JP4311850B2 - サリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法 - Google Patents

サリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法に関する。さらに詳しくは、記録材料(例えば、感熱記録材料、感圧記録材料)用の電子受容性化合物(顕色剤)として有用なサリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カルバメート基を有するサリチル酸誘導体の製造方法は知られている。
【0003】
例えば、ドイツ特許2749518号に記載の製造方法は、4−アミノサリチル酸または5−アミノサリチル酸に、それぞれ乾燥ピリジン中でベンジルクロロホルメートを作用させる方法であり、4−ベンジルオキシカルボニルアミノサリチル酸ならびに5−ベンジルオキシカルボニルアミノサリチル酸が製造されている。しかし、該製造方法による5−ベンジルオキシカルボニルアミノサリチル酸の収率は約25%と、非常に低いものである。
【0004】
また、Bull.de.Socie.Chim.France、1189、(1955)に記載の製造方法は、4−アミノサリチル酸のナトリウム塩の水溶液にアルキルクロロホルメートを作用させる方法であり、4−アルキルオキシカルボニルアミノサリチル酸を製造している。しかし、該製造方法による4−n−ペンチルオキシカルボニルアミノサリチル酸の収率は約70%と高いものではない。
【0005】
また、J.Pharm.Sci.,52、927(1963)に記載の製造方法は、4−アミノサリチル酸または5−アミノサリチル酸に、炭酸水素ナトリウムの水溶液中で、フェニルクロロホルメートを作用させて、4−フェニルオキシカルボニルアミノサリチル酸および5−フェニルオキシカルボニルアミノサリチル酸を製造している。しかし、本発明者らが検討したところ、炭酸水素ナトリウムの水溶液中で、4−アミノサリチル酸あるいは5−アミノサリチル酸に各種のクロロホルメート化合物を作用させると、目的とする4−カルバメート置換サリチル酸誘導体または5−カルバメート置換サリチル酸誘導体の収率は非常に低い(50%以下)ことが判った。
【0006】
さらに、特開平6−72984号公報ではアミノサリチル酸誘導体とハロホルメート化合物とを、アルコール系溶媒の存在下で反応させて、カルバメート置換されたサリチル酸誘導体を製造する方法が示されているが、この方法では高収率で目的物を得ることができるものの、しばしば少量ではあるが予期せね副生物が生成するという問題が判明した。
【0007】
また工業的製造プロセスという面から見た場合、従来の製造方法では、アミノサリチル酸誘導体とハロホルメート化合物を反応させた後、必要ならば精製処理を施した後、アルカリ金属化合物と反応させてアルカリ金属塩とし、さらに多価金属化合物と反応させることにより目的物であるサリチル酸誘導体の多価金属塩を得るという非常に長い製造工程を必要とし、有用な製造方法とは言い難かった。
【0008】
現在では、簡便で生産性に優れる工業的製造方法の確立が強く望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、高純度のカルバメート置換したサリチル酸誘導体の多価金属塩を製造する際に、短時間、高収率で工業的にも有用な製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述の要望にこたえるべく、サリチル酸誘導体の製造方法に関し鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩と一般式(3)で表される化合物とを、溶媒中、塩基性化合物の存在下で反応させる事を特徴とする一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法に関するものである。
【0011】
【化4】
Figure 0004311850
【0012】
(式中、X1およびX2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表し、Y1およびY2は酸素原子または硫黄原子を表し、R1は水素原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を表し、R2はアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表す)
【0013】
【化5】
Figure 0004311850
【0014】
(式中、X1、X2およびR1は前記に同じである)
【0015】
【化6】
Figure 0004311850
【0016】
(式中、Y1、Y2およびR2は前記に同じであり、Zはハロゲン原子を表す
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して、詳細に説明する。
【0018】
本発明に係る一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体において、X1およびX2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表し、好ましくは、水素原子、炭素数1〜20の鎖状アルキル基、炭素数5〜14の環状アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、フェニル基、フッ素原子、塩素原子または臭素原子であり、より好ましくは、水素原子、炭素数1〜4の鎖状アルキル基、シクロヘキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ベンジル基、α−メチルベンジル基、クミル基、フェニル基または塩素原子であり、特に水素原子は好ましい。
【0019】
一般式(1)において、Y1およびY2は酸素原子または硫黄原子を表し、好ましくは、Y1は酸素原子であり、より好ましくは、Y1およびY2は酸素原子である。
【0020】
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体において、R1は水素原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を表し、好ましくは、水素原子、炭素数1〜20の鎖状アルキル基、炭素数5〜14の環状アルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、より好ましくは、水素原子、炭素数1〜8の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ベンジル基またはフェニル基であり、さらに好ましくは、水素原子、炭素数1〜4の鎖状アルキル基またはフェニル基であり、特に好ましくは、水素原子である。
【0021】
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体において、R2はアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、好ましくは、置換基を有していてもよい鎖状アルキル基、置換基を有していてもよい環状アルキル基、置換基を有していてもよい鎖状アルケニル基、置換基を有していてもよい環状アルケニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基または置換基を有していてもよい複素芳香環基である。
【0022】
R2のアルキル基およびアルケニル基は置換基を有していてもよく、例えば、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20のアルコキシアルキルオキシ基、炭素数2〜20のアルケニルオキシ基、炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数8〜20のアラルキルオキシアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシアルコキシ基、炭素数8〜20のアリールアルケニル基、炭素数9〜20のアラルキルアルケニル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数2〜20のアルコキシアルキルチオ基、炭素数2〜20のアルキルチオアルキルチオ基、炭素数2〜20のアルケニルチオ基、炭素数7〜20のアラルキルチオ基、炭素数8〜20のアラルキルオキシアルキルチオ基、炭素数8〜20のアラルキルチオアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、炭素数7〜20のアリールオキシアルキルチオ基、炭素数7〜20のアリールチオアルキルチオ基、ヘテロ原子含有の環状アルキル基、ハロゲン原子などの置換基で単置換あるいは多置換されていてもよい。
【0023】
さらに、これらの置換基に含まれるアリール基は、さらに炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数7〜10のアラルキルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子などで置換されていてもよい。
【0024】
また、R2のアラルキル基およびアリール基中のアリール基は置換基を有していてもよく、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20のアルコキシアルキルオキシ基、炭素数2〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシアルキル基、炭素数3〜20のアルケニルオキシアルキルオキシ基、炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数8〜20のアラルキルオキシアルキル基、炭素数8〜20のアラルキルオキシアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシアルキル基、炭素数7〜20のアリールオキシアルキルオキシ基、炭素数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素数3〜20のアルケニルカルボニル基、炭素数8〜20のアラルキルカルボニル基、炭素数7〜20のアリールカルボニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数3〜20のアルケニルオキシカルボニル基、炭素数8〜20のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜20のアリ−ルオキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルカルボニルオキシ基、炭素数8〜20のアラルキルカルボニルオキシ基、炭素数7〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数14〜20のアラルキルオキシアラルキル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数7〜20のアラルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、ニトロ基、ホルミル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基などの置換基で単置換あるいは多置換されていてもよい。
【0025】
さらに、これらの置換基に含まれるアリール基は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数7〜10のアラルキルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子などで置換されていてもよい。好ましくは、R2は置換基を有していてもよい総炭素数1〜24のアルキル基、置換基を有していてもよい総炭素数2〜24のアルケニル基、置換基を有していてもよい総炭素数7〜24のアラルキル基または置換基を有していてもよい総炭素数6〜24のアリール基であり、特に好ましくは、置換基を有していてもよい総炭素数1〜16のアルキル基、置換基を有していてもよい総炭素数7〜16のアラルキル基または置換基を有していてもよい総炭素数6〜16のアリール基である。
【0026】
