JP3999186B2 - 電気コネクタ - Google Patents
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Description
この図19に示した電気コネクタ101は、絶縁性のハウジング110と、ハウジング110に収容されるコンタクト120と、ハウジング110の前面から挿入され、コンタクト120の抜け止めを保証するリテーナ130とを備えている。
また、前差しのリテーナを備えるタイプの電気コネクタではないが、電気コネクタと相手コネクタとのロック状態を目視確認可能な構成を有する電気コネクタとして、例えば、図20に示すものが知られている(特許文献2参照)。
即ち、図19に示す電気コネクタ101の場合、リテーナ130本体がその両側壁に設けられた抜け止め部132に対して剛性を有する。このため、リテーナ130をハウジング110の前面から挿入して係止位置まで移動させると、抜け止め部132がハウジング110の側壁によって潰れてしまうか、あるいはハウジング110の側壁が変形してしまうおそれがある。一方、抜け止め部132の潰れ、ハウジング110の側壁の変形を防止するよう抜け止め部132の突出高さを小さくすると、リテーナ130が係止位置にあるときの抜け止め部132の目視確認が困難になるおそれがある。
また、リテーナが係止位置にある状態や相手コネクタとのロック状態を目視確認する以外に、抜け止め部や検知突部の頂面に検査プローブを当てることにより所定基準からの抜け止め部や検知突部の高さを測定し、これによりリテーナが係止位置にある状態や相手コネクタとのロック状態を検知する方法の要請もある。
ハウジング10は、絶縁性の合成樹脂を成形することによって略矩形形状に形成され、内部にコンタクト20を収容する複数のコンタクト収容キャビティ11を左右方向(図1(A)における左右方向)に上下2列状に有している。各コンタクト収容キャビティ11は、図3に示すように、ハウジング10の前方側(図1(C)、図2(C)における左方側、図3における前方側)に開口している。そして、各コンタクト収容キャビティ11には、コンタクト20を係止するためのハウジングランス12が設けられている。上列のコンタクト収容キャビティ11に設けられたハウジングランス12は、ハウジング10の上壁から斜め前方に延びるように形成され、その一方、下列のコンタクト収容キャビティ11に設けられたハウジングランス12は、ハウジング10の下壁から斜め前方に延びるように形成されている。
更に、リテーナ30は、ハウジング10の前面から挿入され、コンタクト20のハウジング10への挿入を可能とする仮係止位置(図1参照)と、コンタクト20の抜け止めを保証する本係止位置(図2参照)とでハウジング10に係止されるようになっている。リテーナ30は、ハウジング10の前面を覆うように長手方向(図1(A)における左右方向)に延びる矩形平板状の基板部31と、基板部31の上下両端からそれぞれ後方に延びる複数の上側規制片33a及び下側規制片33bとを備えている。
プラグコネクタ1の組立において、先ず、図1に示すように、リテーナ30をハウジング10の前面から挿入し、リテーナ30を仮係止位置に位置させる。このとき、上側規制片33a及び下側規制片33bの後端に形成された仮係止突起34が第1細長開口13の前縁に当接することによりリテーナ30の前方への引き抜きが防止され、本係止突起36がハウジング10の上壁の前縁に当接することによりリテーナ30の後方への押し込みが防止される。
次いで、電線を接続した各コンタクト20をハウジング10の後方側から各コンタクト収容キャビティ11内に挿入する。これにより、ハウジングランス12がコンタクト20のリセプタクル部21の後側に位置し、コンタクト20が一次係止されてコンタクト20の抜け止めがなされる。
また、リテーナ30が本係止位置にあるときには、本係止突起36が第2細長開口17を介してハウジング10の上面から露出することから、図2(B)に示すように、検査プローブPをハウジング10の上面側から本係止突起36の頂面に当接させて所定基準からの本係止突起36の高さを測定し、これによりリテーナ30が本係止位置にある状態を検知することもできる。この場合、ハウジング10の空間18の下方には、リテーナ30が本係止位置にあるときに本係止突起36近傍の本係止アーム35の背面側を支持する支持部19aが形成されているので、検査プローブPをハウジング10の上面側から本係止突起36の頂面に当接しても、本係止突起36が下方に後退することはなく、リテーナ30が本係止位置にある状態を確実に検知することができる。また、本係止突起36の上面は、検査プローブPと面接触可能な平坦面に形成されている。
