JP2565393Y2 - パン類、蓄肉加工品等の超音波切断装置 - Google Patents

パン類、蓄肉加工品等の超音波切断装置

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JP2565393Y2
JP2565393Y2 JP1991112023U JP11202391U JP2565393Y2 JP 2565393 Y2 JP2565393 Y2 JP 2565393Y2 JP 1991112023 U JP1991112023 U JP 1991112023U JP 11202391 U JP11202391 U JP 11202391U JP 2565393 Y2 JP2565393 Y2 JP 2565393Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、超音波切断装置に関
し、特にパン類、洋菓子、和菓子、蓄肉、青果、海産物
及びその加工品等の食品と、紙類、繊維類、石油化学製
品等の工業材料等(以下、単にパン類、蓄肉加工品等と
称する。)の切断に用いて好適な超音波切断装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置は特公昭63ー61
160号公報において開示されている装置が知らされて
いる。この従来装置は、各々のベルトの走行方向に沿っ
てスリットが形成された一対のコンベアベルトが、互い
のベルト面同士が対向するように且つ双方の距離を調整
可能として上下に平行に配置されてなり、切断されるべ
き物品(以下、被切断物と称する)を移送する移送装置
と、該両コンベアベルトのスリットに挿通された長刃状
のカッタと、このカッタの一端と装置の架台との間に介
装されて該カッタを長さ方向に沿って往復動させる駆動
源と、この一端と該駆動源の間に介装された振動子を含
み該カッタを長さ方向に微振動させる振動機構とを備
え、上記コンベアベルト各々が、その上下の間隔がその
入口部より上記カッタの位置に近づくに従い漸次狭くな
るように構成されたものである。また、他の従来の切断
装置として、丸鋸を回転させ、被切断物をこの丸鋸の刃
に押し当てることによりケーキ等の洋菓子やパン等を切
断するものも知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の超音波切断装置においては以下のような欠点が
ある。即ち、前者の装置においては、パン類、蓄肉加工
品等のうちパン類や蓄肉等を切断する場合に、長刃状の
カッタがベルト面に対して斜めに配置され、かつ該カッ
タを長さ方向に沿って往復動させる構成であるため、背
割カット等ができないという欠点がある。また、この長
刃状のカッタは長さ方向に沿って揺動されるので、被切
断物の切口部分に刃の往復動の跡が節目状に残り、切断
後の外観形状が変わって商品価値が低下するという欠点
がある。また、カッタを往復動させる構成であるため、
機構若しくは構造上において最高120往復/sec程
度の動作速度が限度であり、4m/min程度の処理し
かできず作業能率が悪いという欠点がある。
【0004】一方、後者の従来装置にあっては、被切断
物を高速回転するカッタの刃に押し当てながら切断を行
っているため、切断時に被切断物が刃の側面に粘着しや
すく、また、被切断物に対する切断抵抗が大きい。その
結果、被切断物がケーキ等のように柔らかいものの場合
にはこれが変形したり、切口の一部が破損し、切断後の
断面等が著しく荒れてしまったり、時には切断できなく
なるという欠点がある。
【0005】そこで、本考案は、上記従来技術の欠点に
鑑みてなされたものであって、パン、洋菓子等の柔らか
いものや千切れ易いもの、内部に異質を挟んだものなど
を切断する場合であっても被切断物の切口を崩さずに、
また、刃体への粘着もさせずに正確に切断を行うことが
できると共に、衛生面等の観点からも好ましいパン類、
蓄肉加工品等の超音波切断装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、全周に刃が形