R2の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、n−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、1−エチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、2,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、3,4−ジメチルシクロヘキシル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、3−tert−ブチルシクロヘキシル基、4−フェニルシクロヘキシル基、2−フェニルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基、ボルネル基、イソボルネル基、2−ノルボルナンメチル基、1−アダマンチルメチル基、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−4−ペンテニル基、2−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、1−ビニルヘキシル基、3−ノネニル基、6−ノネニル基、9−デセニル基、10−ウンデセニル基、1−シクロヘキセニル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−イソプロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−n−ペンチルオキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−n−デシルオキシエチル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−n−プロポキシプロピル基、3−n−ブトキシプロピル基、3−n−ヘキシルオキシプロピル基、3−n−オクチルオキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−エトキシブチル基、5−メトキシペンチル基、6−エトキシヘキシル基、2−メトキシエトキシエチル基、2−エトキシエトキシエチル基、2−n−ブトキシエトキシエチル基、3−エトキシエトキシプロピル基、2−アリルオキシエチル基、2−(4’−ペンテニル)オキシエチル基、3−アリルオキシプロピル基、4−アリルオキシブチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−フェネチルオキシエチル基、2−(4’−メチルベンジルオキシ)エチル基、2−(4’−クロロベンジルオキシ)エチル基、3−ベンジルオキシプロピル基、4−ベンジルオキシブチル基、2−ベンジルオキシメトキシエチル基、2−(4’−メチルベンジル)オキシメトキシエチル基、フェノキシメチル基、2−フェノキシエチル基、2−(4’−クロロフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メトキシフェニルオキシ)エチル基、3−フェノキシプロピル基、4−フェノキシブチル基、6−(2’−クロロフェニルオキシ)ヘキシル基、2−フェノキシエトキシエチル基、2−(1’−ナフチルオキシ)エチル基、2−(2’−ナフチルオキシ)エチル基、3−(2’−ナフチルオキシ)プロピル基、シンナミル基、2−メチルチオエチル基、2−エチルチオエチル基、2−n−ブチルチオエチル基、2−n−ヘキシルチオエチル基、2−n−オクチルチオエチル基、2−n−デシルチオエチル基、3−メチルチオプロピル基、3−エチルチオプロピル基、3−n−ブチルチオプロピル基、4−エチルチオブチル基、4−n−プロピルチオブチル基、4−n−ブチルチオブチル基、5−エチルチオペンチル基、6−メチルチオヘキシル基、6−エチルチオヘキシル基、6−n−ブチルチオヘキシル基、8−メチルチオオクチル基、2−メトキシエチルチオエチル基、2−エチルチオエチルチオエチル基、2−アリルチオエチル基、2−ベンジルチオエチル基、3−(4’−メチルベンジルチオ)プロピル基、4−ベンジルチオブチル基、2−ベンジルオキシエチルチオエチル基、3−ベンジルチオプロピルチオプロピル基、2−フェニルチオエチル基、2−(4’−メトキシフェニルチオ)エチル基、2−フェノキシエチルチオエチル基、3−(2’−クロロフェニルチオ)エチルチオプロピル基、2−テトラヒドロフルフリル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、2,2,2−トリクロロエチル基、7−クロロヘプチル基、8−クロロオクチル基、8−フルオロオクチル基、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α−エチルベンジル基、フェネチル基、α−メチルフェネチル基、α,α−ジメチルフェネチル基、4−メチルフェネチル基、4−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、2−メチルベンジル基、4−イソプロピルベンジル基、4−アリルベンジル基、4−ベンジルベンジル基、4−フェネチルベンジル基、4−フェニルベンジル基、4−(4’−メチルフェニル)ベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−n−ブトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、4−メトキシメチルベンジル基、4−アリルオキシベンジル基、4−ビニルオキシメチルベンジル基、4−ベンジルオキシベンジル基、4−フェネチルオキシベンジル基、4−フェノキシベンジル基、3−フェノキシベンジル基、4−ヒドロキシベンジル基、3−ヒドロキシベンジル基、2−ヒドロキシベンジル基、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル基、4−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、2−クロロベンジル基、2−フルフリル基、ジフェニルメチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−フリール基、3−チエニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−sec−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−tert−オクチルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、4−アリルフェニル基、2−アリルフェニル基、4−ベンジルフェニル基、2−ベンジルフェニル基、4−クミルフェニル基、4−(4’−メトキシクミル)フェニル基、4−(4’−ベンジルオキシ)クミルフェニル基、4−(4’−クロロベンジル)フェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、2−フェニルフェニル基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニル基、4−(4’−n−ブトキシフェニル)フェニル基、2−(2’−メトキシフェニル)フェニル基、4−(4’−クロロフェニル)フェニル基、4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−イソペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−エチル−1−ナフチル基、6−n−ブチル−2−ナフチル基、2−メトキシ−1−ナフチル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、4−n−ブトキシ−1−ナフチル基、5−エトキシ−1−ナフチル基、6−エトキシ−2−ナフチル基、6−n−ブトキシ−2−ナフチル基、6−n−ヘキシルオキシ−2−ナフチル基、7−メトキシ−2−ナフチル基、7−n−ブトキシ−2−ナフチル基、4−メトキシメチルフェニル基、4−エトキシメチルフェニル基、4−n−ブトキシメチルフェニル基、3−メトキシメチルフェニル基、4−(2’−メトキシエチル)フェニル基、4−(2’−エトキシエチルオキシ)フェニル基、4−(2’−n−ブトキシエチルオキシ)フェニル基、4−(3’−エトキシプロピルオキシ)フェニル基、4−ビニルオキシフェニル基、4−アリルオキシフェニル基、3−アリルオキシフェニル基、4−(4’−ペンテニルオキシ)フェニル基、4−アリルオキシ−1−ナフチル基、4−アリルオキシメチルフェニル基、4−(2’−アリルオキシエチルオキシ)フェニル基、4−ベンジルオキシフェニル基、2−ベンジルオキシフェニル基、4−フェネチルオキシフェニル基、4−(4’−クロロベンジルオキシ)フェニル基、4−(4’−メチルベンジルオキシ)フェニル基、4−(4’−メトキシベンジルオキシ)フェニル基、4−(3’−エトキシベンジルオキシ)フェニル基、4−ベンジルオキシ−1−ナフチル基、5−(4’−メチルベンジルオキシ)−1−ナフチル基、6−ベンジルオキシ−2−ナフチル基、6−(4’−メチルベンジルオキシ)−2−ナフチル基、7−ベンジルオキシ−2−ナフチル基、4−(ベンジルオキシメチル)フェニル基、4−(2’−ベンジルオキシエチルオキシ)フェニル基、4−フェノキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基、2−フェノキシフェニル基、4−(4’−メチルフェノキシ)フェニル基、4−(4’−メトキシフェノキシ)フェニル基、4−(4’−クロロフェノキシ)フェニル基、4−フェノキシ−1−ナフチル基、6−フェノキシ−2−ナフチル基、4−フェノキシメチルフェニル基、4−(2’−フェノキシエチルオキシ)フェニル基、4−〔2’−(4’−メチルフェニル)オキシエチルオキシ〕フェニル基、4−〔2’−(4’−メトキシフェニル)オキシエチルオキシ〕フェニル基、4−〔2’−(4’−クロロフェニル)オキシエチルオキシ〕フェニル基、4−アセチルフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルフェニル基、4−エチルカルボニルフェニル基、4−n−ブチルカルボニルフェニル基、4−n−ヘキシルカルボニルフェニル基、4−n−オクチルカルボニルフェニル基、4−シクロヘキシルカルボニルフェニル基、4−アセチル−1−ナフチル基、6−アセチル−2−ナフチル基、6−n−ブチルカルボニル−2−ナフチル基、4−アリルカルボニルフェニル基、4−ベンジルカルボニルフェニル基、4−(4’−メチルベンジル)カルボニルフェニル基、4−フェニルカルボニルフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)カルボニルフェニル基、4−(4’−クロロフェニル)カルボニルフェニル基、4−フェニルカルボニル−1−ナフチル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、2−メトキシカルボニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、3−エトキシカルボニルフェニル基、4−n−プロポキシカルボニルフェニル基、4−n−ブトキシカルボニルフェニル基、4−n−ヘキシルオキシカルボニルフェニル基、4−n−デシルオキシカルボニルフェニル基、4−シクロヘキシルオキシカルボニルフェニル基、4−エトキシカルボニル−1−ナフチル基、6−メトキシカルボニル−2−ナフチル基、6−n−ブトキシカルボニル−2−ナフチル基、4−アリルオキシカルボニルフェニル基、4−ベンジルオキシカルボニルフェニル基、4−(4’−クロロベンジル)オキシカルボニルフェニル基、4−フェネチルオキシカルボニルフェニル基、6−ベンジルオキシカルボニル−2−ナフチル基、4−フェニルオキシカルボニルフェニル基、4−(4’−エチルフェニル)オキシカルボニルフェニル基、4−(4’−クロロフェニル)オキシカルボニルフェニル基、4−(4’−エトキシフェニル)オキシカルボニルフェニル基、6−フェニルオキシカルボニル−2−ナフチル基、4−アセチルオキシフェニル基、3−アセチルオキシフェニル基、4−エチルカルボニルオキシフェニル基、2−エチルカルボニルオキシフェニル基、4−n−プロピルカルボニルオキシフェニル基、4−n−ペンチルカルボニルオキシフェニル基、4−n−オクチルカルボニルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルカルボニルオキシフェニル基、4−アセチルオキシ−1−ナフチル基、4−n−ブチルカルボニルオキシ−1−ナフチル基、5−アセチルオキシ−1−ナフチル基、6−エチルカルボニルオキシ−2−ナフチル基、7−アセチルオキシ−2−ナフチル基、4−アリルカルボニルオキシフェニル基、4−ベンジルカルボニルオキシフェニル基、4−フェネチルカルボニルオキシフェニル基、6−ベンジルカルボニルオキシ−2−ナフチル基、4−フェニルカルボニルオキシフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)カルボニルオキシフェニル基、4−(2’−メチルフェニル)カルボニルオキシフェニル基、4−(4’−クロロフェニル)カルボニルオキシフェニル基、4−(2’−クロロフェニル)カルボニルオキシフェニル基、4−フェニルカルボニルオキシ−1−ナフチル基、6−フェニルカルボニルオキシ−2−ナフチル基、7−フェニルカルボニルオキシ−2−ナフチル基、4−メチルチオフェニル基、2−メチルチオフェニル基、4−エチルチオフェニル基、3−エチルチオフェニル基、4−n−プロピルチオフェニル基、4−n−ブチルチオフェニル基、4−n−ヘキシルチオフェニル基、4−n−オクチルチオフェニル基、4−シクロヘキシルチオフェニル基、4−ベンジルチオフェニル基、3−ベンジルチオフェニル基、4−(4’−クロロベンジルチオ)フェニル基、4−フェニルチオフェニル、3−フェニルチオフェニル基、4−(4’−メチルフェニルチオ)フェニル基、4−(4’−メトキシフェニルチオ)フェニル基、4−(4’−クロロフェニルチオ)フェニル基、2−エチルチオ−1−ナフチル基、4−メチルチオ−1−ナフチル基、6−エチルチオ−2−ナフチル基、6−フェニルチオ−2−ナフチル基、4−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−クロロ−1−ナフチル基、4−クロロ−2−ナフチル基、6−ブロモ−2−ナフチル基、4−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ホルミルフェニル基、3−ホルミルフェニル基、2−ホルミルフェニル基、4−ホルミル−1−ナフチル基、1−ホルミル−2−ナフチル基、4−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシ−1−ナフチル基、6−ヒドロキシ−2−ナフチル基、4−シアノフェニル基、2−シアノフェニル基、4−シアノ−1−ナフチル基、6−シアノ−2−ナフチル基、2−クロロ−4−ニトロフェニル基、4−クロロ−2−ニトロフェニル基、6−クロロ−3−メチルフェニル基、2−クロロ−6−メチルフェニル基、4−クロロ−2−メチルフェニル基、4−クロロ−3−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、3,5−ジ−n−ブトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、2,4−ジクロロ−1−ナフチル基、1,6−ジクロロ−2−ナフチル基などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0027】
