JP3995951B2 - 陳列商品表示用カードケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スーパーマーケット等において商品陳列棚や商品吊支用フックバーなどの前面に取付けて、商品名や価格等を表示するために用いられる陳列商品表示用カードケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来のカードケースとしては、例えば実開平7−34766号公報や登録実用新案第3040077号公報等に開示されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記前者のカードケースでは、カードの前面を保持するカード保持板の両側端に後向きの折返し片を設け、これによりカードの支持基板の両側端部を抱持するとともに、両折返し片に形成した切欠部を、支持基板の裏面に突設したフック状の係止突部に係合させて取付けるようになっているため、カード保持板や支持基板成形用の金型の構造が複雑化し、それらの製造コストが増大する。
【0004】
また、折返し片の切欠部がフック状の係止突部と係合しているため、折返し片を後方に大きく弾圧変形させてそれらの係合を外さなければならず、カードを交換したりする際の作業が面倒である。
【0005】
一方、上記後者のカードケースは、カードの支持基板(表示板部)とカード保持板との互いの当接縁部が、高周波溶接により接合されているため、溶接用の設備費が嵩むとともに、工数も増え、上述と同様、製造コストが高くなる。
【0006】
また、カード保持板は、支持基板の外周縁の枠内に固定されているため、挿入されるカードの大きさが制約され、視認性が悪くなる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、簡単な手段で、支持基板にカード保持板を強固に止着しうるようにし、コスト低減が図れるとともに、挿入されるカードの大きさを大として、視認性を向上させうるようにした、陳列商品表示用カードケースを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)商品陳列棚等に取付可能な方形の支持基板と、その前面に止着される透明なカード保持板とからなり、前記支持基板とカード保持板との対向面間に、商品名等が表示されたカードを収容して保持するようにした陳列商品表示用カードケースにおいて、前記支持基板の四隅に、保持片を前向きに突設するとともに、支持基板とほぼ同じ大きさの方形とした前記カード保持板の四隅に、前記支持基板の各保持片の内面と当接可能な面取部を形成し、かつカード保持板の側端と下端とに、前記支持基板の両側端と下端とに係合手段をもって係合可能な係合片を、後向きに突設する。
【0008】
(2)上記(1)項において、支持基板における両側端面と下端面との後部に、カード保持板の各係合片の後端が当接する係止突片を外向きに突設し、支持基板とカード保持板との対向面間に、所要の隙間が形成されるようにする。
【0009】
(3)上記(1)または(2)項において、係合手段が、支持基板と係合片との対向面に設けられた、互いに係脱可能に嵌合し合う凹溝と突部とからなるものとする。
【0010】
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、カード保持板の前面における左右いずれか一方の側端部と下端部とに、カード保持板取外し用の通孔を形成する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のカードケースの分解斜視図、図2は、同じく組立て後の斜視図を示すもので、カードケース(1)は、不透明な合成樹脂(例えばABS樹脂)により横長矩形状に成形された支持基板(2)と、その前面に止着される、支持基板(2)とほぼ同じ大きさの透明な合成樹脂(例えば、ポリスチレン)よりなるカード保持板(3)とからなっている。
【0012】
上記支持基板(2)の両側端面と下端面の後半部寄りには、図3の断面図にも示すように、薄肉の係止突片(4)が外向きに連続的に突設され、その四隅部には、上記カード保持板(3)の角部を保持する保持片(5)が前向きに突設されている。
【0013】
支持基板(2)の前面における左右の側端縁と下端縁には、正面視上向きコ字をなす突条(6)が、前向きに突設され、それにより囲まれた支持基板(2)の前面の凹所(7)内には、後記するカード(16)が挿入されるようになっている。
【0014】
(8)は、カード(16)の抜き差しを容易とするための指入れ用の凹孔である。
支持基板(2)における係止突片(4)よりも前方の両側端面と下端面とには、それぞれ上下2個と左右2個の係合溝(9)が形成されている(図4、図5参照)。
【0015】
支持基板(2)の後面中央の下端部には、図3〜図5に示すように、図示しない商品陳列棚における商品陳列用のフックバー(10)に上方より取付可能な取付部材(11)が、一体的に連設されている。
【0016】
上記カード保持板(3)の四隅部には、面取部(12)が形成され、その対角線方向の寸法を、支持基板(2)における保持片(5)の対角線方向の対向面間の寸法とほぼ等しくすることにより、各面取部(12)が四隅の保持片(5)と当接して保持されるようになっている。
【0017】
カード保持板(3)の左右の両側端と下端とには、面取部(12)を除いて、係合片(13)が後向きに突設され、各係合片(13)は、支持基板(2)の両側面と下面に嵌合されて、それらの後端が各係止突片(4)の前面の段部と当接するようになっている(図2参照)。
【0018】
上記各係合片(13)の後端縁には、図4及び図5に示すように、支持基板(2)の両側面と下面とに形成した係合溝(9)に係合可能な係止突部(14)が、内向きに突設されている。
【0019】
カード保持板(3)における各係止突部(14)とに対向する前面には、成形後のカード保持板(3)を脱型する際において、金型の引抜きを容易とするために形成される長孔(15)が残されている。この各長孔(15)は、支持基板(2)よりカード保持板(3)を取外す際に、ドライバ等の挿入孔として利用することができる。
【0020】
支持基板(2)の前面にカード保持板(3)を止着するには、支持基板(2)の四隅の保持片(5)と、カード保持板(3)の四隅の面取部(12)とを整合させるようにして、カード保持板(3)の左右及び下部の係合片(13)を、支持基板(2)の両側面と下面とに嵌合させ、強く押し込む。