成された円形刃体と、前記円形刃体を回転させる回転駆
動源と、前記円形刃体を励振する超音波振動手段と、前
記円形刃体に付着した付着物を除去する付着物除去手段
とを有し、前記付着物除去手段は、海綿状構造にして柔
軟性を有し前記円形刃体に当接して付着物を除去する除
去部材と、前記除去部材を前記円形刃体に対して当接及
び離間させるための接離手段と、前記円形刃体及び前記
除去部材の相互当接面間に液体を供給する液体供給手段
とを備え、前記除去部材は、略円筒状に形成され該円筒
中心を中心として回転可能に支持され、前記円形刃体に
対して外周面で当接する構成となっており、前記接離手
段は、前記円形刃体の厚み方向両側から前記円形刃体を
挟むように配置され且つ該厚み方向に相対的に移動可能
な一対の可動担持部材と、前記可動担持部材上に設けら
れた前記除去部材同士を互いに近接方向に前記可動担持
部材各々を付勢する付勢手段とからなるものである。ま
た、前記除去部材は、前記円筒中心が仮想鉛直面に対し
て所定角度傾斜して設けたものである。
【0007】
【実施例】次に、本考案に係る超音波切断装置の実施例
について図面を参照しつつ説明する。
【0008】図1乃至図4は本考案の第1実施例として
の超音波切断装置を示すものである。図示のように、当
該超音波切断装置においては、被切断物(後述)を切断
するための円形刃体1を有している。この円形刃体1
は、全周に丸刃若しくは波状の刃が形成されており、そ
の刃端で5〜200μmP−P程度の振動をのせるのが
望ましい。また、円形刃体1の共振周波数は10Hz〜
100KHzくらいが考えられるが、特に10KHz〜
60KHzが望ましい。また、円形刃体1は約1800
回転/min.程度の回転速度で運転することができ、
20m/min.程度の処理能力が得られるように構成
されている。円形刃体1の直径は、前記励振により半径
方向にたわみ振動して定常波を形成するようにその寸法
が定められている。したがって、円形刃体1は刃の部分
を含む何カ所かに定常波の服と節を同心円状に形成され
た振動をしながら回転する。この円形刃体1の中心は、
回転振動子2に内蔵された図示せぬホーンに、超音波振
動の振動方向に対して直角に螺合されている。したがっ
て、円形刃体1は容易に交換することができる。また、
上記回転振動子2に内蔵されているホーンは該回転振動
子を介して超音波発振器3と接続されており、この超音
波発振器3により励振されて超音波振動を発生する。ま
た、回転振動子2の駆動軸は、プーリー4a,4b及び
ベルト4cを介して駆動モータ5の出力軸に連結されて
おり、この駆動モータ5により回転駆動される。
【0009】このような構成により、円形刃体1は、半
径方向のたわみ振動を発生しながら、すなわち、被切断
物を分離させる方向に振動して刃先にてかき分けながら
回転することとなる。よって、被切断物に対する切断抵
抗が減少すると共に、被切断物への食い込みが容易とな
り、刃体への被切断物の粘着を防ぐことができる。この
ように、振動によって被切断物への食い込み力が発生す
る故、円形刃体1の回転数を低く抑えることができ、被
切断物の切断抵抗による変形や切口の損傷がなくなり切
断後に刃のあとが節目状に残ることもないので商品的価
値が向上する。また、円形刃体1の刃先面の摩耗も減少
するので、円形刃体1の耐久性も向上させることができ
る。
【0010】なお、上記した回転振動子2と、該回転振
動子2に内蔵されたホーン(図示せず)と、超音波発振
器3とにより、円形刃体1を励振する超音波振動手段が
構成されている。また、上記のプーリー4a、4bと、
ベルト4cと、駆動モータ5とによって、円形刃体1を
回転させる回転駆動源が構成されている。
【0011】次に、移送コンベアベルト6については、
架台の両端に設けられているプーリ6a及び6bに掛け
られており、図2に示すコンベア駆動モータ8により回
転駆動される。このコンベア駆動モータ8の回転力は、
第一段目に、スプロケット9及び10と該両スプロケッ
ト間に掛渡されているチェーン11により伝達され、第
2段目に、スプロケット12及び13と該両スプロケッ
ト12、13間に掛渡されているチェーン14により伝
