JP4004128B2 - ガス体昇温装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁誘導加熱により発熱した発熱体に、ガス体を接触させて高温にする、例えば脱臭装置に利用できるガス体昇温装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の技術としては、特開平7−35413号公報に記載のものがある。その概略の構成は、コイルが巻かれたケースに発熱体となる金属体を設置してあり、金属体の設置状態は加熱される液体、気体中に浸かる様にしてあり、コイルに交流電流を流して金属体を発熱させ、液体、気体を加熱するようになっている。この他にも、電磁誘導加熱を利用して気体を加熱する技術を含む装置として、特開平8−326522号公報、特開平9−168773号公報等に記載のものがある。前者はガス中の可燃性微粒子を燃焼させる用途の電磁誘導加熱技術を含むものであり、後者は異臭成分を分解させる用途の電磁誘導加熱技術を含むものである。これらの技術における発熱体はいずれも金属である。
【0003】
また、脱臭に注目すると、従来の熱によるガスの脱臭処理は、灯油、重油、ガス等の燃料を燃焼させ、その火炎中に脱臭しようとするガスを導入して0.5〜0.3秒間程度滞留させて行うのが一般的である。これによりガス中の悪臭成分は殆どが可燃性であるから、火炎による650〜800°Cの雰囲気にさらされると、燃焼して脱臭状態となる。これは燃焼脱臭方式である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
電磁誘導加熱を利用してガス体を高温に昇温させる装置は、燃料の燃焼熱を直接利用するものに比べて、小型の装置となり、急速加熱が可能であり、電力使用であるからクリーンである点で好ましいものである。しかし、従来の電磁誘導加熱を利用した装置は、いずれも発熱体が金属であるから、ガス体を500°C程度までに昇温させる装置は容易に製作可能であるが、600°C以上になると発熱体を少なくとも650〜800°Cに維持する必要があり、発熱体の耐久性の面で実用可能なものを製作することは非常に困難である。特に酸素を含むガス体の昇温においては、金属製発熱体の酸化による劣化が大きな問題となる。
【0005】
また、ガス体昇温装置の用途の一つに脱臭装置がある。一般的な脱臭装置に適用するときは、分解に比較的高温を要する臭気成分、例えば、アンモニア、フェノール、アニリン等は650〜700°Cで分解するから、これらの脱臭作用が可能であることが必要である。従って、発熱体を少なくとも750°C以上に保持する必要があり、更に確実、迅速な処理を行うためには発熱体をより高温に保持することが望まれ、金属発熱体を用いると、前述したように耐久性の面で実用性の高いものは得られない。
【0006】
また、従来の燃焼脱臭方式は、脱臭効果が極めて優れている。すなわち、高濃度の悪臭の場合、吸着法や薬液洗浄法では脱臭処理が困難であるのに対して、燃焼脱臭方式では、アンモニアや硫化水素などの広範囲の悪臭成分の確実な分解が可能である。しかしながら、燃料を燃焼させるために、燃料のみならず燃焼炉、バーナ、燃料容器等の装置が必要であるから、装置が大型になると共にエネルギー効率が悪く、燃料の燃焼により環境に悪影響を与えるCO2 、CO、NOx 、SOx 等のガスの発生があり、この対策が別に必要である点で問題があり、必ずしも適切な方法ではない。
本発明は、電磁誘導加熱を利用して、発熱体を800〜1200°Cの高温域に昇温させてガス体と接触させることができるガス体昇温装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の手段は、ガス体が通るように非磁性体で形成された通路中に電磁誘導により発熱する発熱体を設置し、電磁誘導加熱した前記発熱体に前記通路内を通るガス体を接触させるガス体昇温装置において、前記発熱体を、カーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素を複合させた炭素・セラミックス複合材料で構成したことを特徴とする(請求項1)。
【0008】
この手段では、発熱体が、カーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素を複合させた炭素・セラミックス複合材料であり、必要な耐熱性、機械的強度、電気比抵抗を備えたものを使用すると、電磁誘導加熱により発熱させてその温度を大気中で800〜1200°Cとすることが可能であり、その温度に長時間維持しても殆ど劣化がない。従って、この最高温度に発熱させた発熱体にガス体を接触させることによって1100°C程度にまでは昇温させることができる。なお、炭素・セラミックス複合材料及び製造方法は公知の技術であり、例えば、特開昭56−140075号公報に記載されている。また、炭化硼素および炭化珪素の配合比を変えることによって電気比抵抗と熱衝撃に対する強さが変化するから、ガス体昇温装置の目的とする性能に応じた特性のものを使用してより耐久性や電気的効率のよいガス体昇温装置とすることができる。
