JP2005183340A - ジョイントコネクタ - Google Patents

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Masayasu Fujii
雅康 藤井
Kiyobumi Ichida
清文 市田
Riichi Sakurai
利一 櫻井
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Abstract


【課題】 本発明は、バスバーの挿入作業を容易にすることの可能なジョイントコネクタを提供する。
【解決手段】 端子金具30が収容されるコネクタハウジング10には、バスバー50が保持された保持部材60が取り付けられている。この保持部材60は仮係止位置及び本係止位置に保持可能に構成されている。バスバー50には下方に突出したタブ片51が形成されている。コネクタハウジング10には、端子金具30を覆う形態で形成した第3の上壁(保護壁)20と、第3の上壁20に貫通形態で形成された、タブ片51を正規の挿入位置に案内するガイド孔22が設けられている。これにより、タブ片51が、ガイド孔22により、端子金具30に対し正規の嵌合位置に案内されるので、タブ片51の位置ずれを矯正することができる。この結果、タブ片51の、コネクタハウジング10への挿入作業が容易になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ジョイントコネクタに関する。
従来、例えば、特許文献1に記載されたジョイントコネクタがあった。このジョイントコネクタは、図28に示すように、ハウジング1には幅方向に並ぶ複数のキャビティ2と、これらのキャビティ2を横切るように取付溝4とが設けられており、それぞれのキャビティ2に端子金具3を収容してから、帯板状のバスバー5を取付溝4に挿入することで、それぞれの端子金具3に形成された受け溝6にバスバー5が嵌入されて、端子金具3同士の短絡を行う構成となっていた。
特開平9−306617号公報
上記のジョイントコネクタにおいては、バスバー5を取付溝4に対して挿入する際、バスバー5を端子金具3の受け溝6に合わせながら挿入しなければならない。このため、バスバー5が位置ずれする場合があり、バスバー5の挿入作業性が低下することがあるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、バスバーの挿入作業を容易にすることの可能なジョイントコネクタを提供するところにある。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、接続部を備えた複数の端子金具と、前記端子金具が後方から挿入される複数のキャビティが左右方向に並んで形成されたコネクタハウジングと、複数のタブ片が左右方向に並んで形成されたバスバーを保持する保持部材とを備え、前記保持部材が前記コネクタハウジングに対して本係止して、前記タブ片が前記コネクタハウジングの上下方向の外壁部と略直交する方向から前記接続部に接触することにより複数の前記端子金具同士が短絡するようにしたジョイントコネクタであって、前記コネクタハウジングには、前記タブ片の進入経路に、前記タブ片の進入方向と交差する方向において、前記タブ片を正規の挿入位置に案内するガイド手段が設けられていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のジョイントコネクタにおいて、前記ガイド手段は、前記コネクタハウジングに前記端子金具を覆う形態で形成した保護壁に貫通形態で形成したガイド孔からなることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記接続部は角筒状をなし、前記接続部の内部に設けられた弾性接触片には、前記タブ片と接触するための接点部が突設されており、前記接続部を構成する壁面のうち、前記接点部と対向する壁面には、前記接点部との間でタブ片を挟持する挟持突起が突設されており、前記挟持突起は、前後方向に並んで一対形成されている請求項1または請求項2記載のジョイントコネクタにおいて、前記挟持突起同士の間隔は、前記タブ片の前後方向の寸法から、前後方向における前記タブ片と前記端子金具との間の公差を減じた寸法よりも狭く形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のジョイントコネクタにおいて、前記バスバーは、左右方向に延びると共に板面を前記タブ片の進入方向に向けた基板と、前記基板の左右方向に沿って位置する側縁から延出された複数の連結板と、前記各連結板の側縁から鉤状に突出して、前記連結板の延び方向と同じ方向に延びて形成される複数の前記タブ片とからなり、前記連結板は、前記基板と前記連結板との境界を折り曲げ線として前記基板に対して前記タブ片の進入方向へ略直角に曲げられており、前記タブ片は、前記連結板と前記タブ片との境界を折り曲げ線として前記連結板に対して前後方向へ略直角に曲げられていることを特徴とする。
請求項5の発明は、前記保持部材は前記コネクタハウジングに対して、前記タブ片を前記接続部と非接触状態とする仮係止位置に保持可能とされ、前記保持部材は、前記仮係止位置から前進した後、前記外壁部と略直交方向へ変位することにより、前記仮係止位置から前記本係止位置へと変位するものである請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のジョイントコネクタであって、前記保持部材及び前記コネクタハウジングには、前記仮係止位置において、前記保持部材又は前記コネクタハウジングに対して解除可能に係止することで前記保持部材が前方へ変位するのを防止する仮係止手段が設けられていることを特徴とする。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、タブ片が、ガイド手段により、端子金具に対し正規の嵌合位置に案内されるので、タブ片の位置ずれを矯正することができる。これにより、タブ片の形成されたバスバーの、コネクタハウジングへの挿入作業が容易になる。
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、端子金具が保護壁で覆われているので、コネクタハウジング内に異物が進入して端子金具と干渉することが回避される。
<請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、タブ片が公差の範囲内で前後に変位しても、タブ片と端子金具とは、接点部及び一対の挟持突起により確実に3点接触させる事ができる。これにより、タブ片と端子金具との接続の確実性を高めることができる。