達される構成となっている。図1から明らかなように、
移送コンベアベルト6は被切断物の搬送方向に沿って中
央にて2分割されており、これによって、円形刃体1の
一部が挿通可能なように約8mm程度のスリット6cが
形成されている。また、図2に示すように、移送コンベ
アベルト6の両側には一対の側面ガイド15が互いに平
行に配設されている。これらの側面ガイド15は、夫々
が独立して、移送コンベアベルト6の移送面に対する位
置の調整、この場合、被切断物の移送方向に対して垂直
な左右方向(矢印X方向)における位置調整が可能であ
り、図示せぬ調整手段によりこの位置調整を行うことが
できるように構成されている。この位置調整により側面
ガイド15は被切断物の寸法に合わせて位置決めを行う
ことができるので、被切断物を正確に案内することがで
きる。
【0012】一方、円形刃体1を担持した本体部17
は、架台上に上下に仲長して設けられた支柱18に移動
可能に取付けられており、上下機構部19を有し、該上
下機構部19により移送コンベアベルト6に対する回転
刃体1の位置調整、この場合、被切断物の移送面に対し
て垂直な上下方向(矢印Z方向)における位置調整を行
い、任意の位置に位置決めすることができるように構成
されている。この回転刃体1の位置調整は上下ハンドル
21を回すことによりなされ、位置固定レバー22を作
動させることにより位置の固定が行われる。
【0013】上記のような構成により、被切断物と円形
刃体1の相互接触位置を上下左右方向において自在に可
変調整することができるので、ロールパン等の切断で要
求される背割りや2分割切断等を任意の深さ及び位置で
行うことができる。
【0014】次に、圧縮装置23の構成について説明す
る。この圧縮装置23は、移送コンベアベルト6の両側
に揺動自在に設けられているアーム24及びアーム25
の自由端部により支持されており、移送コンベアベルト
6の移送面に対して平行になるように配設されている。
上記アーム24が嵌着されている支持軸の端部にはギヤ
27が取付けられており、このギヤ27と噛み合う動力
伝達部材29及びラック30等を介して圧縮装置上下ハ
ンドル32の回転駆動力が該アーム24に伝達される構
成となっている。なお、ギヤ27等を含む歯車伝達機構
のギヤ比の設定を適宜行うことによりロック機能も兼ね
備えている。この圧縮装置上下ハンドル32の回転によ
りアーム24及びアーム25が揺動し、これにより圧縮
装置23が上下方向に平行移動するので移送コンベアベ
ルト6の移送面と圧縮装置23との距離が調整可能にな
る。この圧縮装置23も、移送コンベアベルト6と同様
に被切断物の搬送方向に沿って中央にて2分割されたコ
ンベアベルト23aを有し、移送コンベアベルト6上の
被切断物を上方より圧縮させながら移送することができ
る。この圧縮装置23のコンベアベルト23aの駆動は
コンベア駆動モータ8により、スプロケット9、チェー
ン11、スプロケット10、スプロケット34、チェー
ン35、スプロケット36、スプロケット37、チェー
ン38及びスプロケット39を介して行われる。このコ
ンベアベルト23aは、各ギヤ比の設定を適宜選定する
ことにより移送コンベアベルト6と等速で駆動される。
この圧縮装置23は、図3において二点鎖線Eで囲んだ
ような形態を有している。即ち、被切断物が矢印D方向
に搬送された際にこの圧縮装置23は被切断物を受け入
れる受入口が広く、搬送方向に向かって漸次狭くなるよ
うに構成されている。よって、円形刃体1に接近するに
つれて徐々に被切断物が圧縮されて円形刃体1に接触し
て切断される。
【0015】被切断物が例えばサンドウイッチのように
複層に積重ねられたようなものの場合や厚みの大きいも
のの場合などには、円形刃体1との接触時における下
層、中層、上層の切断抵抗は通常上層部の方が大きい
が、上記のような構成を採用したことによって切断抵抗
の差による被切断物の位置ずれを防ぐことができる。し
たがって、断面面の直進性の向上が得られるので、正確
な切断を行うことができるとともに切断面の刃あとにず
れが生じないため被切断物の切断後の外観を維持向上さ
