JP3992540B2 - ロータリーカッター - Google Patents

ロータリーカッター Download PDF

Info

Publication number
JP3992540B2
JP3992540B2 JP2002157926A JP2002157926A JP3992540B2 JP 3992540 B2 JP3992540 B2 JP 3992540B2 JP 2002157926 A JP2002157926 A JP 2002157926A JP 2002157926 A JP2002157926 A JP 2002157926A JP 3992540 B2 JP3992540 B2 JP 3992540B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transport
drum
belt
rotary cutter
cutting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002157926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003340782A (ja
Inventor
巧 山本
光則 加賀谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Seisakusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Seisakusho Co Ltd filed Critical Taiyo Seisakusho Co Ltd
Priority to JP2002157926A priority Critical patent/JP3992540B2/ja
Publication of JP2003340782A publication Critical patent/JP2003340782A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3992540B2 publication Critical patent/JP3992540B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Processing Of Meat And Fish (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被加工物を所定形状に裁断するロータリーカッターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば生鮮食料品(魚介類、野菜、冷凍食品)等の被加工物を所定形状に裁断する種々のロータリーカッターが知られている。例えば特公昭62−19999号公報に開示されたロータリーカッターは、被加工物を縦切り装置に搬送する第1の搬送機構と、縦切り装置で所定寸法に縦裁断された被加工物を横切り装置に搬送する第2の搬送機構とを備えており、横切り装置に搬送された被加工物は、押圧機構でホールドされながら所定寸法に横裁断されるようになっている。この構成において、第1及び第2の搬送機構、横切り及び縦切り装置、押圧機構などの設備構成は、1つの駆動部から各種伝達系(例えば、変速機、タイミングベルト、ギヤ、プーリ等)を介して伝達された駆動力によって制御されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年のHACCP(Hazard Analysis Critical Control Point)方式の導入により、生鮮食料品等の被加工物の品質衛生を維持するため、被加工物を加工する加工設備(機械、器具等)の衛生管理(清掃、洗浄、消毒等)が義務付けられている。被加工物に対する一定の品質衛生を維持するためには、定期的に加工設備を衛生管理する必要があり、その都度、加工設備を一旦分解して内部の清掃、洗浄、消毒等が行われる。また、その加工設備の構造上、清掃、洗浄、消毒等の衛生管理を容易に行うことが困難である場合には、たとえ衛生管理を行ったとしても、それ以降、衛生管理した部位を通過する全ての被加工物が連続的に汚染されるおそれがあるため、直ちに改善等の措置を講ずる義務も課せられている。
【0004】
しかしながら、従来の加工設備、即ちロータリーカッターでは、その設備構成(第1及び第2の搬送機構、横切り及び縦切り装置、押圧機構など)と駆動部とが各種伝達系を介して相互に連結されているため、分解して内部の清掃、洗浄、消毒等を行うことが容易ではなかった。例えば第2の搬送機構の衛生管理を行う場合でも、この第2の搬送機構のみを分解することができず、他の設備構成(例えば、第1の搬送装置や縦切り装置)を一旦分解した後でなければ、第2の搬送機構の保守点検を行うことができなかった。
【0005】
この場合、第2の搬送機構の衛生管理中に他の設備構成(例えば、第1の搬送装置や縦切り装置)が汚染される可能性もあり、そうなると衛生管理に要する時間と手間がかかってしまう。更に、予定外に汚染された設備構成に対する清掃、洗浄、消毒等の各種溶剤も無駄に消費することになり、衛生管理費用も増加してしまう。
更に、1つの駆動部から各種伝達系を介して各設備構成が互いに連結された従来のロータリーカッターでは、その内部構成が複雑化し、製造コストが上昇すると共に、装置のコンパクト化が困難であった。
本発明は、このような問題を解決するために成されており、その目的は、設備構成に対する衛生管理を短時間且つ低価格で容易に行うことが可能なコンパクトなロータリーカッターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は、被加工物を縦切り装置に搬送する第1の搬送機構と、縦切り装置で所定寸法に縦裁断された被加工物を横切り装置に搬送する第2の搬送機構と、被加工物を横切り装置で所定寸法に横裁断する際に、被加工物を押圧する押圧機構とをカッター本体に備えたロータリーカッターにおいて、少なくとも、第1の搬送機構、第2の搬送機構、縦切り装置、押圧機構は、カッター本体に対して着脱自在に構成されており、前記横切り装置は、搬送方向を横断する方向に回転する複数の横切りカッターと、これら横切りカッターを回転させる回転機構と、前記回転機構に潤滑剤を封入保持するためのシールと、前記横切りカッターと前記シールとの間に設けられた汚染防止機構とを備えており、前記汚染防止機構は、横裁断時に被加工物から発生した発生物が回転機構に侵入して汚染するのを防止すると同時に、回転機構から流出した潤滑剤が被加工物に付着して汚染するのを防止することを特徴とするロータリーカッターとしたことである。
