JP4005383B2 - インターネットファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、公衆回線網経由とインターネット経由との両方によるファクシミリ送信が可能なインターネットファクシミリ装置に係り、特に宛先入力を容易にしたインターネットファクシミリ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ファクシミリ装置の機能としては、例えばワンタッチ宛先機能、短縮宛先機能、グループ宛先機能があり、これらの機能は大多数のファクシミリ装置で略標準装備されるに至っている。
【０００３】
このワンタッチ機能とは、予め割当てられたキーに宛先のＦＡＸ番号を登録し、当該キーを押圧等の操作を行うことにより、該宛先を指定する機能である。
【０００４】
また、短縮宛先機能とは、予め宛先のＦＡＸ番号に対応付けて短縮番号を登録し、当該短縮番号を入力することにより、該宛先を指定する機能である。
【０００５】
そして、グループ宛先機能とは、複数の宛先に同一文章を送信する際に、予めかかる宛先を所定のグループ番号に対応させてグループ化して登録しておき、当該グループ番号を入力することにより、該グループメンバ全員の宛先を指定する機能である。
【０００６】
一方、今日のインターネットの普及に伴い、当該インターネットを介してファックス通信を行うことができるようにした構成が提案されている（例えば、特開平８−２４２３２６号公報、特開平９−１４９１８９号公報）。
【０００７】
このように公衆回線網とインターネットとの両方によるファクシミリ送信が可能なファクシミリ装置を本明細書ではインターネットファクシミリ装置と記載する。
【０００８】
このようなインターネットファクシミリ装置では、ＦＡＸ番号が入力されると公衆回線網を介してファックス送信を行い、電子メールアドレスが入力されるとインターネットを介してファックス送信を行うようになっており、短縮宛先機能、ワンタッチ宛先機能、グループ宛先機能等において宛先の登録はＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの２つによる登録が可能になっている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようにインターネットファクシミリ装置では、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの何れかが用いられるため、どの方法により宛先を指定するかについて以下のような不便さがあった。
【００１０】
即ち、ＦＡＸ番号による宛先指定を行う場合にはＦＡＸ番号入力モードを表示させてＦＡＸ番号が入力され、電子メールアドレスによる宛先指定を行う場合にはメールアドレス入力モードを表示させて電子メールアドレスが入力される。
【００１１】
このように入力画面を切替えるのは、ＦＡＸ番号は数字、＃、＊、ポーズにより構成されているため、ＦＡＸ番号入力モードには電子メールアドレスの入力において使用するアルファベットや記号が入力できないためである。
【００１２】
従って、宛先入力をする際には、ユーザはＦＡＸ番号入力モードを表示させてＦＡＸ番号を入力するか、メールアドレス入力モードを表示させて電子メールアドレスを入力するかを決め、当該決定に対応した入力画面を表示させなければならない面倒さがある。
【００１３】
そこで、本発明は、かかる宛先入力における操作性を向上させた利便性の高いインターネットファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ＦＡＸ番号の入力により宛先が指定できるようにするＦＡＸ番号入力モード及び、電子メールアドレスの入力により宛先が指定できるようにするメールアドレス入力モードが切替可能に設けられた宛先入力画面と、予め登録された宛先のＦＡＸ番号や電子メールアドレスに対応したキー操作により宛先を指定するワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能とが設けられて、ＦＡＸ番号が指定されると公衆回線網を介して当該ＦＡＸ番号の宛先と情報の送受信を行い、電子メールアドレスが指定されるとインターネットを介して当該電子メールアドレスの宛先と情報の送受信を行うインターネットファクシミリ装置において、前記ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能により宛先を指定する際に、現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードか否かを判断する入力画面表示状態判断手段と、該入力画面表示状態判断手段により現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードと判断された場合、前記ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先にＦＡＸ番号が登録されているときにはそのＦＡＸ番号を選択する一方、当該宛先にＦＡＸ番号が登録されていないときには当該宛先に登録されている電子メールアドレスを選択し、また前記宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合、当該ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先に電子メールアドレスが登録されているときにはその電子メールアドレスを選択する一方、当該宛先に電子メールアドレスが登録されていないときには当該宛先に登録されているＦＡＸ番号を選択する宛先選択手段とを設けたものである。
【００１５】
請求項２にかかる発明は、予め複数の宛先がグループ化されて所定のキーに対応して登録され、当該キーの操作によりグループメンバの全ての宛先が指定できるようにしたグループ宛先機能を備えて、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとが共に登録されているグループメンバの宛先を指定する際に、入力画面表示状態判断手段により現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されていると判断された場合には、宛先選択手段は当該宛先のＦＡＸ番号を選択し、またＦＡＸ番号入力モードが表示されていないと判断した場合には、当該宛先の電子メールアドレスを選択することを特徴とする。
【００１６】
請求項３にかかる発明は、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバの宛先指定を行う際に、宛先選択手段は入力画面表示状態判断手段の判断結果に関わらず、登録されているＦＡＸ番号又は電子メールアドレスを選択することを特徴とする。
【００１７】
請求項４にかかる発明は、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバが含まれるグループが指定された際に、入力画面表示状態判断手段が現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されていると判断した場合には、宛先選択手段がＦＡＸ番号の登録されているグループメンバの当該ＦＡＸ番号のみを選択し、また現在メールアドレス入力モードが表示されていると判断した場合には、宛先選択手段が電子メールアドレスの登録されているグループメンバの当該電子メールアドレスのみを選択することを特徴とする。
【００１８】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図１は第１の実施の形態の説明に適用されるインターネットファクシミリ装置の概略構成を示す図である。
