JP4003310B2 - レンズの移動機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズの移動機構に係り、特に複数の移動レンズをカム機構によって前後移動させてズーミングを行うレンズの移動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
実公平7-10325 号公報に開示されたズームレンズは、カム筒の端面にカム溝に連通するカムピン挿入溝を形成し、この挿入溝を介してカム溝に移動レンズ枠のカムピンを嵌合させることにより、移動レンズ枠の組立性を向上させている。
図12は、カムピン挿入溝1、2が形成されたカム筒3の一例を示す展開図である。同図に示すカム筒3は、1群レンズ枠の3本のカムピン(図示せず)が嵌合される3本のカム溝4と、2群レンズ枠の3本のカムピン(図示せず)が嵌合される3本のカム溝5とがそれぞれ120°間隔で形成された沈胴式のカム筒である。
【0003】
前記カム筒3にレンズ枠を組み付ける場合には、まず、2群レンズ枠の3本のカムピンを、3本のカムピン挿入用溝2を介して3本のカム溝4に嵌合する。次に、1群レンズ枠のカムピンを、3本のカムピン挿入用溝1を介して3本のカム溝4に嵌合する。以上で2群レンズ及び1群レンズ枠が、カム筒3に組み付けられる。
【0004】
前記カム筒3によれば、カム筒3をWIDE〜TELEまでの範囲で回動させると、1群レンズ枠と2群レンズ枠とが非線形形状のカム溝4A、5Aに沿って光軸方向に前後移動するので、ズーミングを行うことができる。そして、カム筒3をTELE位置から沈胴位置に向けて回動させると、1群レンズ枠と2群レンズ枠とが直線溝4B、5Bに沿って光軸の後方に移動してカメラ本体に沈胴し、また、カム筒3を沈胴位置からTELE位置に向けて回動させると、1群レンズ枠と2群レンズ枠とが直線溝4B、5Bに沿って光軸の前方に移動してカメラ本体から繰り出され、TELE位置に保持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12に示すズームレンズのカム筒3は、移動レンズ群の数Aと移動レンズ枠のカムピンの本数Bに対応した6(A×B)本のカム溝4、5が形成されているので、カム溝4、5の本数が多くなり、カム溝4、5の設計(プログラム)や加工等に手間がかかるという欠点があった。
【0006】
また、前記カム筒3は、6本のカムピン挿入溝1、2が形成されているので、その分だけカム筒3の展開長が長くなり、カム筒3が大径化するという欠点があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、カム溝の本数を少なくしてカム筒の製作を容易にすると共にカム筒の小型化を図ることができるレンズの移動機構を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、カム溝が形成されたカム筒と、該カム筒の前記カム溝に嵌合されるカムピンが突設されると共にカム筒の回動に伴いカム溝に沿って光軸方向に前後移動する複数の移動レンズ枠とを備えたレンズの移動機構において、前記カム筒のカム溝は、光軸方向の前方に位置する第1移動レンズ枠用の第1カム溝の終端部と、前記第1移動レンズ枠よりも光軸方向の後方に位置する第2移動レンズ枠用の第2カム溝の始端部とが連通されて第1カム溝と第2カム溝とが1本のカム溝で形成され、かつ、隣接する2本のカム溝に形成された第1カム溝と第2カム溝とが光軸方向に重ねられて配置されていることを特徴としている。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、カム筒に形成されるカム溝を工夫して、光軸方向の前方に位置する第1移動レンズ枠用の第1カム溝の終端部と、前記第1移動レンズ枠よりも光軸方向の後方に位置する第2移動レンズ枠用の第2カム溝の始端部とを連通することにより、第1カム溝と第2カム溝とを1本のカム溝で形成している。これにより、請求項1記載の発明は、カム筒に形成されるカム溝の本数を削減することができるのでカム筒の製作が容易になる。例えば、2群の移動レンズで移動レンズ枠毎に3本のカムピンが設けられているレンズ鏡胴の場合、従来では6本のカム溝を製作する必要があったが、請求項1記載の発明では、3本のカム溝を製作するだけで良い。また、請求項1記載の発明は、第1カム溝と第2カム溝とを連通した分の長さだけカム筒の展開長を短くできるので、カム筒を小型化することができる。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記カム筒をモータで回転させるようにしたものである。即ち、請求項1記載の発明のカム筒は、手動で回動させるものであっても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るレンズの移動機構の好ましい実施の形態を詳述する。
