JP3992552B2 - パッド部及びパッド部の表皮接着方法 - Google Patents

パッド部及びパッド部の表皮接着方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用車や2列及び3列シートのミニバン、トラック等の商用車、観光バス等の車両、建設機械等の産業用の車両において、前側や後側のシートを構成するパッド部(背もたれ部や座部、ヘッドレスト等)に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートの背もたれ部に使用されるパッド部においては、例えば特開2000−108749号公報に開示されているように、パッド部の横側部分の内部に、衝撃吸収用の補助パッド体(例えば硬質発泡ウレタンや発泡スチロール等)を配置したものがある(型の内部に補助パッド体を配置した状態で、パッド部の素材を発泡させる工法が一般的である)。これは、側面衝突等の大きな衝撃力がシートの横側のドアから背もたれ部に掛かった際、補助パッド体によって衝撃を吸収しようとするものである。
【0003】
この場合に、乗り心地に影響を直接及ぼすパッド部の中央部分では、パッド部の厚みを確保する必要があるのに対して、乗り心地に影響を直接及ぼさないパッド部の横側部分では、パッド部の厚みを確保する必要は少ない(パッド部の中央部分に比べて、パッド部の横側部分が固くなっても不都合は少ない)。これにより、パッド部の横側部分の厚みを小さくし、その分だけ大きな補助パッド体をパッド部の横側部分の内部に配置して、衝撃吸収の機能を高めることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
シートの座部や背もたれ部は、クッション材としてのパッド部の表面に、意匠としての表皮を貼り付けたような構造をしており、近年では金具によって表皮をパッド部の表面に留める工法に代わり、表皮をパッド部の表面に接着剤によって接着する工法が採用され始めている。
【0005】
前述のように、パッド部の表面に表皮を接着する工法の場合、パッド部の表面と同じ形状を備えた押し型を用意しておき、表皮の裏面又はパッド部の表面に接着剤を塗布した状態で、押し型により表皮をパッド部の表面に押圧し、パッド部を充分に後退させて(パッド部を弾性的に充分に圧縮し表皮への圧力を確保して)、パッド部の表面に表皮を接着する。このようにパッド部の表面と同じ形状をした押し型によって、パッド部を充分に後退させる(パッド部を弾性的に充分に圧縮し表皮への圧力を確保する)ことにより、パッド部の表面に表皮をシワや浮きなく接着することができる。
【0006】
これにより、パッド部の表面に表皮を接着する工法を、横側部分の内部に補助パッド体を配置したパッド部(従来の技術参照)に採用する場合、従来の技術に記載のように、パッド部の横側部分の厚みを小さくし、その分だけ大きな補助パッド体をパッド部の横側部分の内部に配置するように構成すると、次のような不具合が生じる。
【0007】
パッド部の表面に表皮を接着する際、パッド部の中央部分及び横側部分の表面と同じ形状を備えた押し型によって、パッド部の中央部分及び横側部分を充分に後退させれば(パッド部の中央部分及び横側部分を弾性的に充分に圧縮し表皮への圧力を確保すれば)、これに伴って補助パッド体も圧縮されてしまう。一般に補助パッド体はパッド部のような充分な弾性を備えていないので、前述のように圧縮されると補助パッド体が押し潰されてしまうことがある。
【0008】
逆に補助パッド体が押し潰されないように、押し型による押圧を弱いものにすれば、パッド部の中央部分及び横側部分を弾性的に充分に圧縮し表皮への圧力を確保すると言うことができず、パッド部の表面に表皮をシワや浮きなく接着することが困難なものとなる。言い換えると、補助パッド体が押し潰されないようにしながら、パッド部の表面に表皮をシワや浮きなく接着することができるように押し型の押圧を充分なものにする為には(パッド部の中央部分及び横側部分を弾性的に充分に圧縮し表皮への圧力を確保する為には)、補助パッド体を小さなものにしなければならない。
従って、パッド部の表面に表皮を接着する工法を、横側部分の内部に補助パッド体を配置したパッド部に採用する場合には、従来の技術に記載のように、パッド部の横側部分の厚みを小さくし、その分だけ大きな補助パッド体をパッド部の横側部分の内部に配置するように構成することが困難なものとなっている。
【0009】
本発明は、パッド部の表面に表皮を接着する工法を、横側部分の内部に補助パッド体を配置したパッド部に採用する場合、パッド部の横側部分の厚みを小さくし、その分だけ大きな補助パッド体をパッド部の横側部分の内部に配置するように構成しても、補助パッド体が押し潰されずに、中央部分及び横側部分の表面に表皮がシワや浮きなく接着されたパッド部を得ることを目的としており、補助パッド体が押し潰されることなく、パッド部の中央部分及び横側部分の表面に表皮をシワや浮きなく接着することができるような、パッド部の表皮接着方法を得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
