JP4001543B2 - 開閉システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は開閉システムに関し、例えば、シャッター、ドア、窓、オーバーヘッドドア、門扉、ゲート(駐車場などのゲート)、ロールスクリーン(例えば遮光幕)、ブラインド、オーニング装置などに適用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】
モータを動力源としてシャッターの開閉動作を行う電動シャッターは多く、例えば、シートシャッターも該当する。
【0003】
シートシャッターでは、例えば、モータの回転軸の回転に応じて、出力されるエンコーダパルスの数を制御部が受信してカウントし、開動作や閉動作時のシャッターの移動距離や位置などを認識し、カウント値が所定値のタイミングで、モータの回転動作を停止するようになされている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−54766号公報
一般に、シートシャッターは軽量であるため、モータによる移動速度は他のシャッターより高速になされており、また、低価格を意図したシャッターであるため、ブレーキを備えないモータが適用されることが多い。
【0005】
そのため、例えば、開動作であれば、制御部は、全閉状態でのカウント値(例えば1000)より僅かに前のカウント値(例えば990)でモータを停止させ、その差分分の移動距離をモータの惰性により移動させて、全閉状態にするようになされている。上述した差分分の移動距離(それに対応するカウント分)は、例えば、シャッター設置時に適宜設定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モータの惰性による上述した差分分の移動距離を確保し得ず、全閉状態や全開状態が完全でないことも生じていた。
【0007】
例えば、風が強いと、シャッターのテンションが大きくなって惰性による移動距離が短くなる。また例えば、シャッターの材質にもよるが、温度が低温になると、シャッターのテンションが大きくなって惰性による移動距離が短くなる。
【0008】
特に、閉動作の場合に、上述した惰性による移動距離が短いと、全閉状態にはならずに、下部に隙間ができてしまう。
【0009】
以上のような不都合を解決しようとすると、モータとしてブレーキ機能等が充実したものを適用したり、停止後に、全閉状態や全開状態になるようにシャッターを微小距離だけ移動制御したりすることが考えられる。しかしながら、このような解決方法では、装置の構成や処理等が複雑になってしまう。
【0010】
なお、以上のような課題は、シートシャッターの開閉システムだけでなく、他の開閉体の開閉システムにも共通している。
【0011】
そのため、構成や処理をさほど複雑とすることなく、開閉体の停止位置を適切に制御し得る開閉システムが望まれている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、本発明では、開閉体の開動作又は閉動作の少なくとも一方の移動動作をモータの回転力を利用した開閉体駆動装置の駆動力により行うものであって、上記開閉体駆動装置が停止指令後も惰性により上記開閉体を移動させる開閉システムにおいて、(1)上記開閉体駆動装置の駆動力を受けた上記開閉体の移動動作での移動時負荷の直接的又は間接的な情報を得る負荷情報取得手段と、(2)この負荷情報取得手段が得た移動時負荷の直接的又は間接的な情報に基づき、上記開閉体駆動装置への停止指令の発生状態を制御する停止指令制御手段とを有し、(1)上記負荷情報取得手段は、(1−1)上記モータの所定単位角の回転毎に生成されたパルスをカウントするパルスカウント部と、(1−2)上記パルスカウント部によるパルスのカウント値の所定時間以上の更新停止を待って、上記パルスカウント部によるカウント値である、移動動作が終了したときの上記開閉体のカウント値と目標のカウント値との差分の絶対値又はその差分の統計処理値の絶対値を算出し、上記差分の絶対値又はその差分の統計処理値の絶対値が閾値より大きい場合には、上記差分又はその差分の統計処理値を上記停止指令制御手段に出力すると共に、上記差分の絶対値又はその差分の統計処理値の絶対値が閾値以下の場合には、なんら上記停止指令制御手段に出力しない負荷情報取得部とを有し、(2)上記停止指令制御手段は、上記負荷情報取得手段から与えられた上記差分又はその差分の統計処理値に基づき、移動動作が終了したときの上記開閉体の停止位置と目標の停止位置とが合致するように、上記開閉体駆動装置へ与える停止指令のタイミングを制御することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
(A)第1の実施形態
以下、本発明による開閉システムを、シートシャッターの開閉システムに適用した第1の実施形態を図面を参照しながら詳述する。
【0014】
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態のシートシャッターの開閉システムの電気的構成を示すブロック図である。
【0015】
図1において、第1の実施形態の開閉システム1は、操作手段2、制御手段3、モータ4及びパルスエンコーダ5を有する。
【0016】
シートシャッター6は、その一端が、取付部材によって、モータ4の回転軸又は回転軸を覆って連動する筒体に取り付けられ、モータ4の正逆回転によって、開方向又は閉方向に移動するようになされており、また、モータ4の停止により、停止するようになされている。
【0017】
モータ4は、例えば、正逆回転可能なものである。なお、この第1の実施形態では、モータ4としてブレーキ機構を備えないものを想定しているが、停止指令が与えられた後も惰性により動くものであれば、ブレーキ機構を備えたものであっても良い。モータ4は、直流式モータ、同期式モータ、誘導式モータなどのいずれであっても良い。
【0018】