【0009】
また別の本発明の手段は、ガス体が通るように非磁性体で形成された通路中に電磁誘導により発熱する発熱体を設置し、電磁誘導加熱した前記発熱体に前記通路内を通るガス体を接触させるガス体昇温装置において、前記発熱体とそのコイルとで構成する加熱段を、前記ガス体の移動方向に複数段設け、最初の加熱段の発熱体を金属で構成し、次の加熱段以降の加熱段の発熱体をカーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素を複合させた炭素・セラミックス複合材料で構成したことを特徴とする(請求項2)。
【0010】
この手段では、最初の加熱段の発熱体を金属としたから、この段の発熱体の温度は、金属発熱体の耐久性を考慮するとその材質に応じた限界温度があり、例えば、その限界温度が500°C程度であるとすると、この温度以下に保持されるように昇温を制御し、次の加熱段以降で、炭素・セラミックス複合材料の発熱体が800〜1200°Cに昇温するように使用する。これによって比較的安価に容易に製作できる最初の加熱段において耐久性に無理のない範囲で金属発熱体を発熱作用させ、所定温度までガス体を加熱しておくことができるから、多量のガス体の昇温処理においては、次の加熱段以降の負荷がその分低減し、最初の加熱段で一挙に最高温度に昇温する構成よりは装置を製作しやすい。また、加熱段を複数とすることにより、ガス体の昇温処理が短時間で可能になる。
【0012】
前記請求項1、又は請求項2に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラミックス複合材料が、800〜3500μΩcmの電気比抵抗を有するものであることを特徴とする(請求項3)。電気比抵抗を800μΩcm以上としたのは、これよりも小さい抵抗値の発熱体に用いると、共振回路を流れる電流値が高くなるため、電磁誘導加熱を行うための電気的効率が低下し、その結果目的とする温度までの昇温が困難となるからであり、また、3500μΩcm以下としたのは、炭素・セラミックス複合材料の比抵抗の値を単純に上げるには炭化硼素、炭化窒素の配合比を増加させればよいが、増加させすぎると加工性が悪くなり、また熱衝撃にも弱くなる傾向があるためである。
【0013】
請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラミックス複合材料で構成した発熱体を、前記通路内周に嵌合する外周を有し前記ガス体通過用の孔を有する部材に形成したことを特徴とする(請求項4)。この構成では発熱体の外周が通路内周に嵌合しているからその間をガス体が殆ど通過しないで、ガス体通過用の穴を通過するから、ガス体が均一に加熱される。
【0014】
請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラミックス複合材料で構成した発熱体が、複数の部材からなり、ガス通過路を形成するように前記通路内に非磁性体で支持されていることを特徴とする(請求項5)。この構成では、ガス通過路を、屈曲させて形成したり、ガス通過路内面に凹凸を設けたりすることが可能で、ガス体通過路を通るガス体を発熱体に十分に接触させることができ、所定通路長さに対して効果的に昇温させることができる。
【0015】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、又は請求項5に記載のガス体昇温装置を、ガス体の脱臭装置に適用したことを特徴とする(請求項6)。発熱体は臭気成分の分解温度以上に確実に加熱されるから、これに臭気を含むガス体を接触させて昇温することにより脱臭できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1を用いて説明する。このガス体昇温装置1は、ガス体の通路2、発熱体3、コイル4、高周波電源5等で構成されている。通路2は、非磁性体で耐熱性に優れたセラミックス製のパイプで、その内孔が通路2であり、例えば、窒化珪素で形成してある。発熱体3は、電磁誘導過熱により発熱して高温になり且つ形を保持できる物質で形成され、電気比抵抗が800〜3500μΩcm程度の特殊セラミックス、例えば、電気比抵抗が2400μΩcm、カーボン約60%、炭化珪素約30%、炭化硼素約10%の炭素・セラミックス複合材料で形成され、通路2中に設置してあり、通路2を通るガス体が十分に接触するように、外周をパイプの内孔に嵌合させて設置され、ガス体の通過路として軸方向に貫通した多数の穴10を穿設されている。従って、通路2内を通るガス体は、殆どが穴10を通るようになっているから、発熱体3と十分に接触する。コイル4は、通路2を形成しているパイプの外周にコイル保護用の断熱材11、例えば、セラミックファイバーを介して設けてある。高周波電源5は、従来周知の構成のもの(高周波インバータ)であり、コイル4に接続してある。
