JP3999243B2 - 木造軸組構造および天井構造 - Google Patents

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Description

本発明は、木造家屋に用いる、木造軸組構造および天井構造板壁に関する。
植林した木々は、成長する過程で間伐する必要がある。この間伐材からは径小の材木が得られ、幅の狭い板に加工される。
資源を有効利用するため、この幅の狭い板の活用が求められている。
しかし、この幅が狭い板を現場で1枚ずつ、壁の裏側(室内側)に取り付ける内装工事は、時間がかかるとともに、熟練した技術が必要である。また、クロス工事に比べ、工事費が大幅に高くなる。
そこで、幅の狭い板を複数枚、工場でパネル状に組み付けた板パネルを使用する技術、例えば、特許文献1が知られている。
特開平10−46704号公報 また、壁パネルを壁の裏側に取り付ける替わりに、クロス工事を行う場合もある。
しかし、上記の各施工方法は、つぎの様な課題がある。
クロス工事で内装を行うと、工事費が比較的安価で済むが、木造家屋に住んでいるという実感が薄れる。
板パネルで内装を行う場合には、以下の課題が生じる。
・施工者の違いにより、パネル板の取り付け位置がバラつく。
・壁パネルを正確に位置決めするため、取り付けに時間がかかる。
・壁パネルの衝合部分(繋ぎ箇所)の見栄えが悪い。
本発明の第1の目的は、見栄えが良く、施工費が安価な木造軸組構造の提供にある。
本発明の第2の目的は、短時間に見栄え良く、容易に壁パネルを構造体の内側に取り付けることができる、施工費が安価な木造軸組構造の提供にある。
本発明の第3の目的は、間伐材を有効に使った、見栄えが良い天井構造の提供にある。
〔請求項1について〕
外周に凹状溝を長手方向に形成した断面四角形の柱を、基礎の上に固定した土台から複数本立設し、土や壁板で形成した複数の壁体を隣り合う柱の凹状溝間に配設して断面長方形の構造体としている。そして、壁体から隙間を空けて壁パネルを構造体の内側に、下記の様に複数枚取り付けて木造軸組構造としている。
左右のパネル縁端部を柱外周面に固定(釘、ネジ、接着剤等)して、壁パネルの第一群、第二群を、構造体の対向する二壁面に取り付ける。
つぎに、角に位置する柱の柱外周面に固定されるパネル縁端部の表面に、一方面に凹溝を長手方向に形成した凹板の他方面を固定(釘、ネジ、接着剤等)する。
つぎに、パネル縁端部の一方を凹板の凹溝に嵌め込み、角以外の柱の柱外周面にパネル縁端部の他方を固定(釘、ネジ、接着剤等)して、壁パネルの第三群、第四群を、構造体の対向する別の二壁面に取り付ける。
最後に、壁パネルのパネル縁端部どうしが角以外に位置する柱の柱外周面で衝合する隙間に、断面略T字状のT字板の柱状部を嵌め込み、柱にT字板を固定(釘、ネジ、接着剤等)する。
木造軸組構造は、パネル縁端部どうしが柱の柱外周面で衝合する壁パネルの隙間をT字板が隠し、角の柱の柱外周面にパネル縁端部を固定した、第一群、第二群の壁パネルのパネル縁端部と、第三群、第四群の壁パネルの凹溝に嵌め込むパネル縁端部の一方とが交差する部分を凹板が隠すので見栄えが良い。また、工場等で製造した壁パネルを現場で構造体の内側に取り付けるので施工費が安価である。
凹板およびT字板を用いることにより、壁パネルの位置決めが容易にできるので、施工時間を短縮できる。
〔請求項2について〕
外周に凹状溝を長手方向に形成した断面四角形の柱を、基礎の上に固定した土台から複数本立設し、土や壁板で形成した複数の壁体を隣り合う柱の凹状溝間に配設して断面長方形の構造体としている。そして、壁体から隙間を空けて壁パネルを構造体の内側に、下記の様に複数枚取り付けて木造軸組構造としている。
