JP3995845B2 - 画像読取装置、複写機およびファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、原稿を露光走査することにより光電変換素子で読み取って画像データを得る画像読取装置、ならびに、この画像読取装置を備えた複写機およびファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CCD(電荷結合素子)などの光電変換素子を用いて原稿の画像から画像データを生成する画像読取装置においては、画像データに対して黒シェーディング補正を行っている。
【0003】
すなわち、CCDから出力される画像データは、CCDの受光量の多寡により変動しない暗電流による信号成分と、CCDの受光量に応じて変動する信号成分とからなっているが、画像処理に有効な信号成分は、CCDの受光量に応じて変動する信号成分のみであるため、CCDが出力する画像データから暗電流による信号成分(黒レベル値)を差し引く黒シェーディング補正を行なう。
【0004】
黒レベル値は、例えば、CCDにより原稿の読み取りを行う前に、CCDの一部(主走査方向の先端部分)に設けられたオプティカルブラック(OPB)部の出力を1ラインごとに平均して求めることができる。なお、このCCDにおけるOPB部とは、例えば、CCDの1列に並んだ光電変換素子の画素のうち、主走査方向への走査がスタートする側の数個の画素のみの表面にアルミ蒸着などを行い、黒レベル値を得るようにした部分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、CCDが出力する画像データから原稿の地肌レベルを検出し、画像データをA/D変換する際のA/D変換器のレファレンス電圧を検出した原稿の地肌レベルに応じて変動させることにより、画像データから原稿における地肌の色の影響を除くような手段を採っている場合には、黒シェーディング補正における黒基準レベルの検出の追従が遅れて、画像に濃度ムラが発生する不具合がある。
【0006】
また、黒シェーディング補正をラインごとに行うようなリアルタイム性が要求されるシステムにおいては、OPB部に使用できる光電変換素子の画素数には限りがあるため、S/N比が悪い画像読取装置においては、1ラインごとの黒レベル値の平均値にばらつきが発生する。その結果、黒シェーディング補正がラインごとに異なることから、黒レベルが同レベルのラインが副走査方向に連続していたとしても、読み取った画像データ上ではラインごとに黒データのレベルが異なってしまい、画像に横筋が発生してしまうという不具合がある。
【0007】
かかる不具合を解消する手段のひとつは、前記のS/N比を改善することであるが、これはコスト的、技術的にきわめて困難である。また、別の手段としては、前記のような黒シェーディング補正をラインごとに行うようなリアルタイム性をなくすことが考えられるが、これでは、従来から用いられているシステムの大規模な変更となってしまう。
【0008】
この発明の目的は、画像の高画質化を実現することである。
【0009】
この発明の別の目的は、黒シェーディング補正後に行われる画像処理の種別に応じた処理を行って、画像の高画質化を実現することである。
【0010】
この発明の別の目的は、簡易で低コストに画像の横筋の発生を防止することも、画像の濃度ムラの発生を抑制することもできるようにすることで、画像の高画質化を実現することである。
【0011】
この発明の別の目的は、比較的画像データのノイズの影響を増幅する画像処理を行うときにも、比較的画像データのノイズの影響を受けにくい処理をおこなうときにも、画像の高画質化を実現することである。
【0012】
この発明の別の目的は、MTF補正を行うときにも、画像の高画質化を実現することである。
【0013】
この発明の別の目的は、平滑化処理を行うときにも、画像の高画質化を実現することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、原稿を露光走査することにより光電変換素子で読み取って画像データを得る画像読取装置において、前記画像データから当該原稿の地肌レベルを検出する地肌レベル検出回路と、この検出した地肌レベルに応じて前記画像データから前記原稿における地肌の色の影響を除いて前記画像データをA/D変換するA/D変換器と、このA/D変換後の画像データを黒シェーディング補正する黒シェーディング補正回路とを備え、前記黒シェーディング補正回路は、今回入力された1ライン分の画像データと前回までに入力された1または複数ライン分の画像データとに基づいて前記黒レベル値を算出する第1の回路と、今回入力された1ライン分の画像データのみに基づいて前記黒レベル値を算出する第2の回路と、前記黒シェーディング補正回路の後段の画像処理部で行われる画像処理モードに応じて、前記第1の回路の出力信号または前記第2の回路の出力信号のいずれかひとつを選択して出力する選択回路と、この選択した黒レベル値を前記A/D変換後の画像データから減算して前記黒シェーディング補正を行う減算器と、を備えていることを特徴とする画像読取装置である。
