JP4003541B2 - 送風機 - Google Patents

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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、送風機、送風機の制御方法、および送風機を有する空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図26は、例えば特開昭61−65096号公報に掲載されているプロペラファンを示す図であり、図26(a)は従来のプロペラファンを示す平面図、図26(b)は従来のプロペラファンをファンモータと共に示す側面図である。図において、1は羽根であり、この図のものは、複数、例えば3枚の羽根1でプロペラファンの羽根部を構成している。2は羽根1の前縁部、3は羽根1の後縁部、4はボス部、5は羽根1の外周であるチップ、6はボス部4の中心に位置する穴であり、ボス部4の周囲に複数の羽根1が突設され、それぞれ一体で成形されて又は固着されてプロペラファン7を構成している。また、8はプロペラファン7を回転駆動するファンモータであり、9はモータシャフトである。モータシャフト9をボス部4の穴6に挿入し、例えばモータシャフト9の先端に設けた雄ネジにナット10で固定することにより、プロペラファン7とファンモータ8は接続されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図に示すように、従来のプロペラファンの羽根1は、前縁部2及び後縁部3が前傾形状をしており、所定風量を得るために必要なファンモータ8の消費電力が大きく、またプロペラファンの風切り音による騒音が大きく、さらに重量も大きいという問題点があった。
【0004】
この発明はかかる課題を解決するためになされたもので、プロペラファンを駆動するためのファンモータの消費電力を低減することで、送風機の消費電力を低減し、かつ低騒音化、さらに軽量化を図ることを目的とするものである。
また、この発明は、ファンモータの消費電力を低減することで、このプロペラファンを有する空気調和機の全体としての消費電力を低減することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係わる送風機は、回転中心に位置するボス部と、前記ボス部周囲に突設され回転して送風を行う複数の羽根と、前記羽根の後縁部を前縁部側に凹んだ形状とした少なくとも1つの凹部と、を備え、
前記凹部のそれぞれの両端を結ぶ線から前記凹部のそれぞれの最も深い部分までの長さを前記羽根の外周で構成されるファン外径の0.06〜0.14倍とし、
前記凹部を含む前記羽根の後縁部長さを前記羽根の外周で構成されるファン外径の0.39〜0.49倍とし、
前記1つの羽根の凹部長さを前記凹部を含む後縁部長さの0.895〜0.915倍とするとともに、前記凹部の前記前縁部側に最も深く凹んだ部分から前記凹部の両端を結ぶ線分へ垂線を引いたとき、前記凹部の両端を結ぶ線分と前記垂線との交点が前記両端を結ぶ線分の中央より外周側であって7対3から9対1となるよう内分する点の間に位置するように前記凹部の形状を構成したこと特徴とするものである。
【0006】
また、この発明の請求項2に係わる送風機は、前記ボス部にシャフトを介して連結され前記プロペラファンを回転駆動するファンモータと、前記ファンモータを固定し、一端が後記支柱に固定されるとともに、他端は断面L字状になるように曲がってファンモータが固定される面につながっているモータ固定部と前記プロペラファンと前記ファンモータを所定の位置に支持する支柱を有するモータサポートをさらに備え、前記モータサポートの固定部の前記一端から前記回転軸方向に伸びている部分に回転軸に垂直な方向に貫通して、前記ファンモータの上流側の面近傍に流入する空気を周囲に流出可能とする通風穴を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による空気調和機を示す構成図、図2は実施の形態1による室外ユニットを分解して示す斜視図である。
【0008】
図1において、11は室内に設置される室内ユニット、12は室外に設置される室外ユニット、13は冷媒配管であり、室内ユニット11と室外ユニット12は冷媒配管13を介して接続されており、空気調和機14を構成している。
図2において、15はファンモータ、16はプロペラファン、17は筐体カバー、18はモータサポート、19は筐体カバー、20は四方弁、21は電子膨張弁、22は筐体カバー、23は筐体カバー、24はファンカバー、25は筐体カバー、26は筐体カバー、27はセパレータ、28は圧縮機、29はストップバルブ、30はストップバルブ、31は熱交換器であり、これらの各部材で室外ユニット12を構成している。なお、冷媒配管13は室外ユニット12内では熱交換器31内に埋設されている。
【0009】
空気調和機14を運転すると、圧縮機28によって圧縮された冷媒は、冷媒配管13を流れ、四方弁20、電子膨張弁21、室内ユニット11内の熱交換器(図示せず)、室外ユニット12内の熱交換器31を循環して圧縮機28に戻る。
【0010】
次に室外ユニット12の動作について説明する。ストップバルブ29、30に冷媒配管13を接続することで、室内ユニット11と接続して空気調和機14が運転される。室外ユニット12が運転されているとき、熱交換器31の冷媒配管13内にフロン等の冷媒が流れる。空気調和機14によって室内を冷房または除湿している場合には、高温の冷媒が熱交換器31内を流れ、また室内を暖房している場合には室内を暖めた後の低温の冷媒が熱交換器31内を流れる。熱交換器31内の冷媒の温度と室外ユニット12が設置されている室外の空気の温度とは差があり、冷媒と室外空気で熱交換が行われる。この時、プロペラファン16を回転させることにより、熱交換器31からファンカバー24の方向に空気の流れが生じる。このため、室外空気が熱交換器31を通って室外ユニット12内に取り込まれ、ファンカバー24から室外ユニット12外に流れる際に、冷媒と室外空気とで熱交換を行うことで、熱交換量を大きくしている。
【0011】
図3はこの実施の形態のプロペラファン16を示す正面図である。図において、1は羽根であり、複数、例えば3枚の羽根1でプロペラファンの羽根部を構成している。2は羽根1の前縁部、3は羽根1の後縁部、4はボス部、5は羽根1の外周であるチップ、6はボス部4の中心に位置する穴であり、ボス部4の周囲に複数の羽根1が突設され、それぞれ一体で成形されて又は固着されてプロペラファン16を構成している。ボス部4に設けられている穴6はファンモータのシャフトに固定され、ファンモータによってG方向に回転駆動される。また、羽根1のそれぞれは、後縁部3がその羽根の前縁部2側に凹んだ形状の凹部3aを有する。図3において、後縁部3のボス部4側の端点を点A、後縁部3のチップ5側の端点を点B、凹部3aのボス部4側の端点を点C、凹部3aのチップ5側の端点を点Dとし、前縁部2のボス部4側の端点を点M、前縁部2のチップ5側の端点を点Nとする。また、凹部3aの長さ(曲線CDの長さ)をX、凹部3aを含む後縁部3の長さ(曲線ACDBの長さ)をY、前縁部2の長さ(曲線MNの長さ)をZとし、羽根の外径をD0 とし、例えばY=0.43D0 としている。従来の後縁部3に凹部を設けていない場合は、Y=0.385D0 程度であるが、この実施の形態では後縁部3に凹部3aを設けることで、羽根の外周5で構成される外径D0 に対して、凹部3aを含む後縁部3長さの割合が大きくなる。
【0012】