せることができる。
【0016】図1及び図2並びに図4乃至図6に示すよ
うに、円形刃体1の近傍には、該円形刃体1に付着した
付着物を除去する付着物除去手段40が設けられてい
る。
【0017】図5及び図6に示すように、この付着物除
去手段40は、円形刃体1を励振する回転振動子2を支
持する支持枠41に取り付けられている。詳しくは、図
示のように、該付着物除去手段40は、該支持枠41に
対してボルト及びナット(図示せず)等により固定され
たブラケット42と、該ブラケット42上に支持ピン4
4aを介して揺動自在に設けられた一対の可動担持部材
44とを有している。これら可動担持部材44の各々
は、円形刃体1を該円形刃体1の厚み方向において両側
から挟むように配置され、且つ、該厚み方向において相
対的に揺動する。両可動担持部材44の揺動一端部上に
は、円柱状のシャフト45が上方に向けて植設されてい
る。これら各シャフト45には、断面形状が正方形であ
るように形成された筒状部材46が回転自在に取り付け
られている。そして、この筒状部材46に、円形刃体1
の付着物を除去するための除去部材47が嵌着されてい
る。除去部材47は、例えば合成ゴムを素材として成
り、海綿状構造と所定の柔軟性を有し、円形刃体1の表
面に当接することによって付着物を除去する。
【0018】図5から特に明らかなように、上記の除去
部材47を各々の揺動一端部上に担持した一対の可動担
持部材44間には、コイルスプリング49が張設されて
いる。このコイルスプリング49は、上述の2つの除去
部材47同士が互いに近接する方向に該両可動担持部材
44を付勢する。このコイルスプリング49と、上記し
た両可動担持部材44とによって、各除去部材47を円
形刃体1に対して当接及び離間させるための接離手段が
構成されている。即ち、図示のように、両可動担持部材
44の揺動他端部には円柱状のレバー44bが取り付け
られており、作業者がこのレバー44bを指にて互いに
内側(矢印F方向)に操作したり指を離すことによって
該両可動担持部材44が相対的に揺動し、以て、除去部
材47が実線及び二点鎖線にて示すように近接離間動作
を行うのである。
【0019】一方、除去部材47の上方には、円形刃体
1と該除去部材47の相互当接面間に液体、この場合ア
ルコール、若しくはアルコールを水で希釈したもの等を
供給する液体供給手段が配設されている。この液体供給
手段は、ブラケット42の側面部に固設された小ブラケ
ット51と、該小ブラケット51の一端部上に設けられ
たスピード調節バルブ52と、上記の液体を貯留してこ
れを該スピード調節バルブ52に補給する貯留タンク
(図示せず)と、小ブラケット51に沿うように設けら
れてスピード調節バルブ52を経た液体を案内する2本
のチューブ54及び55とを有している。
【0020】チューブ54の先端部は、円形刃体1に対
する両除去部材47の当接部の直上に位置し、また、他
方のチューブ55の先端は円形刃体1の回転方向におい
て先のチューブ54の手前側に位置している。そして、
これら両チューブ54、55より液体が滴下されて円形
刃体1と除去部材47の相互当接面間に供給される。
【0021】なお、上記の液体供給手段と、除去部材4
7と、前述した接離手段とによって、円形刃体1に付着
した付着物を除する付着物除去手段が構成されている。
【0022】上記した付着物除去手段においては、除去
部材47が、コイルスプリング49による付勢力を以て
円形刃体1の刃先及び側面に当接している。よって、円
形刃体1が回転して被切断物を切断している間、円形刃
体1に付着した付着物が除去部材47に転移する。な
お、この付着物除去作業中、各チューブ54及び55を
通じて液体が滴下される。
【0023】上記のような付着物除去手段を設けたこと
により、被切断物自体或は被切断物内に混入された異質
物が円形刃体1に付着して切断抵抗となることが防止さ
れ、切断作業を長時間に亘って連続的に行うことが出来
る。また、除去部材47が海綿状構造を有するが故に、
大きな付着物除去効果が得られ、特に粘着性付着物(糖
分等)の除去に関して効果大である。
