JP3998335B2 - トラクショングリース組成物 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、工作機械その他において変速装置として用いられる遊星ローラ型トラクションドライブ機構用のグリース組成物に関する。さらに詳しくは、広範囲の温度領域、特に高温領域で、高いトラクション係数を有し、かつ経済的に優れたトラクショングリース組成物に関する。
【0002】
【技術背景】
トラクションドライブ装置は、円柱または円錐回転体に挟み込まれた流体油膜が高圧により流動性を失い硬化することにより生じるせん断に対する抵抗力に起因する、ころがり−すべり摩擦を利用した動力伝達装置である。このトラクションドライブ装置は、近年、高性能化あるいは小型軽量化の研究が進められ、高性能かつ経済的に優れたものが要求されている。
【0003】
このようなトラクションドライブ装置においては、トラクション流体として、動力伝達の観点から、トラクション係数の高いものが望まれ(特開平8−176570、同9−59660号公報等参照)、また装置の小型軽量化の観点から、従来の液体の油(潤滑油)に代えて、グリースを用いることが有利とされている。
【0004】
このグリースとして、例えば、特開平2−28295号公報では、トラクション係数0.08以上、アニリン点70℃以下、結晶消失温度0℃以下のナフテン系炭化水素を少なくとも30質量%以上含んだ基油に、ポリウレア化合物を増ちょう剤として2〜30質量%含有させたグリース組成物が提案されている。
しかし、このグリース組成物のトラクション係数は充分に高いとは言えず、高温領域におけるトラクション係数も低い。
【0005】
また、特開平4−292693号公報では、基油としてポリ−α−オレフィン系合成油を含み、増ちょう剤として特定のジウレア化合物を含むトラクショングリース組成物が提案されている。
しかし、このグリース組成物のトラクション係数は、ナフテン系グリースのそれよりも低く、高温領域におけるトラクション係数も低い。
【0006】
【発明の目的】
そこで、本発明では、広い温度範囲、特に高温領域で高いトラクション係数を有するトラクショングリース組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【発明の概要】
本発明者等は、上記目的を達成するために検討を重ねた結果、先ず、前出の特開平8−176570、同9−59660号公報で「トラクションドライブ流体」として提案した高トラクション係数を有するα−アルキルスチレン2〜3量体水素化物と、シクロペンタジエン系石油樹脂(同9−59660号公報記載のシクロペンタジエン系石油樹脂とは若干異なる)とを必須成分する基油に着目し、これを、高トラクション係数を保持したままで、グリース化することが、合目的であるとの知見を得た。
次に、本発明者等は、この基油を、基油中のα−アルキルスチレン2〜3量体水素化物が有する高トラクション係数をそのまま維持して、グリース化し得る化合物を追求した結果、特定のウレア系の増ちょう剤が極めて有望であるとの知見を得た。
【0008】
本発明のトラクショングリース組成物は、これらの知見に基づくもので、
(A)痾−アルキルスチレン2〜3量体水素化物である一般式(1)〜(3)で表される少なくとも1種の化合物60〜95質量%、および
(B)シクロペンタジエン類とα−オレフィン類との熱共重合物、その水素化物、あるいはこれらの混合物であって、軟化点が40℃以上、もしくは重量平均分子量が400以上のシクロペンタジエン系石油樹脂5〜40質量%、
からなる基油に、増ちょう剤を分散させてなることを特徴とする。
【0009】
【化2】
【0010】
一般式(1)〜(3)中、R1〜R19は、水素、C1〜C3のアルキル基、またはシクロヘキシル基からそれぞれ独立に選択され、Q1〜Q7は、C1〜C3のアルキル基、またはシクロヘキシル基からそれぞれ独立に選択され、n1〜n7が2〜5の整数である場合には複数のQ1〜Q7の個々の基もそれぞれ独立に選択され、n1〜n7は0〜5の整数を表す。
【0011】
本発明の(A)成分である一般式(1)〜(3)の化合物において、R1〜R19およびQ1〜Q7の、C1〜C3のアルキル基は、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびi−プロピル基である。
【0012】
R1〜R19は、水素、メチル基またはエチル基であることが好ましく、より好ましくは水素またはメチル基であり、特に好ましくはシクロヘキシル基に隣接する炭素原子がアルキル化されているものである。
また、原料の入手の容易さやコストから考えて、n1〜n7は、実際上は、0〜2の範囲にあることが好ましい。
Q1〜Q7が存在する場合には、Q1〜Q7は、メチル基が一般的である。
【0013】