図4は、後縁部3が回転方向に凹部を有しない構成のプロペラファン7(図4(a))と凹部3aを有する構成のプロペラファン16(図4(b))を示す正面図である。図4におけるプロペラファンの羽根の外径(D0 )を400mm、前縁部長さを164mm、ボス径を120mm、翼弦長(1枚の羽根1の外周両端の直線で結んだ長さ:図3ではBとNとを直線で結んだ長さ)を262mm、図4(a)におけるプロペラファン7の後縁部長さを154mm、図4(b)におけるプロペラファン16の凹部3aを含む後縁部長さを172mm、としたので、羽根部の外径に対する後縁部の長さは、図4(a)ではY=0.385D 図4(b)ではY=0.43D となっている。このプロペラファン7、16を空気調和機の室外ユニット12の送風機として用い、風量30m3 /minにおけるファンモータ15の消費電力、ファンモータ15の電流、室外ユニット12からの騒音値を比較測定した結果を表1に示す。風量は定格風量30m3 /minで比較している。
【0013】
【表1】
Figure 0004003541
【0014】
なお、測定に用いた室外ユニット12は外寸がH550mm×W800mm×D285mmであり、熱交換器31は列数が2列、段数が24段、積み幅が850mm、フィンピッチが1.5mm、段ピッチが21mm、列ピッチが22mm、配管径が直径7mmであり、ファンモータ15はDCモータ、送風機の個数は1個である。また、室外ユニット12から発生する騒音値は、JIS規格に基づいて測定した値である。
【0015】
表1で示すように、羽根の後縁部3を前縁部側に凹んだ形状を成すように切りとったプロペラファン16は、従来のプロペラファン7よりも、風量30m3 /minにおける消費電力は30.8Wから27.7Wとなって、3.1W低減でき、電流は0.33Aから0.30Aとなって0.03A低減でき、騒音値は45.1dBAから44.8dBAとなって0.3dBA低減できている。
【0016】
また、風量に対するファンモータの消費電力W、ファンモータの電流Aの測定値を図5、図6に示す。図5は、図4に示したプロペラファン7、16を室外ユニット12の送風機として用いた場合のファンモータ15の消費電力Wと、ファンカバー24を通過する風量m3 /minとの関係を表すグラフ、図6はファンモータ15の電流Aと、ファンカバー24を通過する風量m3 /minとの関係を表すグラフである。このグラフの横軸は風量m3 /minであり、図5における縦軸はファンモータ15の消費電力W、図6における縦軸はファンモータ15の電流Aを示している。図4〜図6の記号a、bは互いに対応しており、回転方向Eに対して羽根の後縁部3が凹部を有しない従来のプロペラファン7をa、この実施の形態による凹部3aを有するプロペラファン16をbとする。
【0017】
図5、図6で示されるように、風量20〜40m3 /minの範囲において、測定値○は測定値●よりもファンモータの消費電力W、電流A共に低減されている。また、グラフには示していないが、騒音値も0.3〜0.5dBA低減される結果が得られている。これは羽根の後縁部3を前縁部側に凹んだ形状に切り込んでいるので、羽根の前縁部2で形成される空気流に対して抵抗が減少するためと考えられる。
【0018】
このようにプロペラファン16の後縁部3を前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを有する構成とすることにより、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力と電流値を小さくでき、かつ室外ユニット12から発生する騒音値も小さくすることができる。また、羽根の面積が少なくなる分、軽量化することができる。
【0019】
上記に示したものでは、後縁部3にY=0.43D0 となるような凹部3aを有する構成にした場合に、ファンモータ15の消費電力と電流値の低減、かつ室外ユニット12から発生する騒音値の低減、軽量化の効果を得ることができる。
さらに、図7はファンモータ15の消費電力とプロペラファン16の後縁部長さ/ファン外径の関係を示すグラフである。この図は、縦軸にプロペラファン16のファンモータ15の消費電力Wを示し、横軸に羽根の凹部3aを含む後縁部3の曲線ACDBの長さY/羽根の外径D0 (以下、後縁部長さ/ファン外径と記す)を示し、ファンカバー24を通過する風量が30m3 /minのときの測定値をプロットしたものである。また、図8はプロペラファン15のファン回転数rpmと後縁部長さ/ファン外径の関係を示すグラフである。この図は、縦軸にプロペラファン16の回転数rpmを示し、横軸に後縁部長さY/ファン外径D0 を示し、ファンカバー24を通過する風量が30m3 /minのとき測定値をプロットしたものである。なお、図7および図8の測定値において室外ユニット12、ファンモータ15、熱交換器31等の測定条件は上記に記載した測定条件と同一である。このプロペラファン16の羽根面積Sは、図8において回転数が後縁長さ/ファン外径(Y/D0 )に対して単調増加するように、Yの1次式、S=―mY+n(m、nは正の定数)になるようにしている。また、図7、図8に示した測定値〇で図に向かって一番左にプロットした測定値は、後縁部3に凹部3aを設けた構成で、後縁部長さを従来の凹部を有しない形状の後縁部長さと同程度としたときの測定値を示している。
【0020】
図7に示すようにプロペラファン16の回転方向に対する後縁部の曲線ACDBの長さYを0.43D としたときに、所定の風量を得るために必要なファンモータ15の消費電力が27.7Wで最小となっている。従って、この実施の形態の場合には、羽根の後縁部の長さYを羽根の外径D の0.43倍にした構成が最も消費電力を小さくでき、好ましい。ただし、この測定に当たっては測定誤差が0.65W程度含まれているため、これを考慮して消費電力Wが28.35W以下に対応する範囲、即ち凹部3aを含む羽根の後縁部の長さYを0.39D 〜0.49D の範囲で構成すれば、従来の送風機に比べ、消費電力を低減することができる。
このように羽根の後縁部3に前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを有し、後縁部の曲線ACDBの長さYを0.39D 〜0.49D とすることにより、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を小さくすることができる。ここで、1つの羽根の後縁部3に複数の凹部3aが設けられていてもよい。その場合、後縁部長さは1つの羽根の後縁部3に設けられている全ての凹部3aを含む長さとなる。
【0021】
また、図8に示すようにプロペラファン16の回転数Nは回転方向に対する後縁部の曲線ACDBの長さYの1次式、N=mY+n(m、nは正の定数)になる。プロペラファン16の回転数に応じてファンモータ15のファンモータ効率は変化するのであるが、従来の羽根形状で構成した場合の回転数は、ファンカバー24での所定の風量が得られるように設定され、回転数を変えてファンモータ効率を変えることは簡単にはできなかった。これに対し、この実施の形態では、図8に基づいて、後縁部の曲線ACDBの長さYを変えてY/D を調整することにより、所定の風量を得るために必要なプロペラファン16の回転数を調整できる。このため、ファンモータ15のファンモータ効率を調整することができ、ファンモータ15の選択の自由度を向上することができる。例えば、ファンモータの消費電力を低減するように、後縁部長さ/ファン外径(Y/D0 )を0.39〜0.49とした場合、ファンモータ15の回転数を810〜900rpmと広範囲に設定することができるため、ファンモータ15およびファンモータ15とプロペラファン16との組合せの選択の自由度を向上することができる。
【0022】
