JP3998271B2 - サリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法 - Google Patents
サリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はサリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子供与性発色性化合物と電子受容性化合物(顕色剤)との呈色反応を利用した感熱記録材料はよく知られている(例えば、特公昭43−4160号公報、特公昭45−14039号公報)。感熱記録材料は比較的安価であり、また、記録機器がコンパクトで、且つ、メンテナンスフリーであるという利点があり、ファクシミリ、記録計、プリンター分野において幅広く利用されている。最近では、感熱記録材料の利用分野はさらに広がり、且つ、多様化しており、さらに過酷な環境下での用途(例えば、ラベル、プリペイドカード等)へと広がっている。しかし、従来より公知の、2,2−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン〔”ビスフェノールA”〕、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステルなどを電子受容性化合物とする感熱記録材料は、過酷な環境下(例えば、油、溶剤、油脂、蛍光ペン等の筆記具等との接触下あるいは多湿環境下)では、その未発色部が著しく汚染(地汚れ)されたり、また、発色画像が褪色したりする等の欠点がある。
【0003】
このような欠点を改良するものとして、本発明者等は、カルバメート基で置換されたサリチル酸誘導体または該誘導体の金属塩(特に多価金属塩)を電子受容性化合物として用いることにより、未発色部および発色画像の保存安定性(例えば、耐油性、耐湿熱性、耐筆記具性)に優れた感熱記録材料が得られることを見出した(特開平6−72984号公報)。このカルバメート置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩(例えば、亜鉛塩)は、対応するサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩)の水溶液に、水可溶性の多価金属化合物(例えば、硫酸亜鉛)を作用させる、いわゆる、複分解法により製造することができる。しかし、この方法では、生成したサリチル酸誘導体の多価金属塩を濾過により分離、単離する際に、しばしば、濾過性が悪く、濾過工程に長時間を要し、作業効率、生産効率等の低下を招いていた。
現在では、一層効率良く、短時間でカルバメート置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩を製造、分離、単離できる方法が強く望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、記録材料(例えば、感熱記録材料、感圧記録材料)用の電子受容性化合物として有用なサリチル酸誘導体の多価金属塩の簡便で、且つ効率的な製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述の要望にこたえるべく、サリチル酸誘導体の製造方法に関し鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、一般式(1)(化2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物とを、水、および、水に実質的に不溶性で且つ生成したサリチル酸誘導体の多価金属塩の溶解度が25℃で5重量%以下である有機溶媒の存在下で、作用させる一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法に関するものである。
【0006】
【化2】
(式中、X1 、X2 はそれぞれ、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表し、Y1 、Y2 はそれぞれ、酸素原子または硫黄原子を表し、R1 は水素原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を表し、R2 はアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表す)
【0007】
本発明に係る一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体において、X1 およびX2 は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表し、好ましくは、水素原子、炭素数1〜20の鎖状アルキル基、炭素数5〜14の環状アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、フェニル基、フッ素原子、塩素原子または臭素原子であり、より好ましくは、水素原子、炭素数1〜4の鎖状アルキル基、シクロヘキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ベンジル基、α−メチルベンジル基、クミル基、フェニル基または塩素原子であり、特に水素原子は好ましい。
一般式(1)において、Y1 およびY2 は酸素原子または硫黄原子を表し、好ましくは、Y1 は酸素原子であり、より好ましくは、Y1 およびY2 は酸素原子である。
【0008】
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体において、R1 は水素原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を表し、好ましくは、水素原子、炭素数1〜20の鎖状アルキル基、炭素数5〜14の環状アルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、より好ましくは、水素原子、炭素数1〜8の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ベンジル基またはフェニル基であり、さらに好ましくは、水素原子、炭素数1〜4の鎖状アルキル基またはフェニル基であり、特に好ましくは、水素原子である。
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体において、R2 はアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、好ましくは、置換基を有していてもよい鎖状アルキル基、置換基を有していてもよい環状アルキル基、置換基を有していてもよい鎖状アルケニル基、置換基を有していてもよい環状アルケニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基または置換基を有していてもよい複素芳香環基である。
【0009】
R2 のアルキル基およびアルケニル基は置換基を有していてもよく、例えば、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20のアルコキシアルキルオキシ基、炭素数2〜20のアルケニルオキシ基、炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数8〜20のアラルキルオキシアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシアルコキシ基、炭素数8〜20のアリールアルケニル基、炭素数9〜20のアラルキルアルケニル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数2〜20のアルコキシアルキルチオ基、炭素数2〜20のアルキルチオアルキルチオ基、炭素数2〜20のアルケニルチオ基、炭素数7〜20のアラルキルチオ基、炭素数8〜20のアラルキルオキシアルキルチオ基、炭素数8〜20のアラルキルチオアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、炭素数7〜20のアリールオキシアルキルチオ基、炭素数7〜20のアリールチオアルキルチオ基、ヘテロ原子含有の環状アルキル基、ハロゲン原子などの置換基で単置換あるいは多置換されていてもよい。
さらに、これらの置換基に含まれるアリール基は、さらに炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数7〜10のアラルキルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子などで置換されていてもよい。
【0010】
また、R2 のアラルキル基およびアリール基中のアリール基は置換基を有していてもよく、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20のアルコキシアルキルオキシ基、炭素数2〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシアルキル基、炭素数3〜20のアルケニルオキシアルキルオキシ基、炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数8〜20のアラルキルオキシアルキル基、炭素数8〜20のアラルキルオキシアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシアルキル基、炭素数7〜20のアリールオキシアルキルオキシ基、炭素数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素数3〜20のアルケニルカルボニル基、炭素数8〜20のアラルキルカルボニル基、炭素数7〜20のアリールカルボニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数3〜20のアルケニルオキシカルボニル基、炭素数8〜20のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルカルボニルオキシ基、炭素数8〜20のアラルキルカルボニルオキシ基、炭素数7〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数14〜20のアラルキルオキシアラルキル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数7〜20のアラルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、ニトロ基、ホルミル基、水酸基、シアノ基、ハロゲン原子などの置換基で単置換あるいは多置換されていてもよい。
【0011】
さらに、これらの置換基に含まれるアリール基は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数7〜10のアラルキルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子などで置換されていてもよい。
好ましくは、R2 は置換基を有していてもよい総炭素数1〜24のアルキル基、置換基を有していてもよい総炭素数2〜24のアルケニル基、置換基を有していてもよい総炭素数7〜24のアラルキル基または置換基を有していてもよい総炭素数6〜24のアリール基であり、特に好ましくは、置換基を有していてもよい総炭素数1〜16のアルキル基、置換基を有していてもよい総炭素数7〜16のアラルキル基または置換基を有していてもよい総炭素数6〜16のアリール基である。
【0012】
R2 の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、n−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、1−エチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、2,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、3,4−ジメチルシクロヘキシル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、3−tert−ブチルシクロヘキシル基、4−フェニルシクロヘキシル基、2−フェニルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基、ボルネル基、イソボルネル基、2−ノルボルナンメチル基、1−アダマンチルメチル基、
【0013】
ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−4−ペンテニル基、2−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、1−ビニルヘキシル基、3−ノネニル基、6−ノネニル基、9−デセニル基、10−ウンデセニル基、1−シクロヘキセニル基、