一般式(1)〜(3)で表されるα−アルキルスチレン2〜3量体水素化物は、一般式(1)〜(3)をそれぞれ単独で使用してもよいし、一般式(1)〜(3)を任意の組合せおよび割合で混合して使用してもよい。
【0014】
一般式(1)、(2)の好ましい例としては、1,2−ジシクロヘキシルプロパン、1,2−ジシクロヘキシル−2−メチルプロパン、2,3−ジシクロヘキシルブタン、2,3−ジシクロヘキシル−2−メチルブタン、2,3−ジシクロヘキシル−2,3−ジメチルブタン、1,3−ジシクロヘキシルブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−メチルブタン、2,4−ジシクロヘキシルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,4−ジメチルペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−2−メチルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジメチルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジメチルペンタン等が挙げられる。
【0015】
一般式(3)の好ましい例としては、2,4,6−トリシクロヘキシル−2,4−ジメチルヘプタン、2,4,6−トリシクロヘキシル−2−メチルヘキサン、2,4,6−トリシクロヘキシル−2,4,6−トリメチルヘプタン等が挙げられる。
【0016】
一般式(1)〜(3)の化合物の製法は、特に限定されず、任意適当な方法が採用される。
一般式(1)、(2)の化合物の製法の一例は、α−メチルスチレンのようなα−アルキルスチレンやスチレンを2量化し、水素化する方法であり、また一般式(3)の化合物の製法の一例は、α−メチルスチレンのようなα−アルキルスチレンやスチレンを3量化し、水素化する方法である。
【0017】
上記の2量化、3量化、水素化の方法も、特に制限はなく、公知の方法により適宜行うことができる。
例えば、α−メチルスチレンの2量化は、触媒、一般には酸性触媒の存在下、必要に応じて溶剤、反応調整剤等を加えて実施することができる。
酸性触媒として、具体的には、活性白土、酸性白土等の白土類;硫酸、塩酸、フッ化水素酸等の鉱酸類;p−トルエンスルホン酸、トリフリック酸等の有機酸;塩化アルミニウム、塩化第二鉄、塩化第二スズ、三フッ化ホウ素、三臭化ホウ素、臭化アルミニウム、塩化ガリウム、臭化ガリウム等のルイス酸;ゼオライト、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ、カチオン交換樹脂、ヘテロポリ酸等の固体酸;が挙げられる。
この酸性触媒の使用量は、α−メチルスチレンに対し一般に約0.1〜100質量%、好ましくは約1〜20質量%の範囲であるが、特に制限はない。
【0018】
上記の溶剤としては、飽和炭化水素類を用いればよく、具体例には、n−ペンタン、n−ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、あるいはシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン等が挙げられる。
【0019】
また、反応で生成する2量体の選択率を高める目的で、反応調整剤を用いるとよい。具体的な反応調整剤としては、酢酸等のカルボン酸;無水酢酸、無水フタル酸等の酸無水物;γ−ブチロラクトン、バレロラクトン等の環状エステル類;エチレングリコール等のグリコール類;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のモノニトロ化合物類;酢酸エチル等のエステル類;メシチルオキシド等のケトン類;ホルマリン、アセトアルデヒド等のアルデヒド類;セロソルブ類;ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のポリアルキレングリコールアルキルエーテル類;等が挙げられる。
【0020】
2量化反応の温度は、一般には約−30〜180℃が好ましく、より好ましくは約0〜160℃である。
【0021】
以上のようにして得られたα−メチルスチレン2量体の水素化も、一般に触媒の存在下、必要に応じて溶剤を使用して行なうことができる。
触媒としては、ニッケル、ルテニウム、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム、銅、クロム、モリブデン、コバルト、タングステン等の金属を1種類以上含む、いわゆる水添用触媒として知られているものを用いることができる。
この触媒の使用量も、特に制限はないが、通常は、上記重合体に対して約0.1〜100質量%、好ましくは約1〜20質量%の範囲とする。
【0022】