【0017】
コイル4に高周波電源5から電力が供給されると、電磁誘導により発熱体3に渦電流が発生し、発熱体3が発熱する。発熱体3は、比抵抗が大きいため発熱して1200°C程度にまで昇温可能であり、耐熱性に優れているので大気中でもほとんど劣化がなく、通路2内に一端からガス体を適当な流速で供給すると、ガス体は発熱体3の穴10を通り抜ける間に十分に加熱され、他端から1100°C程度に昇温して出てくる。
【0018】
第2の実施の形態を図2を用いて説明する。この実施の形態は、ガス体を段階的に昇温させるように構成したもので、第1の実施の形態のガス体昇温装置1と同様なガス体昇温装置1aを後段とし、その前段に別のガス体昇温装置20を連結したものである。ガス体昇温装置1aは第1の実施の形態と同じ構成であるので同等部分に同一図面符号を付して説明を省略し、ガス体昇温装置20について説明する。ガス体昇温装置20は、ガス体を最終目的の温度(例えば1100°C)よりも低い適当な温度(例えば500°C)に加熱して後段へ供給する構成であり、ガス体の通路22、発熱体23、コイル24、高周波電源5a等で構成されている。通路22は、非磁性体で耐熱性を有するセラミックス製のパイプで、その内孔が通路22であり、例えば、アルミナで形成してある。発熱体23は、前段の加熱であるから、電磁誘導に都合のよい強磁性体で、且つ耐熱性を備えた金属としてある。すなわち、電磁誘導過熱により発熱して600°C程度の温度になり且つ長期間劣化しない金属、例えば、マルテンサイト系ステンレス、ニッケル合金、クロム合金等の中のいずれかで形成されている。発熱体23は、通路22中に設置してあり、通路22を通るガス体が十分に接触するように、ガス体の通過路として多数の小孔25を軸方向に略沿い貫通状態に穿設してあり、外周をパイプの内孔に嵌合させて設置されている。従って、通路22内を通るガス体は殆どが小孔25を通るようになっていて、発熱体23と十分に接触する。コイル24は、通路22を形成しているパイプの外周に設けてある。高周波電源5aは、従来周知の構成のものであり、コイル4及びコイル24の各々に電力を供給するように設けてある。
【0019】
コイル4、24に高周波電源5aから電力が供給されると、電磁誘導により発熱体3、23に渦電流が発生し、発熱体3、23が発熱する。発熱体3は、1200°C程度にまで昇温し、発熱体23は、600°C程度にまで昇温する。前段の通路22内に一端からガス体を適当な流速で供給すると、ガス体は発熱体23の穴25を通り抜ける間に加熱され、他端から500°C程度に昇温して出てくる。そして後段の通路2の一端に供給され、発熱体3の穴10を通り、1100°C程度に昇温して他端から出てくる。
【0020】
この実施の形態では、ガス体を段階的に加熱するので、一挙に加熱する第1の実施の形態のものよりも最終目的の温度に昇温させる部分の、すなわち後段の、負荷を軽減できる。これにより、確実に目的温度に昇温できる、あるいはより多くのガス体を昇温処理できる装置となる。
【0021】
第3の実施の形態を図3を用いて説明する。この実施の形態は、ガス体の昇温によりガス体に含まれる臭気成分を加熱分解する構成の脱臭装置としたものである。この脱臭装置は、3個の加熱段を構成するガス体昇温装置20、1a、1を順次連結したもので、ガス体昇温装置20、1a、1は前述した実施の形態におけるものと同じであるから、同じ部分を同一図面符号で示して説明を省略する。図中、30は被加熱ガス源で、つまり悪臭発生源で、例えば、醗酵乾燥機等である。この被加熱ガス源30の排気口にガス体昇温装置20側の一端を接続し、必要に応じてファン及び風量調節ダンパーを適所に設置して適当な風圧と風量で被加熱ガス体を供給できるようにしてあり、そしてガス体が最終段のガス体昇温装置1を通過する所要時間が臭気成分の加熱分解所要時間以上となるように風量を制限してある。また、各ガス体昇温装置20、1a、1の出口側には温度センサー31、32、33を設置し、ガス体の温度を検出できるようにしてあり、この検出温度に基いて高周波電源5、5aからの供給電力量、被加熱ガス源30からのガス体供給量等を調節し、各加熱段から出る加熱されたガス体の温度を、温度センサー31で400〜500°C、温度センサー32で800〜1100°C、温度センサー33で800〜1100°Cが検出されるように制御する。
【0022】
この実施の形態では、2段目のガス体昇温装置1aから出る昇温したガス体の温度が800°C以上であり、最終加熱段のガス体昇温装置1から出るガス体の温度が800°C以上であるから、最終段では確実に800°C以上に維持されて確実に脱臭される。
【0023】
