠陥画素とみなすかは次の処理により決定する。
【0057】
すなわち、補正データ演算手段36においては、感度補正データHc(p)から欠陥画素を抽出する処理を行う。欠陥画素判定の閾値Hsは、画像読取時の補正後の出力として必要なS/Nから定めるのが好ましいが、例えば、補正データHc(p)の平均値±10%の値を閾値Hsとする。例えば、図7において、Hc(p)の平均値1に対して、±10%の値である1.1、0.9を上限および下限の閾値Hsとする。図7に示すように、感度補正データHc(p)の画素A,B,Cの箇所にそれぞれ不連続となるデータがあった場合、画素Aの補正データHc(A)は下限閾値Hs以下であるため、該画素Aは欠陥画素(NG)と認識され、画素Cの補正データHc(C)は上限閾値Hs以上であるため、該画素Cも欠陥画素と認識され、それぞれ欠陥画素補正の対象となる。この欠陥画素についての情報が感度補正データHc(p)と共に内部メモリに記憶される。一方、画素Bの補正データHc(B)は閾値範囲内であるため、欠陥画素とはみなされず、上述の補正データHc(p)による補正で足りると判断される。なお、図7は、欠陥画素抽出処理を簡単に説明するための図であり、図3〜図6のグラフと一致するものではない。
【0058】
以上の処理が終了すると、読取制御部4からシステム制御部5に対して撮影可能である旨の信号が送信され、システム制御部5よりユーザに撮影開始可能であることを通知する。
【0059】
被写体11が撮影位置に配置され、この被写体11に対して、線源1から発せられたX線等の放射線6が照射される。そして、被写体11を透過した放射線6が蓄積性蛍光体シート12に照射され、該蓄積性蛍光体シート12に被写体11の透過放射線画像が撮影(蓄積記録)される。なお、このとき、スキャナヘッド20は、待機位置Aに待機している。
【0060】
放射線6の曝射後、CCDラインセンサ23の暗補正データDd(p)が取得される。その後、蓄積性蛍光体シート12から画像情報を読み取る読取処理が開始される。スキャナヘッド20は、待機位置AからY方向上方に定速で移動する。そのとき、ライン光源22のレーザダイオードアレイが駆動され、ファンビーム状の励起光Lが蓄積性蛍光体シート12にX方向に延びる線状に照射されるとともに、スキャナヘッド20が、この照射方向と直交するY方向上方に移動して励起光Lの副走査がなされるので、蓄積性蛍光体シート12は励起光Lによって2次元的に走査される。
【0061】
励起光Lの照射を受けた蓄積性蛍光体シート12の部分からは、そこに蓄積記録されている放射線画像情報に対応した光量の輝尽発光光Mが発散する。この輝尽発光光Mは集光レンズアレイ25によって集光され、CCDラインセンサ23に入射し、受光される。
【0062】
ラインセンサ23は、各光電変換素子23a,23b,23c,…により受光された輝尽発光光Mを光電変換して、光電変換して得られ、各画素単位の出力データD(p)が読取手段30により、副走査方向の移動に伴い順次取得される。
【0063】
スキャナヘッド20が副走査終端位置まで移動して放射線画像情報の読取りが終了すると、スキャナヘッド20は待機位置Aに向けて下方に移動される。
【0064】
その後、図示しない消去光源が点灯され、そこから発せられた消去光が、蓄積性蛍光体シート12の全面に一様に照射さることにより、蓄積性蛍光体シート12の蓄積性蛍光体層に残存していた放射線エネルギーが放出される。それにより該シート12は、再度放射線画像の撮影(記録)に使用され得る状態となる。
【0065】
なお、この消去処理と並行して、補正手段38による各種補正が実施される。まず、読取り直前に取得した暗補正データDd(p)を用いて暗補正し、出荷時または蓄積性蛍光体シートその他のスキャナヘッドのパーツ交換時に取得されるシェーディング補正データを用いたシェーディング補正を実施する。なお、シェーディング補正は、主走査方向の1次元の補正データであってもよいが、蓄積性蛍光体シートのストラクチャーバラツキ、輝尽発光光のローカリティ、副走査方向のメカニカルな揺らぎに対して良好な画像を得るためには2次元のシェーディング補正データを使用することがより好ましい。暗補正およびシェーディング補正の後、上述の補正データ演算手段36で作成された感度補正データHc(p)を用いた感度補正処理を行う。
【0066】
ここでは、ラインセンサ23の各光電変換素子から得られた画素単位の出力データD(p)に暗補正およびシェーディング補正が施された暗補正データDs(p)に対して感度補正データHc(p)を乗算することにより感度補正済みデータDc(p)=Ds(p)・Hc(p)を得る。
【0067】
さらに、前述の欠陥画素抽出処理により、欠陥画素が抽出されている場合には、欠陥画素補正処理がなされる。補間処理は種々の方法を用いることができるが、例えば、欠陥画素であると認識されている画素について、該欠陥画素の両隣の画素の平均値で補間する。欠陥画素が隣接している場合には、該欠陥画素でない隣の画素のデータで補間するようにしてもよい。また、欠陥画素が複数隣接すると、補間することによりスジむらが視認できるようになるという不具合がある。この場合、画素サイズによって許容できる欠陥画素隣接数は異なるが、例えば1画素25μmのケースで10画素隣接したならばユーザに警告を出す等の処理を行う。ユーザはこの指示によりラインセンサの交換等の対応を行うことができる。