上記の溶剤としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン等やシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の液状の飽和炭化水素類が挙げられる。
【0023】
この水素化反応は、通常の水素化反応と同様に、約20〜300℃、好ましくは約40〜200℃の温度範囲で、常圧〜200kg/cm2(G)、好ましくは約20〜100kg/cm2(G)の水素圧下で実施することができる。
【0024】
以上、α−メチルスチレンの2量体の水素化について説明したが、スチレンや、メチル基以外のアルキル基またはシクロアルキル基で置換されたα−アルキルスチレンの2〜3量体の水素化も、以上と同様に実施することができる。
【0025】
本発明で用いるα−アルキルスチレン2〜3量体の水素化物は、その中の線状体の割合が高いものが好ましい。
この線状体の割合の高いα−アルキルスチレン2〜3量体を製造するには、本発明者等が既に提案した下記の方法を採用することが好ましい。
すなわち、α−アルキルスチレンを、特開平7−242575号公報の記載にしたがって、i)原料α−アルキルスチレン基準で約1〜100質量%のヘテロポリ酸を触媒として用い、無溶剤下、固相−液相の不均一系で、約80〜140℃で2〜3量化するか、ii)原料α−アルキルスチレン基準で約1〜200質量%のヘテロポリ酸を触媒として用い、触媒を溶解しない溶剤の存在下、固相−液相の不均一系で、30〜140℃で2〜3量化するか、または特開平7−242573号公報の記載にしたがって、iii)ヘテロポリ酸を触媒として用い、水の共存下、2〜3量化する方法である。
これらの方法による反応生成物を前述の既知の方法により水素化して得られる反応生成物は、線状体の割合が極めて高いので、困難な環状体の分離工程を省略できるという利点を有する。
【0026】
以上の(A)成分の配合量は、少なすぎるとトラクション係数が低下し、多すぎると相対的に(B)成分の配合量が少なくなり、高温領域のトラクション係数の向上が認められないことがあるため、約60〜95質量%、好ましくは80〜93質量%とする。
【0027】
本発明の(B)成分であるシクロペンタジエン系石油樹脂は、シクロペンタジエン類とα−オレフィン類とを熱共重合した物、これらを必要に応じて通常の方法で水素化した物、あるいはこれらの混合物である。
【0028】
上記のシクロペンタジエン類としては、シクロペンタジエン、その多量体、それらのアルキル置換体、あるいはそれらの混合物を用いることができ、工業的にはナフサ等のスチームクラッキングにより得られるシクロペンタジエン類を約30質量%以上、好ましくは約50質量%以上含むシクロペンタジエン系留分(CPD留分)を用いることが有利である。
このCPD留分は、これら脂環式ジエンと共重合可能なオレフィン性単量体を含んでいてもよい。このオレフィン性単量体としては、イソプレン、ピペリレンあるいはブタジエン等の脂肪族ジオレフィン;シクロペンテン等の脂環式オレフィン;が挙げられる。これらオレフィン類の濃度は、低い方が好ましいが、シクロペンタジエン類当たり約10質量%以下であれば許容される。
【0029】
シクロペンタジエン類との共重合原料であるα−オレフィン類としては、炭素数がC4〜C14、好ましくはC4〜C10のα−オレフィンや、それらの混合物が用いられ、中でも、エチレン、プロピレンあるいは1−ブテン等からの誘導体、あるいはパラフィンワックスの分解物等が好ましく用いられる。
α−オレフィン類は、シクロペンタジエン類1モル当たり約4モル未満配合するのが工業的に好ましい。
【0030】
他の共重合原料であるモノビニル芳香族炭化水素類としては、スチレン、o、m、p−ビニルトルエン、α、β−メチルスチレン等が用いられる。
このモノビニル芳香族炭化水素類は、インデン、メチルインデンあるいはエチルインデン等のインデン類を含んでいてもよく、工業的にはナフサ等のスチームクラッキングより得られるいわゆるC9留分を用いることが有利である。
モノビニル芳香族炭化水素類を共重合原料として用いる場合は、シクロペンタジエン類1モル当たり約3モル未満配合するのが工業的に好ましい。
【0031】
なお、以上の共重合原料の配合割合は、シクロペンタジエン類としてシクロペンタジエン等の単量体を用いる場合は、シクロペンタジエン類を1モルとし、2量体を用いる場合は、2モルとして、それぞれ計算される。
【0032】
シクロペンタジエン系石油樹脂を得る熱共重合方法の1つの例として、下記の方法が挙げられる。
すなわち、シクロペンタジエン類とα−オレフィン類またはモノビニル芳香族炭化水素類とを、溶剤の存在下もしくは不存在下、好ましくは窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、約160〜300℃、好ましくは約180〜280℃、約0.1〜10時間、好ましくは約0.5〜6時間、原料系を液相に保持し得る圧力下で、第1段の熱共重合を行う。
