JP3995433B2 - 小型滑走艇用ドライサンプエンジン - Google Patents

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    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for outboard marine engines

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型滑走艇用ドライサンプエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的な小型滑走艇におけるパワーソースは2サイクルエンジンであったが、昨今の低公害化および騒音低減に対応すべく、パワーソースを4サイクルエンジンにすることが検討されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
小型滑走艇は、ハルとデッキとで構成される狭い空間内にエンジンが略密閉状態で収容されるため、コンパクトなエンジンが要求されるが、4サイクルエンジンは、上部に動弁系を有するシリンダヘッドが配置され、下部にオイルパンが配置されるため、大型化しがちである(特許第2754371号公報)。
【0004】
この発明の目的は、以上のような問題を解決し、全高を低くすることのできる、小型滑走艇用ドライサンプエンジンを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンは、ハルとデッキとで囲まれた船体内に、ジェット推進ポンプを駆動するエンジンを、そのクランク軸が船体長手方向に向くように設け、このクランク軸を支持するエンジンの上ケースと下ケースとを締め付ける締め付けボルトに対し、底面視で当該締め付けボルトの外側近傍に、オイルパンの取付面を設けて前記クランク軸下方にオイルパンを設け、このオイルパンエンジンに対する当接面近傍に、該当接面に沿ってストレーナを設け,かつ,前記下ケースの最下面、上記締め付けボルトの頭部よりも下方に位置させて開口させ前記オイルパンの取付面を形成し
前記クランク軸の延長線上に,エンジンの前面に接合されるタンク本体と、このタンク本体の前面に接合されるカバーとで構成されオイルタンクを設けるとともに,このオイルタンク内においてタンク本体の前面にポンプケースを接合させて前記クランク軸で駆動されるオイルポンプを設け,前記オイルパンの底部近傍におけるクランク軸方向端部に前記オイルポンプに連通させるオイル出口を設け、該オイル出口と前記オイルポンプとをジョイントパイプおよび前記タンク本体とオイルポンプのポンプケースとの合わせ面に形成した油路を介して連通させたことを特徴とする。
請求項2記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンは、請求項1記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンにおいて、前記ストレーナがオイルパンと一体に設けられていることを特徴とする
【0006】
【作用効果】
請求項1記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンによれば、ハルとデッキとで囲まれた船体内に、ジェット推進ポンプを駆動するエンジンを、そのクランク軸が船体長手方向に向くように設け、このクランク軸を支持するエンジンの上ケースと下ケースとを締め付ける締め付けボルトに対し、底面視で当該締め付けボルトの外側近傍に、オイルパンの取付面を設けてあるので、エンジンの全高を低くすることができる。
すなわち、底面視でオイルパンの取付面を、前記締め付けボルトの内側に設けたのではオイルパンの容量が小さくなり、締め付けボルトに対して大きく外側に設けたのではオイルパンの幅が大きくなって船艇形状に合わせることが困難になる。また、底面視でオイルパンの取付面を、前記締め付けボルトにオーバーラップさせたのでは、その分エンジンの全高が高くなる。
これに対し、この請求項1記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンによれば、前記締め付けボルトに対し、底面視で当該締め付けボルトの外側近傍に、オイルパンの取付面を設けてあるので、エンジンの全高を低くすることができる。
しかも、適正な容量を確保しつつ船体底部に合わせてかつ船体との間に適度のクリアランスを確保しつつオイルパンを設けることができる。
請求項2記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンによれば、ハルとデッキとで囲まれた船体内に、ジェット推進ポンプを駆動するエンジンを設け、このエンジンにはクランク軸下方にオイルパンを設け、このオイルパンとエンジンとの当接面近傍に、当接面に沿ってストレーナを設けてあるので、ストレーナ面積を確保しつつエンジンの全高を低くすることが可能となる。
請求項3記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンによれば、請求項2記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンにおいて、前記ストレーナがオイルパンと一体に設けられているので、オイルパンと同時にストレーナを取り付けることができる。
請求項4記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンによれば、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンにおいて、前記オイルパンの底部近傍と、前記クランク軸の端部に設けたオイルポンプとをジョイントパイプで連通させてあるので、ストレーナで濾されたオイルが直接オイルポンプに導かれる。
したがって、オイルポンプに異物が入りにくくなり、オイルポンプの耐久性を向上させることができる。
請求項5記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンによれば、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジンにおいて、前記クランク軸の端部にオイルポンプを設け、前記オイルパンのクランク軸方向端部に、前記オイルポンプに連通するオイル出口を設けてあるので、オイル出口を例えばオイルパンの底部に設ける場合等に比べて、確実にエンジンの全高を低くすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る小型滑走艇用ドライサンプエンジンを搭載した小型滑走艇を示す概略側面図、図2は同じく平面図、図3は図1におけるIII−III部分拡大断面図(部分省略断面図)である。
【0008】
これらの図(主として図1)に示すように、この小型滑走艇10は、鞍乗り型小型船舶であり、船体11上のシート12に乗員が座り、スロットルレバー付きの操舵ハンドル13を握って操行可能である。
船体11は、ハル14とデッキ15とを接合して内部に空間16を形成した浮体構造となっている。空間16内において、ハル14上には、エンジン20が搭載され、このエンジン20で駆動される推進手段としてのジェットポンプ(ジェット推進ポンプ)30がハル14後部に設けられている。