【0007】
縦切り装置には、この縦切り装置で縦裁断された被加工物を第2の搬送機構に向けて案内する巻込み防止ガイドが設けられており、この巻込み防止ガイドの先端部は、第2の搬送機構の搬送方向に沿って連続的に湾曲している。この場合、巻込み防止ガイドの先端部と第2の搬送機構との間には、被加工物を横切り装置に搬送するための搬送用隙間が形成されており、この搬送用隙間は、被加工物の大きさに応じて増減変更可能である。
【0008】
縦切り装置には、互いに対向して回転可能な一対のドラムが搬送方向に沿って並列に配置されており、搬送方向上流側に配置された一方のドラムの回転速度をB´、搬送方向下流側に配置された他方のドラムの回転速度をBとすると、これら一対のドラムの回転速度は、B´<Bなる関係を満足するように制御されている。
また、第1の搬送機構には、被加工物を縦切り装置に搬送する第1搬送ベルトが設けられ、第2の搬送機構には、被加工物を横切り装置に搬送する第2搬送ベルトが設けられ、押圧機構には、被加工物を押圧する押圧ベルトが設けられており、ここで、第1搬送ベルトの回転速度をA、縦切り装置の一方のドラムの回転速度をB´及び他方のドラムの回転速度をB、第2搬送ベルトの回転速度をC、押圧ベルトの回転速度をDとすると、
A<B´<B<C=D
なる関係を満足するように制御されている。
【0009】
汚染防止機構は、横切りカッターとシールとの間に介在する部材に形成された1又は複数の凹状溝及び凸状部、或いはこれら凹状溝及び凸状部の組み合わせによって構成することができる。
【0010】
なお、第1搬送ベルトは、第1駆動輪と第1プーリとの間に架け渡され、第1駆動輪には、第1駆動モータが内蔵されており、第2搬送ベルトは、第2駆動輪と第2プーリとの間に架け渡され、第2駆動輪には、第2駆動モータが内蔵されており、そして、押圧ベルトは、押圧駆動輪と押圧プーリとの間に架け渡され、押圧駆動輪には、押圧駆動モータが内蔵されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係るロータリーカッターについて、添付図面を参照して説明する。なお、本実施の形態の被加工物には、例えば生鮮食料品(魚介類、野菜、冷凍食品)等が含まれるが、以下の説明では、その一例として生イカを想定し、この生イカを所定寸法に縦横裁断して短冊状生イカ片を連続加工する場合について説明する。
【0012】
図1及び図2に示すように、本実施の形態のロータリーカッターは、そのカッター本体(ハウジングともいう)2に、被加工物、即ち生イカ4(図9参照)を縦切り装置6に搬送する第1の搬送機構8と、縦切り装置6で所定寸法に縦裁断された生イカ4を横切り装置10に搬送する第2の搬送機構12と、生イカ4を横切り装置10で所定寸法に横裁断する際に、生イカ4を押圧する押圧機構14とを備えており、第1の搬送機構8、第2の搬送機構12、縦切り装置6、押圧機構14などの設備構成は、カッター本体2に対して着脱自在に構成されている。なお、カッター本体2には、開閉扉2a(図3及び図4参照)が取り付けられており、開閉扉2aを開くことによって、上述したような設備構成に対する衛生管理(清掃、洗浄、消毒等)を容易に行うこともできる。
【0013】
第1の搬送機構8には、生イカ4を縦切り装置6に搬送する第1搬送ベルト(エンドレスベルト)16が設けられており、第1搬送ベルト16は、搬送方向S上流側に配置された第1駆動輪18と搬送方向S下流側に配置された第1プーリ20との間に架け渡されている。第1駆動輪18及び第1プーリ20は、搬送方向Sに沿って延出した左右の第1支持プレート22a,22b間に回転可能に配置されており、第1支持プレート22a,22bは、夫々、第1連結部24,24を介して前後プレート22a′・22a″,22b′・22b″が着脱可能に連結されて一体化されている。なお、第1の搬送機構8自体は、固定部65を介してカッター本体2と分離可能に連結されている構造であるため、該固定部65の固定状態を解除すれば容易にカッター本体2から分離し得る。また、第1の搬送機構8を連結しているカッター本体2側には、この第1の搬送機構8位置を前後方向(搬送方向)に調整可能とする前後調整機構91を備えている。
従って、具体的には、第1の搬送機構8に一端を連結している固定部65の他端は、この前後調整機構91に連結されている。
【0014】
また、第1駆動輪18には、第1駆動モータ(図示しない)が内蔵されており、第1駆動モータの駆動力で第1駆動輪18を回転させることによって、第1搬送ベルト16を回転制御できるようになっている。このように第1駆動輪18に第1駆動モータを内蔵し、前述した従来技術のような伝達機構(チェーン駆動等)を備えないものとすると共に、上述のように第1支持プレート22a,22bを、夫々、前後プレート22a′・22a″,22b′・22b″に分離可能な構造とすることにより、夫々の第1連結部24の連結状態を解除して、第1支持プレート22a,22bを夫々の前後プレート22a′・22a″,22b′・22b″と分離させれば、第1搬送ベルト16の緊張状態を解いて第1の搬送機構8から容易に離脱させることができる。この結果、第1搬送ベルト16及びその周辺の衛生管理(清掃、洗浄、消毒等)を容易に行うことができる。
なお、第1連結部24の構造は、特に限定されるものではなく、前後プレート22a′・22a″,22b′・22b″を連結かつ分離できるものであれば本発明の範囲内で周知の連結構造が適用可能である。また、この第1連結部24は、前後プレート22a′・22a″,22b′・22b″を分離させなくとも、例えばその連結部位で前後プレート22a′・22a″,22b′・22b″が上下に回動可能若しくは前後にスライド可能で、第1搬送ベルト16の緊張状態を解いて、該ベルト16を容易に取り外すことができる構造としていれば全て本発明の範囲内である。
【0015】
このような第1の搬送機構8において、第1駆動モータの駆動力で第1駆動輪18を回転させると、第1搬送ベルト16上に載置された生イカ4は、第1搬送ベルト16の回転に従って縦切り装置6に搬送され、ここで所定寸法に縦裁断される。
【0016】
縦切り装置6には、互いに対向して回転可能な一対のドラム26,28が搬送方向Sに沿って並列に配置されている。本実施の形態において、搬送方向S上流側に配置された一方のドラム26は、外面周方向に形成された溝部(周溝)26aが軸方向に一定間隔置きに複数形成された溝付き丸刃受けドラム26(図7参照)であり、搬送方向S下流側に配置された他方のドラム28は、周方向に連続する刃部28aが表面の軸方向に一定間隔置きに複数形成された縦切りカッタードラム28(図7参照)であり、これら一対のドラム26,28は、各刃部28aが夫々相対向する各溝部26aに喰い込みながら回転できるようになっている。溝付き丸刃受けドラム26の複数の溝部26aは、縦切りカッタードラム28の複数の刃部28aと同数に設定されており、各溝部26aの深さT(図7参照)は、これら溝部26aに喰い込む各刃部28aの喰い込み深さよりも若干大きく設定されている。