2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−イソプロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−n−ペンチルオキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−n−デシルオキシエチル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−n−プロポキシプロピル基、3−n−ブトキシプロピル基、3−n−ヘキシルオキシプロピル基、3−n−オクチルオキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−エトキシブチル基、5−メトキシペンチル基、6−エトキシヘキシル基、2−メトキシエトキシエチル基、2−エトキシエトキシエチル基、2−n−ブトキシエトキシエチル基、3−エトキシエトキシプロピル基、
【0014】
2−アリルオキシエチル基、2−(4’−ペンテニル)オキシエチル基、3−アリルオキシプロピル基、4−アリルオキシブチル基、
2−ベンジルオキシエチル基、2−フェネチルオキシエチル基、2−(4’−メチルベンジルオキシ)エチル基、2−(4’−クロロベンジルオキシ)エチル基、3−ベンジルオキシプロピル基、4−ベンジルオキシブチル基、2−ベンジルオキシメトキシエチル基、2−(4’−メチルベンジル)オキシメトキシエチル基、フェノキシメチル基、2−フェノキシエチル基、2−(4’−クロロフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メトキシフェニルオキシ)エチル基、3−フェノキシプロピル基、4−フェノキシブチル基、6−(2’−クロロフェニルオキシ)ヘキシル基、2−フェノキシエトキシエチル基、2−(1’−ナフチルオキシ)エチル基、2−(2’−ナフチルオキシ)エチル基、3−(2’−ナフチルオキシ)プロピル基、
シンナミル基、
【0015】
2−メチルチオエチル基、2−エチルチオエチル基、2−n−ブチルチオエチル基、2−n−ヘキシルチオエチル基、2−n−オクチルチオエチル基、2−n−デシルチオエチル基、3−メチルチオプロピル基、3−エチルチオプロピル基、3−n−ブチルチオプロピル基、4−エチルチオブチル基、4−n−プロピルチオブチル基、4−n−ブチルチオブチル基、5−エチルチオペンチル基、6−メチルチオヘキシル基、6−エチルチオヘキシル基、6−n−ブチルチオヘキシル基、8−メチルチオオクチル基、2−メトキシエチルチオエチル基、2−エチルチオエチルチオエチル基、2−アリルチオエチル基、2−ベンジルチオエチル基、3−(4’−メチルベンジルチオ)プロピル基、4−ベンジルチオブチル基、2−ベンジルオキシエチルチオエチル基、3−ベンジルチオプロピルチオプロピル基、2−フェニルチオエチル基、2−(4’−メトキシフェニルチオ)エチル基、2−フェノキシエチルチオエチル基、3−(2’−クロロフェニルチオ)エチルチオプロピル基、
2−テトラヒドロフルフリル基、
【0016】
2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、2,2,2−トリクロロエチル基、7−クロロヘプチル基、8−クロロオクチル基、8−フルオロオクチル基、
ベンジル基、α−メチルベンジル基、α−エチルベンジル基、フェネチル基、α−メチルフェネチル基、α,α−ジメチルフェネチル基、4−メチルフェネチル基、4−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、2−メチルベンジル基、4−イソプロピルベンジル基、4−アリルベンジル基、4−ベンジルベンジル基、4−フェネチルベンジル基、4−フェニルベンジル基、4−(4’−メチルフェニル)ベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−n−ブトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、4−メトキシメチルベンジル基、4−アリルオキシベンジル基、4−ビニルオキシメチルベンジル基、4−ベンジルオキシベンジル基、4−フェネチルオキシベンジル基、4−フェノキシベンジル基、3−フェノキシベンジル基、4−ヒドロキシベンジル基、3−ヒドロキシベンジル基、2−ヒドロキシベンジル基、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル基、4−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、2−クロロベンジル基、2−フルフリル基、ジフェニルメチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、
【0017】
フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−フリール基、3−チエニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−sec −ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−tert−オクチルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、4−アリルフェニル基、2−アリルフェニル基、4−ベンジルフェニル基、2−ベンジルフェニル基、4−クミルフェニル基、4−(4’−メトキシクミル)フェニル基、4−(4’−ベンジルオキシ)クミルフェニル基、4−(4’−クロロベンジル)フェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、2−フェニルフェニル基、
【0018】
4−(4’−メトキシフェニル)フェニル基、4−(4’−n−ブトキシフェニル)フェニル基、2−(2’−メトキシフェニル)フェニル基、4−(4’−クロロフェニル)フェニル基、4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−イソペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−エチル−1−ナフチル基、6−n−ブチル−2−ナフチル基、2−メトキシ−1−ナフチル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、4−n−ブトキシ−1−ナフチル基、5−エトキシ−1−ナフチル基、6−エトキシ−2−ナフチル基、6−n−ブトキシ−2−ナフチル基、6−n−ヘキシルオキシ−2−ナフチル基、7−メトキシ−2−ナフチル基、7−n−ブトキシ−2−ナフチル基、
【0019】
4−メトキシメチルフェニル基、4−エトキシメチルフェニル基、4−n−ブトキシメチルフェニル基、3−メトキシメチルフェニル基、4−(2’−メトキシエチル)フェニル基、4−(2’−エトキシエチルオキシ)フェニル基、4−(2’−n−ブトキシエチルオキシ)フェニル基、4−(3’−エトキシプロピルオキシ)フェニル基、4−ビニルオキシフェニル基、4−アリルオキシフェニル基、3−アリルオキシフェニル基、4−(4’−ペンテニルオキシ)フェニル基、4−アリルオキシ−1−ナフチル基、4−アリルオキシメチルフェニル基、4−(2’−アリルオキシエチルオキシ)フェニル基、4−ベンジルオキシフェニル基、2−ベンジルオキシフェニル基、4−フェネチルオキシフェニル基、4−(4’−クロロベンジルオキシ)フェニル基、4−(4’−メチルベンジルオキシ)フェニル基、4−(4’−メトキシベンジルオキシ)フェニル基、4−(3’−エトキシベンジルオキシ)フェニル基、4−ベンジルオキシ−1−ナフチル基、5−(4’−メチルベンジルオキシ)−1−ナフチル基、6−ベンジルオキシ−2−ナフチル基、6−(4’−メチルベンジルオキシ)−2−ナフチル基、7−ベンジルオキシ−2−ナフチル基、
【0020】
4−(ベンジルオキシメチル)フェニル基、4−(2'−ベンジルオキシエチルオキシ)フェニル基、4−フェノキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基、2−フェノキシフェニル基、4−(4’−メチルフェノキシ)フェニル基、4−(4’−メトキシフェノキシ)フェニル基、4−(4’−クロロフェノキシ)フェニル基、4−フェノキシ−1−ナフチル基、6−フェノキシ−2−ナフチル基、4−フェノキシメチルフェニル基、4−(2’−フェノキシエチルオキシ)フェニル基、4−〔2’−(4’−メチルフェニル)オキシエチルオキシ〕フェニル基、4−〔2’−(4’−メトキシフェニル)オキシエチルオキシ〕フェニル基、4−〔2’−(4’−クロロフェニル)オキシエチルオキシ〕フェニル基、4−アセチルフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルフェニル基、4−エチルカルボニルフェニル基、4−n−ブチルカルボニルフェニル基、4−n−ヘキシルカルボニルフェニル基、4−n−オクチルカルボニルフェニル基、4−シクロヘキシルカルボニルフェニル基、4−アセチル−1−ナフチル基、6−アセチル−2−ナフチル基、6−n−ブチルカルボニル−2−ナフチル基、4−アリルカルボニルフェニル基、4−ベンジルカルボニルフェニル基、4−(4’−メチルベンジル)カルボニルフェニル基、4−フェニルカルボニルフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)カルボニルフェニル基、4−(4’−クロロフェニル)カルボニルフェニル基、4−フェニルカルボニル−1−ナフチル基、
【0021】
4−メトキシカルボニルフェニル基、2−メトキシカルボニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、3−エトキシカルボニルフェニル基、4−n−プロポキシカルボニルフェニル基、4−n−ブトキシカルボニルフェニル基、4−n−ヘキシルオキシカルボニルフェニル基、4−n−デシルオキシカルボニルフェニル基、4−シクロヘキシルオキシカルボニルフェニル基、4−エトキシカルボニル−1−ナフチル基、6−メトキシカルボニル−2−ナフチル基、6−n−ブトキシカルボニル−2−ナフチル基、4−アリルオキシカルボニルフェニル基、4−ベンジルオキシカルボニルフェニル基、4−(4’−クロロベンジル)オキシカルボニルフェニル基、4−フェネチルオキシカルボニルフェニル基、6−ベンジルオキシカルボニル−2−ナフチル基、4−フェニルオキシカルボニルフェニル基、4−(4’−エチルフェニル)オキシカルボニルフェニル基、4−(4’−クロロフェニル)オキシカルボニルフェニル基、4−(4’−エトキシフェニル)オキシカルボニルフェニル基、6−フェニルオキシカルボニル−2−ナフチル基、
【0022】
4−アセチルオキシフェニル基、3−アセチルオキシフェニル基、4−エチルカルボニルオキシフェニル基、2−エチルカルボニルオキシフェニル基、4−n−プロピルカルボニルオキシフェニル基、4−n−ペンチルカルボニルオキシフェニル基、4−n−オクチルカルボニルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルカルボニルオキシフェニル基、4−アセチルオキシ−1−ナフチル基、4−n−ブチルカルボニルオキシ−1−ナフチル基、5−アセチルオキシ−1−ナフチル基、6−エチルカルボニルオキシ−2−ナフチル基、7−アセチルオキシ−2−ナフチル基、4−アリルカルボニルオキシフェニル基、4−ベンジルカルボニルオキシフェニル基、4−フェネチルカルボニルオキシフェニル基、6−ベンジルカルボニルオキシ−2−ナフチル基、4−フェニルカルボニルオキシフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)カルボニルオキシフェニル基、4−(2’−メチルフェニル)カルボニルオキシフェニル基、4−(4'−クロロフェニル)カルボニルオキシフェニル基、4−(2'−クロロフェニル)カルボニルオキシフェニル基、4−フェニルカルボニルオキシ−1−ナフチル基、6−フェニルカルボニルオキシ−2−ナフチル基、7−フェニルカルボニルオキシ−2−ナフチル基、
【0023】
4−メチルチオフェニル基、2−メチルチオフェニル基、4−エチルチオフェニル基、3−エチルチオフェニル基、4−n−プロピルチオフェニル基、4−n−ブチルチオフェニル基、4−n−ヘキシルチオフェニル基、4−n−オクチルチオフェニル基、4−シクロヘキシルチオフェニル基、4−ベンジルチオフェニル基、3−ベンジルチオフェニル基、4−(4’−クロロベンジルチオ)フェニル基、4−フェニルチオフェニル、3−フェニルチオフェニル基、4−(4’−メチルフェニルチオ)フェニル基、4−(4’−メトキシフェニルチオ)フェニル基、4−(4’−クロロフェニルチオ)フェニル基、2−エチルチオ−1−ナフチル基、4−メチルチオ−1−ナフチル基、6−エチルチオ−2−ナフチル基、6−フェニルチオ−2−ナフチル基、
4−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−クロロ−1−ナフチル基、4−クロロ−2−ナフチル基、6−ブロモ−2−ナフチル基、4−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ホルミルフェニル基、3−ホルミルフェニル基、2−ホルミルフェニル基、4−ホルミル−1−ナフチル基、1−ホルミル−2−ナフチル基、
【0024】
4−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシ−1−ナフチル基、6−ヒドロキシ−2−ナフチル基、4−シアノフェニル基、2−シアノフェニル基、4−シアノ−1−ナフチル基、6−シアノ−2−ナフチル基、2−クロロ−4−ニトロフェニル基、4−クロロ−2−ニトロフェニル基、6−クロロ−3−メチルフェニル基、2−クロロ−6−メチルフェニル基、4−クロロ−2−メチルフェニル基、4−クロロ−3−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、