【0024】なお、図示のように除去部材47は、円筒
状に形成され、芯材としての筒状部材46と共にその筒
中心を中心として回転し得るように円柱状のシャフト4
5により支持されており、外周面にて円形刃体1に当接
する。よって、除去部材47は、円形刃体1と共に回転
する。但し、除去部材47は付着物除去の作用をなすこ
とから、円形刃体1に対して、付着物の除去に必要なあ
る程度の摩擦抵抗を以て、しかも、円形刃体1の周速度
よりも遅い周速度にて回転するようになされている。こ
れは、シャフト45と筒状部材46との間に、所要の摩
擦力を生ずるような手段を介装することなどによって容
易に達成される。
【0025】上記のように、除去部材47が円形刃体1
の回転に伴って常に回転しつつ付着物の除去を行うよう
に構成したことにより、除去部材47がその全周にて円
形刃体1に当接することとなり、付着物除去効率が大と
なると共に、除去部材47が全周に亘って均一に摩耗す
る。なお、除去部材47は、長時間の使用によって付着
物除去能力が低下したり、摩耗量が大きくなった場合に
交換される。この交換に際しては、まず、夫々除去部材
47を担持した両可動担持部材44に設けられたレバー
44bを作業者が指にて互いに内側(図5において矢印
Fにて示す)に操作して、コイルスプリング49の付勢
力に抗して除去部材47を円形刃体1から離間させる。
そして、この離間状態を保ちながら、使用済みの除去部
材47を芯材である筒状部材46と共にシャフト45か
ら抜き取り、回収する。続いて、未使用の除去部材47
をシャフト45に装着し、レバー44bから指を離す。
よって、この新たな除去部材47がコイルスプリング4
9の付勢力によって円形刃体1に当接する。以下、上記
と同様にして切断作業を続行することが出来る。
【0026】なお、除去部材47を上述のように円形刃
体1の回転に伴って回転し得る構成とはせず、可動担持
部材44上に固定状態にて設けた除去部材によって付着
物を単純に拭い取る構成としてもよい。
【0027】ところで、上述した付着物除去手段におい
ては、円形刃体1が回転している間、チューブ54及び
55より液体、この場合アルコールあるいはアルコール
分を含む水が滴下され、該液体が海綿構造を有する除去
部材47ににじみ込むと共に円形刃体1の表面に塗布さ
れる。従って、円形刃体1に付着した付着物を効率的に
拭い去ることが出来、しかも付着することをも防止し得
る一方、被切断物に対する円形刃体1の接触抵抗が低減
する。また、アルコール分の供給により、円形刃体1及
び除去部材47の衛生状態が常に良好に保たれると共
に、除去部材47の摩耗が微少に抑えられる。
【0028】図1及び図4に示すように、円形刃体1の
近傍であって切断物搬送方向入口側には、円形刃体1の
研磨をなすための研磨装置57が設けられている。この
研磨装置57は、円形刃体1の刃部を挾むように配置さ
れた1組の円形形状の砥石と、該両砥石を軸支する支持
手段とを有し、円形刃体1の刃部に対して接離可能に構
成されており、所定の操作部(図示せず)を操作するこ
とによって円形刃体1に接触させることが出来る。この
接触状態で円形刃体1が回転すると、接触抵抗によって
砥石も一体に回転して研磨が行われる。このように砥石
が回転する故、砥石の目ずまりが防止され、安定した研
磨を行うことが出来る。なお、上記の操作部を再度操作
すると、図示せぬロック機構によるロック状態が解除さ
れて、研磨装置57が円形刃体1から離間するように構
成されている。また、この研磨装置57の砥石等は交換
可能である。
【0029】次に、上述した構成の超音波切断装置の装
置全体としての動作について簡単に説明する。
【0030】まず、駆動モータ5が作動することによっ
て円形刃体1が回転駆動される。同時に、超音波振動手
段により円形刃体1がその回転軸の中心位置で回転軸方
向に励振される。円形刃体1の直径は、この励振により
円形刃体1がその半径方向にたわみ振動し定常波を形成
するようにその寸法が定められている。したがって、円
形刃体1は刃の部分を含む何カ所かに定常波の腹と節を
同心円状に形成された振動をしながら回転する。