<請求項4の発明>
請求項4の発明によれば、タブ片は連結板の側縁から鉤状に突出して、連結板の延び方向と同じ方向に延びて形成されており、この連結板は基板と連結板との境界を折り曲げ線として基板に対してタブ片の進入方向へ略直角に曲げられているので、タブ片は基板に対してタブ片の進入方向へ略直角に突出する形態になっている。これにより、タブ片と基板とが同一平面上にある場合に比べて、タブ片の突出方向の寸法を小さくできる。
また、各連結板に設けられた複数のタブ片は、連結板とタブ片との境界を折り曲げ線として連結板に対して前後方向へ略直角に曲げられているので、タブ片は板面同士を対向させて並んだ状態、即ち板厚方向に並んだ状態になっている。これにより、タブ片が板幅方向に並んだ場合に比べて、タブ片の並列方向の寸法を小さくすることができる。
<請求項5の発明>
請求項5の発明よれば、仮係止手段が設けられていることにより、保持部材が前方へ変位することが防止されるので、仮係止位置に保持部材を確実に保持できる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図21及び図24によって説明する。
本実施形態のジョイントコネクタは、コネクタハウジング10と、このコネクタハウジング10に収容される複数個(本実施形態では12個)の端子金具30と、この端子金具30同士を短絡するバスバー50と、このバスバー50を保持する保持部材60とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、前後方向については図1の左側を前方とし、上下方向についても図1を基準とする。
端子金具30は、導電性の金属板をプレスによって所定形状に打ち抜いた後、曲げ加工を施すことにより形成されている。この端子金具30は、図1及び図3に示すように、後部に電線Wの端末に圧着接続されるバレル部31と、前部にバスバー50と接続される接続部32とを備えている。バレル部31は、前後に一対ずつのかしめ片33を有しており、前側のワイヤバレル33Aが電線Wの芯線をかしめ付け、後ろ側のインシュレーションバレル33Bが電線Wの被覆部分をかしめ付けている。
接続部32は前後方向に細長い略角筒状に形成されている。接続部32の前面には、図2に示すように上壁34の前端から延出された前壁35が接続部32の前面を覆うように設けられている。接続部32の上壁34には、前後方向のほぼ中央で且つ図4の右寄りの位置に、後述するタブ片51を差し込み可能な矩形の差込孔36が開口されている。接続部32の底壁37には、差込孔36の下方の位置であって、接続部32の前後方向のほぼ中央で且つ図4の右寄りの位置に、差込孔32から差し込まれたタブ片51の先端部と底壁37とが干渉するのを回避するための逃がし孔38が形成されている。
接続部32の内側には、弾性接触片39が、図4の左側の側壁42Aの上端から延出されて下向きに折り返して形成されており、弾性接触片39の先端部は上方から見て差込孔36の奥側(下方)に張り出した形態となっている。これにより、弾性接触片39は折返し部分を支点として図4の左右方向に弾性変形可能に形成されている。この弾性接触片が図4の左方に過剰に変形されることを規制する過度撓み規制片40が、接続部32のうち図4の左側の側壁42Aから、弾性接触片39の先端側へ向けて突出して形成されている。
弾性接触片39の先端部には、図4の右方に突出する接点部41が形成されており、タブ片51と当接可能となっている。また、角筒状の接続部32を構成する互いに平行な側壁42のうち、弾性接触片39と対向する側壁42B(図4の右側の側壁)には、弾性接触片39と対向する位置に、上下方向に延びた前後一対の挟持突起43,43が図4の左方(弾性接触片39側)に突出するように形成されている。挟持突起43は、上方からみて半球状に突出しており、半球の頂点部分が接点となって、タブ片51と接触可能となっている。この2つの挟持突起43におけるタブ片51との接点同士の前後方向の間隔は、タブ片51の前後方向の寸法から、前後方向におけるタブ片51と端子金具30との間の公差を減じた寸法よりも狭く形成されている。この公差には、挟持突起43の製造上の寸法公差、タブ片51の製造上の寸法公差及び端子金具30とコネクタハウジング10との組み付け上の公差が含まれる。そして、タブ片51が挿入された際には、弾性接触片39が撓み変形して、その復元弾力により、この一対の挟持突起43,43と弾性接触片39との間にタブ片51が挟み込まれた状態となり導通が図られる。
接続部39の上壁34の後端部のうち、図4の左寄りの位置には、後述するランス27と係合して端子金具30が抜け止めされる係合突部44が形成されている。この係合突部44は側壁42Aから面一となって延びる金属板を上壁34の上方に折り曲げ、さらに、先端側を上壁34側に折り返して上壁34に突き当てた構造となっており、断面形状が上壁34によって開放部を閉じられた角U字形となっている。
コネクタハウジング10は、合成樹脂製であって、全体として扁平な箱形をなしている。図6に示すように、コネクタハウジング10の内部には前後に細長いキャビティ11が横幅方向に複数個(本実施形態では12個)並んで形成されている。各キャビティ11は、後端側が端子金具30を挿入するための端子挿入孔12として大きく開口しており、そこから端子金具30を挿入すると、端子金具30は、コネクタハウジング10の底壁28の内面に案内され、端子金具30の前端がコネクタハウジング10の前壁13に突き当たって位置決めされる。この前壁13のうち、各キャビティ11と対応する位置には、後述する導通検査用治具(図示せず)を挿入するための検知孔14が開口している(図5参照)。この検知孔14の孔縁部には、導通検査用治具(図示せず)をキャビティ内に誘い込むためのテーパ状の誘導面が周設されている。
隣り合うキャビティ11同士は中間壁15によって互いに仕切られており、この中間壁15は、ランス11に隣接すると共に各キャビティ11の側壁を構成している。
キャビティ11の上方の内壁は、コネクタハウジング10の上壁20(外壁部に相当する)により構成されており、この上壁20の上面(外面)は、その後端から前方に向かって階段状に高さが低くなるように形成されている(図6及び図8参照)。コネクタハウジング10の上壁20のうち、後端から前方に向かって略3分の1の領域には第1の上壁20Aが形成されている。また、略3分の1から略3分の2の領域には、上面(外面)が第1の上壁20Aよりも1段低くなっている第2の上壁20Bが形成されている。第1の上壁20A及び第2の上壁20Bの内面は面一に連続してキャビティ11の内壁(上壁)を構成しているので、上壁20Aの方が上壁20Bよりも肉厚になっている。第1の上壁20Aの上面と第2の上壁20Bの上面との間には、直角に切り立った段差部21が形成されている。この段差部21の上端縁にはテーパ状の斜面が形成されている。