溝付き丸刃受けドラム26は、例えば本実施形態では、単一の回転シャフト26bの外周に固定されたドラム本体の外面周方向に形成された溝部(周溝)26aが軸方向に一定間隔置きに複数形成された構成としているが、これに何等限定解釈されることなく本発明の範囲内で適宜変更可能である。
縦切りカッタードラム28は、例えば本実施形態では、単一の回転シャフト28bの外周に一定間隔置きに同一径の円板状丸刃28aが同一軸心で複数枚挿通固定されて構成されているが、これに何等限定解釈されることなく本発明の範囲内で適宜変更可能である。
また、縦切りカッタードラム28を構成する各円板状丸刃28aは、その使用頻度により刃が減ることが考えられるため、適宜刃を研磨することもある。このように刃を研磨することにより円板状丸刃28aの径は多少なりと小さくなり、溝付き丸刃受けドラム26の溝部26aに対する円板状丸刃28aの喰い込み深さが初期設定時より変化する(浅くなる)ことが考えられる。
この喰い込み深さが初期設定時より浅くなると生イカ4に対する縦切り作用に影響(縦裁断が甘くなり接続箇所が残る)を及ぼす可能性がある。
そこで、上記目的を達成するために、溝付き丸刃受けドラム26と縦切りカッタードラム28は、いずれか一方若しくは双方が前後方向(搬送方向又は逆搬送方向)にアジャストできる構成を採用し、丸刃28aの刃先と溝部26aとの喰い込み調整を適宜最適な喰い込み深さに調整可能とする。
本実施形態では、溝付き丸刃受けドラム26の支持軸受(ピローブロック)27を、アジャストボルト41の進退調整により搬送方向・逆搬送方向(図6中S1で示す方向)に移動調整可能とする。
具体的には、支持軸受(ピローブロック)27下面とフレーム31の上面との間に正面視略L字形のアジャストプレート43を介在し、該アジャストプレート43の立上がり片43aにフレーム33から水平方向に突設したアジャストボルト41を螺合する。
そして、このアジャストボルト41を所定方向に回すことでアジャストプレート43がS1方向に移動し、これにより溝付き丸刃受けドラム26全体がS1方向に移動する。この時、フレーム31には、支持軸受(ピローブロック)27を止めているボルト27aの径よりも大径のボルト穴(図示省略)を備えておく。
このボルト穴は、溝付き丸刃受けドラム26の移動許容範囲においてS1方向に広狭設定される。
また、溝付き丸刃受けドラム26と縦切りカッタードラム28は、夫々を上下位置調整し、下位の第2の搬送機構12の第2搬送ベルト46との間の間隔調整ができるようにするのが好ましい。
【0017】
溝付き丸刃受けドラム26及び縦切りカッタードラム28は、フレーム30に回転可能に支持されており、フレーム30は、着脱ボルト32を介してカッター本体2に着脱自在に固定されている。また、溝付き丸刃受けドラム26は、回転シャフト26bが、上流側ドラム動力伝達系(例えばベルトやチェーン等)34を介して上流側ドラム駆動モータ36に連結され、縦切りカッタードラム28は、回転シャフト28bが、下流側ドラム動力伝達系(例えばベルトやチェーン等)38を介して下流側ドラム駆動モータ40に連結されている(図5参照)。上流側ドラム駆動モータ36は、フレーム30に固定され、下流側ドラム駆動モータ40は、カッター本体2に固定されている。この場合、フレーム30から着脱ボルト32を取り外して後述するユニット化された巻込み防止ガイド42をフリーの状態とすると共に、該巻込み防止ガイド42を上方に引き抜き、そして上下に二つ割とされるカップリング35を外すことにより、溝付き丸刃受けドラム26及び縦切りカッタードラム28をカッター本体2から簡単に離脱させることができる。この結果、溝付き丸刃受けドラム26及び縦切りカッタードラム28並びにその周辺の衛生管理(清掃、洗浄、消毒等)を容易に行うことができる。特に、複数の刃部28aを並設することで隣接する刃部間隙間の消毒などが必須、かつ面倒であるこの種の形態の縦切りカッタードラム28、あるいは複数の溝部26aを有することで各溝部26a内の消毒などが必須かつ面倒であるこの種の溝付き丸刃受けドラム26であっても、夫々のドラムが容易に分離取り外すことができるため、そのドラム状のまま消毒液内にドブ漬けすることができる。
【0018】
また、本実施形態では、溝付き丸刃受けドラム26と縦切りカッタードラム28の夫々の両端側において、生イカ脱落防止ガイド61・61が着脱可能に備えられている(図1、図6、図7参照)。
この生イカ脱落防止ガイド61は、溝付き丸刃受けドラム26のドラム搬送面の軸方向端縁26gと、縦切りカッタードラム28の軸方向端部の刃部外面28cとに夫々近接すると共に搬送方向にわたって備えられている所望肉厚の平板で、上端面61aが、上述した第1搬送ベルト16の搬送面16aよりも上方に位置する(図1参照)と共に、その上端面61aの長手方向一端61bが溝付き丸刃受けドラム26の軸心26fよりも上流側で、他方の一端61cが縦切りカッタードラム28の軸心28fよりも下流側に位置する程度の長さとする(図6参照)。このような構成とすることにより、第1搬送ベルト16から搬送されてきた生イカが、たとえ溝付き丸刃受けドラム26の軸方向端寄りに搬送されてきたとしても、この生イカ脱落防止ガイド61により、ドラム軸方向外方に脱落して落下することなく確実に縦切りカッタードラム28へと送り込むことができる。すなわち、落下した生イカは衛生上の問題から廃棄されるが、このガイド61を備えることにより落下する生イカが無くなり、歩留まり向上が図れる。
また、本実施形態では、溝付き丸刃受けドラム26の両端で、ドラム本体の軸方向端縁26gと所定隙間26eを設けてプレート26dを備え、その隙間26eにガイド61の側面61dを挿入して配設するものとしている(図7参照)。
この側面61dはドラム26の回転にトルクが掛からないように非接触で隙間26eに挿入されている。この生イカ脱落防止ガイド61は、例えば固着ボルトなどの着脱可能な取付部材63を介してカッター本体(ハウジング)2に取付けられ、容易に着脱できるため洗浄、消毒なども容易である。
【0019】