また、図9は、プロペラファン16の後縁部3に前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを有する構成とし、図3に示した後縁部3の曲線ACDBの長さYに対する曲線CDの長さXを変化させた場合のファンモータの消費電力Wを示すグラフである。この図は、縦軸にプロペラファン16のファンモータ15の消費電力Wを示し、横軸に凹部を構成する曲線CDの長さ/凹部を含む後縁部3の曲線ACDBの長さ(X/Y)(以下、凹部長さ/後縁部長さと記す)を示し、ファンカバー24を通過する風量が30m3 /minのときの測定値をプロットしたものである。
【0023】
図9に示すように、プロペラファン16の凹部3aを含んだ後縁部の曲線ACDBの長さYに対して、後縁部の曲線CDの長さXを0.909Yとしたときに、所定の風量を得るために必要なファンモータ15の消費電力が27.7Wで最小となっている。従って、この実施の形態の場合には、羽根の後縁部の曲線CDの長さXを後縁部の長さYの0.909倍にした構成が最も消費電力を小さくでき、好ましい。ただし、この測定に当たっては測定誤差が0.65W程度含まれているため、これを考慮して消費電力Wが28.35W以下に対応する範囲、即ち羽根の後縁部の曲線CDの長さXを0.895Y〜0.915Yの範囲で構成すれば、従来のプロペラファンよりも消費電力を低減することができる。
このようにプロペラファン16の後縁部3に前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを有し、この凹部3aを構成する曲線CDの長さXを0.895Y〜0.915Y(Y:後縁部長さ)とすることにより、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を低減することができる。ここで、1つの羽根の後縁部3に複数の凹部3aが設けられていてもよい。その場合、凹部長さは1つの羽根の後縁部3に設けられている全ての凹部長さを加算した長さとなる。
【0024】
また、図10は、プロペラファン16の後縁部3に前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを有する構成とし、図3に示した前縁部2の長さZに対する後縁部3の曲線ACDBの長さYを変化させた場合のファンモータの消費電力Wを示すグラフである。この図は、縦軸にプロペラファン16のファンモータ15の消費電力Wを示し、横軸に凹部3aを含む後縁部3の長さ/前縁部2の長さ(Y/Z)(以下、後縁部長さ/前縁部長さと記す)を示し、ファンカバー24を通過する風量が30m3 /minのときの測定値をプロットしたものである。
【0025】
図10に示すように、プロペラファン16の前縁部の曲線MNの長さZに対して、凹部を含んだ後縁部3の長さYを1.05Zとしたときに、所定の風量を得るために必要なファンモータ15の消費電力が27.7Wで最小となっている。従って、この実施の形態の場合には、羽根の前縁部2の長さZを後縁部の長さYの1.05倍にした構成が最も消費電力を小さくでき、好ましい。ただし、この測定に当たっては測定誤差が0.65W程度含まれているため、これを考慮して消費電力Wが28.35W以下に対応する範囲、即ち羽根の前縁部3の長さZを0.93Y〜1.21Yの範囲で構成すれば、従来のプロペラファンよりも消費電力を低減することができる。
このようにプロペラファン16の後縁部3に前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを有し、前縁部2の長さZを0.93Y〜1.21Y(Y:後縁部長さ)とすることにより、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を小さくすることができる。ここで、1つの羽根の後縁部3に複数の凹部3aが設けられていてもよい。その場合、後縁部長さは1つの羽根の後縁部3に設けられている全ての凹部3aを含む長さとなる。
【0026】
なお、上記では凹部3aの長さを変化させることで、ファンモータの消費電力の低減を図ったものであり、後縁部3の前縁部2に対して凹んだ形状の凹部は、例えば円弧、楕円弧などの任意の形状であってもよい。
【0027】
次に、凹部の形状を変化させてファンモータの消費電力の低減を図る。図11は、この実施の形態によるプロペラファン40を示す正面図である。図において、41は羽根1の後縁部3で、前縁部側に凹んだ形状の凹部3aで形成される領域である。また、図3と同一又は相当部分には同一符号を付し説明を省略する。
領域41において、点Eは領域41のボス部4側の端点、点Fは外周5側であるチップ側の端点である。さらに、線分EF上の任意の点を点Kとし、点Kから線分EFに垂直な線を引き、凹部3aを構成する曲線EFとの交点を点Jとする。そして線分KJの長さの最大値をH とし、H となる点K、Jを点K 、J とする。即ち、点J は凹部3aの前縁部2側に最も深く凹んだ部分であり、この点J から凹部3aの両端を結ぶ線分EFへ垂線を引いたとき、凹部3aの両端を結ぶ線分EFと垂線との交点がK である。
【0028】
図12は凹部3aの線分JKが最大である長さとなる最大深さH (以下、凹部最大深さと記す)をファン外径D に対して変化させた時のファンモータの消費電力Wを示すグラフである。縦軸にファンモータの消費電力W、横軸に凹部最大深さ/ファン外径(H /D )を示す。
【0029】
グラフに示されるように、ファン外径D に対して凹部最大深さH を0.1D としたときに、所定の風量を得るために必要なファンモータ15の消費電力が27.7Wで最小となっている。従って、この実施の形態の場合には、前縁部2側に凹んだ羽根の凹部3aの最大深さH をファン外径D の0.1倍にした構成が最も消費電力を小さくでき、好ましい。ただし、この測定に当たっては測定誤差が0.65W程度含まれているため、これを考慮して消費電力Wが28.35W以下に対応する範囲、即ち凹部3aの最大深さH を0.06D 〜0.14D の範囲で構成すれば、従来のプロペラファンよりも消費電力を低減することができる。
このようにプロペラファン16の後縁部3に前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを有し、凹部3aの最大深さH を0.06D 〜0.14D (D :ファン外径)とすることにより、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を小さくすることができる。
【0030】
なお、凹部3aは1つの羽根の後縁部3に1つに限るものではなく、複数の凹部を設けた構成にしてもよい。その場合には複数の凹部それぞれの全ての最大深さを、ファン外径の0.06倍〜0.14倍に構成する。この時の最大深さは図11で示したように、凹部のボス側端部(点E)と凹部の外周側端部(点F)とを結ぶ線分からの距離である。例えばファン外径が400mmの場合、凹部3aの最大深さを24mm〜56mmの範囲で形成する。
【0031】
上記では、凹部3aの最大深さについて説明したが、以下、凹部3aの最大深さとなる位置について説明する。
表2は凹部3aの最大深さとなる位置、即ち点K が線分EFを1:9、3:7、5:5、7:3、9:1となるよう内分する点に位置したときの、ファンモータ15の消費電力Wを比較して示す表である。なお、ファンカバー24を通過する風量が30m3 /minのときの測定値であり、凹部3aで形成される領域41の面積、および羽根面積は同一としている。
【0032】
【表2】
Figure 0004003541
【0033】