第2の上壁20Bの前方の領域(前端から3分の1)には、上面が第2の上壁20Bよりも更に1段低くなっている第3の上壁(保護壁に相当する)20Cが設けられている。第3の上壁20Cの内面の高さは第2の上壁20Bの内面の高さよりも低くなっている。そして、第3の上壁20Cの肉厚は、第2の上壁20Bよりも薄くなっている。第3の上壁20Cの後端縁は、キャビティ11に正規挿入された端子金具30の接続部32の後端縁よりもやや前方に位置するように形成されている(図1参照)。そして、第3の上壁20Cの後端縁のうち、キャビティ11の幅方向の中心に対して図8における左方の部分には、端子金具30の係合突起44が収容されるための切り欠きが設けられている。
第3の上壁20Cには各キャビティ11に対応する位置に、上方から端子金具30に差し込まれるタブ片51を正規の挿入位置にガイドするためのガイド孔22が開口されている。このガイド孔22は、キャビティ11に正規挿入された端子金具30の差込孔36の真上に位置するように、キャビティ11の幅方向中心に対して、図8の右方にずらした位置に開口している(図8参照)。また、ガイド孔22の孔縁部には、タブ片51をキャビティ11内に誘い込むためのテーパ状の誘導面が周設されている。
第3の上壁20Cにより、差込孔36の上方を除いて、端子金具30(弾性接触片39が下方に湾曲した部分を含む)の上方が覆われた構成になっているので、コネクタハウジング10内に異物が進入して端子金具30と干渉することが防止される。これにより、弾性接触片39が下向きに折り返されて湾曲した部分に異物が干渉して、この湾曲部分が傷つくことが防止される。この結果、弾性接触片39のバネ弾力が良好に維持されるので、タブ片51に対して適正な接触圧が保持される。
コネクタハウジング10の左右両外側面には、図7に示すように、保持部材60を組み付けるための組付凹部17が形成されている。この組付凹部17は、コネクタハウジング10の左右両外側面のうち、その前端から後方へ向かって略4分の3の領域に亘って、所定の厚みだけ窪んだ形状に形成されている。この組付凹部17のうちその前端から後方へ向かって略3分の2の領域は、コネクタハウジング10の左右両外側面の下辺部を残して下方へ方形に窪んだ形態になっており、組付凹部17の残りの領域は、コネクタハウジング10の左右両外側面のうち略下半分を残して窪んだ形態になっている。これにより、組付凹部17のうちその前端から後方へ向かって略3分の2の領域においては、コネクタハウジング10の左右両外側面の下辺部の上側面によって本係止ガイド部18が形成されている。この本係止ガイド部18は、保持部材60が本係止位置よりも下方へ変位することを規制可能となっている。そして、組付凹部17の残りの領域においては、コネクタハウジング10の左右両側面の略下半分の上側面によって仮係止ガイド部19が形成されている。この仮係止ガイド部19は、保持部材60が仮係止位置よりも下方へ変位することを規制すると共に、保持部材60を仮係止位置から本係止位置に変位させる際に、保持部材60が水平方向に前進できるように構成されている。仮係止ガイド部19の上面と本係止ガイド部18の上面との間には、段差18Aが形成されている。
コネクタハウジング10の第3の上壁20Cの左右両端部には、1対のリブ23、23が立ち上がっている。このリブ23、23はランス11に隣接すると共にその内側面は、キャビティ11の側壁を構成している。また、リブ23、23の外側面は、コネクタハウジング10の左右両外側面に形成された組付凹部17と面一に構成されている(図5及び図8参照)。また、リブ23、23は第2の上壁20Bと同じ高さに形成されている。
図7に示すように、コネクタハウジング10に設けられた組付凹部17の両外側面のうち、その上端部寄りの位置には、仮係止位置において保持部材60を前止めする第1の仮係止突起25Aと、仮係止位置において保持部材60が上方へ変位することを規制する第2の仮係止突起25B及び第3の仮係止突起25Cとが前後方向に並んで形成されている。第1の仮係止突起25Aは最も前方に設けられており、後ろ側にテーパ状の斜面が形成されている。第2の仮係止突起25Bは切り欠き部24の前方に位置しており、その後端部は切り欠き部24の前側の壁面と面一に形成されている。一方、第3の仮係止突起25Cは切り欠き部24の後方に位置しており、その前端部は切り欠き部24の後ろ側の壁面と面一に形成されている。第2及び第3の仮係止突起25B、25Cの上面にはテーパ状の斜面が形成されている。また、組付凹部17の両側面のうち、切り欠き部24の底面よりも下方の位置には、本係止位置において保持部材60が上方へ変位することを規制する本係止突起26が形成されている。本係止突起26は前後方向に細長いリブ状をなし、その上面にはテーパ状の斜面が形成されている。
コネクタハウジング10の第2の上壁20Bには、各キャビティ11の位置に対応して、第2の上壁20Bの後端寄りの位置から前方へ片持ち状に延出されたランス27が形成されている(図6参照)。このランス27は、上下方向に撓み変形可能とされると共に、その先端部が端子金具30の係合突部44に係止することで端子金具30が抜け止めされるようになっている。ランス27の上面は、第2の上壁20Bよりも一段低く形成されている。また、ランス27の下面は、キャビティ11の内壁(上壁)を構成しており、ランス27の基部においてはキャビティ11の内壁(上壁)と面一となっている。ランス27は、先端に向かうに従って全体に下方へゆるやかに傾斜するように形成されていると共に、やや肉厚となっている。ランス27の横幅はキャビティ11よりも狭く形成されていると共に、その幅方向の中心で係合突部44を当接させるために、キャビティ11の幅方向中心に対して端子金具30の係合突部44と対応する側(図8の左方)に片寄った位置となっている。