【００１９】
当該インターネットファクシミリ装置は、システム制御部１、システムメモリ２、画像メモリ５、読取部８、記録部９、時計回路１０、操作表示部１１、符号化復号化部１２、通信制御部１３、モデム１４、網制御部１５等により構成され、これらがシステムバスにより接続されている。
【００２０】
システム制御部１は、ＲＯＭ３に書き込まれた制御プログラムにしたがってＲＡＭ４を作業領域として使用しながら、装置各部を制御するマイクロコンピュータである。
【００２１】
ＲＯＭ３は、システム制御部１が装置各部を制御するための制御プログラムが記憶されているリードオンリメモリである。
【００２２】
ＲＡＭ４は、システム制御部１の作業領域として使用されると共に、短縮宛先機能、ワンタッチ宛先機能、グループ宛先機能等のように当該インターネットファクシミリ装置に備えられた機能で登録されたデータを記憶するランダムアクセスメモリである。なお、当該ＲＡＭ４は、図示しないバックアップ用回路によりバックアップされて装置電源遮断時にも記憶内容が保持されるようになっている。
【００２３】
読取部８は、３．８５本／ｍｍ、７．７本／ｍｍ、１５．４本／ｍｍ等の所定の読取線密度で原稿画像を読取って画情報を得るためのもので、読取った画情報は一旦ラインバッファに逐次蓄積されて必要とされる機器に転送されるようになっている。
【００２４】
記録部９は、受信した画情報をその線密度に応じて記録出力したり、読取部８で読取った画情報をその線密度に応じて記録出力（コピー動作）するためのものであり、また管理リポートの出力にも用いられる。
【００２５】
時計回路１０は、現在時刻の計時を行う一方、システム制御部１から設定された時定数をカウントダウンしてタイムアウトするとシステム制御部１にタイムアウトしたことを通知する、タイマ動作を行うものである。
【００２６】
画像メモリ５は、読取部８で読取った画情報をメモリ送信するために一時的にファイルとして蓄積する圧縮データメモリー用のＳＡＦメモリ６、受信した画情報を記録部９により記録するまでファイルとして一時的に蓄積してデータを記録する際に生データを展開するバッファ用のページメモリ７等を備えている。
【００２７】
操作表示部１１は、数字キー、＃、＊、ポーズ、アルファベットキー及びその他各種キー、ＦＡＸ番号入力モードやメールアドレス入力モードからなる宛先入力画面、グループ登録画面等の各種の画面を表示するための表示器等を備えて、ＦＡＸ番号や電子メールアドレスの宛先入力を行ったり、各機能の指示や状態表示を行うものである。
【００２８】
符号化復号化部１２は、送信画像データをＧ３、Ｇ４ファクシミリに適合するＭＨ符号化方式、ＭＲ符号化方式、ＭＭＲ符号化方式等の所定の符号化方式で符号化圧縮する一方、受信画像データをＭＨ符号化方式、ＭＲ符号化方式、ＭＭＲ符号化方式等に対応する所定の復号化方式で復号伸長するものである。
【００２９】
通信制御部１３は、各種のプロトコルを実行して網制御部１５を制御することにより、公衆回線網経由やインターネット経由によるファクシミリ送信が行えるように制御するものである。
【００３０】
モデム１４は、送信するデータを変調し、また受信した信号を復調するものであり、網制御部１５は、回線に接続されて、回線の極性反転の検出、回線の直流ループの閉結・解放や、回線解放の検出、発信音の検出、ビジートーン等のトーン信号の検出、呼出信号の検出等の回線との接続制御、ダイヤル回線に対応したダイヤルパルスの生成を行うものである。
【００３１】
このような構成で、宛先入力を行う際の手順を図２を参照して説明する。先に述べたように宛先入力画面は、ＦＡＸ番号入力モードとメールアドレス入力モードとが切替表示できるようになっており、例えばＦＡＸ番号入力したい場合に、現在の宛先入力画面がメールアドレス入力モードである場合には操作表示部１１に設けられている宛先入力画面切替キーを操作する。また逆の場合も同様に宛先入力画面切替キーを操作する。
【００３２】
このような状況で宛先入力する際には、ユーザはＦＡＸ番号を入力するか電子メールアドレスを入力するかを決め、対応する入力画面が表示されていない場合には、宛先入力画面切替キーを操作する。
【００３３】
システム制御部１は、この宛先入力画面切替キーが操作されたか否かを監視しており、操作されたと判断すると（ステップＳＡ１）、現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードであるか否かを判断する（ステップＳＡ２）。
【００３４】
この結果、現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されていれば、メールアドレス入力モードに切替え（ステップＳＡ３）、また現在電子メールアドレス画面が表示されていればＦＡＸ番号入力モードに切替える（ステップＳＡ４）。
【００３５】
これにより、簡単にＦＡＸ番号入力モード又はメールアドレス入力モードを切替えることができるようになって利便性が向上する。
【００３６】
また、短縮宛先機能やワンタッチ宛先機能を用いて宛先を指定するような場合には、図３に示すような手順で指定する。なお、短縮宛先機能とワンタッチ宛先機能とにおける、宛先入力手順は略同じであるので、以下の説明ではワンタッチ宛先機能の場合を例に説明する。但し、ワンタッチ宛先機能の説明を短縮宛先機能として理解する際には、例えばワンタッチ宛先キーを短縮宛先キー等のような読替が必要であることは言うまでもない。
【００３７】
システム制御部１はワンタッチ宛先キーの操作を監視しており、当該ワンタッチ宛先キーの操作を検出すると（ステップＳＢ１）、現在の宛先入力画面の表示がＦＡＸ番号入力モードか否かを判断する（ステップＳＢ２）。
【００３８】
この結果、現在の宛先入力画面の表示がＦＡＸ番号入力モードである場合には、指定されたワンタッチ宛先キーに登録されている宛先にＦＡＸ番号が登録されているか否かを判断し（ステップＳＢ３）、ＦＡＸ番号が登録されている場合には当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＢ４）、宛先入力処理を終了する。
【００３９】
一方、ステップＳＢ３で指定されたワンタッチ宛先キーに登録されている宛先にＦＡＸ番号が登録されていない場合には、当該ワンタッチ宛先キーに電子メールアドレスが登録されているか否かを判断する（ステップＳＢ８）。
【００４０】
そして、電子メールアドレスが登録されている場合には、当該電子メールアドレスを宛先に選択して（ステップＳＢ６）、宛先入力処理を終了する。
【００４１】
なお、ワンタッチ宛先キーにＦＡＸ番号及び電子メールアドレス共に登録されていない場合は、そのまま宛先入力処理を終了する。この場合は、通常の宛先入力方法により宛先入力画面を操作して宛先入力を行うことになる。
【００４２】
また、ステップＳＢ２で、現在の宛先入力画面の表示がＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合には、指定されたワンタッチ宛先キーに電子メールアドレスが登録されているか否かを判断し（ステップＳＢ５）、登録されている場合にはその電子メールアドレスを宛先に選択して（ステップＳＢ６）、宛先入力処理を終了する。
【００４３】
このとき、指定されたワンタッチ宛先キーに電子メールアドレスが登録されていない場合には、ＦＡＸ番号が登録されているか否かを判断して（ステップＳＢ７）、登録されている場合には当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＢ４）、宛先入力処理を終了する。
【００４４】