表2で示されるように、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力Wを比較した場合、点K が点Eに最も近い位置にある時に最も消費電力Wが大きく、点K が点Fに近づくにつれて消費電力Wが小さくなり、点K が線分EFを9:1に内分した点にあるときに消費電力Wが最も小さくなる。これは、羽根の後縁部3を前縁部2側に凹んだ形状の凹部を有する形状とし、凹部を羽根の外周5側であるチップ側に偏って構成することで、羽根の回転時に湾曲した曲線EJF上で生じる風の乱れを低減できるためと考えられる。
【0034】
このように点K が線分EFを9:1に内分した点にあるとき、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を小さくすることができ、好ましい。ただし、この測定に当たっては測定誤差が0.65W程度含まれるため、これを考慮して消費電力Wが27.65W以下に対応する範囲、線分EFの中央の点を点Lとしたとき、点K が点Lよりも外周5側に位置するように、即ち点K が線分LF上に位置するように凹部3aの形状を構成すれば、従来よりもファンモータの消費電力を低減することができる。
このようにプロペラファン40の後縁部3に前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを設け、前縁部2側に最も深く凹んだ部分を凹部の径方向における中央よりも外周5側に偏らせることにより、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を小さくすることができる。ここで、1つの羽根の後縁部3に複数の凹部3aが設けられていてもよい。その場合、複数の凹部それぞれまたは少なくとも一つの凹部において、最大深さとなる部分から凹部の両端を結ぶ線分へ引いた垂線と両端を結ぶ線分との交点を、両端を結ぶ線分の中央よりも外周5側になるように構成すればよい。また、1つの羽根の後縁部3に複数の凹部3aが設けられている場合には、ボス部4側に位置する凹部の最大深さよりも外周5側に位置する凹部の最大深さを大きく構成してもよい。ボス部4側よりも外周5側で大きく切り込んだように凹部を構成することで、ファンモータ15の消費電力を低減できる。
【0035】
図3または図11に示したプロペラファンにおいて、後縁部3に設けた凹部3aは、上記のように曲線で構成されることに限定するものではない。例えば、少なくとも2つ以上の線分からなる線分の集合体であってもよく、少なくとも2つ以上の線分からなる線分の集合体の場合は、その線分同士の交点付近を角を曲線状にして角取りしてもよいし、または角を直線的に削った形状に面取りしてもよい。
また、後縁部3の前縁部2側に凹んだ形状の凹部のふちを、ノコギリ刃状の形状に加工してもよく、また圧力面側と負圧面側との厚みが薄くなるように加工してもよい。このようにすることで、羽根1の負圧面側と圧力面側の流れがスムーズに合流するため、後縁部3付近の速度欠損を小さくでき、さらに騒音を減少できる。
また、上記では後縁部3が前縁部2側に凹んだ形状の凹部3を有するプロペラファンを空気調和機14の室外ユニット12の送風機に用いた場合について説明したが、この形状のプロペラファンを例えば換気扇などに適用してもよく、さらにプロペラファンを用いている機器全般に搭載してもよい。また、室外ユニット12に備え付けられたプロペラファンの個数は1個の場合について説明したが、複数個あるものに適用すれば、さらに消費電力低減の効果は大きくなる。
【0036】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2によるプロペラファンの構成について、説明する。この実施の形態は、プロペラファンとベルマウスとの位置関係に関する実施の形態である。実施の形態1で記載したプロペラファンの周囲には、風路を形成するベルマウスが配置されている。例えば図2に示した分解斜視図では、空気流の出口側に配置されている筐体カバー25において、プロベラファンの周囲に所定の間隔を開けて取り囲んでいる部分である。図13はこの実施の形態におけるプロペラファンとベルマウスの位置関係を示す説明図である。ここで、実施の形態1と同一又は相当部分には、同じ符号を付し、説明を省略する。
【0037】
図において、16はプロペラファン、50はベルマウス、51はベルマウスの下流側拡大部の開始点、52はプロペラファン16の羽根部の下流側先端部である。プロペラファン16は実施の形態1で記載したように、後縁部3が前縁部2側に凹んだ形状の凹部3aを有する。図中の矢印はプロペラファン16によって引き起こされる空気の流れを示し、上流側Oから下流側Pへの流れとなる。ベルマウス50は図13(a)に示すように円弧部―直線部―円弧部から成るもの、図13(b)に示すように円弧部―円弧部から成るもの、図13(c)に示すように直線部―円弧部から成るものがある。図13(c)に示す直線部―円弧部から成る場合は開始点51を直線部の下流側先端とする。また、プロペラファンの回転軸に沿った方向において、Oは空気流の上流側、Pは空気流の下流側を示している。従来のプロペラファンとベルマウス50の位置関係は、ファンの回転軸に沿った方向で、開始点51と先端部52の位置が一致するように構成されているが、この実施の形態では、図13のそれぞれに示すように先端部52の位置が開始点51よりも空気流の下流側に突出するように配置している。
【0038】
図14はプロペラファンの羽根形状を、凹部なしのとした時(●)と、前縁部側に凹んだ形状の凹部ありとした時(〇)のP−Q特性を表すグラフであり、縦軸は静圧Ps(Pa:パスカル)を示し、横軸は風量Q(m3 /min)を示している。プロペラファンとベルマウス50の位置関係は、従来の構成と同様、ファンの回転軸に沿った方向で、開始点51と先端部52の位置が一致するように構成したものにおける測定値である。また、ファン回転数は共にN−Q特性を予め測定し、送風機出口のファンカバー24を通過する風量が30m3 /minになるような回転数に設定してある。
このグラフを見ると、凹部あり(〇)の変化が、凹部なし(●)の変化よりも左下側にずれている傾向にある。特に、締切側(低風量側)でずれ度合が大きくなっている。即ち、プロペラファンとベルマウス50の回転軸に沿った方向の位置関係が従来のままで、実施の形態1で示したように、プロペラファンの後縁部の羽根形状を凹部3aを有する構成にすると、締切側で静圧が小さくなるという問題点があった。
【0039】
締切側の状態は、例えば空気調和機14が冬季の外気温度が低い状態で暖房運転されているときに室外ユニット12内の冷媒の温度が外気温度よりも低くなり、室外ユニット12の熱交換器31に霜が付着することにより、熱交換器31のフィン間の隙間が減少し、フィンの間を流れる空気の抵抗が増加する。このため、霜が付着していない場合に比べてファンカバー24を通過する風量が減少する、という状態を表す。例えばこのファンを室外ユニット12に組込み、室外ユニット12を外気温度が低い状態で暖房運転すると、フィンの隙間に霜が付着する場合がある。その付着量が大きいほど、熱交換器31での圧力損失が大きくなるため、図14に示すようにファンカバー24を通過する風量が減少する。風量が低下すると室外空気と熱交換器31との熱交換量が低下し、空気調和機としても効率が低下することになる。この様に、着霜した場合には熱交換器31の下流側で大きな静圧が必要となる。このため、図14に示したようなP−Q特性において、測定値が右上にずれるような特性を有するプロペラファンを構成すれば、締切側での静圧低下が抑えられ、ファンカバー24を通過する風量の低下が抑えられ、かつ室外空気と熱交換器31との熱交換量の低下も抑えられることになる。
【0040】