図1〜図3は、デジタルカメラ等の電子カメラに本発明の実施の形態が適用されたレンズ鏡胴10の断面図であり、図1はカメラ本体12に対するレンズ鏡胴10の沈胴位置を示す断面図、図2はレンズ鏡胴10のTELE端位置を示す断面図、図3はレンズ鏡胴10のWIDE端位置を示す断面図である。
【0013】
図1〜図3に示すように、前記電子カメラは、カメラ本体12とレンズ鏡胴10とが一体型のカメラであり、未使用時にはレンズ鏡胴10が図1に示す沈胴位置に移動され、使用時にはフォーカス、及びズーム倍率に応じてレンズ鏡胴10が図2、図3の如くカメラ本体12から繰り出される。
前記レンズ鏡胴10は主として、固定筒14、カム筒16、カム筒駆動モータ18、移動筒(移動レンズ枠に相当)20、1群レンズ22、ピント微調整機構24、及び2群レンズ26等から構成される。1群レンズ22は、1群レンズ枠28に保持され、また、2群レンズ26は、2群レンズ枠(移動レンズ枠)30にそれぞれ保持されている。
【0014】
前記レンズ鏡胴10は、1群レンズ22と2群レンズ26とを前記カム筒16によって光軸L方向に前後移動させて焦点距離を変えるメカニカルコンペンセーションタイプのズームレンズであり、このズームレンズの結像位置にはCCD32が設けられている。前記CCD32は、カメラ本体12に固定されたフレーム34に取り付けられている。このCCD32に結像された被写体像は、CCD32によって電気信号に変換された後、カメラ本体12に内蔵された図示しない画像処理装置によって画像信号に変換される。そして、前記画像信号は、カメラ本体12に内蔵された図示しない液晶表示パネル駆動回路を経由して、液晶表示パネルに画像として表示されたり、カメラ本体12に着脱自在に装着されたメモリカード等の外部記憶媒体に記憶されたりする。
【0015】
前記固定筒14は、CCD32と同様にフレーム34に取り付けられている。また、固定筒14の内周面には光軸方向に直進溝15が形成され、この直進溝15に、移動筒20に突設されたカムピン36、及び2群レンズ枠30に突設されたカムピン38がそれぞれ嵌合されている。図1〜図3では前記カムピン36、38をそれぞれ1本のみ図示したが、前記カムピン36、38は図7に示すように、移動筒20及び2群レンズ枠30の外周部に等間隔(120°間隔)で3本ずつ突設され、これに対応して直進溝15も等間隔で3本形成されている。これにより、移動筒20と2群レンズ枠30は、3本のカムピン36、38を介して直進溝15に安定して支持されるので、光軸Lに対して倒れることなく前後移動することができる。
【0016】
前記カムピン36、38は図1〜図3に示すように、前記直進溝15を貫通してカム筒16のカム溝40、42に嵌合される。カム溝40、42は、移動筒20と2群レンズ枠30の移動軌跡に応じて決定される非線形形状に形成されており、このカム溝40、42の形状に沿って移動筒20と2群レンズ枠30とが移動されることによりズーミングが行われる。このカム溝40、42については後述する。
【0017】
前記カム筒16は、固定筒14の外周部に回動自在に設けられている。また、カム筒16の図1〜図3上左側外周面にはギア44が形成され、このギア44に駆動力伝達ギア46が噛合されている。駆動力伝達ギア46は回転軸48を介して減速ギアトレイン50の図示しない出力側ギアに連結され、この減速ギアトレイン50の図示しない入力側ギアが前記カム筒駆動モータ18の出力軸に連結されている。したがって、カム筒駆動モータ18を駆動すると、その駆動力が減速ギアトレイン50から駆動力伝達ギア46に伝達されて、カム筒16が回転される。これにより、移動筒20と2群レンズ枠30とが直進溝15にガイドされながらカム溝40、42の形状に沿って移動するのでズーミングが行われる。なお、前記カム筒16には、カム筒16の回転位置を検出するエンコーダ52が取り付けられている。
【0018】
前記ピント微調整機構24は、1群レンズ22を光軸L方向に微小量移動させてピントの微調整を行うための機構であり、主としてモータ54、検出対象部材56、及びフォトインタラプタ58等から構成されている。
前記1群レンズ枠28の外周面には図3に示すように、雄ねじ60が形成されている。この雄ねじ60は、移動筒20の内周面に形成された雌ねじ62に螺合されている。これにより、1群レンズ枠28が光軸Lを中心に回動されると、前記雄ねじ60と雌ねじ62の作用によって1群レンズ枠28が光軸L方向に前後移動する。この1群レンズ枠28(1群レンズ22)の移動によってピントの微調整が行われる。