【0015】
したがって、異なる手段で求められる複数の黒レベル値から最適なものを選択して黒シェーディング補正を行うことができる。
すなわち、今回入力された1ライン分の画像データと前回までに入力された1または複数ライン分の画像データとに基づいて算出した黒レベル値を用いることにより、簡易で低コストに画像の横筋の発生を防止し、今回入力された1ライン分の画像データのみに基づいて算出した黒レベル値を用いることにより、画像の濃度ムラの発生を抑制する。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像読取装置において、前記画像データに対し前記黒シェーディング補正回路より後段で行われる処理の種別に応じて前記選択回路による選択を行う制御手段を備えていることを特徴とする。
【0017】
したがって、黒シェーディング補正後に行われる画像処理の種別に応じて、複数の黒レベル値から最適なものを選択して黒シェーディング補正を行なうことができる。
【0020】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像読取装置において、前記黒シェーディング補正回路より後段で行われる処理の種別には第1の処理と第2の処理とを含んでおり、前者は後者より前記画像データのノイズの影響を増幅する処理であり、後者は前者より前記ノイズの影響を受けにくい処理であって、前記制御手段は、前者の処理を行う場合には前記第1の回路が出力する黒レベル値を前記選択回路から出力させ、後者の処理を行う場合には前記第2の回路が出力する黒レベル値を前記選択回路から出力させることを特徴とする。
【0021】
したがって、比較的画像データのノイズの影響を増幅する画像処理を行うときは簡易で低コストに画像の横筋の発生を防止し、比較的画像データのノイズの影響を受けにくい処理をおこなうときは、画像の濃度ムラの発生を抑制する。
【0022】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像読取装置において、前記第1の処理はMTF補正であることを特徴とする。
【0023】
したがって、比較的画像データのノイズの影響を増幅するMTF補正を行うときは、簡易で低コストに画像の横筋の発生を防止する。
【0024】
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の画像読取装置において、前記第2の処理は平滑化処理であることを特徴とする。
【0025】
したがって、比較的画像データのノイズの影響を受けにくい平滑化処理を行うときは、画像の濃度ムラの発生を抑制する。
【0026】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの一の画像読取装置と、この画像読取装置で取得した画像データに基づいて画像形成を行う画像形成装置と、を備えていることを特徴とする複写機である。
【0027】
したがって、請求項1〜5のいずれかの一に記載の発明と同様の作用を奏する。
【0028】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの一の画像読取装置と、この画像読取装置で取得した画像データをネットワークに送信し、また、前記ネットワークから画像データを受信する送受信装置と、この送受信装置で受信した画像データに基づいて画像形成を行う画像形成装置と、を備えていることを特徴とするファクシミリ装置である。
【0029】
したがって、請求項1〜5のいずれかの一に記載の発明と同様の作用を奏する。
【0030】
【発明の実施の形態】
[発明の実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1である画像読取装置の概略構成を示す概念図である。この画像読取装置1の筐体の上面部には、原稿2を載置するコンタクトガラス3と、白シェーディング補正用の白基準板4とが設けられている。白基準板4はシェーディング補正時の補正データを得るため、主走査方向に設けられた均一濃度のほぼ白色の部材である。原稿2は上から図示しない圧板によりコンタクトガラス3から浮きあがらないように抑えられる。