【0009】
ジェットポンプ30は、船底に開口した取水口17から船体後端に開口した噴流口31およびノズル32に至る流路33と、この流路33内に配置されたインペラ34とを有しており、インペラ34のシャフト35がエンジン20の出力軸21に連結されている。したがって、エンジン20によりインペラ34が回転駆動されると、取水口17から取り入れられた水が噴流口31からノズル32を経て噴出され、これによって船体11が推進される。エンジン20の駆動回転数、すなわちジェットポンプ30による推進力は、前記操作ハンドル13のスロットルレバー13a(図2参照)の回動操作によって操作される。ノズル32は、図示しない操作ワイヤーで操作ハンドル13と連係されていて、ハンドル13の操作で回動操作され、これによって進路を変更することができる。
なお、40は燃料タンク、41は収容室である。
【0010】
図4は主としてエンジン20を示す図で、図1におけるIV−IV部分拡大断面図(部分省略断面図)、図5はエンジン20の右側面図、図6は左側面図、図7はエンジン20を斜め後方から見た概略斜視図、図8は図5の部分拡大図である。
このエンジン20はDOHC型で直列4気筒のドライサンプ式4サイクルエンジンであり、図1に示すように、そのクランクシャフト21が船体11の前後方向に沿うように配置されている。
図4および図7に示すように、船体11の進行方向に向かってエンジン20の左側には、吸気ポートに連通するサージタンク(インテークチャンバ)22とインタークーラ23とが接続配置され、エンジン20の右側には、排気ポートに連通する排気マニホルド24が接続配置されている。
図6,図7に示すように、エンジン20の後方にはターボチャージャ25が配置され、このターボチャージャ25のタービン部25Tに排気マニホルド24の排気出口24oが接続され、コンプレッサ部25Cに前記インタークーラ23が配管26(図7参照)で接続されている。図7において、23a、23bはインタークーラー23に接続された冷却水ホースである。
なお、ターボチャージャ25のタービン部25Tにてタービンを回転させた排気は、図1、図2に示すように、配管27a,転覆時の水の逆流(ターボチャージャ25等への水の侵入)を防止するための逆流防止室27b,ウォーターマフラー27c,および配管27dを経てジェットポンプ30による水流内へと排出される。
【0011】
図4〜図8に示すように、エンジン20の下部には、クランク軸21の下方においてオイルパン28が設けられている。
また、エンジン20の前部(船体11の進行方向であり、図1、図5において左方部分)において、クランク軸21の延長線上にオイルタンク50と、オイルポンプ80とが一体的に設けられている。オイルポンプ80はオイルタンク50内に設けられている。
【0012】
図9はエンジンブロックを示す図で、(a)は底面図、(b)は図(a)の左側面図である。図10はストレーナ140が取り付けられたオイルパン28の平面図、図11(a)はその部分拡大図、(b)は図(a)におけるb−b断面図である。図12はオイルパン28を示す図で、(a)は平面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図である。図13はストレーナ140を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は図(a)におけるc−c断面図である。
【0013】
図9に示すように、エンジン20は、割面Dで分割される上ケース20mと下ケース20nとを有しており、これらケース20m、20nを締め付けボルト20k・・・で締め付けることによって、前記クランク軸21の軸受け穴20oと、後述するバランサの軸受け穴20L、20Rとが形成される。
下ケース20nの最下面20pは、上記締め付けボルト20kの頭部20k1よりも下方に位置して開口しており、オイルパン28との接合面すなわちオイルパン28の取付面(20p)を形成している。
オイルパン28の取付面20pは、底面視(図9(a))で横長の口型形状に形成されており、締め付けボルト20kに対し、当該締め付けボルト20kの外側近傍に設けられている。
【0014】
一方、図10に示すように、オイルパン28の上面28pも、上記接合面20pと適合するように開口しており、上記接合面20pとの接合面(28p)を形成している。
オイルパン28単体は、図12に示す通りの形状となっており、ケースの上面で形成された上記接合面28pと、この接合面28pよりも一段低い、後述するストレーナ140の取付面28aと、ケースの前部(図12において左部)に形成されたオイル出口28oとを有している。
オイル出口28oは、クランク軸21の軸線方向(図12において左右方向)においてケースの前端部に設けられている。このオイル出口28oはケースの前面においてオイルパン28の底部近傍に設けられており、後述するジョイントパイプ52(図5参照)を介してオイルポンプ80に連通している。
【0015】
図13に示すように、ストレーナ140は、第1プレート141と、第2プレート142と、これら第1プレート141と第2プレート142とで挟まれているスクリーン143とを有している。
第2プレート142とスクリーン143の輪郭は相似形でスクリーン143の方が多少小さく形成されている。
図(c)に示すように、スクリーン143を第1プレート141と第2プレート142とでサンドイッチ状に挟み、図(b)に「×」印で示すように、これら第1プレート141と,第2プレート142と,スクリーン143とを、第2プレート142およびスクリーン143の外周縁部で溶着(溶接)144することによって、3者が一体的に結合されてストレーナ140が構成されている。
【0016】
第1プレート141には、複数個(図示のものは10個)の取付穴145が設けられているとともに、図12(a)に示すように、オイルパン28のケースには、ストレーナ140の取付面28aに、上記取付穴145に合致するように、ネジ穴28bが設けられている。
ストレーナ140は、図10,図11に示すように、上記取付穴145とネジ穴28bとを合わせるようにして第1プレート141をオイルパン28の取付面28aに合わせ、ボルト146をネジ穴28bに螺合させることによって、オイルパン28に一体的に取り付けられる。
また、オイルパン28における接合面28pを形成するケース外周部には、複数個(図示のものは14個)の取付穴28cが設けられているとともに、図9(a)に示すように、エンジン20の下ケース20nには、オイルパン28の取付面20pに、上記取付穴28cに合致するように、ネジ穴20qが設けられている。
オイルパン28は、上記取付穴28c・・・とネジ穴20q・・・とを合わせるようにしてオイルパン28の接合面28pを下ケース20nの取付面20pに合わせ、図示しないボルトをネジ穴20qに螺合させることによって、エンジン20の下部に取り付けられる。
以上から明らかなように、また、図5にも示されるように、ストレーナ140は、オイルパン28とエンジン20との当接面20p、28p近傍に、当接面20p、28pに沿って設けられている。
【0017】