【0019】
前記1群レンズ枠28の外周には、検出対象部材56が配置されている。この検出対象部材56は図4、図5に示すように、環状に形成された本体56Aと羽根56Bとから構成されている。前記本体56Aの内周面にはキー57、57が対向して形成され、このキー57、57は1群レンズ枠28の外周面に光軸L方向に形成されたキー溝29、29に嵌合されている。このキー57とキー溝29との嵌合作用によって、前記検出対象部材56は、1群レンズ枠28と共に回動可能で1群レンズ枠28に対して光軸L方向に移動することができる。
【0020】
また、前記本体56Aは図4に示すように、本体56Aと1群レンズ枠28との間に嵌入されたウェーブワッシャ64の付勢力によって、移動筒20の内周面に形成されたフランジ66に押圧当接されている。これによって、検出対象部材56は、光軸L方向に対する位置ズレが規制されるので、1群レンズ枠28の回動時においても光軸Lと直交する同一平面内で回動することができる。なお、1群レンズ枠28は自身の回動によって前後移動するが、前記検出対象部材56は前後移動しない。検出対象部材56は、ウェーブワッシャ64で位置ズレが規制され、また、キー57とキー溝29とによって1群レンズ枠28に対する前後移動が許容されているからである。
【0021】
検出対象部材56の本体56Aの外周面には、ギア68が形成されている。このギア68は駆動力伝達ギア70に噛合され、この駆動力伝達ギア70は減速ギアトレイン72(図1〜図5では1枚のギア72のみ図示)を介してモータ54の出力軸55に連結されている。したがって、モータ54を駆動すると、その駆動力が減速ギアトレイン72から駆動力伝達ギア70に伝達されるので、検出対象部材56が光軸Lを中心に回動する。これにより、検出対象部材56の回転力が、前記キー57とキー溝29と介して1群レンズ枠28に伝達するので、1群レンズ枠28が光軸L方向に前後移動し、1群レンズ22によるピントの微調整が行われる。
【0022】
検出対象部材56の本体56Aの外周面には、羽根56Bが突出形成されている。この羽根56Bは、フォトインタラプタ58によって実際に検出される検出対象物である。前記フォトインタラプタ58は、前記羽根56Bを検出することにより1群レンズ枠28(1群レンズ22)のホームポジションを検出する非接触式スイッチであり、その本体58Aの凹部側面に発光素子59Aと受光素子59Bとが対向して設けられている。したがって、本体58Aの凹部に前記羽根56Bが進入すると、発光素子59Aからの光線が羽根56Bに遮られて受光素子59Bで受光されなくなるので、この時の1群レンズ22の位置を、ホームポジションとして取得している。このホームポジションを基準として前記1群レンズ22が前後移動される。
【0023】
図6は、前記カム筒16の展開図である。
同図に示すカム筒16は、その表面に1群レンズ22用の3本のカム溝(第1カム溝に相当)40、40、40と、2群レンズ26用の3本のカム溝(第2カム溝に相当)42、42、42が形成されている。前記カム溝40は、カム筒16の円周方向に120°間隔で形成されると共に、ズーミングを行うための非線形形状のカム溝40Aと、1群レンズ22を沈胴させるための直線溝40Bとから形成されている。また、前記カム溝42も同様に、カム筒16の円周方向に120°間隔で形成されると共に、ズーミングを行うための非線形形状のカム溝42Aと、2群レンズ26を沈胴させるための直線溝42Bとから形成されている。
【0024】
ところで、前記カム溝40とカム溝42とは、カム溝40の終端部40Cと、カム溝42の始端部42Cとが連通されて、カム溝40とカム溝42とが1本のカム溝で形成されている。したがって、前記カム筒16には、3本のカム溝が形成されている。ここで、図12に示した従来のカム筒3と比較すると、このカム筒3に形成されたカム溝4、5は6本なので、図6のカム筒16によれば、カム溝の本数が半分に削減されている。
【0025】
よって、前記カム筒16によれば、6本のカム溝4、5を製作する必要があった従来のカム筒3と比較して、3本のカム溝を製作するだけで良いので、カム筒16の製作が容易になる。また、前記カム筒16によれば、カム溝40とカム溝42とを連通した分の長さ(図12上においてL×2の長さ)だけ、カム筒16の展開長を従来のカム筒3よりも短くできるので、カム筒16を小型化することができる。したがって、このカム筒16を適用すれば、レンズ鏡胴10の小型化が図られ、ひいてはカメラの小型化を図ることができる。
【0026】
一方、図6に示すように前記カム溝40には、カムピン挿入溝41が形成されている。これらの挿入溝41は図7に示すように、カム筒16の端面に開口されている。したがって、移動枠20のカムピン36や、2群レンズ枠30のカムピン38を前記挿入溝41を介してカム溝40、42に嵌合することができる。