3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、
2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、3,5−ジ−n−ブトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、2,4−ジクロロ−1−ナフチル基、1,6−ジクロロ−2−ナフチル基などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
本発明に係る一般式(1)で表される化合物は、サリチル酸骨格内にカルバメート基を有するものであり、カルバメート基の置換位置はサリチル酸骨格において、3位、4位、5位あるいは6位の位置であり、3位、4位あるいは5位の位置に置換されていることがより好ましく、4位あるいは5位の位置に置換されていることが特に好ましい。即ち、下記一般式(1−a)または一般式(1−b)(化3)で表されるサリチル酸誘導体が特に好ましい。
【0026】
【化3】
(上式中、X1 、X2 、Y1 、Y2 、R1 及びR2 は前記と同じ意味を示す)
【0027】
本発明に係る一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の具体例としては、以下に挙げるサリチル酸誘導体を例示することができるが、勿論、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0028】
例示化合物
番号
1.3−(イソプロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
2.3−(イソペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
3.3−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
4.3−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
5.3−(n−デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
6.3−〔(4’−メチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
7.3−〔(2’−シクロヘキシルエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリ
チル酸
8.3−(アリルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
9.3−〔(2’−ヘキセニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
10.3−〔(2'−エトキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
11.3−〔(3'−n−ヘキシルオキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
12.3−〔(2’−ベンジルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
13.3−(フェノキシメチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
14.3−〔(2’−フェノキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
15.3−〔2’−(4−クロロフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0029】
16.3−〔2’−(4−メトキシフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
17.3−〔2’−(2”−フェノキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
18.3−(シンナミルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
19.3−〔(2’−n−ブチルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
20.3−〔(2’−メトキシエチルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
21.3−〔(2’−アリルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
22.3−〔(2’−ベンジルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
23.3−〔(2’−フェニルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
24.3−〔(7'−クロロヘプチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
25.3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
26.3−〔(4'−メチルベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
27.3−〔(4'−クロロベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
28.3−〔(3’−フェノキシベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
29.3−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
30.3−〔(2’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0030】
31.3−〔(3’−フリール)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
32.3−〔(3'−フェニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
33.3−〔(4'−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
34.3−〔(4’−n−ブチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
35.3−〔(4’−tert−ブチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
36.3−〔(4’−シクロヘキシルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
37.3−〔(3'−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
38.3−〔(4’−n−ブトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
39.3−〔(4'−n−オクチルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
40.3−〔(4’−フェノキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
41.3−〔(2'−アセチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
42.3−〔(4’−アリルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
43.3−〔(4'−フェニルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
44.3−〔(4’−n−ブトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
45.3−〔(4’−ベンジルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0031】
46.3−〔(4’−アセチルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
47.3−〔(4’−エチルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
48.3−〔(4'−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
49.3−〔(4'−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
50.3−〔(4'−ニトロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
51.3−〔(4'−ホルミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
52.3−〔(4’−ヒドロキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
53.3−〔(4'−シアノフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
54.3−〔(2’,4’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
55.3−〔(3’,5’−ジクロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
56.5−メチル−3−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
57.5−シクロヘキシル−3−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
58.5−クミル−3−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
59.3−(n−オクチルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
60.3−〔(4’−クロロベンジル)チオールカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0032】
61.3−〔(3'−メチルフェニル)チオールカルボニルアミノ〕サリチル酸
62.3−(n−ブチルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
63.3−(フェニルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
64.3−〔(4’−エトキシフェニル)チオールチオカルボニルアミノ〕サリチル酸
65.3−(N−フェニル−N−フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
66.4−(メチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
67.4−(エチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
68.4−(n−プロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
69.4−(イソプロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
70.4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
71.4−(イソブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
72.4−(sec −ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
73.4−(n−ペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
74.4−(イソペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
75.4−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
【0033】
76.4−(n−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
77.4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
78.4−〔(2'−エチルヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
79.4−(n−ノニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
