JP4000034B2 - 飛行場灯火監視制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飛行場施設である誘導路に設置される誘導路中心線を灯火制御する飛行場灯火監視制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
飛行場における灯火監視制御システムは、航空機の航行の安全を確保するための視覚援助施設の一部であって、誘導路に配列される誘導路中心線灯を点灯(明るさ調整可能)・消灯制御することにより、誘導路を走行する航空機の走行ルートの可否指示を行なう役割をもっている。
【0003】
特に、この種の監視制御システムは、低視程時(降雨,濃霧等の視界不良時)の飛行場の運用には必要不可欠なシステムの一つであって、誘導路中心線灯の点灯、消灯制御には信頼性および確実性が要求される。それ故、灯火監視制御システムによる指示ミスないし誤作動が発生する事態ともなれば、航空機のニアミス事故もしくは衝突事故の発生原因にもなりかねないことから、飛行場の運用に携わる管制官の業務は厳密な判断のもとに適切な点灯・消灯等の指示を出す必要があり、精神的な面からも非常に激しい状況にある。
【0004】
各飛行場の灯火制御としては、主に航空機着陸時の滑走路側の灯火制御と、エプロン(ターミナル)から滑走路に向けて走行し離陸する際および滑走路着陸後にエプロンに向けて走行する際の誘導路側の灯火制御とに分けられ、その灯火器の数も空港の規模によって異なるが、数百から数万にものぼる場合があり、管制官による監視・判断・決定・操作等の作業にもおのずと限界がある。
【0005】
通常、管制官による飛行場灯火監視制御システムの監視制御は、▲1▼航空機の着陸時の運用方向、▲2▼昼間・夕暮れ・夜間などの背景輝度、▲3▼雲の高さが例えば1000m以上、以下の雲底高、▲4▼前述する視程よりなる4条件を判断しながら、操作スイッチによりそれぞれ各条件ごとに1つを選択操作し、現在環境にあった最適な明るさとなるように誘導路中心線灯の灯火状態を制御する。
【0006】
例えば背景輝度が昼間、視程の悪い状態、雲底高が低い状態では誘導路中心線灯の灯火を明るくする制御を行い、逆に背景輝度が夜間、視程が良い状態や雲底高が高い状態では灯火を暗くする制御を行う。パイロットはその灯火の状態を見ながら、航空機を航行または走行させている。
【0007】
しかし、航空機を操縦するパイロットは、誘導路上に設置される誘導路中心線灯の点灯・消灯の状態のみの情報をもとに誘導路を走行しているが、管制官は前記4条件を判断しつつ誘導路中心線灯を全て点灯するか、全て消灯するかにある。従って、航空機を操縦するパイロットは、誘導路中心線灯が全て点灯していれば走行可能状態にあると判断し、誘導路中心線灯が全て消灯していれば走行不可状態にあると判断し、航空機を走行させることになる。
【0008】
このことは、航空機を操縦するパイロットは、以上のような誘導路中心線灯の点灯・消灯状態から誘導路における航空機の正しい走行方向や安全な走行ルートを判断できない。つまり、パイロットは、管制官からの無線による音声指示により誘導路の正しい走行方向や安全な走行ルートの指示を受け、航空機の航行または走行を行なっている。その結果、管制官の負担が益々増大する一方、航空機を操縦するパイロットは何れの走行方向に走行するか、何れの走行ルートが安全かについて判断できず、混乱しているのが現状である。
【0009】
そこで、以上のような状況を踏まえ、次のような航空機の誘導装置が提案されている。
【0010】
この航空機の誘導装置は、航空機の誘導経路に埋設される複数の灯火器と、各航空機を目標位置まで誘導するための複数の誘導経路を記憶する手段と、GPS衛星から発信される電波を受信する誘導経路にそって設置される複数のアンテナと、前記記憶手段から該当航空機に対する第1の誘導経路を選択したとき、当該航空機の誘導経路の前を先行する別の航空機に対する第2の誘導経路との共通部分に先行航空機が存在するかを、前記アンテナによる航空機位置検知手段の情報から判定し、前記第1の誘導経路にある灯火器のうち、先行航空機と後続航空機との間の灯火器を消灯する灯火器制御手段を設けた構成である(例えば特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−166946号公報。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような航空機の誘導装置は、次のような問題点が指摘されている。