【0021】
すると、カード保持板(3)の両側部と下部とが若干前方に弾性変形させられ、図4及び図5に示すように、各係合片(13)の係止突部(14)が、支持基板(12)の係合溝(9)に突入して弾性的に係合する。
これにより、カード保持板(3)は、強固に止着され、簡単に外れる恐れはない。
【0022】
商品名や価格等が表示されたカード(16)は、カード保持板(3)を止着したカードケース(1)の上端の開口部より、支持基板(2)とカード保持板(3)との対向面間の隙間に落し込んで挿入することができる。
【0023】
以上説明したように、上記実施形態のカードケース(1)において、カード保持板(3)は、その係合片(13)に形成した係止突部(14)が、支持基板(2)の係合溝(9)と弾性的に係合しているので、止着強度が大きく、簡単に外れることはない。
【0024】
しかも、カード保持板(3)の四隅部に形成した面取部(5)は、支持基板(2)の四隅に突設した保持片(5)により保持されているので、上下左右方向にがた付くことはなく、また角部に強い衝撃が加わるなどしても、カード保持板(3)が破損したり、支持基板(2)より脱落したりする恐れはない。
【0025】
さらに、カード保持板(3)の各係合片(13)は、支持基板(2)の外周面に嵌合されているため、支持基板(2)とカード保持板(3)との対向面間に形成されるカード(16)の挿入スペースを大とすることが可能となり、上下左右寸法の大きなカード(16)を挿入して視認性を向上させることができる。
【0026】
すなわち、上記実施形態において、支持基板(3)の前面における左右の側端縁と下端縁に形成した突条(6)を廃止し、図6に示すように、支持基板(3)の前面をフラット面とすれば、支持基板(3)の前面の上下及び左右寸法とほぼ同じ大きさのカード(16)を挿入することができ、それに表示された商品名や価格等の文字の大きさを大として、視認性を向上しうる。
【0027】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、支持基板(2)に係合溝(9)を、カード保持板(3)の係合片(13)に係止突部(14)を、それぞれ設けているが、それとは反対に、支持基板(2)側に係止突部を設け、これと係合する係合溝を、カード保持板(3)の係合片(13)に設けてもよい。
【0028】
また、上記係合溝(9)と係止突部(14)を、長めの凹条と凸条として、互いの係合領域を拡大するようにしてもよい。
【0029】
支持基板(2)の下端面の係合溝(9)及びそれと嵌合するカード保持板(3)の下部の係合片(13)の係止突部(14)を廃止し、左右両側部の係合溝(9)と係止突部(14)のみとすることもある。
【0030】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、カード保持板の四隅に形成した面取部が、支持基板の四隅に突設した保持片により保持されるので、上下左右方向にがた付くことはなく、かつ角部に強い衝撃が加わるなどしても、カード保持板が破損したり、支持基板より外れて脱落したりする恐れはない。
また、カード保持板の両側端と下端に後向きに突設した係合片を、支持基板の両側面と下面とに係合手段をもって、係合させるだけの簡単な手段で、カード保持板を強固に止着しうるので、従来のものに比してコスト低減が図れる。しかも、カード保持板の各係合片は、支持基板の外面に係合しているので、支持基板とカード保持板との対向面間に形成されるカードの挿入スペースを大とすることができ、上下左右寸法の大きなカードを挿入して、視認性を向上することができる。
【0031】
請求項2記載の発明によれば、支持基板とカード保持板との対向面間に常に一定の隙間が形成されるので、カードの挿入や交換が容易となる。
【0032】
請求項3記載の発明によれば、カード保持板を支持基板に押圧するだけで、支持基板と係合片における凹溝と突部とが弾性的に係合し合い、カード保持板の外れ止めがなされる。
【0033】
請求項4記載の発明によれば、通孔にドライバ等を差し込むなどして前方にこじれば、カード保持板を支持基板より容易に取外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカードケースの分解斜視図である。
【図2】同じく、カード保持板止着後の斜視図である。
【図3】図1のIII−III線の拡大横断平面図である。
【図4】図2のIV−IV線の拡大横断平面図である。
【図5】図2のV−V線の拡大縦断側面図である。
【図6】支持基板の変形例とそれに止着されたカード保持板との要部の横断平面図である。
【符号の説明】
(1)カードケース
(2)支持基板
(3)カード保持板
(4)係止突片
(5)保持片
(6)突条
(7)凹所
(8)凹孔
(9)係合溝
(10)フックバー
(11)取付部材
(12)面取部
(13)係合片
(14)係止突部
(15)長孔(通孔)
(16)カード
Claims (4)
- 商品陳列棚等に取付可能な方形の支持基板と、その前面に止着される透明なカード保持板とからなり、前記支持基板とカード保持板との対向面間に、商品名等が表示されたカードを収容して保持するようにした陳列商品表示用カードケースにおいて、
前記支持基板の四隅に、保持片を前向きに突設するとともに、支持基板とほぼ同じ大きさの方形とした前記カード保持板の四隅に、前記支持基板の各保持片の内面と当接可能な面取部を形成し、かつカード保持板の側端と下端とに、前記支持基板の両側端と下端とに係合手段をもって係合可能な係合片を、後向きに突設したことを特徴とする陳列商品表示用カードケース。 - 支持基板における両側端面と下端面との後部に、カード保持板の各係合片の後端が当接する係止突片を外向きに突設し、支持基板とカード保持板との対向面間に、所要の隙間が形成されるようにした請求項1記載の陳列商品表示用カードケース。
- 係合手段が、支持基板と係合片との対向面に設けられた、互いに係脱可能に嵌合し合う凹溝と突部とからなるものとした請求項1または2記載の陳列商品表示用カードケース。
- カード保持板の前面における左右いずれか一方の側端部と下端部とに、カード保持板取外し用の通孔を形成してなる請求項1〜3のいずれかに記載の陳列商品表示用カードケース。
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