JP3588251B2 - 送風機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気調和機等に用いられるクロスフローファンからなる送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機の室内ユニットとしての室内機には、熱交換器、ファンモータ、このモータで駆動され、熱交換器で加熱/冷却された空気を室内に戻すクロスフローファンからなる送風機及び室内制御部が搭載されている。
【0003】
図2に一般的な空気調和機の室内機の要部分解図を示す。室内機は大別すると、室内機本体1、クロスフローファン2、熱交換器3からなり、室内機本体1のスクロールケーシング4には垂直に整流板(リブ)5が設けられ、クロスフローファン2はファンモータ6と軸結されている。クロスフローファン2は所定間隔で立設するファンプレート21の間に回転軸に平行して周方向に複数の羽根(ブレード)22を架設している。クロスフローファン2は軸受7、取付部材8、9等により室内機本体1に取り付けられる。
【0004】
さらに熱交換器3を取り付けて室内機を構成し、クロスフローファン2を回転させると、吸込みグリルを通して室内機内に吸込まれる室内空気は熱交換器3を通過した後、クロスフローファン2を貫流して吹出口より加熱/冷却された空気が室内に吹出される。その時、クロスフローファン2では、基本的にはファンプレート21の間ごとに風路が形成されるため、隣接するファンプレートの間との相互において空気の流れが干渉仕合い、ファンプレート21の近傍で風の乱れが生じやすくなり、騒音が発生する原因になっていた。そこで、スクロールケーシング4に整流板(リブ)5を設け、それによって空気流は整流され、安定にされて騒音の発生を低減している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、クロスフローファンの所定間隔で立設するファンプレートの間に、回転軸に平行して周方向に複数の羽根(ブレード)を架設しているタイプのものでは、どうしてもファンプレートの近傍での風の乱れで、騒音の発生を減らすことには限界があった。そこで本発明は、ファンプレートの近傍での風の乱れによる騒音の発生を減らし、空気流を整流して安定にし騒音の発生をより低減する送風機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る送風機は、一対の側プレートの間に、ファンプレートを所定間隔で立設すると共に、上記各プレートの間に周方向に複数の羽根(ブレード)を架設し、空気流の発生方向が、その回転軸に直交する方向から一方の側プレート側に偏向するように羽根(ブレード)をスキュー角をもって傾斜させて構成したクロスフローファンと、空気流の吹き出し側の流路にクロスフローファンに角度をつけて整流板(リブ)とを備え、前記整流板(リブ)のクロスフローファンに対する角度は、平面に投影したファンの羽根(ブレード)に対して整流板(リブ)が垂直になるように、前記スキュー角に合わせて設定した構成とする。
【0008】
こうして、従来のクロスフローファンのように所定間隔で立設するファンプレートの間に回転軸に平行して周方向に複数の羽根(ブレード)を架設するものに比して、ファンプレートの近傍での風の乱れによる騒音の発生を減らすことができる。また、従来の室内機本体のスクロールケーシングに垂直に整流板(リブ)が設けられものに比して、空気流が整流板(リブ)に沿ってスムーズに流れることにより空気の流れが整流され、安定にされて騒音の発生を一層低減させて室内に吹き出されることになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の送風機に用いられるクロスフローファン及び整流板(リブ)を図1 (A)に、送風機の側面概念図を図1(B)に示す。次に図を参照して本発明を説明する。
【0010】
図1において図2のものと同じものには同一番号を付しており、2はクロスフローファンであり、クロスフローファン2は所定間隔で立設するファンプレート21の間に周方向に複数の羽根(ブレード)22を架設し、羽根(ブレード)をスキュー角θをもって傾斜させて構成されている。
【0011】
これにより、空気流の発生方向が、その回転軸に直交する方向から一方の側プレート側に偏向するようになり、従来のクロスフローファンのように所定間隔で立設するファンプレートの間に回転軸に平行して周方向に複数の羽根(ブレード)を架設するものに比して、ファンプレートの近傍での風の乱れによる騒音の発生を減らすことができる。
【0012】
室内機本体のスクロールケーシング4には空気流の吹き出し側の流路に設置される整流板(リブ)5をクロスフローファン2のスキュー角θに合わせて角度をつけて設置する。整流板(リブ)5をクロスフローファン2のスキュー角に合わせる角度は、実質的に平面に投影したファンのブレード22に対して垂直になるように設定される。
【0013】
このように構成された送風機は、図1(B)の側面概念図に示すように、クロスフローファン2は矢印の方向に回転し、その結果、空気流は羽根(ブレード)から吹き出されてスクロールケーシング4に設置される整流板(リブ)5により空気の流れが整流され、安定にされて騒音の発生を低減して室内に吹き出される。
【0014】
このとき、整流板(リブ)5をクロスフローファン2のスキュー角に合わせ、平面に投影したファンの羽根(ブレード)22に対して垂直になるように設定するので、クロスフローファン2の羽根(ブレード)22から吹き出される空気流は整流板(リブ)5に沿って平行に流れるために、従来の室内機本体のスクロールケーシング4に垂直に整流板(リブ)5が設けられものに比して、空気流が整流板(リブ)5に衝突することがないので、より空気の流れが整流され、安定にされて騒音の発生を一層低減して室内に吹き出されることになる。
【0015】
【発明の効果】
以上のように本発明の送風機は、従来のクロスフローファンのように所定間隔で立設するファンプレートの間に回転軸に平行して周方向に複数の羽根(ブレード)を架設するものに比して、ファンプレートの近傍での風の乱れによる騒音の発生を減らすことができる。また、従来の室内機本体のスクロールケーシングに垂直に整流板(リブ)が設けられものに比して、空気流が整流板(リブ)に沿ってスムーズに流れることにより空気の流れが整流され、安定にされて騒音の発生を一層低減させて室内に吹き出されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の送風機の概略構成図。
【図2】一般的な空気調和機の室内機の要部分解図。
【符号の説明】
1 室内機本体
2 クロスフローファン
3 熱交換器
4 スクロールケーシング
5 整流板(リブ)
6 ファンモータ
7 軸受
8,9 取付部材
21 ファンプレート
22 羽根(ブレード)

Claims (1)

  1. 一対の側プレートの間に、ファンプレートを所定間隔で立設すると共に、上記各プレートの間に周方向に複数の羽根(ブレード)を架設し、空気流の発生方向が、その回転軸に直交する方向から一方の側プレート側に偏向するように羽根(ブレード)をスキュー角をもって傾斜させて構成したクロスフローファンと、空気流の吹き出し側の流路にクロスフローファンに角度をつけて整流板(リブ)とを備え、前記整流板(リブ)のクロスフローファンに対する角度は、平面に投影したファンの羽根(ブレード)に対して整流板(リブ)が垂直になるように、前記スキュー角に合わせて設定してなることを特徴とする送風機。
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