【0068】
欠陥画素補正処理が施された補正済みデータDc(p)は、システム制御部5の画像処理手段に転送され、各種画像処理が施され、CRT等の画像表示装置に表示され、あるいは記録機によってフィルム出力され、あるいはデータ保存等される。
【0069】
以上説明したように、本実施形態による放射線画像情報読取装置は、ラインセンサ23の各光電変換素子23a,23b,23c,…の感度のバラツキを補正する補正データを求め、ラインセンサ23からの出力データを補正するので、各光電変換素子23a,23b,23c,…の感度のバラツキによる画像品質の低下を防ぐことができる。特に、初期状態の感度データを参照用データとして記憶し、読取時毎に取得される感度データを参照用データと比較して、感度補正データを作成しているため、基準光源28のプロファイルによるレベル差を補正することができる。従って、基準光源が理想的なライン状光源でなくても良好な感度補正を行うことができる。さらに、ボケマスク処理を行うことにより、基準光源28のプロファイル変化の影響を軽減することができる。また、欠陥画素を容易に判別することができるため、欠陥画素に対して補間等の適切な処理を行うことができる。以上により、本画像情報読取装置によれば、X線の一様露光等のユーザストレスを発生させる処理を伴うことなく、高画質な画像を得ることができる。
【0070】
なお、上記実施形態においては、撮影直前に感度補正データを作成するものとしたが、撮影後、読取前に感度補正データを作成するようにしてもよい。
【0071】
なお、上記実施形態においては、本発明のラインセンサの感度補正の他に暗補正およびシェーディング補正を行うものとしたが、さらに他の補正を行う場合もある。例えば、蓄積性蛍光体シートのリニアリティ歪を補正する場合、画素加算してS/Nを向上させる補正処理をする場合等が挙げられる。このような他の補正を行う場合においても、上述の欠陥画素補正は各種補正の最後に行うことが好ましい。
【0072】
また、ライン光源22はレーザダイオードアレイから構成されたものに限らず、その他、LEDアレイ等から構成されたものを用いることもできる。
【0073】
なお、上記基準光源28を備えた放射線画像情報読取装置においては、読取画像に不具合が発生した場合、蓄積性蛍光体シートを読み取って得た画像と、基準光源28を用いて読み取って得た擬似画像との比較を行い、励起光源、シート起因の問題であるか、集光光学系、読取り系起因の問題であるかの切り分けを行うことができ、問題発生原因の早期解決を図ることができる。
【0074】
具体的には、次の手順で擬似画像を得る。まず、スキャナヘッド20を待機位置Aに配置し、基準光源28を点灯させて、基準光源28からの光をラインセンサ12に受光させ、該ラインセンサ23の出力を複数回読み取り、複数ライン分のデータを取得し、ライン数で平均化(副走査方向平均化)する。この平均化したデータを主走査方向の平均値で規格化して逆数をシェーディング補正データとして記憶しておく。次に、スキャナヘッド20を待機位置Aに配置したまま、再度、基準光源28を点灯させて、基準光源28からの光をラインセンサ23により受光させて、該ラインセンサ23の出力により複数ライン分のデータを取得し、これを2次元画像とする。この画像は、光源のシェーディングを反映した画像であり、この画像に先に作成したシェーディング補正データを乗算することにより擬似画像を得る。
【0075】
また、不具合発生原因の切り分けは次の方法で行う。通常、上述の手順で得られた擬似画像は一様画像であるが、集光光学系や読取り系に不具合があると、擬似画像が一様な画像にならない。従って、蓄積性蛍光体シートを読み取って得た読取画像と擬似画像に同じ不具合がある場合には、集光光学系や読取り系、もしくはそれ以降の処理に不具合があると判断することができる。一方、読取画像と擬似画像が一致しない場合は、蓄積性蛍光体シート、励起光源に不具合があると判断することができる。読取画像と擬似画像との比較は、フィルムに出力して目視する、デジタル画像データを表示画面上で比較してもよい。
【0076】
なお、上記のように問題発生原因の切り分けができれば、部品交換単位を励起系、集光系で分割することができ交換コストを抑制することができる。例えば、スキャナヘッドに不具合が生じた場合でも、スキャナヘッドの全交換をする必要はなく、集光系、もしくは励起系のいずれかの部品を交換すればすみ、スキャナヘッドの全交換と比較して交換コストを抑制することができる。
【0077】