保持部材60は、横長厚板状の本体部62と、本体部62の前端から下方に延出された前面壁63と、本体部62の左右両側端から下方に延出された側面壁64とを備えて構成されている。前面壁63には、その下端部から上方に向かって略3分の1の領域に、前面壁63の両側端縁部を残して、凹部65が形成されており、この凹部65には櫛の歯状に並んだ複数個(本実施形態では13個)の支持壁66が下方に突出して形成されている(図9参照)。保持部材60が本係止位置に保持されると、前面壁63はコネクタハウジング10の前壁13の前方に位置することになるから、後述する導通検査用治具(図示せず)を挿入するため、支持壁66は検知孔14と非対応の位置に設けられている。この支持壁66は、保持部材60が仮係止位置に保持された際に、コネクタハウジング10に形成された第3の上壁20Cの外壁面に当接して、保持部材60がコネクタハウジング10上壁20と垂直な方向(下方)へ変位するのを規制する。図11に示すように、保持部材60の本体部62の左右両側端にはそれぞれ、後述する係止爪67を成形するための型抜き孔70、70が設けられている。型抜き孔70、70は、前後方向に亘って細長い矩形状に開口した形状になっている。
図10に示すように、保持部材60の左右両側面壁64、64の下端部には、保持部材60の内側に向かって突出した係止爪67が形成されている。この係止爪67の下側の側面は、上方に向かってテーパ状に傾斜している。保持部材60の左右両側面壁64、64の後端縁には、上下方向に延びるリブ68が保持部材60の内側に突出して設けられている。保持部材60の左右両側面壁64、64の前端部の内側には、その下端寄りの位置に、案内凹部69が設けられている。案内凹部69は、メンテナンス等のために、保持部材60を本係止位置から仮係止位置に変位させる際に、第1の仮係止突起20Aを乗り越えるためにテーパ状に形成されている。
本体部62の下側の壁面には、その前端からやや後方の位置に、バスバー保持壁71が下方に突出すると共に、左右方向に延びて形成されている。バスバー保持壁71の後ろ側の側面には、バスバー50を保持するための凹部72が所定のピッチで左右方向に並んで形成されている。また、バスバー保持壁71とリテーナ部61との間の領域には、所定のピッチで左右方向に並んで、バスバー50を固定するための円柱状の圧入突起(図示せず)が、本体部62の下側の壁面から下方に突設されている。バスバー50は、本体部62の下方から差し込まれて、バスバー保持壁71の凹部72に後述する連結板52が嵌め込まれると共に、圧入突起(図示せず)が、後述する挿通孔53に圧入されることにより、保持部材60に固定されている。
バスバー50は、導電性の金属板をプレスによって所定形状に打ち抜いた後(図13参照)、曲げ加工を施すことで形成されている。このバスバー50は、図14ないし図16に示すように、基板54と、基板54から直角に曲げられて下方に突出する複数個(本実施形態では12個)の連結板52と、連結板52の側縁から延出されて連結板52に対して直角に曲げられた複数個(本実施形態では12個)のタブ片51とからなる。
左右方向に延びた帯状の基板54には、円形の挿通孔53が長さ方向に沿って、上述した圧入突起(図示せず)と同一のピッチで形成されており、圧入突起(図示せず)に圧入可能となっている。基板54の前縁からは略矩形状の連結板52が、所定のピッチで並んで延設されている。連結板52は、基板54の前縁を折り曲げ線として、基板54から直角に曲げられて下方に突出した形態になっている。図15において連結板52の右側面からは、細長い棒状のタブ片51が延出されている。このタブ片51は、連結板52の右側面を折り曲げ線として連結板52に対して直角に後方(図15において、紙面の奥側)へ曲げられると共に連結板52よりも下方へ突出する形態となっている。これにより、各タブ片51は、その板面同士を対向させて、所定のピッチで厚み方向に並び、且つ基板54に対して下方に直角に突出する形態となっている。各タブ片51の先端には、幅方向及び厚み方向に先細りしたテーパ部55が形成されている。
上述したように、タブ片51は基板54に対して下方に直角に突出しているので、タブ片51と基板54とが同一平面上にある場合に比べて、タブ片51の突出方向の寸法を小さくできる。また、タブ片51は板面同士を対向させて並んだ状態、即ち、板厚方向に並んだ状態になっている。これにより、タブ片51が板幅方向に並んだ場合に比べて、タブ片51の並列方向の寸法を小さくすることができる。
さて、保持部材60の本体部62の下側の壁面には、その後端からやや前方の位置にリテーナ部61が形成されている。このリテーナ部61は、角棒状に垂れ下がった状態で、左右方向に複数個(本実施形態では13個)並んで形成されている(図9及び図12参照)。リテーナ部61は、図9において保持部材60の左端寄りの位置にある第1のリテーナ部61Aと、保持部材60の右端寄りの位置にある第2のリテーナ部61Bと、第1のリテーナ部61Aと第2のリテーナ部61Bとの間に設けられた複数個(本実施形態では11個)の第3のリテーナ部61Cとからなる。
第1のリテーナ部61Aの横幅は、リブ23の横幅と、図8においてランス27の左側面と中間壁15との間隔を加えたものと等しくなっている。また、第2のリテーナ部61Bの横幅は、リブ23の横幅と、中間壁15の横幅と、図8においてランス27の右側面と中間壁15との間隔とを加えたものと等しくなっている。そして、第3のリテーナ部61Cの横幅は、図8においてランス27の左側面と中間壁15との間隔と、ランス27の右側面と中間壁15との間隔と、中間壁15の横幅とを加えたものと等しくなっている。
第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cの前後長は、全て等しくなっており、第2の上壁20Bの後端縁からランス27の基端部までの長さよりも短く形成されている。
これら第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cは、保持部材60が仮係止位置に保持された際には、コネクタハウジング10の段差部21に係止し、第2の上壁20Bの上面に当接するように配置されている(図1参照)。
一方、コネクタハウジング10において、中間壁15のうち、前後方向の略中央部分であって、ランス27と隣接する位置には、上方(コネクタハウジング10の上壁(外壁)20側)へ開口するように切り欠き部16が設けられている。切り欠き部16の上端縁部にはテーパ状の斜面が形成されている(図6及び図8参照)。この切り欠き部16よりも後ろ側では、中間壁15の上面は第2の上壁20Bの上面と面一になっており、切り欠き部16よりも前側では、中間壁15の上面は第3の上壁20Cと面一になっている。切り欠き部16によって形成される切り欠き空間82Aの横幅は、中間壁15の横幅と等しくなっており、切り欠き空間82Aの前後長は、第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cの前後長と等しくなっている。