凹状溝どうしが向き合う複数対の柱外周面について、対を成す柱外周面の一方に、固定する側が平坦で反対側に凹溝を長手方向に形成した凹板を固定(釘、ネジ、接着剤等)する。また、対を成す柱外周面の他方に断面長方形の案内板を固定(釘、ネジ、接着剤等)する。
つぎに、パネル縁端部の一方を凹板の凹溝に嵌め込むとともに、パネル縁端部の他方を案内板に臨ませる。なお、後から、凹溝に嵌め込んだパネル縁端部の一方を凹板に固定(釘、ネジ、接着剤等)するのが好ましい。
パネル縁端部の他方と柱の柱外周面との隙間に、断面略L字状のL字板を嵌め込み、柱にL字板を固定(釘、ネジ、接着剤等)する。
壁パネルのパネル縁端部の一方を凹溝に嵌め込んでパネル縁端部の一方を凹板が隠し、パネル縁端部の他方と柱の柱外周面との隙間を、隙間に嵌め込むL字板が隠すので見栄えが良い。また、工場等で製造した壁パネルを現場で構造体の内側に取り付けるので施工費が安価である。
凹板、案内板、およびL字板を用いることにより、壁パネルの位置決めが容易にできるので、施工時間を短縮できる。
角以外の柱の柱外周面の一つが構造体の内方に露出するので、物品(時計、電話機等)を柱の柱外周面に固定(釘、ネジ等)して、構造体の内方から物品を利用することができる。
壁パネルが柱の柱外周面から構造体の内方に出ないので、請求項1の木造軸組構造に比べ、完成後の室内が若干広い。
〔請求項3について〕
構造体の内方に露出する平坦面と柱外周面に接する端面とが交差するL字板の角部に面取りを施す。更に、構造体の内方に露出する側面と柱外周面に固定される凹板の底面とが交差する凹板角部に対して面取りを施す。
これにより、凹板と柱の柱外周面、およびL字板と柱の柱外周面とのつなぎ目が目立たなくなり、更に見栄えが良くなる。
〔請求項4について〕
木造軸組構造に用いる壁パネルは、間伐材を加工した、幅が狭い横長板を、複数枚、長方形に組み付けたものである。
これにより、木造軸組構造は、間伐材を有効利用することができる。また、構造体の内側に壁パネルを複数枚取り付ける構成であるので、施工時間が短いとともに、施工に熟練した技術を必要としない。
木造軸組構造は、外周に凹状溝を上下方向に形成し、基礎の上に固定した土台から断面正方形の八本の柱を立設し、土等で形成した壁体を隣り合う柱の凹状溝間に配設して断面長方形の構造体とし、各壁体から隙間を空けて、下記に示す手順で八枚の壁パネルを構造体の内側に取り付けている。
(1)壁パネルの左右のパネル縁端部を柱外周面に釘で固定して、壁パネルの第一群、第二群を構造体の対向する二壁面に取り付ける。
(2)つぎに、四隅の柱の柱外周面に固定されるパネル縁端部の表面に、一方面に凹溝を長手方向に形成した凹板の他方面を固定する。
(3)つぎに、パネル縁端部の一方を凹板の凹溝に嵌め込み、角以外の柱の柱外周面にパネル縁端部の他方を固定して、壁パネルの第三群、第四群を構造体の対向する別の二壁面に取り付ける。
(4)最後に、壁パネルのパネル縁端部どうしが角以外の柱の柱外周面で衝合する隙間に、断面略T字状のT字板の柱状部を嵌め込み、柱にT字板を釘で固定する。
上記木造軸組構造は、パネル縁端部どうしが柱の柱外周面で衝合する壁パネルの隙間をT字板が隠し、四隅の柱の柱外周面にパネル縁端部を固定した、第一群、第二群の壁パネルのパネル縁端部と、第三群、第四群の壁パネルの凹溝に嵌め込むパネル縁端部の一方とが交差する部分を凹板が隠すので見栄えが良い。
凹板およびT字板を用いているので、壁パネルの位置決めが容易にでき、施工時間を短縮できる。また、壁パネルを工場等で製造し、この壁パネルを現場で構造体の内側に取り付ける工法であるので施工費が安価で済む。
本発明の実施例1(請求項1、4に対応)を、図1〜図6に基づいて説明する。