なお、ワンタッチ宛先キーにＦＡＸ番号及び電子メールアドレス共に登録されていない場合は、そのまま宛先入力処理を終了する。この場合は、通常の宛先入力方法により宛先入力画面を操作して宛先入力を行うことになる。
【００４５】
以上により、短縮宛先機能やワンタッチ宛先機能において、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの両方が登録されている宛先を指定する際に、宛先入力画面の表示状態に応じてＦＡＸ番号又は電子メールアドレスのいずれかを選択するため宛先入力操作が非常に容易になって、利便性が向上する。
【００４６】
次に、本発明の第２の実施の形態を図を参照して説明する。なお、第１の実施の形態と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【００４７】
先の実施の形態においては、短縮宛先機能やワンタッチ宛先機能で宛先を指定するような場合について説明したが、本実施の形態ではグループ宛先機能で宛先を指定する場合について説明する。
【００４８】
図４このようなグループ宛先機能における宛先を指定する場合の手順を示すフローチャートで、予め複数の宛先がグループ宛先番号に対応付けてグループ化されている。
【００４９】
システム制御部１は、このグループ宛先番号を示すキーが押されたことを検出すると（ステップＳＣ１）、グループメンバの宛先を抽出するために使用する抽出済みメンバ件数カウンタＮを「０」に初期化して（ステップＳＣ２）、指定されたグループに登録されているメンバの総数をｎとして設定する（ステップＳＣ３）。
【００５０】
そして、グループメンバの宛先抽出数Ｎが、このメンバ総数ｎに達したか否かを判断し（ステップＳＣ４）、達した場合には処理を終了する（ステップＳＣ５）。
【００５１】
一方、宛先抽出数Ｎがメンバ総数ｎに達しない場合には、次のグループメンバの宛先抽出を行い（ステップＳＣ６）、現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードであるか否かを判断する（ステップＳＣ７）。
【００５２】
現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードの場合には、抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在するかを調べる（ステップＳＣ８）。
【００５３】
抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在する場合は、当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＣ９）、抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメント（１カウントアップ）する（ステップＳＣ１０）。
【００５４】
また、抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在しない場合には、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＣ１０）。
【００５５】
一方、ステップＳＣ７において現在の入力モードがＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合には、抽出されたグループメンバの宛先に電子メールアドレスが存在するかを調べる（ステップＳＣ１１）。
【００５６】
そして、電子メールアドレスが存在する場合は、当該電子メールアドレスを宛先に選択して（ステップＳＣ１２）、抽出済みメンバ件数のカウンタを１インクリメントし（ステップＳＣ１０）、電子メールアドレスが存在しない場合は、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＣ１０）。
【００５７】
なお、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントした場合には、このグループメンバに対してはグループ送信が行われず通常の宛先入力方法により宛先入力画面を操作して宛先入力を行って送信する。
【００５８】
以上により、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの両方が登録されているグループメンバの宛先指定を行う場合には宛先入力モードに従って宛先を選択するようにしたので、ユーザはどの方法で登録されているか等を確認する必要がなく操作性が向上する。
【００５９】
次に、本発明の第３の実施の形態を図を参照して説明する。なお、第１及び第２の実施の形態と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【００６０】
第２の実施の形態においては、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバの宛先指定を行う場合に、現在の入力画面モードに応じて選択した。この結果、例えば現在の宛先入力モードがＦＡＸ番号入力画面で、１のグループメンバの宛先が電子メールアドレスのみが登録されているような場合には宛先指定は行われなかった。
【００６１】
これに対して、本実施の形態では、例えば現在の宛先入力モードがＦＡＸ番号入力画面で、１のグループメンバの宛先が電子メールアドレスのみが登録されているような場合には、電子メールアドレスを選択するようにしたものである。
【００６２】
図５このようなグループ宛先機能における宛先を指定する場合の手順を示すフローチャートで、予め複数の宛先がグループ宛先番号に対応付けてグループ化されている。
【００６３】
システム制御部１は、このグループ宛先番号を示すキーが押されたことを検出すると（ステップＳＤ１）、グループメンバの宛先を抽出するために使用する抽出済みメンバ件数カウンタＮを「０」に初期化して（ステップＳＤ２）、指定されたグループに登録されているメンバの総数をｎとして設定する（ステップＳＤ３）。
【００６４】
そして、グループメンバの宛先抽出数Ｎが、このメンバ総数ｎに達したか否かを判断し（ステップＳＤ４）、達した場合には処理を終了する（ステップＳＤ５）。
【００６５】
一方、宛先抽出数Ｎがメンバ総数ｎに達しない場合には、次のグループメンバの宛先抽出を行い（ステップＳＤ６）、現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードであるか否かを判断する（ステップＳＤ７）。
【００６６】
現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードの場合には、抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在するかを調べる（ステップＳＤ８）。
【００６７】
抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在する場合は、当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＤ９）、抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメント（１カウントアップ）する（ステップＳＤ１０）。
【００６８】
また、抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在しない場合には、抽出されたグループメンバの宛先に電子メールアドレスが存在するかを調べ（ステップＳＤ１５）、存在する場合には電子メールアドレスを宛先に選択し、抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＤ１６、ステップＳＤ１０）。存在しない場合には宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＤ１０）。