そこで、この実施の形態では、図13のそれぞれに示すように先端部52の位置が開始点51よりも空気流の下流側に突出するように配置している。図15はP−Q特性を表すグラフであり、縦軸は静圧Ps(Pa:パスカル)を示し、横軸は風量Q(m3 /min)を示している。プロペラファン16とベルマウス50の位置関係を、従来の構成と同様、ファンの回転軸に沿った方向で、開始点51と先端部52の位置が一致する構成(〇)、10mmだけファン41の先端部52を開始点51よりも下流側に突出した構成(▲)、20mmだけファン41の先端部52を開始点51よりも下流側に突出した構成(△)における測定値である。なお、図15の測定において回転数は熱交換器31のフィンに霜が付着していない状態でファンカバー24を通過する風量が30.0m3 /minになるようなファンモータ15の回転数に設定してあり、プロペラファン16では回転数が846rpmである。なお、室外ユニット12、ファンモータ15、熱交換器31等の測定条件は実施の形態1に記載した測定条件と同一である。
【0041】
このグラフに示すように、プロペラファン16の先端部52を開始点51よりも下流側に突出するにつれて測定値はグラフの右上にずれている。特に締切側でこのずれ度合が大きい。即ち、先端部52を開始点51よりも下流側(P側)に配置させることにより、締切側での静圧を大きくできる。このため、着霜したときでもファンカバー24を通過する風量の低下を抑えることができ、このため室外空気と熱交換器31との熱交換量の低下も抑えられる。
【0042】
このようにプロペラファン16の後縁部の形状を前縁部側に凹んだ形状の凹部を有するものとした場合、凹部を有しない後縁部形状に比べて締切側での静圧が低くなってしまうという課題があったが、先端部52を開始点51よりも下流側に配置させることにより、締切側での静圧低下を抑えることができる。ただし、先端部52を開始点51よりも下流側にあまり突出させると、ファンカバー24の形状を変更したりする必要があるので、30mm程度までに留めておくのが好ましい。図15によれば、先端部52を開始点51よりも20mm突出させた計測値(△)では、図14における従来の凹部なしの形状の計測値(●)と同程度のP−Q特性を得ることができる。
【0043】
また、この実施の形態では室外ユニット12に備え付けられたプロペラファン16の個数が1個の場合について説明したが、複数個あってもよい。
【0044】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3は、プロペラファンの後縁部に前縁側に凹んだ形状の凹部を有する構成のプロペラファンの風量(m3 /min)に対するファンモータ消費電力W(W)、ファンモータ電流I(A)、及びファンモータ電圧V(V)の各特性を把握し、プロペラファンを運転制御するようにしたものである。
【0045】
図16は後縁部3が前縁部側に凹んだ形状の凹部を有するとき(凹部あり)と有しないとき(凹部なし)のP−Q特性、即ちプロペラファンの風量(m3 /min)に対する静圧(Pa)を表すグラフで、縦軸に静圧(Pa)、横軸に風量(m3 /min)を示している。なお、この測定における回転数は、熱交換器のフィンに霜が付着していない状態でファンカバー24を通過する風量が37.5m3 /minになるようなファンモータ15の回転数に設定してあり、後縁部3に凹部を有するプロペラファンでは回転数が1040rpm、後縁部3に凹部を有さないプロペラファンでは回転数が980rpmである。なお、室外ユニット12、ファンモータ15、熱交換器31等の測定条件は実施の形態1に記載した測定条件と同一である。
【0046】
実施の形態1の図3や図11で記載したような構成のプロペラファン、即ち羽根の後縁部が凹部3aを有する場合には、ファンモータの消費電力を低減できるという効果を奏する。ところがその一方、P―Q特性では課題を呈している。図16に示すように、従来のファンが示す測定値(●)よりも凹部を有するファンが示す測定値(〇)のほうが左下にずれ、傾斜も若干緩くなっている。羽根の後縁部3に凹部あり(〇)の測定値は、凹部なし(●)の測定値に比べて、締切側(低風量側)でファンカバー24を通過する風量が低下する特性を有する。実施の形態2で述べたように、室外ユニット12の熱交換器31に霜が付着することにより、熱交換器31のフィン間の隙間が減少し、フィンの間を流れる空気の抵抗が増加する。その付着量が大きいほど、熱交換器31での圧力損失が大きくなるため、図16に示すようにファンカバー24を通過する風量が減少する。風量が低下すると室外空気と熱交換器31との熱交換量が低下し、空気調和機としても効率が低下することになる。
実施の形態2では、羽根の下流側先端部52をベルマウスの下流側拡大部の開始点51よりも下流側に位置するようにしてP―Q特性を改善するものを示したが、この実施の形態では、ファンの回転数を上げることで、P―Q特性を改善しようとするものである。
【0047】
ファンの回転数を上げると、図16に示すP―Q特性は、右上方にずれる。そこで、静圧Paが大きくなることによる風量の減少に対し、ファンモータ15の回転数を大きくすると、風量の減少を抑えることができる。
以下に、実際にファンの回転数を、ファンモータの消費電力W、ファンモータ電流I、及びファンモータ電圧Vのうちの少なくともいずれか1つを検知して制御する方法について、図17に示すフローチャートに基づいて、概略を説明する。図17はこの実施の形態による送風機の回転数制御を示すフローチャート、図18はこの実施の形態による送風機の回転数制御部の構成を示すブロック図である。
外気温度が例えば2℃程度以下で空気調和機を暖房運転するというように、熱交換器31に着霜する可能性がある場合に、着霜制御を行なう。まず、ステップS1で、ファンモータ15の回転数を初期値N0 に設定して運転を行なう。この回転数の初期値N0 は、霜が付着していない場合に、送風機出口のファンカバー24を通過する風量が例えば37.5m3 /minになるような回転数とする。
【0048】
次に、ステップS2で、ファンモータ15の消費電力W、電流I、電圧Vの少なくともいずれか1つを例えば計測により検出する。消費電力Wの計測には例えば電力計などのファンモータの消費電力計測手段53、電流Iの計測には例えば電流計などのファンモータの電流計測手段54、電圧Vの計測には例えば電圧計などのファンモータの電圧計測手段55が用いられる。ここでは、例えば消費電力Wを計測する場合について説明する。ステップS3で、前回計測した時の消費電力値と比較し、変化していない場合にはファンカバー24を通過する風量は適度に保たれており、なにもしないでステップS2の消費電力検出に戻る。ステップS3の判断で消費電力が前回の計測値と異なっている場合には、ステップS4でファン回転数制御モードを開始する。
【0049】
図19は実施の形態1で記載したような後縁部3が前縁部2側に凹んだ形状の凹部を有するプロペラファンで、図13に示したような羽根の下流側先端部52をベルマウスの下流側拡大部の開始点51よりも回転軸に沿った方向で20mm下流側に位置する構成の測定値(〇)と、羽根の下流側先端部52とベルマウスの下流側拡大部の開始点51の回転軸に沿った方向の位置を0mmとした構成の測定値(●)を表すグラフで、縦軸にファンモータの消費電力W、横軸に風量(m3 /min)を示している。この図19に示した関係は、ファン回転数が例えば初期値である1040rpmの場合の関係である。