光源5は、白基準板4やコンタクトガラス3の読取面に対してある角度で光を照射し、白基準板4または原稿2で反射した光は、走査光学系である3枚のミラー6,7,8およびレンズ9を経由して光電変換素子であるCCD10に入射する。
【0031】
光源5とミラー6,7,8は、図示しない第1および第2走行体を形成し、モータ13の駆動により、原稿2の読取面とCCD10との間の距離を一定に保ちながら副走査方向に移動して、原稿2の露光走査を行う。
【0032】
CCD10は入射光量に対応した電圧をアナログの画像データとして出力し、この画像データは、CCD10が設けられているセンサボード11上の回路でA/D変換等の所定の処理を行った後に、デジタル画像信号として画像処理部12に転送される。
【0033】
図2は、センサボード11上の回路構成を示すブロック図である。図2に示すように、CCD10が出力するアナログの画像データは、アナログ信号処理回路21によりAGC(オート・ゲイン・コントロール)処理がなされた後、A/D変換器22によりデジタルの画像データに変換される。その際、AGC処理後の画像データのピーク値を地肌レベル検出回路であるピーク/ホールド(P/H)回路23で検出し、そのときの原稿2の地肌レベルを示す信号として保持する。そして、そのピーク/ホールド回路23の出力電圧をA/D変換器22のレファレンス電圧とすることにより、原稿2の地肌レベルの検出に追従して、画像データから原稿2における地肌の色の影響を除いて、画像データをA/D変換するようにしている。
【0034】
A/D変換後の画像データは、黒シェーディング補正回路24で黒シェーディング補正され(詳細は後述する)、白シェーディング補正回路25で白シェーディング補正されて、画像処理部12に出力され、画像処理部12で、γ補正、色変換、変倍処理などの画像処理を施される。
【0035】
黒シェーディング補正回路24は、平均値演算回路26、重加算平均値演算回路27、選択回路28および減算器29からなる。平均値演算回路26と、重加算平均値演算回路27とは、A/D変換器22が出力する画像データから、黒シェーディング補正に用いる黒レベル値を各々異なる手段で画像データの1ラインごとに求める。選択回路28は、平均値演算回路26が出力する黒レベル値と、重加算平均値演算回路27が出力する黒レベル値とのうち、一方を選択的に出力する。減算器29はA/D変換器22が出力する画像データから選択回路28が出力する黒レベル値を減算することにより、画像データの黒シェーディング補正を行う。
【0036】
平均値演算回路26は、第2の回路となる黒レベル値算出回路であり、今回入力された1ライン分の画像データのみに基づいて黒レベル値を算出する。具体的には、例えば、CCD10の一部(主走査方向の先端部分)に設けられたOPB部の出力を、画像読取装置1の全体を制御するマイコン30から出力される制御信号OPB GATEにより切り出し、この切り出したOPB部の出力を1ラインごとに平均して求めることができる。この点は、前記従来技術の場合と同様である。
【0037】
重加算平均値演算回路27は、第1の回路となる黒レベル値算出回路であり、平均値演算回路26の出力が入力される。そして、今回入力された1ライン分の画像データと、前回入力された1ライン分の画像データとに基づいて黒レベル値を算出するものである。具体的には以下のように算出する。
【0038】
例えば、
Db,n=Dopb,n/A+Db,n-1×(A−1)/A …… (1)
ただし、Db,n :nラインの黒レベル値
Dopb,n :nラインのOPB部の平均値または重加算平均値
A :定数(重加算平均係数)
という演算を行うことで、nラインの黒レベル値Db,nを求めることができる。
【0039】
ここで、画像読取装置1のS/N比が不良で、画像データの1ラインごとの黒レベル値の平均値Dopb,nにばらつきが出てしまうことを考えると、平均値Dopb,nは、次式(2)により表される。
【0040】
Dopb,n=Db,n-1+α …… (2)
ただし、α:ノイズによる変動分
(1)式に(2)式を代入することにより、次式(3)が得られる。
【0041】
Db,n=Db,n-1+α/A …… (3)
この(3)式からは、重加算平均値演算回路27では、(1)式に基づく重加算平均を行うことにより、前記したノイズの影響が1/A倍に低減していることがわかる。すなわち、重加算平均値演算回路27では、平均値演算回路26でOPB部の画素からの出力平均値をとり、得たライン単位の黒レベル値について、複数ライン間でさらに重加算平均をとることにより、黒レベル値をラインごとに検出するリアルタイム性を保ったまま、平均値演算回路26が出力するライン単位の平均値Dopb,nの変動を抑え、画像データに含まれるノイズの影響を抑制して、画像上に横筋が出ないようにすることができる。