オイルタンク50は、エンジン20の前面に接合されるタンク本体60と、このタンク本体60の前面に接合されるカバー70とで構成されている。
【0018】
図14はタンク本体60を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は図(b)におけるc−c断面図、(d)は図(a)におけるd−d断面図である。図15は背面図、図16(e)は図14(b)におけるe−e断面図、図16(f)は図14(b)におけるf−f断面図である。
図17はカバー70を示す図で、(a)は正面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図、(c)は図(a)におけるc−c断面図、(d)は図(a)におけるd−d断面図である。図18もカバー70を示す図で、(a)は背面図、(b)は図(a)におけるb矢視図、(c)は図(a)におけるc−c断面図である。図19は図17(a)におけるIXX−IXX断面図である。
また、図20は、図4の部分拡大図である。
【0019】
図14,図15に示すように、タンク本体60は、エンジン20前面との接合面61と、カバー70との接合面62と、オイルポンプ80の取付面63と、後述する水冷式オイルクーラ90の取付部64と、これら取付面等をなす隔壁および外壁で画成された全体として縦長のオイル収容部65と、後述するACG、バランサシャフト、スタータモータの駆動室のカバー部66とを有している。また、後に詳しく説明する第1副ブリーザ室67と、後述するオイルフィルタ100の取付部68を備えている。
オイル収容部65内には、バッフル板65aが複数枚形成されている。
図5、図8において、110はACGロータであり、カップリング111とともにボルト112でクランク軸21の先端に固定されている。カップリング111は、後述するポンプ軸の後端に固定されたカップリングと結合される。
図4,図5において、113はバランサ駆動用のギヤであり、ACGロータ110の背面に固定されている。このギヤ113は図4に示すように、エンジン20内部の右方(図4においては左側)においてクランク軸21と平行に配置されたバランサ114R(図6参照)の先端に固定されたバランサギヤ115に対しアイドルギヤ116を介して噛み合っていることによってバランサ114Rを回転駆動すると同時に、エンジン20内部の左方(図4においては右側)においてクランク軸21と平行に配置されたバランサ114Lの先端に固定されたギヤ117と直接噛み合っていることによってバランサ114Lをバランサ114Rと逆方向に回転駆動する。
図4において、120はスタータモータであり、そのピニンオンギヤ121が減速ギヤ122を介してスタータ用ギヤ123に噛み合っている。スタータ用ギヤ123は、図5に示すようにワンウェイクラッチ124を介してクランク軸21に連結されている。
【0020】
図14および図15に示すように、タンク本体60のカバー部66は、上記ACGロータ110、バランサ駆動用ギヤ113、およびスタータ用ギヤ123を覆うACGカバー部66aと、そのカップリング111部分を覆うカップリングカバー部66bと、上記バランサギヤ115およびアイドルギヤ116を覆う右バランサ駆動系カバー部66cと、バランサギヤ117を覆う左バランサ駆動系カバー部66dと、上記スタータモータ120のピニンオンギヤ121および減速ギヤ122を覆うスタータ駆動系カバー部66eとを有している。なお66fは減速ギヤ122の軸を支持する穴である。
図8において、118はACGの外周に設けられた、パルス信号を取り出すためのパルサであり、上記ACGカバー部66a内においてカップリングカバー部66bに取り付けられている。したがって、パルサ118は、クランク軸21の軸線方向においてオイルタンク50とオーバーラップしている。
【0021】
以上のようなタンク本体60は、そのカバー部66で上記各部を覆うようにして前記接合面61でエンジン20前面に接合され図示しないボルトでエンジン20前面に一体的に固定される。なお、タンク本体60は、これに後述するオイルポンプ80、オイルクーラ90が取り付けられた後にエンジン20前面に取り付けられる。
【0022】
図17〜図19に示すように、カバー70は、タンク本体60との接合面71と、オイルの補給口72と、後述するリリーフバルブの押さえ部73と、後述するオイルクーラの収容部74と、外壁および隔壁で画成されたオイル収容部75と、後に詳しく説明する第2副ブリーザ室77とを備えている。
オイル収容部75内には、バッフル板75aが複数枚形成されている。
【0023】
図21はオイルポンプ80を示す図で、(a)は正面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図である。
この図21および、図8に示すように、オイルポンプ80は、前記タンク本体60に接合される第1ケース81と、この第1ケース81に接合される第2ケース82と、これら第1,第2ケースに貫通して設けられるポンプ軸83と、前記第1ケース81内においてポンプ軸83に結合されたオイル回収用のインナーロータ84aと、このインナーロータ84aの外周において回転可能に設けられたアウターロータ84bと、前記第2ケース82内においてポンプ軸83に結合されたオイル供給用のインナーロータ85aと、このインナーロータ85aの外周において回転可能に設けられたアウターロータ85bとを有している。なお86はダウエルピン(だぼ)である。
オイル回収用のインナーロータ84aおよびアウターロータ84bは第1ケース81とともにオイル回収ポンプを構成し、オイル供給用のインナーロータ85aおよびアウターロータ85bはその第1,第2ケース81,82とともにオイル供給ポンプを構成する。
このオイルポンプ80は、図21に示すように組み立てて第1ケース81と第2ケース82とをボルト87で結合した後、第1ケース81のタンク本体60に対する接合面81aを、これと同形に形成された、オイルタンク本体60の前面における接合面69(図14(b)(c)参照)に接合させた後、第1、第2ケース81,82の貫通口80aにボルト88(図8参照)を挿入し、このボルト88でタンク本体60の前面に取り付けられる。
このようにしてオイルポンプ80がタンク本体60に取り付けられた後、ポンプ軸83の後端に対し、タンク本体60の背面側からカップリング89がボルト89aで固定される。
【0024】
したがって、タンク本体60は、上のようにしてオイルポンプ80およびそのカップリング89が取り付けられ、さらに次ぎに説明するようにしてオイルクーラ90が取り付けられた後、上記カップリング89を前述したカップリング111に結合させるようにしてエンジン20の前面に取り付けられる。
【0025】
図6および図14(b)に示すように、水冷式のオイルクーラ90は、タンク本体60におけるオイルクーラ90の取付部64の前面側に取り付けられる。
タンク本体60における取付部64には、後述するオイル通路に連通する上穴64aとが形成されている。
一方、オイルクーラ90は、図6に示すように、その内部をオイルが通る複数枚の熱交換用のプレート91と、このプレート91内に上部で連通するオイルの入り口パイプ92と、同じく下部で連通するオイルの出口パイプ93と、図20に示すように、タンク本体60への取付用のフランジ部94,95とを有している。