更に、リテーナ70は、ハウジング60の前面からフード部62を介して挿入され、コンタクトのコンタクト収容キャビティ63への挿入を可能とする仮係止位置(図8乃至図11参照)と、コンタクトを二重係止する本係止位置(図12乃至図15参照)とでハウジング60に係止されるようになっている。リテーナ70は、コンタクト収容部61の前面を覆うように長手方向(図8(B)における左右方向)に延びる矩形平板状の基板部71と、基板部71の上下両端からそれぞれ後方に延びる複数の上側規制片73a及び下側規制片73bとを備えている。
次に、図8乃至図15を参照してキャップコネクタ50の組立方法について説明する。
キャップコネクタ50の組立において、先ず、図9乃至図11に示すように、リテーナ70をハウジング60の前面から挿入し、リテーナ70を仮係止位置に位置させる。このとき、図10に示すように、仮係止アーム75の仮係止突起76がコンタクト収容部61に形成された係止突起68の後縁に当接することによりリテーナ70の前方への引き抜きが防止され、図9に示すように、本係止突起78がコンタクト収容部61に形成された係止突起69bの前縁に当接することによりリテーナ70の後方への押し込みが防止される。
次いで、仮係止位置にあるリテーナ70を後方に押圧し、図13に示すように、リテーナ70を本係止位置に位置させる。このとき、本係止アーム77が貫通孔69a内を後方に進入し、本係止突起78がコンタクト収容部61に形成された係止突起69bの後縁に当接することによりリテーナ70の前方への引き抜きが防止される。また、この本係止時には、リテーナ70の上側規制片73aが、図15に示すように、ハウジングランス64の上方に形成された空間66内に進入してハウジングランス64の上方への移動を規制し上列のコンタクトの抜け止めを保証する。また、リテーナ70の下側規制片73bが、ハウジングランス64の下方に形成された空間66内に進入してハウジングランス64の下方への移動を規制し下列のコンタクトの抜け止めを保証する。これにより、キャップコネクタ50の組立は完了する。
また、リテーナ70が本係止位置にあるときには、仮係止突起76が開口80を介してハウジング60の側面から露出することから、図14に示すように、検査プローブPをハウジング60の側面側から仮係止突起76の側面に当接させて所定基準からの仮係止突起76の高さを測定し、これによりリテーナ70が本係止位置にある状態を検知することもできる。この場合、コンタクト収容部61の側壁には、リテーナ70が本係止位置にあるときに仮係止突起76近傍の仮係止アーム75の背面側を支持する支持部81が形成されているので、検査プローブPをハウジング60の側面側から仮係止突起76の側面に当接しても、仮係止突起76が後退することはなく、リテーナ70が本係止位置にある状態を確実に検知することができる。また、仮係止突起76の外面は、検査プローブPと面接触可能な平坦面に形成されている。
10 ハウジング
19a 支持部
19b 撓み許容空間
20 コンタクト
30 リテーナ
35 本係止アーム
36 本係止突起
50 キャップコネクタ(電気コネクタ)
60 ハウジング
70 リテーナ
75 仮係止アーム
76 仮係止突起
81 支持部
Claims (1)
- 絶縁性のハウジングと、該ハウジングに収容されるコンタクトと、前記ハウジングの前面から挿入され、前記コンタクトの前記ハウジングへの挿入を可能とする仮係止位置と前記コンタクトの抜け止めを保証する本係止位置とで前記ハウジングに係止されるリテーナとを備え、該リテーナは、該リテーナが仮係止位置にあるときに前記リテーナの押し込みを防止すると共に前記リテーナが本係止位置にあるときに前記リテーナの引き抜きを防止する本係止突起を備えた本係止アームを有し、前記本係止突起が、前記リテーナが本係止位置にあるときに前記ハウジングの側面から露出する電気コネクタにおいて、
前記ハウジングは、前記リテーナが本係止位置にあるときに前記本係止突起近傍の前記本係止アームの背面側を支持する支持部を有し、
前記本係止突起の外面は、検査プローブと面接触可能な平坦面に形成されており、
前記ハウジングの支持部よりも前方に、前記リテーナの前記本係止アームの撓みを許容する撓み許容空間を設けたことを特徴とする電気コネクタ。
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