本発明に係る一般式(1)で表される化合物は、サリチル酸骨格内にカルバメート基を有するものであり、カルバメート基の置換位置はサリチル酸骨格において、3位、4位、5位あるいは6位の位置であり、3位、4位あるいは5位の位置に置換されていることがより好ましく、4位あるいは5位の位置に置換されていることが特に好ましい。即ち、下記一般式(1−a)または一般式(1−b)で表されるサリチル酸誘導体が特に好ましい。
【0028】
【化7】
Figure 0004311850
【0029】
(式中、X1、X2、Y1、Y2、R1およびR2は前記に同じ)
【0030】
【化8】
Figure 0004311850
【0031】
(式中、X1、X2、Y1、Y2、R1およびR2は前記に同じ)
本発明に係る一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の具体例としては以下に挙げるサリチル酸誘導体を例示することができるが、勿論本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0032】
例示化合物
番号
1.3−(イソプロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
2.3−(イソペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
3.3−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
4.3−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
5.3−(n−デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
6.3−〔(4’−メチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
7.3−〔(2’−シクロヘキシルエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
8.3−(アリルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
9.3−〔(2’−ヘキセニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
10.3−〔(2’−エトキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
11.3−〔(3’−n−ヘキシルオキシプロピル)オキシカルボニルアミノ
〕サリチル酸
12.3−〔(2’−ベンジルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
13.3−(フェノキシメチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
14.3−〔(2’−フェノキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
15.3−〔2’−(4−クロロフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
16.3−〔2’−(4−メトキシフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
17.3−〔2’−(2”−フェノキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
18.3−(シンナミルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
19.3−〔(2’−n−ブチルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
20.3−〔(2’−メトキシエチルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
21.3−〔(2’−アリルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
22.3−〔(2’−ベンジルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
23.3−〔(2’−フェニルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
24.3−〔(7’−クロロヘプチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
25.3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
26.3−〔(4’−メチルベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
27.3−〔(4’−クロロベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
28.3−〔(3’−フェノキシベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
29.3−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
30.3−〔(2’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
31.3−〔(3’−フリール)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
32.3−〔(3’−フェニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
33.3−〔(4’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
34.3−〔(4’−n−ブチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
35.3−〔(4’−tert−ブチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
36.3−〔(4’−シクロヘキシルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
37.3−〔(3’−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
38.3−〔(4’−n−ブトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
39.3−〔(4’−n−オクチルオキシフェニル)オキシカルボニルアミ ノ〕サリチル酸
40.3−〔(4’−フェノキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
41.3−〔(2’−アセチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
42.3−〔(4’−アリルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
43.3−〔(4’−フェニルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
44.3−〔(4’−n−ブトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
45.3−〔(4’−ベンジルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
46.3−〔(4’−アセチルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
47.3−〔(4’−エチルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
48.3−〔(4’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
49.3−〔(4’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
50.3−〔(4’−ニトロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
51.3−〔(4’−ホルミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
52.3−〔(4’−ヒドロキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
53.3−〔(4’−シアノフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
54.3−〔(2’,4’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
55.3−〔(3’,5’−ジクロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
56.5−メチル−3−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
57.5−シクロヘキシル−3−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
58.5−クミル−3−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
59.3−(n−オクチルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
60.3−〔(4’−クロロベンジル)チオールカルボニルアミノ〕サリチル酸
61.3−〔(3’−メチルフェニル)チオールカルボニルアミノ〕サリチル酸
62.3−(n−ブチルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
63.3−(フェニルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
64.3−〔(4’−エトキシフェニル)チオールチオカルボニルアミノ〕サリチル酸
65.3−(N−フェニル−N−フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
66.4−(メチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
67.4−(エチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
68.4−(n−プロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
69.4−(イソプロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
70.4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
71.4−(イソブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
72.4−(sec−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
73.4−(n−ペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
74.4−(イソペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
75.4−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
76.4−(n−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
77.4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
78.4−〔(2’−エチルヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
79.4−(n−ノニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
80.4−(n−デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
81.4−(n−ウンデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