[I]
請求項1(請求項2,3,4)の特徴によると、シートを構成するパッド部において、パッド部の横側部分の内部に補助パッド体を備えている。この場合、大きな補助パッド体をパッド部の横側部分の内部に備えることができるようにする為に、パッド部の横側部分の厚みを小さくする。
【0011】
[II]
前項[I]の状態において、請求項1の特徴によると、パッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着された表皮を備えている。請求項1の特徴によると、パッド部の裏面が治具によって受け止め支持され、治具に対しパッド部の横側部分が弾性的に後退可能な状態で、パッド部の中央部分及び横側部分の表面に押し型によって押圧されることによって、表皮がパッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着されている。
【0012】
請求項1の特徴によると、表皮がパッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着される際に、パッド部の中央部分では、押し型の押圧によってパッド部の中央部分が充分に後退し弾性的に充分に圧縮されている(表皮への圧力が確保されている)。これに対しパッド部の横側部分では、押し型の押圧によってパッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退しており、補助パッド体は押し潰されない。
【0013】
これにより、請求項1の特徴によると、パッド部の横側部分の厚みが小さいものであっても、前述のようにパッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退することにより、補助パッド体が押し潰されるのを避けながら、パッド部の中央部分と同様に、パッド部の横側部分が充分に後退し弾性的に充分に圧縮されているのであり(表皮への圧力が確保されているのであり)、これによって表皮がパッド部の中央部分及び横側部分の表面にシワや浮きなく接着されている。
従って、請求項1の特徴によると、パッド部の横側部分の厚みを小さくし、その分だけ大きな補助パッド体をパッド部の横側部分の内部に配置するように構成しても、補助パッド体が押し潰されずに、中央部分及び横側部分の表面に表皮がシワや浮きなく接着されたパッド部が得られている。
【0014】
[III]
前項[I]の状態において、請求項2(請求項3,4)の特徴によると、パッド部の裏面を治具によって受け止め支持し、治具に対しパッド部の横側部分を弾性的に後退可能に構成した状態で(パッド部の横側部分の裏面を弾性的に後退自在な補助治具によって受け止め支持した状態で)(パッド部の横側部分の裏面と治具との間に空間を備えた状態で)、押し型によって表皮をパッド部の中央部分及び横側部分の表面に押圧する(事前に表皮の裏面又はパッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着剤が塗布されている)。
【0015】
請求項2(請求項3,4)の特徴によると、パッド部の中央部分では、押し型の押圧によってパッド部の中央部分が充分に後退し弾性的に充分に圧縮される(表皮への圧力が確保される)。これに対しパッド部の横側部分では、押し型の押圧によってパッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退しており(押し型の押圧によってパッド部の横側部分及び補助パッド体、補助治具が弾性的に後退しており)(押し型の押圧によってパッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退して空間に入り込んでおり)、補助パッド体は押し潰されない。
【0016】
これにより、請求項2(請求項3,4)の特徴によると、パッド部の横側部分の厚みが小さいものであっても、前述のようにパッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退することにより(パッド部の横側部分及び補助パッド体、補助治具が弾性的に後退することにより)(パッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退して空間に入り込むことにより)、補助パッド体が押し潰されるのを避けながら、パッド部の中央部分と同様に、パッド部の横側部分が充分に後退し弾性的に充分に圧縮される状態(表皮への圧力が確保される状態)が得られるのであり、これによって表皮をパッド部の中央部分及び横側部分の表面にシワや浮きなく接着することができる。