【００６９】
一方、ステップＳＤ７において現在の入力モードがＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合には、抽出されたグループメンバの宛先に電子メールアドレスが存在するかを調べる（ステップＳＤ１１）。
【００７０】
そして、電子メールアドレスが存在する場合は、当該電子メールアドレスを宛先に選択して（ステップＳＤ１２）、抽出済みメンバ件数のカウンタを１インクリメントする（ステップＳＤ１０）。
【００７１】
また、抽出されたグループメンバの宛先に電子メールアドレスが存在しない場合は、Ｆａｘ番号が存在するかを調べ（ステップＳＤ１３）、ＦＡＸ番号が存在する場合は当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＤ１４）、抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントし（ステップＳＤ１０）、ＦＡＸ番号が存在しない場合は、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＤ１０）。
【００７２】
なお、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントした場合には、当該宛先に対してはグループ登録要件が不備であるため、このグループメンバに対してはグループ送信が行われず通常の宛先入力方法により宛先入力画面を操作して宛先入力を行って送信する。
【００７３】
以上により、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの両方が登録されているグループメンバの宛先指定を行う場合には宛先入力モードに従って宛先を選択し、いずれか１が登録されているグループメンバの宛先指定を行う場合には、登録されているＦＡＸ番号又は電子メールアドレスを選択するようにしたので、ユーザはどの方法で登録されているか等を確認する必要がなく操作性が向上する。
【００７４】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能により宛先を指定する際に、現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードか否かを判断して、現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードと判断された場合には、ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先のＦＡＸ番号を選択し、また宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合には、当該ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先の電子メールアドレスを選択するようにしたので、宛先入力における操作性が向上する。
【００７５】
請求項２にかかる発明によれば、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとが共に登録されているグループメンバの宛先を指定する際に、現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されている場合には、当該宛先のＦＡＸ番号を選択し、またＦＡＸ番号入力モードが表示されていない場合には、当該宛先の電子メールアドレスを選択するようにしたので、宛先入力における操作性が向上する。
【００７６】
請求項３にかかる発明によれば、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバの宛先指定を行う際に、現在の宛先入力モードに関わらず、登録されているＦＡＸ番号又は電子メールアドレスを選択するようにしたので、宛先入力における操作性が向上する。
【００７７】
請求項４にかかる発明によれば、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバが含まれるグループが指定された際に、現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されている場合には、宛先選択手段がＦＡＸ番号の登録されているグループメンバの当該ＦＡＸ番号のみを選択し、また現在メールアドレス入力モードが表示されている場合には、電子メールアドレスの登録されているグループメンバの当該電子メールアドレスのみを選択するようにしたので、宛先入力における操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の各実施の形態の説明に適用されるインターネットファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図２】第１の実施の形態の説明に適用されるＦＡＸ番号入力モードとメールアドレス入力モードとを自動切替えして宛先入力を行う際の手順を示すフローチャートである。
【図３】短縮宛先機能やワンタッチ宛先機能を用いて宛先を指定する場合の宛先入力を行う際の手順を示すフローチャートである。
【図４】第２の実施の形態の説明に適用されるグループ宛先機能における宛先を指定する場合の手順を示すフローチャートである。
【図５】第３の実施の形態の説明に適用されるグループ宛先機能における宛先を指定する場合の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１ システム制御部
２ システムメモリ
５ 画像メモリ
１１ 操作表示部
１２ 符号化復号化部
１３ 通信制御部
１４ モデム
１５ 網制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、公衆回線網経由とインターネット経由との両方によるファクシミリ送信が可能なインターネットファクシミリ装置に係り、特に宛先入力を容易にしたインターネットファクシミリ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ファクシミリ装置の機能としては、例えばワンタッチ宛先機能、短縮宛先機能、グループ宛先機能があり、これらの機能は大多数のファクシミリ装置で略標準装備されるに至っている。
【０００３】
このワンタッチ機能とは、予め割当てられたキーに宛先のＦＡＸ番号を登録し、当該キーを押圧等の操作を行うことにより、該宛先を指定する機能である。
【０００４】
また、短縮宛先機能とは、予め宛先のＦＡＸ番号に対応付けて短縮番号を登録し、当該短縮番号を入力することにより、該宛先を指定する機能である。
【０００５】
そして、グループ宛先機能とは、複数の宛先に同一文章を送信する際に、予めかかる宛先を所定のグループ番号に対応させてグループ化して登録しておき、当該グループ番号を入力することにより、該グループメンバ全員の宛先を指定する機能である。
【０００６】
一方、今日のインターネットの普及に伴い、当該インターネットを介してファックス通信を行うことができるようにした構成が提案されている（例えば、特開平８−２４２３２６号公報、特開平９−１４９１８９号公報）。
【０００７】
このように公衆回線網とインターネットとの両方によるファクシミリ送信が可能なファクシミリ装置を本明細書ではインターネットファクシミリ装置と記載する。
【０００８】