また、上述した各実施形態の放射線画像情報読取装置に使用されるシートとして、放射線を吸収する蛍光体および放射線エネルギー、すなわち、放射線画像情報を蓄積する蛍光体両方を兼任する通常の蓄積性蛍光体シートであっても勿論よいが、特許文献1に提案されているように、従来の輝尽性蛍光体における放射線吸収機能とエネルギー蓄積機能を分離して、放射線吸収の優れた蛍光体と輝尽発光の応答性の優れた蛍光体を夫々放射線吸収と放射線画像情報蓄積に使い分けし、放射線吸収の優れた蛍光体を用いて(放射線吸収用蛍光体)、放射線を吸収して、紫外乃至可視領域に発光させ、この発光光を前述の輝尽発光の応答性の優れた蛍光体(蓄積専用蛍光体)を用いて吸収してそのエネルギーを蓄積し、可視乃至赤外領域の光で励起して該エネルギーを輝尽発光光として放出させ、この輝尽発光光を光電読取手段により光電的に順次読み取って画像信号を得るシステムを用いれば、放射線画像形成の検出量子効率、すなわち放射線吸収率、輝尽発光効率および輝尽発光光の取出し効率などを全体的に高めることができるため、本発明の放射線画像情報読取装置が対象とする蓄積性蛍光体シートは、前述の蓄積専用蛍光体を含有するものを使用すれば、一層画像の品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線画像情報読取装置を備えたCRシステムの全体構成を示す図
【図2】図1に示した放射線画像情報読取装置の一部側断面図
【図3】参照用データを示す図
【図4】読取り実行直前の感度データを示す図
【図5】感度補正データ
【図6】マスク処理が施された感度補正データを示す図
【図7】欠陥画素検出方法を説明するための図
【符号の説明】
1 X線源
2 X線管球制御部
3 読取機
4 読取制御部
5 システム制御部
11 被写体
12 蓄積性蛍光体シート
14 ボールネジ
15 副走査手段
20 スキャナヘッド
22 ライン光源
23 ラインセンサ
23a,23b,23c,… 光電変換素子
25 集光レンズアレイ
28 基準光源
30 画像情報読取手段
32 感度データ取得手段
34 参照用データ記憶手段
36 補正データ演算手段
38 補正手段
L 励起光
M 輝尽発光光
H 補正値

Claims (2)

  1. 放射線画像情報が蓄積された蓄積性蛍光体シートに励起光を主走査方向に線状に照射し、前記励起光が線状に照射された部分から発光された輝尽発光光を、複数の光電変換素子が前記主走査方向に並設されてなるラインセンサを用いて受光して光電変換を行い、前記励起光を照射するライン光源および前記ラインセンサと前記蛍光体シートを相対的に、前記主走査方向と異なる副走査方向に移動させ、前記ラインセンサの各光電変換素子からの出力データを前記移動に応じて順次取得することにより、前記蛍光体シートからの前記放射線画像情報の読取りを行う放射線画像情報読取方法において、
    初期状態で、基準光源からの光を受光した前記ラインセンサの各光電変換素子の出力から得られた参照用データを記憶しておき、
    前記蛍光体シートからの前記放射線画像情報の読取り直前に、前記ラインセンサに前記基準光源からの光を受光させ、
    該基準光源からの光を受光した前記ラインセンサの各光電変換素子の出力から感度データを取得し、
    前記感度データの前記参照用データに対する比を求め、
    求めた前記比に対して低周波除去処理を施したものの逆数を前記ラインセンサの各光電変換素子の感度バラツキを補正する感度補正データとし、
    前記蛍光体シートからの前記放射線画像情報の読取り時に、前記感度補正データを用いて前記各光電変換素子の出力データを補正することを特徴とする放射線画像情報読取方法。
  2. 放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートに励起光を主走査方向に線状に照射するライン光源と、前記励起光が線状に照射された部分から発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う、複数の光電変換素子が前記主走査方向に並設されてなるラインセンサと、前記ライン光源および前記ラインセンサと前記蓄積性蛍光体シートを相対的に、前記主走査方向と異なる副走査方向に移動させる副走査手段と、前記ラインセンサの各光電変換素子からの出力データを前記移動に応じて順次取得することにより、前記蛍光体シートからの前記放射線画像情報の読取りを行う読取手段とを備えてなる放射線画像情報読取装置であって、
    前記ラインセンサに基準光を投射する基準光源と、
    前記基準光源からの光を受光した前記ラインセンサの各光電変換素の出力から感度データを取得する感度データ取得手段と、
    前記感度データ取得手段により初期状態において取得された感度データを参照用データとして記憶する参照用データ記憶手段と、
    前記感度データ取得手段により前記放射線画像情報の読取り直前に取得された感度データの前記参照用データ記憶手段に記憶されている前記参照用データに対する比を求め、求めた前記比に対して低周波除去処理を施したものの逆数を前記ラインセンサの各光電変換素子の感度バラツキを補正する感度補正データとして求める補正データ演算手段と、
    前記感度補正データを用いて、前記放射線画像情報読取り時における前記各光電変換素子の出力データを補正する補正手段と
    を備えたことを特徴とする放射線画像情報読取装置。
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