82.4−(n−ドデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
83.4−(n−トリデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
84.4−(n−テトラデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
85.4−(n−ペンタデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
86.4−(n−ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
87.4−(n−ヘプタデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
88.4−(n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
89.4−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
90.4−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
91.4−〔(4’−tert−ブチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
92.4−(シクロヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
93.4−(シクロオクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
94.4−(シクロヘキシルメチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
95.4−〔(2’−テトラヒドロフルフリル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
96.4−〔(2’−メトキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
97.4−〔(2’−n−ヘキシルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
98.4−〔(2’−n−オクチルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
99.4−〔(3’−エトキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
100.4−〔(3’−n−ブトキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
101.4−〔(3’−n−オクチルオキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
102.4−〔2’−(2”−n−ブトキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
103.4−〔(2’−ベンジルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
104.4−〔(フェノキシメチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
105.4−〔(2’−フェノキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
106.4−〔2’−(4−クロロフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
107.4−〔2’−(4−メトキシフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
108.4−〔2’−(2”−フェノキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
109.4−〔(3’−n−ブチルチオプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
110.4−〔(6’−エチルチオヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
111.4−〔(2’−ベンジルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
112.4−〔(2’−フェニルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
113.4−〔(2’−クロロエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
114.4−〔(9’−デセニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
115.4−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
116.4−〔(4’−メチルベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
117.4−〔(4’−クロロベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
118.4−〔(2’−フェニルエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
119.4−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
120.4−〔(1’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
121.4−〔(2’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
122.4−〔(2’−フリル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
123.4−〔(4’−フェニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
124.4−〔(4’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
125.4−〔(3’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
126.4−〔(2’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
127.4−〔(4’−エチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
128.4−〔(4’−tert−ブチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
129.4−〔(4’−シクロヘキシルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
130.4−〔(2’−シクロヘキシルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
131 4−〔(4’−クミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
132.4−〔(4’−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
133.4−〔(3’−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
134.4−〔(2’−エトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
135.4−〔(4’−n−ブトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
136.4−〔(4’−n−ヘキシルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
137.4−〔(4’−ベンジルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
138.4−〔4’−(4−ベンジルオキシクミル)フェニルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
139.4−〔(4’−フェノキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
140.4−〔2’−(6−ベンジルオキシ)ナフチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
141.4−〔(4’−フェニルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
142.4−〔(4’−アセチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
143.4−〔(4’−エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
144.4−〔(4’−シクロヘキシルオキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
145.4−〔(4’−n−プロピルカルボニルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
146.4−〔(4’−メチルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
147.4−〔(4’−ベンジルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
148 4−〔(4’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
149.4−〔(2’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
150.4−〔(4’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
151.4−〔(3’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
152.4−〔(4’−ブロモフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
153.4−〔(4’−ニトロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
154.4−〔(4’−ホルミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
155.4−〔(4’−シアノフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
156.4−〔(2’,4’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
157.4−〔(3’,5’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
158.4−〔(2’,4’−ジクロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
159.4−〔(3’,5’−ジメトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
160.4−〔(3’−ニトロ−4’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
161.4−〔(4’−クロロ−2’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
162.4−(n−オクチルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
163.4−(フェニルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
164.4−〔(4’−エトキシフェニルチオール)カルボニルアミノ〕サリチル酸
165.4−(n−ヘキシルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
166.4−〔(4’−メチルフェニルチオール)チオカルボニルアミノ〕サリチル酸
167.4−(n−デシルオキシチオカルボニルアミノ)サリチル酸
168.4−(N−n−ブチル−N−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
169.3−エチル−4−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
170.3−クロロ−4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
171.5−(メチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