また、リブ23、23の後端部と第2の上壁20Bの前端部との間であって、ランス27と隣接する位置には、上方(コネクタハウジング10の上壁(外壁)20側)に向かって開口した切り欠き部24が形成されている。切り欠き部24の上端縁部には、テーパ状の斜面が形成されている(図6及び図8参照)。切り欠き部24によって形成される切り欠き空間82Bのうち、図8の左方に位置する切り欠き空間82Bの横幅は、リブ23の横幅と等しくなっている。一方、切り欠き空間82Bにうち、図8の右方に位置する切り欠き空間82Bの横幅は、リブ23の横幅に加えて、中間壁15の横幅の分だけ大きく形成されている。切り欠き空間82Bの前後長は、第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cの前後長と等しくなっている。
図8において、ランス27の右方には、中間壁15又はリブ23と、ランス27の右側面とに挟まれたタブ片逃がし空間80が形成されている。このタブ片逃がし空間80は、保持部材60が仮係止位置に保持された際に、保持部材60から下方に突出するタブ片51がランス27と干渉することを回避可能であり、上方から差し込まれるタブ片51を収容可能になっている。このタブ片逃がし空間80は、保持部材60が本係止位置に保持される際に、第2のリテーナ部61B及び第3のリテーナ部61Cを収容可能となっており、リテーナ部収容空間81をも兼ねている。タブ片逃がし空間80及びリテーナ部収容空間81の横幅は、タブ片51の横幅よりも大きくなっており、第3の上壁20Cに形成されたガイド孔22の横幅と等しくなっている。
また、図8において、ランス27の左側には、リブ23又は中間壁15と、ランス27の左側面とに挟まれた空間83が形成されている。
空間83の横幅よりも、タブ片逃がし空間80及びリテーナ部収容空間81の横幅は広くなっている。このタブ片逃がし空間80及びリテーナ部収容空間81の横幅は、切り欠き空間82Aの横幅と等しくなっている。また、切り欠き空間82Aの横幅よりも、切り欠き空間82Bの横幅の方が広くなっている。
各キャビティ11は、タブ片逃がし空間80と連通している。これにより、各キャビティ11は、コネクタハウジング10の上方の空間とも連通している。これにより、タブ片51は上方からタブ片逃がし空間80に入り込むことが可能な構成になっている。
また、各キャビティ11は、タブ片逃がし空間80、リテーナ部収容空間81及び空間83と連通している。これにより、各キャビティ11は、コネクタハウジング10の上方の空間と連通している。また、上述したように、切り欠き空間82A、82Bは、上方に開口して切り欠くように形成されている。このため、第1のリテーナ部61Aは、図8において左端寄りに位置するリブ23に設けられた切り欠き空間82Bと、この切り欠き空間82Aの右方に位置する空間83とからなる領域に上方から入り込むことが可能な構成になっている。第2のリテーナ部61Bは、図8において右端寄りに位置するリブ23に設けられた切り欠き空間82Bと、この切り欠き空間82Bの左方に位置するタブ片逃がし空間80及びリテーナ部収容空間81とからなる領域に上方から入り込むことが可能となっている。そして、第3のリテーナ部61Cは、図8において、タブ片逃がし空間80、リテーナ部収容空間81、切り欠き空間82A及び空間83とからなる領域(図8において破線で囲まれた領域)に上方から入り込むことが可能な構成となっている。
次に、実施形態1の作用を説明する。コネクタハウジング10の上方から、コネクタハウジング10を跨ぐようにして保持部材60の左右両側面壁64、64を組付凹部17に組み付けると、保持部材60の係止爪67が、第2及び第3の仮係止突起25B、25Cに上方から当接する。この状態から保持部材60を押し下げると、第2及び第3の仮係止突起25B、25Cと当接する係止爪67が押し広げられることにより、保持部材60の左右両側面壁64、64が互いに開き方向に撓み変形しつつ、係止爪67が第2及び第3の仮係止突起25B、25Cに乗り上げる。さらに保持部材60が押し下げられると、両側面壁64、64が互いに内側へ復元変形すると共に係止爪67が第2及び第3の仮係止突起25B、25Cに下方から係合する。これにより、保持部材60が上方へ変位することが規制される。また、保持部材60の両側面壁64、64の下端縁は、コネクタハウジング10の仮係止ガイド部19の上方から当接する。これにより、保持部材60が下方へ変位するのが規制される。また、第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cは、コネクタハウジング10の段差部21の後端に係止し、これにより保持部材60の後方への変位が規制される。第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cは、第2の上壁20Bに上方から当接し、これにより保持部材60が下方へ変位するのが規制される。そして、保持部材60の支持壁66が第3の上壁20Cの外壁面に上方から当接し、これにより保持部材60が下方へ変位するのが規制される。さらに、第1の仮係止突起25Aが保持部材60の両側面壁64、64の前端縁と前方から係止し、これにより保持部材60の前方への変位が規制される。このようにして、保持部材60は上下前後への変位が規制されて、仮係止位置に保持される。
この状態から、端子金具30がコネクタハウジング10の各キャビティ11内に後方から挿入され、ランス27が係合突部44に当接して上方に撓み変形した後、端子金具30が正規の深さ位置まで挿入されると、ランス27が復元変形して係合突部44の後端に係止し、これにより端子金具30が抜け止め状態となる(図1、図17及び図18参照)。
この状態で、保持部材60から下方に突出するタブ片51は、タブ片逃がし空間80に収容されている。すなわち、タブ片51は、図8において、ランス27の右方に並んだ状態に位置している。また、タブ片51の下端部はランス27の下端部よりもやや下方に位置していると共に、端子金具30の接続部32の上方に位置している。このため、タブ片51は、端子金具30とは非接触状態になっている。タブ片51の左右方向の幅は、タブ片逃がし空間80の左右方向の幅よりも小さいため、タブ片51は、ランス27及び中間壁15とは非接触状態になっている。このように、本実施形態においては、仮係止位置において各タブ片51がランス27と左右方向に並んだ状態に保持され、且つ各タブ片51がランス27と干渉することが防止されているので(図1参照)、ジョイントコネクタを上下方向(コネクタハウジングの外壁部を貫通する方向)に小型化することができる。