木造軸組構造Aは、基礎の上に固定した土台(何れも図示せず)から断面正方形の柱1、2を合計八本立設し、土や壁板で形成した壁体31を隣り合う柱1、2の凹状溝1m、2m間に配設して断面正方形の構造体3とし、壁体31から隙間を空けて壁パネル41〜44を構造体3の内側に取り付けている。
基礎は、鉄筋コンクリート製の布基礎であり、正方形に配設される。
土台は木材で形成され、基礎の上面に水平に置かれ、アンカーボルトにより基礎に固定される。
壁パネル41〜44は、図3および図4に示す様に、幅の狭い板40を釘45で枠体46に複数枚固定したものであり、工場で製造される。
幅の狭い板40の、段違いの一方側面には凹溝47が形成され、段違いの他方側面には凹溝47に嵌め込むための凸状48が形成されている。なお、幅の狭い板40は、間伐材から得られた径小の材木を加工したものである。
つぎに、図2の(a)に示す構造体3の内側への壁パネル41〜44の取り付けの手順を説明する。
(1)図2の(b)に示す様に、壁パネル41のパネル縁端部41aを図示左上の隅の柱1の柱外周面11に釘12で固定し、パネル縁端部41bを図示上中央の柱2の柱外周面21に釘22で固定して、壁パネル41(壁パネルの第一群)を構造体3の図示上方の内壁面に取り付ける。
(2)壁パネル42のパネル縁端部42aを図示左下の隅の柱1の柱外周面に釘で固定し、パネル縁端部42bを中央の柱2の柱外周面に釘で固定して、壁パネル42(壁パネルの第二群)を構造体3の対向する図示下方の内壁面に取り付ける。
(3)つぎに、図2の(c)に示す様に、図示左上の隅の柱1の柱外周面11に固定される壁パネル41のパネル縁端部41aの表面に、一方面に凹溝51を上下方向に形成した凹板5の他方面を釘13で固定する。同様に、図示右上の隅の柱1の柱外周面に固定される壁パネル41のパネル縁端部41aの表面に、一方面に凹溝を上下方向に形成した凹板5の他方面を釘で固定する。
図示左下の隅の柱1の柱外周面に固定されるパネル縁端部42aの表面に、一方面に凹溝を上下方向に形成した凹板5の他方面を釘で固定する。同様に、図示右下の隅の柱1の柱外周面に固定されるパネル縁端部42aの表面に、一方面に凹溝を上下方向に形成した凹板5の他方面を釘で固定する。
(4)つぎに、図2の(d)に示す様に、壁パネル43のパネル縁端部43a(パネル縁端部の一方)を凹板5の凹溝51に嵌め込み、柱2の柱外周面21にパネル縁端部43b(パネル縁端部の他方)を釘23で固定して、壁パネル43(壁パネルの第三群)を構造体3の図示左上方の内壁面に取り付ける。なお、後から、パネル縁端部43aを釘24で凹板5に固定する。同様の方法で、構造体3の図示左下方の内壁面にも壁パネル43を固定する。
壁パネル44のパネル縁端部44a(パネル縁端部の一方)を凹板5の凹溝51に嵌め込み、柱2の柱外周面にパネル縁端部44b(パネル縁端部の他方)を釘で固定して、壁パネル44(壁パネルの第四群)を構造体3の図示右上方の内壁面に取り付ける。なお、後から、パネル縁端部44aを釘で凹板5に固定する。同様の方法で、構造体3の図示右下方の内壁面にも壁パネル44を固定する。
(5)壁パネル41のパネル縁端部41b、41bどうしが図示上方の柱2の柱外周面21で衝合する隙間に、断面略T字状のT字板6の柱状部61を嵌め込み、柱2にT字板6を釘24で固定する。
同様に、図示下方のパネル縁端部42b、42bどうしが図示下方の柱2の柱外周面で衝合する隙間、図示左方のパネル縁端部43b、43bどうしが図示左方の柱2の柱外周面で衝合する隙間、および図示右方のパネル縁端部44b、44bどうしが図示下方の柱2の柱外周面で衝合する隙間に、断面略T字状のT字板6の柱状部61を嵌め込み、柱2にT字板6を釘で固定する。