したがって、オイルクーラ90は、その入り口パイプ92をタンク本体60の上穴64aに、出口パイプ93をタンク本体60の下穴64bにそれぞれ連結させるようにして、上記フランジ部94,95を図示しないボルトで締め付けることにより、タンク本体60における取付部64に取り付けられる。なお、図20において96がフランジ部94、95に設けられたボルト挿通用の穴である。
タンク本体60には上記取付部64に開口している穴64cに連通し、取付部64およびカバー70におけるオイルクーラの収容部74内に冷却水を導入する冷却水導入パイプ97が設けられており、カバー70には図17〜図19に示すように、水の排出パイプ78が設けられている。導入パイプ97にはジェットポンプ30における冷却水取り出し部30a(図7参照)からの冷却水ホース97aが他の冷却対象を介することなく直接接続され、排出パイプ78には図6に示すように排水管23cが接続される。排水パイプ78からの水は、排水管23cを介してエンジン20のウォータジャケットに供給される。
【0026】
カバー70は、以上のようにしてタンク本体60、オイルポンプ80、およびオイルクーラ90をエンジン20の前面に取り付けた後、図8および図21に示すようにオイルポンプ80の第2ケース82前面に形成された穴82aにリリーフバルブ130の後端131を嵌め込み、前述した押さえ部73でリリーフバルブ130の先端132を押さえるようにしてタンク本体60の前面に接合され図示しないボルトで固定される。なお、図17(a)において76・・・が、そのボルトの挿通穴である。このようにリリーフバルブ130は横置きに配置される。
タンク本体60とカバー70とが接合された状態で、両者のオイル収容部65とオイル収容部75とで縦長で単一のオイル収容部が形成される。また、タンク本体60とカバー70との接合により、両者のオイル収容部内に形成されていて相対向する上記バッフル板65aと75aとが接合することとなる。
また、タンク本体60におけるオイルフィルタ100用の取付部68には、オイルフィルタ100が取り付けられる。
なお、エンジン20が船体11に搭載された状態で、エンジン20およびオイルフィルタ100は、図2および図4に示すようにデッキ15の開口15aに臨んでいる。デッキ15の開口15aは、11に対して着脱可能に構成されているシート12を船体11から取り外すことによって開放される。
【0027】
以上のように、エンジン20の前面にオイルタンク50(すなわちタンク本体60,カバー70,およびこれに内蔵されたオイルポンプ80、オイルクーラ90、リリーフバルブ130)が装着され、また、オイルフィルタ100が装着された状態で、以下のようなオイル通路が形成される。
図8に示すように、タンク本体60の前面とオイルポンプ80の第1ケース81の背面とでオイル回収路51が形成される。この回収路51は、タンク本体60側に形成されたオイル通路51a(図14(b)参照)と、これに対向してオイルポンプ80の第1ケース81側に形成されたオイル通路51bとで形成される。
このオイル回収路51の下端51cは、前述したジョイントパイプ52を介して、エンジン20のオイルパン28のオイル出口28oに連通しており、上端51dは、オイルポンプ80の第1ケース81に形成された回収オイル吸入口81iに連通している。
同じく、タンク本体60の前面とオイルポンプ80の第1ケース81の背面とで回収オイルの吐出路53が形成される。この回収オイル吐出路53は、タンク本体60側に形成されたオイル通路53a(図14(b)参照)と、これに対向してオイルポンプ80の第1ケース81側に形成された回収オイル吐出口81oとで形成される。
この回収オイル吐出路53の上端53bは、オイルタンク50内(すなわちオイル収容部内)に開口している(図14(b)、図20参照)。
【0028】
一方、図8に示すように、オイルポンプ80における第1ケース81の前面と第2ケース82の背面とで供給オイルの吸い込み路54と、吐出路55とが形成される。
吸い込み路54の下端54aは、オイルタンク50内(すなわちオイル収容部内)に開口しており、上端54bはオイル供給ポンプの供給オイル吸入口82i(図21(b)参照)に連通している。吸い込み路54には、スクリーンオイルフィルタ54cが設けられている。
吐出路55の下端55aはオイル供給ポンプの供給オイル吐出口82oに連通しており、上端55bは第1ケース81上部を貫通しており、タンク本体60に形成された横穴60aに連通している(図14(b)、図20参照)。横穴60aは、図14(b)および図20に示すように、同じくタンク本体60に形成された縦穴60bに連通している。縦穴60bの上端60cはオイルフィルタ100の取付部68に平面視リング状になって開口しており(図14(a)、図16(e)参照)、この開口60cに、オイルフィルタ100のオイル流入路101(図20参照)が連通される。
上記吐出路55に、前述したリリーフバルブ130の取付穴82aが開口しており、この取付穴82aにリリーフバルブ130が前述したようにして取り付けられている。
【0029】
オイルフィルタ100におけるオイル出口パイプ102には雄ねじが設けてあり、このオイル出口パイプ102を、タンク本体60における取付部68に形成された雌ねじ穴60d(図14(a)(b)、図16(e)、および図20参照)に螺合させることによって、オイルフィルタ100がタンク本体60の取付部68に取り付けられている。
取付部68には、周囲壁68aが一体的に形成されており、この周囲壁68aとこれに連なるタンク本体60の側壁面68bとで、オイル受け部68cが形成されている。したがって、オイルフィルタ100を取付部68に対して着脱する際にたれることのあるオイルが、このオイル受け部68cで受けられて上記雌ねじ穴60dあるいは開口60cからオイルタンク内に戻るので、船体内がオイルで汚染されにくくなる。
図14(a)(b)、図16(e)、および図20に示すように、雌ねじ穴60dの下部には縦穴60eと、この縦穴60eの下端に連通する横穴60fが形成されており、この横穴60fが前述したオイルクーラ90の取付部64における上穴64aを介してオイルクーラ90の入り口パイプ92に連通している(図6および図20参照)。
【0030】
一方、オイルクーラ90の出口パイプ93が接続される前述したタンク本体60の下穴64bには、図16(f)に明示するように、この下穴64bに連通するオイル通路60gと、この通路60gに連通するオイル分配路60hが形成されている。さらにこのオイル分配路60hに、エンジン20のメインギャラリ20a(図5参照)にオイルを供給するためのメインギャラリ用供給路60iと、前述した左バランサ114Lの軸受け部にオイルを供給するための左バランサ用供給路60jと、右バランサ114Rの軸受け部にオイルを供給するための右バランサ用供給路60kとが連通している。
バランサ114(L,R)用の供給路60j,kは、それぞれ狭小路60mを介してオイル分配路60hに連通している。
また、バランサ114(L,R)用の供給路60j,kは、図6および図9に示す、エンジンの下ケース20nに形成された、バランサ114(L,R)mの軸受け部20L、20Rに連通する油路20t1,20t2に接続される。