172.5−(エチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
173.5−(n−プロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
174.5−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
175.5−(イソブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
176.5−(n−ペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
177.5−(イソペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
178.5−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
179.5−(n−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
180.5−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
181.5−〔(2’−エチルヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
182.5−(n−ノニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
183.5−(n−デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
184.5−(n−ウンデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
185.5−(n−ドデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
186.5−(n−テトラデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
187.5−(n−ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
188.5−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
189.5−〔(4’−メチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
190.5−〔(4’−tert−ブチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
191.5−〔(2’−シクロヘキシルエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
192.5−(シクロオクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
193.5−〔(2’−テトラヒドロフルフリル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
194.5−〔(2’−メトキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
195.5−〔(2’−n−ヘキシルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
196.5−〔(3’−エトキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
197.5−〔(3’−イソプロポキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸198.5−〔2’−(2”−メトキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミ
ノ〕サリチル酸
199.5−(フェノキシメチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
200.5−(2’−フェノキシエチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
201.5−〔2’−(4−クロロフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
202.5−〔2’−(4−メトキシフェニルオキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
203.5−〔2’−(2”−フェノキシエトキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
204.5−〔(2’−n−ヘキシルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
205.5−〔(2’−フェニルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
206.5−(2’−クロロエチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
207.5−(5’−ヘキセニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
208.5−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
209.5−〔(4’−メチルベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
210.5−〔(4’−クロロベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
211.5−〔(2’−フェニルエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
212.5−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
213.5−〔(2’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
214.5−〔(4’−フェニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
215.5−〔(3’−メチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
216.5−〔(4’−エチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
217.5−〔(4’−シクロヘキシルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
218.5−〔(4’−クミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
219.5−〔(4’−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
220.5−〔(3’−エトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
221.5−〔(4’−n−ブトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
222.5−〔(4’−フェノキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
223.5−〔(4’−アセチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
224.5−〔(4’−メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
225.5−〔(4’−エチルカルボニルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
226.5−〔(4’−エチルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
227.5−〔(4’−フェニルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
228.5−〔(4’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
229.5−〔(3’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
230.5−〔(4’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
231.5−〔(3’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
232.5−〔(2’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
233.5−〔(2’−ホルミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
234.5−〔(2’−シアノフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
235.5−〔(2’,4’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
236.5−〔(3’,5’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
237.5−〔(3’−ニトロ−4’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
238.5−(n−ブチルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
239.5−(フェニルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
240.5−〔(2’−ナフチルチオール)カルボニルアミノ〕サリチル酸
241.5−〔(4’−メチルフェニルチオール)カルボニルアミノ〕サリチル酸
242.5−(n−ヘプチルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
243.5−(n−ドデシルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
244.5−(n−ペンチルオキシチオカルボニルアミノ)サリチル酸
245.5−〔(4’−クロロフェニル)オキシチオカルボニルアミノ〕サリチル酸
246.5−(N−メチル−N−フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
247.3−メチル−5−(メチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
248.3−エトキシ−5−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
249.3−α−メチルベンジル−5−(エチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
250.3−フェニル−5−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
251.6−(n−プロピルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
252.6−(イソペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
253.6−(n−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
254.6−〔(1’−メチルヘプチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
255.6−(n−ドデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
256.6−〔(2’,5’−ジメチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
257.6−〔(2’−シクロヘキシルメチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
258.6−〔(3’−ブテニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
259.6−〔(10’−ウンデセニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
260.6−〔(2’−イソプロポキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
261.6−〔(3’−シクロヘキシルオキシプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
262.6−〔(2’−フェネチルオキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