モータ4の回転軸には、直接的又は間接的にパルスエンコーダ5が設けられている。例えば、間接的に設けられている場合としては、シートシャッター6の巻取軸がモータ4の回転軸と異なるときにシートシャッター6の巻取軸にパルスエンコーダ5が設けた場合が該当する。また例えば、シートシャッター以外の例ではあるが、間接的に設けられている場合としては、吊持式パネルシャッターにおけるようなモータ4の回転軸に設けられたスプロケットと、そのスプロケットからの回転力をチェーンを介して受けてパネルシャッターを移動させるチェーン駆動スプロケットの回転軸にパルスエンコーダ5が設けた場合が該当する。
【0019】
パルスエンコーダ5は、モータ4の回転軸の1回転当たり所定数のパルスを出力するものであり、磁気式、光学式など、その発生原理は問われないものである。なお、パルスエンコーダ5として、パルスを出力するものに代え、パルスをカウントしたカウント値を出力するものであっても良い。
【0020】
操作手段2は、シートシャッター6の開動作、閉動作、停止動作など、利用者が所望する動作を指示する操作を行うものである。操作手段2は、例えば、押しボタン式のものを適用できる。なお、リモコンシステムを適用した開閉システム1であれば、操作手段2に代え、又は、操作手段2に加え、リモコン受信機もここでの操作手段2に含まれる。また、操作手段2は、利用者による操作によらないものも含む概念である。例えば、無人搬送車が所定の位置を所定方向に通過したことを検出するセンサの出力が、開動作又は閉動作の起動指示になるようなものも、第1の実施形態の操作手段2の概念に含まれるものである。また例えば、計時装置による計時時刻が所定時刻になったときに、計時装置が自動的に開動作又は閉動作の起動指示を発する場合には、この計時装置も、第1の実施形態の操作手段2の概念に含まれるものである。さらに例えば、建物全体又は個別のシートシャッターを管理するような上位のコンピュータがある場合において、上位のコンピュータが所定時刻や所定事象発生に基づいて、開動作又は閉動作の起動指示を発する場合には、この上位のコンピュータも、第1の実施形態の操作手段2の概念に含まれるものである。
【0021】
制御手段3は、操作手段2からシートシャッター6のある動作が指示された場合に、モータ4を制御してその動作を実行させるものである。制御手段3は、指示された動作が開動作又は閉動作の場合には、パルスエンコーダ5の出力も利用しながら制御する。
【0022】
制御手段3は、例えば、CPU10、ROM11、RAM12、EEPROM13及びモータ駆動回路14を有する。
【0023】
モータ駆動回路14は、CPU10の制御下で、モータ4を指示された方向に回転させたり、回転状態を停止させたりするものである。
【0024】
CPU10は、ROM11やEEPROM13の固定データやRAM12の記憶データを利用しながら、しかも、RAM12をワーキングメモリとして利用しながら、操作部2による指示動作に応じた、ROM11に格納されているプログラムを実行して、シートシャッターの動作を制御するものである。なお、CPU10には、パルスエンコーダ5のパルスカウントする構成も含まれている。
【0025】
ROM11には、CPU10が実行する各種の処理プログラムやその際に利用する固定データが格納されている。ROM11には、例えば、後述する図3に示す開動作時制御プログラム11Oや後述する図4に示す閉動作時制御プログラム11Cなども格納されている。
【0026】
RAM12は、CPU10がある処理プログラムの実行時に適宜利用されるものであり、必要に応じて、更新が適宜なされる所定データも記憶される。
【0027】
EEPROM13には、変更可能な固定データを記憶するものである。例えば、EEPROM13には、シートシャッター6のそのときの停止位置を表すシャッター位置カウント値13aや、図2に示すような開動作や閉動作に係るパルスエンコーダ5のパルスをカウントしたカウント値の基準値群13bも格納されている。
【0028】
基準値群13bとして、全開状態時におけるカウント値の基準値SSO(パルスエンコーダ5の精度にもよるが、例えば、10000;以下、全開カウント基準値と呼ぶ)や、開動作において、モータ4を停止させる際のカウント値の基準値MSO(例えば、9950;以下、開動作モータ停止カウント基準値)や、全閉状態時におけるカウント値の基準値SSC(例えば、0;以下、全閉カウント基準値と呼ぶ)や、閉動作において、モータ4を停止させる際のカウント値の基準値MSC(例えば、40;以下、閉動作モータ停止カウント基準値)等が、EEPROM13に格納されている。なお、後述する図5には、各基準値SSO、MSO、SSC、MSCの関係が示されている。
【0029】
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の開閉システム1の開閉制御動作を、シートシャッター6の開放時の制御動作、及び、シートシャッター6の閉成時の制御動作の順に説明する。
【0030】
なお、開動作中や閉動作中における操作手段2からの停止指令に対しては、CPU10は、後述する図3及び図4に対する割込み処理として、モータ駆動回路14にモータ4を直ちに停止させる信号を与えて停止させる単純な処理を行うので、その詳細な動作説明は省略する。
【0031】
CPU10は、シートシャッター6が停止している状態(全開状態、全閉状態、途中停止状態)においては、操作手段12からの動作指令信号を待ち受けており、操作手段12から開動作指示信号が与えられると、図3に示す開動作時制御プログラム11Oを開始し、また、操作手段12から閉動作指示信号が与えられると、図4に示す閉動作時制御プログラム11Cを開始する。
【0032】
CPU10は、開動作時制御プログラム11Oを開始するとまず、モータ駆動回路14に対してシートシャッター6を上昇させる方向のモータ4の回転を指示し、モータ駆動回路14は、モータ4をそのように駆動する(S1)。
【0033】