このような縦切り装置6において、溝付き丸刃受けドラム26及び縦切りカッタードラム28は、個々に上流側ドラム駆動モータ36及び下流側ドラム駆動モータ40に連結されているため、縦裁断に最適な回転速度に個別制御することができる。ここで、搬送方向S上流側に配置された溝付き丸刃受けドラム26の回転速度をB´、搬送方向S下流側に配置された縦切りカッタードラム28の回転速度をBとすると、これら一対のドラム26,28の回転速度は、B´<Bなる関係を満足するように制御される。
【0020】
仮に、一対のドラム26,28の回転速度を、B<B´なる関係を満足するように制御した場合、第1の搬送機構8によって縦切り装置6に搬送された生イカ4は、溝付き丸刃受けドラム26の回転力によってその搬送速度が加速され、縦切りカッタードラム28を乗り越えて搬送路外に押し出されてしてしまう。具体的に説明すると、溝付き丸刃受けドラム26の回転力を受けた生イカ4は、続いて縦切りカッタードラム28の回転運動に従って第2の搬送機構12方向に送られながら同時に一対のドラム26,28によって縦裁断されることになる。しかし、縦切りカッタードラム28の回転速度が溝付き丸刃受けドラム26の回転速度よりも遅いと、溝付き丸刃受けドラム26から縦切りカッタードラム28に送られる生イカ4の送り量が、縦切りカッタードラム28から第2の搬送機構12方向に送られる生イカ4の送り量を上回ってしまう。このような状態が続くと、縦切りカッタードラム28付近には、第2の搬送機構12方向に送られずに残っている生イカ4が存在するようになり、その状態で溝付き丸刃受けドラム26から縦切りカッタードラム28に連続して生イカが送られると、後から送られた生イカ4はその後の行き場が無くなってしまう。そして更に、溝付き丸刃受けドラム26から縦切りカッタードラム28に生イカ4が送られると、行き場が無くなっていた生イカ4は、後から送られた生イカ4によって押圧されて搬送路外に押し出されてしまうことになる。
【0021】
このような事態を回避するため、本実施の形態のロータリーカッターでは、溝付き丸刃受けドラム26の回転速度B´を縦切りカッタードラム28の回転速度Bよりも速く(B<B´)制御している。このため、第1の搬送機構8によって縦切り装置6に搬送された生イカ4は、溝付き丸刃受けドラム26及び縦切りカッタードラム28を介して安定して且つ円滑に縦裁断され、第2の搬送機構12に受け渡される。この場合、溝付き丸刃受けドラム26の表面には、生イカ4を安定して且つ確実に送るための滑り止めを施すことが好ましい。滑り止めとしては、例えば溝付き丸刃受けドラム26の表面に複数の溝や凹凸を施すことが可能であるが、これ以外の構成であっても良い。要するに生イカ4とドラム26表面との間の摩擦力を向上させる構成であれば、任意の滑り止めを適用することができる。例えば、その一例を挙げると、上述の通りドラム26に形成された複数の溝部(周溝)26aと直交するように、軸方向に延びる溝26cを外面周方向に一定間隔置きに複数形成することで、ドラム表面を凹凸状に形成することで供することができる(図2、図7参照)。
なお、本実施の形態のロータリーカッター全体の速度制御としては、第1の搬送機構8の第1搬送ベルト16の回転速度をA、縦切り装置6の搬送方向S上流側に配置された溝付き丸刃受けドラム26の回転速度をB´、搬送方向S下流側に配置された縦切りカッタードラム28の回転速度をB、後述する第2の搬送機構12の第2搬送ベルト46の回転速度をC、後述する押圧機構14の押圧ベルトの回転速度をDとすると、A<B´<B<C=Dなる関係を満足するように制御される。これにより、生イカ4を所定寸法に縦横裁断して短冊状生イカ片を連続加工するプロセスの安定化及び円滑化が実現される。
【0022】
また、縦切り装置6には、縦裁断された生イカ4を縦切りカッタードラム28に巻き込まないようにすると共に、下位の第2の搬送機構12にスムーズに受け渡すために、複数の巻込み防止ガイド42が備えられている。
巻込み防止ガイド42は、縦切りカッタードラム28の各隣接する円板状丸刃28a…間に吊下げ配設されており、その先端部42cは、第2の搬送機構12の搬送方向Sに沿って連続的に湾曲している(図6及び図9(a)参照)。このように巻込み防止ガイド42の先端部42cを湾曲させることによって、縦裁断された生イカ4は、巻込み防止ガイド42先端部42cに沿って連続的に湾曲しながらスムーズに第2の搬送機構12(第2搬送ベルト46)に受け渡される。また、本実施形態では、この巻込み防止ガイド42の先端は、縦切りカッタードラム28の軸心28f位置よりも下流側に位置するように構成している。
【0023】
巻込み防止ガイド42は、その上端の挿通穴42aに吊り下げ棒45を挿通させ、該吊り下げ棒45は、例えば角板状の支持部45a,45aに夫々の両端を挿通し、該支持部45a,45aを前述の生イカ脱落防止ガイド61に設けた切欠き凹部61e,61eに上方から嵌め込むことにより、各円板状丸刃28a…間に吊り下げ支持されている。すなわち、巻込み防止ガイド42は、両端の支持部45a,45aが、切欠き凹部61e,61eに単に上方から嵌め込まれているだけである。
この巻込み防止ガイド42は、その厚さが縦切りカッタードラム28の円板状丸刃28a,28aの隙間よりも狭く構成され、前後方向(図8(a)でS2方向)回転及び左右方向(図8(b)S3方向)摺動自在に吊り下げ棒45によって支持されている。このように各巻込み防止ガイド42は、左右方向摺動自在であるため、隣り合う円板状丸刃28aの側面に接触して経時摩耗し細くなる事も考えられる。そのため、被加工物を縦裁断する際に、円板状丸刃28aとの隙間に被加工物の切断片が挟み込まれ、さらに側面摩耗が進行するという悪循環が考えられる。
そこで、本実施形態では、このような事態を改善するため、隣り合う夫々の巻込み防止ガイド42,42との間に、所定厚みのライナー47を介装する。
このライナー47は、円板状丸刃28aの刃幅(刃厚みともいう)に応じた厚みとし、中央に設けた挿通穴47aを介して前記吊り下げ棒45に前後方向(図8(a)でS2方向)回転及び左右方向(図8(b)でS3方向)移動可能に備えられる。これによれば、各巻込み防止ガイド42,42間に配したライナー47により、各巻込み防止ガイド42は、その前後方向への回転の自由は確保しながらも、左右方向への横振れれは最小限にとどめられる。
また、作業終了後、清掃の為分解して再度組立てる際には、まず全ての巻込み防止ガイド42とライナー47を夫々交互に吊り下げ棒45に通し、中央部位に追い込み集約してユニット化することで、全ての巻込み防止ガイド42…が等間隔になる。
よって、刃幅に応じた厚みとしたライナー47により、上述の通り等間隔に配された巻込み防止ガイド42は、一度に縦切りカッタードラム28の隣り合う円板状丸刃28a,28a間に収納する事ができ、組立てが容易で、労力及び時間の短縮が図れる。