ファン回転数制御モード開始(ステップS4)後、消費電力Wを計測し(ステップS5)、前回の消費電力Wの計測値と変化したかどうかを判断する(ステップS6)。この判断で変化していない場合には制御は適正に行なわれていると見なし、ステップS1に戻ってファン回転数を初期値に戻す。ステップS6の判断で、計測した消費電力Wが前回の計測から変化していた場合、変化後の消費電力Wが所定値Wk に達したかどうかを送風機出口の風量推定手段56で推定する(ステップS7)。着霜制御を開始してからここまでの流れでは、初期のファン回転数で運転し、着霜するにつれて図19に従って風量が37.5(m3 /min)から下がり、ファンモータ消費電力Wは上昇する。所定値Wk はファンカバー24で風量30(m3 /min)を得る場合のファンモータ消費電力値であり、この所定値と比較することで、ファンカバー24での風量が30(m3 /min)になるのを推定することができる。ファンモータ消費電力Wが所定値Wk に達したら、モータ回転数の設定手段57でファン回転数を例えば30rpm程度上げる(ステップS10)。ステップS7の判断で、所定値Wk に達していない場合には、十分な風量が得られているとし、そのままのファン回転数で運転を継続し、所定時間例えば5分後に再度ファンモータ消費電力Wを計測するステップS5に戻る。また、ファン回転数に上限を設けており、ステップS8とステップS9でファン回転数が所定の上限を越えないように制御している。
【0050】
なお、上記では図19に基づいてファンモータの消費電力Wの変化からファンカバー24を通過する風量の減少を検知し、ファンモータ15の回転数を上昇させる場合について説明したが、これに限るものではない。消費電力Wの代わりにファンモータの電流Iを検出してもよい。図20は前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを後縁部3に有するファンのファンモータの電流I(A)を表すグラフで、縦軸にファンモータの電流(A)、横軸に風量(m3 /min)を示している。図17のステップS2、S5でファンモータの電流Iを計測により検知し、ステップS3、S6で電流Iの変化を判断し、図20に基づいてファンモータの電流Iの変化からファンカバー24を通過する風量の減少をステップS7で推定し、その風量に応じてファンモータ15の回転数を上昇させてもよい。ここで電流値は電流計によって計測できる。
また、ファンモータの電圧Vを検出してもよい。図21は前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを後縁部3に有するファンのファンモータの電圧を表すグラフで、縦軸にファンモータの電圧(V)、横軸に風量(m3 /min)を示している。図17のステップS2、S5でファンモータの電圧Vを検知し、ステップS3、S6で電圧Vの変化を判断し、図21に基づいてファンモータの電圧量の変化からファンカバー24を通過する風量の減少をステップS7で推定し、その風量に応じてファンモータ15の回転数を上昇させてもよい。ここで、電圧値は電圧計で計測できる。また、ファンモータ15の消費電力W、電流I、電圧Vのいずれか2つまたは3つを検出して送風機出口での風量を推定するようにしてもよい。複数の計測値に基づいてファンの回転数を制御するように構成すれば、計測エラーや誤動作に対して、信頼性を高めることができる。
【0051】
図19に示した風量とファンモータの消費電力の関係、図20に示した風量とファンモータの電流の関係、図21に示した風量とファンモータの電圧の関係は回転数毎に異なる。この関係はステップS7で必要になるが、ファン回転数の初期値における関係をあらかじめ把握しておき、回転数が変化した時には、以下の式で求めることができる。
ファンモータ15の回転数がN→Nに変化したとき、風量がQ→Q、静圧がP→P、ファンモータ15の消費電力がW→W、ファンモータ15の電流がI→I、ファンモータ15の電圧がV→Vに変化したとすると以下の関係式が成り立つ。
/Q=N/N
/P=(N/N)
/W=(N/N)
/I=(N/N)
/V=N/N
これらの関係式と図19〜図21に示したデータを用いて、所定の風量が得られるように、ファンモータ15の回転数を制御することができる。
【0052】
なお、図19〜図21のそれぞれにおいて、羽根の下流側先端部52をベルマウスの下流側拡大部の開始点51よりも回転軸に沿った方向で下流側に20mm下流側に位置する構成の測定値(〇)に基づいて、回転数を制御してもよい。この場合には締切側の静圧が0mmのときよりも大きいので、ファン回転数を上昇させる時期を0mmの場合よりも遅らせることができる。また、図17の処理手順では、着霜過程でファンモータの回転数を増加する方向における制御について記載したが、霜が除かれていく過程でファンモータの回転数を減少する方向における制御も同様に行なうことができる。
【0053】
以上述べたように、図3や図11で示したような後縁部3に凹部3aを有するファンは締切側での静圧が小さいという特性を有しているため、このファンを空気調和機の室外機に使用する場合には、予めフィンの隙間に霜が付着した場合の静圧と風量の関係、例えば図16のような所定の回転数で運転した場合の関係を定めておき、ファンモータ15の消費電力W、電流I、電圧Vのうち少なくとも1つ以上を計測してファンカバー24を通過する風量を推定し、その風量に応じて希望の静圧が得られるようにファンモータ15の回転数を上昇させることで、締切側における静圧を上昇することができる。
【0054】
実施の形態4.
図22はこの発明の実施の形態4による送風機を空気流の下流側から見た正面図、図23はこの実施の形態に係る送風機を示す側面構成図である。図において、4はプロペラファンの回転中心に位置するボス部、6は回転軸となるモータシャフト9の取付位置、15はボス部4にモータシャフト9を介して連結されプロペラファン16をG方向に回転駆動するファンモータ、16は図3または図11で示した構成の羽根1を有するプロペラファンで、ボス部4の周囲に突設する複数の羽根の後縁部が前縁部側に凹んだ形状の凹部3aを有し、G方向に回転して回転軸方向に送風を行なう。18はモータサポート、47はファンモータ15を反シャフト側で固定するモータ固定部、48は支柱で、モータ固定部47に接続され回転軸に垂直な面に沿って伸び、プロペラファン16とファンモータ15を、回転軸に垂直な面内で所定の位置に支持している。モータ固定部47と支柱48は実際には接続されて一体に構成され、両者を含めてモータサポート18と称している。
【0055】
また、面42はプロペラファン16のボス部4のモータサポート18に最も近い面、面43はモータサポート18のファンモータ15を固定する面、面44は支柱48とモータ固定部47とを接続する面である。面42と面43と面44はほぼ平行であり、45は面42と面44との距離である。また、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付し説明を省略する。
【0056】
図24はファンモータ15の消費電力Wと距離45/ファン外径の関係を示すグラフである。この図は、縦軸にプロペラファン16のファンモータ15の消費電力Wを示し、横軸に距離45/羽根の外周で構成されるファン外径D0 (以下、距離45/ファン外径と記す)を示し、送風機出口のファンカバー24を通過する風量が30m3 /minのときの測定値をプロットしたものである。距離45とは、回転軸方向で、ボス部4のファンモータ15側から、モータ固定部と支柱との接続部44までの距離である。熱交換器31から羽根1への空気の流れにおいて、羽根1の上流側で、回転軸に垂直な方向でファン外径よりも大きな部材があると、羽根1に流入する空気の流れに影響を及ぼすことになる。このファン外径よりも大きな部材は、ここではモータサポート18の支柱48であり、この実施の形態は羽根1から支柱48までの距離45に関するものである。
【0057】
外部から熱交換器31を通って室外ユニット12に流入した空気のうち、モータサポート18の支柱48にぶつかった空気は、支柱48によってこの付近で乱れる。距離45が短いと、図23の乱れQで示すように乱れた状態で羽根1の前縁部2へ流入する。この場合には、羽根1に沿ってスムーズに空気が流れず、乱れQの影響でファンモータ15の消費電力が大きくなる。これに対して、距離45を所定長さ以上にすることにより、羽根1の前縁部2へ流入する空気の乱れを解消することができる。