モータ4の回転によって、パルスエンコーダ5からパルスが出力され、CPU10は、モータ4の回転前にEEPROM13に格納されていたシャッター位置カウント値13aを初期値とし(現位置カウント値RPとしてRAM12に転送させる)、パルスエンコーダ5からパルスが与えられる毎に、現位置カウント値RPを1インクリメントしていくと共に(S2)、その現位置カウント値RPがEEPROM13に格納されている開動作モータ停止カウント基準値MSOに達するのを待ち受ける(S3)。
【0034】
CPU10は、パルスエンコーダ5からのパルスによって更新されていく現位置カウント値RPが開動作モータ停止カウント基準値MSOに達すると、モータ駆動回路14にモータ4の回転停止を指示し、モータ駆動回路14はモータ4を停止させる(S4)。モータ駆動回路14がモータ4を停止動作させても停止するまでにモータ4は惰性により回転し、そのため、パルスエンコーダ5もパルスを出力し、CPU10は、パルス入力に応じた現位置カウント値RPのインクリメントを継続しながら、その現位置カウント値RPの更新が終了したか否か(例えば所定時間以上更新されなかったか否か)を判断する(S5、S6)。
【0035】
CPU10は、現位置カウント値RPの更新が終了すると、言い換えると、モータ4(従って、シートシャッター6)が完全に停止すると、現位置カウント値RPと全開カウント基準値SSOとの差分ΔO(=SSO−RP)の絶対値|ΔO|を求める(S7)。そして、CPU10は、絶対値|ΔO|が閾値δO(自然数)以下か否かを判別する(S8)。
【0036】
絶対値|ΔO|が閾値δOより大きい場合には、CPU10は、EEPROM13の開動作モータ停止カウント基準値MSOを、差分ΔO分だけ補正させ、すなわち、開動作モータ停止カウント基準値MSOをMSO−ΔOに更新させ(S9)、その後、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに更新させて(S10)、一連の処理を終了する。
【0037】
一方、絶対値|ΔO|が閾値δO以下の場合には、CPU10は、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに直ちに更新させて(S10)、一連の処理を終了する。
【0038】
一方、CPU10は、閉動作時制御プログラム11Cを開始したときには、まず、モータ駆動回路14に対してシートシャッター6を下降させる方向のモータ4の回転を指示し、モータ駆動回路14は、モータ4をそのように駆動する(S11)。
【0039】
モータ4の回転によって、パルスエンコーダ5からパルスが出力され、CPU10は、モータ4の回転前にEEPROM13に格納されていたシャッター位置カウント値13aを初期値とし(現位置カウント値RPとしてRAM12に転送させる)、パルスエンコーダ5からパルスが与えられる毎に、現位置カウント値RPを1デクリメントしていくと共に(S12)、その現位置カウント値RPがEEPROM13に格納されている閉動作モータ停止カウント基準値MSCに達するのを待ち受ける(S13)。
【0040】
CPU10は、パルスエンコーダ5からのパルスによって更新されていく現位置カウント値RPが閉動作モータ停止カウント基準値MSCに達すると、モータ駆動回路14にモータ4の回転停止を指示し、モータ駆動回路14はモータ4を停止させる(S14)。モータ駆動回路14がモータ4を停止動作させても停止するまでにモータ4は惰性により回転し、そのため、パルスエンコーダ5もパルスを出力し、CPU10は、パルス入力に応じた現位置カウント値RPのデクリメントを継続しながら、その現位置カウント値RPの更新が終了したか否か(例えば所定時間以上更新されなかったか否か)を判断する(S15、S16)。
【0041】
CPU10は、現位置カウント値RPの更新が終了すると、言い換えると、モータ4(従って、シートシャッター6)が完全に停止すると、現位置カウント値RPと全閉カウント基準値SSCとの差分ΔC(=SSC−RP)の絶対値|ΔC|を求める(S17)。そして、CPU10は、絶対値|ΔC|が閾値δC(自然数)以下か否かを判別する(S18)。
【0042】
絶対値|ΔC|が閾値δCより大きい場合には、CPU10は、EEPROM13の閉動作モータ停止カウント基準値MSCを、差分ΔC分だけ補正させ、すなわち、開動作モータ停止カウント基準値MSCをMSC−ΔCに更新させ(S19)、その後、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに更新させて(S20)、一連の処理を終了する。
【0043】
一方、絶対値|ΔC|が閾値δC以下の場合には、CPU10は、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに直ちに更新させて(S20)、一連の処理を終了する。
【0044】
以上のようなシートシャッター6の開動作時や閉動作時の制御は、以下の考え方に従っている。
【0045】
シートシャッター6の設置時や保守時等においては、図示しないカウント基準値設定処理により、図2に示すような全開カウント基準値SSOや開動作モータ停止カウント基準値MSOや全閉カウント基準値SSCや閉動作モータ停止カウント基準値MSC等が設定される。
【0046】
図5は、このような基準値の設定例を示すものである。すなわち、全開カウント基準値SSOとして10000が、開動作モータ停止カウント基準値MSOとして9950が、全閉カウント基準値SSCとして0が、閉動作モータ停止カウント基準値MSCとして40が設定された例である。
【0047】
全開カウント基準値SSO及び全閉カウント基準値SSCは、それに対応する全閉状態又は全開状態の一方の状態(図5では全閉状態)の基準値をカウント値の絶対基準値(0)とし、他方の状態のカウント基準値は、他方の状態への変化時のモータ4の回転軸の絶対回転量に応じた値となっている。
【0048】
また、開動作モータ停止カウント基準値MSOは、シートシャッター6の設置時や保守時等の環境において、例えば、全閉状態からシートシャッター6を開動作させ、そのカウント基準値MSOのときにモータ4を停止動作させると、モータ4の回転が完全に停まったときのカウント値が全開カウント基準値SSOに一致するものである。同様に、閉動作モータ停止カウント基準値MSCは、シートシャッター6の設置時や保守時等の環境において、例えば、全開状態からシートシャッター6を閉動作させ、そのカウント基準値MSCのときにモータ4を停止動作させると、モータ4の回転が完全に停まったときのカウント値が全閉カウント基準値SSCに一致するものである。