従って、請求項2(請求項3,4)の特徴によると、パッド部の横側部分の厚みを小さくし、その分だけ大きな補助パッド体をパッド部の横側部分の内部に配置するように構成しても、補助パッド体を押し潰さずに、パッド部の中央部分及び横側部分の表面に表皮をシワや浮きなく接着することができる。
【0017】
[IV]
請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前項[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項3の特徴によると、パッド部の横側部分の裏面を受け止め支持するもので弾性的に後退自在な補助治具を備えて、パッド部の横側部分を弾性的に後退可能に構成している。
これにより、請求項3の特徴によると、押し型の押圧によってパッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退する際、パッド部の横側部分及び補助パッド体が補助治具により裏面から安定して支持されるようになる。
【0018】
[V]
請求項4の特徴によると、請求項2の場合と同様に前項[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項4の特徴によると、パッド部の横側部分の裏面と治具との間に空間を備えて、パッド部の横側部分を弾性的に後退可能に構成している。
これにより、請求項4の特徴によると、押し型の押圧によってパッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退する際、パッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退して空間に入り込むことによって、補助パッド体が押し潰されると言うような状態がさらに少なくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、乗用車における右側のフロントシートの背もたれ部のパッド部1の全体を示している。裏面に布製の薄いシート材2が位置し、右のサイドサポート部分4(横側部分)(右のドア側)の内部に、補助パッド体18(硬質発泡ウレタンや発泡スチロール等によりブロック状に形成されたもの)が位置するように、型の内部にシート材2及び補助パッド体18を配置し、素材(例えばウレタン等)を発泡させて、パッド部1が一体的に形成されている。パッド部1は中央部分3、右のサイドサポート部分4(右のドア側)、及び左のサイドサポート部分5(車体の左右中央側)等により構成されている。
【0020】
図1及び図2に示すように、パッド部1の中央部分3よりも、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5が前方に突出しており、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の裏面に、凹部6が形成されている。パッド部1の中央部分3の厚みW1、及びパッド部1の左のサイドサポート部分5の厚みW2に対して、パッド部1の右のサイドサポート部分4の厚みW3が小さいものに設定されている。
【0021】
次に、パッド部1への表皮7の接着について説明する。
前述のようにして、パッド部1が形成されると、図4(イ)に示すように、表皮7、治具8及び補助治具9、押し型10が用意される。表皮7は例えばウールモケット等の布製で開口部を備えた袋状に構成されており、開口部から上下向きに沿って開閉自在なチャック部7aが備えられている。
【0022】
図4(イ)に示すように、治具8はパッド部1の中央部分3の裏面及びパッド部1の左のサイドサポート部分5の裏面と同じ形状を備えており、パッド部1よりも充分に硬い材質で構成されている。補助治具9はパッド部1の右のサイドサポート部分4の裏面と同じ形状を備えて、パッド部1と略同じような軟らかさを備えた材質で構成されており、治具8に固定されている。
押し型10は、パッド部1の中央部分3の表面、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の表面と同じ形状を備えており、パッド部1よりも充分に硬い材質で構成されている。
【0023】
これにより、図4(イ)に示すように、治具8をパッド部1の中央部分3の裏面及びパッド部1の左のサイドサポート部分5の裏面に入れ(パッド部1の左のサイドサポート部分5の凹部6に入れ)、補助治具9をパッド部1の右のサイドサポート部分4の裏面に入れて(パッド部1の右のサイドサポート部分4の凹部6に入れて)、治具8及び補助治具9をパッド部1の中央部分3の裏面、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の裏面に密着させる。
【0024】
図4(イ)に示すように、表皮7を裏返した状態(表皮7の裏面が外側に位置し、表皮7の表面が内側に位置する袋の状態)で、押し型10を表皮7の内部に入れ、表皮7の裏面(又はパッド部1の中央部分3の表面、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の表面)に、接着剤をスプレー(図示せず)によって塗布する。