80.4−(n−デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
81.4−(n−ウンデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
82.4−(n−ドデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
83.4−(n−トリデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
84.4−(n−テトラデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
85.4−(n−ペンタデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
86.4−(n−ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
87.4−(n−ヘプタデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
88.4−(n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
89.4−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
90.4−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
【0034】
91.4−〔(4'−tert−ブチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
92.4−(シクロヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
93.4−(シクロオクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
94.4−(シクロヘキシルメチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
95.4−〔(2’−テトラヒドロフルフリル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
96.4−〔(2'−メトキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
97.4−〔(2’−n−ヘキシルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
98.4−〔(2’−n−オクチルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
99.4−〔(3'−エトキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
100.4−〔(3’−n−ブトキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
101.4−〔(3'−n−オクチルオキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
102.4−〔2’−(2”−n−ブトキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
103.4−〔(2’−ベンジルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
104.4−〔(フェノキシメチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
105.4−〔(2’−フェノキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0035】
106.4−〔2’−(4−クロロフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
107.4−〔2’−(4−メトキシフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
108.4−〔2’−(2”−フェノキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
109.4−〔(3’−n−ブチルチオプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
110.4−〔(6’−エチルチオヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
111.4−〔(2’−ベンジルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
112.4−〔(2’−フェニルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
113.4−〔(2’−クロロエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
114.4−〔(9’−デセニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
115.4−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
116.4−〔(4'−メチルベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
117.4−〔(4'−クロロベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
118.4−〔(2'−フェニルエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
119.4−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
120.4−〔(1’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0036】
121.4−〔(2’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
122.4−〔(2’−フリル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
123.4−〔(4'−フェニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
124.4−〔(4’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
125.4−〔(3’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
126.4−〔(2’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
127.4−〔(4’−エチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
128.4−〔(4’−tert−ブチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
129.4−〔(4’−シクロヘキシルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
130.4−〔(2’−シクロヘキシルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
131 4−〔(4’−クミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
132.4−〔(4'−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
133.4−〔(3'−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
134.4−〔(2'−エトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
135.4−〔(4’−n−ブトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0037】
136.4−〔(4'−n−ヘキシルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
137.4−〔(4’−ベンジルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
138.4−〔4’−(4−ベンジルオキシクミル)フェニルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
139.4−〔(4’−フェノキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
140.4−〔2'−(6−ベンジルオキシ)ナフチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
141.4−〔(4'−フェニルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
142.4−〔(4'−アセチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
143.4−〔(4'−エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
144.4−〔(4’−シクロヘキシルオキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
145.4−〔(4’−n−プロピルカルボニルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
146.4−〔(4’−メチルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
147.4−〔(4’−ベンジルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
148 4−〔(4’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
149.4−〔(2’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
150.4−〔(4'−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0038】
151.4−〔(3’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
152.4−〔(4’−ブロモフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
153.4−〔(4’−ニトロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
154.4−〔(4’−ホルミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
155.4−〔(4’−シアノフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
156.4−〔(2’,4’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
157.4−〔(3’,5’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
158.4−〔(2’,4’−ジクロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
159.4−〔(3’,5’−ジメトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
160.4−〔(3’−ニトロ−4’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
161.4−〔(4’−クロロ−2’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
162.4−(n−オクチルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
163.4−(フェニルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
164.4−〔(4’−エトキシフェニルチオール)カルボニルアミノ〕サリチル酸
165.4−(n−ヘキシルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
【0039】
166.4−〔(4’−メチルフェニルチオール)チオカルボニルアミノ〕サリチル酸
167.4−(n−デシルオキシチオカルボニルアミノ)サリチル酸
168.4−(N−n−ブチル−N−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