【0049】
以上のように、シートシャッター6の設置時や保守時等においては、開動作で全開状態を適切に達成できるように開動作モータ停止カウント基準値MSOが設定され、閉動作で全閉状態を適切に達成できるように閉動作モータ停止カウント基準値MSCが設定される。
【0050】
しかしながら、実際の運用環境が、設置時や保守時等の環境と異なることも多い。例えば、シートシャッター6が外界に面しているような状況において、設置時や保守時等では無風であったにも拘わらず、その後の開動作の操作指令時には、かなりの強風が吹いていることもあり得る。
【0051】
強風の場合には、シートシャッター6を移動させる際の負荷が大きくなる。例えば、開動作時において、シートシャッター6を移動させる際の負荷が大きくなると、モータ4を停止させた後の惰性での移動距離も短くなり、設置時や保守時等に設定された開動作モータ停止カウント基準値MSOでモータ4を停止させても、全開カウント基準値SSOよりも小さいカウント値でモータ4の回転が完全に止まることも生じる。
【0052】
例えば、図5におけるモータ完全停止カウント値RP(=9980)は、そのような強風の場合を示している。すなわち、全開カウント基準値SSO(=1000)と強風時のモータ完全停止カウント値RP(=9980)との差分ΔO(=−20)だけ、全開状態ではなくなる。
【0053】
そこで、第1の実施形態では、全開カウント基準値SSOと停止時カウント値(停止時の現位置カウント値RP)との差分ΔO(=−20)に応じ、開動作モータ停止カウント基準値MSO(=9950)を補正させ、次回での開動作時には、補正された新たな開動作モータ停止カウント基準値MSO(=9950−(−20)=9970)に現位置カウント値RPがなったときにモータ4を停止させ、モータ4の完全停止時のカウント値RPが全開カウント基準値SSO(=1000)に一致させようとした。
【0054】
なお、微小な差分ΔOは頻繁に生じるので、その絶対値|ΔO|が閾値δO以下の場合には、開動作モータ停止カウント基準値MSOの修正を実行せず、基準が頻繁に変化することを抑えるようにしている。
【0055】
図5は、シートシャッター6の開動作の制御の考え方を示しているが、閉動作の制御の考え方も同様である。
【0056】
なお、図3及び図4の処理から明らかなように、シートシャッター6の移動時の負荷の種類は問われないものとなっており、風力に限定されず、温度変化によるシートシャッター6の材質の硬直化など、他の負荷増大原因に対しても、上述した学習機能が発揮される。
【0057】
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態のシートシャッターの開閉システム1によれば、開動作や閉動作時に、モータ4の完全停止位置と本来の停止位置との差分に基づき、モータ4の停止起動位置を修正(学習)させるようにしたので、周囲環境が変動しても、開動作や閉動作におけるシートシャッター6の停止位置を適切なものとすることができる。
【0058】
かかる効果は、主として、ソフトウェアの変更で得ているので、構成を複雑としていない。また、差分を求めて、カウント値の基準値の補正であるので、処理も簡単な追加で済む。
【0059】
(B)第2の実施形態
次に、本発明による開閉システムを、シートシャッターの開閉システムに適用した第2の実施形態を図面を参照しながら簡単に説明する。
【0060】
第2の実施形態のシートシャッターの開閉システムも、その電気的構成は、上述した第1の実施形態に係る図1で表すことができる。
【0061】
しかし、第2の実施形態の場合、CPU10が実行する開動作時制御プログラム11Oや閉動作時制御プログラム11Cの内容が第1の実施形態のものと異なっている。
【0062】
第2の実施形態においても、CPU10が実行するシートシャッター6の開動作時の制御と閉動作時の制御とは同様なものであるので、以下では、図6のフローチャートを参照しながら、開動作時の制御動作だけを説明する。
【0063】
なお、図6において、上述した図3との同一、対応ステップには同一符号を付して示している。また、図6における開動作用の補正実行フラグの初期状態(設置時や保守時の直後の値)はリセット状態である。補正実行フラグは、RAM12又はEEPROM13に記憶される。
【0064】
CPU10は、シートシャッター6が停止している状態(全開状態、全閉状態、途中停止状態)においては、操作手段12からの動作指令信号を待ち受けており、操作手段12から開動作指示信号が与えられると、図6に示す第2の実施形態の開動作時制御プログラム11Oを開始する。
【0065】
CPU10は、開動作時制御プログラム11Oを開始して以降、モータ4(従って、シートシャッター6)が完全に停止し、現位置カウント値RPと全開カウント基準値SSOとの差分ΔO(=SSO−RP)の絶対値|ΔO|を求め、絶対値|ΔO|が閾値δO(自然数)以下か否かを判別するまでの処理(ステップS8の処理)は第1の実施形態と同様であり、以下では、これ以降の処理を説明する。
【0066】
絶対値|ΔO|が閾値δOより大きい場合には、CPU10は、補正実行フラグの状態を確認する(S30)。
【0067】
補正実行フラグがセット状態であれば、CPU10は、EEPROM13の開動作モータ停止カウント基準値MSOを、差分ΔO分だけ補正させ、すなわち、開動作モータ停止カウント基準値MSOをMSO−ΔOに更新させ(S9)、その後、補正実行フラグをリセット状態に変更し(S31)、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに更新させて(S10)、一連の処理を終了する。
【0068】