この重合液から、常圧下もしくは加圧下で、原料中の不活性成分と、未反応原料、さらに必要ならば溶剤を蒸留等の操作により留去した後、引き続き第2段の重合を、減圧下、約160〜280℃で、約0.5〜4時間行って、所望のシクロペンタジエン系石油樹脂を得ることができる。
この第2段の熱共重合の条件は、シクロペンタジエン系石油樹脂の軟化点が約40℃以上、もしくは重量平均分子量が約400以上となるよう設定される。
【0033】
シクロペンタジエン系石油樹脂は、水素化処理の有無に拘わらず優れた配合効果を示す。ただし、臭気や安定性を改善するために、また色相の改善の面からは水素化処理を行うのが好ましい。
水素化処理は、通常の方法で行うことができる。例えば、ニッケル、パラジウムあるいは白金等の水素化触媒を用い、溶剤の存在下あるいは不存在下、約70〜300℃、好ましくは約100〜250℃、水素圧約10〜200kg/cm2(G)、好ましくは約20〜120kg/cm2(G)で、約0.5〜20時間、好ましくは約1〜10時間処理する。
【0034】
以上のシクロペンタジエン系石油樹脂は、本発明では、軟化点もしくは重量平均分子量のいずれか一方が以下に示す範囲のものを使用する。
軟化点は、約40℃以上、好ましい上限値は約180℃であって、特に約80〜130℃の範囲内が好ましい。平均分子量は、約400以上、好ましい上限値は約2000であって、特に約450〜1000の範囲内が好ましい。
【0035】
本発明において、上記の(B)成分であるシクロペンタジエン系石油樹脂の配合量は、少なすぎると高温領域のトラクション係数の向上が殆ど認められず、多すぎると粘度の増加が大きくなるため、約5〜40質量%、好ましくは7〜20質量%とする。
【0036】
なお、本発明では、(B)成分のシクロペンタジエン系石油樹脂として、シクロペンタジエン類とα−オレフィン類との熱共重合物、その水素化物、あるいはこれらの混合物を使用することが重要であって、シクロペンタジエン単独の熱重合物、その水素化物、これらの混合物を使用しても所期の効果を得ることはできない。
この理由については明らかでないが、シクロペンタジエン類とα−オレフィン類との熱共重合物またはその水素化物は、シクロペンタジエン単独の熱重合物またはその水素化物と比べて、分子構造的な差、例えばバルキーである等の理由により、温度が高くなっても、トラクション係数が高くなるような最適油膜厚さを保持できるためと思われる。
【0037】
本発明において、以上の(A)成分と(B)成分とからなる基油に分散させる増ちょう剤としては、この基油中にコロイド状に分散して、この基油を、該基油が本来有する高トラクション係数をそのまま維持して、半固体または固体状、すすわちグリース化する物質を使用する。
このような増ちょう剤としては、例えば、リチウム石鹸系、カルシウム石鹸系、ナトリウム石鹸系、アルミニウム石鹸系、リチウムコンプレックス石鹸系、カルシウムコンプレックス石鹸系、ナトリウムコンプレックス石鹸系、バリウムコンプレックス石鹸系、アルミニウムコンプレックス石鹸系の金属石鹸;ベントナイト系、クレイ系の無機化合物;モノウレア系、ジウレア系、トリウレア系、テトラウレア系、ウレタン系、ナトリウムテレフタラメート系の、一般式(4)で示されるジウレア系や、一般式(5)で示されるトリウレア系;が好ましく、中でも、炭素数5〜8の脂環式アミン化合物や、炭素数1〜3のアルキル基を有する該脂環式アミン化合物と、イソシアネートとの反応によるジウレア系が好ましい。
これらは単独で、あるいは2種以上を組合せて使用することができる。
増ちょう剤の含有量は、本発明のグリース組成物中の約1〜30質量%、好ましくは約2〜20質量%である。
【0038】
【化3】
【0039】
一般式(4)中、R1は、炭素数2〜24の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキルフェニル基、または炭素数5〜8のシクロアルキル基であり、好ましくは、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンである。
R2は、炭素数6〜15の二価の芳香族炭化水素基またはその誘導体基である。
R3は、炭素数2〜24の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキルフェニル基、または炭素数5〜8のシクロアルキル基であり、好ましくは、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンである。
【0040】
一般式(5)中、R1は、炭素数2〜24の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキルフェニル基であり、好ましくは、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンである。