このようなインターネットファクシミリ装置では、ＦＡＸ番号が入力されると公衆回線網を介してファックス送信を行い、電子メールアドレスが入力されるとインターネットを介してファックス送信を行うようになっており、短縮宛先機能、ワンタッチ宛先機能、グループ宛先機能等において宛先の登録はＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの２つによる登録が可能になっている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようにインターネットファクシミリ装置では、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの何れかが用いられるため、どの方法により宛先を指定するかについて以下のような不便さがあった。
【００１０】
即ち、ＦＡＸ番号による宛先指定を行う場合にはＦＡＸ番号入力モードを表示させてＦＡＸ番号が入力され、電子メールアドレスによる宛先指定を行う場合にはメールアドレス入力モードを表示させて電子メールアドレスが入力される。
【００１１】
このように入力画面を切替えるのは、ＦＡＸ番号は数字、＃、＊、ポーズにより構成されているため、ＦＡＸ番号入力モードには電子メールアドレスの入力において使用するアルファベットや記号が入力できないためである。
【００１２】
従って、宛先入力をする際には、ユーザはＦＡＸ番号入力モードを表示させてＦＡＸ番号を入力するか、メールアドレス入力モードを表示させて電子メールアドレスを入力するかを決め、当該決定に対応した入力画面を表示させなければならない面倒さがある。
【００１３】
そこで、本発明は、かかる宛先入力における操作性を向上させた利便性の高いインターネットファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ＦＡＸ番号の入力により宛先が指定できるようにするＦＡＸ番号入力モード及び、電子メールアドレスの入力により宛先が指定できるようにするメールアドレス入力モードが切替可能に設けられた宛先入力画面と、予め登録された宛先のＦＡＸ番号や電子メールアドレスに対応したキー操作により宛先を指定するワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能とが設けられて、ＦＡＸ番号が指定されると公衆回線網を介して当該ＦＡＸ番号の宛先と情報の送受信を行い、電子メールアドレスが指定されるとインターネットを介して当該電子メールアドレスの宛先と情報の送受信を行うインターネットファクシミリ装置において、前記ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能により宛先を指定する際に、現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードか否かを判断する入力画面表示状態判断手段と、該入力画面表示状態判断手段により現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードと判断された場合、前記ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先にＦＡＸ番号が登録されているときにはそのＦＡＸ番号を選択する一方、当該宛先にＦＡＸ番号が登録されていないときには当該宛先に登録されている電子メールアドレスを選択し、また前記宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合、当該ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先に電子メールアドレスが登録されているときにはその電子メールアドレスを選択する一方、当該宛先に電子メールアドレスが登録されていないときには当該宛先に登録されているＦＡＸ番号を選択する宛先選択手段とを設けたものである。
【００１５】
請求項２にかかる発明は、予め複数の宛先がグループ化されて所定のキーに対応して登録され、当該キーの操作によりグループメンバの全ての宛先が指定できるようにしたグループ宛先機能を備えて、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとが共に登録されているグループメンバの宛先を指定する際に、入力画面表示状態判断手段により現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されていると判断された場合には、宛先選択手段は当該宛先のＦＡＸ番号を選択し、またＦＡＸ番号入力モードが表示されていないと判断した場合には、当該宛先の電子メールアドレスを選択することを特徴とする。
【００１６】
請求項３にかかる発明は、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバの宛先指定を行う際に、宛先選択手段は入力画面表示状態判断手段の判断結果に関わらず、登録されているＦＡＸ番号又は電子メールアドレスを選択することを特徴とする。
【００１７】
請求項４にかかる発明は、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバが含まれるグループが指定された際に、入力画面表示状態判断手段が現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されていると判断した場合には、宛先選択手段がＦＡＸ番号の登録されているグループメンバの当該ＦＡＸ番号のみを選択し、また現在メールアドレス入力モードが表示されていると判断した場合には、宛先選択手段が電子メールアドレスの登録されているグループメンバの当該電子メールアドレスのみを選択することを特徴とする。
【００１８】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図１は第１の実施の形態の説明に適用されるインターネットファクシミリ装置の概略構成を示す図である。
【００１９】
当該インターネットファクシミリ装置は、システム制御部１、システムメモリ２、画像メモリ５、読取部８、記録部９、時計回路１０、操作表示部１１、符号化復号化部１２、通信制御部１３、モデム１４、網制御部１５等により構成され、これらがシステムバスにより接続されている。
【００２０】
システム制御部１は、ＲＯＭ３に書き込まれた制御プログラムにしたがってＲＡＭ４を作業領域として使用しながら、装置各部を制御するマイクロコンピュータである。
【００２１】
ＲＯＭ３は、システム制御部１が装置各部を制御するための制御プログラムが記憶されているリードオンリメモリである。
【００２２】
ＲＡＭ４は、システム制御部１の作業領域として使用されると共に、短縮宛先機能、ワンタッチ宛先機能、グループ宛先機能等のように当該インターネットファクシミリ装置に備えられた機能で登録されたデータを記憶するランダムアクセスメモリである。なお、当該ＲＡＭ４は、図示しないバックアップ用回路によりバックアップされて装置電源遮断時にも記憶内容が保持されるようになっている。
【００２３】
読取部８は、３．８５本／ｍｍ、７．７本／ｍｍ、１５．４本／ｍｍ等の所定の読取線密度で原稿画像を読取って画情報を得るためのもので、読取った画情報は一旦ラインバッファに逐次蓄積されて必要とされる機器に転送されるようになっている。
【００２４】
記録部９は、受信した画情報をその線密度に応じて記録出力したり、読取部８で読取った画情報をその線密度に応じて記録出力（コピー動作）するためのものであり、また管理リポートの出力にも用いられる。
【００２５】
時計回路１０は、現在時刻の計時を行う一方、システム制御部１から設定された時定数をカウントダウンしてタイムアウトするとシステム制御部１にタイムアウトしたことを通知する、タイマ動作を行うものである。
【００２６】