これに対して、補正実行フラグがリセット状態であれば、CPU10は、補正実行フラグをセット状態に変更し(S31)、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに更新させて(S10)、一連の処理を終了する。
【0069】
上述したステップS8の判別結果が、絶対値|ΔO|が閾値δO以下であるという結果の場合には、CPU10は、補正実行フラグをリセットさせた後(S32)、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに直ちに更新させて(S10)、一連の処理を終了する。
【0070】
以上の追加ステップにより、現位置カウント値RPと全開カウント基準値SSOとの差分ΔO(=SSO−RP)の絶対値|ΔO|が閾値δO(自然数)より大きくなっても、直ちに、開動作モータ停止カウント基準値MSOの訂正を実行せず、2回連続した場合における2回目で開動作モータ停止カウント基準値MSOの訂正を実行させる。これは、突風等の瞬間的なシートシャッター6の移動時負荷の増大では、次回の開動作時におけるモータ4の停止起動位置を変更しないようにしたものである。
【0071】
第2の実施形態のシートシャッターの開閉システムによっても、第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。
【0072】
これに加え、周囲環境の瞬間的な変動には学習を止めるようにしたので、周囲環境の瞬間的な変動を無視して開動作や閉動作におけるシートシャッター6の停止位置を適切なものとすることができるという効果をも奏する。
【0073】
(C)第3の実施形態
次に、本発明による開閉システムを、シートシャッターの開閉システムに適用した第3の実施形態を図面を参照しながら簡単に説明する。
【0074】
第3の実施形態のシートシャッターの開閉システムも、その電気的構成は、上述した第1の実施形態に係る図1で表すことができる。
【0075】
しかし、第3の実施形態の場合も、CPU10が実行する開動作時制御プログラム11Oや閉動作時制御プログラム11Cの内容が第1の実施形態のものとは異なっている。
【0076】
第3の実施形態においても、CPU10が実行するシートシャッター6の開動作時の制御と閉動作時の制御とは同様なものであるので、以下では、図7のフローチャートを参照しながら、開動作時の制御動作だけを説明する。
【0077】
なお、図7においても、上述した図3との同一、対応ステップには同一符号を付して示している。
【0078】
CPU10は、シートシャッター6が停止している状態(全開状態、全閉状態、途中停止状態)においては、操作手段12からの動作指令信号を待ち受けており、操作手段12から開動作指示信号が与えられると、図7に示す第3の実施形態の開動作時制御プログラム11Oを開始する。
【0079】
CPU10は、開動作時制御プログラム11Oを開始して以降、モータ4(従って、シートシャッター6)が完全に停止したことを確認する処理(ステップS6の処理)までのは第1の実施形態と同様であり、以下では、これ以降の処理を説明する。
【0080】
モータ4(従って、シートシャッター6)が完全に停止したことを確認すると、CPU10は、現位置カウント値RPと全開カウント基準値SSOとの差分ΔO(=SSO−RP)を求める(S40)。そして、CPU10は、その差分ΔOをRAM12又はEEPROM13に記憶させると共に、記憶されている、今回の差分を含めた最近の所定個数(例えば3個)の差分の平均AΔOを求める(S41)。なお、差分の記憶は、記憶個数が上述の所定個数だけとなるような記憶方法でも良い。また、平均は単純平均でも良く、最新のものほど重みが大きい重み付け平均でも良い。
【0081】
次に、CPU10は、差分の平均AΔOの絶対値|AΔO|を求め、絶対値|AΔO|が閾値δO(自然数)以下か否かを判別する(S42)。
【0082】
絶対値|AΔO|が閾値δOより大きい場合には、CPU10は、EEPROM13の開動作モータ停止カウント基準値MSOを、差分の平均AΔO又は今回の差分ΔO分だけ補正させ、すなわち、開動作モータ停止カウント基準値MSOをMSO−AΔO又はMSO−ΔOに更新させ(S9)、その後、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに更新させて(S10)、一連の処理を終了する。
【0083】
一方、絶対値|AΔO|が閾値δO以下の場合には、CPU10は、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに直ちに更新させて(S10)、一連の処理を終了する。
【0084】
以上のように、この第3の実施形態では、複数回の開動作時の周囲環境をならしてみて、開動作時のモータ4の停止起動位置を見直すようにしている。
【0085】
第3の実施形態のシートシャッターの開閉システムによっても、第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。
【0086】
これに加え、周囲環境の変動を複数回の開動作、閉動作によって捉えて、モータ4の停止起動位置を学習するようにしたので、周囲環境の変動に応じ、開動作や閉動作におけるシートシャッター6の停止位置をより適切なものとすることができるという効果を奏する。
【0087】
(D)第4の実施形態
次に、本発明による開閉システムを、シートシャッターの開閉システムに適用した第4の実施形態を図面を参照しながら詳述する。
【0088】
(D−1)第4の実施形態の構成
図8は、第4の実施形態のシートシャッターの開閉システムの電気的構成を示すブロック図であり、上述した第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
【0089】
図8及び図1の比較から明らかなように、第4の実施形態の開閉システム1Aは、操作手段2、制御手段3、モータ4及びパルスエンコーダ5に加え、周囲環境検出手段7を有する。
【0090】