全ての端子金具30が挿入された状態で、保持部材60は、支持壁66が第3の上壁20Cの外面に上方から当接することにより下方への変位が規制された状態になっている。また、保持部材60の両側面壁64、64の下端縁が仮係止ガイド部19に上方から当接することによっても、保持部材60は下方への変位が規制された状態になっている。そして、リテーナ部61が第2の上壁20Bの外面に上方から当接することによっても、保持部材60が下方へ変位することが規制されている。一方、係合爪67が第2及び第3の仮係止突起25B、25Cと下方から係合することによって、保持部材60は上方への変位が規制された状態になっている。このため、保持部材60を前方に押すと、コネクタハウジング10に対して水平方向に前方へ変位するように案内される。すると、保持部材60の両側面壁64、64は第1の仮係止突起25Aと当接して互いに開き方向に撓み変形しつつ、第1の仮係止突起25Aに乗り上げる。さらに保持部材60が前方に押されると、両側面壁64、64が互いに内側へ復元変形すると共に両側面壁64、64の前端部が第1の仮係止突起25Aと前方から係合する。そして、両側面壁64、64の後端部に設けられたリブ68、68が第3の仮係止突起25Cの後端部と後方から係合して、保持部材60の前方への変位が規制される。
このとき、タブ片51は、ランス27の側方を通って前方へ変位し、第3の上壁20Cに形成されたガイド孔22の上方にまで変位する。また、第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cは、第2の上壁の外面と当接しながら前方へ変位し、リテーナ部収容空間81と、切り欠き空間82A、82Bと、空間83とからなる領域の上方にまで変位する。そして、支持壁66は第3の上壁20Cの前端部よりも前方にまで変位する。
その後、保持部材60を押し下げると、係止爪67が本係止突起26に上方から当接する。この状態から保持部材60をさらに押し下げると、本係止突起26と当接する係止爪67が押し広げられることにより、保持部材60の左右両側面壁64、64が互いに開き方向に撓み変形しつつ、係止爪67が本係止突起26に乗り上げる。さらに保持部材60が押し下げられると、両側面壁64、64が互いに内側へ復元変形すると共に係止爪67が本係止突起26に下方から係合する。これにより、保持部材60が上方に変位することが規制される。また、保持部材60の両側面壁64、64の下端縁がコネクタハウジング10の本係止ガイド部18の上に当接して、保持部材60が下方へ変位するのを規制する。そして、保持部材60の本体部62の下側の壁面は、コネクタハウジング10の第2の上壁20B及びリブ23の上面と上方から当接して、保持部材60が下方へ変位するのを規制する。
この間、保持部材60の後端縁に形成されたリブ68は、第3の仮係止突起25Cと後方から係合すると共に、本係止突起26とも後方から係合することにより、保持部材60が前方へ変位することを規制する。また、リブ68は、仮係止ガイド部18の上面と本係止ガイド部19の上面との間に形成された段差18Aと前方から係合することにより、保持部材60が後方へ変位することを規制する。そして、支持壁66がコネクタハウジング10の前壁13と前方から当接して、保持部材60が後方へ変位することを規制する。このように、保持部材60は、下方へ変位する間、前後方向に遊動することが規制された状態になっている。以上のようにして、保持部材60は、上下前後への変位が規制されて、本係止位置に保持される(図19及び図20参照)。
保持部材60が下方へ変位する間に、図24(A)に示すように、各タブ片51は、第3の上壁20Cに設けられたガイド孔22内に挿入されることにより前後左右方向に案内されて、端子金具30に対する正規の挿入位置に位置決めされる。タブ片51がガイド孔22に挿入される直前においては、タブ片51の位置が正規挿入位置から前後左右にずれていたとしても、ガイド孔22に周設されたテーパ状の誘導面により、端子金具30に対する正規の挿入位置に誘導可能となっている。このように、本実施形態によれば、タブ片51のコネクタハウジング10への挿入作業が容易になる。
その後タブ片51は、ガイド孔22の下方に位置する、端子金具30に設けられた差込孔36に差し込まれ、各端子金具30の弾性接触片39と接続される(図24(B)参照)。これにより、各端子金具30同士はタブ片51の形成されたバスバー50により短絡される。
このとき、タブ片51は、弾性接触片39を左方へ弾性撓みさせ、その弾性復元力によりタブ片51が弾性接触片39と挟持突起43,43との間に狭持される。これにより、タブ片51と弾性接触片39との間に所定の接触圧が得られ、接点部41と、挟持突起43,43との間で3点接触することができる。
また、挟持突起43,43同士の間隔は、タブ片51の幅寸法から、前後方向におけるタブ片51と端子金具30との間の公差を減じた寸法よりも狭く形成されているので、タブ片51が公差の範囲内で前後に変位しても、接点部41と、挟持突起43,43との間における3点接触が維持され、タブ片51と端子金具30との接続の確実性を高めることができる。
また、保持部材60に形成された第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cが、リテーナ部収容空間81と、切り欠き空間82A、82Bと、空間83とからなる領域に収納され、この第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cの下端が端子金具30の上壁34の後端縁のうち図4の右方寄りの位置に後方から係止することにより、端子金具30が二重係止される(図21参照)。そして、支持壁66はコネクタハウジング10の前壁13の前方を通って下方へと変位する。
端子金具30に導通検査が行われる場合には、導通検査用治具(図示せず)の先端が前方から検知孔14とを通してキャビティ11内に差し込まれ、接続部32の前壁35に突き当てられる。このとき、導通検査用治具(図示せず)の先端が接続部32の前壁35に当てられるようにしたので、弾性接触片39が突かれて変形する事態を防ぐことができる。
なお、端子金具30は、一つの工程にて全てのものがコネクタハウジング10に装着されるのではなく、いくつかの工程に分けて装着される場合があり、そのような場合には、導通検査が各工程の終わりごとに行われることがある。そこで、本実施形態では、上述のような保持部材60を仮係止位置として状態と、保持部材60を本係止位置とした状態との両方で導通検査を行うことができるようにしている。すなわち、保持部材60が仮係止位置に保持された場合には、保持部材60はコネクタハウジング10の上方に保持された状態にあるので、検知孔14の前方を覆うものはなく、導通用検査治具(図示せず)の先端を前方から検知孔14に挿入して導通検査を行うことができる。また、保持部材60が本係止位置に保持された場合には、保持部材60の前面壁63はコネクタハウジング10の前方に位置した状態になる。しかし、前面壁63には凹部65が設けられていると共に、検知孔14と非対応の位置に支持壁66が設けられているので、検知孔14の前方を覆うものはない状態になっている。したがって、保持部材60が本係止位置に保持された場合でも、導通用検査治具(図示せず)の先端を前方から検知孔14に挿入して導通検査を行うことができる。
