JP4002347B2 - マルチプロセッサ通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチプロセッサ通信システムに関する。より特定すると、本発明は、関心のある地域もしくは建物を監視して、その後、監視プロセスの結果に基づいて動作することができるようなシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
火災のような潜在的に危険な状況について早期の警報を提供する場合、火災検知システムといったような周囲状況の検知システムは有用である。このようなシステムの1つは、本件の譲り受け人に譲渡された「煙及び炎検知通信システム(Smoke and Fire Detection System Communication)」という名称のTice等の米国特許番号4,916,432において開示されて、請求の範囲に記載されている。これに関する開示を、ここに参照して組み入れる。
多くの他の既知のシステムと同様に、Tice等の特許に関するシステムは、マスタ/スレーブ通信プロトコルを使用する。このようなシステムでは、通信リンクを介して、共通の制御要素が、複数の周囲状況の検知システムもしくはトランスデューサに接続されている。
【0003】
制御要素は、命令を、アドレス指定された検知器、装置、検知器のグループもしくは装置のグループに伝送する。装置もしくは検知器は、ステータスに関する情報の伝送で応答するか、もしくは、周囲状況を検知する。制御要素は、その周囲状況を分析して、その周囲状況に基づいて適切に作動する。
マスタ/スレーブ通信プロトコルは有用かつ効果的であるが、時々、機器の故障もしくは伝送の失敗に応答できないことにより、劣化したモードで動作することによって、その有用性は限定される。
劣化したモードで動作を提供する1つの既知の試みは、装置にそれぞれ固有のシリアルナンバーを割り当てることを必要とする。何らかの理由で、制御要素が各々の装置と通信できず、その装置が、警報を発する周囲状況を検知する場合には、各々の装置は、サイレンもしくはストロボスコープといったような出力要素と直接通信可能であり、それによって、潜在的な火災の存在の表示を提供可能であり続ける。別の既知のシステムでは、制御要素とは異なる他のプロセッサに情報を伝送するように数台のプロセッサをプログラムすることができる。順に、他のプロセッサは、伝送された情報に応答するようにプログラムされる。
【0004】
既知のシステムの不都合は、それらの限定された柔軟性である。更に、他の装置に情報を伝送するように特定の装置をプログラムでき、順に、他の装置は、その情報に応答するようにプログラムされるようなシステムは、大規模なプログラミングを必要とする。そのプログラミングは、非常に装置特定となり得る。このようなシステムの通信プロトコルは、装置間で非常に長い伝送を必要とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、様々なプロセッサが、存在するならば共通の制御要素と通信可能であることに加えて、互いに容易に通信可能であるような、マルチプロセッサ環境で使用可能な通信システムが必要とされ続けている。全てのプロセッサに共通であるソフトウェアを使用して、このような通信処理を実施するのが望ましい。存在すると仮定するならば共通の制御要素と通信可能であると共に、もし、システムの全てのプロセッサが互いに通信し合う能力を有するならば、それはまた好ましい。最終的に、もし、システムの恐らく第2、第3もしくは第4の追加のプロセッサによって提供される追加の情報有りもしくは無しで、プロセッサの各々が別のプロセッサからの通信に応答可能であるならば、それは好ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に従う方法及び装置は、第1と第2のプロセッサ間の進行中の通信シーケンス中に、第3のプロセッサによる追加情報の介入及び挿入を提供する。1つの特徴では、本発明の方法に従って、第1のプロセッサは第2のプロセッサへの通信シーケンスを開始する。
通信シーケンスは、アドレスもしくは指示セグメント、及び、受信プロセッサもしくは第2のプロセッサによって使用されることを意図された第1の情報セグメントを含む。第3のプロセッサは、伝送を監視することができ、第2の情報セグメントを、第1と第2のプロセッサ間で伝送される通信シーケンスに挿入することができる。
【0007】