画像メモリ５は、読取部８で読取った画情報をメモリ送信するために一時的にファイルとして蓄積する圧縮データメモリー用のＳＡＦメモリ６、受信した画情報を記録部９により記録するまでファイルとして一時的に蓄積してデータを記録する際に生データを展開するバッファ用のページメモリ７等を備えている。
【００２７】
操作表示部１１は、数字キー、＃、＊、ポーズ、アルファベットキー及びその他各種キー、ＦＡＸ番号入力モードやメールアドレス入力モードからなる宛先入力画面、グループ登録画面等の各種の画面を表示するための表示器等を備えて、ＦＡＸ番号や電子メールアドレスの宛先入力を行ったり、各機能の指示や状態表示を行うものである。
【００２８】
符号化復号化部１２は、送信画像データをＧ３、Ｇ４ファクシミリに適合するＭＨ符号化方式、ＭＲ符号化方式、ＭＭＲ符号化方式等の所定の符号化方式で符号化圧縮する一方、受信画像データをＭＨ符号化方式、ＭＲ符号化方式、ＭＭＲ符号化方式等に対応する所定の復号化方式で復号伸長するものである。
【００２９】
通信制御部１３は、各種のプロトコルを実行して網制御部１５を制御することにより、公衆回線網経由やインターネット経由によるファクシミリ送信が行えるように制御するものである。
【００３０】
モデム１４は、送信するデータを変調し、また受信した信号を復調するものであり、網制御部１５は、回線に接続されて、回線の極性反転の検出、回線の直流ループの閉結・解放や、回線解放の検出、発信音の検出、ビジートーン等のトーン信号の検出、呼出信号の検出等の回線との接続制御、ダイヤル回線に対応したダイヤルパルスの生成を行うものである。
【００３１】
このような構成で、宛先入力を行う際の手順を図２を参照して説明する。先に述べたように宛先入力画面は、ＦＡＸ番号入力モードとメールアドレス入力モードとが切替表示できるようになっており、例えばＦＡＸ番号入力したい場合に、現在の宛先入力画面がメールアドレス入力モードである場合には操作表示部１１に設けられている宛先入力画面切替キーを操作する。また逆の場合も同様に宛先入力画面切替キーを操作する。
【００３２】
このような状況で宛先入力する際には、ユーザはＦＡＸ番号を入力するか電子メールアドレスを入力するかを決め、対応する入力画面が表示されていない場合には、宛先入力画面切替キーを操作する。
【００３３】
システム制御部１は、この宛先入力画面切替キーが操作されたか否かを監視しており、操作されたと判断すると（ステップＳＡ１）、現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードであるか否かを判断する（ステップＳＡ２）。
【００３４】
この結果、現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されていれば、メールアドレス入力モードに切替え（ステップＳＡ３）、また現在電子メールアドレス画面が表示されていればＦＡＸ番号入力モードに切替える（ステップＳＡ４）。
【００３５】
これにより、簡単にＦＡＸ番号入力モード又はメールアドレス入力モードを切替えることができるようになって利便性が向上する。
【００３６】
また、短縮宛先機能やワンタッチ宛先機能を用いて宛先を指定するような場合には、図３に示すような手順で指定する。なお、短縮宛先機能とワンタッチ宛先機能とにおける、宛先入力手順は略同じであるので、以下の説明ではワンタッチ宛先機能の場合を例に説明する。但し、ワンタッチ宛先機能の説明を短縮宛先機能として理解する際には、例えばワンタッチ宛先キーを短縮宛先キー等のような読替が必要であることは言うまでもない。
【００３７】
システム制御部１はワンタッチ宛先キーの操作を監視しており、当該ワンタッチ宛先キーの操作を検出すると（ステップＳＢ１）、現在の宛先入力画面の表示がＦＡＸ番号入力モードか否かを判断する（ステップＳＢ２）。
【００３８】
この結果、現在の宛先入力画面の表示がＦＡＸ番号入力モードである場合には、指定されたワンタッチ宛先キーに登録されている宛先にＦＡＸ番号が登録されているか否かを判断し（ステップＳＢ３）、ＦＡＸ番号が登録されている場合には当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＢ４）、宛先入力処理を終了する。
【００３９】
一方、ステップＳＢ３で指定されたワンタッチ宛先キーに登録されている宛先にＦＡＸ番号が登録されていない場合には、当該ワンタッチ宛先キーに電子メールアドレスが登録されているか否かを判断する（ステップＳＢ８）。
【００４０】
そして、電子メールアドレスが登録されている場合には、当該電子メールアドレスを宛先に選択して（ステップＳＢ６）、宛先入力処理を終了する。
【００４１】
なお、ワンタッチ宛先キーにＦＡＸ番号及び電子メールアドレス共に登録されていない場合は、そのまま宛先入力処理を終了する。この場合は、通常の宛先入力方法により宛先入力画面を操作して宛先入力を行うことになる。
【００４２】
また、ステップＳＢ２で、現在の宛先入力画面の表示がＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合には、指定されたワンタッチ宛先キーに電子メールアドレスが登録されているか否かを判断し（ステップＳＢ５）、登録されている場合にはその電子メールアドレスを宛先に選択して（ステップＳＢ６）、宛先入力処理を終了する。
【００４３】
このとき、指定されたワンタッチ宛先キーに電子メールアドレスが登録されていない場合には、ＦＡＸ番号が登録されているか否かを判断して（ステップＳＢ７）、登録されている場合には当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＢ４）、宛先入力処理を終了する。
【００４４】
なお、ワンタッチ宛先キーにＦＡＸ番号及び電子メールアドレス共に登録されていない場合は、そのまま宛先入力処理を終了する。この場合は、通常の宛先入力方法により宛先入力画面を操作して宛先入力を行うことになる。
【００４５】
以上により、短縮宛先機能やワンタッチ宛先機能において、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの両方が登録されている宛先を指定する際に、宛先入力画面の表示状態に応じてＦＡＸ番号又は電子メールアドレスのいずれかを選択するため宛先入力操作が非常に容易になって、利便性が向上する。
【００４６】
次に、本発明の第２の実施の形態を図を参照して説明する。なお、第１の実施の形態と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【００４７】
先の実施の形態においては、短縮宛先機能やワンタッチ宛先機能で宛先を指定するような場合について説明したが、本実施の形態ではグループ宛先機能で宛先を指定する場合について説明する。
【００４８】
図４このようなグループ宛先機能における宛先を指定する場合の手順を示すフローチャートで、予め複数の宛先がグループ宛先番号に対応付けてグループ化されている。
【００４９】
システム制御部１は、このグループ宛先番号を示すキーが押されたことを検出すると（ステップＳＣ１）、グループメンバの宛先を抽出するために使用する抽出済みメンバ件数カウンタＮを「０」に初期化して（ステップＳＣ２）、指定されたグループに登録されているメンバの総数をｎとして設定する（ステップＳＣ３）。
【００５０】
そして、グループメンバの宛先抽出数Ｎが、このメンバ総数ｎに達したか否かを判断し（ステップＳＣ４）、達した場合には処理を終了する（ステップＳＣ５）。
【００５１】
一方、宛先抽出数Ｎがメンバ総数ｎに達しない場合には、次のグループメンバの宛先抽出を行い（ステップＳＣ６）、現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードであるか否かを判断する（ステップＳＣ７）。