前記実施の形態において、炭素・セラミックス複合材料からなる発熱体3の形態として、円柱体の軸方向に複数の穴を穿設したものを示したが、他の形態であってもよく、ガス体の昇温目的によって適切なものを選択使用するのが良いが、要は、発熱効率がある程度良く、通路を通過するガス体が十分に接触できる構成であればよい。このような発熱体の形態を通路2と共に例示すると、図4、図5に示すようになる。図4(a)の発熱体3a、その穴10aは第1の実施の形態におけるものと同等である。図4(b)の発熱体40、40は前記発熱体3aを軸方向に直角な面で分断した形状であり、軸方向に少し離して設置したものである。分断して軸方向に短くした形状は、貫通穴の加工が技術的に困難である場合に有効である。また位置関係を、一方の発熱体40に対して他方の発熱体40を回転変位させて穴40の位置が軸方向に見て一致しないようにすると、ガス体の流れが乱されるから、接触時間を長くできる。
【0024】
図4(c)の発熱体41は所定厚さの板状体42の大きさの異なるものを通路2の軸方向に沿うように間隔を隔てて複数設置したものである。板状体42に代えて、図4(d)に示す穴38を有する板状体42a、図4(e)に示す溝37を有する板状体42bとしてもよく、更に図示していないが板面に任意形状の凹凸を有するものとしてもよい。図4(f)の発熱体43はチップであり、通気孔を有するように耐熱性の非磁性体で形成された適当な容器に収容して通路2に設置する。図4(g)の発熱体44は丸棒がフィン46を有する構成である。図4(g)の発熱体47は発熱体44を軸方向に分断し、間隔を隔てて配置した構成である。
【0025】
また、図4のものに比べてより単純な比較的製作しやすい形態のものとしては図5のようになる。図5(a)の発熱体50は1本の丸棒であり、通路2の内周面との間にガス体の通過路が形成されるように耐熱性の非磁性体で形成された適当な支持体を介して設置する。図5(b)の発熱体52は複数の丸棒で構成されており、この場合も適当な支持体を介して設置するのが良いが、丸棒をまとめた状態で丁度通路2内に収まる外径寸法として支持体を省略してもよい。複数本の丸棒は1本よりも表面積が大きいから、熱伝達面積が大きい点でガス体昇温に有利である。図5(c)の発熱体53は1本の角棒であり、各角部が通路2の内周面と丁度当接して支持されるようにしてもよいが、支持体を用いて支持してもよい。図5(d)の発熱体55は間隔を隔てて配置した複数本の角棒で構成されており、適当な支持体を介して設置する。図示していないが、角棒に貫通孔を穿設したものであっても良く、また角棒を多角形のものとしてもよい。図5(e)の発熱体56は1本の円筒体であり、必要に応じて通路2の内周面との間及び円筒体の内孔によりガス体の通過路が形成されるように耐熱性の非磁性体で形成された適当な支持体を介して設置し、場合によっては支持体を省略して嵌合状態に設置してガス体の通過路が円筒体の内孔で形成されるように設置してもよい。図5(f)の発熱体58は複数本の円筒体で構成されており、この場合も適当な支持体を介して設置するのが良いが、円筒体をまとめた状態で丁度通路2内に収まる外径寸法として支持体を省略してもよい。図5(g)の発熱体59は異径の円筒体を同軸的に通路2内に支持したものであり、熱伝達面積はより大きくなる。
【0026】
図4、図5に示した発熱体の形態の中、貫通穴を有するものは、その穴の内周面に軸方向の溝あるいは螺旋溝等を設けた形態であっても、丸棒、角柱、円筒等で構成されるものは、その外表面に軸方向の溝あるいは螺旋溝等を設けた形態であってもよい。これによって熱伝達面積が大きくなる。そして更に別の形態として、丸棒、角柱、円筒等のブロック状に形成して、ランダムに組み合わせて構成してもよい。
【0027】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、電磁誘導加熱により発熱させる発熱体に、カーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素を複合させた炭素・セラミックス複合材料を用いたから、その温度を800〜1200°Cとすることが可能であり、電磁誘導加熱により従来よりもガス体を高温に昇温させることができる効果を奏する。また、炭化硼素および炭化珪素の配合比を変えることによって電気比抵抗と熱衝撃に対する強さが変化するから、ガス体昇温装置の目的とする性能に応じた特性のものを使用してより耐久性や電気的効率のよいガス体昇温装置とすることができる効果を奏する。
請求項2に記載の発明は、電磁誘導加熱により発熱させる加熱段を複数段設けたから、各段に昇温負荷を分散でき、加熱段が1のときに比べて短時間により多くのガス体を昇温処理可能であり、また、最初の加熱段の発熱体を金属で形成したから、その分安価に製作でき、次の加熱段以降の発熱体をカーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素を複合させた炭素・セラミックス複合材料で形成したから、高温に昇温できて最終的には電磁誘導加熱により従来よりもガス体を高温に昇温させることができる効果を奏する。また、ガス体昇温装置に応じた特性のものを使用して、より耐久性や電気的効率のよいガス体昇温装置とすることができる効果を奏する。