【0042】
ところで、画像データは小数点以下のデータは含まれないため、黒レベル値として重加算平均値演算回路27から出力されるデータも小数点以下のデータを持たないものにする(以下では、かかる処理を「まるめ処理」という)必要がある。
【0043】
そこで、nラインの四捨五入前の黒レベル値をD'b,nとすると、
D'b,n=Db,n+Mn …… (4)
Mn=(Dopb,n+(Db,n-1+Mn-1)×(A−1))/A)−Db,n…… (5)
ただし、Mn:nラインのDopbを四捨五入計算したあとの余り
と表すことができる。
【0044】
したがって、まるめ処理を行った重加算平均化処理は、次式(6)に例示される演算を行うことにより実現される。
【0045】
Db,n=ROUND[(Dopb,n+(Db,n-1+Mn-1)×(A−1))/A] …… (6)
ただし、ROUND[]:小数点以下を四捨五入する演算記号
(6)式では、重加算するために加える前回の(n−1)ラインの黒レベル値を、“(Db,n-1+Mn-1)”、すなわち、丸めた値Db,n-1に丸め誤差Mn-1を足すことにより、丸める前の誤差のないデータを復元し、その値に基づいた演算を行うものである。
【0046】
図3は、(6)式の演算を行って、黒レベル値Db,nを算出する重加算平均値演算回路27の構成例を示すブロック図である。図3に示す重加算平均値演算回路27は、乗算器31、加算器32および除算器33からなる。重加算平均値演算回路27の演算後の最終的な黒レベル値Db,nは除算器33から出力される。除算器33が出力する前回の(n−1)ラインにおける黒レベル値Db,n-1と、そのときの丸め誤差Mn-1とは、除算器33から出力されて、乗算器31に入力される。乗算器31は、入力された“(Db,n-1+Mn-1)”の値に(A−1)を乗算して、“(Db,n-1+Mn-1)×(A−1)”を求め、加算器32に出力する。加算器32には、平均値演算回路26から平均値Dopb,nも入力され、“(Db,n-1+Mn-1)×(A−1)”と平均値Dopb,nを加算して、“(Dopb,n+(Db,n-1+Mn-1)×(A−1))”を求め、除算器33に出力する。除算器33は、“(Dopb,n+(Db,n-1+Mn-1)×(A−1))”をAで除算して、“(Dopb,n+(Db,n-1+Mn-1)×(A−1))/A”を求める。このとき、除算した結果の小数点以下の余り(Mn)は四捨五入する。
【0047】
このように、重加算平均値演算回路27では、まるめ処理を行って重加算平均化処理を行っているので、各ラインのOPB部の出力の平均値の変化に従い、黒レベル値Db,nの追従性が確保される。
【0048】
ところで、このような重加算平均値演算回路27でA=4とした計算例を表1に示すとおり、画像濃度に従ってA/D変換器22のリファレンス電圧が変化した場合、重加算後のデータDbが追従するまでに4ラインかかっており、Db使用時のD0はこの間に読取画像濃度が変化してしまっていることが分かる。このことは、文字を重要視しているような画質モードでは特に問題となるようなことはないが、画像濃度自体を重要視するような画質モードでは段差として認識されてしまう。
【0049】
【表1】
【0050】
Vin : 原稿の地肌レベル読み取り信号(アナログ値)
Vref : A/D変換のリファレンス電圧
Vopb : OPB部読み取り電圧
Din : 黒シェーディング補正前の画像データ
Dopb : ライン毎のOPB部の平均値
Db : (6)式で求めた黒レベル値
D0 : 黒シェーディング補正後の画像データ
【0051】
このように、重加算平均値演算回路27が出力する黒レベル値(表1のDb)を用いて黒シェーディング補正を行うと(その結果は表1のDb時のD0)、ノイズによる画像の横筋の発生は抑制されるが、画像濃度に応じて変化するA/D変換器22のリファレンス電圧に対する黒レベル値の追従性はよくなく、画像に濃度ムラが発生する。しかし、平均値演算回路26が出力する黒レベル値(表1のDopb)を用いて黒シェーディング補正を行うと(その結果は表1のDopb時のD0)、A/D変換器22のリファレンス電圧に対する黒レベル値の追従性はよいので画像の濃度ムラは抑制されることが、表1からもわかる。しかし、この場合はノイズにより画像に横筋が発生しやすい。
【0052】
そこで、この画像読取装置1では、黒シェーディング補正回路24の後段の画像処理部12で行われる画像処理のモードに応じて、制御手段であるマイコン30から選択回路28に制御信号MODEを出力して、平均値演算回路26が出力する黒レベル信号と、重加算平均値演算回路27が出力する黒レベル信号とのうち適する方を選択して減算器29に出力する。