木造軸組構造Aの天井60は、図5に示す様に、天井パネル62のパネル縁端部63どうしが衝合する隙間64、65に、断面略T字状のT字板66、67の柱状部66a、67aを嵌め込み、釘68で固定している。
なお、天井パネル62は、間伐材を加工した幅が狭い横長板を複数枚、壁パネル41〜44と同様に長方形に組み付けたものである。
実施例1の木造軸組構造Aは、以下の利点を有する。
壁パネルの隙間、例えば、壁パネル41、41のパネル縁端部41b、41bが柱2の柱外周面21で衝合する隙間をT字板6が隠している。また、パネル縁端部どうしが四隅の柱1で交差する部分、例えば、壁パネル43のパネル縁端部43aと、壁パネル41のパネル縁端部41aとが、図示左上の柱1で交差する部分を凹板5が隠している。このため、隙間やつなぎ目が目立たず、見栄えが良い(図1参照)。
天井60は、天井パネル62のパネル縁端部63どうしが衝合する隙間64、65がT字板66、67で隠れるので見栄えが良い(図5、図6参照)。また、間伐材を有効利用することができる。
工場で製造した壁パネル41〜44を現場で構造体3の内側に取り付けるので施工費が安価である。
凹板5およびT字板6を用いることにより、壁パネル41〜44の位置決めが容易にできるので、施工時間を短縮できる。
本発明の実施例2(請求項2、3、4に対応)を、図7、図8に基づいて説明する。
木造軸組構造Bは、基礎の上に固定した土台(何れも図示せず)から断面正方形の柱1、2を合計八本立設し、土や壁板で形成した壁体31を隣り合う柱1、2の凹状溝1m、2m間に配設して断面正方形の構造体3とし、壁体31から隙間を空けて壁パネル7を構造体3の内側に取り付けている。
基礎は、鉄筋コンクリート製の布基礎であり、正方形に配設される。
土台は木材で形成され、基礎の上面に水平に置かれ、アンカーボルトにより基礎に固定される。
壁パネル7は、木造軸組構造Aと同様のものであり、図3および図4に示す様に、幅の狭い板40を釘45で枠体46に複数枚固定したものであり、工場で製造される。
幅の狭い板40の、段違いの一方側面には凹溝47が形成され、段違いの他方側面には凹溝47に嵌め込むための凸状48が形成されている。なお、幅の狭い板40は、間伐材から得られた径小の材木を加工したものである。
つぎに、図8の(a)に示す構造体3の内側への壁パネル7の取り付けの手順を説明する。
(1)図8の(b)に示す様に、凹状溝1mを形成した側の柱外周面14に凹板52を釘15で固定する。また、凹状溝2mを形成した側の柱2の柱外周面25に断面長方形の案内板53を釘26で固定する。
(2)つぎに、図8の(c)に示す様に、壁パネル7のパネル縁端部71(パネル縁端部の一方)を凹板52の凹溝54に嵌め込み、パネル縁端部72(パネル縁端部の他方)を案内板53の前面に臨ませる。
凹板52は、柱1、2に臨む角が、断面正方形に面取50されている(図7の左方円の要部拡大図参照)。
(3)パネル縁端部72(パネル縁端部の他方)と柱2の柱外周面25との隙間27に、断面略L字状のL字板55を嵌め込み、柱2にL字板55を釘28で固定する。
なお、L字板55は、柱2に臨む角が、断面正方形に面取56されている(図7の右方円の要部拡大図参照)。
他の部位の壁パネル7も同様の手順で、構造体3の内側へ取り付ける。
実施例2の木造軸組構造Bは、以下の利点を有する。
壁パネル7のパネル縁端部71を凹溝54に嵌め込んでパネル縁端部71を凹板52が隠し、パネル縁端部72と柱2の柱外周面25との隙間27を、隙間27に嵌め込むL字板55が隠すので見栄えが良い(図7参照)。