263.6−〔(2’−フェノキシエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
264.6−〔2’−(4−クロロフェノキシ)エチルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
265.6−〔(3’−n−ブチルチオプロピル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
266.6−〔3’−(4−メチルベンジルチオ)プロピルオキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
267.6−〔(2’−フェニルチオエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
268.6−〔(2’−テトラヒドロフルフリル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
269.6−〔(2’−クロロエチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
270.6−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
271.6−〔(4’−クロロベンジル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
272.6−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
273.6−〔(1’−ナフチル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
274.6−〔(4’−フェニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
275.6−〔(2’−エチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
276.6−〔(4’−tert−ブチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
277.6−〔(3’−メトキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
278.6−〔(4’−n−ヘキシルオキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
279.6−〔(3’−フェノキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
280.6−〔(4’−エチルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
281.6−〔(4’−ベンジルカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
282.6−〔(4’−メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
283.6−〔(4’−メチルチオフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
284.6−〔(3’−フルオロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
285.6−〔(2’−クロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
286.6−〔(3’−ニトロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
287.6−〔(2’−ホルミルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
288.6−〔(3’−ヒドロキシフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
289.6−〔(4’−シアノフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
290.6−〔(3’,4’−ジメチルフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
291.6−〔(2’,4’−ジクロロフェニル)オキシカルボニルアミノ〕サリチル酸
292.3−エチル−6−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
293.3−tert−ブチル−6−(フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
294.6−(N−エチル−N−フェニルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸
295.6−(n−オクチルチオールカルボニルアミノ)サリチル酸
296.6−〔(4’−メチルベンジル)チオールカルボニルアミノ〕サリチル酸
297.6−〔(4’−メチルフェニル)チオールカルボニルアミノ〕サリチル酸
298.6−(n−オクチルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
299.6−(フェニルチオールチオカルボニルアミノ)サリチル酸
300.6−〔(4’−メトキシフェニル)チオールチオカルボニルアミノ〕サリチル酸
【0033】
本発明の製造方法は、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を製造するに際し、予め調製された一般式(2)で表される化合物の多価金属塩と、一般式(3)で表される化合物とを反応させることを特徴とするものである。
【0034】
【化9】
Figure 0004311850
【0035】
(式中、X1、X2およびR1は前記に同じ)
【0036】
【化10】
Figure 0004311850
【0037】
(式中、Y1、Y2およびR2は前記に同じであり、Zはハロゲン原子を表す)すなわち、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体化合物と一般式(3)で表される化合物を反応させる際に、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体化合物を多価金属塩として反応させることで、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体化合物が脱炭酸した、アミノフェノール誘導体に由来するカルバメート置換したフェノール誘導体の生成が抑制することが可能となる。
【0038】
さらに、反応後は反応液中に多量の水を装入し、析出した結晶を濾過するという簡便な操作により、目的物である一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を容易に得ることが可能となるのである。
【0039】
本発明に係る一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩としては、好ましくは、水難溶性あるいは水不溶性の2価、3価あるいは4価の金属塩であり、より好ましくは、2価の金属塩である。多価金属塩の具体例としては、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ニッケル、スズ、銅、モリブデン、タングステン、ジルコニウム、マンガン、コバルト、チタン、アルミニウム、鉄の塩を挙げるこができ、好ましくは、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ニッケル、マンガン、コバルト、アルミニムの塩であり、より好ましくは、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、マンガンの塩であり、特に好ましくは、亜鉛塩である。
【0040】
本発明の大きな特徴は、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩を使用することである。すなわち、一般式(3)で表される化合物との接触前に、すでに多価金属塩の状態になった一般式(2)で表される化合物を使用する点に本発明の製造方法の重要な特徴がある。予め調製された一般式(2)で表される化合物の多価金属塩を使用することにより、一般式(2)で表される化合物が脱炭酸した、アミノフェノール誘導体に由来するカルバメート置換したフェノール誘導体の生成を抑制することが可能になるのである。
本発明の製造方法に用いる一般式(2)で表される化合物の多価金属塩は、一般式(2)で表される化合物のアルカリ金属塩と多価金属化合物を作用させることにより、容易に得ることができる。
【0041】
一般式(2)で表される化合物のアルカリ金属塩としては、一般式(2)で表される化合物のリチウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩を挙げることができ、より好ましくは、ナトリウム塩またはカリウム塩であり、特に好ましくは、ナトリウム塩である。尚、アルカリ金属の種類の異なる複数の一般式(2)で表される化合物のアルカリ金属塩を用いてもよい。
【0042】
多価金属化合物としては、2価、3価または4価の水可溶性の金属化合物が好ましく、具体例としては、例えば、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化ニッケル、塩化コバルト、塩化アルミニウム等の塩化物、酢酸亜鉛、酢酸マンガン等の酢酸塩、硝酸亜鉛等の硝酸塩等を挙げることができる。多価金属化合物は単独で使用しても、または複数併用してもよい。また、多価金属化合物は、固体状態で使用しても、または水溶液の状態で使用してもよい。
【0043】
多価金属化合物の使用量は、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩1当量に対し、0.8〜1.5当量、好ましくは、1.0〜1.2当量である。尚、この場合の当量とは、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩1モルに対し、多価金属化合物が、例えば、2価の金属化合物(例えば、硫酸亜鉛)の場合には、0.5モルの2価の金属化合物が1当量に相当するものである。
【0044】
一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物の作用の方法としては、特に限定するものではないが、通常、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩を含有する反応混合物に、多価金属化合物を供給する方法、または多価金属化合物に、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩を含有する反応混合物を供給する方法を利用することができる。尚、供給に際しては、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応効率等の向上のために、攪拌下で実施することは好ましいことである。
【0045】
一般式(2)で表される化合物のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応は、反応効率等の向上のために、攪拌下で実施することは好ましいことである。攪拌方法、攪拌装置に関しては、特に限定するものではないが、効率良く反応が進行する程度の攪拌能力を有する攪拌装置を使用することが好ましい。係る攪拌装置としては、例えば、プロペラ型攪拌機、タービン型攪拌機、パドル型攪拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー、ラインミキサー、ラインホモミキサー等の攪拌機を任意に装備した、槽型反応槽、管型反応槽を挙げることができ、本発明は、これらを組み合わせることにより、バッチ式(回分式)または連続式で実施することができる。
【0046】
また、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応を効率良く実施する等の目的で、反応に先立って、あるいは反応中に、水を反応混合物に添加することは好ましいことである。この際、添加する水の量に関しては、特に限定するものではないが、通常、有機溶媒に対して、0.1〜10倍重量、より好ましくは、0.2〜5倍重量である。
【0047】
一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応温度に関しては、特に限定するものではないが、通常、−20℃〜溶媒の沸点、より好ましくは、0℃〜溶媒の沸点で実施する。
【0048】
一般に、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応は速やかであるが、反応終了後、所望に応じて任意の時間、静置または攪拌操作を実施してもよい。
【0049】
また、一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と多価金属化合物との反応は、通常、大気圧下で実施できるが、所望により、加圧下、または減圧下で実施してもよい。さらには、不活性ガス(例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン等のガス)の存在下で実施してもよい。
【0050】