周囲環境検出手段7は、シートシャッター6の移動時の負荷変動原因となる、シートシャッター6の周囲の環境特性の少なくとも1以上を検出して、制御手段3内のCPU10に与えるものである。周囲環境検出手段7としては、例えば、デジタル信号でなる検出信号を出力し得る風力計や温度計などを挙げることができる。
【0091】
第4の実施形態のCPU10が実行する開動作時制御プログラム11Oや閉動作時制御プログラム11Cの内容は、既述した実施形態のものとは異なっており、周囲環境検出手段7の検出出力を利用するものとなっている。
【0092】
第4の実施形態の場合、EEPROM13に記憶されている開動作モータ停止カウント基準値MSO及び閉動作モータ停止カウント基準値MSC(図2参照)は、開動作時制御プログラム11Oや閉動作時制御プログラム11Cの実行によっては更新されることがないものであり、シートシャッター6の設置時又は保守時に設定された値が記憶され続けるものである。
【0093】
第4の実施形態のEEPROM13には、第1の実施形態のようなシートシャッター6のそのときの停止位置を表すシャッター位置カウント値13aや、開動作や閉動作に係るパルスエンコーダ5のパルスをカウントしたカウント値の基準値群13b(図2参照)に加え、周囲環境検出手段7の検出出力から、開動作モータ停止カウント基準値MSO及び閉動作モータ停止カウント基準値MSCに対する補正分を得るための補正分取得情報13cも記憶されている。
【0094】
例えば、開動作モータ停止カウント基準値MSOに対する補正分とは、開動作モータ停止カウント基準値MSOにその補正分を加算した値にカウント値がなったときに、モータ4を停止起動すると、惰性で移動し続けたモータ4が完全に停止したときのカウント値が、全開カウント基準値SSOに一致させようとするものである。
【0095】
周囲環境検出手段7の検出出力から、補正分を得るための補正分取得情報13cは、例えば、テーブル構成の情報であっても良く、また、変換関数形式の情報であっても良い。例えば、風力x、温度yの場合、その風力xが属する風力段階及び温度yが属する温度段階の組合せをアドレスとして、補正分の値zを取り出せる変換テーブルを適用できる。また例えば、風力x、温度yの場合、変換関数f(x,y)にその値を導入して、補正分の値zを得るものであっても良い。
【0096】
(D−2)第4の実施形態の動作
以下、第4の実施形態の開閉システムにおける開動作時のCPU10による制御を、図9のフローチャートを参照しながら説明する。なお、閉動作時のCPU10による制御は、移動方向が異なるが、開動作時の制御とほぼ同様であるので、その説明は省略する。
【0097】
CPU10は、操作手段12に対する開動作操作がなされ、開動作時制御プログラム11Oを開始するとまず、周囲環境検出手段7からそのときの周知環境特性の検出出力を取り込む(S50)。そして、CPU10は、EEPROM13の補正分取得情報13cを利用して、周囲環境検出手段7の検出出力から、開動作モータ停止カウント基準値MSOに対する補正分ΔOを得(S51)、補正した開動作モータ停止カウント基準値MSO−ΔOをRAM12に記憶する(S52)。なお、補正した開動作モータ停止カウント基準値MSO−ΔOを、EEPROM13の開動作モータ停止カウント基準値MSOの記憶エリアとは異なるエリアに記憶させるようにしても良い。
【0098】
その後、CPU10は、モータ駆動回路14に対してシートシャッター6を上昇させる方向のモータ4の回転を指示し、モータ駆動回路14は、モータ4をそのように駆動する(S53)。
【0099】
モータ4の回転によって、パルスエンコーダ5からパルスが出力され、CPU10は、モータ4の回転前にEEPROM13に格納されていたシャッター位置カウント値13aを初期値とし(現位置カウント値RPとしてRAM12に転送させる)、パルスエンコーダ5からパルスが与えられる毎に、現位置カウント値RPを1インクリメントしていくと共に(S54)、その現位置カウント値RPがRAM12に格納されている補正された開動作モータ停止カウント基準値MSO−ΔOに達するのを待ち受ける(S55)。
【0100】
CPU10は、パルスエンコーダ5からのパルスによって更新されていく現位置カウント値RPが補正された開動作モータ停止カウント基準値MSO−ΔOに達すると、モータ駆動回路14にモータ4の回転停止を指示し、モータ駆動回路14はモータ4を停止させる(S56)。モータ駆動回路14がモータ4を停止動作させても停止するまでにモータ4は惰性により回転し、そのため、パルスエンコーダ5もパルスを出力し、CPU10は、パルス入力に応じた現位置カウント値RPのインクリメントを継続しながら、その現位置カウント値RPの更新が終了したか否か(例えば所定時間以上更新されなかったか否か)を判断する(S57、S58)。
【0101】
CPU10は、現位置カウント値RPの更新が終了すると、言い換えると、モータ4(従って、シートシャッター6)が完全に停止すると、EEPROM13のシャッター位置カウント値13aを現位置カウント値RPに更新させて(S59)、一連の処理を終了する。
【0102】
(D−3)第4の実施形態の効果
第4の実施形態のシートシャッターの開閉システム1Aによれば、開動作や閉動作前に、周囲環境特性値を得て、モータ4の停止起動位置を補正させておき、その補正された停止起動位置でモータ4を停止起動させるようにしたので、周囲環境が変動しても、開動作や閉動作におけるシートシャッター6の停止位置を適切なものとすることができる。
【0103】
かかる効果は、ハードウェア的には、周囲環境検出手段7の追加だけで得ることができ、また、ソフトウェア的にもごく僅かのステップの追加だけで得ることができる。
【0104】
(E)他の実施形態
上記各実施形態の説明でも、種々変形実施形態について言及したが、さらに、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
【0105】
(E−1)上記各実施形態においては、開動作及び閉動作の双方について、モータの停止起動位置を制御するものを示したが、開動作又は閉動作の一方のみ、モータの停止起動位置を制御するようにしても良い。
【0106】