次に、前記レンズ鏡胴10の組立手順について図7〜図9を参照しながら説明する。
【0027】
まず、図7において、固定筒14の外周部にカム筒16を挿入し、固定筒14にカム筒16を回転自在に装着する。次に、カム筒16をモータ18で回転していき、カム筒16の挿入溝41、41、41が固定筒14の直進溝15、15、15に合致した位置でカム筒16の回転を停止する。次いで、2群レンズ枠30のカムピン38、38、38を図8に示すように、前記直進溝15、15、15の開口端15A、15A、15Aに合わせた後、2群レンズ枠30をカム筒16に向けて押し込む。これにより、前記カムピン38、38、38は、前記開口端15A、15A、15Aから前記挿入溝41、41、41を介してカム溝40、40、40に嵌合される。なお、この時、前記カムピン38、38、38は、前記直進溝15、15、15にも嵌合される。これによって、2群レンズ枠30が固定筒14とカム筒16に組み付けられる。
【0028】
次に、カム筒16をモータ18で同方向に回転していき、カム筒16の挿入溝41、41、41が固定筒14の直進溝15、15、15に次に合致した時に、即ち、カム筒16を図8の位置から120°回転させた時にカム筒16の回転を停止する。この間、前記2群レンズ枠30は、図6に示すカム溝40にガイドされて光軸Lの後方に移動されていき、そして、カム筒16が120°回転して停止した時にカム溝42のWIDE端位置に位置する。
【0029】
この状態において図9に示すように、移動枠20のカムピン36、36、36を、直進溝15、15、15の開口端15A、15A、15Aに合わせた後、移動枠20をカム筒16に向けて押し込む。これにより、前記カムピン36、36、36は、開口端15A、15A、15Aから挿入溝41、41、41を介してカム溝40、40、40に嵌合される。この時、前記カムピン36、36、36は、前記直進溝15、15、15にも嵌合される。これによって、移動枠30が固定筒14とカム筒16に組み付けられ、そして、この組み付け位置において前記移動枠20は図6に示すWIDE端位置に位置する。この位置において、前記2群レンズ枠30もWIDE端位置に位置しているので、前記レンズ鏡胴10は、移動枠20を組み付けた位置でWIDEの特性を有する。したがって、このレンズ鏡胴10によれば、移動枠20を組み付けるとWIDEの特性を有するので、ズーミング設定が容易になる。以上で、レンズ鏡胴10の組み立てが終了する。
【0030】
このように組み立てられたレンズ鏡胴10によれば、カム筒16を図6に示すWIDE〜TELEまでの範囲で回動させると、移動枠20と2群レンズ枠30とが非線形形状のカム溝40A、42Aに沿って光軸方向に前後移動するので、ズーミングを行うことができる。そして、カム筒16をTELE位置から沈胴位置に向けて回動させると、移動枠20と2群レンズ枠30とが直線溝40B、42Bに沿って光軸Lの後方に移動してカメラ本体12に沈胴する。
【0031】
図10は、第2の実施の形態に係るカム筒16Aの展開図であり、図6に示した第1の実施の形態に係るカム筒16と同一若しくは類似の部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図6のカム筒16に対する図10のカム筒16Aの相違点は、カム筒16Aにカム溝42の沈胴用直進溝を形成していない点である。即ち、図10のカム筒16Aは、沈胴しないカム筒16Aである。このカム筒16Aも前記カム筒16と同様に、カム溝40とカム溝42とが1本のカム溝で形成されているので、カム筒16Aの製作が容易になり、また、カム溝40とカム溝42とを連通した分の長さだけカム筒16Aを小型化することができる。
【0032】
図11は、第3の実施の形態に係るカム筒16Bの展開図であり、図6に示した第1の実施の形態に係るカム筒16と同一若しくは類似の部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図6のカム筒16に対する図11のカム筒16Bの相違点は、連通溝41Aをカム筒16Bに形成した点である。連通溝41は、挿入溝41とカム溝42の始端部42Cとを連通する溝であり、光軸Lと平行に形成されると共にカムピン38が挿通可能な大きさに形成されている。
【0033】
次に、前記カム筒16Bに対する2群レンズ枠30と移動枠20との組付方法について説明する。
まず、カム筒16Bを回転していき、カム筒16の挿入溝41、41、41が固定筒14の直進溝15、15、15(図7参照)に合致した位置でカム筒16の回転を停止する。
【0034】