【0058】
図24で示されるように、距離45/ファン外径が0.215の場合にファンモータ15の消費電力は最も小さく、28.0W程度となっている。測定誤差は0.65W程度であるため、消費電力が28.65W以下で、消費電力が低減されるとみなすことができる。即ち、距離45/ファン外径が0.185以上であれば、消費電力を低減できる。さらに、取りつけ誤差として、数ミリ程度を考慮すると、距離45がファン外径の0.175倍以上あれば、所定風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を小さくすることができる。例えば、ファン外径が400mmのファンの場合には、距離45を70mm以上とすれば、支柱48で乱れた空気の流れQが羽根1の前縁部に至るまでに整流され、ファンモータ15の消費電力を小さくできることになる。
なお、従来の送風機で、距離45は例えばファン外径の0.165倍程度で構成されており、図24のグラフでは、一番左の測定値を表す。ファン外径が400mmのファンの場合には距離45は64mmで、ファンモータの消費電力は31.6Wと大きな値となっている。
【0059】
具体的には回転軸方向において、モータシャフト9の長さ、またはファンモータ15の長さ、またはモータ固定部47の長さの少なくともいずれか1つを変化させることで、距離45を所定長さ以上にできる。また、ファンモータ15とモータサポートのファン固定部47の間に、別の固定部材を挿入して、距離45を長くしてもよい。この場合には、モータシャフト9、ファンモータ15、およびモータサポート18をこれまでの構成のままで使用でき、少ない変更で容易に距離45を長くすることができる。ただし、ファンモータ15とモータサポートのファン固定部47の間に挿入する別の固定部材は、回転軸に垂直な面に投影した時にボス径と同程度、またはボス径より小さくする必要があり、羽根1に流入する空気の流れに影響を及ぼさない様に構成する。
また、図23では、モータ固定部47のモータ固定面43をファンモータ15の外径に合わせた大きさとし、回転軸に垂直な方向に伸びる支柱48とほぼ垂直に接続した形状のモータサポート18としたが、このような形状に限るものではない。例えばモータ固定部47は、モータ固定側の面43ではファンモータ15の外径に合わせ、支柱48との接続部の面44に向かって広がるように傾斜させでもよい。支柱48とモータ固定部47との接続部において、回転軸に垂直な方向の大きさがファン外径よりもある程度大きくなっても、空気の流れにはそれほど影響を及ぼさない。プロペラファン16とファンモータ15を位置決めするために回転軸に垂直な方向に伸びるように構成される支柱48によって乱される空気の流れを、羽根1の面に流入するまでに整流するように、距離45を長くすればよい。
【0060】
このように、回転軸方向で、ボス部4のファンモータ側からモータ固定部と前支柱との接続部44までの距離を、羽根1の外周で構成されるファン外径の0.175倍以上になるように構成することにより、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を小さくすることができる。
なお、測定に用いた室外ユニット12は、例えば外寸がH550mm×W800mm×D285mmであり、熱交換器31は列数が2列、段数が24段、積み幅が850mm、フィンピッチが1.5mm、段ピッチが21mm、列ピッチが22mm、配管径が直径7mmであり、ファンモータ15はDCモータであり、プロペラファン16の外径は400mmである。
【0061】
また、図25はこの実施の形態に係るモータサポートの構成を示す斜視図である。図において、18はファンモータを固定するモータ固定部47と支柱48を有するモータサポートである。モータ固定部47は、一端は支柱48に固定され、この一端から回転軸方向に伸び、他端は断面L字状になるように曲がってファンモータが固定される面43につながっている。モータ固定部47の支柱48に固定されている一端から面43までの回転軸方向に伸びいる部分を脚部と称する。支柱48は回転軸に垂直な方向(図25では上下方向に)に伸び、室外ユニット12内に固定されて、ファンモータとプロペラファンを位置決めして支持している。さらに位置決めされたプロペラファンに対して、ベルマウス等の他の部材が所定の位置に固定される。モータサポート18を構成するモータ固定部47と支柱48は一体に、あるいは別々の部材で構成されている。また、49はモータ固定部47の脚部に設けた通風穴で、回転軸に垂直な方向にモータ固定部47の脚部を貫通するように設けている。
【0062】
表3は、所定の風量30mm3 /minを得るのに必要なファンモータの消費電力Wを、モータ固定部47の脚部に通風穴49がある場合と通風穴49がない場合の構成で、比較して示す表である。この測定値において、室外ユニット12、ファンモータ15、プロペラファン16、熱交換器31等の測定条件は実施の形態1に記載した測定条件と同様である。
【0063】
【表3】
Figure 0004003541
【0064】
なお、ここでは、一例として、一方のモータ固定部47の脚部の面積を36cm2 とした時、通風穴49の面積を30cm2 としている。表3に示すように、モータ固定部47の脚部に通風穴49を設けた構成では、通風穴49を設けない構成に比べて所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を低減することができる。
例えば空気調和機の室外ユニットの場合、熱交換器を通過して室外ユニット内に流入した空気の一部は、図25の点線矢印Oに示すようにモータサポート18の上流側からモータ固定部47の脚部の空間に流入する。面43にはファンモータが固定されており、この脚部の空間に流入した空気はファンモータの上流側、図25では点線で示す領域R、に滞留する。この実施の形態では、モータ固定部47の上流側空間の側面である脚部に通風穴49があることにより、ファンモータの上流側の面近傍の領域Rに流入する空気は、通風穴49を通って、点線矢印Sのように周囲に流出される。このため、風路抵抗が低減され、消費電力の低減につながる。
【0065】
図25において、モータ固定部47の脚部が左右にある構成のモータサポート18を示したが、上下に脚部がある構成のモータサポートの場合にも同様に、ファンモータの上流側の面近傍に流入する空気が周囲に流出されるように、回転軸に垂直な方向に貫通する通風穴を設ければよい。また、強度的に可能なら、支柱18の回転軸方向に幅を有する部分に貫通穴を設けてもよい。
【0066】
また、この実施の形態において通風穴49を四角形としたが、四角形の角を角取りや面取りをしてもよい。また、通風穴49を除いた脚部の回転軸方向の強度を増すために、少なくとも回転軸方向に保持している部分付近で最大30mm程度折り曲げて、回転軸方向の強度を強化してもよい。また通風穴49はパンチングメタルのように複数の穴から構成されてもよい。
【0067】
このようにモータサポート18に、ファンモータの上流側の面近傍に流入する空気を周囲に流出可能とする通風穴49を設けたことにより、所定の風量を得るのに必要なファンモータ15の消費電力を低減することができる。また、この構成の送風機を空気調和機の室外ユニット12に用いることで、室外ユニット12内の風路抵抗が低減でき、ファンモータ15の消費電力を低減でき、空気調和機全体として消費電力を低減できる。