【0025】
次に図4(ロ)に示すように、押し型10により表皮7をパッド部1の中央部分3の表面、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の表面に押圧する。この場合、パッド部1の中央部分3の裏面及びパッド部1の左のサイドサポート部分5の裏面が、充分に硬い治具8によって受け止め支持されている点、並びに、パッド部1の中央部分3の厚みW1(図2参照)、及びパッド部1の左のサイドサポート部分5の厚みW2(図2参照)が充分である点によって、パッド部1の中央部分3及びパッド部1の左のサイドサポート部分5が充分に後退し弾性的に充分に圧縮されるのであり、治具8は圧縮されない。
【0026】
これに対し図4(ロ)に示すように、パッド部1の右のサイドサポート部分4の裏面は、軟らかな補助治具9によって受け止め支持されているので、前述のように押し型10が押圧されると、パッド部1の右のサイドサポート部分4及び補助パッド体18が後退し弾性的に圧縮されるのに加えて、補助治具9も一緒に後退し弾性的に圧縮される状態となる。これにより、パッド部1の右のサイドサポート部分4の厚みW3(図2参照)が小さいものであっても、前述のようにパッド部1の右のサイドサポート部分4及び補助パッド体18が後退し弾性的に圧縮されるのに加えて、補助治具9も一緒に後退し弾性的に圧縮される状態となることにより、補助パッド体18が押し潰されずに、パッド部1の右のサイドサポート部分4が充分に後退し弾性的に充分に圧縮される状態が得られる。以上のようにして、パッド部1の中央部分3の表面、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の表面に、表皮7がシワや浮きなく接着される。
【0027】
前述のようにして表皮7の接着が終了すると、図5に示すように治具8及び補助治具9、押し型10を抜き取り、図6に示すように裏返した状態の表皮7を反転させて(表皮7の裏面が内側に位置し、表皮7の表面が外側に位置する袋の状態)、表皮7の全体をパッド部1に被せる。これにより、右側のフロントシート(運転席)の背もたれ部において、パッド部1に表皮7が接着された状態のものを得ることができる。
【0028】
図3に示すように、正面視で門形の上フレーム11、上フレームの11の右及び左に連結された縦フレーム12,13、右及び左の縦フレーム12,13に亘って連結された横フレーム14、上フレーム11に連結されたヘッドレスト(図示せず)取付用の筒状の支持部15、右及び左の縦フレーム12,13に亘って連結されてS字状に繰り返して曲げられたバネ16、下の横フレーム14に連結されて着座した乗員の腰部を受け止める受け部17等により、背もたれ部の内部に配置されるフレーム体が構成されている。
【0029】
図7に示すように、表皮7のチャック部7aを開き、フレーム体を表皮7の内部に入れて、表皮7のチャック部7aを閉じる。この場合、右及び左の縦フレーム12,13を、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の裏面に入れて(パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の凹部6に入れて)、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の裏面に、右及び左の縦フレーム12,13を密着させる。以上のようにして、右側のフロントシート(運転席)の背もたれ部が得られる。
【0030】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明の実施の形態]では、補助治具9がパッド部1と略同じような軟らかさを備えた材質で一体的に構成されているが、これに代えて図8(イ)(ロ)に示すように構成してもよい。
図8(イ)に示すように、治具8においてパッド部1の右のサイドサポート部分4の側の端部にスライドレール8aを備え、治具8と同じ硬い材質で構成された補助治具19をスライドレール8aにスライド自在に支持させる。スライドレール8aに内装されたバネ(図示せず)により、補助治具19を治具8に対して突出側(図8(イ)の紙面上向き)に付勢し、スライドレール8aに内装されたストッパー(図示せず)により、補助治具19を図8(イ)に示す位置で止めておく。
【0031】
これにより、前述の[発明の詳細な説明]の図4(イ)(ロ)と同様に、押し型10により表皮7をパッド部1の中央部分3の表面、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の表面に押圧すると、図8(ロ)に示すようにパッド部1の右のサイドサポート部分4及び補助パッド体18が後退し弾性的に圧縮されるのに加えて、補助治具19がスライドレール8aに沿ってバネに抗して後退することになり、補助パッド体18が押し潰されずに、パッド部1の右のサイドサポート部分4が充分に後退し弾性的に充分に圧縮される状態が得られる。このようにして、パッド部1の中央部分3の表面、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の表面に、表皮7がシワや浮きなく接着される。