また別の特徴では、第4のプロセッサは、やはり通信シーケンスを監視することができ、第2の追加の情報シーケンスを、通信シーケンスに挿入することができる。第3及び第4のプロセッサによる通信シーケンスへの挿入は、限定されることなく、そのシーケンスの最初もしくは最後、または、間にあって良い。
順に、受信プロセッサもしくは第2のプロセッサは、第3及び第4の介入するプロセッサからの情報と共に第1の情報を処理し、それらに対して応答する。順に、受信プロセッサは、最初の通信に参加している何れかもしくは全てのプロセッサに対して、確認もしくは通報処理を開始することができる。
また別の特徴では、システムは、共通のリンクに接続された主の制御要素を含むことができる。順に、複数の追加のプロセッサを通信リンクに接続することができる。
【0008】
何れかのプロセッサと共に主の制御要素によって、通信を開始することができる。主の制御要素及びプロセッサは、上記のように、互いの間で伝送もしくは通信を開始することができ、そこでは、1もしくは1よりも多数のプロセッサが、補足的な情報シーケンスを、第1の情報シーケンスに追加もしくは挿入することができる。
また別の特徴では、プロセッサを、異なる通信リンクに接続し、例えば、互いに通信する能力を有する異なるネットワークに配置することがきる。このような例では、監視プロセッサは、追加の情報セグメントを、間隔を空けられた別個のネットワークに位置するかもしれない第1と第2のプロセッサ間で伝送される第1の情報セグメントに接続することができる。
【0009】
本発明の多数の他の利点及び特徴は、本発明の以下の詳細な説明及びそれに関する実施例、請求の範囲の記載事項、添付図から容易に明らかになるであろう。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は多くの異なる方式で実施可能であるけれども、本開示は、本発明の方式の一例として見なされるべきであり、示された特定の実施例に本発明を限定することを意図してはいないという了解と共に、ここに、本発明に関する詳細な特定の実施例について図を示して説明する。
図1は、マルチプロセッサシステム10を示す。そのシステムでは、プロセッサP1…Pnは、共通の伝送リンク12に沿って互いに通信することができる。
リンク12の厳密な方式は双方向であるのが好ましいが、本発明の限定するところのものではないということを理解されたい。
プロセッサP1…Pnは、事前にプログラムされた伝送及び受信機能を実施す
ることができるようなプログラム可能なプロセッサであるのが好ましい。いくつかの伝送は、本発明の精神及び範囲から離れることなく、所定の受信プロセッサにおいてオペレーティングプログラムを変更することができる。
【0011】
本発明の精神及び範囲から離れることなく、全ての可能なアーキテクチャでプロセッサP1…Pnを構成することができる。本発明の方法は、システム10の
ようなマルチプロセッサシステムの能力を改良し、伝送中、リンク12を監視するプロセッサの何れか1つが、情報を、リンク上で他のプロセッサに伝送されるメッセージに挿入できるようにすることによって、プロセッサ間で伝送される情報を拡張する。従って、リンクを監視する何れかのプロセッサは、情報を、何れか他のプロセッサによって開始された通信に挿入し、それによって、所定のメッセージで伝送される情報に追加して、その情報を拡張することができる。
図2は、本発明に従うメッセージ伝送の概略を例示する。図2Aは、プロセッサP1とプロセッサP3との間の基本的なメッセージ伝送フォーマットを例示す
る。これは、P1とP3との間の伝送を示しているアドレス情報と、限定するこ
となく、データ、プログラムもしくはそのようなものを含むP1とP3との間で
伝送される情報と、メッセージの終端を定義するトレーラとを含む。
【0012】
図2Bは、図2Aのように、プロセッサP1によって開始されて、プロセッサP3に伝送されるメッセージフォーマットを例示する。そのメッセージフォーマットは、監視プロセッサP2によるメッセージへの挿入物によって補足され、プロセッサP3に伝送される。図2Cは、プロセッサ1によって開始され、プロセッサ2によって拡張され、プロセッサ4によって再び拡張される代替の伝送を例示する。図2Cのメッセージでは、プロセッサ2によって与えられて、プロセッサ3によって伝送される補足情報は、順に、プロセッサ4からの情報によって補足され、プロセッサ3に伝送される。
図3は、マルチプロセッサ通信システム20の特定の方式を例示する。システム20では、複数のプロセッサP1…Ptが、共通の通信リンク22に接続され