なお、オイル分配路60hの一端60h1は、プラグ60n(図6参照)で閉じられる。
【0031】
エンジン20のメインギャラリ20aに供給されたオイルの経路は図22(オイルの循環経路図)に示す通りである。
メインギャラリ20aからの経路は大きく2つに分かれている。
第1の経路は、経路20b(図5参照)を経てクランク軸(クランクジャーナル)21の軸受け部に供給される経路であり、第2の経路はメインギャラリ20aの後端20a1からパイプ25a(図7参照)を経てターボチャージャ25のタービン軸受けの冷却用および潤滑用に供給される経路である。ターボチャージャ25のタービン軸受けの冷却および潤滑を行ったオイルは、パイプ25b、25c(図6参照)を経てオイルパン28に回収される。
クランク軸21の軸受け部に供給されたオイルは、さらに経路20cを経てシリンダヘッドにおけるカムジャーナル20d部分およびリフター部分を潤滑させた後、チェーン室20iを経てオイルパン28に戻る。
また、クランク軸21の軸受け部に供給されたオイルは、さらに、ACG、ピストン裏ジェットノズル、コンロッド、カムチェーン、スタータニードルに供給され、それぞれの回収路を経てオイルパン28に回収される。図5において、20eがピストンの裏側にオイルを噴射してピストンを冷却するためのジェットノズル、20fがコンロッド部分への通路、20gがカムチェーンである。また、20hがACG室からのオイルの戻し通路である。
ACG室のオイルは、その戻し通路20hを経てオイルパン28に戻り、ジェットノズル20eからピストン裏に噴射されたオイル、コンロッドに供給されたオイル、スタータニードルに供給されたオイルは、それぞれクランク室20jを経てオイルパン28に戻る。
【0032】
以上から明らかなように、オイルの全体的な流れは、主として図22を参照して説明すると次のようになる。
オイルタンク50→吸い込み路54→スクリーンオイルフィルタ54c→オイルポンプ(供給ポンプ)80→吐出路55(およびリリーフバルブ130、横穴60a、縦穴60b、リング状開口60c)→オイルフィルタ100→縦穴60e、横穴60f→オイルクーラ90→オイル通路60g、オイル分配路60h→メインギャラリ用供給路60i、左バランサ用供給路60j、右バランサ用供給路60k→メインギャラリ20a、左バランサ114L、右バランサ114Rとなる。
リリーフバルブ130からのリリーフオイルROは、直接オイルタンク50内に戻る。
左バランサ114L、右バランサ114Rに供給されたオイルはクランク室20jを経てストレーナ140で濾過されオイルパン28に戻る。
また、メインギャラリ20aから上述した各部に供給されたオイルは、上述したようにして、ストレーナ140で濾過されオイルパン28に戻る。
そして、オイルパン28に戻ったオイルは、ジョイントパイプ52,回収路51、オイルポンプ80(回収ポンプ)、回収オイル吐出路53を経てオイルタンク50に回収され、上記吸い込み路54から上述した経路で循環されることとなる。
【0033】
前述したように、タンク本体60には第1副ブリーザ室67が形成され、カバー70には第2副ブリーザ室77が形成されている。
【0034】
図14(b)に示すように第1副ブリーザ室67は隔壁67aでタンク本体60のオイル収容部65から隔絶されており、図18(a)に示すように第2副ブリーザ室77は隔壁77aでカバー70のオイル収容部75から隔絶されている。
これら副ブリーザ室67,77は縦長に形成されている。
タンク本体60の接合面62とカバー70の接合面71とは、図18(a)にその一部を示すメタルガスケット79を介して接合される。このメタルガスケット79は、基本的には上記接合面62と接合面71とに合致する形状となっているが、上記第1副ブリーザ室67および第2副ブリーザ室77の部位では内方に延設されており、この延設部79aが第1副ブリーザ室67と第2副ブリーザ室77とを区画する仕切板となっている。しかしながら、この延設部79aは、第1副ブリーザ室67と第2副ブリーザ室77とを完全には仕切っておらず、その下端79bの下方が開放され、この開放部79cによって第1副ブリーザ室67と第2副ブリーザ室77とが連通している。
なお、タンク本体60、カバー70には、第1,第2副ブリーザ室67、77に隣接して、オイル収容部内に、ブージング通路67h、77h(図14(b)、図18(a)参照)が形成され、これらブージング通路67h、77hは、タンク本体60とカバー70とが接合された際に単一のブリージング通路を形成する。タンク本体60側のブリージング通路67hの下端は、開口67iで前記カバー部66内に連通している(図15参照)。したがって、オイルタンク50のオイル収容部にもブリージング機能が持たせてある。
【0035】
図14に示すように、第1副ブリーザ室67の上部には、これに連通する、ブリージングガスの入り口パイプ67bが設けられている。
一方、図4に示すように、エンジン20のヘッドカバー29は、その内部に主ブリージング室29aを形成している。このヘッドカバー29は、エンジン20の全高を出来だけ低くすべく、その主ブリージング室29aの容量をできるだけ小さく構成してある。ヘッドカバー29にはブリージングガスの出口パイプ29bが設けられており、この出口パイプ29bが上記第1副ブリーザ室67の入り口パイプ67bにブリーザ管67cで接続されている。
【0036】
また、図17(a)および図18に示すように、第2副ブリーザ室77の上部には、これに連通する、ブリージングガスの出口パイプ77bが設けられている。出口パイプ77bは、上記第1副ブリーザ室67の入り口パイプ67bに比べれば低い位置に設けられている。この出口パイプ77bは、ブリーザ管77c(図18(c)参照)で、エンジン20の吸気系においてターボチャージャ25の上流にある吸気ボックス(図示せず)に接続されており、この吸気ボックスにブリージングガスを還元するようになっている。
【0037】
図8、図14(a)(b)および図15に示すように、第1副ブリーザ室67の下端には、第1、第2副ブリーザ室67、77内で分離されたオイルを戻すリターン路67dが設けられている。このリターン路67dは、タンク本体60に形成されており、ACG室110cに連通している。したがって、第1、第2副ブリーザ室67、77内で分離されたオイルは、このリターン路67dを経てACG室110cに入り、前述した戻し通路20hを経てストレーナ140で濾過されオイルパン28に戻ることとなる。
【0038】
したがって、以上のようなブリーザ構造によると、通常運転時には、エンジン20内で生じたブリージングガスが、ヘッドカバー29内の主ブリージング室29aに入り、ブリーザ管67cを経て第1副ブリーザ室67に入り、さらにその下端の開放部79c(第1副ブリーザ室67と第2副ブリーザ室77との連通路)を経て第2副ブリーザ室77に入り、その出口パイプ77bからブリーザ管77cを経て吸気ボックスへと還元されることとなる。
また、第1副ブリーザ室67および第2副ブリーザ室77を通過する過程で分離されたオイルは、前述したように、リターン路67d、ACG室110c、および戻し通路20hを経てオイルパン28に戻ることとなる。