169.3−エチル−4−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
170.3−クロロ−4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
171.5−(メチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
172.5−(エチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
173.5−(n−プロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
174.5−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
175.5−(イソブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
176.5−(n−ペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
177.5−(イソペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
178.5−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
179.5−(n−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
180.5−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
【0040】
181.5−〔(2’−エチルヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
182.5−(n−ノニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
183.5−(n−デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
184.5−(n−ウンデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
185.5−(n−ドデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
186.5−(n−テトラデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
187.5−(n−ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
188.5−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
189.5−〔(4’−メチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
190.5−〔(4’−tert−ブチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
191.5−〔(2’−シクロヘキシルエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
192.5−(シクロオクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
193.5−〔(2’−テトラヒドロフルフリル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
194.5−〔(2’−メトキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
195.5−〔(2’−n−ヘキシルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0041】
196.5−〔(3’−エトキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
197.5−〔(3’−イソプロポキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
198.5−〔2’−(2”−メトキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
199.5−(フェノキシメチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
200.5−(2’−フェノキシエチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
201.5−〔2’−(4−クロロフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
202.5−〔2’−(4−メトキシフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
203.5−〔2’−(2”−フェノキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
204.5−〔(2’−n−ヘキシルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
205.5−〔(2’−フェニルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
206.5−(2’−クロロエチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
207.5−(5’−ヘキセニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
208.5−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
209.5−〔(4’−メチルベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
210.5−〔(4’−クロロベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
211.5−〔(2’−フェニルエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
212.5−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
213.5−〔(2’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
214.5−〔(4’−フェニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
215.5−〔(3’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
216.5−〔(4’−エチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
217.5−〔(4’−シクロヘキシルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
218.5−〔(4’−クミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
219.5−〔(4’−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
220.5−〔(3’−エトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
221.5−〔(4’−n−ブトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
222.5−〔(4’−フェノキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
223.5−〔(4’−アセチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
224.5−〔(4’−メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
225.5−〔(4’−エチルカルボニルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0042】
226.5−〔(4’−エチルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
227.5−〔(4’−フェニルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
228.5−〔(4’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
229.5−〔(3’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
230.5−〔(4’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
231.5−〔(3’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
232.5−〔(2’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
233.5−〔(2’−ホルミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
234.5−〔(2’−シアノフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
235.5−〔(2’,4’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
236.5−〔(3’,5’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
237.5−〔(3’−ニトロ−4’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
238.5−(n−ブチルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
239.5−(フェニルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
240.5−〔(2’−ナフチルチオール)カルボニルアミノ〕サリチル酸
【0043】
241.5−〔(4’−メチルフェニルチオール)カルボニルアミノ〕サリチル酸
242.5−(n−ヘプチルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
243.5−(n−ドデシルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
244.5−(n−ペンチルオキシチオカルボニルアミノ)サリチル酸
245.5−〔(4’−クロロフェニル)オキシチオカルボニルアミノ〕サリチル酸
246.5−(N−メチル−N−フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
247.3−メチル−5−(メチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
248.3−エトキシ−5−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
249.3−α−メチルベンジル−5−(エチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
250.3−フェニル−5−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
251.6−(n−プロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
252.6−(イソペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
253.6−(n−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
254.6−〔(1’−メチルヘプチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
255.6−(n−ドデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
【0044】
256.6−〔(2’,5’−ジメチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
257.6−〔(2’−シクロヘキシルメチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
258.6−〔(3’−ブテニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
259.6−〔(10’−ウンデセニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