さらに、本実施形態では次のような新規有用な構成を採用している。
すなわち、巻込み防止ガイド42は、上端側42bで吊り下げ棒45によって回動自在に支持されていると共に、上述した通り先端部(下端部ともいう)42cが搬送方向に湾曲している構成であるため、各巻込み防止ガイド42…が吊り下げ棒45を中心に溝付き丸刃受けドラム26方向へと寄ってしまうことが考えられる。これでは、各巻込み防止ガイド42が溝付き丸刃受けドラム26と接触して磨耗してしまう。そこで、巻込み防止ガイド42の上端側42bを逆搬送方向へと押圧し、巻込み防止ガイド42を一定位置に吊り下げ調整する機構を備えた。図6に基き具体的に説明すると、フレーム30に取付けられた着脱ボルト32に搬送方向・逆搬送方向へとスライド自在な押圧調整プレート32aを備え、該押圧調整プレート32aの端面によって巻込み防止ガイド42の上端側を逆搬送方向へと押圧調整する。この押圧調整プレート32aのスライド調整により、巻込み防止ガイド42は、常に一定位置に吊下げ支持できる。押圧調整プレート32aは、例えば、着脱ボルト32の挿通位置に長穴(図示省略)を設けることでスライド自在とする。なお、上述した巻込み防止ガイドの吊り下げ位置調整機構は、一実施形態にすぎず何等これに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内において適宜設計変更可能である。
【0024】
ここで、例えば図9(b)に示すように、巻込み防止ガイド42の先端部を湾曲させない(直線状にする)と、縦裁断された生イカ4が垂直状に第2搬送ベルト46上に送られてくることとなり、該生イカ4が第2の搬送機構12(第2搬送ベルト46)上に不規則に折り重なってスムーズに受け渡されない場合がある。即ち、縦裁断されて複数の矩形状生イカ片となった生イカ4は、僅かな外力によって撓み易い状態となっているため、垂直状に第2搬送ベルト46上に生イカ4が送られてくると、第2の搬送機構12に受け渡された際の外力(例えば、第2搬送ベルト46の搬送力等)によって不規則に撓んでしまう場合がある。この状態において、後から送られた生イカ4は、第2の搬送機構12上で撓んでいる生イカが障害となり、その上に折り重なっていく。このような状態が繰り返されると、巻込み防止ガイド42先端部の第2の搬送機構12付近(第2搬送ベルト46上)において複雑に折り重なった生イカが増加し、スムーズな受け渡しが困難或いは不可能(例えば目詰まり状態)になってしまう。
【0025】
そこで、本実施の形態のように巻込み防止ガイド42先端部42cを湾曲させることによって(図9(a)参照)、縦裁断された生イカ4を巻込み防止ガイド42先端部42cに沿って連続的に湾曲させながら送り出すことができるため、第2の搬送機構12上に複雑に折り重なることを回避することができる。この結果、縦裁断された生イカ4を第2の搬送機構12にスムーズに受け渡すことが可能となる。なお、巻込み防止ガイド42先端部42cの湾曲の度合い(曲率)は、生イカ4をスムーズに第2の搬送機構12に受け渡すことができる任意の値に設定されるため、ここでは特に設定値を特定しない。
【0026】
また、巻込み防止ガイド42先端部42cと第2の搬送機構12との間には、生イカ4を横切り装置に搬送するための搬送用隙間H(図9(a)参照)が形成されている。この搬送用隙間Hは、後述する第2の搬送機構12の第2搬送ベルト46と巻込み防止ガイド42先端部42cとの間で規定され、略20〜35mm(本実施形態では24〜32mm)に設定されている。かかる値に搬送用隙間Hを設定することによって、縦裁断された生イカ4は、巻込み防止ガイド42に沿ってスムーズに第2の搬送機構12に受け渡されることになる。なお、搬送用隙間Hは、例えば、巻込み防止ガイド42を上下調整可能な構成としたり、第2の搬送機構12を上下調整可能な構成とする等して被加工物の大きさに応じて適宜増減変更することが可能である。この隙間調整は特に本発明において必須の要件ではないが、本発明の範囲内で適宜採用され、またその構成にあっても限定されること無く適宜設計変更可能である。
【0027】
第2の搬送機構12には、生イカ4を横切り装置10に搬送する第2搬送ベルト(エンドレスベルト)46が設けられており、第2搬送ベルト46は、搬送方向S上流側に配置された第2駆動輪48と搬送方向S下流側に配置された第2プーリ50との間に架け渡されている。第2駆動輪48及び第2プーリ50は、搬送方向Sに沿って延出した左右の第2支持プレート52,52間に回転可能に配置されており、この夫々の第2支持プレート52は、第2連結部54を介して夫々前後プレート52a・52a′が着脱可能に連結されて一体化されている。
なお、第2の搬送機構12自体は、固定部67を介してカッター本体2と分離可能に連結されている構造であるため、該固定部67の固定状態を解除すれば容易にカッター本体2から分離し得る。また、第2の搬送機構12を連結しているカッター本体2側には、この第2の搬送機構12位置を前後方向(搬送方向)に調整可能とする前後調整機構92を備えている。従って、具体的には、第2の搬送機構12に一端を連結している固定部67の他端は、この前後調整機構92に連結されている。
【0028】
また、第2駆動輪48には、第2駆動モータ(図示しない)が内蔵されており、第2駆動モータの駆動力で第2駆動輪48を回転させることによって、第2搬送ベルト46を回転制御できるようになっている。
このように第2駆動輪48に第2駆動モータを内蔵し、前述した従来技術のような伝達機構(チェーン駆動等)を備えないものとすると共に、上述のように第2支持プレート52を、夫々、前後プレート52a・52a′に分離可能な構造とすることにより、夫々の第2連結部54の連結状態を解除して、第2支持プレート52を夫々の前後プレート52a・52a′と分離させれば、第2搬送ベルト46の緊張状態を解いて第2の搬送機構12から容易に離脱させることができる。この結果、第2搬送ベルト46及びその周辺の衛生管理(清掃、洗浄、消毒等)を容易に行うことができる。
なお、第2連結部54の構造は、上述した第1連結部24の構造説明の際に挙げた種々の構造と同様の構造が適宜採用可能である。
【0029】
このような第2の搬送機構12において、第2駆動モータの駆動力で第2駆動輪48を回転させると、第2搬送ベルト46上に載置された生イカ4は、第2搬送ベルト46の回転に従って横切り装置10に搬送され、ここで所定寸法に横裁断される。
【0030】