R2は、炭素数6〜15の二価の芳香族炭化水素基またはその誘導体基、または二価のトリアジン誘導体基であり、R3は、炭素数6〜15の二価の芳香族炭化水素基またはその誘導体基である。
R4は、炭素数2〜24の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキルフェニル基、または炭素数5〜8のシクロアルキル基であり、好ましくは、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンである。
【0041】
なお、本発明では、用途に応じて、酸化防止剤、摩耗防止剤等の種々の添加剤を、グリース組成物全量の約0.05〜10質量%程度の割合で配合することもできる。
【0042】
以上の各成分からなる本発明のトラクショングリース組成物は、各成分の長所が相乗的に現れて、本発明特有の効果が生じ(すなわち、広範囲の温度領域、特に高温領域で、高いトラクション係数を示し)、この結果、工作機械その他各種の機器類や装置類の変速装置として用いられる遊星ローラ型トラクションドライブ機構において、該機構の作動中に時々刻々変動する環境下、動力を効果的に伝達することができるとともに、剛体同士の直接の接触を防止する潤滑油としての役割を果たす潤滑剤としても効果的に作用し、また装置の小型化に寄与することができる。
【0043】
【実施例】
実施例および比較例で得られるトラクショングリースの評価は、下記の方法によるトラクション係数で行った。
トラクション係数:四円筒試験機を用い、駆動軸回転数1000rpm(周速2.09m/s)、すべり率5%、最大ヘルツ応力1.2GPaになるように法線荷重を加え、試験温度40〜120℃において測定した法線荷重に対する伝達された接線力の比で表示した。
【0044】
成分調製例1
10リットル(以下、リットルを「L」と記す)のガラス製反応容器に、α−メチルスチレン5kgと、触媒として12−タングステン酸(関東化学株式会社製)100gとを入れ、50℃で1時間加熱、攪拌して反応させた後、20℃の水浴にて冷却し、固体触媒を濾別した。
この濾液を200Lオートクレーブに入れ、さらにシクロヘキサン100kgと、Pdを含む活性炭担体の水添触媒(5wt%Pd担持;和光純薬製)(以下、この触媒を「Pd/C水添触媒」と記す)500gを入れ、密閉後、水素圧60kg/cm2(G)、180℃で8時間水素化を行い、室温まで放冷し、触媒を濾別した。
【0045】
得られた生成物をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン((i)成分)が40.1wt%、2,4,6−トリシクロヘキシル−2,4−ジメチルヘプタン(( ii )成分)が28.0wt%、および軽質分(イソプロピルシクロヘキサン)16.9wt%、重質分(四量体以上の水素化物)15wt%が生成していた。
【0046】
全反応液をロータリーエバポレーターにかけてシクロヘキサンおよび軽質分を留去し、次いで減圧蒸留により、沸点165〜175℃/2mmHg((i)成分)2650gと、沸点190〜200℃/2mmHg(( ii )成分)1850gとを得た。
【0047】
成分調製例2
α−メチルスチレン2量体1000g、シクロヘキサン5000g、Pd/C水素添加触媒(和光純薬(株)製)10gを、攪拌機付き10Lオートクレーブに入れ密封した。オートクレーブ内をH2で0.1MPaに保ち、室温(25℃)で18時間攪拌した。
その後、オートクレーブを開封し、Pd/C水素添加触媒を濾別後、シクロヘキサンを留去し、2−メチル−2,4−ジフェニルペンタン1008gを得た。
【0048】
次に、この2−メチル−2,4−ジフェニルペンタン1008gと、AlCl3100.8gを塩化カルシウム管、冷却管、および滴下漏斗を取り付けた10Lの三口反応容器に入れた。攪拌しながら、滴下漏斗よりジイソブチレン2016gを30分かけて滴下後、60℃まで昇温し、3時間攪拌した。
反応容器を氷浴で冷却しながら、蒸留水3000gを30分かけて滴下し、AlCl3を分解した。
その後、静置して有機層を分離し、無水Na2SO4による脱水を行うことにより、2−メチル−2,4−ジフェニルペンタンのアルキル化体と、ジイソブチレンの2量体〜多量体を含む混合物を3000g得た。
【0049】
この反応液全量、シクロヘキサン30000g、N−113ニッケル系水添触媒(日揮化学製)300gをオートクレーブに入れ、密封し、水素圧6.1MPa、200℃で2時間核水素化を行い、冷却後、触媒を濾別し、シクロヘキサンを留去した。反応液を減圧蒸留にて蒸留し、2mmHg、165〜180℃で留分1600gを得た(( iii )成分)。
【0050】
成分調製例3