【0031】したがって、被切断物は移送コンベアベル
ト6によって円形刃体1の方向に移送され、回転する円
形刃体1に押し当てられて刃に切込まれると同時に、円
形刃体1が切断面を切離す方向に振動して被切断物の刃
体への粘着を防ぐ。そして、圧縮装置23により切断時
の切断物移送位置をより安定させて切断面の直進性を向
上させることができ、また、付着物除去手段40により
円形刃体1の側面及び刃先面に除去部材47を押し当て
て円形刃体1に付着した被切断物の一部を除去するの
で、常に刃が清掃されて新しい刃先及び刃側面により切
断性能を維持安定させることが可能となる。
【0032】以上のように本実施例によれば柔らかいも
のや千切れ易いものなどを切断する場合であっても切口
部分を崩さずに安定して連続的に移送切断を行うことが
できる。
【0033】次いで、本考案の第2実施例としての超音
波切断装置について図5及び図6に基づいて説明する。
なお、この第2実施例たる超音波切断装置は、以下に説
明する要部以外は図1乃至図4に示した第1実施例とし
ての超音波切断装置と同様に構成されている故、装置全
体としての説明は省略する。また、以下の説明におい
て、該第1実施例としての超音波切断装置の構成部材と
同一または対応する部材については同じ参照符号を用い
ている。
【0034】前述した第1実施例としての超音波切断装
置における付着物除去手段40が具備する除去部材47
がその筒中心が略鉛直であるように設けられていたのに
対して、図6から明らかなように、この第2実施例とし
ての超音波切断装置においては、除去部材47が、その
筒中心47aが仮想鉛直面59、すなわち仮想水平面6
0に対して鉛直な仮想面に対して角度θ、この場合30
o を以て斜めとなるように設けられている。そして、上
記第1実施例と同様に、除去部材47は、その上端部に
て円形刃体1の刃先部分に当接し得るようになされてい
る。
【0035】一方、この円形刃体1と除去部材47の相
互当接面に液体を供給する液体供給手段については、除
去部材47の上端部に液体を滴下するチューブ54と、
円形刃体1の回転方向においてこのチューブ54の手前
側に位置して円形刃体1のみに向けて液体を滴下する他
のチューブ55とに加え、除去部材47の中央部分、す
なわち円形刃体1の各部位のうち付着物が最も多く付着
する部位に対応する部分に該液体と同じ液体を噴霧する
第3のチューブ61が設けられている。
【0036】かかる構成を採用したことにより、円形刃
体1の一番付着物が多い部位を効率的に清掃することが
出来る。また、除去部材47が斜めの状態で円形刃体1
に当接することから、円形刃体1の回転に伴って該円形
刃体の側面上を転動する形態となる除去部材47の転動
状態に、この斜めであることに起因する抵抗力が生じ
る。よって、前述した第1実施例としての超音波切断装
置において、除去部材47により付着物の除去が行われ
るように円形刃体1の周速度よりも遅い周速度にて除去
部材47を回転させるべく設けられている摩擦力発生手
段が不要となる効果が奏される。
【0037】なお、上記した各実施例においては、除去
部材47が円形刃体1の両面に対応するように2つずつ
設けられているが、かかる構成に限らず、除去部材47
を1つのみ、あるいは、3つずつ以上設けてもよく、ま
た、片面に対して1つ設け、その裏面に対して2つ設け
るなど、除去部材47の数及び配設位置並びに大きさに
関しては、付着物の量及び性質並びに付着物の大きさな
どに対応して種々の形態を採用できることはいうまでも
ない。
【0038】また、上述の各実施例においては、付着物
除去のために使用される液体がアルコール若しくはこれ
を混合した水である場合が示されているが、付着物の物
理的及び化学的性質等に鑑みてより好ましい液体の選別
が適宜行われる。
【0039】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、回
転する円形刃体を励振させることにより、パン、洋菓子
等の柔らかいものや千切れ易いもの、内部に異質を挟ん
だものなどであっても切口を崩さずに、また、刃体への