横切り装置10は、搬送方向Sを横断する方向に回転する複数の横切りカッター56と、これら横切りカッター56を回転させる回転機構58と、回転機構58に潤滑剤(図示しない)を封入保持するためのシール60と、横切りカッター56とシール60との間に設けられた汚染防止機構と、上記第2の搬送機構12の第2搬送ベルト46下流側に隣接して備えられて横切りカッター56と共に横切り部を構成する受け刃90を備えており(図1、図3及び図10参照)、汚染防止機構は、横裁断時に被加工物(生イカ)から発生した発生物が回転機構58に侵入して汚染するのを防止すると同時に、回転機構58から流出した潤滑剤が被加工物(生イカ)に付着して汚染するのを防止することができるようになっている。
【0031】
横切りカッター56の枚数、回転スピードは、横裁断する被加工物(生イカ)の寸法や裁断タイミングに応じて増減変更することが可能であり、本実施の形態では、その一例として、回転方向に等間隔に配置された2枚の横切りカッター56を採用している。また、夫々の横切りカッター56は弓形を成しており、このような弓形にすることによって、生イカ4を連続的に且つスムーズに横裁断することが可能となる。仮に、直線形の横切りカッター56にすると、生イカ4を横裁断する際に、横切りカッター56が垂直に生イカ4に当接する。そのとき、横切りカッター56は生イカ4の弾性に抗して喰い込むことになり、受け刃90と共に生イカ4を押し潰すような力が作用する。この場合、横裁断した生イカ4の裁断面が不揃い(いびつ)になってしまうため、裁断寸法にバラツキが生じる。しかし、本実施の形態のように弓形の横切りカッター56を採用することによって、生イカ4を滑らかにスライスするように横裁断できるため、その裁断面を揃えることができる。このため、裁断寸法にバラツキを生じること無く、生イカ4を連続的に且つスムーズに横裁断することが可能となる。
【0032】
回転機構58は、夫々の横切りカッター56を支持する支持体62と、支持体62に接続された回転軸64とを備えており(図10参照)、回転軸64は、動力伝達系(例えばベルトやチェーン等)66を介して駆動モータ68に連結されている(図4及び図5参照)。回転軸64は、軸受70を介して機構本体72に回転可能に収容されており、機構本体72には、所定の潤滑剤(オイル、グリース等)が封入されていると共に、この潤滑剤を封入保持するためのシール60が取り付けられている。
【0033】
汚染防止機構は、横切りカッター56とシール60との間に介在する支持体62に設けられており、1又は複数の凹状溝及び凸状部、或いはこれら凹状溝及び凸状部の組み合わせによって構成されている。本実施の形態では、その一例として、支持体62表面に回転方向に沿って形成された2本の凹状周溝74によって汚染防止機構が構成されている。これら凹状周溝74によれば、横裁断時に生イカ4から発生した発生物(例えば、裁断片や水分など)は、各凹状周溝74によって塞き止められ、それ以上回転機構58方向に広がるのが防止されると同時に、回転機構58(機構本体72)から流出した潤滑剤は、各凹状周溝74によって塞き止められ、それ以上生イカ4方向に広がるのが防止される。この結果、横裁断時に生イカ4から発生した発生物による回転機構58の汚染、回転機構58から流出した潤滑剤による生イカ4の汚染を同時に防止することができる。
【0034】
また、横切り装置10の近傍には、生イカ4を横裁断する際に、生イカ4を第2の搬送機構12の第2搬送ベルト46に押圧して安定化させるための押圧機構14が設けられており、押圧機構14には、生イカ4を押圧する押圧ベルト76が設けられている。押圧ベルト76は、搬送方向S上流側に配置された押圧駆動輪78と搬送方向S下流側に配置された押圧プーリ80との間に架け渡されている。押圧駆動輪78及び押圧プーリ80は、搬送方向Sに沿って延出した左右の押圧支持プレート88,88間に回転可能に配置されており、各押圧支持プレート88は、押圧駆動輪78を回転可能に支持する駆動輪支持プレート(前方プレート)84と、押圧プーリ80を回転可能に支持するプーリ支持プレート(後方プレート)86が、回動ボルト82を介して回動自在に連結されて一体化されている(図2参照)。
【0035】
この押圧機構14は、例えば、プーリ支持プレート86の側面に備えた吊下げ部材69を介してカッター本体2に吊下げ支持すると共に、駆動輪支持プレート84の側面に突設した支持部84aを、第2の搬送機構12の前方プレート52a側面から立上げ形成した支持片53上に、上方から単に嵌め込んで第2の搬送機構12上に配設することで、下位の第2の搬送機構12の第2搬送ベルト46との間で所望な搬送隙間を形成している。また、特に図示しないが、この吊下げ部材69を長短調整可能な構成とするか、あるいは該吊下げ部材69を取付けているカッター本体2側でこの吊下げ部材69を上下作動可能とする構成を採用することにより、第2の搬送機構12と押圧機構14とから構成される出口(排出)隙間の広狭調整を図ることとする。
また、押圧駆動輪78には、押圧駆動モータ(図示しない)が内蔵されており、押圧駆動モータの駆動力で押圧駆動輪78を回転させることによって、押圧ベルト76を回転制御できるようになっている。このように押圧駆動輪78に押圧駆動モータを内蔵したことによって、吊下げ部材69をカッター本体2から外すと共に、回動ボルト82を緩めるだけで、駆動輪支持プレート84(若しくはプーリ支持プレート86)を矢印方向Pに回動させることができるため、押圧ベルト76の緊張状態を解き、該押圧ベルト76を押圧機構14から簡単に離脱させることができる。この結果、押圧ベルト76及びその周辺の衛生管理(清掃、洗浄、消毒等)を容易に行うことができる。
【0036】
以上、本実施の形態によれば、第1の搬送機構8、第2の搬送機構12、縦切り装置6、押圧機構14などの設備構成をカッター本体2に対して着脱自在に構成したことによって、第1搬送ベルト16、第2搬送ベルト46、溝付き丸刃受けドラム26及び縦切りカッタードラム28、押圧ベルト76、並びに、それらの周辺の衛生管理(清掃、洗浄、消毒等)を短時間に容易且つ個別に行うことができる。特に、第1搬送ベルト16、第2搬送ベルト46、押圧ベルト76を回転させるための駆動系(第1駆動モータ、第2駆動モータ、押圧駆動モータ)を各ベルトの駆動輪(第1駆動輪18、第2駆動輪48、押圧駆動輪78)に内蔵したことによって、従来存在したような構造上の問題が解消され、第1搬送ベルト16、第2搬送ベルト46、押圧ベルト76を任意且つ選択的に容易に保守点検(衛生管理)することができる。このため、従来のように清掃、洗浄、消毒等の各種溶剤を無駄に消費するといった弊害が解消され、衛生管理費用も少なくて済み経済的である。
【0037】