260.6−〔(2’−イソプロポキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
261.6−〔(3’−シクロヘキシルオキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
262.6−〔(2’−フェネチルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
263.6−〔(2’−フェノキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
264.6−〔2’−(4−クロロフェノキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
265.6−〔(3’−n−ブチルチオプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
266.6−〔3’−(4−メチルベンジルチオ)プロピルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
267.6−〔(2’−フェニルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
268.6−〔(2’−テトラヒドロフルフリル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
269.6−〔(2’−クロロエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
270.6−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
【0045】
271.6−〔(4’−クロロベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
272.6−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
273.6−〔(1’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
274.6−〔(4’−フェニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
275.6−〔(2’−エチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
276.6−〔(4’−tert−ブチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
277.6−〔(3’−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
278.6−〔(4’−n−ヘキシルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
279.6−〔(3’−フェノキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
280.6−〔(4’−エチルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
281.6−〔(4’−ベンジルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
282.6−〔(4’−メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
283.6−〔(4’−メチルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
284.6−〔(3’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
285.6−〔(2’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0046】
286.6−〔(3’−ニトロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
287.6−〔(2’−ホルミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
288.6−〔(3’−ヒドロキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
289.6−〔(4’−シアノフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
290.6−〔(3’,4’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
291.6−〔(2’,4’−ジクロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
292.3−エチル−6−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
293.3−tert−ブチル−6−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
294.6−(N−エチル−N−フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
295.6−(n−オクチルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
296.6−〔(4’−メチルベンジル)チオールカルボニルアミノ〕サリチル酸
297.6−〔(4’−メチルフェニル)チオールカルボニルアミノ〕サリチル酸
298.6−(n−オクチルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
299.6−(フェニルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
300.6−〔(4’−メトキシフェニル)チオールチオカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0047】
本発明に係る一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体は、公知の方法、例えば、Bull. de. Socie. Chim. France, 1189(1955)、J. Pharm. Sci., 52、927(1963) 、あるいは特開平6−72984号公報に記載の方法により製造することができる。すなわち、一般式(2)(化4)で表されるアミノサリチル酸誘導体に、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム)存在下、水溶液中、またはアルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘプタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)の存在下で、一般式(3)(化4)で表される化合物を作用させることにより製造することができる。
【0048】
【化4】
(上式中、X1 、X2 、Y1 、Y2 、R1 およびR2 は前記と同じであり、Zはハロゲン原子を表す)
【0049】
本発明に係る一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩としては、例えば、リチウム、ナトリウムまたはカリウム塩を挙げることができ、より好ましくは、ナトリウムまたはカリウム塩であり、特に好ましくは、ナトリウム塩である。
尚、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩としては、複数の異なる一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩を用いてもよく、例えば、4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸と4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸のそれぞれのアルカリ金属塩の混合塩、あるいは4−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸と5−(シクロヘキルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸のそれぞれのアルカリ金属塩の混合塩に多価金属化合物を作用させてもよく、この場合、異なる構造の一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩(複合多価金属塩)が生成することはいうまでもない。
【0050】
一般式(1)で表される化合物のアルカリ金属塩の製造方法としては、特に限定するものではないが、通常、例えば、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体1当量に対し、0.8〜1.2当量、好ましくは、1.0〜1.1当量のアルカリ金属化合物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)を水存在下で作用させて製造することができる。
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩を製造する際に使用する水の量は、特に限定するものではなく、該アルカリ金属塩の一部が溶解する量を使用すればよく、好ましくは、該アルカリ金属塩の50重量%以上、より好ましくは、80重量%以上が溶解する量を使用することが望ましい。
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩を製造する際の温度は、特に限定するものではないが、通常、約0〜約60℃が好ましく、より好ましくは、約10〜約50℃である。
【0051】
本発明の製造方法は、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を製造する際に、水、および、水に実質的に不溶性で且つ一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩の溶解度が25℃で5重量%以下である有機溶媒(以下、有機溶媒Aと略記する)の存在下で、該サリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物とを、反応させることを特徴とするものである。
本発明に係る一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩としては、好ましくは、水難溶性あるいは水不溶性の2価、3価あるいは4価の金属塩であり、より好ましくは、2価の金属塩である。多価金属塩の具体例としては、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ニッケル、スズ、銅、モリブデン、タングステン、ジルコニウム、マンガン、コバルト、チタン、アルミニウム、鉄の塩を挙げることができ、好ましくは、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ニッケル、マンガン、コバルト、アルミニムの塩であり、より好ましくは、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、マンガンの塩であり、特に好ましくは、亜鉛塩である。
【0052】
多価金属化合物としては、2価、3価または4価の水可溶性の金属化合物が好ましく、具体例としては、例えば、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化ニッケル、塩化コバルト、塩化アルミニウム等の塩化物、酢酸亜鉛、酢酸マンガン等の酢酸塩、硝酸亜鉛等の硝酸塩等を挙げることができる。多価金属化合物は単独で使用してもよく、または複数併用してもよい。
また、多価金属化合物は、固体状態で使用してもよく、あるいは水溶液の状態で使用してもよい。
多価金属化合物の使用量は、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩1当量に対し、0.8〜1.5当量、好ましくは、1.0〜1.2当量である。尚、この場合の当量とは、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩1モルに対し、多価金属化合物が、例えば、2価の金属化合物(例えば、硫酸亜鉛)の場合には、0.5モルの2価の金属化合物が1当量に相当するものである。
【0053】
本発明において使用する有機溶媒Aとしては、水に実質的に不溶性で且つ一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩の溶解度が25℃で5重量%以下である有機溶媒であり、より好ましくは、水に実質的に不溶性で且つ一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩の溶解度が25℃で2重量%以下である有機溶媒である。また、有機溶媒Aとしては、取り扱い性、または後処理操作性等を考慮すると、大気圧下での沸点が、室温〜200℃程度であることが好ましく、30〜150℃程度であるものがより好ましい。