【0053】
具体的には、画像処理部12で行われる画像処理のモードが、線画を重要視してMTF補正(第1の処理)等が強めのモードとなっているときは、画像データに含まれるノイズの影響が増幅されやすいので、重加算平均値演算回路27が出力する黒レベル値(Db)を使用し、A/D変換器22のリファレンス電圧に対する黒レベル値の追従性を犠牲にしても、ノイズにより画像に生じる横筋を抑制する。
【0054】
また、画像処理部12で行われる画像処理のモードが、濃度再現を重要視して平滑化処理(第2の処理)を行うモードとなっているときは、画像データに含まれるノイズの影響を受けにくいので、平均値演算回路26が出力する黒レベル値(Dopb)を使用し、画像の濃度ムラを抑制する。
【0055】
このように、画像処理部12で行われる画像処理のモードに応じて、黒シェーディング補正に用いる黒レベル信号を使い分けることにより、画像の高画質化を図ることができる。
【0056】
なお、この発明の実施の形態では、この発明を構成する各回路をハードで実現する例について説明したが、その回路の全部または一部をソフトで実現するようにしてもよい。
【0057】
また、この発明の実施の形態では、フラットベットスキャナの例で説明したが、ハンディスキャナその他の方式のスキャナに本発明を適用してもよい。
【0058】
[発明の実施の形態2]
図4は、この発明の実施の形態2である複写機の概略構成を示すブロック図である。この複写機41は、前記の画像読取装置1と、この画像読取装置1で取得した画像データに基づく画像形成を行う画像形成装置42とを備えている。
【0059】
画像形成装置42は、電子写真方式で画像形成を行うレーザ方式の他、種々の画像形成方式を用いることができる。
【0060】
この複写機41でも、発明の実施の形態1の場合と同様に、画像の高画質化を図ることができる。
【0061】
[発明の実施の形態3]
図5は、この発明の実施の形態3であるファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。このファクシミリ装置51は、前記の画像読取装置1と、この画像読取装置1で取得した画像データを電話回線などのネットワーク52に送信し、また、ネットワーク52から画像データを受信する送受信装置53と、この送受信装置で受信した画像データに基づいて画像形成を行う画像形成装置54とを備えている。
【0062】
画像形成装置54は、電子写真方式で画像形成を行うレーザ方式の他、種々の画像形成方式を用いることができる。
【0063】
このファクシミリ装置51でも、発明の実施の形態1、2の場合と同様に、画像の高画質化を図ることができる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、異なる手段で求められる複数の黒レベル値から最適なものを選択して黒シェーディング補正を行うことができるので、画像の高画質化を実現することができる。
また、今回入力された1ライン分の画像データと前回までに入力された1または複数ライン分の画像データとに基づいて算出した黒レベル値を用いることにより、簡易で低コストに画像の横筋の発生を防止し、今回入力された1ライン分の画像データのみに基づいて算出した黒レベル値を用いることにより、画像の濃度ムラの発生を抑制することで、画像の高画質化を実現することができる。
【0065】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像読取装置において、黒シェーディング補正後に行われる画像処理の種別に応じて、複数の黒レベル値から最適なものを選択して黒シェーディング補正を行なって、画像の高画質化を実現することができる。
【0067】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像読取装置において、比較的画像データのノイズの影響を増幅する画像処理を行うときは簡易で低コストに画像の横筋の発生を防止し、比較的画像データのノイズの影響を受けにくい処理をおこなうときは、画像の濃度ムラの発生を抑制することで、画像の高画質化を実現することができる。
【0068】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像読取装置において、比較的画像データのノイズの影響を増幅するMTF補正を行うときは、簡易で低コストに画像の横筋の発生を防止して、画像の高画質化を実現することができる。
【0069】