【0013】
▲1▼、各誘導経路にそって灯火器および受信アンテナが対の状態で多数設置しなければならず、設備費用が非常に高価となる。
【0014】
▲2▼、各誘導経路にそって設置される多数のアンテナから航空機の位置情報を収集するので、最終的に各灯火器を点灯・消灯制御するのに非常に複雑な構成となってしまう。
【0015】
▲3▼、誘導経路にそって設置される灯火器は、誘導経路の縁などに設置される一般的な誘導路灯に相当する灯火器であり、誘導路中心線灯は依然として前述するごとく航空機の走行ルートの可否指示を行なう役割をもつものであり、益々航空機の監視が複雑化する傾向にある。
【0016】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、誘導路中心線灯を有効に利用して自動的に走行方向や安全な走行ルートを指示可能にし、ひいては管制官の負担を大幅に軽減し、航空機を操縦するパイロットに適切な指示を提供する飛行場灯火監視制御システムを提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明の他の目的は、航空機の誘導路走行の安全確保および監視制御の簡素化を実現する飛行場灯火監視制御システムを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するために、本発明に係わる飛行場灯火監視制御システムは、飛行場の誘導路にそって所定距離ごとに設定される航空機の安全確保区間と、前記誘導路にそって配列され、かつ、前記安全確保区間ごとに灯火制御可能にした複数の誘導路中心線灯群と、前記隣接する安全確保区間ごとに設置され、航空機通過を検知する航空機検知センサと、この航空機検知センサの出力に基づいて前記航空機間の誘導路中心線灯群を消灯した少なくとも1つの安全確保区間を設ける制御手段とを備えたものである。
【0019】
本発明は以上のような構成とすることにより、安全確保区間ごとに設置される航空機検知センサからの航空機検知中情報に基づいて常に航空機前方の誘導路中心線灯群を点灯し、航空機の後方に対しては少なくとも1つの安全確保区間の誘導路中心線灯群を消灯すれば、誘導路中心線灯群を有効に活用し、低コスト、かつ、簡素の制御構成で常に安全な走行ルートを確保しつつ航空機を誘導することが可能となる。
【0020】
なお、予め定められる飛行機の着陸時の運用方向、背景輝度、雲底、視程よりなる条件の成立有無情報と航空機検知センサの航空機検知有無情報とを用いて、安全確保区間ごとの誘導路中心線灯群毎に点灯・消灯制御を実行する灯火監視制御処理手段を設けることにより、本来全部の誘導路中心線灯群を点灯すきべであるが、所定条件の成立有り情報と航空機検知センサの航空機検知有無情報とに基づいて安全確保区間ごとに誘導路中心線灯群を点灯・消灯制御することが可能となる。
【0021】
なお、誘導路中心線灯群を点灯するに際し、所定の順序で高速点灯すれば、航空機の走行方向および安全な走行ルートを指示することが可能となり、管制官の負担を大幅に低減し、パイロットの混乱を回避することが可能である。
【0022】
(2) また、本発明に係わる飛行場灯火監視制御システムは、複数の誘導路が交差する飛行場の灯火監視制御システムにおいて、各誘導路にそって所定距離ごとに設定される航空機の安全確保区間および誘導路の交差部分に設定される交差区間と、前記誘導路にそって配置され、かつ、前記安全確保区間ごとに灯火制御可能に配列された複数の通常誘導路中心線灯群および前記交差区間内において隣接する誘導路どうしを橋渡しするように配列された複数の交差誘導路中心線灯群と、前記隣接する安全確保区間ごとに設置され、航空機通過を検知する航空機検知センサと、この航空機検知センサの出力に基づいて前記航空機間の誘導路中心線灯群を消灯した少なくとも1つの安全確保区間を設ける制御手段とを備えているので、2つの誘導路にそれぞれ航空機が存在しても、誘導路を走行する航空機間の安全区間を確実に確保し、正しい走行ルート指示に従って航空機を走行可能であり、管制官の負担を大幅に低減でき、航空機を操縦するパイロットの混乱を招くことなく安全に走行させることが可能である。
【0023】
(3) さらに、本発明に係わる飛行場灯火監視制御システムは、誘導路中心線灯群に代えて誘導路の片側または両側に設置される誘導路灯群にも同様に適用することが可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は本発明に係わる飛行場灯火監視制御システムの一実施の形態を示す構成図である。
【0026】
同図において1はエプロンから滑走路に向けて航空機を誘導走行させ、また滑走路からエプロンに向けて航空機を誘導走行させる誘導路であって、この誘導路1には先行航空機2と後続航空機3との航空機同士の安全走行を確保する観点から、誘導路1にそって所定距離ごとに安全確保区間4a,4b,4c,4d,…が設定されている。
【0027】
この誘導路1のほぼ中心線上には多数の誘導路中心線灯2が配列されるが、説明の便宜上、各安全確保区間4a,4b,4c,4d,…ごとにそれぞれ複数の誘導路中心線灯が群5a,5b,5c,5d,…をなすように配列されている。
【0028】
さらに、隣接する各安全確保区間4a−4b、4b−4c、4c−4dの境界ライン上に航空機検知センサ6,7,8,…が設置されている。これら航空機検知センサ6,7,8,…としては、例えば電波を媒体として航空機通過を検知する方法、或いは光信号の送受光を媒体として航空機の通過を検知する方法があるが、その他種々の通信媒体を用いて航空機の通過状態を検知することが可能である。
【0029】
これら航空機検知センサ6,7,8,…の出力端は、それぞれ検知信号線9,10,11,…を介して灯火監視制御処理部12に接続されている。この灯火監視制御処理部10は、航空機検知センサ6,7,8,…の出力に基づいて誘導路中心線灯群5a,5b,5c,5d,…を灯火制御する装置であって、制御信号線13,14,15,16,…を介して各誘導路中心線灯群5a,5b,5c,5d,…に接続されている。
【0030】
この灯火監視制御処理部12は、例えばCPUを備えたコンピュータやハードリレー、論理素子を備えた論理制御装置などが用いられる。
【0031】
この灯火監視制御処理部12は、機能的には、所定の周期ごとに前述する例えば所定の条件である4条件の選択による条件成立有無情報と前記航空機検知センサ6,7,8,…の出力とを収集する情報取得手段と、この情報取得手段によって収集される情報に基づいて各誘導路中心線灯群5a,5b,5c,5d,…の点灯・消灯を判断する灯火判断手段と、この判断手段により判断結果に基づいて選択的に各安全確保区間4a,4b,4c,4dに配列される各誘導路中心線灯群5a,5b,5c,5d,…に電力を供給可能にする灯火制御手段とが設けられている。
【0032】
次に、以上のような飛行場灯火監視制御システムの動作について説明する。
【0033】
先ず、航空機がエプロンから滑走路、または滑走路からエプロンに向かう際、管制官等が走行安全と確認されたとき、操作スイッチにより4条件(▲1▼航空機の着陸時の離着陸運用方向、▲2▼昼間・夕暮れ・夜間などの背景輝度、▲3▼雲の高さが例えば1000m以上、以下の雲底高、▲4▼視程)の各条件別に1つずつを選択したとき、誘導路中心線灯の条件成立情報を出力する。この際、誘導路中心線灯群5a,5b,5c,5d,…が現在の外部環境にあった最適な明るさとなるように灯火制御される。
【0034】
ここで、灯火監視制御処理部12の情報取得手段は、所定の周期毎に誘導路中心線灯灯火条件成立有・無情報と航空機検知センサ6,7,8,…の出力とを取込んだ後、灯火判断手段を実行する。この灯火判断手段は、航空機3が図2(a)に示す位置状態にあるとき、つまり取得された誘導路中心線灯灯火条件成立有無情報が条件成立有り情報であり、また各航空機検知センサ6,7,8から航空機非検知情報を受けたことを条件とし、誘導路1の航空機走行が安全と判断し、灯火制御手段を実行する。
【0035】
この灯火制御手段は、灯火判断手段から航空機3の走行が安全であるとする判断結果を受け取ると、各安全確保区間4a,4b,4c,4d,…にそれぞれ配列される各誘導路中心線灯群5a,5b,5c,5d,…全部に電力を供給し点灯する(同図(b)参照)。なお、この誘導路中心線灯群5a,5b,5c,5d,…の点灯に際し、航空機3の走行方向を表わすために、…,5d,5c,5b,5aの方向に順次高速点灯する。つまり、誘導路中心線灯群5dに対し、図示左側から右方向に順次点灯し、誘導路中心線灯群5dの全部が点灯すると、誘導路中心線灯群5cに対し、同様に図示左側から右方向に順次点灯し、各誘導路中心線灯群5b,5aについても同様に点灯する。
【0036】
ところで、図3(a)に示すように、航空機3の前方に先行航空機2が存在する場合、この先行航空機2が安全確保区間4bから安全確保区間4aに差し掛かり、航空機検知センサ6から航空機検知有り情報が検知信号線9を通って灯火監視制御処理部12に送信される。
【0037】
そこで、灯火監視制御処理部12の情報取得手段は、同図(b)に示すよう誘導路中心線灯群を灯火する条件成立有り情報、航空機検知センサ6から航空機検知中情報、航空機検知センサ7,8から航空機非検知情報を取込むと、灯火判断手段は、後続航空機3が安全確保区間4dから前方の安全確保区間4cに走行するのが危険と判断し、航空機検知センサ6による航空機検知後、安全確保区間4b,4cに設置される誘導路中心線灯群5b,5cを消灯し、安全確保区間4a,4dに設置される誘導路中心線灯群5a,5dを点灯すると判断し、灯火制御手段にて誘導路中心線灯群5a,5dに電力を供給し、点灯する。このとき、各誘導路中心線灯群5aに対し、図示左側から右側に順次高速点灯することにより、その点灯方向に走行すること、つまり航空機2の走行方向に走行することを促すための指示を出すことができる。また、航空機を操縦するパイロットに対し、各誘導路中心線灯群5aの順次点灯方向が安全な走行ルートであることを指示することができる。
【0038】
さらに、灯火監視制御処理部12の灯火判断手段は、航空機の有無を判断し、航空機2が安全確保区間4aに差し掛かると、航空機検知センサ6からの航空機検知中情報に基づき、誘導路中心線灯群5b,5cが消灯し、5a,5dだけが点灯するので、常に先行航空機2と後続航空機3との間にすくなくとも1つの安全確保区間4cである安全区間を確保することができる。つまり、航空機3が走行しても、安全な区間(安全確保区間4d)より手前の誘導路中心線灯群5dと、航空機2が走行している前方の誘導路中心線灯群5aと点灯となり、少なくとも1つの安全区間を確実に確保できる。
【0039】
その結果、誘導路中心線灯群の点灯・消灯制御により、自動的に航空機2の走行方向および安全な走行ルートを指示することにより、管制官の負担を大幅に低減できるとともに、航空機を操縦するパイロットは、航空機をその点灯方向に走行させればよく、混乱を生じさせることがなくなる。
【0040】
(実施の形態2)
図4は本発明に係わる飛行場灯火監視制御システムの他の実施の形態を示す構成図である。
【0041】
この実施の形態は、2つの誘導路が交差し、かつ、各誘導路に航空機が存在する場合であっても、安全区間を確保し、走行方向および安全に走行ルートを確実に指示可能にした例である。
【0042】
同図において21はA誘導路、22はB誘導路であって、これらA誘導路21およびB誘導路22が交差する部分には交差区間23が設定されている。24はA誘導路21を走行する航空機、25はB誘導路22を走行する航空機である。このA誘導路21およびB誘導路22には、それぞれ図1と同様に所定距離ごとに安全確保区間が設定されている。
【0043】
このA誘導路21には、そのほぼ中心線上にそって通常誘導路中心線灯が配列されるが、前記安全確保区間毎および交差区間23に複数個からなる誘導路中心線灯群26,27,28,29,30が配列され、同様にB誘導路22においても、前記安全確保区間毎および交差区間23に複数個からなる通常誘導路中心線灯群31,32,33,34,35が配列されている。
【0044】
さらに、交差区間23において、A誘導路21とB誘導路22が互いに橋渡しするごとく交差誘導路中心線灯群36,37,38,39が配列されている。
【0045】
また、A誘導路21およびB誘導路22のうち、A誘導路21側の各安全確保区間の境界ライン上に航空機検知センサ41,42,43,44が設置され、またB誘導路22側の各安全確保区間の境界ライン上には航空機検知センサ45,46,47,48が設置されている。
【0046】
各航空機検知センサ41〜48の出力端はそれぞれ検知信号線51,52,53,54,55,56,57,58,…を介して灯火監視制御処理部12に接続されている。この灯火監視制御処理部12は、航空機検知センサ41〜48,…の出力に基づいて誘導路中心線灯群26〜39を灯火制御する装置であって、これら誘導路中心線灯群26〜39とは制御信号線61〜74,…を介して接続されている。
【0047】
この灯火監視制御処理部12は、機能的には、所定の周期ごとに前述する例えば管制官等の4条件選択による通常誘導路中心線灯群(26,27,28,29,30)または、および(31,32,33,34,35)の点灯条件と前記航空機検知センサ41〜48の出力とを収集する情報取得手段と、この情報取得手段によって取得された情報に基づいて各誘導路中心線灯群の点灯・消灯を判断する灯火判断手段と、この判断手段により判断された結果に基づいて選択的に各誘導路中心線灯群に電力を供給可能にする灯火制御手段とが設けられている。
【0048】
次に、以上のような飛行場灯火監視制御システムの動作について説明する。
【0049】
先ず、航空機がエプロンから滑走路、または滑走路からエプロンに向かう際、管制官等が走行安全と確認されたとき、操作スイッチにより4条件の各条件別に1つずつ選択したとき、誘導路中心線灯の条件成立情報を出力する。この際、誘導路中心線灯群が現在の外部環境にあった最適な明るさとなるように灯火制御される。
【0050】
ここで、灯火監視制御処理部12の情報取得手段は、所定の周期毎に誘導路中心線灯群を灯火するための条件成立有・無情報と航空機検知センサ41〜48の出力とを取込んだ後、灯火判断手段を実行する。
【0051】
ここで、灯火判断手段は、誘導路中心線灯の条件成立有無情報と航空機検知センサ41〜48からの航空機検知有無の情報を受けるが、例えば交差区間23手前のA誘導路21上に航空機24が存在し、同様に交差区間23手前のB誘導路22上に航空機25が存在し、かつ、管制官または予め決定されている情報のもとにA誘導路21上の航空機24がB誘導路22の航空機34よりも優先して走行させる場合、次のような判断処理を実行する。
【0052】
すなわち、灯火判断手段は、図5に示すように4条件の各条件別選択による全誘導路中心線灯群26〜39の点灯条件成立情報と航空機検知センサ44による航空機検知中情報と他の航空機検知センサ41〜43、45〜48による航空機非検知情報とを条件に、誘導路中心線灯群29,37,32,31を点灯と判断し、該当する誘導路中心線灯群を走行方向に従って順次高速点灯制御する。このとき、B誘導路22に存在する航空機25に対しては、交差区間23が少なくとも1つの安全区間として確保され、航空機25が走行しても、航空機25に存在する安全確保区間内の誘導路中心線灯34だけが点灯し、当該安全確保区間に連なる交差区間23内の誘導路中心線灯群が消灯状態にあるので、交差区間23に入ることができない。
【0053】
以上のような状態において、誘導路中心線灯群29,37,32,31の点灯および順次点灯により航空機24の走行方向及び安全な走行ルートを指示することになり、航空機24としては交差区間23内を左折しB誘導路22に入って行くが、航空機検知センサ45から航空機検知有り情報が出力しない限り、航空機検知センサ45と航空機検知センサ46との間の誘導路中心線灯群32は消灯しない。なぜならば、安全区間が確保できなくなるためである。ここで、航空機24が航空機検知センサ45と航空機検知センサ46との間の安全確保区間を通過し、航空機検知センサ45から航空機非検知情報が出力すると、航空機25の走行方向に配列される誘導路中心線灯群33が点灯制御し、交差区間23への浸入が可能となる。この場合には、航空機検知センサ45と航空機検知センサ46との安全確保区間が安全区間となる。
【0054】
従って、以上のような実施の形態によれば、交差する2つの誘導路21,22に沿って設定される安全確保区間ごとに航空機検知センサ41〜48の航空機検知有無信号から航空機の有無を判断し、2つの誘導路21,22にそれぞれ航空機24,25が存在しても、予め定められる航空機の優先順位のもとに常に1つの安全確保区間を確保しつつ、所要の誘導路中心線灯群を走行方向に順次高速点灯するので、各誘導路21,22にそれぞれ航空機24,25が存在しても、誘導路を走行する航空機間の安全区間を確実に確保し、正しい走行ルート指示に従って航空機を走行でき、管制官の負担の大幅低減と共に、航空機を操縦するパイロットの混乱を招くことなく安全に走行させることができる。