有機溶媒Aとしては、特に限定するものではないが、具体例としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、メシチレン、アニソール等の芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、テトラクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン、クロロキシレン、フルオロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素系溶媒等を挙げることができる。これらの有機溶媒Aは単独で使用してもよく、複数併用してもよい。
【0054】
水の使用量に関しては、特に限定するものではないが、過多に使用することは、製造効率の点で好ましくないことは自明であり、通常は、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩に対して、0.5〜200倍重量使用することが好ましく、1〜100倍重量使用することがより好ましい。
有機溶媒Aの使用量に関しては、特に限定するものではなく、反応系内に水と有機溶媒Aとの界面が存在するに足る量を使用すればよい。過多に使用すること自体、本発明の効果を妨げるものではないが、過多に使用することは製造効率等の低下を招くだけであり、有機溶媒Aは、通常は、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩に対して、0.01〜20倍重量使用することが好ましく、0.05〜10倍重量使用することがより好ましく、0.1〜5倍重量使用することが特に好ましい。
また、本願発明の方法においては、水と有機溶媒Aとで形成される2相界面を破壊しない程度の量の有機溶媒A以外の水に可溶性の有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、メチルセロソルブ、エチレンングリコール、アセトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等)をさらに存在させてもよい。
【0055】
本発明の製造方法の大きな特徴は、水および有機溶媒Aの存在下で、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物を作用させる点である。この方法により、濾過性に優れた一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を製造することができる。この理由は定かではないが、例えば、水および一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩の溶解度が25℃で5重量%を越すメタノール等の存在下で、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物を作用させると、本発明の製造方法に見られるような優れた効果は生じないこと等から、水と有機溶媒Aの二相の界面の存在が重要であり、優れた効果を生み出すものと考えられる。
【0056】
本発明においては、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応を、水、有機溶媒Aの存在下で行うことを特徴とするものであるが、所望に応じて、さらに分散剤を存在させて実施してもよい。
分散剤としては、イオン性または非イオン性の分散剤が好ましい。係る分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、アルキル変性ポリビニルアルコール、シアノエチル変性ポリビニルアルコール、エーテル変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、アクリルアミド/アルキルアクリレート共重合体、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩、無水マレイン酸/イソブチレン共重合体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプンおよびデンプン誘導体、カゼイン、アラビアゴム、寒天、ゼラチンなどの合成または天然高分子化合物、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、ジアルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、多価アルコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。尚、これらの分散剤は単独で使用してもよく、または複数併用してもよい。分散剤の使用量は、特に制限するものではないが、通常、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩100重量部に対して、1〜30重量部程度である。
【0057】
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物とを作用させる方法としては、特に限定するものではないが、例えば、
▲1▼一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩、水、および有機溶媒Aから成る混合物に、多価金属化合物を供給する方法、
▲2▼多価金属化合物および有機溶媒Aから成る混合物に、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩および水を供給する方法、
▲3▼多価金属化合物、水および有機溶媒Aから成る混合物に、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩を供給する方法、等を適用することができる。勿論、プロセス工学的に可能な他の変形方法も適用できることは言うまでもない。
尚、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩、多価金属化合物などの供給は、その全量を一度に供給してもよいが、適当な供給装置(例えば、各種の滴下装置、定量ポンプ)を用いて連続的に、あるいは断続的に供給することが好ましい。供給時間に関しては、特に限定するものではないが、通常5分〜10時間程度であり、より好ましくは、10分〜5時間程度である。
【0058】
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応は、反応効率等の向上のために、攪拌下で実施することは好ましいことである。
攪拌方法、攪拌装置に関しては、特に限定するものではないが、効率良く反応が進行する程度の攪拌能力を有する攪拌装置を使用することが好ましい。係る攪拌装置としては、例えば、プロペラ型攪拌機、タービン型攪拌機、パドル型攪拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー、ラインミキサー、ラインホモミキサー等の攪拌機を任意に装備した、槽型反応槽、管型反応槽を挙げることができ、本発明は、これらを組み合わせることにより、バッチ式(回分式)または連続式で実施することができる。
【0059】
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応温度に関しては、特に限定するものではないが、通常、−20℃〜水または有機溶媒Aの沸点、より好ましくは、0℃〜水または有機溶媒Aの沸点で実施する。
一般に、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応は速やかであるが、反応終了後、所望に応じて、任意の時間、静置または攪拌操作を実施してもよい。また、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応は、通常、大気圧下で実施できるが、所望により、加圧下、または減圧下で実施してもよい。さらには、不活性ガス(例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン等のガス)の存在下で実施してもよい。
【0060】
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応により製造される一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩は、通常の方法により単離することができる。
すなわち、例えば、生成した一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を、反応系より直接、濾過により単離する方法、あるいは、多量に有機溶媒Aを使用した場合には、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩が収率良く得られるように、有機溶媒Aを、あるいは水と共に有機溶媒Aの一部量または全量を蒸発留去した後、濾過により単離する方法等である。
尚、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩は、場合によっては、水和物を形成することがあるが、本発明において、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩は、このような水和物をも包含するものである。
【0061】
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩は、濾過、単離後、乾燥し、公知の手段、方法により分散処理し、あるいは乾燥工程を経ずとも、濾過後、直接分散処理することにより、記録材料(例えば、感熱記録材料、感圧記録材料)用の電子受容性化合物(顕色剤)の分散液を調製することができる。
この一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩が分散された水分散液を、支持体(例えば、紙、プラスチックシート、合成紙等)上に塗布、乾燥することにより、記録材料を製造することができる。
【0062】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 (例示化合物番号70の亜鉛塩の製造)
4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸25.3gを、炭酸水素ナトリウム8.4gを含む水(500g)溶液に、30℃で徐々に加え、溶解させた後、さらに、トルエン5gを加えた。
この溶液に、硫酸亜鉛の7水和物14.9gを含む水(200g)溶液を25℃で20分を要して滴下した。滴下後、30分間攪拌を行った後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥(50℃)し、4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩25gを得た。融点140〜143℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は5分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0063】
実施例2 (例示化合物番号73の亜鉛塩の製造)
4−(n−ペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸26.8gを、水酸化ナトリウム4.0gを含む水(300g)溶液に20℃で徐々に加え、溶解させた。この溶液を、トルエン5gおよび硫酸亜鉛の7水和物14.9gを含む水(200g)溶液に35℃で1時間を要して滴下した。滴下後、30分間攪拌を行った後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥(50℃)し、4−(n−ペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩28gを得た。
融点130〜133℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は6分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0064】
実施例3 (例示化合物番号75の亜鉛塩の結晶の製造)
4−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸28.2gを、水酸化ナトリウム4.0gを含む水(300g)溶液に20℃で徐々に加え、溶解させた。この溶液を、混合キシレン10gおよび硫酸亜鉛の7水和物14.9gを含む水(200g)溶液に35℃で1時間を要して滴下した。滴下後、加熱し、一部の水と共に混合キシレンを蒸発留去した。混合物を25℃に冷却後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥(60℃)し、4−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸30gを得た。融点137〜140℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は5分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0065】
実施例4 (例示化合物番号76の亜鉛塩の製造)