ナフサのスチームクラッキングより得られたジシクロペンタジエン75.0質量%、オレフィン5.4質量%、および残余の大部分が飽和炭化水素からなるシクロペンタジエン留分500g(シクロペンタジエン5.7モル)と、ナフサのスチームスラッキングより得られ、スチレン、ビニルトルエン、α,β−メチルスチレン、およびインデンの合計含有量が26.5質量%(平均分子量118)で、他の大部分が不活性な芳香族炭化水素からなるC9系芳香族留分500g(反応性成分1.1モル)とを、窒素雰囲気下、18kg/cm2(G)、260℃で3時間熱共重合した。
【0051】
この熱共重合液から、原料中の不活性留分、および未反応原料を、最初は加圧下、引き続き減圧下において、200℃で留去し、軟化点120℃のシクロペンタジエン系樹脂409gを得た。
【0052】
次いで、ニッケル系触媒を2質量%添加し、水素圧60kg/cm2(G)、250℃で12時間水素化し、軟化点125℃、重量平均分子量640のシクロペンタジエン−モノビニル芳香族共重合水素化物(( iv )成分)を得た。
【0053】
成分調製例4
成分調製例3で用いたシクロペンタジエン留分750g(シクロペンタジエン8.5モル)とデセン−1を96.5質量%含み、その他が痾−オレフィン以外の留分から成るC10留分250g(α−オレフィンとして1.7モル)を、成分調製例2と同じ条件で2時間熱共重合した。
【0054】
この熱共重合液から、原料中の不活性留分、および未反応原料を、最初は加圧下、引き続き減圧下の、200℃で留去し、シクロペンタジエン系樹脂380gを得た。
【0055】
次いで、温度を220℃、時間を4時間とする以外は、成分調製例3と同様の条件で水素化し、軟化点42℃、重量平均分子量486のシクロペンタジエン−α−オレフィン共重合水素化物((v)成分)を得た。
【0056】
参考例1
(A)成分として成分調製例1で得た(i)成分77.5質量%、(B)成分として成分調製例3で得た( iv )成分10.0質量%、ステアリルアミン8.0質量%、およびジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート3.5質量%を混合し、攪拌しながら110℃に加熱し、ジウレアを合成した。
その後、攪拌しながら冷却し、アミン系酸化防止剤1.0質量%を加えた後、ロールミルに通してグリース状物を得た。得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表1に示す。
【0057】
実施例1
(A)成分として成分調製例1で得た(i)成分66.0質量%、(B)成分として成分調製例4で得た(v)成分15.0質量%、シクロヘキシルアミン8.0質量%、およびジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート10.0質量%を混合し、攪拌しながら110℃に加熱し、ジウレアを合成した。その後、攪拌しながら冷却し、アミン系酸化防止剤1.0質量%を加えた後、ロールミルに通してグリース状物を得た。得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表1に示す。
【0058】
参考例2
(A)成分として成分調製例1で得た(i)成分80.4質量%、(B)成分として成分調製例3で得た( iv )成分10.0質量%、p−メチルアニリン8.6質量%、およびジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート10.0質量%を加え、攪拌しながら110℃に加熱し、ジウレアを合成した。
その後、攪拌しながら冷却し、アミン系酸化防止剤1.0質量%を加えた後、ロールミルに通してグリース状物を得た。得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表1に示す。
【0059】
参考例3
(A)成分として成分調製例1で得た(i)成分82.0質量%、(B)成分として参考例3で得た( iv )成分10.0質量%、およびステアリン酸リチウム(アデカファインケミカル社製LIS)7.0質量%を混合し、70〜80℃で3時間攪拌した後、アミン系酸化防止剤1.0質量%を加えた。
これらをロールミルに通してグリース状物を得た。
得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表1に示す。
【0060】
参考例4
(A)成分として成分調製例1で得た(i)成分82.0質量%、(B)成分として成分調製例3で得た( iv )成分10.0質量%、ベントナイトとしてベントン34(National Lead Industries社製、有機アミン処理品)4.0質量%、およびエタノール1.0質量%を混合し、70〜80℃で3時間攪拌した後、アミン系酸化防止剤1.0質量%を加えた。
これらをロールミルに通してグリース状物を得た。
得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表1に示す。
【0061】
参考例5