また、溝付き丸刃受けドラム26及び縦切りカッタードラム28を搬送方向Sに沿って並列に配置(横置き)にしたことによって、従来のように縦置きにした場合に比べて装置縦方向のコンパクト化が実現されると共に、各ベルトの駆動系を駆動輪(第1駆動輪18、第2駆動輪48、押圧駆動輪78)に内蔵して装置の内部構成を簡略化したことによって、従来に比べて装置の幅方向及び厚み方向のコンパクト化並びに装置の低価格化が実現される。この結果、装置(ロータリーカッター)全体のコンパクト化と同時に低価格化を図ることが可能となる。
【0038】
更に、第1搬送ベルト16の回転速度をA、溝付き丸刃受けドラム26の回転速度をB´、縦切りカッタードラム28の回転速度をB、第2搬送ベルト46の回転速度をC、押圧ベルト76の回転速度をDとし、A<B´<B<C=Dなる関係を満足するように制御したことによって、生イカ4を所定寸法に縦横裁断して矩形状生イカ片を連続加工するプロセスの安定化及び円滑化を実現することができる。この場合、巻込み防止ガイド42先端部42cを湾曲させることによって、縦裁断された生イカ4を巻込み防止ガイド42先端部42cに沿って連続的に湾曲させながら且つ第2搬送ベルト46上に複雑に折り重なること無くスムーズに受け渡すことができる。具体的には、生イカ4は先細り形状(三角形状の鰭を有する場合、鰭を有しない場合でも外套膜は先細り形状である。)を成しており、搬送方向S下流側に、その先細り部分を向けて搬送されるため、縦切り装置6(溝付き丸刃受けドラム26、縦切りカッタードラム28)で縦裁断された後において、先細り部分がバラけ易くなっている。しかし、本発明のようにA<B´<B<C=Dなる関係に回転制御を行うと共に、巻込み防止ガイド42先端部42cを湾曲させたことによって、先細り部分がバラけること無く安定して生イカ4を連続加工することが可能となる。
【0039】
また、横切り装置10の横切りカッター56を弓形にしたことによって、裁断寸法にバラツキを生じること無く、生イカ4を連続的に且つスムーズに横裁断することができる。この場合、横切りカッター56とシール60との間に介在する支持体62に汚染防止機構(2本の凹状周溝74)を設けたことによって、横裁断時に生イカ4から発生した発生物による回転機構58の汚染、回転機構58から流出した潤滑剤による生イカ4の汚染を同時に防止することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、設備構成に対する衛生管理を短時間且つ低価格で容易に行うことが可能なコンパクトなロータリーカッターを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るロータリーカッターの全体構成を示す概略正面図。
【図2】ロータリーカッターの概略平面図。
【図3】ロータリーカッターを横切り装置側から見た概略側面図。
【図4】ロータリーカッターを第1の搬送機構側から見た概略側面図。
【図5】縦切り装置及び横切り装置の各動力伝達系の構成を示す図。
【図6】縦切り装置の構成を示す拡大図。
【図7】図6に示す縦切り装置の概略平面図。
【図8】(a)は、本実施の形態に適用した巻込み防止ガイドの正面図、(b)は、巻込み防止ガイドをユニット化した状態のものを、一部省略して示す搬送方向側から見た状態の図。
【図9】(a)は、本実施の形態に適用した巻込み防止ガイドに沿って被加工物が搬送されている状態を示す図、(b)は、直線状の巻込み防止ガイドに沿って搬送された被加工物が第2搬送ベルト上で不規則に折り重なっている状態を示す図。
【図10】横切り装置の回転機構の構成を一部省略して示す断面図。
【符号の説明】
2:カッター本体
6:縦切り装置
8:第1の搬送機構
10:横切り装置
12:第2の搬送機構
14:押圧機構
16:第1搬送ベルト
18:第1駆動輪
46:第2搬送ベルト
48:第2駆動輪
76:押圧ベルト
78:押圧駆動輪

Claims (8)

  1. 被加工物を縦切り装置に搬送する第1の搬送機構と、
    縦切り装置で所定寸法に縦裁断された被加工物を横切り装置に搬送する第2の搬送機構と、
    被加工物を横切り装置で所定寸法に横裁断する際に、被加工物を押圧する押圧機構とをカッター本体に備えたロータリーカッターにおいて、
    少なくとも、第1の搬送機構、第2の搬送機構、縦切り装置、押圧機構は、カッター本体に対して着脱自在に構成されており、
    前記横切り装置は、搬送方向を横断する方向に回転する複数の横切りカッターと、
    これら横切りカッターを回転させる回転機構と、
    前記回転機構に潤滑剤を封入保持するためのシールと、
    前記横切りカッターと前記シールとの間に設けられた汚染防止機構とを備えており、
    前記汚染防止機構は、横裁断時に被加工物から発生した発生物が回転機構に侵入して汚染するのを防止すると同時に、回転機構から流出した潤滑剤が被加工物に付着して汚染するのを防止することを特徴とするロータリーカッター。
  2. 縦切り装置には、この縦切り装置で縦裁断された被加工物を第2の搬送機構に向けて案内する巻込み防止ガイドが設けられており、この巻込み防止ガイドの先端部は、第2の搬送機構の搬送方向に沿って連続的に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のロータリーカッター。
  3. 縦切り装置には、互いに対向して回転可能な一対のドラムが搬送方向に沿って並列に配置されており、搬送方向上流側に配置された一方のドラムの回転速度をB´、搬送方向下流側に配置された他方のドラムの回転速度をBとすると、これら一対のドラムの回転速度は、B´<Bなる関係を満足するように制御されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1に記載のロータリーカッター。
  4. 搬送方向上流側に配置された一方のドラムは、外面周方向に形成された溝部が軸方向に一定間隔置きに複数形成された溝付き丸刃受けドラムであり、搬送方向下流側に配置された他方のドラムは、周方向に連続する刃部が表面の軸方向に一定間隔置きに複数形成された縦切りカッタードラムであり、これら一対のドラムは、各刃部が夫々相対向する各溝部に喰い込みながら回転可能になっていると共に、これら縦切りカッタードラムと溝付き丸刃受けドラムのいずれか一方若しくは双方が搬送方向又は逆搬送方向にアジャスト可能に備えられていることを特徴とする請求項3に記載のロータリーカッター。
  5. 溝付き丸刃受けドラムの表面には、被加工物用の滑り止めが施されていることを特徴とする請求項4に記載のロータリーカッター。