これに加え、凹板52の柱1に臨む角が断面正方形に面取50され、L字板55の柱2に臨む角が断面正方形に面取56されている(図7参照)。このため、凹板52と柱1の柱外周面14とのつなぎ目、およびL字板55と柱2の柱外周面25とのつなぎ目が目立たず、更に見栄えが良い。
柱2の柱外周面29が構造体3の内方に露出するので、物品(時計、電話機等)を柱2の柱外周面29に固定(釘、ネジ等)し、固定した物品を室内から利用することができるので便利である。
壁パネル7が柱2の柱外周面29から構造体3の内方に出ないので、請求項1の木造軸組構造Aに比べ、完成後の室内が若干広くなる。
木造軸組構造Bに用いる壁パネル7は、間伐材を加工した、幅が狭い横長板を、複数枚、長方形に組み付けたものである。これにより、木造軸組構造Bは、間伐材を有効利用することができる。
工場等で製造した壁パネル7を現場で構造体3の内側に複数枚取り付ける工法であるので施工費が安価であるとともに、施工に熟練した技術を必要としない。
凹板52、案内板53、およびL字板55を用いることにより、壁パネル7の位置決めが容易にできるので短時間で施工できる。
つぎに、本発明の実施例3(請求項1、4に対応)を、図9〜図12に基づいて説明する。
木造軸組構造Cは、木造軸組構造Aと同様、基礎の上に固定した土台(何れも図示せず)から断面正方形の柱1、2を合計八本立設し、土や壁板で形成した壁体31を隣り合う柱1、2の凹状溝1m、2m間に配設して断面正方形の構造体3とし、壁体31から隙間を空けて壁パネル81〜84を構造体3の内側に取り付けている。
基礎は、鉄筋コンクリート製の布基礎であり、正方形に配設される。
土台は木材で形成され、基礎の上面に水平に置かれ、アンカーボルトにより基礎に固定される。
壁パネル81〜84は、幅の狭い板80を図示しない釘で枠体86に複数枚固定したものであり、工場で製造される。幅の狭い板80の、段違いの一方側面には凹溝87が形成され、段違いの他方側面には凹溝87に嵌め込むための凸状88が形成されている(図11参照)。なお、幅の狭い板80は、間伐材から得られた径小の材木を加工したものである。
つぎに、図10の(a)に示す構造体3の内側への壁パネル81〜84の取り付けの手順を説明する。
(1)図10の(b)に示す様に、壁パネル81のパネル縁端部81aを図示左上の隅の柱1の柱外周面11に釘12で固定し、パネル縁端部81bを図示上中央の柱2の柱外周面21に釘22で固定して、壁パネル81(壁パネルの第一群)を構造体3の図示上方の内壁面に取り付ける。
(2)壁パネル82のパネル縁端部82aを図示左下の隅の柱1の柱外周面に釘で固定し、パネル縁端部82bを中央の柱2の柱外周面に釘で固定して、壁パネル82(壁パネルの第二群)を構造体3の対向する図示下方の内壁面に取り付ける。
(3)つぎに、図10の(c)に示す様に、図示左上の隅の柱1の柱外周面11に固定される壁パネル81のパネル縁端部81aの表面に、一方面に凹溝51を上下方向に形成した凹板5の他方面を釘13で固定する。同様に、図示右上の隅の柱1の柱外周面に固定される壁パネル81のパネル縁端部81aの表面に、一方面に凹溝を上下方向に形成した凹板5の他方面を釘で固定する。
図示左下の隅の柱1の柱外周面に固定されるパネル縁端部82aの表面に、一方面に凹溝を上下方向に形成した凹板5の他方面を釘で固定する。同様に、図示右下の隅の柱1の柱外周面に固定されるパネル縁端部82aの表面に、一方面に凹溝を上下方向に形成した凹板5の他方面を釘で固定する。
(4)つぎに、図10の(d)に示す様に、壁パネル83のパネル縁端部83a(パネル縁端部の一方)を凹板5の凹溝51に嵌め込み、柱2の柱外周面21にパネル縁端部83b(パネル縁端部の他方)を釘23で固定して、壁パネル83(壁パネルの第三群)を構造体3の図示左上方の内壁面に取り付ける。なお、後から、パネル縁端部83aを釘24で凹板5に固定する。同様の方法で、構造体3の図示左下方の内壁面にも壁パネル83を固定する。