次いで、2群レンズ枠30のカムピン38、38、38を直進溝15、15、15の開口端15A、15A、15Aに合わせた後、2群レンズ枠30をカム筒16に向けて押し込む。これにより、前記カムピン38、38、38は、前記開口端15A、15A、15Aから前記挿入溝41、41、41、及び前記連通溝41A、41A、41Aを介してカム溝42、42、42に嵌合される。これにより、2群レンズ枠30がカム筒16に組み付けられる。
【0035】
そして、この状態で、移動枠20のカムピン36、36、36を、直進溝15、15、15の開口端15A、15A、15Aに合わせた後、移動枠20をカム筒16に向けて若干量押し込む。これにより、前記カムピン36、36、36が、開口端15A、15A、15Aから挿入溝41、41、41を介してカム溝40、40、40に嵌合される。これによって、移動枠30が固定筒14とカム筒16に組み付けられる。
【0036】
したがって、前記カム筒16Bによれば、2群レンズ枠30と移動枠30とを同時に組み付けることができるので、組立性を向上させることができる。
また、前記カム筒16Bも前記カム筒16と同様に、カム溝40とカム溝42とが1本のカム溝で形成されているので、カム筒16Bの製作が容易になり、また、カム溝40とカム溝42とを連通した分の長さだけカム筒16Bを小型化することができる。
【0037】
なお、本実施の形態では、2群構成のレンズ鏡胴10について説明したが、3群構成のレンズ鏡胴でも本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、1つのレンズ枠(例えば移動枠20)に3本のカムピン36を突設しているので、カム筒16に3本のカム溝40を形成したが、カムピン36が1本であればカム溝40は1本で良い。即ち、カム溝40は、カムピン36の本数に対応した本数に形成すれば良い。
【0038】
更に、本実施の形態では、電子カメラに適用されたレンズの移動機構について説明したが、これに限られるものではなく、写真フイルムを使用するカメラのレンズにも適用することができる。
また、本実施の形態では、カム筒をモータで回動させるカメラについて説明したが、手動で回動させるカメラに適用しても良い。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明に係るレンズの移動機構によれば、第1移動レンズ枠用の第1カム溝の終端部と、第2移動レンズ枠用の第2カム溝の始端部とを連通し、第1カム溝と第2カム溝とを1本のカム溝で形成したので、カム溝の本数を削減することができる。これにより、請求項1記載の発明は、カム筒の製作が容易になり、また、第1カム溝と第2カム溝とを連通した分の長さだけカム筒の展開長を短くできるので、カム筒を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のレンズの移動機構が適用されたレンズ鏡胴の沈胴位置における状態を示した断面図
【図2】図1に示したレンズ鏡胴のTELE端位置の状態を示した断面図
【図3】図1に示したレンズ鏡胴のWIDE端位置の状態を示した断面図
【図4】図1に示したレンズ鏡胴のピントの微調整機構を示す断面図
【図5】図1に示したレンズ鏡胴のピントの微調整機構を示す正面図
【図6】第1の実施の形態のカム筒の展開図
【図7】図1に示したレンズ鏡胴の組立斜視図
【図8】図1に示したレンズ鏡胴の組立斜視図
【図9】図1に示したレンズ鏡胴の組立斜視図
【図10】第2の実施の形態のカム筒の展開図
【図11】第3の実施の形態のカム筒の展開図
【図12】従来のカム筒の展開図
【符号の説明】
10…レンズ鏡胴
14…固定筒
16…カム筒
20…移動筒
22…1群レンズ
26…2群レンズ
28…1群レンズ枠
36、38…カムピン
40、42…カム溝
Claims (2)
- カム溝が形成されたカム筒と、該カム筒の前記カム溝に嵌合されるカムピンが突設されると共にカム筒の回動に伴いカム溝に沿って光軸方向に前後移動する複数の移動レンズ枠とを備えたレンズの移動機構において、
前記カム筒のカム溝は、光軸方向の前方に位置する第1移動レンズ枠用の第1カム溝の終端部と、前記第1移動レンズ枠よりも光軸方向の後方に位置する第2移動レンズ枠用の第2カム溝の始端部とが連通されて第1カム溝と第2カム溝とが1本のカム溝で形成され、かつ、隣接する2本のカム溝に形成された第1カム溝と第2カム溝とが光軸方向に重ねられて配置されていることを特徴とするレンズの移動機構。 - 前記カム筒は、モータによって回転駆動されることを特徴とする請求項1記載のレンズの移動機構。
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