粘着もさせずに切断できるという効果がある。更に、本
考案によれば、付着物除去手段により、切断時に刃体側
面や刃先に付着物が付着した場合でも切断と同時にこれ
を円形刃体から除去することができるので、付着物によ
る切断抵抗の増大が抑えられ、長時間に亘って連続的に
パン、洋菓子等の被切断物を切断し得、しかも、切断面
に円形刃体の付着物が再付着することを防止できる効果
がある。また、本考案による超音波切断装置において
は、上記付着物除去手段が具備する除去部材が海綿状構
造と適度な柔軟性を有している故、付着物除去効果が大
きく、特に、粘着性付着物(糖分等)の除去に関して顕
著な効果が得られる。また、本考案による超音波切断装
置においては、上記の切断に際し、円形刃体及び上記除
去部材の相互当接面間にアルコール等の液体が供給され
る。従って、円形刃体に付着した付着物を効率的に拭い
去ることが出来、しかも、付着そのものを抑制する効果
がある。更に、液体の供給により、被切断物に対する円
形刃体の接触抵抗がより低減すると共に上記除去部材の
摩耗が抑えられる一方、該液体をアルコール分を含むも
のとすれば円形刃体及び除去部材の衛生状態が常に良好
に保たれるという効果がある。一方、上記付着物除去手
段の除去効果の維持に関しても、除去部材の交換を迅速
かつ手軽に行えることから、簡単であるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の第1実施例としての超音波切
断装置の平面図である。
【図2】図2は、図1に関するA−A矢視図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示した超音波切断装置
の要部の概略正面図である。
【図4】図4は、図1及び図2に示した超音波切断装置
の要部の拡大図である。
【図5】図5は、図1及び図2に示した超音波切断装置
が具備する付着物除去手段とその周辺の部材の平面図で
ある。
【図6】図6は、図5に関するB−B矢視図である。
【図7】図7は、本考案の第2実施例としての超音波切
断装置が具備する付着物除去手段とその周辺の部材の平
面図である。
【図8】図8は、図7に関するC−C矢視図である。
【符合の説明】
1 円形刃体 2 回転振動子 3 超音波発振器 5 駆動モータ 6 移送コンベアベルト 8 コンベア駆動モータ 23 圧縮装置 40 付着物除去手段 44 可動担持部材 47 除去部材 47a 筒中心 49 コイルスプリング(付勢手段) 54、55、61 チューブ 59 仮想鉛直面

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全周に刃が形成された円形刃体と、 前記円形刃体を回転させる回転駆動源と、 前記円形刃体を励振する超音波振動手段と、 前記円形刃体に付着した付着物を除去する付着物除去手
    段とを有し、 前記付着物除去手段は、海綿状構造にして柔軟性を有し
    前記円形刃体に当接して付着物を除去する除去部材と、 前記除去部材を前記円形刃体に対して当接及び離間させ
    るための接離手段と、 前記円形刃体及び前記除去部材の相互当接面間に液体を
    供給する液体供給手段とを備え、 前記除去部材は、略円筒状に形成され該円筒中心を中心
    として回転可能に支持され、前記円形刃体に対して外周
    面で当接する構成となっており、 前記接離手段は、前記円形刃体の厚み方向両側から前記
    円形刃体を挟むように配置され且つ該厚み方向に相対的
    に移動可能な一対の可動担持部材と、 前記可動担持部材上に設けられた前記除去部材同士を互
    いに近接方向に前記可動担持部材各々を付勢する付勢手
    段とからなることを特徴とするパン類、蓄肉加工品等の
    超音波切断装置。
  2. 【請求項2】 前記除去部材は、前記円筒中心が仮想鉛
    直面に対して所定角度傾斜して設けたことを特徴とする
    請求項1記載のパン類、蓄肉加工品等の超音波切断装
    置。
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