【0032】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態]では、治具8に加えて補助治具9,19を使用しているが、これに代えて図9(イ)(ロ)に示すように構成してもよい。
図9(イ)に示すように、治具8は使用するが、補助治具9,19(図4(イ)及び図8(イ)参照)は使用せずに、パッド部1の右のサイドサポート部分4の裏面と治具8との間に、空間(パッド部1の右のサイドサポート部分4の裏面の凹部6)が形成されるようにする。
【0033】
これにより前述の[発明の詳細な説明]の図4(イ)(ロ)と同様に、押し型10により表皮7をパッド部1の中央部分3の表面、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の表面に押圧すると、図9(ロ)に示すようにパッド部1の右のサイドサポート部分4及び補助パッド体18が弾性的に後退し空間(凹部6)に入り込むことにより、補助パッド体18が押し潰されずに、パッド部1の右のサイドサポート部分4が充分に後退し弾性的に充分に圧縮される状態が得られる。このようにしてパッド部1の中央部分3の表面、パッド部1の右及び左のサイドサポート部分4,5の表面に、表皮7がシワや浮きなく接着される。
【0034】
この場合、パッド部1における図9(イ)に示す部分の厚みW4を適切な値に設定することにより、図9(ロ)に示すようにパッド部1の右のサイドサポート部分4及び補助パッド体18が弾性的に後退し空間(凹部6)に入り込んだ際、パッド部1の弾性(特に厚みW4の部分)により、パッド部1の右のサイドサポート部分4が押し型10及び表皮7に押圧されることになって、パッド部1の右のサイドサポート部分4の表皮7への圧力が確保される。
【0035】
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、パッド部1の左のサイドサポート部分5の内部に補助パッド体18を配置するように構成してもよい。
前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]では、図6に示すように、パッド部1の裏面には表皮7が接着されない構成であるが、パッド部1の裏面に表皮7が接着される構成にも、本発明は適用できる。
【0036】
本発明はシートの背もたれ部のパッド部1ばかりではなく、シートの座部のパッド部や、ヘッドレストのパッド部にも適用できる。例えばシートの座部のパッド部に本発明を適用した場合、パッド部の右及び左の横側部分の両方の内部に補助パッド体を配置する。この場合、補助パッド体は主にシートに着座した乗員の腰部の横移動を止める機能を持つことになる(サポート性が高くなる状態)。
【0037】
【発明の効果】
請求項1(請求項2)の特徴によると、横側部分の内部に補助パッド体を配置したパッド部において、パッド部の横側部分の厚みを小さくし、その分だけ大きな補助パッド体をパッド部の横側部分の内部に配置するように構成しても、補助パッド体が押し潰されずに、中央部分及び横側部分の表面に表皮がシワや浮きなく接着されたパッド部を得ることができるようになった。
これにより、請求項1(請求項2)の特徴によると、シートを構成するパッド部において、パッド部の横側部分の内部に大きな補助パッド体を配置することができるようになり、横側部分の内部に補助パッド体を配置したパッド部の機能を高めることができた。
【0038】
請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前述の請求項2の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項3の特徴によると、押し型の押圧によってパッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退する際、パッド部の横側部分及び補助パッド体が補助治具により裏面から安定して支持されるので、特にパッド部の横側部分の表面において表皮を的確に接着することができるようになる。
【0039】
請求項4の特徴によると、請求項2の場合と同様に前述の請求項2の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項4の特徴によると、押し型の押圧によってパッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退する際、パッド部の横側部分及び補助パッド体が弾性的に後退して空間に入り込むことによって、補助パッド体が押し潰されると言うような状態がさらに少なくなるので、補助パッド体が押し潰されることによるパッド部の機能の低下をさらに少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パッド部の全体斜視図