壁パネル84のパネル縁端部84a(パネル縁端部の一方)を凹板5の凹溝51に嵌め込み、柱2の柱外周面にパネル縁端部84b(パネル縁端部の他方)を釘で固定して、壁パネル84(壁パネルの第四群)を構造体3の図示右上方の内壁面に取り付ける。なお、後から、パネル縁端部84aを釘で凹板5に固定する。同様の方法で、構造体3の図示右下方の内壁面にも壁パネル84を固定する。
(5)図10の(e)および図11に示す様に、二つの凹溝を形成した溝付板91、92を、壁パネル81〜84の上部内側面および下部内側面に釘93で固定する。
(6)図10の(f)に示す様に、壁パネル81のパネル縁端部81b、81bどうしが図示上方の柱2の柱外周面21で衝合する隙間に、断面略T字状のT字板6の柱状部61を嵌め込み、柱2にT字板6を釘24で固定する。
同様に、図示下方のパネル縁端部82b、82bどうしが図示下方の柱2の柱外周面で衝合する隙間、図示左方のパネル縁端部83b、83bどうしが図示左方の柱2の柱外周面で衝合する隙間、および図示右方のパネル縁端部84b、84bどうしが図示下方の柱2の柱外周面で衝合する隙間に、断面略T字状のT字板6の柱状部61を嵌め込み、柱2にT字板6を釘で固定する。
なお、木造軸組構造Cの天井は、天井パネルのパネル縁端部どうしが衝合する隙間に、断面略T字状のT字板の柱状部を嵌め込んで釘で固定している(図12参照)。なお、天井パネルは、間伐材を加工した幅が狭い横長板を複数枚、壁パネル81〜84と同様に長方形に組み付けたものである。
実施例3の木造軸組構造Cは、以下の利点を有する。
壁パネルの隙間、例えば、壁パネル81、81のパネル縁端部81b、81bが柱2の柱外周面21で衝合する隙間をT字板6が隠している。また、パネル縁端部どうしが四隅の柱1で交差する部分、例えば、壁パネル83のパネル縁端部83aと、壁パネル81のパネル縁端部81aとが、図示左上の柱1で交差する部分を凹板5が隠している。このため、隙間やつなぎ目が目立たず、見栄えが良い(図9参照)。
天井は、天井パネルのパネル縁端部どうしが衝合する隙間がT字板で隠れるので見栄えが良い(図12参照)。また、間伐材を有効利用することができる。
工場で、間伐材から作った幅の狭い板80を図示しない釘で枠体86に複数枚固定して製造した壁パネル81〜84を現場で構造体3の内側に取り付ける工法であるので施工費が安価である。
凹板5およびT字板6を用いることにより、壁パネル81〜84の位置決めが容易にできるので、施工時間を短縮できる。
二つの凹溝を形成した溝付板91、92を、壁パネル81〜84の上部内側面および下部内側面に釘93で固定しているので、釘93が目立たないとともに、見栄えが良い(図12参照)。
本発明の実施例1に係る木造軸組構造を説明するための説明図である。 その木造軸組構造において、壁パネルの取付工程を説明するための工程図である。 その木造軸組構造において、壁パネルの構造を説明するための説明図である。 その壁パネルの要部を説明するための説明図である。 その木造軸組構造の天井構造を説明するための工程図である。 その木造軸組構造を部屋内から見た斜視図である。 本発明の実施例2に係る木造軸組構造を説明するための説明図である。 その木造軸組構造において、壁パネルの取付工程を説明するための工程図である。 本発明の実施例3に係る木造軸組構造を説明するための説明図である。 その木造軸組構造において、壁パネルの取付工程を説明するための工程図である。 その木造軸組構造において、壁パネルの構造を説明するための説明図である。 その木造軸組構造を部屋内から見た斜視図である。