【0039】
ところでこの種の小型滑走艇は、主としてレジャーに利用されるため、しばしば転覆することがある。
しかしながら、以上のようなブリーザ構造によると、以下に説明するようにして、エンジン20およびオイルタンク50等におけるオイル経路外へのオイルの流出が防止される。
【0040】
図23は船艇10が転覆した際のエンジン20およびオイルタンク50の概略を示す図で、(a)は正面図、(b)はその側面図である。なお、オイルおよびブリージングガスの流れを分かりやすくするために、図(b)ではエンジン20とオイルタンク50とを離して描いてある。
図示のように、船艇10が転覆してエンジン20およびオイルタンク50の天地が逆になると、主としてエンジン20のクランク室20jおよびオイルパン28等にあったオイルは、矢印O1に示すように主ブリージング室29aへと流下する。オイルパン28にあったオイルは主としてチェーン室20iを経て主ブリージング室29aへと流下する。
前述したように、主ブリージング室29aは、エンジン20のの全高を出来だけ低くすべく、その容量を小さくしてあるので、エンジン20内のオイルはこの主ブリージング室29a内に収まりきれず、さらにブリーザ管67cを通って第1副ブリーザ室67へと流入する。符号O2(斜線部)は第1副ブリーザ室67に流入したオイルを、O3はその上面(油面)を示している。図示のように、オイルは第1副ブリーザ室67へは流入するが、前述したように、第1副ブリーザ室67と第2副ブリーザ室77とはメタルガスケット79の延設部79a(図18(a)参照)で仕切られているので、第2副ブリーザ室77へは流入しない。別言すれば、上記第1副ブリーザ室67の容量ないし上記メタルガスケット79の延設部79aの下端(転覆時の上端)79bは、転覆時に、オイルが第2副ブリーザ室77へ流入しないように構成されている。さらにいえば、転覆時における、タンク本体60の内壁面とメタルガスケット79の延設部79aおよびその下端(転覆時の上端)79bとで規定される第1副ブリーザ室67によるオイル溜部の容量と、エンジン20内においてエンジン上部(転覆時における下部であり主として前記主ブリージング室29aおよびシリンダヘッド部)で形成されるオイル溜部の容量との総和は、オイルが第2副ブリーザ室77へ流入しないように形成されており、したがってまた、エンジン20およびオイルタンク50を循環するオイルの総量も、転覆時に、オイルが第2副ブリーザ室77へ流入しないだけの量となっているということである。
【0041】
以上のように、転覆時に、オイルが第2副ブリーザ室77へ流入しないため、オイルが第2副ブリーザ室77、その出口パイプ77b、およびこれに接続されているブリーザ管77cを通じて吸気ボックスへと向かう、という事態は生じない。
転覆時に、オイルが、第2副ブリーザ室77の出口パイプ77bに接続されているブリーザ管77cへ流入していると、後述するように、船艇10を復帰させる(正常な姿勢に戻す)際に、ブリーザ管77cへ流入していたオイルが吸気ボックスへ向かって流れ、吸気ボックスから船体内に流れ出して船体を汚染する(したがって結果的に海等の環境を汚染する)おそれがある。
これに対し、この実施の形態におけるブリーザ構造によれば、転覆時に、オイルが、吸気ボックスに向かう77cへ流入してしまうという事態が生じないので、エンジン20およびオイルタンク50等におけるオイル経路外へのオイルの流出が防止され、結果として環境も汚染されないこととなる。
【0042】
ところで、前述したように、第1、第2副ブリーザ室67、77においてはブリージングガスの気液分離がなされ、分離されたオイルが、第1副ブリーザ室67の下端に設けられたリターン路67dを経てACG室110cに入り、前述した戻し通路20hを経てオイルパン28に戻るようになっているので、船艇10が転覆した際には、第2副ブリーザ室77の壁面77gに付着しているオイル、第2副ブリーザ室77の下端およびリターン路67d内にあるオイルが、僅かとはいえ第2副ブリーザ室77の出口パイプ77b側に向い、第2副ブリーザ室77の内壁面77gをつたうようにして流れることとなる。
そこで、この実施の形態では、図18に示すように、第2副ブリーザ室77の上部(転覆時の下部)に、転覆時のためのオイル溜部77dを設けてある。
このオイル溜部77dは、出口パイプ77bの第2副ブリーザ室77内への開口部77b1に対して段部77eを介して形成されており、かつ、上記開口部77b1は、段部77eの下面(転覆時の上面)77fから突出しているとともにいるとともに、第2副ブリーザ室77の内壁面77gにも接触していない。
したがって、転覆時に、第2副ブリーザ室77の壁面に付着しているオイル、第2副ブリーザ室77の下端およびリターン路67d内にあるオイルが、出口パイプ77b側に向い、第2副ブリーザ室77の内壁面77gをつたうようにして流れても、そのオイルはオイル溜部77dに受けられてここに溜まり、出口パイプ77bへ流入することがない。
したがって、船艇10内へのオイル流出がより確実に防止されることとなる。
【0043】
一方、転覆時においても、エンジン20は回転し続けることがある。少なくとも転覆直後には回転していることが多い。
このような状況において仮に何らの方策も講じないとしたならば、前述したように主ブリージング室29aから第1副ブリーザ室67へと流入したオイルが、エンジン20内において次第に高まるブリージングガスの圧力によって、上記メタルガスケット79の延設部79aの下端(転覆時の上端)79bを乗り越えて第2副ブリーザ室77へと流入してしまうという不具合が生じるおそれがある。
しかしながら、この実施の形態では、転覆時には、図23に破線Bで示すように、クランク室20j内から、ACG室110c、前記リターン路67d、メタルガスケット79の開放部79c、第2副ブリーザ室77、その出口パイプ77b、およびブリーザ管77cを経て吸気ボックスに至るブリージング通路が形成される。すなわち、前記リターン路67dは船舶転覆時のブリージング通路を形成する。
したがって、この実施の形態によれば、上記不具合が生じない。
【0044】
図24は転覆した船艇10を復帰させたとき(正常な姿勢に戻したとき)のオイルの戻りを説明する図で、(a)は正面図、(b)はその側面図である。なお、オイルの流れを分かりやすくするために、図(b)ではエンジン20とオイルタンク50とを離して描いてある。
図示のように、転覆した船艇10が復帰すると、エンジン20の上部(転覆時の下部)にあったオイルがオイルパン28に向かって流下する。主ブリージング室29aにあったオイルは、図(b)に矢印O4で示すように主としてチェーン室20iを経てオイルパン28に戻る。
ブリーザ管67c内にあったオイルは、第1副ブリーザ室67の傾斜状態に応じて主ブリージング室29aを経てオイルパン28へ戻るか、あるいは、第1副ブリーザ室67へと流れる。
第1副ブリーザ室67内のオイルは、矢印O5で示すように、リターン路67d、ACG室110c、および戻し通路20hをへてオイルパン28へ戻る。
第2副ブリーザ室77のオイル溜部77dにあったオイルは、第2副ブリーザ室77の内壁面77gをつたうようにして流下し、上記開放部79c、リターン路67d、ACG室110c、および戻し通路20hをへてオイルパン28へ戻る。