本発明において使用される一般式(2)で表される化合物は、公知の方法〔例えば、J. Prakt.Chem.,61、532(1900)、J.Org. Chem.,19、510(1954)、特開昭57−26652号公報、ドイツ特許3638364号、J.Chem.Soc.,2049(1953)に記載の方法〕により製造することができる。
【0051】
即ち、3−アミノサリチル酸誘導体は、例えば、3−ニトロサリチル酸を還元することにより製造することができる。
【0052】
4−アミノサリチル酸誘導体は、例えば、3−アミノフェノール誘導体に、塩基(例えば、炭酸カリウム等)存在下に二酸化炭素を作用させることにより、または4−ニトロサリチル酸を還元することにより製造することができる。
【0053】
5−アミノサリチル酸誘導体は、例えば、サリチル酸誘導体にジアゾニウム塩を作用させた後、得られるジアゾ化合物を還元することにより製造することができる。
【0054】
6−アミノサリチル酸誘導体は、例えば、6−ニトロサリチル酸誘導体を還元することにより製造することができる。
【0055】
一般式(3)で表される化合物において、Zはハロゲン原子を表し、好ましくは、フッ素原子、塩素原子または臭素原子であり、より好ましくは、塩素原子である。一般式(3)で表される化合物は公知の方法〔例えば、MethodenDer Organischen Chem.,8、1018(1952)、J.Amer.Chem.Soc.,72、1254(1950)、Angewante ChemieInternational Edition 4、281(1967)、Chem.Review、73、75(1973)に記載の方法〕により製造することができる。すなわち、代表的には、例えば、一般式(3)において、Zが塩素原子で表される化合物は、ホスゲンまたはチオホスゲンを、アルコール類、フェノール類、チオール類またはチオフェノール類に作用させることにより製造することができる。
【0056】
本発明において使用される塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、等の無機塩基またはピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン、グアニジンなどの有機塩基が挙げられる。これらの塩基性化合物は単独または2種以上を混合して用いることもできる。通常好ましい塩基性化合物としては炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ピリジンなどが挙げられる。
【0057】
本発明に使用される塩基性化合物の使用量は、特に限定するものではないが、通常、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩1モルに対して、0.9〜1.5モルであり、1.0〜1.2モルであることがより好ましい。
【0058】
本発明で使用される有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘプタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール等の炭素数1〜8のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒が挙げられる。これらの有機溶媒は単独あるいは混合して使用することもできる。
【0059】
本発明の反応は水と有機溶媒の混合溶媒で実施することもできる。この際、水と有機溶媒の2層で実施する場合、またはスラリー状態で反応を実施する場合は、反応を促進させる目的で界面活性剤を添加して反応することも可能である。使用される界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、高級アルコール硫酸エステル類、ポリオキシエチレン高級アルコール硫酸エステル類、高級アルコールリン酸エステル類及びその塩、ポリオキシエチレン高級脂肪酸リン酸エステル類及びその塩、スルホン化高級脂肪酸塩、スルホン化高級脂肪酸アルコールエステル塩、イセチオン酸高級脂肪酸エステル塩、α−スルホン化高級脂肪酸エステル塩、高級アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、高級アルキルアミン、高級アルキルトリメチルアンモニウム塩、高級脂肪酸ジエタノールアミド、及びそのエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイド付加物、高級脂肪酸モノエタノールアミド及びそのエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレン高級脂肪酸モノエタノールアミドリン酸エステル、N−長鎖アシル酸性アミノ酸塩、N−長鎖アシルザルコシン塩、N−長鎖アシル−β−アラニン塩等のN−長鎖アシルアミノ酸塩、ラウリルアミノプロピオン酸塩の高級アルキルアミノプロピオン酸塩、ラウリルイミノジ酢酸塩等の高級アルキルイミノジ酢酸塩、高級アルキルジメチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン、N−アルキロイル−N´−(2−ヒドロキシエチル)−N´−カルボキシメチルエチレンジアミン塩、N−アルキロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N´,N´−ビスカルボキシメチルエチレンジアミン等のアミンアミド化合物等が挙げられるがこれらに限定されることはない。使用する際の量としては、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩に対して、0.01〜0.03wt%、好ましくは0.1〜1wt%である。
【0060】
本発明を実施する際に使用される溶媒の量は、特に限定するものではないが、過多に使用することは、製造効率の点で好ましくないことは自明であり、通常は、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩に対して、0.5倍重量〜200倍重量使用することが好ましく、同重量〜100倍重量使用することがより好ましい。
【0061】
本発明を実施する際に使用される一般式(3)で表される化合物の量は、特に限定するものではないが、通常、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩1モルに対して、0.9〜1.5モルであり、1.0〜1.2モルであることがより好ましい。
【0062】
本発明を実施する際の反応温度は、特に限定するものではないが、通常、−20℃以上で行うことが好ましく、−20℃〜溶媒の沸点で行うことがより好ましく、0℃〜溶媒の沸点で行うことが特に好ましい。
【0063】
また、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩と一般式(3)で表される化合物との反応は、通常、大気圧下で実施できるが、所望により、加圧下、または減圧下で実施してもよい。さらには、不活性ガス(例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン等のガス)の存在下で実施してもよい。
【0064】
本発明において実施される反応方法としては特に限定はされないが、例えば、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩と塩基性化合物及びアルコール系溶媒の混合物に、一般式(3)で表される化合物を供給する方法、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩とアルコール系溶媒の混合物に、一般式(3)で表される化合物と塩基性化合物を同時に供給する方法、塩基性化合物を存在させたアルコール系溶媒に、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩を供給しながら、同時に一般式(3)で表される化合物を供給する方法、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩と一般式(3)で表される化合物及び塩基性化合物の混合物に、アルコール系溶媒を供給する方法等を挙げることができる。勿論、プロセス工学的に可能な他の変形方法も適用できることは言うまでもない。
【0065】
尚、一般式(2)で表される化合物の多価金属塩、一般式(3)で表される化合物、塩基性化合物、反応溶媒の供給は、その全量を一度に供給してもよいが、適当な供給装置(例えば、各種の滴下装置、定量ポンプ)を用いて連続的に、あるいは断続的に供給することが好ましい。供給時間に関しては、特に限定するものではないが、通常、5分〜10時間程度であり、より好ましくは、10分〜5時間程度である。
【0066】
本発明における一般式(2)で表される化合物の多価金属塩と一般式(3)で表される化合物との反応は、反応効率等の向上のために、攪拌下で実施することは好ましいことである。攪拌方法、攪拌装置に関しては、特に限定するものではないが、効率良く反応が進行する程度の攪拌能力を有する攪拌装置を使用することが好ましい。係る攪拌装置としては、例えば、プロペラ型攪拌機、タービン型攪拌機、パドル型攪拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー、ラインミキサー、ラインホモミキサー等の攪拌機を任意に装備した、槽型反応槽、管型反応槽を挙げることができ、本発明は、これらを組み合わせることにより、バッチ式(回分式)または連続式で実施することができる。
【0067】
本発明における一般式(2)で表される化合物の多価金属塩と一般式(3)で表される化合物との反応は、速やかに進行し、例えば、上記の方法のように一般式(3)で表される化合物を供給する方法による場合、その供給後、通常は、数分〜数時間で反応は完結する。
【0068】
尚、反応の経過は、公知の分析手段(例えば、高速液体クロマトグラフィー)によりモニターすることができるので、勿論、所望の反応率の段階で、反応生成物の後処理操作を行い、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を単離してもよい。尚、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩は、場合によっては、水和物を形成することがあるが、本発明において、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩とは、このような水和物をも包含するものである。
【0069】
本発明の方法により製造される一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩は、高純度であるが、所望により、公知の精製方法(例えば、再結晶、スラッジング処理)により、一層純度を高めることができる。
【0070】
上述したように、本発明の方法により得られる反応生成物中には、未反応物、副生成物等をほとんど含有していないので、該反応混合物から、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を高純度、高収率で製造することができる。
【0071】
一般式(2)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩と一般式(3)で表される化合物との反応により製造される一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩は、通常の方法により単離することができる。
【0072】
すなわち、反応系より溶媒を留去した後、残渣に水を添加し、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を濾過により単離する方法、あるいはメタノール、エタノールまたはプロパノール等のような水と相溶性の良好な溶媒を使用した場合には、多価金属塩を製造した後、反応生成物を、水に排出した後、一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を濾過により単離する方法等である。
【0073】
一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩は濾過、単離後、乾燥し、公知の手段、方法により分散処理し、あるいは乾燥工程を経ずとも、濾過後、直接分散処理することにより、記録材料(例えば、感圧記録材料、感熱記録材料)用の電子受容性化合物(顕色剤)の分散液を調製することができる。
【0074】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0075】
Figure 0004311850
【0076】
実施例1 (例示化合物番号77の化合物の製造)
4−アミノサリチル酸亜鉛塩185gを含有するメタノール(1500g)の溶液に、重炭酸ソーダ88gを装入し、攪拌下、n−オクチルクロロホルメート201gを25〜30℃で3時間要して滴下した。滴下終了後、さらに同温度で1時間攪拌後、反応混合物に、水1200gを加え、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的とする4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩348gを無色の結晶(融点157〜159℃)として得た(収率97%)。尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であった。
【0077】