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の画像読取装置において、比較的画像データのノイズの影響を受けにくい平滑化処理を行うときは、画像の濃度ムラの発生を抑制して、画像の高画質化を実現することができる。
【0070】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの一に記載の発明と同様の効果を奏する。
【0071】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの一に記載の発明と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である画像読取装置の概略構成を示す概念図である。
【図2】前記画像読取装置のセンサボード上の回路構成を示すブロック図である。
【図3】前記画像読取装置の黒シェーディング補正回路を構成する重加算平均値演算回路の回路構成を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態2である複写機の概略構成を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態3であるファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置
2 原稿
10 光電変換素子
22 A/D変換器
23 地肌レベル検出回路
24 黒シェーディング補正回路
26 黒レベル値算出回路(第2の回路)
27 黒レベル値算出回路(第1の回路)
28 選択回路
29 減算器
30 制御手段
41 複写機
42 画像形成装置
51 ファクシミリ装置
52 ネットワーク
53 送受信装置
54 画像形成装置
Claims (7)
- 原稿を露光走査することにより光電変換素子で読み取って画像データを得る画像読取装置において、
前記画像データから当該原稿の地肌レベルを検出する地肌レベル検出回路と、
この検出した地肌レベルに応じて前記画像データから前記原稿における地肌の色の影響を除いて前記画像データをA/D変換するA/D変換器と、
このA/D変換後の画像データを黒シェーディング補正する黒シェーディング補正回路とを備え、
前記黒シェーディング補正回路は、
今回入力された1ライン分の画像データと前回までに入力された1または複数ライン分の画像データとに基づいて前記黒レベル値を算出する第1の回路と、
今回入力された1ライン分の画像データのみに基づいて前記黒レベル値を算出する第2の回路と、
前記黒シェーディング補正回路の後段の画像処理部で行われる画像処理モードに応じて、前記第1の回路の出力信号または前記第2の回路の出力信号のいずれかひとつを選択して出力する選択回路と、
この選択した黒レベル値を前記A/D変換後の画像データから減算して前記黒シェーディング補正を行う減算器と、を備えていることを特徴とする画像読取装置。 - 前記画像データに対し前記黒シェーディング補正回路より後段で行われる処理の種別に応じて前記選択回路による選択を行う制御手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記黒シェーディング補正回路より後段で行われる処理の種別には第1の処理と第2の処理とを含んでおり、前者は後者より前記画像データのノイズの影響を増幅する処理であり、後者は前者より前記ノイズの影響を受けにくい処理であって、
前記制御手段は、前者の処理を行う場合には前記第1の回路が出力する黒レベル値を前記選択回路から出力させ、後者の処理を行う場合には前記第2の回路が出力する黒レベル値を前記選択回路から出力させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像読取装置。 - 前記第1の処理はMTF補正であることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
- 前記第2の処理は平滑化処理であることを特徴とする請求項3または4に記載の画像読取装置。
- 請求項1〜5のいずれかの一の画像読取装置と、
この画像読取装置で取得した画像データに基づいて画像形成を行う画像形成装置と、を備えていることを特徴とする複写機。 - 請求項1〜5のいずれかの一の画像読取装置と、
この画像読取装置で取得した画像データをネットワークに送信し、また、前記ネットワークから画像データを受信する送受信装置と、
この送受信装置で受信した画像データに基づいて画像形成を行う画像形成装置と、を備えていることを特徴とするファクシミリ装置。
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