また、換気用のためのシートシャッター6の部分開口のための開動作や閉動作にも、本発明を適用できる。以上のような4種類の開閉体動作の全てに、モータの停止起動位置の制御を実行しても良く、その一部の種類の開閉体動作に、モータの停止起動位置の制御を実行しても良い。開閉体動作が2種類、4種類以外でも同様である。
【0107】
なお、開動作又は閉動作の一方の運動にモータ力を利用し、他方の動作には、モータ力を利用しない開閉システムにも本発明を適用可能である。
【0108】
(E−2)上記第1〜第3の実施形態においては、開動作では、次の開動作時のためにモータの停止起動位置を見直し、閉動作では、次の閉動作時のためにモータの停止起動位置を見直すものを示したが、開動作及び閉動作は一般には交互に行われるので、開動作では、直後の閉動作時でのモータの停止起動位置を見直し、閉動作では、直後の開動作時でのモータの停止起動位置を見直すようにしても良い。このようにするには、例えば、開動作での実際の停止位置と本来の停止位置との差分ΔOを、閉動作時用の差分ΔCに変換する変換式や変換テーブルを持たせ、また逆の変換式や変換テーブルを持たせるようにすれば良い。また、開動作時での差分ΔO及び閉動作時の差分ΔCを、負荷値等の共通パラメータに変換し、共通パラメータを介して、他方の差分に変換するようにしても良い。
【0109】
また、開動作では、直後の閉動作時及び次の開動作時でのモータの停止起動位置を見直し、閉動作では、直後の開動作時及び次の閉動作時でのモータの停止起動位置を見直すようにしても良い。
【0110】
(E−3)上記第2の実施形態では、差分絶対値|ΔO|、|ΔC|が閾値δO、δCより大きくても1回は無視するものを示したが、無視する連続回数を2回以上にしても良いことは勿論である。
【0111】
また、所定回前までの開動作に1回でもモータの停止起動位置の補正がなされていれば、今回の開動作で、差分絶対値|ΔO|が閾値δOより大きくても補正を実行しないようにしても良い。閉動作についても同様である。
【0112】
(E−4)上記第3の実施形態では、所定回の開動作の差分ΔOの平均値AΔOでモータの停止起動位置を補正するか否かを判断するものを示したが、閉動作の差分ΔCを開動作での差分ΔOに換算し、換算された開動作の差分ΔOも含め、M(Mは2以上)個の差分の平均値でモータの停止起動位置を補正するか否かを判断するようにしても良い(閉動作も同様)。
【0113】
(E−5)上記第3の実施形態では、複数回の開動作時の停止起動位置の見直し用総合評価値が差分の単純平均値又は重み付け平均値であるものを示したが、これに加え、又は、これに代え、他の評価値を適用するようにしても良い(閉動作も同様)。
【0114】
例えば、平均値が閾値より大きくかつ分散が閾値より小さいときに、モータの停止起動位置を補正するようにしても良い。また例えば、複数個の差分の合計値で判断するようにしても良い。
【0115】
(E−6)上記第1〜第3の実施形態では、モータの実際の停止位置とモータの本来の停止位置との差分に基づき、モータの停止起動位置の見直しを行い、言い換えると、開動作又は閉動作が終了した後の情報で見直しを行い、上記第4の実施形態では、周囲環境の特性値に基づき予めモータの停止起動位置の見直しを行う、言い換えると、開動作又は閉動作を起動する前の情報で見直しを行うものを示したが、開動作中又は閉動作中の情報でモータの停止起動位置の見直しを行うようにしても良い。
【0116】
例えば、開動作中又は閉動作中のパルスカウント値が所定カウント値(例えばほぼ中間位置対応のカウント値)のときに、周囲環境の特性値を取り込んでモータの停止起動位置を見直すようにしても良い。また例えば、開動作中又は閉動作中のパルスカウント値が第1の所定カウント値になったときから第2の所定カウント値になるまでの時間差に基づいて、モータの停止起動位置を見直すようにしても良い。
【0117】
(E−7)上記第4の実施形態では、周囲環境の特性例として、風力や温度を示したが、これに加え、又は、これに代え、他の特性を適用しても良い。例えば、湿度や光量などを適用しても良い。また、一般的な周囲環境の用語にはなじまないが、1日内での時間帯や、季節又は月等であっても良い。
【0118】
周囲環境の特性値の検出は、シートシャッターの移動時負荷の間接値として取り込んでいるが、テンションセンサ等で、シートシャッターの静止時負荷や移動時負荷を取り込んでモータの停止起動位置を見直すようにしても良い。
【0119】
(E−8)上記各実施形態では、モータの停止起動位置を補正して、実際の停止位置を本来の停止位置に合わせようとしたものを示したが、他の方法によって、実際の停止位置を本来の停止位置に合わせようとしても良い。
【0120】
例えば、モータの停止起動位置を表すカウント基準値を固定とし(補正せず)、パルスカウント値がその基準値になるときのモータの回転速度を、差分ΔOや差分ΔC等に応じて微調整し、実際の停止位置を本来の停止位置に合わせようとしても良い。
【0121】
なお、モータの回転速度の補正と、モータの停止起動位置の位置補正との双方により、実際の停止位置を本来の停止位置に合わせようとしても良い。
【0122】
(E−9)上記第1〜第3の実施形態のいずれかの技術思想と上記第4の実施形態の技術思想とを組み合わせて適用するようにしても良い。
【0123】
例えば、開動作直前の風力に応じて、モータ停止起動位置を補正し、その補正したモータ停止起動位置を適用した場合における実際に停止した位置と、本来の位置(目標位置)との差分に応じて、風力による補正分を得るための補正分取得情報を修正するようにしても良い。
【0124】
(E−10)シートシャッターの位置情報などはパルスエンコーダ以外の装置からの出力によって得るようにしても良い。
【0125】
例えば、シートシャッターの移動を他の部材の移動に変換し、この部材の位置に基づいてシートシャッターの位置を把握するようにしても良い。すなわち、パルスエンコーダに限らず、シートシャッター自体の位置を直接把握する代わりに、何らかの代替手段を用いて間接的にシートシャッターの位置を把握するようにしても良い。
【0126】