図25で示したモータサポート18で支えられるプロペラファン16の羽根の形状は、例えば従来の羽根形状でもよく、どのようなプロペラファンの羽根でもよい。従来の羽根形状のプロペラファンに図25に示した構成の通風穴49を有するモータサポート18を取り付けても、モータファンの消費電力を低減できる。ただし、実施の形態1で述べたプロペラファン16を用いたり、実施の形態2、3で述べたようにP―Q特性を改善するように構成すると、この実施の形態における消費電力を低減するという効果に加えて、実施の形態1〜3のそれぞれの効果を伴い、さらに性能のよい送風機または空気調和機を得ることができる。
【0068】
なお、実施の形態1〜実施の形態4では、プロペラファンの羽根の枚数を3枚有する構成としたが、これに限るものではなく、2枚〜4枚で構成してもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1の発明によれば、回転中心に位置するボス部と、前記ボス部周囲に突設され回転して送風を行う複数の羽根と、前記羽根の後縁部を前縁部側に凹んだ形状とした少なくとも1つの凹部と、を備え、
前記凹部のそれぞれの両端を結ぶ線から前記凹部のそれぞれの最も深い部分までの長さを前記羽根の外周で構成されるファン外径の0.06〜0.14倍とし、
前記凹部を含む前記羽根の後縁部長さを前記羽根の外周で構成されるファン外径の0.39〜0.49倍とし、
前記1つの羽根の凹部長さを前記凹部を含む後縁部長さの0.895〜0.915倍とするとともに、前記凹部の前記前縁部側に最も深く凹んだ部分から前記凹部の両端を結ぶ線分へ垂線を引いたとき、前記凹部の両端を結ぶ線分と前記垂線との交点が前記両端を結ぶ線分の中央より外周側であって7対3から9対1となるよう内分する点の間に位置するように前記凹部の形状を構成したことにより、ファンモータの消費電力を低減し、かつプロペラファンの低騒音化、軽量化することができる送風機が得られる。
【0070】
また、この発明の請求項2の発明によれば、前記ボス部にシャフトを介して連結され前記プロペラファンを回転駆動するファンモータと、前記ファンモータを固定し、一端が後記支柱に固定されるとともに、他端は断面L字状になるように曲がってファンモータが固定される面につながっているモータ固定部と前記プロペラファンと前記ファンモータを所定の位置に支持する支柱を有するモータサポートをさらに備え、前記モータサポートの固定部の前記一端から前記回転軸方向に伸びている部分に回転軸に垂直な方向に貫通して、前記ファンモータの上流側の面近傍に流入する空気を周囲に流出可能とする通風穴を設けたことにより、ファンモータの消費電力を低減することができる送風機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による空気調和機を示す構成図である。
【図2】 実施の形態1による室外ユニットを分解して示す斜視図である。
【図3】 実施の形態1によるプロペラファンを示す正面図である。
【図4】 従来のプロペラファンと実施の形態1によるプロペラファンを示す正面図である。
【図5】 従来の送風機と実施の形態1による送風機のファンモータの消費電力Wと風量m3 /minの関係を示すグラフである。
【図6】 従来の送風機と実施の形態1による送風機のファンモータの電流Aと風量m3 /minの関係を示すグラフである。
【図7】 実施の形態1による送風機のファンモータの消費電力Wと後縁部長さ/ファン外径の関係を示すグラフである。
【図8】 実施の形態1による送風機のファン回転数と後縁部長さ/ファン外径の関係を示すグラフである。
【図9】 実施の形態1による送風機のファンモータの消費電力Wと凹部長さ/後縁部長さの関係を示すグラフである。
【図10】 実施の形態1によるファンモータの消費電力Wと送風機の後縁部長さ/前縁部長さの関係を示すグラフである。
【図11】 実施の形態1に係るプロペラファンを示す正面図である。
【図12】 実施の形態1による送風機のファンモータの消費電力Wと凹部最大深さ/ファン外径の関係を示すグラフである。
【図13】 この発明の実施の形態2による送風機のプロペラファンとベルマウスの位置を示す説明図である。
【図14】 実施の形態2による送風機のプロペラファンの静圧と風量の関係を示すグラフである。
【図15】 実施の形態2による送風機のプロペラファンの静圧と風量の関係を示すグラフである。
【図16】 この発明の実施の形態3による送風機のプロペラファンの静圧と風量の関係を示すグラフである。
【図17】 実施の形態3による送風機の回転数制御を示すフローチャートである。
【図18】 実施の形態3による送風機の回転数制御部の構成を示すブロック図である。
【図19】 実施の形態3による送風機のファンモータの消費電力Wと風量の関係を示すグラフである。
【図20】 実施の形態3による送風機のファンモータの電流Aと風量の関係を示すグラフである。
【図21】 実施の形態3による送風機のファンモータの電圧Vと風量の関係を示すグラフである。
【図22】 この発明の実施の形態4による送風機を空気流の下流側から見た正面図である。
【図23】 実施の形態4による送風機を示す側面構成図である。
【図24】 実施の形態4に係り、ファンモータの消費電力Wと距離45/ファン外径の関係を示すグラフである。
【図25】 実施の形態4に係るモータサポートを示す斜視図である。
【図26】 従来のプロペラファンを示す平面図(図26(a))、及び側面図(図26(b))である。
【符号の説明】
1 羽根、2 前縁部、3 後縁部、3a 凹部、4 ボス部、5 外周、9 モータシャフト、11 室内ユニット、12 室外ユニット、14 空気調和機、15 ファンモータ、16 プロペラファン、18 モータサポート、24 ファンカバー、31 熱交換器、40 プロペラファン、42 ボス部のファンモータ側の面、44 モータ固定部と支柱との接続部の面、45 距離、47 モータ固定部、48 支柱、49 通風穴、50 ベルマウス、51 ベルマウスの下流側拡大部の開始点、52 羽根の下流側の先端部、53 ファンモータの消費電力計測手段、54 ファンモータの電流計測手段、55 ファンモータの電圧計測手段、56 送風機出口の風量推定手段、56 モータ回転数の設定手段。

Claims (2)

  1. 回転中心に位置するボス部と、前記ボス部周囲に突設され回転して送風を行う複数の羽根と、前記羽根の後縁部を前縁部側に凹んだ形状とした少なくとも1つの凹部と、を備え、
    前記凹部のそれぞれの両端を結ぶ線から前記凹部のそれぞれの最も深い部分までの長さを前記羽根の外周で構成されるファン外径の0.06〜0.14倍とし、
    前記凹部を含む前記羽根の後縁部長さを前記羽根の外周で構成されるファン外径の0.39〜0.49倍とし、
    前記1つの羽根の凹部長さを前記凹部を含む後縁部長さの0.895〜0.915倍とするとともに、前記凹部の前記前縁部側に最も深く凹んだ部分から前記凹部の両端を結ぶ線分へ垂線を引いたとき、前記凹部の両端を結ぶ線分と前記垂線との交点が前記両端を結ぶ線分の中央より外周側であって7対3から9対1となるよう内分する点の間に位置するように前記凹部の形状を構成したことを特徴とする送風機。
  2. 前記ボス部にシャフトを介して連結され前記プロペラファンを回転駆動するファンモータと、前記ファンモータを固定し、一端が後記支柱に固定されるとともに、他端は断面L字状になるように曲がってファンモータが固定される面につながっているモータ固定部と前記プロペラファンと前記ファンモータを所定の位置に支持する支柱を有するモータサポートをさらに備え、前記モータサポートの固定部の前記一端から前記回転軸方向に伸びている部分に回転軸に垂直な方向に貫通して、前記ファンモータの上流側の面近傍に流入する空気を周囲に流出可能とする通風穴を設けたことを特徴とする請求項1に記載の送風機。
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