また、メンテナンス等の際に、端子金具30をキャビティ11より抜き出す場合には、保持部材60を本係止位置より上方へ引き上げた後、後方へスライドさせて仮係止位置に係止させ、図示しない治具を用いてランス27を撓み変形させて端子金具30との係合を外せば、端子金具30を抜き出すことができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図25ないし図27によって説明する。この実施形態2では、コネクタハウジング10及び保持部材60に、保持部材60の仮係止手段94を設けた場合を示す。この仮係止手段94は、保持部材60に設けた係止凹部93と、コネクタハウジング10に設けた弾性部材90とからなる。
保持部材60の本体部62の下面後端寄りの位置には、その左右方向の中央付近に、後述する係止爪92に係止して、仮係止位置において保持部材60の前方への変位を防止する係止凹部93が形成されている。
コネクタハウジング10の第1の上壁20Aには、その左右方向の中央付近に、弾性部材90が、コネクタハウジング10と一体成形されて形成されている。
この弾性部材90は、正面からみて略コの字状をなしており、第1の上壁20Aから突設される1対の板状の支持部90A、90Aと、これら支持部90A,90Aを接続する板状の撓み部90Bとからなる。撓み部90Bは、上下方向に弾性変形可能に形成されている。
撓み部90Bの中央付近には、保持部材60に形成された係止凹部93に係止して、仮係止位置において保持部材60の前方への変位を防止する係止爪92が設けられている。この係止爪92は、側方からみて略L字状をなし、撓み部90Bから前方に突出すると共に、その前端部が上方に突出した形態となっている。
一方、撓み部90Bの後方側には、撓み部90Bを下方に撓ませて係止爪92を下方に変位させることにより、係止爪92と係止凹部93との係合を解除する操作を行う操作部91が設けられている。操作部91は、撓み部90Bの中央付近に、後方に突設されている。操作部91の後端には、作業者が操作部91を押下しやすいように、階段状の段差91Aが設けられている。
続いて、実施形態2の作用について説明する。
保持部材60がコネクタハウジング10の上方から組み付けられて、コネクタハウジング10に仮係止されると、係止爪92が下方から係止凹部93に進入し、係止凹部93と係止爪92が係合する。これにより、係止凹部93の後側壁と係止爪92とが前後方向に当接し、保持部材60の前方への変位が防止されるので、仮係止位置に保持部材60を確実に保持できる(図27参照)。
また、コネクタハウジング10における保持部材60の組み付け位置が、係止爪92により明示されるので、組み付け作業の作業効率が向上する。
保持部材60を本係止位置に変位させるには、操作部91を上方から押下して撓み部90Bを下方に撓み変形させる。すると、係止爪92も下方に変位し、係止爪92と係止凹部93とが係合が解除される。その後、保持部材60を前方に押して前進させ、本係止位置へと変位させる。
なお、その他の構造、作用及び効果は上記した実施形態1と同様であるため重複する説明は省略する。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)キャビティ11の個数や配列は、上記した実施形態に記載のものに限られず、例えば、図22及び図23に示すように、コネクタハウジング10の上下対称に2段のキャビティ11を設けると共に、コネクタハウジング10の外壁部29に垂直な方向から、バスバー50の保持された保持部材60を組み付ける構成としてもよい。この外壁部29は、コネクタハウジング10の後端から前方に向かって、階段状に低くなっており、コネクタハウジング10の後端側から順に、第1の外壁部29A、第2の外壁部29B、第3の外壁部29Cとなっている。この他は、前記実施形態と同様である。前記実施形態と同一部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
このようにすれば、コネクタハウジングを共通化することができるから、部品点数を削減することができ、また部品の共通化によりコネクタの小型化を図ることができる。
(2)本実施形態では、挟持突起43は、接点部41と対向する側壁42Bに上下方向に延びて形成されていたが、これに限られず、挟持突起43は、半球状に突出する形態でもよい。この場合、接点部41と同じ高さに形成されていることが好ましい。また、挟持突起43は、上下に分離した形状であってもよい。この場合、下方に形成された挟持突起43は、接点部41と同じ高さに形成されていることが好ましい。
(3)本実施形態では、保持部材60は、仮係止位置から本係止位置に変位する際、前方に変位した後、下方に変位するという、二段階に変位するものとしたが、これに限られず、仮係止位置から下方へ変位することにより、一段階で本係止位置に変位する形態としてもよい。
(4)本実施形態においては、1つの保持部材60に1つのバスバー50が組み付けられる構成としたが、これに限られず、端子金具30の短絡パターンに応じて一つの保持部材60に複数のバスバー50を組み付けるようにしてもよい。また、1つのバスバー50が有するタブ片51の本数も、端子金具30の短絡パターンに応じて、2本以上の任意の本数を設けることとしてもよい。
(5)本実施形態においては、バスバー50は、インサート成形によって保持部材60と一体化させるようにしてもよい。
(6)本実施形態においては、タブ片51は、その板面同士を対向させて、板厚方向に並ぶ構成としたが、これに限られず、タブ片が板幅方向に並ぶ構成としてもよい。
(7)実施形態2においては、弾性部材90はコネクタハウジング10に設けられる構成としたが、これに限られず、弾性部材90が保持部材60に設けられる構成としてもよい。
(8)実施形態2においては、係止爪92はコネクタハウジング10に設けられ、係止凹部93は保持部材60に設けられる構成としたが、これに限られず、係止爪92が保持部材60に設けられ、係止凹部93がコネクタハウジング10に設けられる構成としてもよい。