【図2】図1においてA−A方向から見た断面図
【図3】フレーム体の全体正面図
【図4】パッド部の背面に治具及び補助治具を配置し、押し型により表皮をパッド部の中央部分の表面、パッド部の右及び左のサイドサポート部分の表面に押圧する前の状態、押し型により表皮をパッド部の中央部分の表面、パッド部の右及び左のサイドサポート部分の表面に押圧した状態を示す断面図
【図5】図4に示す状態から、治具及び補助治具、押し型を抜き取った状態を示す断面図
【図6】図5に示す状態から、表皮を反転させてパッド部に被せた状態を示す断面図
【図7】図6に示す状態から、表皮の内部にフレーム体を入れた状態を示す断面図
【図8】発明の実施の第1別形態において、パッド部の背面に治具及び補助治具を配置し、押し型により表皮をパッド部の中央部分の表面、パッド部の右及び左のサイドサポート部分の表面に押圧する前の状態、押し型により表皮をパッド部の中央部分の表面、パッド部の右及び左のサイドサポート部分の表面に押圧した状態を示す断面図
【図9】発明の実施の第2別形態において、パッド部の背面に治具を配置し、押し型により表皮をパッド部の中央部分の表面、パッド部の右及び左のサイドサポート部分の表面に押圧する前の状態、押し型により表皮をパッド部の中央部分の表面、パッド部の右及び左のサイドサポート部分の表面に押圧した状態を示す断面図
【符号の説明】
1 パッド部
3 中央部分
4 横側部分
6 空間
7 表皮
8 治具
9,19 補助治具
10 押し型
18 補助パッド体

Claims (4)

  1. シートを構成するパッド部において、前記パッド部の横側部分の内部に補助パッド体を備えると共に、
    前記パッド部の裏面が治具によって受け止め支持され、前記治具に対し前記パッド部の横側部分が弾性的に後退可能な状態で、前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に押し型によって押圧されて接着された表皮を備えてあるパッド部。
  2. シートを構成するパッド部において、前記パッド部の横側部分の内部に補助パッド体を配置し、
    前記パッド部の裏面を受け止め支持する治具を備え、前記治具に対し前記パッド部の横側部分を弾性的に後退可能に構成すると共に、
    表皮の裏面又は前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着剤を塗布し、押し型によって前記表皮を前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に押圧することにより、
    前記パッド部の中央部分及び横側部分を弾性的に後退させて、前記表皮を前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着させるパッド部の表皮接着方法。
  3. シートを構成するパッド部において、前記パッド部の横側部分の内部に補助パッド体を配置し、
    前記パッド部の裏面を受け止め支持する治具を備え、前記パッド部の横側部分の裏面を受け止め支持するもので弾性的に後退自在な補助治具を備えると共に、表皮の裏面又は前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着剤を塗布し、押し型によって前記表皮を前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に押圧することにより、
    前記パッド部の中央部分を弾性的に後退させ、且つ、前記パッド部の横側部分及び前記補助治具を弾性的に後退させて、前記表皮を前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着させるパッド部の表皮接着方法。
  4. シートを構成するパッド部において、前記パッド部の横側部分の内部に補助パッド体を配置し、
    前記パッド部の裏面を受け止め支持する治具を備え、前記パッド部の横側部分の裏面と前記治具との間に空間を備えると共に、
    表皮の裏面又は前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着剤を塗布し、押し型によって前記表皮を前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に押圧することにより、
    前記パッド部の中央部分及び横側部分を弾性的に後退させて、前記表皮を前記パッド部の中央部分及び横側部分の表面に接着させるパッド部の表皮接着方法。
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