る。順に、そのリンクは、マスタ制御要素Cに接続される。システム10の場合のように、システム20のプロセッサは全て互いの間で通信できるように適合可能である。本実施例では、マスタ制御要素Cは、通信リンク22上の単に別のプロセッサである。
【0013】
システム20の特定の方式では、P1,P2…Pnのようなプロセッサはまた
、様々な種類のトランスデューサを組み込むことができる。例えば、関心のトランスデューサには、火災検知器、作動検知器、音検知器及びそのようなものが含まれる。
プロセッサP1…Pnは、検知された周囲状況を示す情報を、互いに対してだ
けでなく制御要素Cに対しても提供することができる。例えば、プロセッサPp…Ptといった他のプロセッサは、監視されている領域内に行動をもたらすために、開もしくは閉スイッチ、リレー、もしくはそのようなものを含む様々な種類の機能を実行するための回路を含むことができる。一般的な行動の種類には、ドアもしくは他の機器のロックもしくはロック解除、可聴もしくは可視の出力装置を含む警報表示装置の作動が含まれる。
【0014】
システム20の場合には、プロセッサ間で送られるメッセージに挿入される補足情報を使用して、他のプロセッサとの関連で所定のプロセッサの位置を確認するか、どのプロセッサがその情報に応答するべきかを特定するか、もしくは、取るべき行動の種類を示すことができる。
図3Aは、プロセッサP1で開始されて、プロセッサPtに伝送される基本的
なメッセージを例示する。順に、そのメッセージは、プロセッサP2からのメッセージによって補足され、やはりPtに伝送される。最終的に、そのメッセージは、プロセッサPnからの通信によって更に補足されて、プロセッサPtに伝送
される。
図3Bは、図3Aのメッセージの更なる詳細を例示する。
【0015】
例では、もしプロセッサP1及びP2が、例えば煙検知器といった周囲状況セ
ンサを含むならば、事前に設定された閾値の所定の部分に等しいか、もしくは、それを超えてしまった、例えば煙のレベルといった周囲状況のレベルを、プロセッサP1が検知したと判断したことをプロセッサPtに示すために、プロセッサ
P1からプロセッサPtへメッセージを開始することができる。順に、プロセッ
サP2からの補足メッセージは、プロセッサP2が物理的にプロセッサP1の近
くにあるということだけなく、プロセッサP2が類似のレベルのそれぞれの周囲状況を先に検知していることを示すことができる。同様に、プロセッサPnがプロセッサP2の近くにあり、プロセッサPnもまた所定のレベルで周囲状況を検
知したことを示すことによって、プロセッサPnは、そのメッセージを補足することができる。
【0016】
プロセッサPtが出力装置と接続されている場合には、そのメッセージ中の受信された情報は、互いに近くにあるこれら3つのプロセッサが、所定の閾値を超えた周囲状況を検知したことを示す。もし必要ならば、他のプロセッサとの関連でそれらの位置を示す情報について、様々なプロセッサを事前にプログラムすることができる。そして、このような情報を、例えばプロセッサPtに提供することができる。
順に、プロセッサPtによって受信された情報は、次に何の行動を取るべきかを判断するための基礎として使用される。これには、1もしくは1よりも多数の警報装置の作動、システム20が火災検知システムの場合は、1もしくは1よりも多数の消火システムの作動、適切であるならば、適切な消防局及び警察への呼の開始を含むことができる。
【0017】
図4A及び図4Bは、代替のメッセージシーケンスを例示する。例えば、図4Aに例示されているように、第1のメッセージは、プロセッサP1とPtとの間
で伝送されるように意図されている。このメッセージは、制御要素Cによって提供される情報によって補足され、プロセッサPtばかりでなくプロセッサPpに
も伝送される。例えば、制御要素Cは、プロセッサPtに、受信されたメッセージを処理するか、もしくは、そのメッセージに応答するように指示する情報を提供することができる。この情報はまた、プロセッサPpに、そのメッセージに応答するように指示することもできる。この場合、制御要素Cは、プロセッサP1によって提供される情報を補足し、その結果として、プロセッサPpとPtとの
両方が、プロセッサP1からの基本メッセージに応答する。
【0018】
システム20が火災検知システムに相当するような例では、本発明の方法を使用して、一まとまりの情報を、1もしくは1よりも多数のプロセッサからの1もしくは複数のメッセージに組み入れることができる。このような一まとまりの情報は、所定のプロセッサにおけるローカルメモリ要求を限定できるという点で、その情報は有益である。