(9)本実施形態においては、コネクタハウジング10に形成されたガイド孔22は、タブ片51を前後左右方向に矯正して端子金具30に対する正規挿入位置に案内したが、これに限られず、ガイド孔22は、タブ片51を、左右方向の動きを許容しつつ前後方向の位置決めを行うものとしてもよいし、また、前後方向の動きを許容しつつ左右方向の位置決めを行うものとしてもよい。
(10)本実施形態においては、端子金具30を覆う形態で形成した第3の上壁(保護壁)20Cと、第3の上壁20Cに貫通する形態で形成したガイド孔22とを、タブ片51を端子金具30に対する正規挿入位置に案内するガイド手段としたが、これに限られず、端子金具30の上方に格子状のガイド手段を形成し、端子金具30の差込孔36の上方には、格子により区分された、タブ片51を正規挿入位置に案内するための空間が形成されている形態であってもよい。また、ガイド手段は、端子金具30の上方に、左右方向に延びた複数本の棒状をなしており、上記した例と同様に、端子金具30の差込孔36の上方に、棒により区分された、タブ片51を正規挿入位置に案内するための空間が形成されている形態であってもよい。
(11)本実施形態においては、連結板52は、基板54の前縁から延出されていたが、これに限られず、基板54の後縁から延出されるものとしてもよいし、また、前縁及び後縁から延出されるものとしてもよい。
(12)本実施形態においては、タブ片51は、図15において連結板52の右側面から延出されているが、これに限られず、連結板52の左側面から延出されていてもよいし、また、右側面及び左側面から延出されていてもよい。
本発明の実施形態に係るコネクタハウジングに保持部材を仮係止位置に組み付けた状態の縦断面図 端子金具の正面図 端子金具の平面図 図3における端子金具のA−A線断面図 コネクタハウジングの正面図 図5におけるコネクタハウジングのB−B線断面図 コネクタハウジングの側面図 コネクタハウジングの平面図 保持部材の正面図 保持部材の側面図 保持部材の平面図 図9における保持部材のC−C線断面図 バスバーの展開状態を示す平面図 バスバーの側面図 バスバーの正面図 バスバーの底面図 コネクタハウジングに保持部材を仮係止位置に組み付けた状態の側面図 その平面図 コネクタハウジングに保持部材を本係止位置に組み付けた状態の側面図 その平面図 その縦断面図 他の実施形態(1)に係るコネクタハウジングに保持部材を仮係止位置に組み付けた状態を示す縦断面図 他の実施形態(1)に係るコネクタハウジングに保持部材を本係止位置に組み付けた状態を示す縦断面図 (A)仮係止位置から本係止位置に移動する際の雌端子金具とタブ片との関係を示す概念図 (B)本係止位置に組付けられた際の雌端子金具とタブ片との関係を示す概念図 実施形態2に係るコネクタハウジングの平面図 その正面図 実施形態2に係るコネクタハウジングに保持部材を仮係止位置に組み付けた状態の縦断面図 従来のジョイントコネクタを示す縦断面図
符号の説明
10…コネクタハウジング
11…キャビティ
20…上壁(外壁部)
20C…第3の上壁(保護壁)
22…ガイド孔
30…端子金具
32…接続部
39…弾性接触片
41…接点部
43…挟持突起
50…バスバー
51…タブ片
52…連結板
54…基板
61…保持部材
90…弾性部材
92…係止爪
93…係止凹部

Claims (5)

  1. 接続部を備えた複数の端子金具と、前記端子金具が後方から挿入される複数のキャビティが左右方向に並んで形成されたコネクタハウジングと、複数のタブ片が左右方向に並んで形成されたバスバーを保持する保持部材とを備え、前記保持部材が前記コネクタハウジングに対して本係止して、前記タブ片が前記コネクタハウジングの上下方向の外壁部と略直交する方向から前記接続部に接触することにより複数の前記端子金具同士が短絡するようにしたジョイントコネクタであって、
    前記コネクタハウジングには、前記タブ片の進入経路に、前記タブ片の進入方向と交差する方向において、前記タブ片を正規の挿入位置に案内するガイド手段が設けられていることを特徴とするジョイントコネクタ。
  2. 前記ガイド手段は、前記コネクタハウジングに前記端子金具を覆う形態で形成した保護壁に貫通形態で形成したガイド孔からなることを特徴とする請求項1記載のジョイントコネクタ。
  3. 前記接続部は角筒状をなし、
    前記接続部の内部に設けられた弾性接触片には、前記タブ片と接触するための接点部が突設されており、
    前記接続部を構成する壁面のうち、前記接点部と対向する壁面には、前記接点部との間でタブ片を挟持する挟持突起が突設されており、
    前記挟持突起は、前後方向に並んで一対形成されている請求項1または請求項2記載のジョイントコネクタにおいて、
    前記挟持突起同士の間隔は、前記タブ片の前後方向の寸法から、前後方向における前記タブ片と前記端子金具との間の公差を減じた寸法よりも狭く形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のジョイントコネクタ。
  4. 前記バスバーは、左右方向に延びると共に板面を前記タブ片の進入方向に向けた基板と、
    前記基板の左右方向に沿って位置する側縁から延出された複数の連結板と、
    前記各連結板の側縁から鉤状に突出して、前記連結板の延び方向と同じ方向に延びて形成される複数の前記タブ片とからなり、
    前記連結板は、前記基板と前記連結板との境界を折り曲げ線として前記基板に対して前記タブ片の進入方向へ略直角に曲げられており、
    前記タブ片は、前記連結板と前記タブ片との境界を折り曲げ線として前記連結板に対して前後方向へ略直角に曲げられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のジョイントコネクタ。
  5. 前記保持部材は前記コネクタハウジングに対して、前記タブ片を前記接続部と非接触状態とする仮係止位置に保持可能とされ、
    前記保持部材は、前記仮係止位置から前進した後、前記外壁部と略直交方向へ変位することにより、前記仮係止位置から前記本係止位置へと変位するものである請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のジョイントコネクタであって、
    前記保持部材及び前記コネクタハウジングには、前記仮係止位置において、前記保持部材又は前記コネクタハウジングに対して解除可能に係止することで前記保持部材が前方へ変位するのを防止する仮係止手段が設けられていることを特徴とするジョイントコネクタ。
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