以上によって、船艇10は正常に戻る。
【0045】
以上のような小型滑走艇用ドライサンプエンジンによれば次のような作用効果が得られる。
(a)ハル14とデッキ15とで囲まれた船体11内に、ジェット推進ポンプ30を駆動するエンジン20を、そのクランク軸21が船体長手方向(前後方向)に向くように設け、このクランク軸21を支持するエンジン20の上ケース20mと下ケース20nとを締め付ける締め付けボルト20kに対し、底面視で当該締め付けボルト20kの外側近傍に、オイルパン28の取付面20pを設けてあるので、エンジン20の全高を低くすることができる。
すなわち、底面視でオイルパン28の取付面20pを、締め付けボルト20kの内側に設けたのではオイルパン28の容量が小さくなり、締め付けボルト20kに対して大きく外側に設けたのではオイルパン28の幅が大きくなって船艇形状に合わせることが困難になる。また、底面視でオイルパンの取付面20pを、締め付けボルト20kにオーバーラップさせたのでは、その分エンジンの全高が高くなる。
これに対し、この小型滑走艇用ドライサンプエンジンによれば、締め付けボルト20kに対し、底面視で当該締め付けボルト20kの外側近傍に、オイルパンの取付面20pを設けてあるので、エンジン20の全高を低くすることができる。
しかも、適正な容量を確保しつつ船体底部に合わせてかつ船体との間に適度のクリアランスを確保しつつオイルパンを設けることができる。
(b)ハル14とデッキ15とで囲まれた船体11内に、ジェット推進ポンプ30を駆動するエンジン20を設け、このエンジン20にはクランク軸21下方にオイルパン28を設け、このオイルパン28とエンジン20との当接面20p、28p近傍に、当接面20p、28pに沿ってストレーナ140を設けてあるので、ストレーナ面積(オイルの濾過面積)を確保しつつエンジン20の全高を低くすることが可能となる。
(c)ストレーナ140がオイルパン28と一体に設けられているので、オイルパン28と同時にストレーナ140を取り付けることができる。
(d)オイルパン28の底部近傍と、クランク軸21の端部に設けたオイルポンプ80とをジョイントパイプ52で連通させてあるので、ストレーナ140で濾されたオイルが直接オイルポンプ80に導かれる。
したがって、オイルポンプ80に異物が侵入しにくくなり、オイルポンプ80の耐久性を向上させることができる。
(e)クランク軸21の端部にオイルポンプ80を設け、オイルパン28のクランク軸21方向端部に、オイルポンプ80に連通するオイル出口28oを設けてあるので、オイル出口28oを例えばオイルパン28の底部に設ける場合等に比べて、確実にエンジン20の全高を低くすることができる。
【0046】
(f)ハル14とデッキ15で囲まれた船体11内に、ジェット推進ポンプ30を駆動するエンジン20を船体長さ方向に沿わせて設け、このエンジン20のクランクシャフト21の延長上にオイルタンク50を設けるとともに、このオイルタンク50に、クランクシャフト21で駆動されるオイルポンプ80を設けてあるので、オイルの配管構造を簡素化することができる。
(g)オイルタンク50内に、オイルポンプ80の吐出圧力を制御するリリーフバルブ130を設けてあるので、リリーフバルブ130からのリリーフオイルがオイルタンク50内に吐出されることとなる。
したがって、リリーフオイル130がエンジン20内(例えばオイルパン内)に吐出されるものに比べてオイルポンプ130の容量を小さくすることができる。
したがって、また、オイルパン28の容量も小さくでき、エンジン20の全高を一層低くすることができる。
(h)オイルタンク50を、タンク本体60と蓋体70とで構成するとともに、リリーフバルブ130をオイルポンプ80の吐出通路55に連通させて設けかつ蓋体70に当接させてオイルタンク50内に収容したので、リリーフバルブ130の収容と固定とを簡単に行うことができる。
(i)タンク本体60と蓋体70とを略鉛直の当接面62,71によって互いに接合して結合するとともに、リリーフバルブ130を横置きに収容したので、リリーフバルブ130の組付けを楽に行うことができる。
(j)オイルタンク50のタンク本体60側にオイルポンプ80を収容するとともに、オイルポンプ80の吸入吐出通路51,53、60a、60bをタンク本体60に一体に形成したので、オイルの配管構造を一層簡素化することができる。
(k)タンク本体60がエンジン20のACG、バランサシャフト114、スタータモータ120等の補機の駆動室を覆っているので、補機の駆動室を覆うための専用のカバーが不要となり、結果としてエンジンをコンパクト化することができる。また、部品点数を少なくできるとともに、エンジン20の放射音を誘発しやすい単独のカバーに比べ、オイルによる吸音効果が得られる。
したがって、一層騒音の小さなエンジンを提供することができる。
(l)オイルタンク50内のオイルポンプ80と連通するオイルフィルタをオイルタンク50の上部に設け、オイルタンク50とオイルフィルタ100との連通路60a、60b、60e、60fをオイルタンク50で形成したので、オイルの配管構造をより一層簡素化することができる。
(m)オイルフィルタ100がデッキ15の開口15aに臨んでいるので、オイルフィルタ100の交換作業を容易に行うことができる。
【0047】
(n)エンジンオイルを収容するオイルタンク50をエンジン20と独立して設けたドライサンプ式エンジンのブリーザ室(この実施の形態では第1副ブリーザ室67,第2副ブリーザ室77)をオイルタンク50内に区画形成し、このブリーザ室(67,77)とエンジン20とを連通してあるので、エンジン20のヘッドカバー29等にブリーザ室を必ずしも設ける必要がなくなり、また、設けるにしても、その容量を著しく小さくすることが可能となる。
この実施の形態では、ヘッドカバー29内の主ブリージング室29aを著しく小さくしてある。
したがって、エンジン20全体、特にその全高を小さくすることができ、結果として、小型の船体11内に対しても4サイクルエンジン20を収容しやすくなる。
したがってまた、低公害で騒音の小さな小型船艇10を提供することが可能となる。
(o)オイルタンク50が分割ケース60,70を接合させることで構成され、ブリーザ室(67、77)が分割ケース60,70の接合によって形成されるので、ブリーザ室の容量、形状等を自由に設定でき、この実施の形態では前述したように構成してある。
(p)ブリーザ室(67,77)へのブリージングガスの入り口67bをオイルタンク50の上方に設けるとともに、ブリージングガスの出口77bを前記入り口67bよりも下方に設け、ブリーザ室(66,67)内で分離されたオイルを戻すリターン路67dをオイルタンク50(この実施の形態ではタンク本体60)に設けてあるので、ブリーザ室(67,77)における気液分離の高さを確保できるとともに、分離されたオイルの戻しを簡単に行うことができる。
(q)分割ケース60,70がガスケット79を介して接合され、このガスケット79でブリーザ室(67,77)が部分的に区画されて第1ブリーザ室67と第2ブリーザ室77とが形成されているとともに、第1ブリーザ室67に前記入り口67bが、第2ブリーザ室77に前記出口77bが設けられているので、気液分離がより確実になされることとなる。