  6. 第1の搬送機構には、被加工物を縦切り装置に搬送する第1搬送ベルトが設けられ、第2の搬送機構には、被加工物を横切り装置に搬送する第2搬送ベルトが設けられ、押圧機構には、被加工物を押圧する押圧ベルトが設けられており、ここで、第1搬送ベルトの回転速度をA、搬送方向上流側に配置された縦切り装置の一方のドラムの回転速度をB´及び搬送方向下流側に配置された他方のドラムの回転速度をB、第2搬送ベルトの回転速度をC、押圧ベルトの回転速度をDとすると、
    A<B´<B<C=D
    なる関係を満足するように制御されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1に記載のロータリーカッター。
  7. 汚染防止機構は、横切りカッターとシールとの間に介在する部材に形成された1又は複数の凹状溝及び凸状部、或いはこれら凹状溝及び凸状部の組み合わせによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリーカッター。
  8. 第1の搬送機構の第1搬送ベルトは、搬送方向上流側に配置された第1駆動輪と搬送方向下流側に配置された第1プーリとの間に架け渡され、第1駆動輪には、第1駆動モータが内蔵されており、第2の搬送機構の第2搬送ベルトは、搬送方向上流側に配置された第2駆動輪と搬送方向下流側に配置された第2プーリとの間に架け渡され、第2駆動輪には、第2駆動モータが内蔵されており、そして、押圧機構の押圧ベルトは、搬送方向上流側に配置された押圧駆動輪と搬送方向下流側に配置された押圧プーリとの間に架け渡され、押圧駆動輪には、押圧駆動モータが内蔵されていることを特徴とする請求項6に記載のロータリーカッター。
JP2002157926A 2002-05-30 2002-05-30 ロータリーカッター Expired - Fee Related JP3992540B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002157926A JP3992540B2 (ja) 2002-05-30 2002-05-30 ロータリーカッター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002157926A JP3992540B2 (ja) 2002-05-30 2002-05-30 ロータリーカッター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003340782A JP2003340782A (ja) 2003-12-02
JP3992540B2 true JP3992540B2 (ja) 2007-10-17

Family

ID=29773546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002157926A Expired - Fee Related JP3992540B2 (ja) 2002-05-30 2002-05-30 ロータリーカッター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3992540B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4888691B2 (ja) * 2004-11-08 2012-02-29 シマダヤ株式会社 麺帯の細断方法およびその装置
CN108656203B (zh) * 2018-06-12 2023-10-27 广东正业科技股份有限公司 一种裁切机构
CN116329640B (zh) * 2023-05-30 2023-07-21 佛山市宏讯电子科技有限公司 一种通信传输用天线切割装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003340782A (ja) 2003-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5231653B2 (ja) チーズ塊から片をカットする装置及び方法
JP5688094B2 (ja) 共に混合された様々な流動性の材料を分離する装置
JP5819057B2 (ja) 食肉スライサ
JP6115868B2 (ja) チョッパーの運転方法
KR101628745B1 (ko) 생육 세절 또는 연육 가공기
JP2013511381A5 (ja)
JPH0528579B2 (ja)
EP2111757B1 (en) Semi-solid food product metering machine with opening access for cleaning
JP3992540B2 (ja) ロータリーカッター
KR101774194B1 (ko) 곡물가공식품 분할용 절단기
KR100286062B1 (ko) 박피기
JP3174223U (ja) 食品切断装置
KR101554330B1 (ko) 건어물 다짐 가공장치
US4494356A (en) Producing apparatus for fish meat processed food
KR101759986B1 (ko) 종횡방향 커팅에 의한 입방체형 육류 절단기
CZ402897A3 (cs) Stroj a způsob pro povrchové zpracování podlouhlých předmětů
JPH03277497A (ja) パン類、蓄肉加工品等の超音波切断装置及び切断装置
KR101151829B1 (ko) 미역세절기
JP2565393Y2 (ja) パン類、蓄肉加工品等の超音波切断装置
JP3868340B2 (ja) 解袋機
KR20150032047A (ko) 어류 필렛 머신
KR101576572B1 (ko) 미꾸라지 가공장치
CN217147541U (zh) 一种振动式单冻机的物料传送机构
JP5481644B2 (ja) 食肉スライサーおよび食肉スライス方法
KR102493885B1 (ko) 식품 슬라이서

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3992540

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110803

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120803

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130803

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees