JP3999647B2 - はね出し床の補強構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は建築物の二階以上の階の外壁外側に設けるルーフバルコニー、オーバーハングなどに適用されて好適なはね出し床の補強構造に関する。
【0002】
【背景の技術】
二階建て以上の建築物においては、例えば図3に示すように、階下側の外壁101の上辺に載る階上の床パネル102のうち、ルーフバルコニーまたはオーバーハング103の配置範囲について、はね出し床専用パネル104を用いることがある。これはルーフバルコニーまたはオーバーハング103の幅分だけ床パネル102を長くして外壁101の外側に向かう延長部分(突出部分)105を備えたものである。
【0003】
ところで、住宅のバルコニーまたはオーバーハングにおいては、出幅を大きくすることを要求されることがあり、このような場合に図3に示すように、床パネルの一部を突出させて床パネルを片持ち構造とすることから、強度的な制限を受けて、バルコニーの出幅を大きく取れない等の課題がある。
【0004】
また、バルコニーの排水溝をとるための施工性を向上させるため床パネルの突出部分を加工したりすることを要求される場合にも、床パネルの突出部分が切り欠かれるために床パネルを補強することが必要になる。
【0005】
そこで、従来では、例えば、特許文献1に開示されるように、床パネルの突出部分の芯材に沿って金属製の補強板を装着する技術が開示されている。
【0006】
これは、床パネルの突出する片持ち部分の芯材に金属板製の補強板を装着することで、片持ち梁の付け根部分を強力に補強するものである。
ところが、このような補強構造では、金属製板を装着することから、その取り合い構造が複雑化するとともに、コスト的にも解決すべき課題が残されている。
しかも、バルコニーの出幅を大きくしようとすると、金属製板も大型化してしまうなどの解題もある。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−132997号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述した背景に基づいてなされたもので、その目的とするところは、単純な構造ではね出し床の強度を向上し得て、バルコニーの出幅を大きくすることへの適用性を向上させることのできるはね出し床の補強構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる発明は、床パネルをその幅方向に複数敷設するとともに、自身の端部を外壁の外側より突出させて突出部分をバルコニーまたはオーバーハングとしたはね出し床の補強構造であって、隣接する床パネル間には、床パネルの高さと長さに等しい補強まぐさが介在配置されており、前記床パネルは、縦芯材および横芯材を矩形枠状に組んでなる枠体と、当該枠体の上面に貼設された面材とからなり、かつ、床パネルどうしは前記縦芯材を貫通するボルトとこのボルトに螺合されるナットとによって固定されていることを特徴とする。
【0010】
このような発明によれば、はね出し床を構成する床パネルの間に補強まぐさが介在配置されているので、この補強まぐさにより、床全体の剛性が大きくなり、外壁の外側より突出させた構造のはね出し床にあっても、金属製板等で特別に床パネルを補強することなく、バルコニーの出幅を大きくすることへの適用性を向上することができる。
またパネル間に補強まぐさを並べて配置する構成のため、補強のために、床パネルへの加工も必要がない。
また、床パネルを、縦芯材および横芯材を矩形枠状に組んでなる枠体と、当該枠体の上面に貼設された面材とからなり、かつ、床パネルどうしは前記縦芯材を貫通するボルトとこのボルトに螺合されるナットとによって固定されている構成とすれば、床パネル同士の連結作業をボルト・ナットの接合作業で行うことができ、現場での作業を省力化する上で好ましい。
【0012】
さらに、請求項2にかかる発明は、階下側の外壁の上辺に複数載置される床パネルの端部をさらに前記外壁の外側に突出させて突出部分をバルコニーまたはオーバーハングとしたはね出し床の補強構造であって、前記床パネルは、縦芯材および横芯材を矩形枠状に組んでなる枠体と、当該枠体の上面に貼設された面材とからなり、かつ、隣接する床パネル間には、床パネルの高さと長さに等しい補強まぐさが介在配置されており、前記補強まぐさは、1枚または複数枚置きに配置された床パネル間に配置され、かつ、床パネルおよび補強まぐさは床パネルの縦芯材および補強まぐさを貫通するボルトとこのボルトに螺合されるナットとによって固定されていることを特徴とする。
【0013】
このような発明によれば、床パネルが、矩形枠状の枠体と面材とから構成されていて、この床パネルの間に床パネルの高さと長さの等しい補強まぐさを介在配置するため、床パネル間に実質3本の芯材が配置された構成となって、床パネル全体の剛性を大きくすることができる。
また、補強まぐさは、床パネルと高さが等しいため、補強まぐさを床パネル間に配置しても、この部分に段差ができるようなことがなく、床パネルの縦芯材に沿って、補強まぐさを配置することで、床パネルは強力に補強される。
そして、前記のように、床パネルの縦芯材に沿って補強まぐさを配置し、この補強まぐさを床パネル間に挟む作業より、床の補強構造を構築することができるので、その組立て作業も簡単に行うことができる。
また、補強まぐさは、1枚または複数枚置きに配置された床パネル間に配置するようにしても良く、また、床パネルおよび補強まぐさを、床パネルの縦芯材および補強まぐさを貫通するボルトとこのボルトに螺合されるナットとによって固定するようにすれば、床を補強する上でより十分な補強が図られ、また床パネル同士の連結作業をボルト・ナットの接合作業で行うことができるので、現場での作業を省力化することが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかるはね出し床を示す斜視図である。