(A)成分として成分調製例1で得た(i)成分49.7質量%と( ii )成分21.3質量%、(B)成分として成分調製例3で得た( iv )成分10.0質量%、シクロヘキシルアミン8.0質量%、およびジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート10.0質量%を混合し、攪拌しながら110℃に加熱し、ジウレアを合成した。
その後、攪拌しながら冷却し、アミン系酸化防止剤1.0質量%を加えた後、ロールミルに通してグリース状物を得た。
得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表1に示す。
【0062】
実施例2
(A)成分として成分調製例1で得た( i )成分52.8質量%と(ii)成分13.2質量%、(B)成分として成分調製例4で得た(v)成分15.0質量%、シクロヘキシルアミン8.0質量%、およびジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート10.0質量%を混合し、攪拌しながら110℃に加熱し、ジウレアを合成した。
その後、攪拌しながら冷却し、アミン系酸化防止剤1.0質量%を加えた後、ロールミルに通してグリース状物を得た。
得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表1に示す。
【0063】
参考例6
(A)成分として成分調製例1で得た(i)成分35.5質量%と成分調製例2で得た( iii )成分35.5質量%、(B)成分として成分調製例3で得た( iv )成分10.0質量%、シクロヘキシルアミン8.0質量%、およびジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート10.0質量%を混合し、攪拌しながら110℃に加熱し、ジウレアを合成した。
その後、攪拌しながら冷却し、アミン系酸化防止剤1.0質量%を加えた後、ロールミルに通してグリース状物を得た。
得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表1に示す。
【0064】
比較例1
成分調製例1で得た(i)成分70.0質量%と( ii )成分11.0質量%とを混合して基油とした以外は、実施例1と同様にしてグリース状物を得た。
得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表2に示す。
【0065】
比較例2
成分調製例1で得た(i)成分40.5質量%とナフテン系鉱油40.5質量%とを混合して基油とした以外は、実施例1と同様にしてグリース状物を得た。
得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表2に示す。
【0066】
比較例3
成分調製例2で得た( iii )成分11.0質量%とナフテン系鉱油70.0質量%とを混合して基油とした以外は、実施例1と同様にしてグリース状物を得た。
得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表2に示す。
【0067】
比較例4
ナフテン系鉱油81.0質量%を基油とした以外は、実施例1と同様にしてグリース状物を得た。得られたグリース状物の組成および物性の測定値を表2に示す。
【0068】
【表1の1】
【0069】
【表1の2】
【0070】
【表2】
【0071】
表1〜表2から明らかなように、本発明のトラクショングリース組成物(実施例1,2)は、参考および比較のトラクショングリース組成物(参考例1〜6、比較例1〜4)のいずれよりも、格段に優れた総合性能を示すことが判る。
【0072】
【発明の効果】
本発明のトラクショングリース組成物によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)広い温度範囲、特に高温領域で高いトラクション係数を有することから、常に安定した動力伝達能力を維持することができると共に、トラクションドライブ装置の小型軽量化や長寿命化を図ることができる。
(2)比較的安価な原料から簡便な手段によって得られるものであり、経済性に優れている。
(3)使用条件が過酷である装置に、好適に使用することができる。
Claims (1)
- (A)α−アルキルスチレン2〜3量体水素化物である一般式(1)〜(3)で表される少なくとも1種の化合物60〜95質量%、および
(B)シクロペンタジエン類とα−オレフィン類との熱共重合物、その水素化物、あるいはこれらの混合物であって、軟化点が40℃以上、もしくは重量平均分子量が400以上のシクロペンタジエン系石油樹脂5〜40質量%、
からなる基油に、増ちょう剤を分散させてなるトラクショングリース組成物。
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