該化合物の純度は、高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果99%以上(面積比)であり、4−アミノサリチル酸が脱炭酸した3−アミノフェノールに由来する3−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)フェノールは0.1%以下であった。
【0078】
比較例1
4−アミノサリチル酸153gと炭酸水素ナトリウム170gの水(2200g)溶液に、攪拌下、n−オクチルクロロホルメート193gを20〜25℃で2時間要して滴下した。滴下終了後、25℃で5時間攪拌した後、濃塩酸30gと水1200gの混合水溶液を加え、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的とする4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸148gを無色の結晶として得た。この結晶を水酸化ナトリウム20gを含む水溶液(2000ml)に20℃で徐々に加え、溶解させた。この溶液中に硫酸亜鉛の7水和物72gを含む水溶液(300ml)を40〜45℃で1時間を要して滴下した。滴下後同温度で1時間攪拌した後、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的とする4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩172gを無色の結晶として得た(収率48%)。尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であった。
【0079】
比較例2
4−アミノサリチル酸153gと炭酸水素ナトリウム84gを懸濁させた酢酸ブチル(620g)の溶液に、攪拌下、n−オクチルクロロホルメート193gを25℃で2時間要して滴下した。滴下終了後、25℃で2時間攪拌した後、無機塩を濾過後、濾液より、酢酸ブチルを減圧下留去し、結晶を得た。この結晶を水酸化ナトリウム40gを含む水溶液(2000ml)に20℃で徐々に加え、溶解させた。この溶液中に硫酸亜鉛の7水和物144gを含む水溶液(300ml)を40〜45℃で1時間を要して滴下した。滴下後同温度で1時間攪拌した後、析出した結晶を濾過、乾燥し、亜鉛塩の結晶を得た。
【0080】
該結晶を高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、未反応の4−アミノサリチル酸亜鉛塩約10%と目的とする4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩約80%の他に、副生物を約10%(面積比)含有していた。
【0081】
該粗生成物を、さらにメタノールと水(50:50v/v)溶液より、精製したところ、未反応の4−アミノサリチル酸亜鉛塩は除去できたが、依然として目的物の他に副生物を約12%(面積比)含有していた。
【0082】
比較例3
4−アミノサリチル酸153gと炭酸水素ナトリウム84gを含有するメタノール(560g)の溶液に、攪拌下、n−オクチルクロロホルメート193gを25℃で2時間要して滴下した。滴下終了後、25℃で2時間攪拌後、反応混合物に、水1200gを加え、析出した結晶を濾過、乾燥した。この結晶を水酸化ナトリウム40gを含む水溶液(2000ml)に20℃で徐々に加え、溶解させた。この溶液中に硫酸亜鉛の7水和物144gを含む水溶液(300ml)を40〜45℃で1時間を要して滴下した。滴下後同温度で1時間攪拌した後、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的とする4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩344gを無色の結晶として得た(収率95%)。尚、この亜鉛塩は、サリチル酸1分子に対し、1分子の水を含んでいる水和物であった。
【0083】
該化合物の純度は、高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果99%(面積比)であり、4−アミノサリチル酸が脱炭酸した3−アミノフェノールに由来する3−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)フェノールを1%含有していた。
【0084】
比較例4
4−アミノサリチル酸153gにメタノール(560g)を加え25℃で4時間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム84gを加えた。該混合物に、攪拌下、n−オクチルクロロホルメート193gを25℃で2時間要して滴下した。滴下終了後、25℃で2時間攪拌後、反応混合物に、水酸化ナトリウム40gを含む水溶液(200ml)を25〜30℃で滴下した。滴下終了後、硫酸亜鉛の7水和物144gを含む水溶液(300ml)を40〜45℃で1時間を要して滴下した。滴下後同温度で1時間攪拌した後、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的とする4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩を主成分とする結晶を得た。
【0085】
該化合物の純度は、高速液体クロマトグラフィーにより測定した結果、93%(面積比)であり、4−アミノサリチル酸が脱炭酸した3−アミノフェノールに由来する3−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)フェノールを7%含有していた。
【0086】
実施例2〜28
実施例1において、n−オクチルクロロホルメートの代わりに、第1表に示したクロロホルメート化合物を用いた以外は、実施例1に記載した方法に従い各種の一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩を製造した。
【0087】
尚、いずれのサリチル酸誘導体のも収率は96%以上であり、且つ純度も99%以上であり、4−アミノサリチル酸が脱炭酸した3−アミノフェノールに由来する3位にカルバメート置換したフェノール誘導体は0.1%以下であった。
【0088】
【表1】
Figure 0004311850
【0089】
【表2】
Figure 0004311850
【0090】
実施例29 (例示化合物番号77の化合物の製造)
4−アミノサリチル酸ナトリウム塩の2水和物211gを含有するメタノール(1500g)と水(1500g)の溶液に、攪拌下、25〜30℃で硫酸亜鉛の7水和物(144g)の水(250g)溶液を加え、さらに同温度で30分攪拌した。その後、重炭酸ソーダ88gを装入し、n−オクチルクロロホルメート201gを25〜30℃で3時間要して滴下した。滴下終了後、さらに同温度で1時間攪拌後、反応混合物に、水1200gを加え、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的とする4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩348gを無色の結晶(融点157〜159℃)として得た(収率97%)。
【0091】
該化合物の純度は、高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果99%以上(面積比)であり、4−アミノサリチル酸が脱炭酸した3−アミノフェノールに由来する3−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)フェノールは0.1%以下であった。
【0092】
実施例30 (例示化合物番号77の化合物の製造)
4−アミノサリチル酸ナトリウム塩の2水和物211gを含有するイソプロパノール(1100g)と水(100g)の溶液に、攪拌下、25〜30℃で硫酸亜鉛の7水和物(144g)の水(250g)溶液を加え、さらに同温度で30分攪拌した。その後、重炭酸ソーダ88gを装入し、n−オクチルクロロホルメート201gを25〜30℃で3時間要して滴下した。滴下終了後、さらに同温度で1時間攪拌後、反応混合物に、水1200gを加え、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的とする4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩345gを無色の結晶(融点157〜159℃)として得た(収率96%)。
【0093】
該化合物の純度は、高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果99%以上(面積比)であり、4−アミノサリチル酸が脱炭酸した3−アミノフェノールに由来する3−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)フェノールは0.1%以下であった。
【0094】
実施例31 (例示化合物番号77の化合物の製造)
4−アミノサリチル酸ナトリウム塩の2水和物211gを含有するメタノール(1200g)とトルエン(500g)の溶液に、攪拌下、25〜30℃で硫酸亜鉛の7水和物(144g)の水(250g)溶液を加え、さらに同温度で30分攪拌した。その後、重炭酸ソーダ88gを装入し、n−オクチルクロロホルメート201gを25〜30℃で3時間要して滴下した。滴下終了後、さらに同温度で1時間攪拌後、反応混合物に、水1200gを加え、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的とする4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩348gを無色の結晶(融点157〜159℃)として得た(収率97%)。
【0095】
該化合物の純度は、高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果99%以上(面積比)であり、4−アミノサリチル酸が脱炭酸した3−アミノフェノールに由来する3−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)フェノールは0.1%以下であった。
【0096】
実施例32 (例示化合物番号188の化合物の製造)
5−アミノサリチル酸153gと水酸化ナトリウム40gを水(500g)中で、50℃で4時間攪拌後、水(300g)を留去し、5−アミノサリチル酸ナトリウム塩水溶液を調製した。該水溶液にメタノール(1000g)を加えた後、攪拌下、25〜30℃で硫酸亜鉛の7水和物(144g)の水(250g)溶液を加え、さらに同温度で30分攪拌した。その後、重炭酸ソーダ88gを装入し、シクロヘキシルクロロホルメート163gを25〜30℃で2時間要して滴下した。滴下終了後、25℃で2時間攪拌後、反応混合物に水1500gを加え、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的とする5−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩318gを無色の結晶として得た(収率96%)。
【0097】
該化合物の純度は、高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果99%以上(面積比)であり、5−アミノサリチル酸が脱炭酸した4−アミノフェノールに由来する4−(シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)フェノールは0.1%以下であった。
【0098】
実施例33〜57
実施例32において、シクロヘキシルクロロホルメートの代わりに、第2表に示したクロロホルメート化合物を用いた以外は、実施例32に記載した方法に従い各種の一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体を製造した。
【0099】
尚、いずれのサリチル酸誘導体も収率は96%以上であり、且つ純度も99%以上であり、5−アミノサリチル酸が脱炭酸した4−アミノフェノールに由来する4位にカルバメート置換したフェノール誘導体は0.1%以下であった。
【0100】
【表3】
Figure 0004311850
【0101】
【表4】
Figure 0004311850
【0102】
【発明の効果】
本発明により、高純度なカルバメート置換されたサリチル酸誘導体の多価金属塩を製造する際に、高純度、短時間、且つ高収率で、工業的にも有用な製造法を提供することが可能になった。

Claims (1)

  1. 一般式(2)で表される化合物の多価金属塩と一般式(3)で表される化合物とを、溶媒中、塩基性化合物存在下で反応させる事を特徴とする一般式(1)で表されるサリチル酸誘導体の多価金属塩の製造方法。
    Figure 0004311850
    (式中、X1およびX2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表し、Y1およびY2は酸素原子または硫黄原子を表し、R1は水素原子、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を表し、R2はアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表す)
    Figure 0004311850
    (式中、X1、X2およびR1は前記に同じである)
    Figure 0004311850
    (式中、Y1、Y2およびR2は前記に同じであり、Zはハロゲン原子を表す)
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