4−(n−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸29.6gを、水酸化ナトリウム4.0gを含む水(300g)溶液に20℃で徐々に加え、溶解さた後、さらにn−ヘキサン6gおよびシクロヘキサン10gを加えた。
この溶液に硫酸亜鉛の7水和物14.9gを含む水(100g)溶液を50℃で1時間を要して滴下した。滴下後、25℃に冷却後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥(60℃)し、4−(n−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩31gを得た。融点141〜144℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は5分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0066】
実施例5 (例示化合物番号77の亜鉛塩の製造)
4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸30.9gを水酸化ナトリウム4.0gを含む水(400g)溶液に25℃で徐々に加え、溶解させた後、さらにトルエン8gを加えた。
この溶液に硫酸亜鉛の7水和物14.9gを含む水(200g)溶液を25℃で1時間を要して滴下した。滴下後、25℃で30分攪拌を行った後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥(60℃)し、4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩32gを得た。融点140〜143℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は4分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0067】
実施例6 (例示化合物番号79の亜鉛塩の製造)
4−(n−ノニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸32.3gを水酸化ナトリウム4.0gを含む水(500g)溶液に20℃で徐々に加え、溶解させた後、さらにトルエン30gおよびn−ヘプタン10gを加えた。
この溶液に硫酸亜鉛の7水和物14.9gを含む水(200g)溶液を50℃で1時間を要して滴下した。滴下後、加熱し、一部の水と共にトルエンおよびヘプタンを蒸発留去した。混合物を25℃に冷却後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥(60℃)し、4−(n−ノニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩34gを得た。融点140〜143℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は5分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0068】
実施例7 (例示化合物番号80の亜鉛塩の製造)
実施例5において、4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の代わりに、4−(n−デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸を用いた以外は、実施例5に記載した方法に従い、4−(n−デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩を製造した。融点141〜144℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は4分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0069】
実施例8 (例示化合物番号82の亜鉛塩の製造)
実施例5において、4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の代わりに、4−(n−ドデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸を用いた以外は、実施例5に記載した方法に従い、4−(n−ドデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩を製造した。融点130〜134℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は5分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0070】
実施例9 (例示化合物番号115の亜鉛塩の製造)
実施例1において、4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の代わりに、4−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸を用いた以外は、実施例1に記載した方法に従い、4−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩を製造した。融点300℃以上。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は5分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0071】
実施例10 (例示化合物番号119の亜鉛塩の製造)
実施例1において、4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の代わりに、4−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸を用いた以外は、実施例1に記載した方法に従い、4−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩を製造した。融点300℃以上。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は4分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0072】
実施例11 (例示化合物番号188の亜鉛塩の製造)
実施例5において、4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の代わりに、5−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸を用いた以外は、実施例5に記載した方法に従い、5−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩を製造した。融点300℃以上。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は5分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0073】
実施例12 (例示化合物番号202の亜鉛塩の製造)
実施例5において、4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の代わりに、5−〔2’−(4−メトキシフェニル)オキシエチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸を用いた以外は、実施例5に記載の方法に従い、5−〔2’−(4−メトキシフェニル)オキシエチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸の亜鉛塩を製造した。融点300℃以上。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は4分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0074】
実施例13 (例示化合物番号77のマンガン塩の製造)
実施例5において、硫酸亜鉛の7水和物の代わりに、酢酸マンガンの4水和物を用いた以外は、実施例2に記載の方法に従い、4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸のマンガン塩を製造した。融点300℃以上。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は5分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0075】
実施例14 (例示化合物番号188のカルシウム塩の製造)
5−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸27.9gを水酸化ナトリウム4.0gを含む水(400g)溶液に25℃で徐々に加え、溶解させた。この溶液を、トルエン2g、ジクロロメタン2gおよび塩化カルシウム5.6gを含む水(200g)溶液に25℃で20分を要して滴下した。滴下後、25℃で30分攪拌を行った後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥(60℃)し、5−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸のカルシウム塩28gを得た。融点300℃以上。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は5分で、液切れも良く、濾過性は非常に良好であった。
【0076】
比較例1 (例示化合物番号77の亜鉛塩の製造)
4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸30.9gを水酸化ナトリウム4.0gを含む水(400g)溶液に25℃で徐々に加え、溶解させた。この溶液に硫酸亜鉛の7水和物14.9gを含む水(200g)溶液に25℃で1時間を要して滴下した。滴下後、25℃で30分攪拌を行った後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥(50℃)し、4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩32gを得た。
融点140〜143℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は30分と長時間を要し、作業効率は悪かった。
【0077】
比較例2 (例示化合物番号77の亜鉛塩の製造)
4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸30.9gを水酸化ナトリウム4.0gを含む水(400g)溶液に25℃で徐々に加え、溶解させた後、さらにメタノール8gを加えた。
この溶液に硫酸亜鉛の7水和物14.9gを含む水(200g)溶液に25℃で1時間を要して滴下した。滴下後、25℃で30分攪拌を行った後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥(50℃)し、4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩32gを得た。融点140〜143℃。
尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であることが水分測定等の分析結果より判明した。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は30分と長時間を要し、作業効率は悪かった。
【0078】
比較例3 (例示化合物番号188のカルシウム塩の製造)
5−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸27.9gを水酸化ナトリウム4.0gを含む水(400g)溶液に25℃で徐々に加え、溶解させた。この溶液を塩化カルシウム5.6gを含む水(200g)溶液に25℃で20分を要して滴下した。滴下後、25℃で30分攪拌を行った後、析出している無色の固体を濾過、水洗後、乾燥し、5−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸のカルシウム塩28gを得た。融点300℃以上。
濾過は、直径95mmの桐山式ロートを用い、No.5B濾紙〔日本理化学器械(株)製〕を使用して行った。濾過に要した時間は35分と長時間を要し、作業効率は悪かった。
【0079】
【発明の効果】
本発明により、特定構造のサリチル酸誘導体の多価金属塩を効率良く製造する方法を提供することが可能になった。
Claims (1)
- 一般式(1)(化1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物とを、水、および、水に実質的に不溶性で且つ生成したサリチル酸誘導体の多価金属塩の溶解度が25℃で5重量%以下である炭化水素系溶媒および/またはハロゲン化炭化水素系溶媒の存在下で、作用させることを特徴とする一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法。
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