【００５２】
現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードの場合には、抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在するかを調べる（ステップＳＣ８）。
【００５３】
抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在する場合は、当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＣ９）、抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメント（１カウントアップ）する（ステップＳＣ１０）。
【００５４】
また、抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在しない場合には、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＣ１０）。
【００５５】
一方、ステップＳＣ７において現在の入力モードがＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合には、抽出されたグループメンバの宛先に電子メールアドレスが存在するかを調べる（ステップＳＣ１１）。
【００５６】
そして、電子メールアドレスが存在する場合は、当該電子メールアドレスを宛先に選択して（ステップＳＣ１２）、抽出済みメンバ件数のカウンタを１インクリメントし（ステップＳＣ１０）、電子メールアドレスが存在しない場合は、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＣ１０）。
【００５７】
なお、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントした場合には、このグループメンバに対してはグループ送信が行われず通常の宛先入力方法により宛先入力画面を操作して宛先入力を行って送信する。
【００５８】
以上により、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの両方が登録されているグループメンバの宛先指定を行う場合には宛先入力モードに従って宛先を選択するようにしたので、ユーザはどの方法で登録されているか等を確認する必要がなく操作性が向上する。
【００５９】
次に、本発明の第３の実施の形態を図を参照して説明する。なお、第１及び第２の実施の形態と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【００６０】
第２の実施の形態においては、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバの宛先指定を行う場合に、現在の入力画面モードに応じて選択した。この結果、例えば現在の宛先入力モードがＦＡＸ番号入力画面で、１のグループメンバの宛先が電子メールアドレスのみが登録されているような場合には宛先指定は行われなかった。
【００６１】
これに対して、本実施の形態では、例えば現在の宛先入力モードがＦＡＸ番号入力画面で、１のグループメンバの宛先が電子メールアドレスのみが登録されているような場合には、電子メールアドレスを選択するようにしたものである。
【００６２】
図５このようなグループ宛先機能における宛先を指定する場合の手順を示すフローチャートで、予め複数の宛先がグループ宛先番号に対応付けてグループ化されている。
【００６３】
システム制御部１は、このグループ宛先番号を示すキーが押されたことを検出すると（ステップＳＤ１）、グループメンバの宛先を抽出するために使用する抽出済みメンバ件数カウンタＮを「０」に初期化して（ステップＳＤ２）、指定されたグループに登録されているメンバの総数をｎとして設定する（ステップＳＤ３）。
【００６４】
そして、グループメンバの宛先抽出数Ｎが、このメンバ総数ｎに達したか否かを判断し（ステップＳＤ４）、達した場合には処理を終了する（ステップＳＤ５）。
【００６５】
一方、宛先抽出数Ｎがメンバ総数ｎに達しない場合には、次のグループメンバの宛先抽出を行い（ステップＳＤ６）、現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードであるか否かを判断する（ステップＳＤ７）。
【００６６】
現在の宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードの場合には、抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在するかを調べる（ステップＳＤ８）。
【００６７】
抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在する場合は、当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＤ９）、抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメント（１カウントアップ）する（ステップＳＤ１０）。
【００６８】
また、抽出されたグループメンバの宛先にＦＡＸ番号が存在しない場合には、抽出されたグループメンバの宛先に電子メールアドレスが存在するかを調べ（ステップＳＤ１５）、存在する場合には電子メールアドレスを宛先に選択し、抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＤ１６、ステップＳＤ１０）。存在しない場合には宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＤ１０）。
【００６９】
一方、ステップＳＤ７において現在の入力モードがＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合には、抽出されたグループメンバの宛先に電子メールアドレスが存在するかを調べる（ステップＳＤ１１）。
【００７０】
そして、電子メールアドレスが存在する場合は、当該電子メールアドレスを宛先に選択して（ステップＳＤ１２）、抽出済みメンバ件数のカウンタを１インクリメントする（ステップＳＤ１０）。
【００７１】
また、抽出されたグループメンバの宛先に電子メールアドレスが存在しない場合は、Ｆａｘ番号が存在するかを調べ（ステップＳＤ１３）、ＦＡＸ番号が存在する場合は当該ＦＡＸ番号を宛先に選択して（ステップＳＤ１４）、抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントし（ステップＳＤ１０）、ＦＡＸ番号が存在しない場合は、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントする（ステップＳＤ１０）。
【００７２】
なお、宛先を選択せずにそのまま抽出済みメンバ件数Ｎを１インクリメントした場合には、当該宛先に対してはグループ登録要件が不備であるため、このグループメンバに対してはグループ送信が行われず通常の宛先入力方法により宛先入力画面を操作して宛先入力を行って送信する。
【００７３】
以上により、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとの両方が登録されているグループメンバの宛先指定を行う場合には宛先入力モードに従って宛先を選択し、いずれか１が登録されているグループメンバの宛先指定を行う場合には、登録されているＦＡＸ番号又は電子メールアドレスを選択するようにしたので、ユーザはどの方法で登録されているか等を確認する必要がなく操作性が向上する。