他のメッセージ例は、所定の期間、応答するか、もしくは行動を取るのを延期するよう別のプロセッサに指示する1つのプロセッサを含む。所定のメッセージを補足するために、リンク22上で、制御要素Cによって他の命令を発するか、もしくは、他のプロセッサによって情報を提供することができる。
上記から、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの変更及び改修を実施できることは明らかである。ここに例示された特定の装置に関しては、何の限定も意図されておらず、もしくは何の限定も推論されるべきではないということは了解されるべきである。当然、添付の請求の範囲によって、請求の範囲内にあるような全てのこのような改修を包含することが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うマルチプロセッサシステムの全体的なブロック図である。
【図2A】図1のシステムのプロセッサ間のメッセージ伝送の例を示す。
【図2B】図1のシステムのプロセッサ間のメッセージ伝送の例を示す。
【図2C】図1のシステムのプロセッサ間のメッセージ伝送の例を示す。
【図3】マルチプロセッサ通信システムの代替の方式及びそれに関するメッセージ伝送の例である。
【図3A】図3のシステムのプロセッサ間のメッセージ伝送の例を示す。
【図3B】図3のシステムのプロセッサ間のメッセージ伝送の例を示す。
【図4A】図3のシステムによって実施される伝送の代替の方式を示す。
【図4B】図3のシステムによって実施される伝送の代替の方式を示す。
【符号の説明】
10、20 マルチプロセッサ通信システム
12、22 通信リンク
Claims (12)
- 分散処理システムにおける通信リンクを使用するプロセッサ間通信方法であって、該方法は、
第1のプロセッサから第2のプロセッサへ前記リンクにおいて通信シーケンスを搬送する第1の情報を含むメッセージの伝送を開始し、
第3のプロセッサにおいて前記通信シーケンスを検知し、それに応答して、通信シーケンスを搬送する前記第1の情報を含む前記メッセージの一部として、前記リンクへ、シーケンスを搬送する第2の情報を接続することを含み、
第2のシーケンスは、第1のシーケンスには存在しない第2のプロセッサのための情報を含む方法。 - 開始ステップは、第2のプロセッサに伝送されるべき前記第1の情報シーケンスに加えて、前記メッセージの一部として、ヘッダー情報を生成することを含む請求項1に記載の方法。
- シーケンスを搬送する第1の情報の少なくとも一部は、第2のプロセッサにおいて実行されるべき命令を含む請求項1に記載の方法。
- 第2の情報シーケンスの少なくとも一部は、第2のプロセッサにおいて実行されるべき命令を含む請求項1に記載の方法。
- シーケンスを搬送する第2の情報は、第1のシーケンスの伝送の完了に続いて、リンクに接続される請求項1に記載の方法。
- 第2のプロセッサにおいて、所定の周囲状況を検知し、シーケンスを搬送する少なくとも第1の情報に応答して、検知された周囲状況情報を第1のプロセッサに伝送することを含む請求項1に記載の方法。
- 受信された周囲状況情報に応答して、第1のプロセッサは、警報状況の存在を検知するような請求項6に記載の方法。
- 通信シーケンスを第4のプロセッサで検知し、そのシーケンスに応答して、シーケンスを搬送する第3の情報をリンクに接続し、ここで、第3のシーケンスは、どの他のシーケンスにも存在しない、第2のプロセッサのための情報を含む請求項1に記載の方法。
- 少なくともいくつかの前記プロセッサを共通通信リンクへ接続することを含む請求項1に記載の方法。
- 第1の複数のモジュールと、
前記第1の複数のモジュールの構成要素に接続された双方向の通信リンクとを備え、
前記第1の複数のモジュールの少なくともいくつかの構成要素は、リンクを介して、複数のモジュールの構成要素に対して、第1の通信シーケンスを含むメッセージを開始するのに適合し、複数のモジュールの構成要素のいくつかは、リンクを監視するのに適合し、複数のモジュールの別の構成要素に対する監視された通信に応答して、複数のモジュールの別の構成要素に対して、前記第1の通信シーケンスを含むメッセージの一部として、追加の通信シーケンスを開始するような、
領域を監視するための監視システム。 - 通信開始モジュールの少なくともいくつかはトランスデューサを含むような請求項10に記載のシステム。
- トランスデューサのいくつかは周囲状況センサを含むような請求項11に記載のシステム。
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