この実施の形態では、本発明を住宅のはね出し床(ルーフバルコニーまたはオーバーハング)に適用した例を示す。
【0016】
図1に示すように、本実施例のはね出し床の補強構造は、階下側の外壁1の上辺に載る階上側の床パネル2の一部を住宅の外壁1より突出させた構造の片持ちバルコニーまたはオーバーハングに適用するものである。
詳細には、床パネル2の一部を外壁1の外側に延長して、延長部分全体をバルコニーまたはオーバーハングBとして構成する。このバルコニーまたはオーバーハングBは、同じ大きさの床パネル2を幅方向(図2左右方向)に並べて、ボルト10とナット11とにより床パネル同士を接合してなるもので、実施例では、隣接する床パネル2の間には、床パネル2と高さHおよび長さの等しい補強まぐさ5が介在配置されている。
【0017】
前記床パネル2は、縦芯材2aおよび横芯材を矩形枠状に組んでなる枠体と、当該枠体の上面に貼設された面材2bとからなり、また補強まぐさ5は、床パネル2の高さH(実施例では、縦芯材2aと面材2bを足した長さ)と長さの等しい角材により構成されている。
なお、この補強まぐさ5を構成する角材は、床パネル2の縦芯材2aの厚みDのほぼ2倍の大きさの幅を持ち、バルコニー全体の剛性を高めているとともに、2枚置きに配置された床パネル2間に配置された構造となっている。そして、この床パネル2および補強まぐさ5は床パネル2の縦芯材2aおよび補強まぐさ5を貫通するボルト10とこのボルト10に螺合されるナット11とによって固定されるとともに、補強まぐさ5、床パネル2はそれぞれ接着材により接着されて一体化されることは言うまでもない。
【0018】
次に、上記のような構成を有するはね出し床の作用について説明する。
図1および図2などに示すようにはね出し床を構築するには、階下側の壁パネル1の上側に床パネル2を敷設していく。そして、2枚の床パネル2に対して1つの補強まぐさ5を床パネル2間に介在するようにして配置し、これら床パネル2と補強まぐさ5を接着材により接着するとともにボルト10を床パネル2の縦芯材2aと補強まぐさ5を貫通するようにしてナット11と螺合する。
【0019】
本実施例では、このような構成を有することによって、従来の技術において使用された金属製補強板等が不要となる。すなわち、本実施例のはね出し床の補強構造においては、床パネル2が、矩形枠状の枠体2aと面材2bとから構成されていて、この床パネル2の間に床パネル2の高さと長さの等しい補強まぐさ5が介在配置されるため、床パネル2間に実質3本の芯材2a、5が配置された構成となって、床全体の剛性を大きくすることができる。
【0020】
また、補強まぐさ5は、床パネル2と高さが等しいため、補強まぐさ5を床パネル2間に配置しても、この部分に段差ができるようなことがなく、床パネル2の縦芯材2aに沿って、補強まぐさ5を配置することで、床パネル2は強力に補強される。
そして、前記のように、床パネル2の縦芯材2aに沿って補強まぐさ5を配置し、この補強まぐさ5を床パネル2、2間に挟む作業より、床の補強構造を構築することができるので、その組立て作業も簡単に行うことができる。
【0021】
なお、上記実施の形態では、補強まぐさ5を床パネル2の2枚置きに介在配置する例を示したが、本発明のこのような実施例に限定されるものではなく、1枚の床パネル2間に介在配置しても良く、また3枚あるいは4枚置きに介在配置しても良く、発明の要旨を変更しない限りにおいては、設計上実施例に限定されるものではない。
また、上記実施例では、木質パネル構法に本発明を適用したが、在来軸組の住宅、2×4住宅、ユニット住宅等種々の工法にも適用できることは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、単純な構造ではね出しバルコニーまたはオーバーハングの強度を向上し得て、出幅を大きくすることへの適用性を向上させることのできるはね出し床の補強構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るはね出し床を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るはね出し床の断面図である。
【図3】従来のはね出し床の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 外壁
2 床パネル
2a 縦芯材
2b 面材
5 補強まぐさ
10 ボルト
11 ナット
Claims (2)
- 床パネルをその幅方向に複数敷設するとともに、自身の端部を外壁の外側より突出させて突出部分をバルコニーまたはオーバーハングとしたはね出し床の補強構造であって、
隣接する床パネル間には、床パネルの高さと長さに等しい補強まぐさが介在配置されており、
前記床パネルは、縦芯材および横芯材を矩形枠状に組んでなる枠体と、当該枠体の上面に貼設された面材とからなり、かつ、床パネルどうしは前記縦芯材を貫通するボルトとこのボルトに螺合されるナットとによって固定されていることを特徴とするはね出し床の補強構造。 - 階下側の外壁の上辺に複数載置される床パネルの端部をさらに前記外壁の外側に突出させて突出部分をバルコニーまたはオーバーハングとしたはね出し床の補強構造であって、
前記床パネルは、縦芯材および横芯材を矩形枠状に組んでなる枠体と、当該枠体の上面に貼設された面材とからなり、かつ、隣接する床パネル間には、床パネルの高さと長さに等しい補強まぐさが介在配置されており、
前記補強まぐさは、1枚または複数枚置きに配置された床パネル間に配置され、かつ、床パネルおよび補強まぐさは床パネルの縦芯材および補強まぐさを貫通するボルトとこのボルトに螺合されるナットとによって固定されていることを特徴とするはね出し床の補強構造。
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