【００７４】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能により宛先を指定する際に、現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードか否かを判断して、現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードと判断された場合には、ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先のＦＡＸ番号を選択し、また宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合には、当該ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先の電子メールアドレスを選択するようにしたので、宛先入力における操作性が向上する。
【００７５】
請求項２にかかる発明によれば、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとが共に登録されているグループメンバの宛先を指定する際に、現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されている場合には、当該宛先のＦＡＸ番号を選択し、またＦＡＸ番号入力モードが表示されていない場合には、当該宛先の電子メールアドレスを選択するようにしたので、宛先入力における操作性が向上する。
【００７６】
請求項３にかかる発明によれば、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバの宛先指定を行う際に、現在の宛先入力モードに関わらず、登録されているＦＡＸ番号又は電子メールアドレスを選択するようにしたので、宛先入力における操作性が向上する。
【００７７】
請求項４にかかる発明によれば、ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバが含まれるグループが指定された際に、現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されている場合には、宛先選択手段がＦＡＸ番号の登録されているグループメンバの当該ＦＡＸ番号のみを選択し、また現在メールアドレス入力モードが表示されている場合には、電子メールアドレスの登録されているグループメンバの当該電子メールアドレスのみを選択するようにしたので、宛先入力における操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の各実施の形態の説明に適用されるインターネットファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図２】第１の実施の形態の説明に適用されるＦＡＸ番号入力モードとメールアドレス入力モードとを自動切替えして宛先入力を行う際の手順を示すフローチャートである。
【図３】短縮宛先機能やワンタッチ宛先機能を用いて宛先を指定する場合の宛先入力を行う際の手順を示すフローチャートである。
【図４】第２の実施の形態の説明に適用されるグループ宛先機能における宛先を指定する場合の手順を示すフローチャートである。
【図５】第３の実施の形態の説明に適用されるグループ宛先機能における宛先を指定する場合の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１ システム制御部
２ システムメモリ
５ 画像メモリ
１１ 操作表示部
１２ 符号化復号化部
１３ 通信制御部
１４ モデム
１５ 網制御部
Claims (4)
- ＦＡＸ番号の入力により宛先が指定できるようにするＦＡＸ番号入力モード及び、電子メールアドレスの入力により宛先が指定できるようにするメールアドレス入力モードが切替可能に設けられた宛先入力画面と、予め登録された宛先のＦＡＸ番号や電子メールアドレスに対応したキー操作により宛先を指定するワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能とが設けられて、ＦＡＸ番号が指定されると公衆回線網を介して当該ＦＡＸ番号の宛先と情報の送受信を行い、電子メールアドレスが指定されるとインターネットを介して当該電子メールアドレスの宛先と情報の送受信を行うインターネットファクシミリ装置において、
前記ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能により宛先を指定する際に、現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードか否かを判断する入力画面表示状態判断手段と、
該入力画面表示状態判断手段により現在表示されている宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードと判断された場合、前記ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先にＦＡＸ番号が登録されているときにはそのＦＡＸ番号を選択する一方、当該宛先にＦＡＸ番号が登録されていないときには当該宛先に登録されている電子メールアドレスを選択し、また前記宛先入力画面がＦＡＸ番号入力モードでないと判断した場合、当該ワンタッチ宛先機能や短縮宛先機能でキー操作された宛先に電子メールアドレスが登録されているときにはその電子メールアドレスを選択する一方、当該宛先に電子メールアドレスが登録されていないときには当該宛先に登録されているＦＡＸ番号を選択する宛先選択手段とを設けたことを特徴とするインターネットファクシミリ装置。 - 予め複数の宛先がグループ化されて所定のキーに対応して登録され、当該キーの操作によりグループメンバの全ての宛先が指定できるようにしたグループ宛先機能を備えて、前記ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとが共に登録されているグループメンバの宛先を指定する際に、前記入力画面表示状態判断手段により現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されていると判断された場合には、宛先選択手段は当該宛先のＦＡＸ番号を選択し、またＦＡＸ番号入力モードが表示されていないと判断した場合には、当該宛先の電子メールアドレスを選択することを特徴とする請求項１記載のインターネットファクシミリ装置。
- 前記ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバの宛先指定を行う際に、前記宛先選択手段は前記入力画面表示状態判断手段の判断結果に関わらず、登録されている前記ＦＡＸ番号又は電子メールアドレスを選択することを特徴とする請求項２記載のインターネットファクシミリ装置。
- 前記ＦＡＸ番号と電子メールアドレスとのいずれか１が登録されているグループメンバが含まれるグループが指定された際に、前記入力画面表示状態判断手段が現在ＦＡＸ番号入力モードが表示されていると判断した場合には、前記宛先選択手段がＦＡＸ番号の登録されているグループメンバの当該ＦＡＸ番号のみを選択し、また現在メールアドレス入力モードが表示されていると判断した場合には、前記宛先選択手段が電子メールアドレスの登録されているグループメンバの当該電子メールアドレスのみを選択することを特徴とする請求項２記載のインターネットファクシミリ装置。
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