(r)オイルタンク50が、エンジン20のクランク軸21端に配置されたACGのカバー部66aを形成しているので、部品点数を少なくできるとともに、エンジン20の放射音を誘発しやすい単独のカバーに比べ、オイルによる吸音効果が得られる。
したがって、一層騒音の小さなエンジンを提供することができる。
(s)ACGの外周に、信号を取り出すパルサ118が設けられており、このパルサ118がクランク軸21方向においてオイルタンク50とオーバーラップしているので、パルサ118のために軸方向長さを伸ばす必要がなくなり、結果として、よりコンパクトなエンジンを提供することができる。
(t)水冷式オイルクーラ90の収容部64および74がオイルタンク50と一体に形成されているので、オイルの配管と冷却水の配管とを簡素化することができる。
(u)オイルタンク50にはオイルフィルタ100が設けられており、このオイルフィルタ100からエンジン20のメインギャラリ20aに向かうオイル経路にオイルクーラ90が介装されているので、エンジン20のメインギャラリ20aに対して最も冷却されたオイルを供給することができる。したがってエンジン20を効率よく冷却することができる。
(v)エンジン20は小型船舶に搭載されてジェットポンプ30を駆動するエンジンであり、ジェットポンプ30における冷却水取り出し部30aからの冷却水が、まず最初に水冷式オイルクーラ90の収容部74に供給されるので、オイルクーラ90内を通過するオイルだけでなくオイルタンク50内に収容されているオイルについても効率よく冷却することができる。
(w)エンジン20が小型船舶に搭載され、ブリーザ室(67,77)が、船舶転覆時のオイル溜部を形成するので、転覆時におけるオイルの流出を防止することができる。
(x)エンジン20が小型船舶に搭載され、リターン路67dが、船舶転覆時のブリージング通路を形成するので、転覆時におけるオイルの流出を確実に防止することができる。
(y)エンジン20が小型船舶に搭載され、第2ブリーザ室77の上部(転覆時の下部)に、船舶転覆時に前記リターン路67dを逆流するオイルの溜部77dが設けられているので、転覆時におけるオイルの流出を一層確実に防止することができる。
【0048】
(z)オイルタンク50のオイル収容部が縦長であるので、船艇10の走行時における横Gによるオイルへのエアー噛みが低減されるとともに、オイル収容部内には、バッフル板65aと75aとが多段に設けられているので、船艇10の走行時における縦Gによるオイルへのエアー噛みも低減される。
【0049】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る小型滑走艇用ドライサンプエンジンの一実施の形態を搭載した小型滑走艇の一例を示す概略側面図。
【図2】同じく平面図。
【図3】図1におけるIII−III部分拡大断面図(部分省略断面図)。
【図4】主としてエンジン20を示す図で、図1におけるIV−IV部分拡大断面図(部分省略断面図)。
【図5】エンジン20の右側面図。
【図6】エンジン20の左側面図。
【図7】エンジン20を斜め後方から見た概略斜視図。
【図8】図5の部分拡大図。
【図9】エンジンブロックを示す図で、(a)は底面図、(b)は図(a)の左側面図。
【図10】ストレーナ140が取り付けられたオイルパン28の平面図。
【図11】(a)は図10の部分拡大図、(b)は図(a)におけるb−b断面図。
【図12】オイルパン28を示す図で、(a)は平面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図。
【図13】ストレーナ140を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は図(a)におけるc−c断面図。
【図14】タンク本体60を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は図(b)におけるc−c断面図、(d)は図(a)におけるd−d断面図。
【図15】タンク本体60の背面図。
【図16】(e)は図14(b)におけるe−e断面図、(f)は図14(b)におけるf−f断面図。
【図17】カバー70を示す図で、(a)は正面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図、(c)は図(a)におけるc−c断面図、(d)は図(a)におけるd−d断面図。
【図18】カバー70を示す図で、(a)は背面図、(b)は図(a)におけるb矢視図、(c)は図(a)におけるc−c断面図。
【図19】図17(a)におけるIXX−IXX断面図。
【図20】図4の部分拡大図。
【図21】オイルポンプ80を示す図で、(a)は正面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図。
【図22】オイルの循環経路図。
【図23】船艇10が転覆した際のエンジン20およびオイルタンク50の概略を示す図で、(a)は正面図、(b)はその側面図。
【図24】転覆した船艇10を復帰させたとき(正常な姿勢に戻したとき)のオイルの戻りを説明する図で、(a)は正面図、(b)はその側面図。
【符号の説明】
10 小型滑走艇
11 船体
14 ハル
15 デッキ
20 エンジン
20k 締め付けボルト
20m 上ケース
20n 下ケース
20p オイルパンの取付面
21 クランク軸
28 オイルパン
28o オイル出口
30 ジェット推進ポンプ
52 ジョイントパイプ
80 オイルポンプ
140 ストレーナ

Claims (2)

  1. ハルとデッキとで囲まれた船体内に、ジェット推進ポンプを駆動するエンジンを、そのクランク軸が船体長手方向に向くように設け、このクランク軸を支持するエンジンの上ケースと下ケースとを締め付ける締め付けボルトに対し、底面視で当該締め付けボルトの外側近傍に、オイルパンの取付面を設けて前記クランク軸下方にオイルパンを設け、このオイルパンエンジンに対する当接面近傍に、該当接面に沿ってストレーナを設け,かつ,前記下ケースの最下面、上記締め付けボルトの頭部よりも下方に位置させて開口させ前記オイルパンの取付面を形成し
    前記クランク軸の延長線上に,エンジンの前面に接合されるタンク本体と、このタンク本体の前面に接合されるカバーとで構成されオイルタンクを設けるとともに,このオイルタンク内においてタンク本体の前面にポンプケースを接合させて前記クランク軸で駆動されるオイルポンプを設け,前記オイルパンの底部近傍におけるクランク軸方向端部に前記オイルポンプに連通させるオイル出口を設け、該オイル出口と前記オイルポンプとをジョイントパイプおよび前記タンク本体とオイルポンプのポンプケースとの合わせ面に形成した油路を介して連通させたことを特徴とする小型滑走艇用ドライサンプエンジン。
  2. 前記ストレーナがオイルパンと一体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の小型滑走艇用ドライサンプエンジン
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