(E−11)本明細書での開閉動作とは、開方向のみ、閉方向のみ、または開閉両方向の移動動作を意味する。また、「閉」は開口部が存在するような場合にはこれを閉鎖する方向への移動を意味する概念であり、繰り出し、スライド移動、展張等を含む開閉体の前進を意味し、「開」は開口部が存在するような場合にはこれを開放する方向への移動を意味する概念であり、巻取り、収縮、折り畳み等を含む開閉体の後退を意味する。
【0127】
従って、開閉体駆動装置も回転モータに限定されず、直動モータであっても良く、また、油圧機構等であっても良い(但し、停止指令時に多少惰性で運動するものであることを要する)。また、開閉体の位置検出手段も、パルスエンコーダ及びそのパルスのカウント手段に限定されず、開閉体の駆動方法に応じたものを適用すれば良い。例えば、リニアエンコーダも適用可能である。
【0128】
(E−12)上記各実施形態においては、シートシャッターについて本発明を適用したものであったが、本発明はシートシャッター以外にも、ガレージ用シャッターや窓用シャッターなど各種のシャッターに適用することも可能であり、さらに、シャッター用としてだけでなく、ドア、窓、オーバーヘッドドア、ロールスクリーン(例えば遮光幕)、ブラインド、オーニング装置などの他の開閉装置の開閉システムにも適用することが可能である。
【0129】
【発明の効果】
以上のように、本発明の開閉システムによれば、開閉体駆動装置が停止指令後も惰性により開閉体を移動させるものであっても、移動動作後の開閉体の停止位置を目標位置に簡易な構成、処理により合致させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のシートシャッターの開閉システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態のカウント値の基準値の説明図である。
【図3】第1の実施形態のシートシャッターの開動作時の制御手段の制御方法を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態のシートシャッターの閉動作時の制御手段の制御方法を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態のシートシャッターの開動作時の制御手段の制御方法を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施形態のシートシャッターの開動作時の制御手段の制御方法を示すフローチャートである。
【図7】第3の実施形態のシートシャッターの開動作時の制御手段の制御方法を示すフローチャートである。
【図8】第4の実施形態のシートシャッターの開閉システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図9】第4の実施形態のシートシャッターの開動作時の制御手段の制御方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1、1A…開閉システム、2…操作手段、3…制御手段、4…モータ、5…パルスエンコーダ、6…シートシャッター、7…周囲環境検出手段、10…CPU、11…ROM、11O…開動作時制御プログラム、11C…閉動作時制御プログラム、12…RAM、13…EEPROM、14…モータ駆動回路。

Claims (4)

  1. 開閉体の開動作又は閉動作の少なくとも一方の移動動作をモータの回転力を利用した開閉体駆動装置の駆動力により行うものであって、上記開閉体駆動装置が停止指令後も惰性により上記開閉体を移動させる開閉システムにおいて、
    上記開閉体駆動装置の駆動力を受けた上記開閉体の移動動作での移動時負荷の直接的又は間接的な情報を得る負荷情報取得手段と、
    この負荷情報取得手段が得た移動時負荷の直接的又は間接的な情報に基づき、上記開閉体駆動装置への停止指令の発生状態を制御する停止指令制御手段とを有し、
    上記負荷情報取得手段は、
    上記モータの所定単位角の回転毎に生成されたパルスをカウントするパルスカウント部と、
    上記パルスカウント部によるパルスのカウント値の所定時間以上の更新停止を待って、上記パルスカウント部によるカウント値である、移動動作が終了したときの上記開閉体のカウント値と目標のカウント値との差分の絶対値又はその差分の統計処理値の絶対値を算出し、上記差分の絶対値又はその差分の統計処理値の絶対値が閾値より大きい場合には、上記差分又はその差分の統計処理値を上記停止指令制御手段に出力すると共に、上記差分の絶対値又はその差分の統計処理値の絶対値が閾値以下の場合には、なんら上記停止指令制御手段に出力しない負荷情報取得部とを有し、
    上記停止指令制御手段は、上記負荷情報取得手段から与えられた上記差分又はその差分の統計処理値に基づき、移動動作が終了したときの上記開閉体の停止位置と目標の停止位置とが合致するように、上記開閉体駆動装置へ与える停止指令のタイミングを制御する
    ことを特徴とする開閉システム。
  2. 上記負荷情報取得手段は、上記差分の絶対値又はその差分の統計処理値の絶対値が閾値より大きい場合でも、閾値より大きくなったことが突発的なときには、なんら上記停止指令制御手段に出力しないことを特徴とする請求項に記載の開閉システム。
  3. 上記負荷情報取得手段は、上記開閉体の周囲環境の所定種類の特性値を、移動時負荷の情報として得るものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の開閉システム。
  4. 上記停止指令制御手段は、上記負荷情報取得手段から出力された移動時負荷の情報に基づき、上記開閉体の停止位置と目標の停止位置とが合致するように、上記開閉体駆動装置による少なくとも停止指令時の駆動特性を制御するものであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の開閉システム。
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