符号の説明
A、B、C 木造軸組構造
1 柱(角の柱)
2 柱(角以外の柱)
1m、2m 凹状溝
3 構造体
5、52 凹板
6 T字板
7 壁パネル
11 柱外周面(角の柱の柱外周面)
21 柱外周面(角以外の柱の柱外周面)
31 壁体
41、81 壁パネル(壁パネルの第一群)
42、82 壁パネル(壁パネルの第二群)
43、83 壁パネル(壁パネルの第三群)
44、84 壁パネル(壁パネルの第四群)
41a、41b、42a、42b パネル縁端部
42a、42b、81a、81b パネル縁端部
43a、44a、83a、84a パネル縁端部(パネル縁端部の一方)
43b、44b、83b、84b パネル縁端部(パネル縁端部の他方)
50、56 面取り
51 凹溝
53 案内板
55 L字板
60 天井(天井構造)
62 天井パネル
66、67 T字板
66a、67a 柱状部
71 パネル縁端部(パネル縁端部の一方)
72 パネル縁端部(パネル縁端部の他方)

Claims (4)

  1. 外周に凹状溝を長手方向に形成し、基礎の上に固定した土台から断面四角形の複数本の柱を立設し、
    土や壁板で形成した複数の壁体を隣り合う柱の凹状溝間に配設して断面長方形の構造体とし、
    前記壁体から隙間を空けて壁パネルを前記構造体の内側に複数枚取り付ける木造軸組構造において、
    左右のパネル縁端部を柱外周面に固定して、前記壁パネルの第一群、第二群を前記構造体の対向する二壁面に取り付け、
    角の柱の柱外周面に固定されるパネル縁端部の表面に、一方面に凹溝を長手方向に形成した凹板の他方面を固定し、
    パネル縁端部の一方を前記凹板の凹溝に嵌め込み、角以外の柱の柱外周面に前記パネル縁端部の他方を固定して、前記壁パネルの第三群、第四群を前記構造体の対向する別の二壁面に取り付け、
    前記壁パネルのパネル縁端部どうしが角以外の柱の柱外周面で衝合する隙間に、断面略T字状のT字板の柱状部を嵌め込み、前記柱に前記T字板を固定することを特徴とする木造軸組構造。
  2. 外周に凹状溝を長手方向に形成し、基礎の上に固定した土台から断面四角形の複数本の柱を立設し、
    土や壁板で形成した複数の壁体を隣り合う柱の凹状溝間に配設して断面長方形の構造体とし、
    前記壁体から隙間を空けて壁パネルを前記構造体の内側に複数枚取り付ける木造軸組構造において、
    凹状溝どうしが向き合う複数対の柱外周面について、対を成す柱外周面の一方に、固定する側が平坦で反対側に凹溝を長手方向に形成した凹板を固定し、対を成す前記柱外周面の他方に断面長方形の案内板を固定し、
    パネル縁端部の一方を前記凹板の凹溝に嵌め込むとともに、前記パネル縁端部の他方を前記案内板に臨ませ、
    前記パネル縁端部の他方と前記柱の柱外周面との隙間に、断面略L字状のL字板を嵌め込み、前記柱に前記L字板を固定することを特徴とする木造軸組構造。
  3. 前記L字板の、前記構造体の内方に露出する平坦面と前記柱外周面に接する端面とが交差する角部と、
    前記凹板の、前記構造体の内方に露出する側面と前記柱外周面に固定される底面とが交差する凹板角部に対して面取りを施すことを特徴とする請求項2に記載の木造軸組構造。
  4. 前記壁パネルは、間伐材を加工した、幅が狭い横長板を、複数枚、長方形に組み付けたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の木造軸組構造。
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