【0055】
(実施の形態3)
図6は本発明に係わる飛行場灯火監視制御システムの他の実施の形態を示す構成図である。
【0056】
この実施の形態は、誘導路1のほぼ中心線上に配列される一般的な従来の誘導路中心線灯とは別に、当該誘導路1の片側縁部または両側縁部にそって図1と同様な安全確保区間ごとに複数の誘導路灯からなる誘導路灯群81a〜84aまたは81a〜84a、81b〜84bを配列した例である。
【0057】
灯火監視制御処理部12による情報取得手段、灯火判断手段および灯火制御手段は、誘導路中心線灯群に代えて誘導路灯群81a〜84aまたは81a〜84a、81b〜84bを点灯・消灯制御する点を除けば、図1ないし図3の場合と全く同じである。従って、この実施の形態における動作説明は、前述する図1ないし図3の説明に譲る。
【0058】
従って、この実施の形態によれば、通常の誘導路中心線灯群5、…に加えて、新たに誘導路灯群81a〜84aまたは81a〜84a、81b〜84bを設置すると共に、隣接する安全確保区間の境界ライン上に設置される航空機検知センサを設置し、これら航空機検知センサ6,7,8,…からの航空機検知有無情報と所定の4条件とに基づき、灯火監視制御処理部12は、前述する図1ないし図3と同様に誘導路灯群81a〜84aまたは81a〜84a、81b〜84bを点灯・消灯制御すれば、実施の形態と同様の効果を奏する。
【0059】
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば上記実施の形態では、4条件の成立を前提として説明したが、法律、規則等の改正によって4条件以下または以上となった場合にはその条件成立に従って誘導路中心線灯群5a〜5dまたは誘導路灯群81a〜84aまたは81a〜84a、81b〜84bの点灯・消灯を判断するものである。
【0060】
また、各実施の形態は可能な限り組み合わせて実施することが可能であり、その場合には組み合わせによる効果が得られる。さらに、上記各実施の形態には種々の上位,下位段階の発明が含まれており、開示された複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得るものである。例えば問題点を解決するための手段に記載される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されうることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、誘導路中心線灯群を点灯・消灯制御することにより、管制官の負担を大幅に軽減し、また航空機を操縦するパイロットに適切な走行方向や安全な走行ルートを自動的に指示できる飛行場灯火監視制御システムを提供できる。
【0062】
また、本発明は、航空機の後方に常に所要とする安全区間を設定するように誘導路中心線灯群を点灯・消灯制御するので、航空機の誘導路走行の安全を確保でき、また誘導路中心線灯を有効に活用し、かつ、安全確保区間ごとに航空機検知センサを設置し、そのセンサ出力によって誘導路中心線灯を点灯・消灯制御するので、監視制御の簡素化を実現できる飛行場灯火監視制御システムを提供できる。
【0063】
さらに、本発明は、誘導路中心線灯に代えて、誘導路の片側叉は両側に配列される誘導路灯群に適用しても前述と同様な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる飛行場灯火監視制御システムの一実施の形態を示す構成図。
【図2】 誘導路上に1機の航空機が存在するときの誘導路中心線灯群の点灯・消灯制御を説明する図。
【図3】 誘導路上に2機の航空機が存在するときの誘導路中心線灯群の点灯・消灯制御を説明する図。
【図4】 2つの誘導路が交差する場合における本発明に係わる飛行場灯火監視制御システムの他の実施の形態を示す構成図。
【図5】 交差する2つの誘導路上に航空機が存在するときの誘導路中心線灯群の点灯・消灯制御を説明する図。