請求項3に記載の発明は、発熱体である炭素・セラミックス複合材料が、800°Cを越える昇温が可能で、必要な加工性、耐熱衝撃性を備えたものとなる効果を奏する。
請求項4に記載の発明は、ガス体が均一に加熱される効果を奏する。
請求項5に記載の発明は、ガス体通過路を通るガス体を発熱体に十分に接触させることができ、所定通路長さに対して効果的に昇温させることができる効果を奏する。
請求項6に記載の発明は、従来の燃料燃焼熱を直接利用した脱臭装置と比べて、クリーンで、急速な立ち上がりができ、小型に形成できる利点があり、従来の電磁誘導加熱を利用した脱臭装置と比べて、従来不可能であった高温域でガス体を加熱できて確実な脱臭が可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略の構成を示し、(a)は主要部縦断正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の概略の構成を示す主要部縦断正面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の概略の構成を示す説明図である。
【図4】(a)、(b)、(c)、(f)、(g)、(h)は夫々本発明のガス体昇温装置に使用できる異なる発熱体の形態を通路と共に示す概略斜視図、(d)、(e)は(c)の発熱体を構成する部材の異なる変形例を示す斜視図である。
【図5】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)は夫々本発明のガス体昇温装置に使用できる異なる発熱体の形態を通路と共に示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 ガス体昇温装置
1a ガス体昇温装置
2 通路
3 発熱体
4 コイル
5 高周波電源
5a 高周波電源
10 穴
10a 穴
11 断熱材
20 ガス体昇温装置
22 通路
23 発熱体
24 コイル
25 小孔
30 被加熱ガス源
31 温度センサー
32 温度センサー
33 温度センサー
39 穴
40 発熱体
41 発熱体
42 板状体
43 発熱体
44 発熱体
45 部材
46 部材
47 部材
50 発熱体
51 円柱部材
52 発熱体
53 発熱体
54 角柱部材
55 発熱体
56 発熱体
57 円筒部材
58 発熱体
59 発熱体

Claims (6)

  1. ガス体が通るように非磁性体で形成された通路中に電磁誘導により発熱する発熱体を設置し、電磁誘導加熱した前記発熱体に前記通路内を通るガス体を接触させるガス体昇温装置において、前記発熱体を、カーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素を複合させた炭素・セラミックス複合材料で構成したことを特徴とするガス体昇温装置。
  2. ガス体が通るように非磁性体で形成された通路中に電磁誘導により発熱する発熱体を設置し、電磁誘導加熱した前記発熱体に前記通路内を通るガス体を接触させるガス体昇温装置において、前記発熱体とそのコイルとで構成する加熱段を、前記ガス体の移動方向に複数段設け、最初の加熱段の発熱体を金属で構成し、次の加熱段以降の加熱段の発熱体をカーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素を複合させた炭素・セラミックス複合材料で構成したことを特徴とするガス体昇温装置。
  3. 請求項1、又は請求項2に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラミックス複合材料が、800〜3500μΩcmの電気比抵抗を有するものであることを特徴とするガス体昇温装置。
  4. 請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラミックス複合材料で構成した発熱体を、前記通路内周に嵌合する外周を有し前記ガス体通過用の孔を有する部材に形成したことを特徴とするガス体昇温装置。
  5. 請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラミックス複合材料で構成した発熱体が、複数の部材からなり、ガス通過路を形成するように前記通路内に非磁性体で支持されていることを特徴とするガス体昇温装置。
  6. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、又は請求項5に記載のガス体昇温装置を、ガス体の脱臭装置に適用したことを特徴とするガス体昇温装置。
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