【図6】 本発明に係わる飛行場灯火監視制御システムの更に他の実施の形態を示す構成図。
【符号の説明】
1,21,22…誘導路
2…先行航空機
3…後続航空機
4a〜4d…安全確保区間
5a〜5d…誘導路中心線灯群
6〜8、41〜48…航空機検知センサ
12…灯火監視制御処理部
23…交差区間
24,25…航空機
26〜39…誘導路中心線灯群
81a,81b〜84a,84b…誘導灯群

Claims (6)

  1. 飛行場の誘導路にそって所定距離ごとに設定される航空機の安全確保区間と、
    前記誘導路にそって配列され、かつ、前記安全確保区間ごとに灯火制御可能にした複数の誘導路中心線灯群と、
    前記隣接する安全確保区間ごとに設置され、航空機通過を検知する航空機検知センサと、
    この航空機検知センサの出力に基づいて前記航空機間の誘導路中心線灯群を消灯した少なくとも1つの安全確保区間を設ける制御手段と、
    を備えたことを特徴とする飛行場灯火監視制御システム。
  2. 請求項1に記載の飛行場灯火監視制御システムにおいて、
    予め定められる飛行機の着陸時の運用方向、背景輝度、雲底、視程よりなる条件の成立有無情報と前記航空機検知センサの航空機検知有無情報とを取込む手段と、この手段により取込んだ情報から予め定められる所定条件の成立有り情報を受け、かつ、航空機検知センサから航空機通過中を表わす航空機検知有り情報を受けたとき、当該航空機の前方側に存在する各安全確保区間の誘導路中心線灯群を点灯制御し、また航空機の後方側に存在する安全確保区間のうち、航空機が現在存在する安全確保区間の他、少なくとも1つの安全確保区間内に配列される誘導路中心線灯群を消灯制御する手段とを有する灯火監視制御処理手段を設けたことを特徴とする飛行場灯火監視制御システム。
  3. 複数の誘導路が交差する飛行場の灯火監視制御システムにおいて、
    各誘導路にそって所定距離ごとに設定される航空機の安全確保区間および誘導路の交差部分に設定される交差区間と、
    前記誘導路にそって配置され、かつ、前記安全確保区間ごとに灯火制御可能に配列された複数の通常誘導路中心線灯群および前記交差区間内において隣接する誘導路どうしを橋渡しするように配列された複数の交差誘導路中心線灯群と、
    前記隣接する安全確保区間ごとに設置され、航空機通過を検知する航空機検知センサと、
    この航空機検知センサの出力に基づいて前記航空機間の誘導路中心線灯群を消灯した少なくとも1つの安全確保区間を設ける制御手段と、
    を備えたことを特徴とする飛行場灯火監視制御システム。
  4. 請求項3に記載の飛行場灯火監視制御システムにおいて、
    予め定められる飛行機の着陸時の運用方向、背景輝度、雲底、視程よりなる条件の成立有無情報と前記航空機検知センサの航空機検知有無情報とを取込む手段と、この手段により取込んだ情報から所定条件の成立有り情報を受け、かつ、複数の誘導路の交差区間手前にそれぞれ存在する航空機のうち優先順位の高い航空機を通過を検知する航空機検知センサから航空機通過を表わす航空機検知有り情報を受け、さらにその他の航空機検知センサから航空機検知無し情報を受けたとき、前記優先順位の高い航空機の走行方向に従って交差区間を含む各安全確保区間に配列される誘導路中心線灯群を点灯し、優先順位の低い航空機の前方に少なくとも1つの区間が安全区間となるように誘導路中心線灯群を消灯制御する手段とを有する灯火監視制御処理手段を設けたことを特徴とする飛行場灯火監視制御システム。
  5. 請求項1ないし請求項2の何れか一項に記載の飛行場灯火監視制御システムにおいて、
    前記誘導路中心線灯群に代えて、前記誘導路の片側または両側にそって設定される前記安全確保区間ごとの誘導路灯群に対して点灯・消灯制御に実行することを特徴とする飛行場灯火監視制御システム。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載の飛行場灯火監視制御システムにおいて、
    前記誘導路中心線灯群または前記誘導路灯群の点灯は、所要方向に順次点灯し航空機の走行方向および走行ルートを指示することを特徴とする飛行場灯火監視制御システム。
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